JP3377166B2 - パイル形成装置 - Google Patents

パイル形成装置

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JP3377166B2 JP15794997A JP15794997A JP3377166B2 JP 3377166 B2 JP3377166 B2 JP 3377166B2 JP 15794997 A JP15794997 A JP 15794997A JP 15794997 A JP15794997 A JP 15794997A JP 3377166 B2 JP3377166 B2 JP 3377166B2
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    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D39/00Pile-fabric looms
    • D03D39/22Terry looms
    • D03D39/223Cloth control

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  • Textile Engineering (AREA)
  • Looms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の技術分野】本発明は、布移動式のパイル織機に
おいて、稼働中にパイルピックおよびパイル長の変更可
能なパイル形成装置の改良に関する。 【0002】なお、上記「パイルピックの変更」は、パ
イル形成のための1単位(1完全組織)のよこ糸本数を
変更することで、一般に3ピック(3本よこパイル組
織)、4ピック(4本よこパイル組織)、または5ピッ
ク(5本よこパイル組織)のパイル組織を製織すること
である。3ピックでは、1単位中に、織り口までしっか
りと筬打ちされるファーストピックのよこ糸が1本で、
織り口までしっかりと筬打ちされないルーズピックのよ
こ糸が2本形成される。4ピックでは、1単位中に、フ
ァーストピックのよこ糸が2本で、ルーズピックのよこ
糸が2本形成されるか、またはファーストピックのよこ
糸が1本で、ルーズピックのよこ糸が3本形成される。
さらに、5ピックでは、1単位中に、ファーストピック
のよこ糸が2本で、ルーズピックのよこ糸が3本形成さ
れるか、またはファーストピックのよこ糸が3本で、ル
ーズピックのよこ糸が2本形成される。 【0003】また、上記の「パイル長」は、ファースト
ピックの位置とルーズピックの位置との間の移動量のこ
とであり、この移動量を変更することで、パイルの長さ
を任意に変えることができる。 【0004】 【従来の技術】特開平7−145534号の公報は、布
移動式のパイル織機において、変速駆動モータによって
カム機構を変速回転で駆動することにより、パイルピッ
クの自動変更を行うとともに、別の変速駆動モータを用
いて、ボールねじ機構を駆動して、パイル倍率の自動変
更を行うことを開示している。 【0005】上記の技術によると、耐久性、高速性に劣
るカム機構を変速回転で駆動することより、さらに耐久
性、高速性に著しい低下が生じる。また、パイル長の変
更のために、別の専用モータやボールねじ機構を設置す
ることになり、装置が複雑で非常にコスト高になるとい
う、欠点がある。 【0006】 【発明の目的】したがって、本発明の目的は、布移動式
のパイル織機において、特別な装置を付加することな
く、1つの駆動機構で、稼働中にパイルピックおよびパ
イル長の変更を自動的に行えるようにすることである。 【0007】 【発明の解決手段】上記目的の下に、本発明は、布移動
式のパイル織機において、パイル形成のための駆動源と
して回転方向を正逆方向に切り換えて変速往復回動する
変速駆動モータと、この変速駆動モータの駆動を制御す
る変速制御手段と、上記変速駆動モータに連結されファ
ーストピック、ルーズピックに応じて、テリー量零の位
置とテリー量ありの位置とにクランクピンを切り換え配
置するクランク機構と、このクランク機構の運動に連動
して筬の筬打ち位置と織布の織り口との相対距離を変え
るテリーモーション部材とで、パイル形成装置を構成し
ている。ここで、上記の変速制御手段は、ファーストピ
ックに応じた位置を含む2つのルーズピックに応じた位
置の間でクランクピンが往復回転運動するように変速駆
動モータの駆動(回転数および回転方向)を制御するこ
とを特徴とする。 【0008】上記変速駆動モータは、変速制御手段によ
り、任意のパイルピック数に対応した回転数(回転速
度)に設定され、正逆方向に往復回動する。ここで、往
復回動時において、往路の消費時間と復路の消費時間
は、同一の時間となるように設定されている。例えば、
3ピックならば、変速駆動モータの1往復回動の往路ま
たは復路に対し、織機が3回転するように、また4ピッ
クならば、変速駆動モータの1往復回動の往路または復
路に対し、織機が4回転するように制御される。そこ
で、変速駆動モータは、変速制御手段により、その1往
復回転中に、位置制御と速度制御とを受けて、モータ出
力としての往復回動の運動をクランク機構によってテリ
ーモーション部材に伝達する。テリーモーション部材
は、任意のピック数を1単位として、テリー量零のファ
ーストピックの位置とテリー量ありのルーズピックの位
置とに切り換えて配置される。このようにして、稼働中
に、織り口は、パイルピックおよびパイル長の変更に応
じて、ファーストピック位置、ルーズピック位置に自動
的に切り換えられる。また変速駆動モータの往復回動の
距離を制御することで、テリーモーション部材の移動量
を変えることができる。 【0009】 【発明の実施の形態】図1は、布移動式のパイル織機に
おいて、本発明のパイル形成装置1の機械的な構成部分
を示している。パイル織機では、2つのワープビーム
2、3が機台の後側で上下に配置される。パイル用のた
て糸4は、上側のワープビーム2から送り出され、テリ
ー用のテンションロール6を経て綜絖9および筬10に
通され、織り口11に達している。なお、テンションロ
ール6は、織り口11の前後方向の移動およびパイル形
成に応じて、たて糸4に適切な張力を付与するために、
張力付与手段19によって前後方向に強制的に移動する
ように支持されている。また地織り用のたて糸5は、下
側のワープビーム3から送り出され、ガイドロール8、
テンションロール7を経て綜絖9および筬10に通さ
れ、織り口11に達している。これらのたて糸4、5
は、開口内によこ入れされたよこ糸12と交錯した後、
筬10により織り口11に打ち込まれることによって、
織布13となる。そして、この織布13は、テリーモー
ション部材18、服巻きロール14、プレスロール1
5、ガイドロール16を経て、最終的に布巻きロール1
7に巻き取られる。 【0010】テリーモーション部材18は、回転不能な
バーまたは回転可能なロールによって構成されており、
テリーモーション機構20によって前後方向に移動可能
な状態として支持され、ファーストピック時にテリー量
零の位置すなわち後退位置に設定され、またルーズピッ
ク時にテリー量ありの位置すなわち前進位置に設定され
る。なお、この実施例では、テンションロール7もテリ
ーモーション機構20により駆動されるようになってい
る。テリーモーション部材18およびテンションロール
7は、それぞれ揺動レバー21、22および支軸23、
24により図示しない織機フレームなどに対して、揺動
により前後方向に移動可能な状態で支持されている。 【0011】そして、揺動レバー21、22は、それぞ
れ連結ロッド25、26および両端の連結ピン27、2
8により中央の揺動レバー29のほぼ中間部分に連結さ
れている。揺動レバー29は、3つの連結点を有してお
り、一端の支軸30によって図示しない織機フレームな
どに対し回動自在に支持されており、他端部分で連結ロ
ッド35、連結ピン36およびクランクピン39によっ
てクランク機構37のクランクハブ38に連結されてい
る。 【0012】図2は、クランク機構37を駆動するため
の変速駆動モータ40およびそれの回転数(回転速度)
を制御するための変速制御手段41の接続を示してい
る。変速駆動モータ40は、パイル形成のための駆動源
として回転方向を正逆方向に切り換えて、変速しながら
往復回転し、その回転力を直接または必要に応じて減速
手段などを介してクランクハブ38のクランク軸42に
伝達する。なお、クランクピン39は、クランク軸42
の中心に対して適当な偏心量で取り付けられている。ま
た変速制御手段41は、例えば制御用のコンピュータな
どによって構成されており、織機の主軸43に連結され
たシャフトエンコーダ44からの回転角度の信号に基づ
いて、織機の主軸43の回転に同期し、パイル組織に応
じて、変速駆動モータ40に対して回転方向・回転速度
・回転位置の指令出力を発生する。 【0013】変速駆動モータ40は、変速制御手段41
により、任意のパイルピック数に対応した回転数(回転
速度)に設定され、正逆方向に往復回動する。ここで、
往復回動時の往路の消費時間と、復路の消費時間とは、
同一になるように設定されている。例えば3ピックなら
ば、変速駆動モータ40の1往復回動の往路または復路
に対し織機の主軸43が3回転するように、4ピックな
らば、変速駆動モータ40の1往復回動の往路または復
路に対し織機の主軸43が4回転するように制御され
る。変速駆動モータ40は、変速制御手段41の指令出
力により、1往復回動中に位置制御と速度制御とを受け
て、その運動をクランク機構37を介して揺動レバー2
9、さらにこれに連動する揺動レバー21、22に揺動
運動すなわち織機の前後方向の往復運動として伝達す
る。 【0014】このため、テンションロール7およびテリ
ーモーション部材18の位置は、ファーストピック時の
テリー量零の位置とルーズピック時のテリー量ありの位
置とに切り換え配置される。この結果、これらのテンシ
ョンロール7およびテリーモーション部材18に巻き掛
けられている地織り用のたて糸5および織布13、織布
13の一部としての織り口11は、ファーストピック時
のテリー量零の位置〔ファーストピック位置(後退位
置)〕と、ルーズピック時のテリー量ありの位置〔ルー
ズピック位置(前進位置)〕とに切り換えられる。この
ようにして、テリーモーション部材18は、クランク機
構37に連動して、筬10の筬打ち位置と織り口11と
の相対距離を変える。 【0015】織り口11のテリー量(変位量)は、クラ
ンク軸42に対するクランクピン39の偏心量を加減す
るか、あるいは中央の揺動レバー29に対する連結ロッ
ド35、25の連結位置を長孔などによりレバー長手方
向にそって調整することによって変更できる。また、織
機の稼働中にも、変速駆動モータ40の1往復回動の移
動角度(最大360度)を変速制御手段41により任意
に変更することで、織り口11の変位量を変えることが
できる。なお、図示しないが、織布13の幅方向の縮み
を防止するテンプル装置および織布13の織り口11の
近くで織布13の下への移動を防止するフエルプレート
もテリーモーション機構20の変位に追従して、前後に
移動するようにしてある。 【0016】図3、4、5、6は、変速駆動モータ40
の位置、速度制御に関する詳細を示している。これらの
図で、左側の円は、クランク軸42の1回転上で、クラ
ンクピン39の位置A、B、C、Dを示している。ま
た、右側のグラフは、上記の位置A、B、C、Dととも
にクランクピン39のファーストピック位置(Fピック
位置)、ルーズピック位置(Lピック位置)、および変
動駆動モータ40の回転方向およびモータ回転速度を表
している。なお、θ1、θ2、θ3、θ4は、各位置に
対応するクランク軸42の回転角度を示す。 【0017】まず図3は、パイル形成のための1単位の
よこ糸本数が3ピックの例である。変速駆動モータ40
の1往復回動の往路または復路に対し、織機の主軸43
が3回転するように設定され、クランク軸42の回転角
度θ1、θ2、θ3は、織機の筬打ち時の角度(主軸回
転角度0度)に一致する。この例では、ファーストピッ
クのよこ糸12が1本、ルーズピックのよこ糸12が2
本よこ入れされる(2L−1F)。 【0018】クランクピン39がA→Bへ動く間に、織
機の主軸43は1回転し、テリーモーション部材18が
変位し、織り口11は、ルーズピック位置からファース
トピック位置へ変換されて、筬打ちが行われる。クラン
クピン39がB→Cへ動く間に、織機の主軸43は1回
転し、テリーモーション部材18が変位し、織り口11
は、ファーストピック位置からルーズピック位置へ変換
されて、次の筬打ちが行われる。次にクランクピン39
はCの位置で静止したまま、織機の主軸43は1回転
し、テリーモーション部材18は静止し、織り口11は
ルーズピック位置に保たれたまま、次の筬打ちが行われ
る。ここで、1サイクルが終了する。この後、クランク
ピン39は上記の逆方向のC→B、B→Aへ動く間に同
一の運動を行い、それによって次の1サイクルが終了す
る。以後、上記の繰り返しにより、基本単位が3ピック
のパイル製織が行われる。 【0019】図4は、パイル形成のための1単位のよこ
糸本数が4ピックの場合で、変速駆動モータ40の1往
復回動の往路または復路に対し、織機の主軸43が4回
転するように設定され、クランク軸42の回転角度θ
1、θ2、θ3、θ4は、織機の筬打ち時の角度(主軸
回転角度0度)に一致する。この場合、ファーストピッ
クのよこ糸12が2本、ルーズピックのよこ糸12が2
本よこ入れされる(2L−2F)。 【0020】クランクピン39がA→Bへ動く間に、織
機の主軸43は1回転し、テリーモーション部材18が
変位し、織り口11は、ルーズピック位置からファース
トピック位置へ変換されて、筬打ちが行われる。クラン
クピン39がB→Cへ動く間に、織機の主軸43は1回
転し、テリーモーションロール18は、ほぼ静止し、織
り口11は、ファーストピック位置に保たれたまま、次
の筬打ちが行われる。クランクピン39がC→Dへ動く
間に、織機の主軸43は1回転し、テリーモーション部
材18が変位し、織り口11は、ファーストピック位置
からルーズピック位置へ変換されて、筬打ちが行われ
る。クランクピン39はDの位置で静止したまま、織機
の主軸43は、1回転し、テリーモーション部材18
は、静止し、織り口11は、ルーズピック位置に保たれ
たまま、次の筬打ちが行われる。ここで、1サイクルが
終了する。この後、クランクピン39は、上記の逆方向
のD→C、C→B、B→Aへ動く間に同一の運動を行
い、次の1サイクルが終了する。以後、上記の繰り返し
により、基本単位が4ピックのパイル製織が行われる。 【0021】図5は、パイル形成のための1単位のよこ
糸本数が4ピックの場合の変形例であり、同じく変速駆
動モータ40の1往復回動の往路または復路に対し織機
の主軸43が4回転するように設定され、クランク軸4
2の回転角度θ1、θ2、θ3は、筬打ち時の角度(主
軸回転角度0度)に一致する。この場合、ファーストピ
ックのよこ糸12が1本、ルーズピックのよこ糸12が
3本よこ入れされる(3L−1F)。 【0022】クランクピン39がA→Bへ動く間に織機
の主軸43は1回転し、テリーモーション部材18が変
位し、織り口11はルーズピック位置からファーストピ
ック位置へ変換されて、筬打ちが行われる。クランクピ
ン39がB→Cへ動く間に、織機の主軸43は、1回転
し、テリーモーション部材18が変位し、織り口11は
ファーストピック位置からルーズピック位置へ変換され
て、次の筬打ちが行われる。次にクランクピン39はC
の位置で静止したまま、織機の主軸43は2回転し、テ
リーモーション部材18は静止し、織り口11は、ルー
ズピック位置に保たれたまま、次の2回の筬打ちが行わ
れる。ここで、1サイクルが終了する。この後、クラン
クピン39は、上記の逆方向のC→B、B→Aへ動く間
に同一の運動を行い、それによって次の1サイクルが終
了する。以後、上記の繰り返しにより、基本単位が4ピ
ックのパイル製織が行われる。 【0023】図6は、パイル形成のための1単位のよこ
糸本数が5ピックの場合で、変速駆動モータ40の1往
復回動の往路または復路に対し織機の主軸43が5回転
するように設定され、クランク軸42の回転角度θ1、
θ2、θ3、θ4は、筬打ち時の角度(主軸回転角度0
度)に一致する。この場合、ファーストピックのよこ糸
12が2本、ルーズピックのよこ糸が3本よこ入れされ
る(3L−2F)。 【0024】クランクピン39がA→Bへ動く間に、織
機の主軸43は、1回転し、テリーモーション部材18
が変位し、織り口11はルーズピック位置からファース
トピック位置へ変換されて、筬打ちが行われる。クラン
クピン39がB→Cへ動く間に、織機の主軸43は1回
転し、テリーモーション部材18は、ほぼ静止し、織り
口11は、ファーストピック位置に保たれたまま、次の
筬打ちが行われる。クランクピン39がC→Dへ動く間
に、織機の主軸43は1回転し、テリーモーション部材
18が変位し、織り口11はファーストピック位置から
ルーズピック位置へ変換されて、次の筬打ちが行われ
る。次にクランクピン39はDの位置で停止したまま、
織機の主軸43は2回転し、テリーモーション部材18
は静止し、織り口11はルーズピック位置に保たれたま
ま、次の2回の筬打ちが行われる。ここで1サイクルが
終了する。この後、クランクピン39は、上記の逆方向
のD→C、C→B、B→Aへ動く間に同一の運動を行
い、それによって次の1サイクルが終了する。以後、上
記の繰り返しにより、基本単位が5ピックのパイル製織
が行われる。 【0025】上述した図3、4、5、6のグラフは、ク
ランクピン39の往復回転運動の変位状況に対する変速
駆動モータ40の速度変化の状況を表しているが、速度
曲線は、いずれも急激な動きはなく、高速化に適するカ
ーブとして設定されている。図3のグラフでは、クラン
クピン39がAまたはCに位置するとき、通常は往復
運動の折り返し点であるから、大きな慣性力を受ける
ことになり、高速運転は不可能となる。しかし、パイル
製織において、クランクピン39がAまたはCに位置す
ると、必ず一定期間(織機の主軸43の1回転)にわた
クランクピン39は静止するので、短時間での急激な
回転方向の転換がなく、通常のような大きな慣性力は作
用せず、織機の高速運転にも充分対応可能となる。図4
のAまたはDにおいても、上記と同様である。また、
5のAまたはC、さらに図6のAまたはDにおいても、
必ず一定期間(織機の主軸43の2回転の間)にわたり
クランクピン39は静止するので、上記と同様に、織機
の高速運転にも充分対応可能となる。このように、2つ
のルーズピックに応じた位置は、クランクピン39の1
回転未満の往復回転運動の方向転換位置であるが、同時
に、少なくとも織機の主軸43の1回転にわたりクラン
クピン39が必ず静止する位置でもあるから、クランク
ピン39は、短時間で急激な回転方向を転換しないこと
になる。しかも、ファーストピックに応じた位置は、ク
ランクピン39の1回転未満の往復回転運動の通過位置
すぎず、クランクピン39の往復回転運動の方向転換
位置とならないように設定されている。 【0026】また図4の例において、クランクピン39
がB→C、C→Bへ動く区間は、通常、クランク機構3
7そのものは最も負荷の大きいところであるが、その区
間は他の区間に比べて動く距離が短くて、その距離を織
機の主軸の1回転の間に進めばよいから、他の区間に比
べて非常に低速で動くことになるので、速度の低速化に
より、負荷を低減することができる。これは、図6のB
→C、C→Bの区間においても上記と同様である。な
お、パイル形成のための1単位のよこ糸本数が6ピック
の場合にも同様にして適用することができる。 【0027】ちなみに、クランク機構37は、てこクラ
ンク機構に限らず、スライダクランク機構などを利用し
て構成することもできる。また、連結ロッド35の動き
は、方向変換のために、中介のリンクやレバーなどを用
いて、揺動レバー29に伝達することもできる。また、
テリーモーション部材18の変位量は、前述の通り、例
えば中央の揺動レバー29の位置で、連結ロッド25に
対する連結位置を長孔などの手段によって調整すること
により変更することもできる。 【0028】 【発明の効果】本発明では、変速駆動モータでクランク
機構を正逆方向に往復回動させて、その往復回動中のク
ランクピンの動きを任意に制御することで、様々なパタ
ーンのパイル製織が実現できることに加え、特別な装置
を付加することなく、上記クランクピンの往復回動の距
離を制御することで、織機の運転中にパイル長を自由に
変えることができる。特に、2つのルーズピックに応じ
た位置は、クランクピンの1回転未満の往復回転運動の
方向転換位置であるが、同時に、少なくとも織機の主軸
の1回転にわたりクランクピンが必ず静止する位置でも
あるから、クランクピンは、短時間で回転方向を急激に
転換しないことになる。しかも、ファーストピックに応
じた位置は、クランクピンの往復回転運動の通過位置に
すぎず、クランクピンの往復回転運動の方向転換位置と
ならないように設定されている。従ってクランクピン
は、短時間のうちに回転方向を急激に転換せず、回転方
向の転換時に、大きな慣性力の作用を受けないので、織
機の高速運転にも充分対応可能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】布移動式パイル織機において、本発明のパイル
形成装置を組み込んだ状態の側面図である。 【図2】クランク機構を駆動するための変速駆動モータ
および変速制御手段の拡大平面図である。 【図3】3ピックでのクランクピンの回転位置の説明図
およびクランクピンの回転位置に対するクランクピンの
変位およびモータ回転速度および回転方向のグラフであ
る。 【図4】4ピックでのクランクピンの回転位置の説明図
およびクランクピンの回転位置に対するクランクピンの
変位およびモータ回転速度および回転方向のグラフであ
る。 【図5】4ピックでのクランクピンの回転位置の説明図
およびクランクピンの回転位置に対するクランクピンの
変位およびモータ回転速度および回転方向のグラフであ
る。 【図6】5ピックでのクランクピンの回転位置の説明図
およびクランクピンの回転位置に対するクランクピンの
変位およびモータ回転速度および回転方向のグラフであ
る。 【符号の説明】 1 パイル形成装置 4 パイル用のたて糸 5 地織り用のたて糸 6 テンションロール 7 テンションロール 10 筬 11 織り口 12 よこ糸 13 織布 18 テリーモーション部材 20 テリーモーション機構 21 揺動レバー 22 揺動レバー 29 揺動レバー 37 クランク機構 39 クランクピン 40 変速駆動モータ 41 変速制御手段 42 クランク軸 43 織機の主軸

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 布移動式のパイル織機において、 パイル形成のための駆動源として回転方向を正逆方向に
    切り換えて変速往復回転する変速駆動モータ(40)
    と、この変速駆動モータ(40)の駆動を制御する変速
    制御手段(41)と、上記の変速駆動モータ(40)に
    連結されてテリー量零のファーストピックに応じた位置
    とテリー量ありのルーズピックに応じた2つの位置とに
    クランクピン(39)を切り換え配置するクランク機構
    (37)と、このクランク機構(37)の運動に連動し
    て筬(10)の筬打ち位置を変えるテリーモーション部
    材(18)とからなり、変速制御手段(41)は、ファーストピックに応じた位
    置を含む2つのルーズピックに応じた位置の間でクラン
    クピン(39)が往復回転運動するように変速駆動モー
    タ(40)の駆動を制御する ことを特徴とするパイル形
    成装置。
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