JP3371275B2 - ハロゲン化銀写真乳剤及びハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真乳剤及びハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JP3371275B2 JP14197495A JP14197495A JP3371275B2 JP 3371275 B2 JP3371275 B2 JP 3371275B2 JP 14197495 A JP14197495 A JP 14197495A JP 14197495 A JP14197495 A JP 14197495A JP 3371275 B2 JP3371275 B2 JP 3371275B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真の分野において有
用なハロゲン化銀写真乳剤及びこれを用いたハロゲン化
銀写真カラー感光材料に関する。さらに詳しくは、感
度、粒状性及び圧力耐性が改良されたハロゲン化銀写真
乳剤及びこれを用いたハロゲン化銀カラー写真感光材料
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、写真用ハロゲン化銀に対する性能
上の要請はますます厳しく、高感度、優れた粒状性等の
写真特性に対して、ハロゲン化銀写真感光材料における
圧力耐性の改良に対する要請も、従来以上に高まってき
ている。
【0003】一般にハロゲン化銀乳剤を塗布した写真感
材には、様々な圧力が加えられる。例えば、一般写真用
ネガフィルムは、パトローネに巻き込まれたりカメラに
装填したりする際に折れ曲がったり擦れたりするし、ま
た、裁断、加工の際にも大きな圧力を受ける。
【0004】このように、写真感光材料に様々な圧力が
加わると写真性能に変化が生じることが一般に知られて
おり、これらの圧力に対し写真性能に変化を来たさない
ような感材を提供することが強く望まれている。
【0005】圧力特性を改良する手段としては、ポリマ
ーや乳化物などの可塑剤を含有させる方法や、ハロゲン
化銀乳剤のハロゲン化銀/ゼラチン比を小さくするなど
の方法で、圧力を粒子に到達させないようにするものが
知られている。しかし、いずれの方法も十分な効果を達
成しにくいのが現状である。
【0006】圧力特性改良の要望に対して、沃化銀含有
率の高い沃臭化銀層を有するコア/シェル型のハロゲン
化銀粒子から成る乳剤が盛んに研究されてきた。高感度
で、かつ圧力耐性改良の例として、粒子内部に高い沃化
銀含有率をもたせた乳剤が、特開昭59−99433
号、特開昭60−35726号、特開昭60−1477
26号各公報に開示されている。しかし、これらの実施
例を追試したところ、圧力耐性改良の効果としては、不
充分であった。また、特開平3−189642号では、
転位線を粒子フリンジ部に導入することにより粒状性の
改良、カブリの低減を行なっているが、圧力耐性に対し
て劣化が著しく、露光後に圧力が加わることによる感度
の低下が見られた。
【0007】また、特開平6−332093号では、ア
スペクト比が8以上で転位線を含む乳剤により高感度
化、圧力耐性の改良を行なっているが、改良効果として
不充分である上、粒状性の劣化を伴う。また、高アスペ
クト比化するほど粒子のエッジ部分が不安定になり、形
状としても6角平板のエッジ部分が溶けたような円形平
板が混在するようになり、粒子間の性能がばらつくな
ど、実用に耐えうるレベルには達していなかった。
【0008】さらに、欧州特許EP0515894A1
では、{111}面を主平面とする高アスペクト比の平
板のエッジ部分に{100}面を有し、かつ8族メタル
のシアノ錯体をドープした乳剤により、高感度、低カブ
リを実現しているが、粒状性についてはむしろ悪化させ
るものであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題に対
して、本発明の課題は、上記問題点を改良して、高感度
で粒状性が改良され、さらに圧力耐性が改良されたハロ
ゲン化銀写真乳剤、及びハロゲン化銀カラー写真感光材
料を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、本発明の課題は以下により達成しうることを見
出した。
【0011】(1) 分散媒体中にハロゲン化銀粒子を
含有するハロゲン化銀写真乳剤において、該ハロゲン化
銀粒子の粒子サイズ分布が単分散であり、該ハロゲン化
銀粒子の全投影面積の50%以上を占めるハロゲン化銀
粒子がアスペクト比8以上、かつ主に{111}と{1
00}面とから成る平板状ハロゲン化銀粒子であって、
粒子フリンジ部に1粒子当り10本以上の転位線を有す
ることを特徴とするハロゲン化銀写真乳剤。
【0012】(2) 支持体上に少なくとも一層のハロ
ゲン化銀乳剤を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料
において、該ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が上
記(2)に記載のハロゲン化銀写真乳剤を含むことを特
徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0013】以下、本発明について詳細に述べる。
【0014】本発明のハロゲン化銀写真乳剤には、ハロ
ゲン化銀として臭化銀、沃臭化銀、沃塩化銀、塩臭化
銀、塩臭化銀、塩沃化銀及び塩化銀等の通常のハロゲン
化銀乳剤に使用される任意のものを用いることができる
が、特に臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀であることが好
ましい。
【0015】本発明に係わるハロゲン化銀粒子は、潜像
が主として表面に形成される粒子あるいは主として粒子
内部に形成される粒子いずれであっても良い。
【0016】本発明に係わるハロゲン化銀粒子は、全投
影面積の50%以上がアスペクト比(粒子直径/粒子厚み
比)が8以上であるが、より好ましくは12以上、さら
に好ましくは15以上である。ここで粒子直径とは、ハ
ロゲン化銀粒子を顕微鏡又は電子顕微鏡で観察した時、
粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径であり、
粒子厚みとは、互いに平行な外表面間の距離である。粒
子厚みの測定は、参照用のラテックスとともに粒子の斜
め方向から金属を蒸着し、そのシャドーの長さを電子顕
微鏡上で測定し、ラテックスのシャドーの長さを参照し
て計算することができる。
【0017】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は、全ハ
ロゲン化銀粒子の投影面積の50%以上を占めるが、好
ましくは60%以上である。
【0018】本発明のハロゲン化銀粒子は、単分散乳剤
である。本発明の単分散乳剤は、 {(粒径分布の標準偏差)/(平均粒径)}×100= 分布
の広さ(変動係数) [%] によって分布の広さを定義したとき20%以下のもので
あり、更に好ましくは15%以下のものである。
【0019】ここに平均粒径及び標準偏差は、上記定義
した粒径riから求めるものとする。
【0020】本発明においてはハロゲン化銀粒子が互い
に平行な2枚の双晶面を2枚有することが好ましく、主
平面に平行な2枚の双晶面を有する平板状ハロゲン化銀
粒子であることが好ましい。
【0021】双晶面は、透過型電子顕微鏡により観察す
ることができる。具体的な方法は次の通りである。ま
ず、含有される平板状ハロゲン化銀粒子が支持体上にほ
ぼ主平面が平行に配向するようにするようにハロゲン化
銀写真乳剤を塗布し、試料を作成する。これをダイヤモ
ンドカッターを用いて切削し、厚さ0.1μm程度の薄
切片を得る。この切片を透過型電子顕微鏡で観察するこ
とにより双晶面の存在を確認することができる。
【0022】本発明のハロゲン化銀乳剤に含まれるハロ
ゲン化銀粒子は、形状としては、6角平板である。
【0023】本発明のハロゲン化銀乳剤に含まれるハロ
ゲン化銀粒子は主に{111}面と{100}面からな
る。
【0024】本発明において、主に{111}面と{1
00}面からなるとは、ハロゲン化銀粒子の表面に{1
11}面と{100}面とが存在し、かつハロゲン化銀
粒子の全表面における{111}面の占める比率と{1
00}面の占める比率との和が60%以上であることを
いう。
【0025】本発明においては、ハロゲン化銀粒子の全
投影面積の50%以上が一つのハロゲン化銀粒子表面に
{111}面と{100}面を有することが好ましく、
より好ましくは60%以上、最も好ましくは70%以上
である。
【0026】本発明において、平板粒子の{100}面
比率は、増感色素の吸着における{111}面と{10
0}面との吸着依存性の違いを利用した方法、例えばT.
Tani,J.Imaging Sci.,29,165(1985)などに記載された
方法より求めることができる。
【0027】本発明において、{100}面の面積比率
(Cub)は次式により求めることができる。
【0028】Cub={(W(d)×NA×S(d)×100)/Mw
(d)×S(g)}[%] ここで、 W(d):色素の非{111}面への飽和吸着量 NA :アボガドロ数 S(d):色素分子1コの占める面積 Mw(d):色素の分子量 S(g):全粒子表面積 さらに、エッジ部の{100}面の面積比率(ECu
b)は、次式により求めることができる。
【0029】ECub=Cub×(ECD+2t)/2t ここで、 ECD :粒径 t :粒子厚さ エッジ部における{100}面の面積比率としては、1
5%以上であることが好ましく、より好ましくは30%
以上、さらに好ましくは50%以上である。
【0030】本発明において、{100}面の出現場所
としては、上記6角平板のエッジ部分である。
【0031】本発明のハロゲン化銀乳剤において、{1
00}面比率をコントロールするには、特開平2−29
8935号などの記載を参考にすることができる。より
具体的には、ハロゲン化銀粒子の成長pAg、ハロゲン
化銀溶剤の濃度、ハロゲン化銀粒子の成長pHなどのコ
ントロールが好ましく用いられる。また、下記一般式
[I]で示される化合物を存在させることによってもコ
ントロールすることができる。
【0032】より好ましくは、これら化合物を存在させ
ること、あるいは成長pAgをコントロールすることで
ある。
【0033】 一般式[I] YO(CH2CH2O)m(CH(CH3)CH2O)p(CH2CH2O)nY 一般式[I]において、Yは水素原子、-SO3M又は-COBC
OOMを表わす。Mは水素原子、アルカリ金属原子、アン
モニウム基又は炭素数5以下のアルキル置換アンモニウ
ム基を表わし、Bは有機2塩基性酸を形成する鎖状又は
環状基を表わす。m及びnは各々0〜50の整数を表わ
し、pは1〜100の整数を表わす。以下、一般式[I]
記載の化合物の代表的具体例を示す。
【0034】
【化1】
【0035】本発明において、これら化合物の添加量
は、銀1モルあたり5×10-2g〜10gが好ましい。
【0036】本発明において個々のハロゲン化銀粒子の
沃化銀含有率及び平均沃化銀含有率は、EPMA法(Ele
ctron Probe Micro Analyzer法)を用いることにより求
めることが可能となる。この方法は、乳剤粒子を互いに
接触しないように良く分散したサンプルを作成し、電子
ビームを照射する電子線励起によるX線分析より極微小
な部分の元素分析が行なえる。
【0037】この方法により、各粒子から放射される銀
及び沃度の特性X線強度を求めることにより個々の粒子
のハロゲン組成が決定できる。少なくとも50個の粒子
についてEPMA法により沃化銀含有率を求めれば、そ
れらの平均から平均沃化銀含有率が求められる。
【0038】X線光電子分光法では、その測定に先立っ
て、乳剤を以下のように前処理する。まず、乳剤約1m
lに0.01wt%プロナーゼ水溶液10mlを加え、
40℃で1時間撹拌してゼラチン分解を行なう。次に遠
心分離して乳剤粒子を沈降させ、上澄み液を除去したあ
と、プロナーゼ水溶液10mlを加え、上記の条件で再
度ゼラチン分解を行なう。この試料を再び遠心分離し、
上澄み液を除去した後、蒸留水10mlを加えて乳剤粒
子を蒸留水中に再分散させ、遠心分離し、上澄み液を除
去する。この水洗操作を3回繰り返したあと、乳剤粒子
をエタノール中に再分散させる(ここまでの作業は暗室
で行なう)。薄暗い明室中でこれを鏡面研摩したシリコ
ンウェハ上に薄く塗布して測定試料とする。シリコンウ
ェハ上に塗布された試料は、24時間以内にX線光電子
分光法にて測定する。
【0039】X線光電子分光法による測定には、装置と
してPHI社製ESCA/SAM560型を使用する。
試料は60度傾斜ホルダに固定し、試料予備排気室にお
いてターボ分子ポンプを用い10分間真空排気を行なっ
たあと、測定室に導入する。試料導入後1分以内に、励
起用X線(Mg−Kα線)の照射を開始し、ただちに測
定を開始する。
【0040】測定は、X線源電圧15kV、X線源電流
40mA、パスエネルギー50eVの条件で行なう。
【0041】表面ハライド組成を求めるためにAg 3
d,Br 3d, I 3d3/2電子を検出する。Ag
3d電子の検出には結合エネルギー381eVから36
1eVの範囲をスキャンステップ0.2eV、各ステッ
プ100msecずつ1回測定し、Br 3d電子の検出
には総合エネルギー79eVから59eVの範囲をスキ
ャンステップ0.2eV、 各ステップ100msec
ずつ5回測定し、I3d3/2電子の検出には総合エネ
ルギー644eVから624eVの範囲をスキャンステ
ップ0.2eV、各ステップ100msecずつ40回
測定する。データは前記操作を2回繰返し積算したもの
とする。
【0042】組成比の算出には各ピークの積分強度を用
いる。Ag 3dピークの積分強度はAg 3d3/2ピ
ークが極大値を示す総合エネルギーに4eV加えたエネ
ルギー値の強度と、Ag 3d 5/2ピークが最大値を
示す結合エネルギーに4eV加えたエネルギー値の強度
を結ぶ直線をベースラインとしcps・eVを単位とし
て求め、Br 3dピークの積分強度はBr 3d5/2
ピークが最大値を示す総合エネルギーに4eV加えたエ
ネルギー値の強度と、Br 3d5/2ピークが最大値
を示す総合エネルギーから3eV減じたエネルギー値の
強度を結ぶ直線をベースラインとしcps・eVを単位
として求め、I 3d3/2ピークの積分強度はI 3d
3/2ピークが最大値を示す総合エネルギーに4eV加
えたエネルギー値の強度と、I 3d3/2ピークが最
大値を示す総合エネルギーから4eV減じたエネルギー
値の強度を結ぶ直線をベースラインとしcps・eVを
単位として求める。各ピークの積分強度から組成比を算
出する場合には、相対感度係数法が用いられAg 3
d,Br 3d,I 3d3/2の相対度系数としてそれ
ぞれ5.10,0.81,4.592を使用することに
より組成比は原子パーセントを単位として与えられる。
またIモルパーセントはIの原子パーセント値をBrの
原子パーセント値とIの原子パーセント値の和で除する
ことにより求められる。
【0043】本発明の乳剤は粒子間のヨード含量がより
均一になっていることが好ましい。
【0044】本発明に係わるハロゲン化銀粒子は粒子間
の沃度含有量がより均一になっていることが好ましい。
EPMA法により粒子間の沃度含有量の分布を測定した
時に、相対標準偏差が35%以下、更に20%以下であ
ることが好ましい。
【0045】本発明の乳剤の平均沃化銀含有率として
は、2〜12mol%が好ましい。
【0046】本発明に係わるハロゲン化銀粒子の転位
は、たとえば、J.F.Hamilton,Phot.Sci.Eng.,vol11,57
(1967)や,T.Shiozawa,J.Soc.Phot.Sci.Japan,vol35,21
3(1972)に記載の、低温での透過型電子顕微鏡を用いた
直接的な方法により観察することができる。すなわち、
乳剤から粒子に転位が発生するほどの圧力をかけないよ
う注意して取り出したハロゲン化銀粒子を電子顕微鏡観
察用のメッシュにのせ、電子線による損傷(プリントア
ウト等)を防ぐように試料を冷却した状態で透過法によ
り観察を行なう。この時、粒子の厚みが厚い程、電子線
が透過しにくくなるので高圧型(0.25μmの厚さの
粒子に対し200kV以上)の電子顕微鏡を用いた方が
より鮮明に観察することができる。
【0047】このような方法により得られた粒子の写真
より、主平面に対して垂直な方向から見た場合の各粒子
についての転位の位置及び数を求めることができる。
【0048】本発明の乳剤は、粒子フリンジ部に1粒子
当り10本以上の転位線を有する平板状ハロゲン化銀粒
子によって占められる割合が50%以上、好ましくは7
0%以上、さらに好ましくは90%以上、より好ましく
は95%以上である。
【0049】本発明でいう粒子フリンジ部とは、平板状
粒子の外周のことをさす。詳しくはハロゲン化銀粒子の
中心から外表面に向けて0.6L〜Lまでの領域に転位
線が発生しているのが好ましく、より好ましくは0.7
0L〜L、更に好ましくは0.80L〜Lの領域に発生
しているものである。
【0050】転位線の方向は、おおよそ中心から外表面
に向かう方向であるがしばしば蛇行している。
【0051】本発明においてハロゲン化銀の中心とは、
ハロゲン化銀微結晶をメタクリル樹脂中に分散して固化
し、ミクロトームにて超薄切片とし、断面積が最大とな
ったもの乃至それより90%以上の断面積を有する切片
試料に着目し、断面に対して最小となる外接円を描いた
ときの円の中心を言う。
【0052】本発明において中心から外表面までの距離
Lは前記円の中心から外に向けて直線を引いたとき粒子
の外周と交わる点と円の中心との距離と定義する。
【0053】本発明に係わるハロゲン化銀に転位線を導
入するには、粒子内部の特定の部位に高沃化銀層を設け
ることによって達成できる。ここで高沃化銀層には、不
連続に高沃化銀層を設ける場合を含む。具体的には基盤
粒子を調製した後、高沃化銀層を設けその外側を高沃化
銀層より沃化銀含有率の低い層でカバーすることによっ
て得られる。基盤のハロゲン化銀粒子の沃化銀含有率は
高沃化銀層よりも低く、好ましくは0〜20モル%、よ
り好ましくは0〜15モル%である。
【0054】粒子内部の高沃化銀層とは沃化銀を含むハ
ロゲン化銀としては沃化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀が好
ましいが、沃化銀又は沃臭化銀(沃化銀含有率5〜40モ
ル%)であることが好ましい。内部高沃度層の生成はい
わゆるコンバージョン(ハロゲン置換)法を用いることが
できる。この方法には、粒子形成途中に、その時点での
粒子あるいは粒子の表面近傍を形成しているハロゲンイ
オンより、銀イオンをつくる塩の溶解度が小さいハロゲ
ンイオンを添加する方法などがある。
【0055】より好ましい内部高沃度銀層の生成法は沃
化物塩を含むハロゲン化物塩水溶液の添加と同時にAg
NO3水溶液をダブルジェットで添加する。この時KI
水溶液とAgNO3水溶液の添加開始時間と添加終了時
間はお互いに前後してずれていても良い。最も好ましく
は内部高沃化銀層の生成は微粒子沃化銀(微細なサイズ
の沃化銀)又は微粒子沃臭化銀又は微粒子塩沃化銀又は
微粒子塩沃臭化銀を添加して行なうことができる。特に
微粒子沃化銀を添加して行なうことが好ましい。これら
微粒子は通常0.01μm以上0.1μm以下の粒子サ
イズであるが、0.01μm以下又は0.1μm以上の
粒子サイズの微粒子も、用いることができる。これら微
粒子ハロゲン化銀を添加して熟成することにより内部高
沃化銀層を設けることが可能である。これら添加した微
粒子は直ちに全て溶解して消失する必要はなく、最終粒
子が完成したときに溶解消失していれば良い。
【0056】内部高沃化銀層をカバーする外側の層の沃
化銀含有率は、内部高沃化銀層の沃化銀含有率よりも低
く、好ましくは0〜30モル%より好ましくは0〜20
モル%さらに好ましくは0〜10モル%である。
【0057】本発明に係わる転位導入に際し、粒子内部
の特定の部位に高沃化銀層を設けるのに必要な沃化物イ
オンの量は、ホスト粒子に対して0.01〜10モル%
であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5モル
%である。
【0058】本発明に係わるハロゲン化銀粒子は、酸性
法、中性法、アンモニア法のいずれで得られたものでも
良く、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン化銀を反応させ
る形式としては方側混合法、同時混合法、及びそれらの
組み合わせなどのいずれを用いても良い。
【0059】粒子を銀イオンの過剰下において形成させ
る方法(いわゆる逆混合法)を用いることもできる。同時
混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成される液
層中のpAgを一定に保つ方法、即ちいわゆるコントロ
ールドダブルジェット法を用いることもできる。
【0060】また、別々に形成した2種以上のハロゲン
化銀を混合して用いても良い。
【0061】本発明に係わるハロゲン化銀粒子は、粒子
を形成する過程及び/又は成長させる過程で、カドミウ
ム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩(錯塩
を含む)、インジウム塩、ロジウム塩(錯塩を含む)、鉄
塩(錯塩を含む)から選ばれる少なくとも1種を用いて金
属イオンを添加し、粒子内部及び/又は粒子表面にこれ
らの金属元素を含有させることができ、また適当な還元
雰囲気におくことにより、粒子内部及び/又は粒子表面
に還元増感核を付与できる。
【0062】単分散乳剤を得る方法としては、種粒子を
含むゼラチン溶液中に、水溶性銀塩溶液と水溶性ハライ
ド溶液、及びハロゲン化銀微粒子の中から任意に選ばれ
た2種以上の反応要素を、pAg及びpHの制御下に添
加することによって得ることができる。添加速度の決定
に当たっては、特開昭54−48521号、 特開昭5
8−49938号を参考にできる。
【0063】さらに高度な単分散乳剤を得る方法とし
て、特開昭60−122935号に開示されたテトラザ
インデン存在下の成長方法が適用できる。
【0064】本発明に係わるハロゲン化銀粒子の製造時
に、アンモニア、チオエーテル、チオ尿素等の公知のハ
ロゲン化銀溶剤を存在させることもできるし、ハロゲン
化銀溶剤を使用しなくても良い。
【0065】本発明に係わるハロゲン化銀粒子は、分散
媒の存在下即ち、分散媒を含む溶液中で製造される。
【0066】ここで、分散媒を含む水溶液とは、ゼラチ
ンその他の親水性コロイドを構成し得る物質(バインダ
ーとなり得る物質など)により保護コロイドが水溶液中
に形成されているものをいい、好ましくはコロイド状の
保護ゼラチンを含有する水溶液である。
【0067】本発明を実施する際、上記保護コロイドと
してゼラチンを用いる場合は、ゼラチンは石灰処理され
たものでも、酸を使用して処理されたものでもどちらで
もよい。ゼラチンの製法の詳細はアーサー・グアイス
著、ザ・マクロモレキュラー・ケミストリー・オブ・ゼ
ラチン(アカデミック・プレス、1964年発行)に記
載がある。
【0068】保護コロイドとして用いることができるゼ
ラチン以外の親水性コロイドとしては、例えばゼラチン
誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、
アルブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキシエチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロース硫
酸エステル類等の如きセルロース誘導体、アルギン酸ソ
ーダ、澱粉誘導体などの糖誘導体;ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−
ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル
酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポ
リビニルピラゾール等の単一あるいは共重合体の如き多
種の合成親水性高分子物質がある。
【0069】ゼラチンの場合は、パギー法においてゼリ
ー強度200以上のものを用いることが好ましい。
【0070】本発明に係わるハロゲン化銀粒子は、ハロ
ゲン化銀粒子の成長終了後に、不要な可溶性塩類を除去
したものであってもよいし、あるいは含有させたままの
ものでも良い。
【0071】また、特開昭60−138538号記載の
方法のように、ハロゲン化銀成長の任意の点で脱塩を行
なう事も可能である。該塩類を除去する場合には、リサ
ーチ・ディスクロージャー(Research Disclosure、以
下RDと略す)17643号II項に記載の方法に基づいて
行なうことができる。さらに詳しくは、沈澱形成後、あ
るいは物理熟成後の乳剤から可溶性塩を除去するために
は、ゼラチンをゲル化させて行なうヌーデル水洗法を用
いても良く、また無機塩類、アニオン性界面活性剤、ア
ニオン性ポリマー(たとえばポリスチレンスルホン
酸)、あるいはゼラチン誘導体(たとえばアシル化ゼラ
チン、カルバモイル化ゼラチンなど)を利用した沈澱法
(フロキュレーション)を用いても良い。
【0072】本発明に係わるハロゲン化銀粒子は、常法
により化学増感することができる。すなわち、硫黄増
感、セレン増感、還元増感法、金その他の貴金属化合物
を用いる貴金属増感法などを単独で又は組み合わせて用
いることができる。
【0073】本発明に係わるハロゲン化銀粒子は、写真
業界において増感色素として知られている色素を用いて
所望の波長域に光学的に増感できる。増感色素は、単独
で用いてもよいが2種類以上を組み合わせて用いても良
い。増感色素と共にそれ自身分光増感作用をもたない色
素、あるいは可視光を実質的に吸収しない化合物であっ
て、増感色素の増感作用を強める強色増感剤を乳剤中に
含有させても良い。
【0074】本発明に係わるハロゲン化銀粒子には、カ
ブリ防止剤、安定剤などを加えることができる。バイン
ダーとしては、ゼラチンを用いるのが有利である。乳剤
層、その他の親水性コロイド層は、硬膜することがで
き、また、可塑剤、水不溶性又は可溶性合成ポリマーの
分散物(ラテックス)を含有させることができる。
【0075】カラー感光材料の乳剤層にはカプラーが用
いられる。さらに色補正の効果を有している競合カプラ
ー及び現像主薬の酸化体とのカップリングによって現像
促進剤、現像剤、ハロゲン化銀溶剤、調色剤、硬膜剤、
カブリ剤、カブリ防止剤、化学増感剤、分光増感剤及び
減感剤のような写真的に有用なフラグメントを放出する
化合物を用いることができる。
【0076】感光材料には、フィルター層、ハレーショ
ン防止層、イラジュエーション防止層等の補助層を設け
ることができる。これらの層中及び/又は乳剤層中には
現像処理中に感光材料から流出するか、もしくは漂白さ
れる染料が含有されても良い。感光材料には、マット
剤、滑剤、画像安定剤、ホルマリンスカベンジャー、紫
外線吸収剤、蛍光増白剤、界面活性剤、現像促進剤や現
像遅延剤を添加できる。
【0077】支持体としては、ポリエチレン等をラミネ
ートした紙、ポリエチレンテレフタレートフィルム、バ
ライタ紙、三酢酸セルロース等を用いることができる。
【0078】
【実施例】次に、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0079】実施例1 双晶種乳剤T−1の調製 以下に示す方法によって、2枚の平行な双晶面を有した
種乳剤を調製した。
【0080】 A液 オセインゼラチン 80.0 g 臭化カリウム 47.4 g HO(CH2CH2O)m(CH(CH3)CH2O)19.8(CH2CH2O)nH (m+n=9.77) の10重量%メタノール溶液 0.48ml 蒸留水で8000.0mlに仕上げる B液 硝酸銀 1200.0 g 蒸留水で1600.0mlに仕上げる C液 オセインゼラチン 32.2 g 臭化カリウム 823.8 g 沃化カリウム 23.45 g 蒸留水で1600.0mlに仕上げる D液 アンモニア水 470.0 ml 40℃で激しく攪拌したA液に、B液とC液をダブルジ
ェット法により7.7分間で添加し、核の生成を行なっ
た。この間、pBrは1.60に保った。
【0081】その後、30分間かけて、温度を20℃に
下げた。さらに、D液を1分間で添加し、引き続き5分
間の熟成を行なった。熟成時のKBr濃度は0.03m
ol/l、アンモニア濃度は0.66mol/lであった。
【0082】熟成終了後、pHを6.0に調整し、常法に
従って脱塩を行なった。脱塩後の乳剤に、10重量%の
ゼラチン水溶液を加え、60℃で30分間撹拌分散させ
た後、蒸留水を加えて5360gの乳剤として仕上げ
た。
【0083】この種乳剤粒子を電子顕微鏡観察したとこ
ろ、互いに平行な2枚の双晶面を有する平板状粒子であ
った。
【0084】この種乳剤粒子の平均粒径は0.295μ
m、平均アスペクト比5.0、2枚の平行な双晶面を有
する粒子は、全粒子の80%(個数比)であった。
【0085】比較用乳剤EM−1の作成 以下に示す7種類の溶液を用いて比較用乳剤EM−1を
調製した。
【0086】 A液 オセインゼラチン 67.0 g 蒸留水 3176.0 ml HO(CH2CH2O)m(CH(CH3)CH2O)19.8(CH2CH2O)nH (m+n=9.77) の10重量%メタノール溶液 2.50 ml 種乳剤(T−1) 98.51 g 蒸留水で3500mlに仕上げる B液 3.5N硝酸銀水溶液 4606 ml C液 臭化カリウム 1915.1 g オセインゼラチン 200 g 蒸留水で4606mlに仕上げる D液 3重量%のゼラチンと、沃化銀粒子(平均粒径0.05μm)から成る 微粒子乳剤(*) 2465.5 g 上記微粒子乳剤(*)の調製法を以下に示す。0.06モ
ルの沃化カリウムを含む6.0重量%のゼラチン溶液5
000mlに、7.06モルの硝酸銀と、7.06モル
の沃化カリウムを含む水溶液各々2000mlを、10
分間かけて添加した。微粒子形成中のpHは硝酸を用い
て2.0に、温度は40℃に制御した。粒子形成後に、
炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを6.0に調整し
た。仕上がり重量は12.53kgであった。
【0087】E液 1.75N臭化カリウム水溶液 反応容器にA液を添加し、激しく撹拌しながら、B液〜
D液を同時混合法により添加を行ない、種結晶を成長さ
せ、コア/シェル型ハロゲン化銀乳剤を調製した。全添
加銀量の65%まではC液とD液のモル比が9:1にな
るように添加し、65%以降はB液及びC液のみ添加を
行なった。
【0088】ここで、(1)B液、C液及びD液の添加
速度、(2)B液、及びC液の添加速度は、それぞれハ
ロゲン化銀粒子の臨界成長速度に見合ったように時間に
対して関数様に変化させ、成長している種結晶以外に小
粒子の発生及びオストワルド熟成により多分散化しない
ように適切な添加速度にコントロールした。
【0089】更に、結晶成長の全域に渡って、反応容器
内の溶液温度を75℃、pAgを9.0にコントロール
した。pAgコントロールのために、必要に応じて溶液
Eを添加した。
【0090】その後、特開平5−72658号公報に記
載の方法に従い脱塩処理を施し、ゼラチンを加え50℃
で30分間再分散し、40℃に降温してpHを5.8
0,pAgを8.06に調整した。得られた乳剤粒子の
電子顕微鏡写真から、平均粒径1.99μm,平均アス
ペクト比8.5,粒径分布18.0%の平板粒子である
ことが確認された。
【0091】比較用乳剤EM−2の作成 乳剤EM−1の製造方法において、全添加銀量の65%
が終了した時点でB液〜D液の添加を止め、全添加銀量
の2モル%に相当する溶液Dを2分間で添加したのち1
0分間熟成を行ない、それ以外は乳剤EM−1と同様の
製造方法により比較用乳剤EM−2を調製した。
【0092】本発明乳剤EM−3の作成 乳剤EM−2の製造方法において、全添加銀量の85%
が終了した時点でpAgを8.0に下げ、それ以外は乳
剤EM−2と同様の製造方法により本発明の乳剤EM−
3を調製した。
【0093】本発明用乳剤EM−4,EM−5の作成 乳剤EM−3の製造方法において、全添加銀量の65%
が終了するまでのpAgを9.0よりも上げること以外
は乳剤EM−3と同様の製造方法により、本発明の乳剤
EM−4,EM−5を調製した。
【0094】比較用乳剤EM−6の作成 乳剤EM−3の製造方法において、全添加銀量の65%
が終了するまでのpAgを8.4にしたこと以外は乳剤
EM−3と同様の製造方法により、比較用乳剤EM−6
を調製した。
【0095】比較用乳剤EM−7の作成 乳剤EM−1の製造方法において、全添加銀量の65%
が終了するまでのpAgを8.4にしたこと以外は乳剤
EM−3と同様の製造方法により、比較用乳剤EM−6
を調製した。
【0096】表1に、乳剤EM−1〜EM−7の特徴を
示す。
【0097】
【表1】
【0098】表1からわかるように、ハロゲン化銀粒子
の成長途中に沃化銀微粒子を添加した乳剤は、粒子のフ
リンジ部に転位線の発生が認められている。また、{1
00}面比率については、通常アスペクト比の増加に従
い減少していくが、シェル部のpAgを下げることによ
り、エッジ部分に{100}面が出現し、{100}面
比率も上昇しているのがわかる。
【0099】実施例2(感光材料試料の作成) EM−1〜EM−7に金-硫黄増感を施し、これらの乳
剤を用いてトリアセチルセルロースフィルム支持体上に
下記に示すような組成の各層を順次支持体側から形成し
て、多層カラー写真感光材料を作成した。
【0100】以下のすべての記載において、ハロゲン化
銀写真感光材料中の添加量は、特に記載のない限り1m
2当たりのグラム数を示す。また、ハロゲン化銀及びコ
ロイド銀は、銀に換算して示し、増感色素は、ハロゲン
化銀1モル当たりのモル数で示した。
【0101】多層カラー写真感光材料試料−1(比較用
乳剤EM−1を使用)の構成は以下の通りである。
【0102】多層カラー写真感光材料試料−1 第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.16 紫外線吸収剤(UV-1) 0.20 高沸点溶媒(OIL-1) 0.16 ゼラチン 1.60 第2層:中間層 化合物(SC-1) 0.14 高沸点溶媒(OIL-2) 0.17 ゼラチン 0.80 第3層:低感度赤感性層 沃臭化銀乳剤A 0.15 沃臭化銀乳剤B 0.35 増感色素(SD-1) 2.0×10-4 増感色素(SD-2) 1.4×10-4 増感色素(SD-3) 1.4×10-5 増感色素(SD-4) 0.7×10-4 シアンカプラー(C-1) 0.53 カラードシアンカプラー(CC-1) 0.04 DIR化合物(D-1) 0.025 高沸点溶媒(OIL-3) 0.48 ゼラチン 1.09 第4層:中感度赤感性層 沃臭化銀乳剤B 0.30 沃臭化銀乳剤C 0.34 増感色素(SD-1) 1.7×10-4 増感色素(SD-2) 0.86×10-4 増感色素(SD-3) 1.15×10-5 増感色素(SD-4) 0.86×10-4 シアンカプラー(C-1) 0.33 カラードシアンカプラー(CC-1) 0.013 DIR化合物(D-1) 0.02 高沸点溶媒(OIL-1) 0.16 ゼラチン 0.79 第5層:高感度赤感性層 沃臭化銀乳剤D 0.95 増感色素(SD-1) 1.0×10-4 増感色素(SD-2) 1.0×10-4 増感色素(SD-3) 1.2×10-5 シアンカプラー(C-2) 0.14 カラードシアンカプラー(CC-1) 0.016 高沸点溶媒(OIL-1) 0.16 ゼラチン
0.79 第6層:中間層 化合物(SC-1) 0.09 高沸点溶媒(OIL-2) 0.11 ゼラチン 0.80 第7層:低感度緑感性層 沃臭化銀乳剤A 0.12 沃臭化銀乳剤B 0.38 増感色素(SD-4) 4.6×10-5 増感色素(SD-5) 4.1×10-4 マゼンタカプラー(M-1) 0.14 マゼンタカプラー(M-2) 0.14 カラードマゼンタカプラー(CM-1) 0.06 高沸点溶媒(OIL-4) 0.34 ゼラチン 0.70 第8層:中間層 ゼラチン 0.41 第9層:中感度緑感性層 乳剤EM−1 0.30 沃臭化銀乳剤C 0.34 増感色素(SD-6) 1.2×10-4 増感色素(SD-7) 1.2×10-4 増感色素(SD-8) 1.2×10-4 マゼンタカプラー(M-1) 0.04 マゼンタカプラー(M-2) 0.04 カラードマゼンタカプラー(CM-1) 0.017 DIR化合物(D-2) 0.025 DIR化合物(D-3) 0.002 高沸点溶媒(OIL-4) 0.12 ゼラチン 0.50 第10層:高感度緑感性層 沃臭化銀乳剤D 0.95 増感色素(SD-6) 7.1×10-5 増感色素(SD-7) 7.1×10-5 増感色素(SD-8) 7.1×10-5 マゼンタカプラー(M-1) 0.09 カラードマゼンタカプラー(CM-1) 0.011 高沸点溶媒(OIL-4) 0.11 ゼラチン 0.79 第11層:イエローフィルター層 黄色コロイド銀 0.08 化合物(SC-1) 0.15 高沸点溶媒(OIL-2) 0.19 ゼラチン 1.10 第12層:低感度青感性層 沃臭化銀乳剤A 0.12 沃臭化銀乳剤B 0.24 沃臭化銀乳剤C 0.12 増感色素(SD-9) 6.3×10-5 増感色素(SD-10) 1.0×10-5 イエローカプラー(Y-1) 0.50 イエローカプラー(Y-2) 0.50 DIR化合物(D-4) 0.04 DIR化合物(D-5) 0.02 高沸点溶媒(OIL-2) 0.42 ゼラチン 1.40 第13層:高感度青感性層 沃臭化銀乳剤C 0.15 沃臭化銀乳剤E 0.80 増感色素(SD-9) 8.0×10-5 増感色素(SD-11) 3.1×10-5 イエローカプラー(Y-1) 0.12 高沸点溶媒(OIL-2) 0.05 ゼラチン 0.79 第14層:第1保護層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.08μm、沃化銀含有率1.0モル%) 0.40 紫外線吸収剤(UV-1) 0.065 高沸点溶媒(OIL-1) 0.07 高沸点溶媒(OIL-3) 0.07 ゼラチン 0.65 第15層:第2保護層 アルカリ可溶性マット剤(平均粒径2μm) 0.15 ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.04 滑り剤(WAX-1) 0.04 ゼラチン 0.55 尚上記組成物の他に、塗布助剤Su−1、分散助剤Su
−2、粘度調整剤、硬膜剤H−1、H−2、安定剤ST
−1、かぶり防止剤AF−1、平均分子量:10,000及び
平均分子量:1,100,000の2種のAF−2、及び防腐剤
DI−1を添加した。
【0103】上記試料に用いた乳剤は、下記表2のとお
りである。尚平均粒径は、立方体に換算した粒径で示し
た。また、各乳剤は、金・硫黄増感を最適に施した。
【0104】
【表2】
【0105】上記感光材料に製造に使用した化合物の構
造式を次に示す。
【0106】
【化2】
【0107】
【化3】
【0108】
【化4】
【0109】
【化5】
【0110】
【化6】
【0111】
【化7】
【0112】
【化8】
【0113】
【化9】
【0114】
【化10】
【0115】
【化11】
【0116】
【化12】
【0117】乳剤EM−2〜EM−7についても、表3
に示す通り、試料−1の乳剤EM−1に代えてこれらの
各乳剤を用いることにより、同様に多層カラー写真感光
材料試料−2〜7を作成した。
【0118】
【表3】
【0119】上記のようにして作成した各試料に対し
て、緑色光(G)を用いてウエッジ露光を行なった後、
下記に示す現像処理を行ない、相対感度、粒状性、圧力
耐性を測定した。
【0120】 処理工程 1.発色現像 3分15秒 38.0±0.1℃ 2.漂 白 6分30秒 38.0±3.0℃ 3.水 洗 3分15秒 24〜41℃ 4.定 着 6分30秒 38.0±3.0℃ 5.水 洗 3分15秒 24〜41℃ 6.安 定 3分15秒 38.0±3.0℃ 7.乾 燥 50℃以下 各処理工程において使用した処理液組成は下記の通りで
ある。
【0121】 <発色現像液> 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル) アニリン・硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン・1/2硫酸塩 2.0 g 無水炭酸カリウム 37.5 g 臭化ナトリウム 1.3 g ニトリロ三酢酸・三ナトリウム塩(一水塩) 2.5 g 水酸化カリウム 1.0 g 水を加えて1lとし、pH=10.1に調整する。
【0122】 <漂白液> エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム塩 100.0 g エチレンジアミン四酢酸二アンモニウム塩 10.0 g 臭化アンモニウム 150.0 g 氷酢酸 10.0 g 水を加えて1lとし、アンモニア水を用いてpH=6.0に調整する。
【0123】 <定着液> チオ硫酸アンモニウム 175.0 g 無水亜硫酸ナトリウム 8.5 g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3 g 水を加えて1lとし、酢酸を用いてpH=6.0に調整する。
【0124】 <安定液> ホルマリン(37%水溶液) 1.5 ml コニダックス(コニカ(株)製) 7.5 ml 水を加えて1lとする。
【0125】得られた結果を表4に示す。
【0126】
【表4】
【0127】表4中、相対感度は、Dmin(最小濃
度)+0.1の濃度を与える露光量の逆数の相対値であ
り、試料−1の試料作成直後の感度を100とする値で
示した(100に対して、値が大きいほど高感度である
ことを示す)。
【0128】圧力耐性については、23℃、55%(相
対湿度)の条件下で、引掻強度試験機(新東科学製)を用
い、先端の曲率半径が0.025mmの針に5gの荷重
をかけて定速で走査した後、露光、現像処理を行ない、
圧力カブリについてはDminの濃度において荷重がか
けられた部分の濃度変化(ΔDp1)を求め、試料−1
のΔDp1を100とする値で示した(100に対して
値が小さいほど改良していることを示す)。また圧力減
感については、Dmin+0.1の濃度において荷重が
かけられた部分の濃度変化(ΔDp2)を求め、試料−
1のΔDp2を100とする値で示した(100に対し
て値が小さいほど改良されていることを示す)。
【0129】RMS値は、試料の被測定部の濃度を開口
走査面積1800μm2(スリット巾10μm,スリッ
ト長180μm)のマイクロデンシトメーターで走査
し、濃度測定サンプリング数1000以上の濃度値の変
動の標準偏差の1000倍値を100とした相対値で示
した。
【0130】表4に示す結果から明らかなように、本発
明に係わる乳剤EM−3,4,5を含む本発明の試料−
3,4,5は、高感度で粒状性が改良され、かつ圧力耐性
(圧力カブリ、圧力減感)が改良されている。これらの
中でも、本発明のベストの組み合わせを満たす乳剤EM
−5を用いた試料−5が特に優れている。
【0131】上述のごとく、本出願の発明によれば、感
度、粒状性及び圧力耐性に優れるハロゲン化銀写真感光
材料を得ることができる。
【0132】
【発明の効果】本発明によれば、高感度で粒状性が改良
され、さらに圧力耐性が改良されたハロゲン化銀写真乳
剤及びハロゲン化銀カラー写真感光材料が提供される。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/035 G03C 1/015 G03C 7/00 510 G03C 7/00 520

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分散媒体中にハロゲン化銀粒子を含有す
    るハロゲン化銀写真乳剤において、該ハロゲン化銀粒子
    の粒子サイズ分布が単分散であり、該ハロゲン化銀粒子
    の全投影面積の50%以上を占めるハロゲン化銀粒子が
    アスペクト比8以上、かつ{111}面と{100}面
    との占める比率の和が前記ハロゲン化銀粒子全表面に対
    して60%以上でありエッジ部における{100}面の
    面積比率が15%以上である平板状ハロゲン化銀粒子で
    あって、粒子フリンジ部に1粒子当り10本以上の転
    位線を有することを特徴とするハロゲン化銀写真乳剤。
  2. 【請求項2】前記平板状ハロゲン化銀粒子における内部
    高沃化銀層をカバーする外側の層の沃化銀含有率が、内
    部高沃化銀層の沃化銀含有率よりも低いことを特徴とす
    る請求項1記載のハロゲン化銀乳剤。
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