JP3367472B2 - エバポパージシステムの故障診断装置 - Google Patents

エバポパージシステムの故障診断装置

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    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M25/00Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture
    • F02M25/08Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding fuel vapours drawn from engine fuel reservoir
    • F02M25/0809Judging failure of purge control system

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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Examining Or Testing Airtightness (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料タンクからの
燃料蒸気をエンジンの吸気系へパージ処理するエバポパ
ージシステムの故障診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両等に搭載される装置とし
て、燃料タンクで発生する燃料蒸気(エバポ)をキャニ
スタに捕集し、その捕集された燃料蒸気を適宜キャニス
タから吸気通路へパージするようにしたエバポパージシ
ステムがある。
【0003】こうしたエバポパージシステムは、通常、
燃料タンク内にて発生した燃料蒸気を捕集するキャニス
タと、燃料タンクとキャニスタとを連通するベーパ通路
と、キャニスタと吸気通路とを連通するパージ通路とを
備えるシステムとして構成される。また同システムにお
いて、パージ通路の通路途中には開閉制御の可能なパー
ジ制御弁が、キャニスタには大気導入の可能な大気導入
弁が備えられる。
【0004】また、上記のようなエバポパージシステム
について、そのエバポ経路の穴開きや裂傷等に起因する
漏れの有無を診断するエバポパージシステムの故障診断
装置がある。例えば特開平8−240161号公報に記
載されたエバポパージシステムの故障診断装置では、一
旦エバポ経路を負圧に維持し、その後の同経路内におけ
る内圧の経時変化をモニタすることで漏れ(リーク穴
等)の有無の判定を行うようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
エバポパージシステムの故障診断装置にあっては、通
常、その診断精度を向上させるためにその診断を開始す
るにあたっての前提条件、例えば車速が安定しているこ
と、燃料タンク内の圧力変動量の累積が所定値内にある
こと、所定時間における燃料タンク内のベーパ(蒸発燃
料)発生量が少ないこと、すなわち所定時間における燃
料タンク内の圧力変動量が少ないこと等が設けられ、同
前提条件が全て成立したのを確認してから診断が開始さ
れる。そのため、実路においては、路面の荒れや車両の
加減速等によって自ずと上記条件が成立する機会も減
り、通常、上記故障診断処理が所定時間の許す限りにお
いて繰り返し実行されるにもかかわらず、同故障診断が
実際に実行される頻度も低いものとなっている。
【0006】また、特に近年は、上記故障診断によっ
て、例えば0.5mm孔径程度の微小な穴開きや裂傷を
も迅速且つ正確に検出できることが要求されている。こ
のような0.5mm孔径程度の微小な穴の検出条件は、
一般に1.0mm孔径程度の比較的大きな穴の検出条件
よりも厳しいものとなっているため、同0.5mm孔径
程度の穴の診断頻度は1.0mm孔径程度の穴に比べて
さらに低いものとなっている。
【0007】さらに、一旦エバポ経路内に負圧が導入さ
れて、上記1.0mm孔径程度の比較的大きな穴の診断
に引き続きこれが検出されないことを条件に上記0.5
mm孔径程度の微小な穴の診断が行われるような場合、
あるいは上記0.5mm孔径程度の微小な穴の診断中に
エバポ経路内の圧力変動等があってこれが中断されるよ
うな場合、同経路内に実際に0.5mm孔径程度の微小
なリーク穴が存在していると、該微小なリーク穴による
微妙な圧力推移に起因して、上記前提条件の成立までに
長大な時間を要するなどの不都合も生じる。しかるに上
記公報に記載された故障診断装置にあっては、このよう
な不都合には対応しきれないものとなっている。
【0008】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、エバポ経路内に一旦
診断用の圧力が導入された場合であれ、その後の診断頻
度を好適に向上させることによって、エバポ経路内の微
小な漏れをも高精度且つ迅速に診断することのできるエ
バポパージシステムの故障診断装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。まず
請求項1記載の発明は、燃料タンク内で発生した燃料蒸
気を同燃料タンクを含むエバポ経路を介してエンジンの
吸気通路へパージ制御するエバポパージシステムにあっ
て、前記エバポ経路内の圧力が所定期間安定しているこ
とを条件に同経路内に診断用の所定の圧力を導入し且つ
これを密封したときの同経路内の圧力推移に基づいて当
該エバポ経路の漏れの有無を診断するエバポパージシス
テムの故障診断装置であって、前記エバポ経路内に前記
診断用の圧力を導入し且つこれを密封した後の再度の診
のために同エバポ経路内の前記圧力導入に基づく残圧
を強制的に解除する残圧解除手段を備えることをその要
旨とする。
【0010】前述のように、一旦エバポ経路内に診断用
の圧力が導入されて、例えば1.0mm孔径程度の穴の
診断に引き続き、これが検出されないことを条件に0.
5mm孔径程度の微小な穴の診断が行われるような場
合、あるいは0.5mm孔径程度の微小な穴の診断中に
エバポ経路内の圧力変動等があってこれが中断されるよ
うな場合、同経路内に実際に同0.5mm孔径程度の微
小な穴が存在していると、該微小なリーク穴による微妙
な圧力推移に起因して、再度の診断のための前提条件、
すなわち上記エバポ経路内の圧力が所定期間安定してい
るとの条件がなかなか満たされないままに長時間放置さ
れることがある。
【0011】この点、請求項1記載の発明の上記構成に
よれば、エバポ経路内に診断用の圧力が導入され且つこ
れが密封された後、所定の診断結果が得られないとき、
再度の診断のために同エバポ経路内の前記診断用に導入
した圧力残圧が強制的に解除されるため、エバポ経路
内の圧力は速やかに上記診断用の圧力が導入される以前
の圧力に復帰するようになる。そして、エバポ経路内が
こうして診断用の圧力が導入される以前の圧力に復帰す
ることで、上記再度の診断のための前提条件、すなわち
同エバポ経路内の圧力が所定期間安定しているとの条件
も満たされやすくなる。このため、当該故障診断装置と
しての診断頻度も的確に増やされることとなり、ひいて
は上記0.5mm孔径程度の微小な穴による微小な漏れ
についてもこれを高精度且つ迅速に診断することができ
るようになる。
【0012】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
のエバポパージシステムの故障診断装置において、前記
残圧解除手段は、前記再度の診断のために、前記エバポ
経路内の圧力が所定期間安定していないことを条件に同
経路内の残圧を強制的に解除するものであることをその
要旨とする。
【0013】請求項2記載の発明の上記構成によれば、
エバポ経路内に診断用の圧力が導入され且つこれが密封
された後、所定の診断結果が得られないとき、再度の診
断のために同エバポ経路内の圧力が所定期間安定してい
ないことを条件に同経路内の前記診断用に導入した圧力
残圧が強制的に解除されるため、少なくとも上記0.
5mm孔径程度の微小な穴による微小な漏れがある、あ
るいは同経路内圧力に変動をきたしている等々の条件の
もとに、エバポ経路内の圧力が速やかに上記診断用の圧
力が導入される以前の圧力に復帰するようになる。そし
て、エバポ経路内がこうして診断用の圧力が導入される
以前の圧力に復帰することで、上述同様、再度の診断の
ための前提条件、すなわち同エバポ経路内の圧力が所定
期間安定しているとの条件も満たされやすくなる。この
ため、同構成によっても、当該故障診断装置としての診
断頻度が的確に増やされることとなり、ひいては上記
0.5mm孔径程度の微小な穴による微小な漏れについ
てもこれを高精度且つ迅速に診断することができるよう
になる。
【0014】なお、上記請求項1または2記載の発明の
構成に関して、エバポ経路内に例えば上記1.0mm孔
径程度の比較的大きな穴が存在している場合には、上記
密封後、同経路内の圧力は比較的速やかに上記診断用の
圧力が導入される以前の圧力に復帰するようになるた
め、上述した問題はそもそも生じにくい。もっとも、こ
のような場合には、上記穴が存在している旨の診断も容
易であり、またこうして異常である旨の診断が行われる
ような場合には、上記再度の診断が行われることもな
い。
【0015】また、同エバポ経路内が正常であったよう
な場合には、同経路の密封後、その圧力推移もかなり安
定したほぼ横ばいの推移となることから、一旦エバポ経
路内に診断用の圧力が導入されて、例えば1.0mm孔
径程度の穴の診断に引き続き、これが検出されないこと
を条件に0.5mm孔径程度の微小な穴の診断が行われ
るような場合、あるいは0.5mm孔径程度の微小な穴
の診断中にエバポ経路内の圧力変動等があってこれが中
断されるような場合であれ、上記再度の診断のための
提条件、すなわち同エバポ経路内の圧力が所定期間安定
しているとの条件も自ずと満たされやすくなる。
【0016】また請求項3記載の発明は、請求項1また
は2記載のエバポパージシステムの故障診断装置におい
て、前記エバポパージシステムは、前記エバポ経路と前
記エンジンの吸気通路との間に配されて前記燃料蒸気を
吸気通路にパージする際にその流量を調量するパージ制
御弁と、前記エバポ経路に大気を導入するための大気導
入弁とを備えて構成されるものであって、前記診断用の
所定の圧力の導入は前記パージ制御弁の開弁及び前記大
気導入弁の閉弁に基づく吸気負圧の導入によって行わ
れ、前記エバポ経路の密封は前記パージ制御弁及び前記
大気導入弁の閉弁に基づいて行われ、前記残圧解除手段
は、前記大気導入弁を強制的に開弁状態におくことによ
って前記残圧を強制的に解除するものであることをその
要旨とする。
【0017】また請求項4記載の発明は、請求項1また
は2記載のエバポパージシステムの故障診断装置におい
て、前記エバポパージシステムは、前記燃料タンク内で
発生した燃料蒸気を一時的に吸着保持するキャニスタ
と、該キャニスタ内に大気を導入する大気導入弁と、前
記キャニスタと前記エンジンの吸気通路との間に配され
て同キャニスタに吸着保持されている燃料蒸気を吸気通
路にパージする際にその流量を調量するパージ制御弁
と、前記燃料タンクと前記キャニスタとの導通を制御す
る負圧導入制御弁とを備えるとともに、前記燃料タンク
内の圧力を前記エバポ経路内の圧力としてモニタするも
のであって、前記診断用の所定の圧力の導入は前記パー
ジ制御弁の開弁及び前記大気導入弁の閉弁及び前記負圧
導入制御弁の開弁に基づく前記燃料タンクに対しての吸
気負圧の導入によって行われ、前記エバポ経路の密封は
前記パージ制御弁及び前記大気導入弁の閉弁、並びに前
記負圧導入制御弁の開弁に基づいて行われ、前記残圧解
除手段は、前記大気導入弁及び前記負圧導入制御弁を強
制的に開弁状態におくことによって前記残圧を強制的に
解除するものであることをその要旨とする。
【0018】これら請求項3または4記載の発明の構成
によれば、吸気通路からエバポ経路に負圧を導入する操
作を容易且つ的確に行うことができるとともに、残圧解
除手段による上記残圧の強制解除についてもこれを的確
に行うことができるようになる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるエバポパー
ジシステムの故障診断装置の一実施の形態について、図
面を参照して説明する。
【0020】図1は、本実施の形態にかかるエバポパー
ジシステム及びその故障診断装置を示す概略構成図であ
る。同図1に示すように、車載されたエンジン10は、
燃焼室11、吸気通路12、及び排気通路13を備えて
構成され、また実施の形態にかかるエバポパージシステ
ム20は、大きくは、燃料タンク30から発生する燃料
蒸気を捕集するキャニスタ40や、その捕集された燃料
蒸気をエンジン10の上記吸気通路12にパージするパ
ージ通路71等を備えて構成される。
【0021】ちなみにエンジン10の運転にあたって
は、まず燃料タンク30内に備蓄された燃料が燃料ポン
プ31によって汲み出され、燃料供給通路を通じてデリ
バリパイプ12aに送られた後、同デリバリパイプ12
aに装着された燃料噴射弁12bによってエンジン10
の吸気通路12に噴射供給される。
【0022】なお、この吸気通路12において、その上
流には、図示しないアクセルペダルの踏み込み操作に基
づいて同吸気通路12の流路面積を可変とするスロット
ルバルブ12cが設けられており、更にその上流には、
吸入空気の浄化を行うためのエアクリーナ12d、及び
エンジン10への吸入空気量を検出するためのエアフロ
ーメータ12eがそれぞれ設けられている。
【0023】さて、上記エバポパージシステム20にあ
って、燃料タンク30の天井壁には、圧力センサ32及
びブリーザ制御弁33が設けられている。圧力センサ3
2は、燃料タンク30及び同タンク30と連通する空間
の圧力を測定するためのものである。ブリーザ制御弁3
3は、ダイアフラム式の差圧弁であり、給油時等、燃料
タンク30内の圧力がブリーザ通路34内の圧力より所
定圧以上高くなるときのみ開弁して燃料蒸気をブリーザ
通路34に逃がす仕組みとなっている。このブリーザ通
路34は、直接キャニスタ40に連通している。この
他、燃料タンク30内の空間は、ブリーザ通路34より
も通路の内径の小さなベーパ通路35にも連通してい
る。このベーパ通路35は、エバポ経路内圧力制御弁6
0を介してキャニスタ40に連通している。エバポ経路
内圧力制御弁60も、先のブリーザ制御弁33とほぼ同
様の機能を有するダイアフラム式差圧弁である。同図1
において示すように、エバポ経路内圧力制御弁60はそ
の内部に、ダイアフラム61を備える。ダイアフラム6
1は、燃料タンク30内の圧力がキャニスタ40内の圧
力より所定圧以上高くなるときのみエバポ経路内圧力制
御弁60を開弁させる仕組みとなっている。ちなみに上
述したブリーザ制御弁33もこのエバポ経路内圧力制御
弁60とほぼ同一の構造を有する。
【0024】キャニスタ40は、その内部に吸着材(活
性炭)を備えており、燃料蒸気を該吸着材に吸着させて
一時的に蓄えた後、負圧下におかれることによってこの
吸着材に吸着させた燃料蒸気を再離脱させることが可能
な構成となっている。
【0025】またキャニスタ40は、上記ブリーザ通路
34及びベーパ通路35を介して燃料タンク30と通じ
ている他、上記パージ通路71に連通されるとともに、
大気弁70を介して大気導入通路72及び大気排出通路
73にも連通している。
【0026】ここで、上記パージ通路71の通路途中に
は電磁弁からなるパージ制御弁71aが設けられてお
り、同通路の他端が上記吸気通路12に連通している。
一方、大気導入通路72の通路途中にも電磁弁からなる
大気導入弁72aが設けられていて、同通路の他端は吸
気通路12上流に設けられた上記エアクリーナ12dに
連通している。
【0027】大気弁70は、その内部に、各々が異なる
弁機能を有するダイアフラムを2つ備える。まず、第1
のダイアフラム74は、その背面側の空間74aがパー
ジ通路71と連通しており、パージ通路71が所定圧以
下の負圧状態になると開弁し、大気導入通路72からキ
ャニスタ40内への外気の流入を許容する。一方、第2
のダイアフラム75は、キャニスタ40内が所定圧以上
の正圧に達すると開弁し、キャニスタ40内から大気排
出通路73へ余分な空気を排出させる。
【0028】キャニスタ40の内部は仕切板41によっ
て2つの吸着材室に区画されており、一方の吸着材室は
第1吸着材室42、他方の吸着材室は第2吸着材室43
とされている。両吸着材室42、43は吸着材(活性
炭)で満たされており、キャニスタ40底部において通
気性フィルタ44を介して連通している。上述した燃料
タンク30は、一方ではベーパ通路35及びエバポ経路
内圧力制御弁60を介して、他方ではブリーザ通路34
及びブリーザ制御弁33を介して第1吸着材室42に連
通するようキャニスタ40に連結されている。また、大
気導入通路72及び大気排出通路73は大気弁70を介
して第2吸着材室43に連通するようキャニスタ40に
連結されている。そして、上記パージ制御弁71aを備
えるパージ通路71は、キャニスタ40の上記第1吸着
材室42と吸気通路12の上記スロットルバルブ12c
下流との間に連結されており、パージ制御弁71aの開
弁動作に応じてそれら第1吸着材室42とスロットルバ
ルブ12c下流とを連通する。
【0029】すなわち、ベーパ通路35やブリーザ通路
34から導入された燃料蒸気は、第1吸着材室42内の
吸着材に一時的に吸着された後、パージ通路71に運ば
れることとなる。また、大気弁70内に備えれられた第
2のダイアフラム75が開弁してキャニスタ40内の余
分な空気を大気排出通路73へ排出する場合にも、キャ
ニスタ40内の気体中に残留する燃料蒸気は、第1吸着
材室42及び第2吸着材室43を通過する際にその内部
の吸着材に吸着され、燃料蒸気が外気に洩れることのな
いしくみとなっている。
【0030】一方、負圧導入用通路80が、エバポ経路
内圧力制御弁60の内部及びキャニスタ40の第2吸着
材室43側を連絡するよう設けられている。この負圧導
入用通路80の通路途中には、電磁弁からなる負圧導入
制御弁80aが設けられている。この負圧導入制御弁8
0aが開弁することにより、負圧導入通路80はエバポ
経路内圧力制御弁60の内部と第2吸着材室43とを直
接連通する。そして、特にパージ制御弁71aが開弁状
態にあり、キャニスタ40内に負圧が導入されている状
態で負圧導入制御弁80aを開弁すると、パージ通路7
1内の空間が、順次、第1吸着材室42→通気性フィル
タ44→第2吸着材室43→負圧導入用通路80→エバ
ポ経路内圧力制御弁60→ベーパ通路35→燃料タンク
30に連通することとなる。また、ブリーザ通路34内
の空間も本来第1吸着室42と連通しているため、パー
ジ通路71と同一空間を共有することとなる。
【0031】このように、キャニスタ40内に負圧が導
入されている状態で負圧導入制御弁80aを開弁するこ
とで互いに連通するエバポパージシステム20内の共有
空間が同システム20におけるエバポ経路となる。
【0032】本実施の形態にかかるエバポパージシステ
ムの故障診断装置は、このエバポ経路の漏れの有無及び
上記パージ制御弁71a等の制御弁の固着の有無を判定
することによってその故障の有無を診断することとな
る。
【0033】こうしたエンジン10と、このエンジン1
0の一部を構成するエバポパージシステム20及びその
故障診断装置において、上記圧力センサ32やエアフロ
ーメータ12eをはじめとする各種センサの出力は、エ
ンジン10の制御系並びに診断系としての役割を司る電
子制御装置(以下、ECUという)50に対し入力され
る。このECU50は、燃料噴射弁12b、燃料ポンプ
31、パージ制御弁71a、大気導入弁72a、及び負
圧導入制御弁80a等を駆動制御するとともに、上記エ
バポ経路の漏れの有無(穴の有無)、及び前記パージ制
御弁71a、大気導入弁72a、負圧導入制御弁80a
の固着に関する診断処理を実行する。
【0034】図2は、このECU50のハードウエア構
成についてその概要を示したものであり、次に、この図
2を併せ参照して、同ECU50の内部構成を説明す
る。同図2に示すように、ECU50は、上記制御や診
断にかかる各種処理を実行するCPU51a、読み出し
専用の記憶媒体であるROM51b、読み出しと書き込
みが自由な揮発性の記憶媒体であるRAM51c、及び
読み込みと書き込みが自由で且つ、バッテリバックアッ
プされることによりエンジン10の停止後も記憶内容が
保存される不揮発性の記憶媒体であるバックアップRA
M51d等を備えるマイクロコンピュータ51を中心に
構成される。
【0035】このマイクロコンピュータ51の入力ポー
トには、圧力センサ32やエアフローメータ12eのほ
か、回転数センサ、気筒判別センサ等、エンジン10の
運転制御に必要な各種センサが接続されている。なお、
これらセンサのうち上記圧力センサ32やエアフローメ
ータ12e等、A/D(アナログ/ディジタル)変換の
必要なセンサの出力はA/D変換回路を介して同入力ポ
ートに取り込まれる。
【0036】また、同マイクロコンピュータ51の出力
ポートには、燃料噴射弁12b、燃料ポンプ31、パー
ジ制御弁71a、大気導入弁72a、負圧導入制御弁8
0aを駆動する各駆動回路等が接続されている。ECU
50は、マイクロコンピュータ51に取り込まれる各セ
ンサの出力に基づいて、燃料噴射等エンジン10の運転
にかかる各種制御を実行するほか、圧力センサ32から
の出力信号を認識しつつ、パージ制御弁71a、大気導
入弁72a、及び負圧制御弁80aを開閉制御すること
によってエバポパージシステムの故障診断を実行する。
【0037】次に、エバポパージシステム20のパージ
制御にかかる動作態様について、その概要を説明する。
燃料タンク30内に燃料蒸気が発生し、その蒸気圧が所
定圧以上に達すると、差圧弁からなるエバポ経路内圧力
制御弁60が開弁して燃料タンク30からキャニスタ4
0内への燃料蒸気の流入が許容される。また、例えば燃
料供給時のように、燃料蒸気の蒸気圧が燃料タンク30
内で急激に高まるような場合には、差圧弁からなるブリ
ーザ制御弁33が開弁して、燃料タンク30からキャニ
スタ40内へのより大量の燃料蒸気の流入が許容され
る。
【0038】キャニスタ40内に流入された燃料蒸気
は、同キャニスタ40の内部に充填されている吸着材
(活性炭)に一旦吸着される。その後、ECU(電子制
御装置)50からの制御信号により適宜パージ制御弁7
1a及び大気導入弁72aが開弁されると、パージ通路
71を介して吸気通路12からキャニスタ40内に吸気
負圧が導入されるとともに、大気導入通路72を通じて
エアクリーナ12aからキャニスタ40内に新気が導入
される。これら負圧及び新気の導入によって、上記吸着
材に吸着されている燃料蒸気が離脱し、該離脱した燃料
蒸気がパージ通路71を介して吸気通路12にパージさ
れる。
【0039】次に、上記ECU50が実行するエバポパ
ージシステムの故障診断の概要を、図3及び図5を参照
して説明する。ここで図3は、エバポパージシステム故
障診断ルーチン全体の各処理の処理順序を概略的に示す
フローチャートである。本ルーチンは、実際には適宜の
フラグ処理等のもとに、所定時間毎、例えば65ms毎
に周期的にECU50によって実行される。また図5は
同ルーチンによる故障診断態様を示すタイムチャートで
ある。なお、この診断処理は、例えばエンジンの始動か
ら50分以内等、所定の期間内に限って実行される。
【0040】さて、図3に示す故障診断ルーチンにおい
て、ECU50は、先ずステップS100の処理とし
て、エバポパージシステム20の故障診断を実行するた
めの前提条件が成立しているか否かの判断を行う。特
に、上記1.0mm孔径程度の穴(以下、単に1.0m
m穴という)及び0.5mm孔径程度の微小な穴(以
下、単に0.5mm穴という)等のリーク穴診断の前提
条件として、具体的には、以下に例示する各条件(b
1)及び(b2)がいずれも満たされているときにのみ
故障診断の前提条件が成立しているものとみなす。
【0041】(b1)燃料タンク内の圧力上昇(ベーパ
発生量)が所定期間にわたって所定値内、すなわち安定
していること (b2)定常走行中(エバポ経路内圧力変化量<所定
値、且つ車速が安定)であること そしてECU50は、上記条件(b1)及び(b2)が
共に満たされていると認識すれば、「前提条件フラグ」
をON(オン)として(図示略)その処理をステップS
200に移行し、1つでも満たされていないと認識すれ
ば、同「前提条件フラグ」をOFF(オフ)として(図
示略)本ルーチンを一旦抜ける。
【0042】続くステップS200において、ECU5
0は、燃料タンク30を含むエバポ経路内に本診断に必
要な負圧の導入を開始する。具体的には、パージ制御弁
71aを開状態に維持し、負圧導入制御弁80aを開く
とともに、大気導入弁72aを閉じる。このため、エバ
ポ経路の外部への連通は吸気通路12に対してのみとな
り、大気への直接の連通路は遮断されることとなる。そ
の結果、同エバポ経路内に吸気通路12から負圧が導入
され、燃料タンク30内も減圧されていくこととなる。
なおこの負圧導入開始のタイミングは、図5においては
時刻t0にて示される。
【0043】そして 続くステップS300においてE
CU50は、このエバポ経路内への負圧導入時の圧力変
化に基づき、まずパージ制御弁71aの故障診断の処理
を行う。
【0044】続くステップS400においてECU50
は、燃料タンク30(エバポ経路)内が所定負圧Pth
以下に減圧されていることを確認すると、パージ制御弁
71aを閉じてエバポ経路内を密閉状態とする。(図5
に示す時刻t1)。なお、上記パージ制御弁71aの故
障診断処理はこのエバポ経路の密閉後においても行われ
る。
【0045】続くステップS500においてECU50
は、この負圧が導入され、密閉されたエバポ経路内の圧
力変化速度をモニタして、その変化速度の推移から同エ
バポ経路内に上記1.0mm穴、あるいは0.5mm穴
等のリーク穴が存在するか否かの診断を行う(図5に示
す時刻t1〜t2間参照)。なお、このリーク穴診断に
おいて一回の負圧導入によって、0.5mm穴の診断判
定が行われなかった場合、あるいは診断が中断される等
所望の診断判定が得られない場合には、再度の診断要求
が出され、再度負圧が導入されることとなる。
【0046】さらにステップS600においてECU5
0は、大気導入弁72aを開いた後のエバポ経路内の圧
力変化、及び負圧制御弁80aを閉じたときの同圧力変
化に基づき、大気導入弁72a、負圧制御弁80aの故
障診断を行う。すなわち、図5(b)に示すように、同
図5に示す時刻t2〜t3間の所定期間において、バル
ブチェックフラグが「ON(オン)」とされこの期間内
に両弁72a及び80aの故障診断が行われる。
【0047】続くステップS700においてECU50
は、大気導入弁72aを開弁状態に維持して負圧制御弁
80aを開弁するとともに、パージ制御弁71aを閉弁
状態に維持してエバポ経路内へ強制的に大気圧を導入す
る(図5に示す時刻t3〜t4間参照)。すなわち、エ
バポ経路内の負圧(残圧)を抜き(解除し)、同エバポ
経路内の圧力を強制的に大気圧に近づける。なお、この
「残圧抜き(解除)制御」に関しては後に詳述する。
【0048】このようなエバポパージシステム20の弁
及びリーク穴にかかる故障診断が、所定時間(例えば、
エンジン始動から50分以内)の許す限り内において、
所定の診断結果が得られるまで繰り返し行われる。
【0049】次に、本実施の形態による上記「残圧抜き
(解除)制御」について図4及び図5を参照して詳細に
説明する。ここで図4は、同「残圧抜き(解除)制御」
ルーチンにかかる処理手順を概略的に示すフローチャー
トである。本ルーチンも、ECU50により所定時間
毎、例えば65ms毎に周期的に実行される。
【0050】なお、ここでは、一旦エバポ経路内に診断
用の負圧が導入されて、例えば1.0mm穴診断に引き
続き、これが検出されないことを条件に0.5mm穴診
断が行われるような場合に同「残圧抜き(解除)制御」
ルーチンが実施されることを想定している。
【0051】また、本実施の形態においてこのような
「残圧抜き(解除)制御」を実施するのは以下の理由に
よる。エバポ経路内に実際に同0.5mm孔径程度の微
小な穴が存在していると、該微小なリーク穴による微妙
な圧力推移に起因して、再度の診断要求に対する前提条
件、すなわち上記エバポ経路内の圧力が所定期間安定し
ているとの条件がなかなか満たされないままに長時間放
置されることとなり、そのような場合には、1.0mm
穴診断に引き続き、0.5mm穴診断を実行するにあた
っての前記0.5mm穴前提条件が成立するまでに長大
な時間を要してしまうこととなるためである。
【0052】さて図4に示すルーチンにおいて、ECU
50は、先ずステップS710の処理として、残圧抜き
制御の実行時間をカウントするタイマカウンタ(減算カ
ウンタ)に初期値Csをセットする。なお、このセット
タイミングは、例えば図5(c)に示すように前提条件
フラグが「ON」となる時刻t0とされる。なお、同前
提条件フラグは、前述したように先の図3に示したテッ
プS100の前提条件が成立したときに「ON」とされ
る。
【0053】続いてステップS720において、ECU
50は、前記0.5mm穴診断の判定が既に終了してい
るか否かの判断を行う。同判定が既に終了している場合
には、以下に実施する残圧抜き操作を行う必要がないと
してステップS750に移行して、上記タイマカウンタ
を「0(ゼロ)」リセットする。一方、同判定がまだ終
了していない場合にはステップS730に移行する。
【0054】そしてステップS730においてECU5
0は、エバポ経路内圧力Pが所定値Pt以上であるか否
かの判断を行う。なお、この所定値Ptは、ほぼ大気圧
に近い負圧とされる。すなわち、ここでは残圧抜きが完
了したか否かの判断が行われる。そのため、同ステップ
S730においてエバポ経路内圧力Pが所定値Pt以上
であると判断される場合には、ECU50は、以後残圧
抜き操作を行う必要がないとしてステップS750の処
理に移行して、上記タイマカウンタを「0」リセットす
る。一方、エバポ経路内圧力Pがまだ所定値Ptに達し
ていないと判断される場合には、ECU50は、ステッ
プS740の処理に移行する。
【0055】このステップS740においてECU50
は、タイマカウンタのカウント値を所定量減算する。続
いてECU50は、ステップS760〜ステップS78
0において残圧抜き操作の実行条件が成立しているか否
かの判断処理を行う。
【0056】まず、ステップS760において、現在、
前記前提条件フラグが「OFF(オフ)」か否かの判断
を行う。前提条件フラグが「OFF」であると判断され
る場合、すなわちリーク穴診断が終了後には、ECU5
0は、ステップS770に移行して、現在、上記バルブ
チェックフラグが「OFF」か否かの判断を行う。ここ
でバルブチェックフラグが「OFF」であると判断され
る場合には、ECU50は、ステップS780の処理に
移行して、現在、上記タイマカウンタのカウント値が
「0」でないか否かの判断を行う。ここでタイマカウン
タのカウント値が「0」でないと判断される場合には、
ECU50は、ステップS790の処理に移行して、残
圧抜き(解除)操作を実行する。一方、これらステップ
S760〜ステップS780の何れかのステップにおい
て否定判断がなされた場合には、現在、残圧抜き操作の
実行条件が満たされないとして本ルーチンを一旦抜け
る。
【0057】すなわち、ステップS790の残圧抜き
(解除)操作は、前記リーク穴診断期間が終了し前提条
件フラグが「OFF」状態とされる図5に示す時刻t2
以降であって、前記大気導入弁72a及び負圧制御弁8
0aの診断期間が終了してバルブチェックフラグが「O
FF」される同時刻t3以後から上記タイマカウンタの
カウント値が「0」となる同時刻t4までの期間(時刻
t3〜時刻t4の間)に実行される。なお、この期間、
残圧抜きフラグが「ON」とされる(図5(d))。
【0058】このステップS790においてECU50
は、上述したように、大気導入弁72aを開弁状態に維
持して負圧制御弁80aを開弁状態とするとともに、パ
ージ制御弁71aを閉弁状態に維持してエバポ経路内へ
強制的に大気圧を導入する。すなわち、エバポ経路内の
負圧(残圧)を抜き、同エバポ経路内の圧力を強制的に
大気圧に近づける。そのため、図5(h)に示すよう
に、エバポ経路内の圧力Pが再び大気圧に戻され且つ同
エバポ経路内の圧力Pが安定するまでに要する時間が、
破線にて示す残圧抜き操作が行われない場合に比べて短
縮される。これは、上記0.5mm穴前提条件が成立す
る時期を早めることとなり、これによって所定期間に
0.5mm穴診断が実行される頻度を向上させることが
できるようになる。ちなみに、図5においては、残圧抜
き操作を行った場合には、時刻t5に再度の診断(負圧
導入)が開始され、残圧抜き操作を行わなかった場合に
は、時刻t7に次回の診断(負圧導入)が行われる態様
を示している(図5(h)参照)。すなわち、ここでは
期間(t7−t5)の期間短縮が可能となる。
【0059】以上説明したように、本実施の形態のエバ
ポパージシステムの故障診断装置によれば、以下のよう
な効果を得ることができる。 (1)本実施の形態においては、リーク穴診断及び大気
導入弁72a、負圧制御弁80aの診断終了後におい
て、強制的にエバポ経路内の残圧抜き制御が実行され、
同エバポ経路内圧力Pが大気圧近傍に戻される。すなわ
ち、エバポ経路内の残圧が強制的に解除される。そのた
め、エバポ経路内の圧力は速やかに大気圧近傍(診断用
の圧力が導入される以前)の圧力に復帰するようにな
る。そして、エバポ経路内がこうして大気圧近傍の圧力
に復帰することで、上記再度の診断要求に対する前提条
件、すなわち同エバポ経路内の圧力が所定期間安定して
いるとの条件も満たされやすくなる。このため、当該故
障診断装置としての診断頻度も的確に増やされることと
なり、ひいては上記0.5mm孔径程度の微小な穴によ
る微小な漏れについてもこれを高精度且つ迅速に診断す
ることができるようになる。
【0060】(2)本実施の形態においては、診断用の
圧力は吸気通路12からパージ制御弁71aを介してエ
バポ経路に負圧を導入することにより行われ、上記残圧
抜き(解除)操作は、大気導入弁72aを開弁状態に維
持して負圧制御弁80aを開弁するとともに、パージ制
御弁71aを閉弁状態に維持することにより行われる。
そのため同負圧を導入する操作を容易且つ的確に行うこ
とができるとともに、残圧解除手段(ECU50)によ
る上記残圧の強制解除についてもこれを的確に行うこと
ができるようになる。
【0061】なお、以上説明した本発明の実施の形態は
以下のようにその構成を変更して実施することもでき
る。 ・上記実施の形態においては、圧力センサ32を燃料タ
ンク30に設ける例を示したがこれに限定されず、要は
エバポ経路内の圧力を検出できるのであれば他の場所で
もよい。例えば、キャニスタ40内であってもよい。
【0062】・上記実施の形態においては、リーク穴診
断及び弁診断の後に残圧抜き(解除)制御を行う例を示
したが、弁診断を割愛してリーク穴診断の後に残圧抜き
制御を行うようにしてもよい。
【0063】・上記実施の形態では、エバポパージシス
テムが、燃料タンク内で発生した燃料蒸気を一時的に吸
着保持するキャニスタと、該キャニスタ内に大気を導入
する大気導入弁と、前記キャニスタとエンジンの吸気通
路との間に配されて同キャニスタに吸着保持されている
燃料蒸気を吸気通路にパージする際にその流量を調量す
るパージ制御弁と、前記燃料タンクと前記キャニスタと
の導通を制御する負圧導入制御弁とを備え、その故障診
断装置が、前記燃料タンク内の圧力を前記エバポ経路内
の圧力としてモニタするとともに、前記診断用の所定の
圧力の導入は前記パージ制御弁の開弁及び前記大気導入
弁の閉弁及び前記負圧導入制御弁の開弁に基づく前記燃
料タンクに対しての吸気負圧の導入によって行い、前記
エバポ経路の密封を前記パージ制御弁及び前記大気導入
弁の閉弁、並びに前記負圧導入制御弁の開弁に基づいて
行うものにあって、その残圧を解除する手段が、前記大
気導入弁及び前記負圧導入制御弁を強制的に開弁状態に
おくことによってエバポ経路内の残圧を強制的に解除す
る構成としたが、本発明のエバポパージシステムの故障
診断装置の構成はこれに限らない。
【0064】その構成としては、前記エバポパージシス
テムが、前記エバポ経路と前記エンジンの吸気通路との
間に配されて前記燃料蒸気を吸気通路にパージする際に
その流量を調量するパージ制御弁と、前記エバポ経路に
大気を導入するための大気導入弁とを備え、その故障診
断装置が、前記診断用の所定の圧力の導入を前記パージ
制御弁の開弁及び前記大気導入弁の閉弁に基づく吸気負
圧の導入によって行い、前記エバポ経路の密封を前記パ
ージ制御弁及び前記大気導入弁の閉弁に基づいて行うも
のであって、その残圧を解除する手段が、前記大気導入
弁を強制的に開弁状態におくことによって前記残圧を強
制的に解除する構成とするものであってもよい。
【0065】・上記実施の形態においては、1.0mm
穴の診断に引き続き、これが検出されないことを条件に
0.5mm穴の診断が行われるような場合に上記「残圧
抜き(解除)制御」を実施する例を示したが、同「残圧
抜き(解除)制御」を0.5mm穴の診断中にエバポ経
路内の圧力変動等があってこれが中断されるような場合
にも、本発明は同様に適用することができる。
【0066】・またそのような場合、前記残圧を解除す
る手段が、前記再度の診断要求に対し、前記エバポ経路
内の圧力が所定期間安定していないことを条件に同経路
内の残圧を強制的に解除する構成とすることで、少なく
とも上記0.5mm穴による微小な漏れがある、あるい
は同経路内圧力に変動をきたしている等々の条件のもと
に、エバポ経路内の圧力が速やかに上記診断用の圧力が
導入される以前の圧力に復帰するようになる。そして、
エバポ経路内がこうして診断用の圧力が導入される以前
の圧力に復帰することで、上述同様、再度の診断要求に
対する前提条件、すなわち同エバポ経路内の圧力が所定
期間安定しているとの条件も満たされやすくなる。この
ため、同構成によっても、当該故障診断装置としての診
断頻度が的確に増やされることとなり、ひいては上記
0.5mm穴による微小な漏れについてもこれを高精度
且つ迅速に診断することができるようになる。・また、
エバポパージシステムの故障診断装置の構成としては、
前記エバポパージシステムが燃料タンク内で発生した燃
料蒸気を同燃料タンクを含むエバポ経路を介してエンジ
ンの吸気通路へパージ制御するものであって、その故障
診断装置が、前記エバポ経路内の圧力が所定期間安定し
ていることを条件に同経路内に診断用の所定の圧力を導
入し且つこれを密封したときの同経路内の圧力推移に基
づいて当該エバポ経路の漏れの有無を診断するものにあ
って、その残圧を解除する手段が、エバポ経路内に前記
診断用の圧力を導入し且つこれを密封した後、所定の診
断結果が得られないとき、再度の診断のために同エバポ
経路内の前記診断用に導入した圧力の残圧を強制的に解
除する構成とするものであってもよい。
【0067】この場合であれ、エバポ経路内に診断用の
圧力が導入され且つこれが密封された後、所定の診断結
果が得られないとき、再度の診断のために同エバポ経路
内の前記診断用に導入した圧力の残圧が強制的に解除さ
れるため、エバポ経路内の圧力は速やかに上記診断用の
圧力が導入される以前の圧力に復帰するようになる。そ
して、エバポ経路内がこうして診断用の圧力が導入され
る以前の圧力に復帰することで、上記再度の診断要求に
対する前提条件、すなわち同エバポ経路内の圧力が所定
期間安定しているとの条件も満たされやすくなる。この
ため、当該故障診断装置としての診断頻度も的確に増や
されることとなり、ひいては上記0.5mm穴による微
小な漏れについてもこれを高精度且つ迅速に診断するこ
とができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエバポパージシステムの故障診断
装置の一実施の形態を示す概略構成図。
【図2】同実施形態に採用されるECUの電気的構成を
示すブロック図。
【図3】同実施形態に係るエバポパージシステムの故障
診断手順を概略的に示すフローチャート。
【図4】同実施形態に係る残圧抜き(解除)制御の手順
を示すフローチャート。
【図5】同実施形態での故障診断態様を示すタイムチャ
ート。
【符号の説明】
10…エンジン、11…燃焼室、12…吸気通路、13
…排気通路、20…エバポパージシステム、30…燃料
タンク、40…キャニスタ、31…燃料ポンプ、12a
…デリバリパイプ、12b…燃料噴射弁、12c…スロ
ットル弁、12d…エアクリーナ、12e…エアフロー
メータ、32…圧力センサ、33…ブリーザ制御弁、3
4…ブリーザ通路、35…ベーパ通路、50…ECU
(電子制御装置)、51…マイクロコンピュータ、51
a…CPU、51b…ROM、51c…RAM、51d
…バックアップRAM、60…タンク内圧制御弁、71
…パージ通路、70…大気弁、72…大気導入通路、7
2a…大気導入弁(電磁弁)、73…大気排出通路、7
1a…パージ制御弁(電磁弁)、80…負圧導入用通
路、80a…負圧導入制御弁(電磁弁)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 45/00 345 F02D 45/00 345K (72)発明者 花井 修一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車 株式会社 内 (56)参考文献 特開 平8−128362(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08 F02M 25/08 301 F02D 41/02 301 F02D 41/22 301 F02D 45/00 345

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料タンク内で発生した燃料蒸気を同燃料
    タンクを含むエバポ経路を介してエンジンの吸気通路へ
    パージ制御するエバポパージシステムにあって、前記エ
    バポ経路内の圧力が所定期間安定していることを条件に
    同経路内に診断用の所定の圧力を導入し且つこれを密封
    したときの同経路内の圧力推移に基づいて当該エバポ経
    路の漏れの有無を診断するエバポパージシステムの故障
    診断装置であって、 前記エバポ経路内に前記診断用の圧力を導入し且つこれ
    を密封した後、所定の診断結果が得られないとき、再度
    の診断のために同エバポ経路内の前記診断用に導入した
    圧力残圧を強制的に解除する残圧解除手段を備えるこ
    とを特徴とするエバポパージシステムの故障診断装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のエバポパージシステムの故
    障診断装置において、 前記残圧解除手段は、前記再度の診断のために、前記エ
    バポ経路内の圧力が所定期間安定していないことを条件
    に同経路内の残圧を強制的に解除するものであることを
    特徴とするエバポパージシステムの故障診断装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のエバポパージシス
    テムの故障診断装置において、 前記エバポパージシステムは、前記エバポ経路と前記エ
    ンジンの吸気通路との間に配されて前記燃料蒸気を吸気
    通路にパージする際にその流量を調量するパージ制御弁
    と、前記エバポ経路に大気を導入するための大気導入弁
    とを備えて構成されるものであって、 前記診断用の所定の圧力の導入は前記パージ制御弁の開
    弁及び前記大気導入弁の閉弁に基づく吸気負圧の導入に
    よって行われ、 前記エバポ経路の密封は前記パージ制御弁及び前記大気
    導入弁の閉弁に基づいて行われ、 前記残圧解除手段は、前記大気導入弁を強制的に開弁状
    態におくことによって前記残圧を強制的に解除するもの
    であることを特徴とするエバポパージシステムの故障診
    断装置。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載のエバポパージシス
    テムの故障診断装置において、 前記エバポパージシステムは、前記燃料タンク内で発生
    した燃料蒸気を一時的に吸着保持するキャニスタと、該
    キャニスタ内に大気を導入する大気導入弁と、前記キャ
    ニスタと前記エンジンの吸気通路との間に配されて同キ
    ャニスタに吸着保持されている燃料蒸気を吸気通路にパ
    ージする際にその流量を調量するパージ制御弁と、前記
    燃料タンクと前記キャニスタとの導通を制御する負圧導
    入制御弁とを備えるとともに、前記燃料タンク内の圧力
    を前記エバポ経路内の圧力としてモニタするものであっ
    て、 前記診断用の所定の圧力の導入は前記パージ制御弁の開
    弁及び前記大気導入弁の閉弁及び前記負圧導入制御弁の
    開弁に基づく前記燃料タンクに対しての吸気負圧の導入
    によって行われ、 前記エバポ経路の密封は前記パージ制御弁及び前記大気
    導入弁の閉弁、並びに前記負圧導入制御弁の開弁に基づ
    いて行われ、 前記残圧解除手段は、前記大気導入弁及び前記負圧導入
    制御弁を強制的に開弁状態におくことによって前記残圧
    を強制的に解除するものであることを特徴とするエバポ
    パージシステムの故障診断装置。
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