JP3386407B2 - 布移動式パイル形成装置 - Google Patents

布移動式パイル形成装置

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JP3386407B2
JP3386407B2 JP12570399A JP12570399A JP3386407B2 JP 3386407 B2 JP3386407 B2 JP 3386407B2 JP 12570399 A JP12570399 A JP 12570399A JP 12570399 A JP12570399 A JP 12570399A JP 3386407 B2 JP3386407 B2 JP 3386407B2
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    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D39/00Pile-fabric looms
    • D03D39/22Terry looms
    • D03D39/223Cloth control

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Looms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも織布を
移動させる布移動式のパイル形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】タオルのようにパイルを有する織布を製
織するテリー織機は、一般に、緯糸を織り前に筬打ちし
てパイルを形成するいわゆるファーストピック位置(す
なわち、緯糸を織り前に打ち付ける筬打ち位置)と、緯
糸を織り前から間隔をおいた位置に移動させるいわゆる
ルーズピック位置(すなわち、緯糸を織り前より後に打
ち付ける空打ち位置又は半筬打ち位置)とに筬と織り前
との位置関係を変更するパイル形成装置を備えている。
【0003】この種のパイル形成装置の1つとして、製
織された布を布移動部材により筬に対して移動させる布
移動式の技術がある(特開平5−156546号公
報)。この従来技術は、第1の揺動レバー(ローラレバ
ー)を織機の主軸の回転と同期して駆動される消極カム
機構により揺動させ、第1の揺動レバーの揺動運動を第
1のレバーに解除可能に連結された継手フック及びこの
継手フックに滑動リングを介して連結された第2の揺動
レバー(駆動レバー)により布移動部材である織物テー
ブルに伝達する。
【0004】上記の従来技術においては、パイル織り
時、第1の揺動レバーと継手フックとを連結させて、布
移動部材を経糸の走行方向(本発明においては、経糸の
走行方向を「前後方向)という。)へ移動させることに
より、ファーストピック位置とルーズピック位置とに移
動させる。これにより、織り前はファーストピック位置
とルーズピック位置とに移動される。
【0005】これに対し、パイル織り時以外のとき(地
織時又はボーダ織時)は、第1の揺動レバーと継手フッ
クとの連結を解除し、布移動部材及び織り前をファース
トピック位置に維持する。これにより、パイル長はほぼ
ゼロに維持される。
【0006】
【解決しようとする課題】しかし、上記従来技術では、
第1の揺動レバーと継手フックとの連結を断ったとき
に、織布及び経糸に作用している張力、筬打ちの反力
等、いわゆる系全体の負荷を受けるためのストッパが必
要になり、装置が大がかりになる。
【0007】それゆえに、布移動式パイル形成装置にお
いては、装置を小型化することが望まれる。
【0008】
【解決手段、作用及び効果】本発明のパイル形成装置
は、織機の主軸の回転と同期して駆動される駆動機構
と、製織された布を筬に対して移動させる布移動部材
と、連結体により相互に連結された一対の揺動レバーを
備える伝達機構であって前記一対の揺動レバーが前記駆
動機構に連結されて揺動駆動される第1の揺動レバーと
前記布移動部材に連結された第2の揺動レバーとを含む
一対の揺動レバーとを有し、前記第1及び第2の揺動レ
バーの少なくとも一方と前記連結体との連結位置を、パ
イルを形成可能の有効レバー長に対応する少なくとも1
つの第1の位置とパイルを形成しない有効レバー長に対
応する第2の位置とに変更可能の伝達機構と、前記連結
体との連結位置を変更可能の揺動レバーと前記連結体と
の連結位置を前記第1の位置と前記第2の位置とに変更
する変更装置とを含む。前記第2の位置は、前記一方の
揺動レバーの枢軸の近傍付近にあって、他方の揺動レバ
ーと前記連結体の一端部とを連結する枢軸と、前記一方
の揺動レバーの枢軸とを結ぶ直線上に設定されている。
【0009】パイル織り時、少なくとも一方の揺動レバ
ーと連結体との連結位置は変更装置により第1の位置に
変更され、その位置に維持される。これにより、一方の
揺動レバーの揺動運動が他方の揺動レバーに伝達され
て、布移動部材がファーストピック位置とルーズピック
位置とに変更される。
【0010】これに対し、パイル織り時以外の製織時、
少なくとも一方の揺動レバーと連結体との連結位置は変
更装置により第2の位置に変更され、その位置に維持さ
れる。これにより、一方の揺動レバーの揺動運動が他方
の揺動レバーに殆ど伝達されないから、布移動部材がフ
ァーストピック位置に維持され、パイルは形成されな
い。
【0011】本発明においては、パイル形成以外の製織
時にも揺動レバー同士が連結されていると共に、一方の
揺動レバーと駆動機構とが連結されているから、経糸及
び布の張力、筬打ちの反力等、系全体の負荷は駆動機構
に受けられる。このため、従来技術で必要としていたス
トッパが不要になり、装置が大がかりにならない。
【0012】前記変更装置は、少なくとも一方の揺動レ
バーと連結体との連結位置を複数の第1の位置の1つに
選択的に変更可能とすることができる。このようにすれ
ば、パイル長さを変更することができる。前記駆動機構
はカム機構、特に積極カム機構を備えていてもよい。
【0013】いずれか一方の揺動レバーは一方向へ伸び
るガイド部を有し、前記連結体は前記ガイド部に該ガイ
ド部の長手方向へ移動可能に係合されかつ他方の揺動レ
バーに枢軸運動可能に連結されて両揺動レバーを相互に
連結しており、前記変更装置は前記連結体を一方の揺動
レバーに対し前記ガイド部の長手方向へ移動させる連結
体移動機構を備えることができる。
【0014】前記両揺動レバーはほぼ同じ方向へ伸びる
ガイド部を有し、前記連結体は前記両ガイド部に該ガイ
ド部の長手方向へ移動可能に係合されて、両揺動レバー
を相互に連結しており、前記変更装置は前記連結体を両
揺動レバーに対し前記ガイド部の長手方向へ移動させる
連結体移動機構を備えることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1、図2及び図3を参照する
に、パイル形成装置10は、図示しないワープビームか
ら伸びる複数の経糸12を、テンションローラ14と、
その前方(経糸12の走行方向下流側)の開口位置とを
介して開口位置の前方の筬打ち位置に導き、この筬打ち
位置において緯糸を筬16により織り前に打ち付けて製
織し、製織されたタオル地すなわち布18をブレストビ
ーム20を介して図示しないクロスローラに巻き取るパ
イル織機に組み込まれている。
【0016】経糸12は、開口位置において図示しない
開口装置により織機の主軸の回転と同期して開口され
る。緯糸は、緯入れ装置により経糸12の開口に緯入れ
される。筬16は、織機の主軸(図示せず)の回転と同
期して駆動される。
【0017】テンションローラ14は、両端部において
枢軸22により織機のフレーム(図示せず)に揺動可能
に支持された一対のレバー24に組み付けられている。
これに対し、ブレストビーム20は、両端部において枢
軸26により織機のフレームに揺動可能に支持された一
対のレバー28に経糸12の張力を変更可能に組み付け
られている。
【0018】織機の主軸を回転させるメインモータ30
の回転は、複数の歯車32及び34により減速されてカ
ム36に伝達される。カム36は、図示しない織機のフ
レームに回転可能に支持された回転軸38に支持されて
おり、この回転軸38が歯車34によって回転されるこ
とにより織機の主軸と同期して回転される。
【0019】カム36の外周面はカム面とされており、
またそのカム面の周方向へ間隔をおいた箇所に接触する
複数のカムフォロワ40は駆動側の揺動レバー42に回
転可能に組み付けられている。揺動レバー42は、この
揺動レバー42から前方に間隔をおいた従動側の揺動レ
バー44に連結体46により連結されている。
【0020】揺動レバー42及び44は、それぞれ、枢
軸48及び50により織機のフレームに揺動可能に支持
されており、カム36の回転にともなって枢軸48及び
50の軸線(枢軸線)の周りに揺動される。このため、
カム36及びカムフォロワ40は、ばね力を使用しない
でカム36の回転だけにより揺動レバー42及び44を
揺動させる積極カム機構として作用する。
【0021】揺動レバー42は、揺動レバー44と連結
体46の一端部とを連結している枢軸52の軸線を曲率
中心とする弧状のガイド部54を有する。ガイド部54
は、図示の例では、ほぼ上下方向換言すれば揺動レバー
42の長手方向へ伸びる長穴である。揺動レバー42は
長穴すなわちガイド部54の長手方向における一端側
(上方側)において枢軸48に枢支されており、揺動レ
バー44はガイド部54の長手方向における他端側(下
方側)において枢軸50に支持されている。図3におい
て、実線で示された揺動レバー42は、ファーストピッ
ク位置における揺動位相を表す。このとき、ガイド部5
4は、枢軸52を中心としかつ枢軸52と連結部材56
との距離を半径とする円弧に対応している。
【0022】図示の例では、連結体46は、経糸12の
走行方向(前後方向)に長いリンクであり、また揺動レ
バー42に変位可能に連結された連結部材56を他端部
に有する。連結体46は、枢軸52を中心として揺動可
能である。連結部材56は、ガイド部54にその長手方
向へ移動可能に嵌合されている。
【0023】連結部材56は、枢軸からなる連結ピン、
又は、パイル形成装置10の幅方向(図1において、紙
面に垂直な方向)へ伸びる軸線の周りに回転可能のロー
ラとすることができる。これにより、揺動レバー42に
対する連結体46の移動が円滑になる。
【0024】連結体46による揺動レバー42の連結点
の位置(図示の例では、ガイド部54内における連結部
材56の位置)は、変更機構すなわち変更装置60によ
り変更される。変更装置60は、枢軸運動可能に連結さ
れた一対のリンクレバー62,64をアクチュエータ6
6により屈伸させることにより、ガイド部54内におけ
る連結部材56の位置を変更する。
【0025】アクチュエータ66は、ガイド部54内に
おける連結部材56の位置を変更し、連結部材56をそ
の位置に維持する機能を有する。そのようなアクチュエ
ータ66として、サーボモータ、ロータリーソレノイド
のように、回転角度位置を解除可能に維持する回転源を
用いることができる。
【0026】図1及び図2に示すように、連結部材56
がガイド部54の上端以外の位置にあると、揺動レバー
42の揺動運動は揺動レバー44に伝達され、揺動レバ
ー42,44は図2において破線で示すように揺動され
る。連結部材56による図1及び図2に示す揺動レバー
42の連結位置は、パイルを形成可能の有効レバー長に
対応する第1の位置P1として作用する。
【0027】これに対し、図3に示すように、連結部材
56がガイド部54の上端の位置にあると、揺動レバー
42は図3において破線で示すように揺動されるが、揺
動レバー42の揺動運動は揺動レバー44に伝達されな
い。これは、枢軸48と枢軸52との軸線を結んだ直線
上に第2の位置P0があることと、枢軸48と連結部材
56との間隔L0が短いこととによる。連結部材56に
よる図3に示す揺動レバー42の連結位置は、パイルを
本質的に形成しない有効レバー長に対応する第2の位置
P0として作用する。
【0028】枢軸50は織機のフレームに回転可能に支
持された連結ロッドであり、揺動レバー44はこの連結
ロッドすなわち枢軸50の一端部に相対的回転不能に組
み付けられている。枢軸50は、従動側揺動レバー44
の揺動運動にともなって角度的に往復回転される。
【0029】枢軸50の角度的往復回転運動は、枢軸5
0の他端部に相対的回転不能に組み付けられた駆動レバ
ー70に伝達され、さらに駆動レバー70から、リンク
72を介してレバー24に伝達されると共に、リンク7
4を介してレバー28に伝達される。これにより、レバ
ー24及び28が繰り返し揺動されて、テンションロー
ラ14及びブレストビーム20が図1において左右方向
に繰り返し往復移動される。
【0030】図示の例では、レバー28、リンク74及
びブレストビーム20は布移動機構として作用し、レバ
ー24、リンク72及びテンションローラ14は経糸移
動機構として作用する。また、ブレストビーム20及び
テンションローラ14は、それぞれ、布移動部材及び経
糸移動部材として作用する。さらに、揺動レバー42,
44及び連結体46は、カム36の動力を布移動機構及
び経糸移動機構に伝達する伝達機構として作用する。
【0031】メインモータ30の回転角度はエンコーダ
76により検出され、その検出信号は制御装置78に供
給される。制御回路78は、エンコーダ76からの入力
信号を用いてアクチュエータ66の回転を制御する。
【0032】カム36の回転によりレバー42,44,
70,24及び28が揺動されると、織布18及び経糸
12は図1において左右方向へ繰り返し往復移動され、
織り前は織機の主軸の回転と同期して一定の周期でファ
ーストピック位置とルーズピック位置とに繰り返し移動
される。これにより緯糸は、ファーストピック位置とル
ーズピック位置とに所定の割合で繰り返し筬打ちをさ
れ、織り前がファーストピック位置に移動されていると
き、織り前に筬打ちされる。
【0033】パイル織りを行っている間、連結体46
は、図1及び図2に示すように、ガイド部54の長手方
向における途中の所定位置又は下端位置(これらは第1
の位置P1に対応する。)に変更装置60により維持さ
れる。これにより、揺動レバー42,44がカム36の
回転により揺動されるから、織り前はファーストピック
位置とルーズピック位置とに繰り返し移動され、パイル
は織り前がファーストピック位置に移動されて緯糸が織
り前に筬打ちされることにより形成される。
【0034】製織途中における地織又はボーダ織の間、
図3に示すように、連結体46は変更装置60によりガ
イド部54の最上端位置(第2の位置P0)に維持され
る。このとき、揺動レバー42の揺動運動が揺動レバー
44に伝達されないから、パイルは形成されない。ま
た、このとき、織り前はファーストピック位置に維持さ
れる。なお、変更装置60は、揺動レバー42がファー
ストピック位置における揺動位相にあるときに動作して
連結体46を移動させることができる。
【0035】パイル形成装置10は、揺動レバー42,
44が常時連結されていると共に、揺動レバー42カム
機構とが常時連結されているから、経糸12及び布18
の張力、筬打ちの反力等、系全体の負荷はカム36に受
けられる。したがって、従来技術で必要としていたスト
ッパが不要になり、装置が大がかりにならない。
【0036】パイル形成装置10においては、揺動レバ
ー42及び44の揺動支点(枢軸48及び50の軸線)
は、それぞれ、ガイド部54に対しガイド部54の長手
方向における一方側及び他方側に位置するが、同じ側に
位置させてもよい。また、積極カム機構の代わりに、ば
ね力を利用する消極カム機構、カム機構以外の駆動機構
等を用いてもよい。
【0037】図4及び図5は、カムの回転運動を布移動
機構及び経糸移動機構に伝達する伝達機構の他の実施例
を示す。この伝達機構は、図1に示すカム36により揺
動される駆動側揺動レバー82と、この揺動レバー82
により揺動される従動側の揺動レバー84とは連結体8
6により連結されている。
【0038】揺動レバー82及び84は、それぞれ、枢
軸48及び50により織機のフレームに揺動可能に支持
されており、カム36の回転にともなって枢軸48及び
50の周りに揺動される。
【0039】揺動レバー82及び84は、それぞれ、ほ
ぼ同じ方向(図示の例では、ほぼ上下方向)へ平行に伸
びるガイド部88及び90を有する。ガイド部88,9
0は、ほぼ同じ高さ位置に形成されており、また前後方
向に間隔をおいている。ガイド部88,90は、図示の
例では、ほぼ同じ長さを有する長穴である。
【0040】揺動レバー82及び84は、それぞれ、長
穴すなわちガイド部88及び90の長手方向における一
端側(図示の例では、上方側)において枢軸48及び5
0に枢支されている。
【0041】図示の例では、連結体86は、経糸12の
走行方向(前後方向)に長いリンクであり、またガイド
部88及び90にその長手方向へ移動可能に嵌合された
連結部材92及び94を端部に有する。連結体86はガ
イド部88,90の長手方向へ移動可能であり、ガイド
部88及び90は連結体86特に連結部材92及び94
の移動をガイド部88及び90の長手方向に規制してい
る。
【0042】連結体86は、揺動レバー82,84の連
結点間距離を一定に維持するように、換言すれば揺動レ
バー82,84の揺動運動の間中ガイド部88,90が
平行になるように、揺動レバー82,84を連結してい
る。連結部材92,94は、枢軸からなる連結ピン、又
は、パイル形成装置の幅方向へ伸びる軸線の周りに回転
可能のローラとすることができる。
【0043】連結体86の姿勢は、規制装置96により
ほぼ水平に規制されている。このため、両揺動レバー8
2,84の揺動運動に起因する連結体86の姿勢変化が
規制されて、揺動レバー82の揺動運動が揺動レバー8
4に確実に伝達される。
【0044】規制装置96は、パイル形成装置の幅方向
へ伸びる軸線の周りに回転可能の複数の係止部98によ
り連結体86の幅方向両側面を把持している。これによ
り、連結体86は、揺動レバー82の揺動運動にともな
って、ほぼ水平方向へ円滑に往復移動する。
【0045】係止部98は、パイル形成装置の幅方向へ
伸びる軸線の周りに回転可能のローラとすることができ
る。これにより、規制装置96に対する連結体86の移
動が円滑になる。
【0046】規制装置96は、回転不能であるが、変更
装置100により連結体86と共に上下方向へ移動され
る。変更装置100は、織機のフレームに支持されたサ
ーボモータのようなアクチュエータ102の回転を連結
体86のねじ穴に螺合されたねじ棒104に伝達して、
ねじ棒104を回転させる。連結体86は、ねじ棒10
4が一方に回転されることにより上昇され、ねじ棒10
4が他方へ回転されることにより下降される。このよう
に、連結体86による揺動レバー82,84の連結位置
は変更装置100により変更される。
【0047】なお、前記連結位置を変化させる時期は、
図4に実線で示すように、ガイド部88,90が上下方
向に伸びた状態となる揺動レバー82,84の揺動位相
とすることが望ましく、さらには該揺動位相をファース
トピック位置における揺動位相と一致させることが望ま
しい。
【0048】図4に示す伝達機構において、連結部材9
2及び94がそれぞれガイド部88及び90の途中又は
下端に位置する第1の位置においては、揺動レバー82
はカムの回転により揺動され、その揺動運動は連結体8
6により揺動レバー94に伝達される。その結果、揺動
レバー82,84は、図4に点線で示すように揺動され
る。
【0049】これに対し、連結部材92及び94がそれ
ぞれガイド部88及び90の最上昇位置に位置する第2
の位置においては、枢軸48と連結部材92との間隔L
0が短く、カムの回転による揺動レバー82の揺動運動
が小さいことと、枢軸50と連結部材94との間隔が短
いこととから、揺動レバー94は殆ど揺動されない。こ
のとき、織り前はファーストピック位置に維持される。
【0050】パイル織りを行っている間、連結体86は
ガイド部88,90の長手方向における途中の所定位置
又は下端位置に変更装置100により維持され、織り前
はファーストピック位置とルーズピック位置とに繰り返
し移動され、パイルは織り前がファーストピック位置に
移動されて緯糸が織り前に筬打ちされることにより形成
される。パイル長さは、連結体86が下方であるほど、
長くなる。なお、揺動レバー84が揺動レバー82の揺
動運動により若干揺動したとしても、パイル形成されな
い程度に織り前が実質的にファーストピック位置に維持
されるものとする。
【0051】製織途中における地織又はボーダ織の間、
連結体86は変更装置60によりガイド部88,90の
最上端位置に維持される。このとき、揺動レバー82の
揺動運動が揺動レバー84に伝達されないから、パイル
は形成されない。また、このとき、織り前はファースト
ピック位置に維持される。
【0052】図4に示す伝達機構においても、揺動レバ
ー82,84が常時連結されていると共に、揺動レバー
82とカム機構とが常時連結されているから、経糸及び
布の張力、筬打ちの反力等、系全体の負荷はカム機構に
受けられる。したがって、従来技術で必要としていたス
トッパが不要になり、装置が大がかりにならない。
【0053】図4に示す伝達機構においては、揺動レバ
ー82及び84の揺動支点は、同じ側に位置している
が、ガイド部54に対しガイド部54の長手方向におけ
る反対側に位置させてもよい。
【0054】図6及び図7は、カムの動力を布移動部材
及び経糸移動部材に伝達する伝達機構のさらに他の実施
例を示す。この伝達機構は、板状をした一対の揺動レバ
ー112,114を厚さ方向に重ねている。揺動レバー
112及び114は、それぞれ、ガイド部116及び1
18を有する。ガイド部116,118は、ほぼ同じ方
向へ伸びる長穴である。
【0055】揺動レバー112は、駆動側の揺動レバー
であり、ガイド部116,118の長手方向における一
端側の部位において枢軸48に枢支されている。揺動レ
バー114は、揺動レバー112の揺動にともなって揺
動される従動側の揺動レバーであり、ガイド部116,
118の長手方向における他端側の部位において枢軸5
0に枢支されている。
【0056】両揺動レバー112,114を連結する連
結体124は、ガイド部116及び118に滑動可能に
嵌合された連結部材126を有する。連結部材126
も、枢軸からなる連結ピン、又は、パイル形成装置の幅
方向へ伸びる軸線の周りに回転可能のローラとすること
ができる。
【0057】連結体124は、変更装置120の逆転可
能の回転式アクチュエータ128により回転されるねじ
棒130と螺合されており、ねじ棒130が回転される
ことにより上下方向へ移動される。
【0058】図6及び図7に示す伝達機構も、図1から
図4並びに図5及び図6に示す実施例と同様に作用し、
揺動レバー112の揺動運動を揺動レバー114に伝達
し、揺動レバー114の揺動運動を布移動部材に伝達す
る。図6及び図7に示す伝達機構においては、連結体1
24、特に連結部材126の姿勢を規制する規制装置を
用いることが好ましい。
【0059】図6及び図7に示す伝達機構において、連
結部材126がガイド部116,118の途中又は下端
に位置する第1の位置においては、揺動レバー112は
カムの回転により揺動され、その揺動運動は連結体12
4により揺動レバー114に伝達される。その結果、揺
動レバー112,114は揺動される。
【0060】これに対し、連結部材126がガイド部1
16及び118の最上昇位置に位置する第2の位置にお
いては、枢軸48と連結部材112との間隔L0が最小
になることから、揺動レバー114は殆ど揺動されな
い。このとき、織り前はファーストピック位置に維持さ
れる。
【0061】パイル織りの間、連結体124はガイド部
116,118の長手方向における途中の所定位置又は
下端位置に変更装置120により維持され、織り前はフ
ァーストピック位置とルーズピック位置とに繰り返し移
動され、パイルは織り前がファーストピック位置に移動
されて緯糸が織り前に筬打ちされることにより形成され
る。パイル長さは、連結体124が下方であるほど、長
くなる。
【0062】製織途中における地織又はボーダ織の間、
連結体124は変更装置120によりガイド部116,
118の最上端位置に維持される。このとき、揺動レバ
ー112の揺動運動が揺動レバー114に伝達されない
から、パイルは形成されない。また、このとき、織り前
はファーストピック位置に維持される。
【0063】図6及び図7に示す伝達機構においても、
揺動レバー112,114が常時連結されていると共
に、揺動レバー112がカム機構とが常時連結されてい
るから、系全体の負荷はカム機構に受けられる。したが
って、従来技術で必要としていたストッパは不要であ
り、装置が大がかりにならない。
【0064】図6及び図7に示す実施例では、連結部材
126による揺動レバー112,114の連結位置を変
化させる時期は、図6に示すように、ガイド部116,
118が互いに平衡となる揺動レバー112,114の
揺動位相であり、該揺動位相をファーストピック位置と
一致させることが望ましい。
【0065】図6及び図7に示す伝達機構においても、
揺動レバー112及び114の揺動支点は、同じ側に位
置しているが、ガイド部116及び118に対しそれら
の長手方向における反対側に位置させてもよい。
【0066】上記いずれの実施例においても、連結体が
最上昇位置に移動されているとき、織り前はファースト
ピック位置に維持され、パイルは形成されない。しか
し、ボーダ織時、揺動レバーに対する連結体の位置を変
更装置により変更して、短いパイルを形成してもよい。
【0067】本発明は、上記実施例に限定されない。例
えば、本発明は、製織された布と経糸とを同時に移動さ
せるタイプのパイル形成装置に適用することができるの
みならず、製織された布のみを移動させるタイプのパイ
ル形成装置にも適用することができる。また、揺動レバ
ーと連結体とは、必ずしも長穴などのガイド部を介して
連結されているものに限定されず、特開平5−1565
46号公報に記載された技術における揺動レバーと滑動
リングとの連結のように、連結体が揺動レバーの一側面
にのみ係合するものであってもよい。それゆえに、本発
明は、その趣旨を逸脱しない限り、種々変更することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパイル形成装置を組み込んだパイ
ル織機の一実施例を示す図
【図2】図1に示すパイル形成装置におけるカムの動力
を布移動部材に伝達する伝達機構の一実施例を示す図
【図3】図2に示す伝達機構において用揺動レバーの連
結位置をガイド部の最上端位置に移動させた状態を示す
【図4】カムの動力を布移動部材に伝達する伝達機構の
他の実施例を示す図
【図5】図4における5−5線に沿って得た図
【図6】カムの動力を布移動部材に伝達する伝達機構の
さらに他の実施例を示す図
【図7】図6における7−7線に沿って得た図
【符号の説明】
10 パイル形成装置 12 経糸 14 テンションローラ 16 筬 18 織成された布 20 ブレストビーム 36 カム 40 カムフォロワ 42,72,112 駆動側の揺動レバー 44,74,114 従動側の揺動レバー 46,84,126 連結体 48,50,52 枢軸 54,88,90,116,118 ガイド部 56,92,94,126 連結部材 60,100,120 変更装置

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 織機の主軸の回転と同期して駆動される
    駆動機構と、 製織された布を筬に対して移動させる布移動部材と、 連結体により相互に連結された一対の揺動レバーを備え
    る伝達機構であって前記一対の揺動レバーが前記駆動機
    構に連結されて揺動駆動される第1の揺動レバーと前記
    布移動部材に連結された第2の揺動レバーとを含む一対
    の揺動レバーとを有し、前記第1及び第2の揺動レバー
    の少なくとも一方と前記連結体との連結位置を、パイル
    を形成可能の有効レバー長に対応する少なくとも1つの
    第1の位置とパイルを形成しない有効レバー長に対応す
    る第2の位置とに変更可能の伝達機構と、 前記連結体との連結位置を変更可能の揺動レバーと前記
    連結体との連結位置を前記第1の位置と前記第2の位置
    とに変更する変更装置とを含み、 前記第2の位置は、前記一方の揺動レバーの枢軸の近傍
    付近にあって、他方の揺動レバーと前記連結体の一端部
    とを連結する枢軸と、前記一方の揺動レバーの枢軸とを
    結ぶ直線上に設定されている、布移動式パイル形成装
    置。
  2. 【請求項2】 前記両揺動レバーはほぼ同じ方向へ伸び
    るガイド部を有し、前記連結体は前記両ガイド部に該ガ
    イド部の長手方向へ移動可能に係合されて、両揺動レバ
    ーを相互に連結しており、前記変更装置は前記連結体を
    両揺動レバーに対し前記ガイド部の長手方向へ移動させ
    る連結体移動機構を備える、請求項1に記載のパイル形
    成装置。
  3. 【請求項3】 両揺動レバーの揺動支点は、互いに前記
    ガイド部の長手方向における反対側に位置する、請求項
    2に記載のパイル形成装置。
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