JP3380796B2 - 処理胴付き脱穀機 - Google Patents

処理胴付き脱穀機

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JP3380796B2 JP2000195104A JP2000195104A JP3380796B2 JP 3380796 B2 JP3380796 B2 JP 3380796B2 JP 2000195104 A JP2000195104 A JP 2000195104A JP 2000195104 A JP2000195104 A JP 2000195104A JP 3380796 B2 JP3380796 B2 JP 3380796B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱穀機の二番還元
装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、揺動選別体で処理しきれなかった
二番物を、スロワーにより処理胴室に還元するものは特
開昭56−11715号公報で既に知られている。ま
た、揺動選別体で処理しきれなかった二番物を、二番揚
穀スクリューで揚上搬送し揺動選別体上に還元するもの
は実開昭63−13538号公報で既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の脱穀装置に
おいて、前者のものは二番物をスロワーによって処理胴
室に還元するものであるため、二番物が多量であった
り、また、濡れ材であったりする場合にスロワー内で二
番物が送り込まれずに詰まるという問題があり、また、
後者のものは二番物を揺動選別体上に還元するものであ
るため、揺動選別体に二番物が塊状となってまとまって
落下すると、揺動選別体上での二番物の分離が困難とな
って選別不良となる問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、揺動選別体を備えた選別室の上方に、扱胴を
軸架した扱室と、処理胴を軸架すると共に扱室の横側方
から扱室の後方に亘って設けた処理胴室とを、扱室後方
の送塵口を介して互いに連通せしめて並設した処理胴付
き脱穀機において、前記選別室で処理しきれなかった二
番物を前記処理胴室内へ還元する二番揚穀スクリューを
設け、該二番揚穀スクリューを、前記揺動選別体の側方
部位で且つ処理胴室直下に形成される空間に入り込ませ
た状態で、側面視で扱室後部下方から揺動選別体の側方
を通過して処理胴室の前部に向け上昇傾斜させて配設
ると共に、二番揚穀スクリューの上部の吐出口を処理胴
室の下方側に臨ませ、もって前記二番物を、二番揚穀ス
クリューにより処理胴室に下方側から還元するよう構成
したことを特徴としている。また、前記二番揚穀スクリ
ューの外側部位置が平面視で処理胴室の外側部位置と略
一致するように構成したことを特徴としている。
【0005】
【作用】揺動選別体で処理しきれなかった二番物は、
動選別体の側方部位で且つ処理胴室直下に形成される
間に入り込ませた状態で、側面視で扱室後部下方から
動選別体の側方を通過して処理胴室の前部に向け上昇傾
斜させて配設した二番揚穀スクリューにより処理胴室の
前部に還元され、処理胴により二番物の処理作用が行わ
れる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明を図示の実施例に基い
て詳細に説明する。図1は本発明の脱穀機の全体側面
図、図2は同脱穀機の平面図、図3は同脱穀機の背面図
である。図において、1は本発明の処理胴を付設した脱
穀機で、該脱穀機1の下部に揺動選別体16が備えられ
選別室2が設けられ、選別室2の上方に扱胴3を軸架
した扱室4と、処理胴5を軸架した処理胴室6とが、扱
室4後部の送塵口7を介して互いに連通されて並設さ
れ、扱室4の一側には扱口に沿い、穀稈を扱室4に供給
する穀稈送込装置8が配設されている。
【0007】処理胴室6は、扱室4の横側方部位で扱室
4の前部から扱室4の後方に亘って設けられており、前
記選別室2で処理しきれなかった二番物を前記処理胴室
6内へ還元する二番揚穀スクリュー9を、揺動選別体1
6の側方部位で且つ処理胴室6直下に形成される空間に
入り込ませた状態で、側面視で扱室4後部下方から揺動
選別体16の側方を通過して処理胴室6の前部に向け上
昇傾斜させて配設し、二番物を二番揚穀スクリュー9に
より処理胴室6の前部に還元するよう構成している。処
理胴5の送塵口7より前側部位は二番物の処理を行う二
番物専用処理胴であり、処理胴5の送塵口7より後方部
位は、処理胴5の前側部位で処理しきれなかった二番物
及び扱室4から送出される未処理物の処理を行うよう構
成されている。処理胴5は、コーン状に形成された始端
部の表面に複数の三角状の掻込羽根5aが設けられ、胴
部には表面に処理歯5bが螺旋状に設けられ、後部には
処理歯5bの丈より丈の高い複数の掻出羽根5cが設け
られている。処理胴室6は始端部が船首状に形成される
と共に、底面が二番揚穀スクリュー9の傾斜に合わせて
前上がりに傾斜され、この下部に二番揚穀スクリュー9
の吐出口9aを処理胴5の中心に対し外側に偏位して
ませてあり、また、二番揚穀スクリュー9は、揺動選別
体16の側方部位で且つ処理胴室6直下に形成される
間に入り込ませた状態で、該二番揚穀スクリュー9の外
側部位置が平面視で処理胴室6の外側部位置と略一致す
るように設けられており、例えば二番揚穀スクリュー9
を処理胴室6の外側部の外側を通過させて配設する場合
より機巾の縮小が図られている。処理胴室6の後部に、
扱室4後方の排塵室10に開口する排出口11が設けら
れ、この排出口11の前面には若干の間隔を置いて、処
理胴5と外径をほぼ等しくした吸塵ファン12が、処理
胴5と軸方向を直交させ、軸高さを同一にしてケーシン
グ13内に収められて設置されている。従って吸塵ファ
ン12のケーシング13の、排出口11側の側板13a
が、処理胴室6の後部排出口11に面する障壁13aと
なり、排出口11に送られ、掻出羽根5cによって排出
された穀粒の混入した排出物が上記障壁13aに当って
下方の選別室2に落下するようになっている。14は扱
胴3のほぼ下半周に沿って張設された受網、15は処理
胴5の扱胴3側ほぼ2/3周に沿って張設された受網で
ある。
【0008】上記構成において、穀稈送込装置8によっ
て穀稈を扱室4に供給すると、穀稈は扱口に沿って後方
に移送されながら回転する扱胴3によって脱穀され、脱
穀穀粒は扱室4の受網14を漏下して下方の選別室2内
の揺動選別体16上に落下し、未漏下物は扱室4後部の
送塵口7から処理胴室6に送出される。揺動選別体16
上に落下した夾雑物混りの穀粒は、揺動選別体16の揺
動運動によって比重選別されながら順次後方に移送さ
れ、揺動選別体16から漏下した精粒は一番螺旋17に
集められ、一番揚穀スクリュー18を通じて機外に送出
されて回収され、揺動選別体16を漏下しなかった夾雑
物は、唐箕19の圧風で風選されて二番物は二番螺旋2
0、二番揚穀スクリュー9によって処理胴室6の始端部
に還元され、また分離された夾雑物は後部の排塵室10
に開口された排塵口21から機外へ排出される。
【0009】一方、扱室4後部の送塵口7から処理胴室
6に送出された未処理物は、二番揚穀スクリュー9によ
って処理胴室6に還元された前記二番物と共に、処理胴
室6内で処理されながら後方に移送され、この間夾在す
る穀粒は受網15を漏下して選別室2に落下し、この漏
下物は前記同様揺動選別体16の揺動運動と唐箕19の
圧風で選別されて一番物は機外に回収され、二番物は処
理胴室6に還元処理され、分離された夾雑物は後部の排
塵室10に開口された排塵口21から機外へ排出され
る。
【0010】また、処理胴室6の終端部に移送された穀
稈等は、処理胴5後部の掻出羽根5cによる強制掻出力
によって処理胴室6後部の排出口11から排出される。
ここで、処理胴室6後部の排出口11の前面に若干の間
隔を置いて吸塵ファン12のケーシング13の側板が障
壁13aとして対向されているため、排出物は障壁13
aに当って分散案内されつつ下方の選別室2に落下して
揺動選別体16で選別され、混入している穀粒は二番物
として回収され、夾雑物は吸塵ファン12の風力で排塵
室10に開口された排塵口21から機外に排出される。
なお、前記掻出羽根5cは処理歯5bの丈より丈を高く
してあるため、掻出羽根5c外周と障壁13aとの間隔
が少なく、掻出羽根5cによる排出口11からの排出物
の排出が良好に行われる。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、揺動選別
体を備えた選別室の上方に、扱胴を軸架した扱室と、
理胴を軸架すると共に扱室の横側方から扱室の後方に亘
って設けた処理胴室とを、扱室後方の送塵口を介して互
いに連通せしめて並設した処理胴付き脱穀機において、
前記選別室で処理しきれなかった二番物を前記処理胴室
内へ還元する二番揚穀スクリューを設け、該二番揚穀ス
クリューを、前記揺動選別体の側方部位で且つ処理胴室
直下に形成される空間に入り込ませた状態で、側面視で
扱室後部下方から揺動選別体の側方を通過して処理胴室
の前部に向け上昇傾斜させて配設すると共に、二番揚穀
スクリューの上部の吐出口を処理胴室の下方側に臨ま
せ、もって前記二番物を、二番揚穀スクリューにより処
理胴室に下方側から還元するよう構成したから、以下の
効果を奏する。即ち、二番揚穀スクリューを、揺動選別
体の側方部位で且つ処理胴室直下に形成されたスペース
を利用して配設することにより機巾の縮小を図ることが
できると共に、二番揚穀スクリューを、側面視で扱室後
部下方から揺動選別体の側方を 通過して処理胴室の前部
に向け上昇傾斜させることにより、二番物を二番揚穀ス
クリューにより詰まりなく処理胴室内の前部に還元する
ことができ、二番物の処理を良くすることができる。
して、二番揚穀スクリューの上部の吐出口を処理胴室の
下方側に臨ませ、もって前記二番物を、二番揚穀スクリ
ューにより処理胴室に下方側から還元するよう構成した
から、二番揚穀スクリューを処理胴室下方に入り込ませ
たものであっても二番揚穀スクリュー先端部と処理胴室
の連結構成を簡単にできると共に機体をコンパクトにす
ることができる。また、前記二番揚穀スクリューの外側
部位置が平面視で処理胴室の外側部位置と略一致するよ
うに構成したので、よりコンパクトに構成が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理胴付き脱穀機の全体側面図であ
る。
【図2】同処理胴付き脱穀機の平面図である。
【図3】同処理胴付き脱穀機の背面図である。
【符号の説明】
1 処理胴付き脱穀機 2 選別室 3 扱胴 4 扱室 5 処理胴 6 処理胴室 7 送塵口9 二番揚穀スクリュー 16 揺動選別体

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揺動選別体を備えた選別室の上方に、扱
    胴を軸架した扱室と、処理胴を軸架すると共に扱室の横
    側方から扱室の後方に亘って設けた処理胴室とを、扱室
    後方の送塵口を介して互いに連通せしめて並設した処理
    胴付き脱穀機において、前記選別室で処理しきれなかっ
    た二番物を前記処理胴室内へ還元する二番揚穀スクリュ
    ーを設け、該二番揚穀スクリューを、前記揺動選別体の
    側方部位で且つ処理胴室直下に形成される空間に入り込
    ませた状態で、側面視で扱室後部下方から揺動選別体の
    側方を通過して処理胴室の前部に向け上昇傾斜させて配
    すると共に、二番揚穀スクリューの上部の吐出口を処
    理胴室の下方側に臨ませ、もって前記二番物を、二番揚
    穀スクリューにより処理胴室に下方側から還元するよう
    構成したことを特徴とする処理胴付き脱穀機。
  2. 【請求項2】 前記二番揚穀スクリューの外側部位置が
    平面視で処理胴室の外側部位置と略一致するように構成
    したことを特徴とする請求項1記載の処理胴付き脱穀
    機。
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