JP3383411B2 - 作業車の操作部構造 - Google Patents

作業車の操作部構造

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JP3383411B2
JP3383411B2 JP11802994A JP11802994A JP3383411B2 JP 3383411 B2 JP3383411 B2 JP 3383411B2 JP 11802994 A JP11802994 A JP 11802994A JP 11802994 A JP11802994 A JP 11802994A JP 3383411 B2 JP3383411 B2 JP 3383411B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、左右独立の走行駆動機
構を備えた作業車、例えば、コンバイン、トラクタ等の
農業機械、運搬車、建設機械の操作部構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、左右独立の走行駆動機構を備えた
作業車として、例えば、コンバインがあり、同コンバイ
ンでは左右走行部をそれぞれ静油圧駆動機構(以下「H
ST」と称する)により走行駆動可能とし、各HSTの
トラニオンレバーに、左右独立して設けた2本の操作レ
バーを連動連結して、同操作レバーにより操向操作が行
えるようにしている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したコ
ンバインのように、左右のHSTを、独立した左右の操
作レバーにて操作する場合は、機体の走行速度を調整す
る変速操作と、機体の操向を行う旋回操作を同一レバー
にて操作しなければならないために、その操作性が悪
く、運転操作を円滑に行うことができないという問題が
あった。 【0004】 【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、操
作台に架設したスライドレールに、一対のスライド体を
スライド自在に装着すると共に、旋回操作具の旋回操作
によりスライド体をスライド操作可能とし、しかも、各
スライド体は、各スライド体と一体のアクチュエータを
介してHST増減速機構に連動連結すると共に、各スラ
イド体と一体のアクチュエータのスライド作動と、変速
操作具の変速操作に連動して回転するアクチュエータの
出力軸の回転作動とにHST増減速機構の増減速作動を
連動させたことを特徴とする作業車の操作部構造を提供
せんとするものである。 【0005】 【作用】機体を前進走行させる際に、変速操作具を前進
側に操作すると、一対のアクチュエータの出力軸が回動
して、それぞれのHST増減速機構を増速作動させて、
走行装置の左右側走行部を前進作動させることができ
る。 【0006】そして、かかる前進走行状態において、旋
回操作具を、例えば、右旋回操作すると、スライド体が
一側方にスライドして、右側の走行部側のHST増減速
機構を減速あるいは停止作動させるために、機体を右旋
回させることができる。 【0007】さらに、かかる右旋回状態において、旋回
用操作具をさらに右旋回方向に旋回操作すると、スライ
ド体をさらに一側方へスライドさせて、、右側の走行部
側のHST増減速機構を後進作動させるために、機体を
右側に急旋回(スピンターン)させることができる。 【0008】また、左旋回、左急旋回についても、旋回
用操作具を上記とは反対側に旋回操作することにより行
なうことができる。 【0009】 【実施例】以下に、本発明の実施例を図面を参照しなが
ら説明する。 【0010】図1に示すAは、本発明に係る操作部であ
り、同操作部Aにより、作業車としてのコンバイン等の
左右走行部を走行駆動するHST(図示せず)に設けた
油圧モータ制御用の左斜板54と右斜板84とを姿勢変更操
作して、機体を前・後進、左・右旋回、さらには、左・
右急旋回させることができるようにしている。 【0011】操作部Aは、図1に示すように、操作台10
を左右幅方向に長手状の矩形箱型に形成し、同操作台10
の天井壁10c の中央部にハンドルコラム11を立設し、同
ハンドルコラム11に取付けたハンドル支軸12の上端に旋
回操作具としてのハンドル18を取付ける一方、操作台10
の右側壁10f に設けたレバー支持部34に、変速操作具と
しての主変速レバー35の下端をレバーステー36を介して
取付けている。10a は脚部、10b はワイヤステー、13は
ギヤケース、14はギヤケース取付ブラケット、15は取付
ボルト、16は主変速レバーガイド体、Fは床部である。 【0012】そして、図2及び図3に示すように、操作
台10の天井壁10c と底部10d の中央部間に上下方向に軸
線を向けたハンドル支軸12の基部12a を回動自在に取付
け、同基部12a にピニオンギヤ23を取付けている。26a
は軸受体である。 【0013】また、図2及び図3に示すように、操作台
10の左右側壁10e,10f の前部間には、左右幅方向に軸線
を向けた前後一対のスライド軸28,28 を前後方向に一定
の間隔を開けて横架している。 【0014】前側のスライド軸28の中途部には、図2及
び図3に示すように、スライド作用体25を左右幅方向に
摺動自在に取付けており、同スライド作用体25は、スラ
イド軸28にスライド自在に取付けた基部25a と、同基部
25a に一体的に取付けて、同スライド軸28の直後方に配
置したラック支持部25b と、同ラック支持部25b の下端
部に、左右幅方向に伸延させて取付けたラック24とから
形成し、同ラック24の左右側端面をスライド作用部24a,
24b となすと共に、同ラック24を前記ピニオンギヤ23に
噛合させている。24c はラック取付ボルト、26c はラッ
クガイド体である。 【0015】このようにして、ハンドル18を左方向又は
右方向に回動操作すると、ハンドル支軸12の基部12a に
取付けたピニオンギヤ23の回動動作に連動して、ラック
24がスライド軸28に沿って右側方又は左側方へスライド
移動するようにしている。 【0016】前後一対のスライド軸28,28 の左右側部に
は、図2及び図3に示すように、左右一対の左右スライ
ド体27,30 をそれぞれ左右幅方向にスライド自在に取付
けており、同左右スライド体27,30 の各外側位置には中
立用戻しバネ31,32 を取付けて、各中立用戻しバネ31,3
2 により各スライド体27,30 を中立状態に付勢する一
方、各スライド体27,30 の外側下部に突設したストッパ
ー片27m,30m を前記ラック24の左右側端に形成したスラ
イド作用部24a,24b に当接させて、各スライド体27,30
を中立位置に停止可能としている。 【0017】左右スライド体27,30 には、図2及び図3
に示すように、アクチュエータとしてのステッピングモ
ータ37,38 を取付けており、各ステッピングモータ37,3
8 は主変速レバー35を支持するレバー支持部34に取付け
た変速操作検出手段としてのポテンショメータ39に、制
御部40を介して電気的に接続している。16a は主変速レ
バーガイド溝である。 【0018】そして、各ステッピングモータ37,38 より
出力軸37a,38a を直後方へ向けて突出させて、主変速レ
バー35の変速操作に連動して主変速軸34が正逆回転作動
すると、その回転作動をポテンショメータ39が検出し、
その検出結果を制御部40に入力し、その検出結果にもと
づいて同制御部40がステッピングモータ37,38 の各出力
軸37a,38a を正逆回転させることができるようにしてい
る。 【0019】すなわち、主変速レバー35を前進側へ変速
すると、各出力軸37a,38a は一定角度正回転し、反対に
主変速レバー35を後進側へ変速すると各出力軸37a,38a
は一定角度逆回転し、また、主変速レバー35を中立位置
にすると各出力軸37a,38a は回転停止するようにしてい
る。 【0020】ここで、アクチュエータは、本実施例のス
テッピングモータ37,38 に限らず、出力軸37a,38a を任
意の一定角度に正逆回転させることができるものであれ
ばよい。 【0021】また、上記した各スライド体27,30 は、図
2及び図3に示すように、各スライド体27,30 と一体の
ステッピングモータ37,38 を介してHST増減速機構M
1,M2に連動連結すると共に、各スライド体27,30 と一体
のステッピングモータ37,38のスライド作動と、主変速
レバー35の変速操作に連動して回転するステッピングモ
ータ37,38 の出力軸37a,38a の回転作動とにHST増減
速機構M1,M2 の増減速作動とを連動させている。 【0022】すなわち、HST増減速機構M1は、図1〜
図3に示すように、左ガイド体42と左回転子47と左回転
子支持アーム48と左斜板作動用アーム52と左連結ワイヤ
55とを具備しており、左側のステッピングモータ37の出
力軸37a に、後面が開口した断面コ字状の左ガイド体42
の前壁中央部を固設している。 【0023】このようにして、左ガイド体42は、スライ
ド作用体25のスライド動作に連動してスライド動作する
左スライド体27とステッピングモータ37を介して一体的
にスライド軸28,28 に沿って左右幅方向にスライド移動
すると共に、主変速レバー35によるレバー支持部34の正
逆回転作動に連動して正逆回転作動するステッピングモ
ータ37の出力軸37a を中心に上下揺動するようにしてい
る。 【0024】また、図2及び図3に示すように、左ガイ
ド体42には、左回転子47を回転自在かつ左ガイド体42に
沿って左右幅方向に摺動自在に嵌合しており、左回転子
47は、左右幅方向に伸延する左回転子支持アーム48の外
側端部に支軸49を介して取付け、同支持アーム48の内側
端部を操作台10の後壁10g にボス部50を介して軸線を前
後方向に向けたアーム支軸51により上下揺動自在に枢支
し、操作台10の外部において、アーム支軸51の端部に左
右幅方向に伸延する左斜板作動用アーム52の左側端部を
固定ボルト53により固定し、同左斜板作動用アーム52の
右側端部に油圧モータを制御する左斜板54を左連結ワイ
ヤ55を介して連動連結している。58はワイヤ連結ボルト
である。 【0025】このようにして、一定角度の傾斜姿勢で左
右幅方向にスライド移動する左ガイド体42に連動して左
回転子支持アーム48が左回転子47を介して上下揺動動作
し、同支持アーム48と一体的に左斜板作動用アーム52が
同支持アーム48とは上下反対方向に上下揺動動作して、
左斜板54を左連結ワイヤ55を介して動作させて、油圧モ
ータを制御することができるようにしている。 【0026】また、以上は、左スライド体27と左斜板54
との間に介設したHST増減速機構M1について説明して
きたが、右スライド体30と右斜板84との間に介設するH
ST増減速機構M2も、左右対称位置にて同様に構成して
いるものであり、72は右ガイド体、77は右回転子、78は
右回転子支持アーム、79は支軸、80はボス部、81はアー
ム支軸、82は右斜板作動用アーム、83は固定ボルト、85
は右連結ワイヤ、88はワイヤ連結ボルトである。 【0027】本発明の実施例は、上記のように構成して
いるものであり、以下に図2及び図4を参照しながら操
作作動形態について説明する。 【0028】すなわち、主変速レバー35を中立状態にす
ると共に、ハンドル18を中立状態にしている場合には、
図4(イ)に示すように、左右ガイド体42,72 、左右回
転子支持アーム48,78 、及び左右斜板作動用アーム52,8
2 は略水平姿勢を採っている。 【0029】かかる状態より、主変速レバー35を前進側
変速位置に変速操作すると、レバー支持部34が正回転し
て、ポテンショメータ39→制御部40→ステッピングモー
タ37,38 の出力軸37a,38a を正回転させ、左右ガイド体
42,72 を出力軸37a,38a を中心に回動させ、さらに、左
右回転子47,77 を介して左右回転子支持アーム48,78→
アーム支軸51,81 →左右斜板作動用アーム52,82 を、図
4(ロ)に示す傾斜姿勢にする。 【0030】この場合は、油圧モータを制御する左右斜
板54,84 が同一傾斜角度の増速姿勢を採って、左右側の
走行部(図示せず)は同一速度にて前進走行作動して、
機体は直進する。 【0031】次に、上記直進状態から、例えば、ハンド
ル18を右旋回操作すると、ピニオンギヤ23が回動して、
同ピニオンギヤ23に噛合したラック24が右方向に移動
し、同ラック24の右側端に形成したスライド作用部24b
が右スライド体30を右側方へ押してスライド摺動させ
る。 【0032】従って、右スライド体30にステッピングモ
ータ38を介して取付けた右ガイド体72は、前記傾斜姿勢
のまま右側方へスライド移動して、同右ガイド体72の右
側端部位置に嵌合していた右回転子77は、図4(ハ)に
示すように、右スライド体30の略中央部位置に嵌合した
状態となって、右回転子支持アーム78と右斜板作動用ア
ーム82を水平姿勢に近づけて、右斜板84を中立状態に近
づける。 【0033】この場合、右側の走行部は減速あるいは停
止状態となる一方、左側の走行部は前進走行作動するた
めに、機体はゆるやかに右旋回する。 【0034】次に、上記右旋回状態で、ハンドル18をさ
らに右旋回方向に回動操作すると、右ガイド体72は、前
記傾斜姿勢のままさらに右側方へスライド移動して、同
右ガイド体72の略中央部位置に嵌合していた右回転子77
は、図4(ニ)に示すように、右ガイド体72の左側部位
置に嵌合した状態となって、右回転子支持アーム78と右
斜板作動用アーム82を左高右低の傾斜姿勢にして、右斜
板84を後進側に傾斜させる。 【0035】この場合、右側の走行部は後進走行作動す
る一方、左側の走行部は前進走行作動するために、機体
は右側に急旋回(スピンターン)する。 【0036】また、左旋回、左急旋回についても、ハン
ドル18を上記とは反対側に回動操作することにより行な
うことができるものであり、ハンドル18の操作位置に関
係なく、主変速レバー35を中立位置に操作すれば機体は
停止し、また、主変速レバー35を後進位置に操作すれ
ば、機体は後進、さらには、後進左・右旋回、後進左・
右急旋回させることができて、各種の作業を能率的に行
なうことができる。 【0037】なお、本実施例では、スライド体27,30 を
左右幅方向に配置したものについて説明してきたが、か
かるスライド体27,30 の配置はこれに限らず、上下方向
あるいは斜方向でもよい。 【0038】図5は、参考例としての操作部Aを示して
おり、主変速レバー35に変速操作検出手段としてのポテ
ンショメータ39を連動連結し、同ポテンショメータ39を
制御部40の入力側に接続すると共に、ハンドル18に旋回
操作検出手段としてのポテンショメータ90を連動連結
し、同ポテンショメータ90を制御部40の入力側に接続す
る一方、同制御部40の出力側に油圧モータ制御用の左斜
板54と右斜板84とをそれぞれ接続している。91,92は作
動アーム、93,94は受動アーム、95はギヤケースであ
る。 【0039】このようにして、主変速レバー35とハンド
ル18の各独立操作に連動して機体を適宜前後進、旋回、
及び急旋回させることができるようにして、操作上の安
全性を良好に確保することができるようにしている。 【0040】 【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が得ら
れる。 【0041】すなわち、機体の前後進変速を行なう変速
操作具の変速操作位置に関係なく、旋回用操作具によっ
て直進操作、左・右旋回操作、左・右急旋回操作を行な
うことができるために、運転操作が容易となり、誤操作
を防止することができて、安全性を向上させることがで
きる。 【0042】また、旋回用操作具の操作位置に関係な
く、変速操作具を中立位置にセットすれば、機体は停止
するために、各種作業に応じた機体の走行速度を得るこ
とができて、各種作業能率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る操作部の背面図。 【図2】同操作部の平面説明図。 【図3】同操作部の断面側面図。 【図4】同操作部の作動状態説明図。 【図5】他の実施例としての操作部の説明図。 【符号の説明】 A 操作部 18 ハンドル 27 左スライド体 30 右スライド体
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭55−76767(JP,U) 実開 昭60−78671(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 11/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 操作台に架設したスライドレールに、一
    対のスライド体をスライド自在に装着すると共に、旋回
    操作具の旋回操作によりスライド体をスライド操作可能
    とし、 しかも、各スライド体は、各スライド体と一体のアクチ
    ュエータを介してHST増減速機構に連動連結すると共
    に、各スライド体と一体のアクチュエータのスライド作
    動と、変速操作具の変速操作に連動して回転するアクチ
    ュエータの出力軸の回転作動とにHST増減速機構の増
    減速作動を連動させたことを特徴とする作業車の操作部
    構造。
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