JP3428510B2 - エバポパージシステムの故障診断装置 - Google Patents

エバポパージシステムの故障診断装置

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JP3428510B2 JP18566899A JP18566899A JP3428510B2 JP 3428510 B2 JP3428510 B2 JP 3428510B2 JP 18566899 A JP18566899 A JP 18566899A JP 18566899 A JP18566899 A JP 18566899A JP 3428510 B2 JP3428510 B2 JP 3428510B2
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料タンクからの
燃料蒸気を吸気系へパージするエバポパージシステムの
故障診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両等に搭載される装置とし
て、燃料タンクで発生する燃料蒸気(エバポ)をキャニ
スタに捕集し、その捕集された燃料蒸気を適宜キャニス
タから吸気通路へパージするようにしたエバポパージシ
ステムがある。こうしたエバポパージシステムは、通
常、燃料タンク内にて発生した燃料蒸気を捕集するキャ
ニスタと、燃料タンクとキャニスタとを連通するベーパ
通路と、キャニスタと吸気通路とを連通するパージ通路
とを備えるシステムとして構成される。また同システム
において、パージ通路の通路途中には開閉制御の可能な
パージ制御弁が、キャニスタには大気導入の可能な大気
導入弁が備えられる。
【0003】また、上記のようなエバポパージシステム
について、そのエバポ経路の穴開きや裂傷等に起因する
漏れの有無を診断するエバポパージシステムの故障診断
装置がある。例えば特開平4−362264号公報に記
載されたエバポパージシステムの故障診断装置では、エ
バポ経路内の圧力を検出する圧力センサを設け、パージ
動作の開始に応じて一旦エバポ経路を負圧状態にし、同
経路内における内圧の経時変化を圧力センサによって検
出することによりエバポ経路の異常の有無を診断するよ
うにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなエバポパー
ジシステムの故障診断を行うための前提条件として、燃
料タンク内の圧力が安定していることが要求される。ま
た、エバポ経路の故障診断は、エンジンの冷却水温がパ
ージ許可水温になってパージが開始された後、燃料タン
ク内の圧力変化の小さいとき、すなわちエンジンの始動
時から所定時間以内に行う必要がある。
【0005】燃料タンク内の圧力は、燃料蒸気(ベー
パ)の発生に基づく圧力上昇と、燃料消費に基づく圧力
低下とによって決まる。燃料タンク内の圧力が安定して
いることを検出するために、燃料タンク内の単位期間に
おける圧力変化量が所定範囲内に収まっており、しかも
これが連続した所定数の単位期間において満たされてい
ることが必要とされる。これは、エバポ経路の故障診断
を行う際にエバポ経路を負圧状態にして同経路内におけ
る内圧の経時変化を検出するのであるが、燃料タンク内
の圧力上昇量が大きい場合には、エバポ経路の穴開きや
裂傷等に起因して大気圧が導入されてエバポ経路内の内
圧が上昇したのか、燃料タンク内の圧力上昇量が大きい
ためにエバポ経路内の内圧が上昇したのかを診断するこ
とができないことによる。
【0006】従って、燃料タンク内の単位期間における
圧力変化量が所定範囲内に収まっていない場合には、燃
料タンク内の圧力が安定していないと判定されてエバポ
経路の故障診断が実行されなくなる。
【0007】しかしながら、エンジンの運転状態が変化
して燃料消費量が例えば急増した場合、燃料消費に基づ
く圧力低下が増大する。燃料タンク内の圧力低下の増大
に伴って燃料蒸気の発生量は若干増加するもののその量
は少なく、これによる圧力上昇も小さいものとなる。そ
のため、燃料タンク内の単位期間における圧力変化量が
前記所定範囲からはずれることとなり、この場合には燃
料タンク内の圧力が安定していないと判定されてエバポ
経路の故障診断が実行されなくなる。上記の判定は繰り
返し実行され、燃料タンク内の圧力が安定していると判
定されたとき、はじめてエバポ経路の故障診断が実行さ
れる。
【0008】上記したように、エバポ経路の故障診断
は、燃料タンク内の圧力変化の小さいとき、すなわちエ
ンジンの始動時から所定時間以内に行う必要があるが、
燃料タンク内の圧力判定を繰り返すと、その分、エバポ
経路の故障診断を行うことができる期間が短くなって故
障診断の検出機会が少なくなり、よって故障診断の信頼
性も低下してしまう。
【0009】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、エバポ経路の経路内圧力が安定し
ていることを早期に判定することができ、エバポ経路の
故障診断の検出機会を多くして、故障診断の信頼性を向
上することができるエバポパージシステムの故障診断装
置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。請求
項1に記載の発明は、燃料タンク内で発生する燃料蒸気
を同燃料タンクを含むエバポ経路を介してエンジンの吸
気通路へパージするエバポパージシステムと、前記エバ
ポ経路の経路内圧力の単位期間における圧力変化量が所
定範囲内に収まるとき、前記エバポ経路の経路内圧力の
変化度合いに基づいて当該エバポ経路の故障の有無を診
断する診断手段とを備えるエバポパージシステムの故障
診断装置において、前記診断手段は、前記単位期間にお
ける圧力変化量を燃料消費量に基づいて補正することに
より補正圧力変化量を算出する補正手段を備え、該診断
手段はその圧力変化量又は補正圧力変化量が前記所定範
囲内に収まるとき、前記エバポ経路の診断を行うことを
要旨とする。
【0011】この構成によれば、燃料タンク内の圧力は
燃料消費量に対応して即座に変化(低下)するが、燃料
蒸気の圧力は徐々に変化(上昇)するため、単位期間に
おける圧力変化量が大きくなり、この圧力変化量が所定
範囲からはずれることがある。そのため、単位期間にお
ける圧力変化量を燃料消費量に基づいて補正して補正圧
力変化量を算出すれば、燃料消費に基づく圧力変化の影
響が除去される。よって、単位期間における圧力変化量
が所定範囲からはずれる場合にも、補正圧力変化量が所
定範囲内に収まる可能性が高くなり、エバポ経路の診断
が行われる可能性が高くなる。これにより、エバポ経路
の故障診断の検出期間が短くなるのを抑制して検出機会
を多くすることが可能になるため、故障診断の信頼性を
向上することができる。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のエバポパージシステムの故障診断装置において、前記
補正手段は、圧力変化量を算出している単位期間におけ
る燃料消費量と前記単位期間における圧力変化量が所定
範囲内に収まるときの燃料消費量との差に基づき、上記
算出した圧力変化量を補正して補正圧力変化量を算出す
ることを要旨とする。
【0013】この構成によれば、補正圧力変化量は圧力
変化量を算出している単位期間における燃料消費量と圧
力変化量が所定範囲内に収まるときの燃料消費量との差
に基づいて圧力変化量を補正することにより算出される
ので、燃料消費に基づく圧力変化の影響が除去される。
よって、単位期間における圧力変化量が所定範囲からは
ずれる場合にも、補正圧力変化量が所定範囲内に収まる
可能性が高くなる。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項1及び2
のいずれかに記載のエバポパージシステムの故障診断装
置において、前記補正手段は、前記単位期間における燃
料消費量を吸入空気量に基づいて算出することを要旨と
する。
【0015】この構成によれば、空燃比制御が実施され
るエンジンにおいては、空気量検出手段によって検出さ
れる吸入空気量に基づいて燃料消費量を容易に算出でき
る。請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか
に記載のエバポパージシステムの故障診断装置におい
て、前記診断手段は、連続した所定数の単位期間におけ
る圧力変化量又は補正圧力変化量が所定範囲内に収まる
とき、前記エバポ経路の診断を行うことを要旨とする。
【0016】この構成によれば、連続した所定数の単位
期間における圧力変化量又は補正圧力変化量が所定範囲
内に収まっていることに基づいて燃料タンク内の圧力が
安定していることを判定することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるエバポパー
ジシステムの故障診断装置の一実施形態について、図面
を参照して説明する。
【0018】図1は、本実施の形態にかかるエバポパー
ジシステム及びその故障診断装置を示す概略構成図であ
る。同図1に示すように、車載されたエンジン10は、
燃焼室11、吸気通路12、及び排気通路13を備えて
構成され、また実施の形態にかかるエバポパージシステ
ム20は、大きくは、燃料タンク30から発生する燃料
蒸気を捕集するキャニスタ40や、その捕集された燃料
蒸気をエンジン10の上記吸気通路12にパージするパ
ージ通路71等を備えて構成される。
【0019】ちなみにエンジン10の運転にあたって
は、まず燃料タンク30内に備蓄された燃料が燃料ポン
プ31によって汲み出され、燃料供給通路を通じてデリ
バリパイプ12aに送られた後、同デリバリパイプ12
aに装着された燃料噴射弁12bによってエンジン10
の吸気通路12に噴射供給される。
【0020】なお、この吸気通路12において、その上
流には、図示しないアクセルペダルの踏み込み操作に基
づいて同吸気通路12の流路面積を可変とするスロット
ルバルブ12cが設けられており、更にその上流には、
吸入空気の浄化を行うためのエアクリーナ12d、及び
エンジン10への吸入空気量を検出するためのエアフロ
ーメータ12eがそれぞれ設けられている。
【0021】さて、上記エバポパージシステム20にあ
って、燃料タンク30の天井壁には、圧力検出手段とし
ての圧力センサ32が設けられるとともに、ブリーザ制
御弁33が設けられている。圧力センサ32は、燃料タ
ンク30及び同タンク30と連通する空間の圧力を測定
するためのものである。ブリーザ制御弁33は、ダイア
フラム式の差圧弁であり、給油時等、燃料タンク30内
の圧力がブリーザ通路34内の圧力より所定圧以上高く
なるときのみ開弁して燃料蒸気をブリーザ通路34に逃
がす仕組みとなっている。このブリーザ通路34は、キ
ャニスタ40に直接連通している。
【0022】この他、燃料タンク30内の空間は、ブリ
ーザ通路34よりも通路の内径の小さなベーパ通路35
にも連通している。このベーパ通路35は、タンク内圧
制御弁60を介してキャニスタ40に連通している。タ
ンク内圧制御弁60も、先のブリーザ制御弁33とほぼ
同様の機能を有するダイアフラム式差圧弁である。同図
1において示すように、タンク内圧制御弁60はその内
部に、ダイアフラム61を備える。ダイアフラム61
は、燃料タンク30内の圧力がキャニスタ40内の圧力
より所定圧以上高くなるときのみタンク内圧制御弁60
を開弁させる仕組みとなっている。ちなみに上述したブ
リーザ制御弁33もこのタンク内圧制御弁60とほぼ同
一の構造を有する。
【0023】キャニスタ40は、その内部に吸着材(活
性炭)を備えており、燃料蒸気を該吸着材に吸着させて
一時的に蓄えた後、負圧下におかれることによってこの
吸着材に吸着させた燃料蒸気を再離脱させることが可能
な構成となっている。
【0024】またキャニスタ40は、上記ブリーザ通路
34及びベーパ通路35を介して燃料タンク30と通じ
ている他、上記パージ通路71に連通されるとともに、
大気弁70を介して大気導入通路72及び大気排出通路
73にも連通している。
【0025】ここで、上記パージ通路71の通路途中に
は電磁弁からなるパージ制御弁71aが設けられてお
り、同通路の他端が上記吸気通路12に連通している。
一方、大気導入通路72の通路途中にも電磁弁からなる
大気導入弁72aが設けられていて、同通路の他端は上
記エアクリーナ12dに連通している。
【0026】大気弁70は、その内部に、各々が異なる
弁機能を有するダイアフラムを2つ備える。まず、第1
のダイアフラム74は、その背面側の空間74aがパー
ジ通路71と連通しており、パージ通路71が所定圧以
下の負圧状態になると開弁し、大気導入通路72からキ
ャニスタ40内への外気の流入を許容する。一方、第2
のダイアフラム75は、キャニスタ40内が所定圧以上
の正圧に達すると開弁し、キャニスタ40内から大気排
出通路73へ余分な空気を排出させる。
【0027】キャニスタ40の内部は仕切板41によっ
て2つの吸着材室に区画されており、一方の吸着材室は
第1吸着材室42、他方の吸着材室は第2吸着材室43
とされている。両吸着材室42,43は吸着材(活性
炭)で満たされており、両吸着材室42,43はキャニ
スタ40底部において通気性フィルタ44を介して連通
している。上述した燃料タンク30は、一方ではベーパ
通路35及びタンク内圧制御弁60を介して、他方では
ブリーザ通路34及びブリーザ制御弁33を介して第1
吸着材室42に連通するようキャニスタ40に連結され
ている。また、大気導入通路72及び大気排出通路73
は大気弁70を介して第2吸着材室43に連通するよう
キャニスタ40に連結されている。そして、上記パージ
制御弁71aを備えるパージ通路71は、キャニスタ4
0の上記第1吸着材室42と吸気通路12の上記スロッ
トルバルブ12c下流との間に連結されており、パージ
制御弁71aの開弁動作に応じてそれら第1吸着材室4
2とスロットルバルブ12c下流とを連通する。
【0028】すなわち、ベーパ通路35やブリーザ通路
34から導入された燃料蒸気は、第1吸着材室42内の
吸着材に一時的に吸着された後、パージ通路71に運ば
れることとなる。また、大気弁70内に備えれられた第
2のダイアフラム75が開弁してキャニスタ40内の余
分な空気を大気排出通路73へ排出する場合にも、キャ
ニスタ40内の気体中に残留する燃料蒸気は、第1吸着
材室42及び第2吸着材室43を通過する際にその内部
の吸着材に吸着され、燃料蒸気が外気に漏れることのな
いしくみとなっている。
【0029】一方、負圧導入用通路80が、タンク内圧
制御弁60の内部及びキャニスタ40の第2吸着材室4
3側を連絡するよう設けられている。この負圧導入用通
路80の通路途中には、電磁弁からなる負圧導入制御弁
80aが設けられている。この負圧導入制御弁80aが
開弁することにより、負圧導入用通路80はタンク内圧
制御弁60の内部と第2吸着材室43とを直接連通す
る。そして、特にパージ制御弁71aが開弁状態にあ
り、キャニスタ40内に負圧が導入されている状態で負
圧導入制御弁80aを開弁すると、パージ通路71内の
空間が、順次、第1吸着材室42→通気性フィルタ44
→第2吸着材室43→負圧導入用通路80→タンク内圧
制御弁60→ベーパ通路35→燃料タンク30に連通す
ることとなる。また、ブリーザ通路34内の空間も本来
第1吸着材室42と連通しているため、パージ通路71
と同一空間を共有することとなる。
【0030】このように、キャニスタ40内に負圧が導
入されている状態で負圧導入制御弁80aを開弁するこ
とで互いに連通するエバポパージシステム20内の共有
空間が同システム20におけるエバポ経路となる。本実
施の形態にかかるエバポパージシステムの故障診断装置
は、このエバポ経路の漏れの有無を判定することによっ
てその故障の有無を診断することとなる。また、本実施
形態において、エバポパージシステムの故障診断装置は
エバポ経路の故障診断の先立って燃料タンク30内の圧
力安定等を含む前提条件が成立しているかどうかを判定
することとなる。
【0031】こうしたエンジン10と、このエンジン1
0の一部を構成するエバポパージシステム20及びその
故障診断装置において、上記圧力センサ32やエアフロ
ーメータ12eをはじめとする各種センサの出力は、エ
ンジン10及びエバポパージシステム20の制御系及び
診断手段並びに補正手段としての役割を司る電子制御装
置(以下、ECUという)50に対し入力される。この
ECU50は、燃料噴射弁12b、燃料ポンプ31、パ
ージ制御弁71a、大気導入弁72a、及び負圧導入制
御弁80a等を駆動制御して空燃比制御を実行するとと
もに、空燃比制御下においてパージ制御を実行する。ま
た、ECU50はパージ制御の実行に応じて上記エバポ
経路の漏れの有無に関する診断処理を実行する。
【0032】図2は、このECU50のハードウエア構
成についてその概要を示したものであり、次に、この図
2を併せ参照して、同ECU50の内部構成を説明す
る。同図2に示すように、ECU50は、上記制御や診
断にかかる各種処理を実行するCPU51a、読み出し
専用の記憶媒体であるROM51b、読み出しと書き込
みが自由な揮発性の記憶媒体であるRAM51c、及び
読み込みと書き込みが自由で且つ、バッテリバックアッ
プされることによりエンジン10の停止後も記憶内容が
保存される不揮発性の記憶媒体であるバックアップRA
M51d等を備えるマイクロコンピュータ51を中心に
構成される。
【0033】このマイクロコンピュータ51の入力ポー
トには、圧力センサ32やエアフローメータ12eのほ
か、回転数センサ、気筒判別センサ等、エンジン10の
運転制御に必要な各種センサが接続されている。なお、
これらセンサのうち上記圧力センサ32やエアフローメ
ータ12e等、A/D(アナログ/ディジタル)変換の
必要なセンサの出力はA/D変換回路を介して同入力ポ
ートに取り込まれる。また、同マイクロコンピュータ5
1の出力ポートには、燃料噴射弁12b、燃料ポンプ3
1、パージ制御弁71a、大気導入弁72a、負圧導入
制御弁80aを駆動する各駆動回路等が接続されてい
る。ECU50は、マイクロコンピュータ51に取り込
まれる各センサの出力に基づいて、燃料噴射制御や空燃
比制御、パージ制御等のエンジン10の運転にかかる各
種制御を実行する。また、ECU50は、圧力センサ3
2からの出力信号を認識しつつ、パージ制御弁71a、
大気導入弁72a、及び負圧導入制御弁80aを開閉制
御することによってエバポパージシステムの故障診断を
実行する。
【0034】次に、エバポパージシステム20のパージ
制御にかかる動作態様について、その概要を説明する。
燃料タンク30内の燃料から燃料蒸気が発生し、その蒸
気圧が所定圧以上に達すると、差圧弁からなるタンク内
圧制御弁60が開弁して燃料タンク30からキャニスタ
40内への燃料蒸気の流入が許容される。また、例えば
燃料給油時のように、燃料蒸気の蒸気圧が燃料タンク3
0内で急激に高まるような場合には、差圧弁からなるブ
リーザ制御弁33が開弁して、燃料タンク30からキャ
ニスタ40内へのより大量の燃料蒸気の流入が許容され
る。
【0035】キャニスタ40内に流入された燃料蒸気
は、同キャニスタ40の内部に充填されている吸着材
(活性炭)に一旦吸着される。その後、図6に示すよう
に、エンジン10が始動されて冷却水温が所定のパージ
許可水温(本実施形態では80℃)以上になると、EC
U(電子制御装置)50からの制御信号に基づいて適宜
パージ制御弁71a及び大気導入弁72aが開弁され
る。これにより、パージ通路71を介して吸気通路12
からキャニスタ40内に吸気負圧が導入されるととも
に、大気導入通路72を通じてエアクリーナ12dから
キャニスタ40内に新気が導入される。これら負圧及び
新気の導入によって、上記吸着材に吸着されている燃料
蒸気が離脱し、該離脱した燃料蒸気がパージ通路71を
介して吸気通路12にパージされる。
【0036】次に、上記ECU50が実行するエバポパ
ージシステムの故障診断についてその詳細を図6に基づ
いて説明する。エバポパージシステム20のエバポ経路
の故障診断を実行するにあたっては、エンジン10の冷
却水温がパージ許可水温に達してパージが開始され、燃
料タンク30の圧力(以下、タンク内圧という)が安定
していることが前提条件となっており、これが成立して
いるかどうかが判定される。
【0037】タンク内圧が安定していることの判断条件
は、単位期間としての所定時間(例えば15秒間)のタ
ンク内圧の圧力変化量が所定範囲内に収まっており、こ
れが連続する所定数(本実施形態では3回)の単位期間
で測定されること、及びタンク内圧の圧力変動レベルΔ
ΔPが|ΔΔP|<a(なお、a>0)であることを含
む。なお、圧力変動レベルΔΔPは、圧力センサ32を
通じて検出される圧力の所定の微小時間における変化量
の2階差分値であり、エバポパージシステム20を搭載
した車両の旋回や加減速、揺動等による燃料蒸気圧の変
動を反映するパラメータである。
【0038】本実施形態において、単位期間としての所
定時間(15秒間)のタンク内圧の圧力変化量の判定時
には、圧力センサ32を通じて検出された圧力変化量Δ
P1、又はこの圧力変化量ΔP1を補正した補正圧力変
化量ΔP1´が所定範囲内(|ΔP1|<α、又は|Δ
P1´|<α(例えばα=0.7mmHg))に収まっ
ているかが判定される。すなわち、燃料タンク30のタ
ンク内圧は、燃料消費に基づく圧力低下と燃料蒸気(ベ
ーパ)の発生に基づく圧力上昇とによって決まるが、タ
ンク内圧は燃料消費量に対応して即座に低下し、燃料蒸
気の圧力は徐々に上昇する。そのため、単位期間におけ
る圧力変化量ΔP1が大きくなり、前記所定範囲からは
ずれることがある。よって、本実施形態では、単位期間
における圧力変化量ΔP1を燃料消費量に基づいて補正
することにより燃料消費量に基づく圧力変化の影響を除
去した補正圧力変化量ΔP1´を算出し、この補正圧力
変化量ΔP1´が所定範囲内(|ΔP1´|<α)に収
まっているかどうかを判定するようにしている。なお、
補正圧力変化量ΔP1´は、算出している圧力変化量Δ
P1から、その単位期間における燃料消費量と単位期間
における圧力変化量が所定範囲内に収まるときの燃料消
費量との差に基づいて図7を参照して求めた補正用の差
圧を減ずることにより算出している。また、本実施形態
においては、燃料消費量を直接求めるのではなく、エン
ジン10の空燃比制御を実施していることから、エアフ
ローメータ12eによって求められる吸入空気量に基づ
いて燃料消費量を間接的に求めている。
【0039】そして、故障診断の前提条件が成立してい
ると、時刻t0において、ECU50の制御指令によ
り、大気導入弁72aが閉弁されるとともに、パージ制
御弁71a及び負圧導入制御弁80aが開弁される。こ
れらの動作により、キャニスタ40内が大気から遮断さ
れるとともに、同キャニスタ40に吸気通路12からパ
ージ通路71を介して負圧が導入される。また、負圧導
入制御弁80aの開弁により、前述のように燃料タンク
30、キャニスタ40、ブリーザ通路34、ベーパ通路
35、そしてパージ通路71、すなわちエバポ経路内全
体が負圧状態となる。そして、このエバポ経路の経路内
圧は、燃料タンク30の天井壁に設けられた圧力センサ
32によって検出される。
【0040】この状態で時刻t1において一旦パージ制
御弁71aを閉弁すると、エバポ経路内が負圧状態のま
まで密閉される。このときエバポ経路に異常がなけれ
ば、燃料タンク30内の燃料が蒸発することにより、エ
バポ経路内の圧力は、徐々に経路内に残った空気及び燃
料蒸気が平衡状態に達したときの圧力に近づいていくこ
ととなる。一方、エバポ経路に漏れがある場合には、エ
バポ経路内の圧力は急速に外気圧(大気圧)に近づいて
いくこととなる。そして、本実施形態ではこの圧力上昇
に基づき、エバポ経路内圧が再び所定負圧(−15mm
Hg)に達した時刻t2において、その圧力変化速度Δ
P(−15)(mmHg/秒、またはkPa/秒)を測
定する。そして、この測定した圧力変化速度ΔP(−1
5)に基づき、エバポ経路内に穴開き等の異常がある否
かを診断する。
【0041】次に、エバポパージシステムの故障診断の
実際の手順について、図3,図4,図5に示すフローチ
ャートを参照して詳細に説明する。図3は、燃料タンク
30内の圧力変化量が適正か否か、すなわち圧力変化量
が前記所定範囲内に収まるか否かを判定するための「圧
力変化量適正判定ルーチン」を示すフローチャートであ
る。本ルーチンは、ECU50により所定時間毎に周期
的に実行される。
【0042】さて、処理がこのルーチンに移行すると、
ECU50はまずステップ101において、圧力変化量
ΔP1の算出時期かどうか、すなわち先の圧力変化量の
算出時から所定時間(本実施形態では15秒)経過した
か否かを判断するとともに、圧力変動レベルΔΔPが|
ΔΔP|<aか否かを判断する。そして、ECU50
は、肯定判断であるとその処理をステップ102に移行
し、圧力変化量ΔP1の算出時期でない又は圧力変動レ
ベルΔΔPが|ΔΔP|≧aであると判断すると、本ル
ーチンを一旦抜ける。
【0043】ステップ102では、算出した圧力変化量
ΔP1の絶対値が所定値α未満、かつ前回の圧力変化量
ΔP1の算出時から所定時間(例えば60秒)以内か否
かを判断する。同ステップ102において圧力変化量Δ
P1の絶対値が所定値α未満であり、かつ前回の圧力変
化量ΔP1の算出時から所定時間以内であると判断する
と、ECU50は、処理をステップ103に移行する。
ステップ103にてECU50は、マイクロコンピュー
タ51内に備えられた圧力変化量適正カウンタを加算す
るとともに、マイクロコンピュータ51内に備えられた
圧力変化量不適正カウンタをクリアして本ルーチンを終
了する。
【0044】逆にステップ102で圧力変化量ΔP1の
絶対値が所定値α以上である、又は前回の圧力変化量Δ
P1の算出時から所定時間以上経過したと判断すると、
ECU50は、ステップ104に移行する。ステップ1
04にてECU50は、圧力変化量適正カウンタをクリ
アするとともに、圧力変化量不適正カウンタを加算して
本ルーチンを終了する。
【0045】図4は、燃料タンク30内の補正圧力変化
量が適正か否か、すなわち補正圧力変化量が前記所定範
囲内に収まるか否かを判定するための「補正圧力変化量
適正判定ルーチン」を示すフローチャートである。本ル
ーチンは、ECU50により所定時間毎に周期的に実行
される。
【0046】さて、処理がこのルーチンに移行すると、
ECU50はまずステップ201において、圧力変化量
ΔP1の算出時期かどうか、すなわち先の圧力変化量の
算出時から所定時間(本実施形態では15秒)経過した
か否かを判断するとともに、圧力変動レベルΔΔPが|
ΔΔP|<aか否かを判断する。そして、ECU50
は、肯定判断であるとその処理をステップ202に移行
し、圧力変化量ΔP1の算出時期でない又は圧力変動レ
ベルΔΔPが|ΔΔP|≧aであると判断すると、本ル
ーチンを一旦抜ける。
【0047】ステップ202において、ECU50は、
算出した圧力変化量ΔP1を、その単位期間における燃
料消費量と、単位期間(15秒間)における圧力変化量
が所定範囲内に収まるときの燃料消費量との差に基づい
て補正することにより補正圧力変化量ΔP1´を算出す
る。本実施形態では、補正圧力変化量ΔP1´は、その
単位期間における吸入空気量と単位期間における圧力変
化量が所定範囲内に収まるときの吸入空気量との差に基
づいて図7を参照して求められる補正用の差圧を圧力変
化量ΔP1から減ずることにより算出される。
【0048】次のステップ203では、圧力変化量ΔP
1の絶対値が所定値α未満、又は補正圧力変化量ΔP1
´の絶対値が所定値α未満か否かを判断する。同ステッ
プ203において圧力変化量ΔP1の絶対値又は補正圧
力変化量ΔP1´の絶対値が所定値α未満であると判断
すると、ECU50は、処理をステップ204に移行す
る。同ステップ203において圧力変化量ΔP1の絶対
値及び補正圧力変化量ΔP1´の絶対値が所定値α以上
であると判断すると、ECU50は、処理をステップ2
06に移行してマイクロコンピュータ51内に備えられ
た補正圧力変化量適正カウンタをクリアして本ルーチン
を終了する。
【0049】ステップ204では、前記圧力変化量不適
正カウンタの値が3未満であるか否かを判断する。同ス
テップ204において圧力変化量不適正カウンタの値が
3未満であると判断すると、ECU50は、処理をステ
ップ205に移行して補正圧力変化量適正カウンタを加
算して本ルーチンを終了する。逆にステップ204で圧
力変化量不適正カウンタの値が3以上であると判断する
と、ECU50は、前記ステップ206に移行して補正
圧力変化量適正カウンタをクリアして本ルーチンを終了
する。
【0050】図5は、エバポパージシステム20におけ
るエバポ経路の故障診断の前提条件が成立したか否かを
判定するための「前提条件判定ルーチン」を示すフロー
チャートである。本ルーチンは、ECU50により所定
時間毎に周期的に実行される。
【0051】さて、処理がこのルーチンに移行すると、
ECU50はまずステップ301において、故障診断の
前提条件が成立しているか否かを判断する。具体的に
は、標高が所定高さ(例えば2400m)以下、すなわ
ち気圧が所定値以上であること、エンジン10の始動時
の冷却水温が所定の範囲(例えば、−10℃〜35℃)
の範囲内にあること等である。ここですべての条件が全
て満たされているときにのみ前提条件が成立しているも
のとみなす。
【0052】そしてECU50は、ステップ301です
べての条件が満たされていると判定すると、その処理を
ステップ302に移行し、1つでも満たされていないと
判定するとステップ307にて検出許可フラグをOFF
に設定して本ルーチンを終了する。
【0053】ステップ302でECU50はエバポ経路
への負圧導入が完了しているか否かを判断する。同ステ
ップ302にて負圧導入が完了していると判断すると、
ECU50は処理をステップ303に移行し、負圧導入
が完了していないと判断すると、ECU50は処理をス
テップ305に移行する。
【0054】ステップ305でECU50は車速が安定
しており、かつパージ条件が成立しており、かつタンク
内圧が安定しているか否かを判断する。同ステップ30
5において車速が安定しており、かつパージ条件が成立
しており、かつタンク内圧が安定していると判断する
と、ECU50は、処理をステップ303に移行する。
逆にステップ305で車速が安定していない、またはパ
ージ条件が成立していない、もしくはタンク内圧が安定
していないと判断すると、ECU50は、処理を前記ス
テップ307に移行して検出許可フラグをOFFに設定
して本ルーチンを終了する。
【0055】ステップ303でECU50は前記圧力変
化量適正カウンタの値が3以上であるか否か、すなわち
圧力変化量ΔP1の絶対値が所定値α未満となることを
3回以上連続して検出したか否かを判断する。同ステッ
プ303において圧力変化量適正カウンタの値が3以上
であると判断すると、ECU50は、処理をステップ3
04に移行して検出許可フラグをONに設定して本ルー
チンを終了する。逆にステップ303で圧力変化量適正
カウンタの値が3未満であると判断すると、ECU50
は、処理をステップ306に移行する。
【0056】ステップ306において、ECU50は前
記補正圧力変化量適正カウンタの値が2以上であるか否
か、すなわち圧力変化量ΔP1の絶対値又は補正圧力変
化量ΔP1´の絶対値が所定値α未満となることを3回
以上連続して検出したか否かを判断する。同ステップ3
06において補正圧力変化量適正カウンタの値が2以上
であると判断すると、ECU50は、処理を前記ステッ
プ304に移行して検出許可フラグをONに設定して本
ルーチンを終了する。逆にステップ306で補正圧力変
化量適正カウンタの値が2未満であると判断すると、E
CU50は、処理を前記ステップ307に移行して検出
許可フラグをOFFに設定して本ルーチンを終了する。
【0057】上記の圧力変化量適正判定ルーチン、補正
圧力変化量適正判定ルーチン及び前提条件判定ルーチン
をより具体的に説明する。エンジン10が始動されて冷
却水温が所定のパージ許可水温(本実施形態では80
℃)以上になると、ECU50からの制御信号に基づい
て適宜パージ制御弁71a及び大気導入弁72aが開弁
され、キャニスタ40内で離脱した燃料蒸気がパージ通
路71を介して吸気通路12にパージされる。
【0058】この後、エバポ経路の故障診断の前提条件
として燃料タンク30内の圧力が安定しているかどうか
が判定される。今、図8に示すように、タンク内圧の圧
力変化量ΔP1の算出時期T1,T2においては、|Δ
P1|<α(=0.7mmHg)となり、算出時期T3
〜T6においては、|ΔP1|≧αとなっているとす
る。従って、圧力変化量ΔP1のみでタンク内圧が安定
しているかどうかを判定しようとすると、連続して|Δ
P1|<αとなる回数は算出時期T1,T2の2回だけ
となる。従って、図8に示すようにタンク内圧が変化し
ているとタンク内圧が不安定であると判定され、前提条
件不成立となる。
【0059】しかしながら、算出時期T3〜T6におけ
る圧力変化量ΔP1を補正した補正圧力変化量|ΔP1
´|<αになったとする。すると、算出時期T4におい
て補正圧力変化量適正カウンタの値が「2」となり、検
出許可フラグがONに設定され、前提条件が成立する。
【0060】そして、検出許可フラグがONにされる
と、ECU50によってパージ動作中において、ECU
50により図6に示されるようにエバポパージシステム
20のエバポ経路の故障診断が実行されることとなる。
【0061】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、以下のような効果が得られる。 ・ 燃料タンク30内の単位期間における圧力変化量Δ
P1が所定範囲内に収まらない場合、補正圧力変化量Δ
P1を燃料消費量差に基づいて補正した補正圧力変化量
ΔP1´は燃料消費に基づく圧力変化の影響が除去され
たものとなり、補正圧力変化量ΔP1´が所定範囲内に
収まる可能性が高くなる。その結果、パージ開始後、早
期にタンク内圧が安定していると判定することができる
ようになり、エバポ経路の故障診断の検出期間が短くな
るのを抑制して検出機会を多くすることが可能になる。
よって、エバポ経路の故障診断の信頼性を向上すること
ができる。
【0062】・ 本実施形態では単位期間(15秒間)
における燃料消費量を吸入空気量に基づいて算出するよ
うにしたので、空燃比制御が実施されるエンジン10に
おいては、エアフローメータ12eによって検出される
吸入空気量に基づいて燃料消費量を容易かつほぼ正確に
算出できる。
【0063】なお、実施の形態は上記に限定されるもの
ではなく、次のように変更してもよい。 ・ 上記実施の形態では、エバポパージシステム20の
故障診断にあたり、負圧導入制御弁80aを開弁するこ
とによってエバポ経路全体を連通させるとともに、大気
導入弁72aを閉弁して外部からは閉鎖状態とし、パー
ジ制御弁71aを開弁して負圧を導入するという構成を
採った。これに対し、密閉状態のエバポ経路(空間)内
に負圧を導入して同空間内の減圧を行うことのできるエ
バポパージシステムであれば、如何なる構造のものであ
っても本発明の故障診断装置を適用することはできる。
この場合にも、上記実施形態と同様の作用及び効果を得
ることができる。
【0064】・ 上記実施形態では、図7に示すように
圧力変化量ΔP1を算出している単位期間における吸入
空気量と、圧力変化量ΔP1が|ΔP1|<αとなった
単位期間における吸入空気量との空気量差に基づいて補
正用の差圧を算出するようにしたが、異なる複数の単位
期間における燃料消費量を直接算出し、その燃料消費量
差に基づいて補正用の差圧を算出するようにしてもよ
い。
【0065】・ 上記実施形態において、圧力変化量Δ
P1が|ΔP1|<αとなった単位期間における吸入空
気量に代えて、単位期間について予め所定の吸入空気量
を設定し、圧力変化量ΔP1を算出している単位期間に
おける吸入空気量と所定の吸入空気量とのとの空気量差
に基づいて補正用の差圧を設定してもよい。
【0066】この場合にも、上記実施形態とほぼ同様の
作用及び効果を得ることができる。 ・ 上記各実施の形態では、エバポ経路の故障診断は圧
力変化速度ΔP(−15)という概念を基にして行われ
ることとしたが、変化率、あるいは特定の時間当たり圧
力変化量等、圧力の変化度合いに相当する如何なるパラ
メータも本発明にかかるエバポパージシステムの故障診
断に適用することはできる。
【0067】次に、上記各実施形態から把握できる他の
技術的思想を、以下に記載する。 ・ 請求項2に記載のエバポパージシステムの故障診断
装置において、前記補正手段は、圧力変化量を算出して
いる単位期間における燃料消費量と前記単位期間につい
て予め定めた燃料消費量との差に基づき、上記算出した
圧力変化量を補正して補正圧力変化量を算出することを
特徴とするエバポパージシステムの故障診断装置。
【0068】この場合にも、請求項2に記載の発明とほ
ぼ同様の作用及び効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるエバポパージシステムの故障診
断装置の一実施の形態を示す概略構成図。
【図2】同実施の形態に採用されるECUの電気的構成
を示すブロック図。
【図3】本実施形態にかかる圧力変化量適正判定手順を
示すフローチャート。
【図4】本実施形態にかかる補正圧力変化量適正判定手
順を示すフローチャート。
【図5】本実施形態にかかる前提条件設定手順を示すフ
ローチャート。
【図6】同実施の形態での故障診断態様を示すタイムチ
ャート。
【図7】圧力変化量の補正用差圧と空気量との関係を示
す線図。
【図8】故障診断の前提条件設定例を示すタイムチャー
ト。
【符号の説明】
10…エンジン、11…燃焼室、12…吸気通路、12
a…デリバリパイプ、12b…燃料噴射弁、12d…エ
アクリーナ、13…排気通路、20…エバポパージシス
テム、30…燃料タンク、31…燃料ポンプ、32…圧
力センサ、33…ブリーザ制御弁、34…ブリーザ通
路、35…ベーパ通路、40…キャニスタ、50…EC
U(電子制御装置)、51…マイクロコンピュータ、5
1a…CPU、51b…ROM、51c…RAM、51
d…バックアップRAM、60…タンク内圧制御弁、7
1…パージ通路、70…大気弁、72…大気導入通路、
72a…大気導入弁(電磁弁)、73…大気排出通路、
71a…パージ制御弁(電磁弁)、80…負圧導入用通
路、80a…負圧導入制御弁(電磁弁)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花井 修一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車 株式会社 内 (56)参考文献 特開 平10−299587(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08 F02M 25/08 301 F02D 41/02 301 F02D 41/22 301 F02D 45/00 345

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンク内で発生する燃料蒸気を同燃
    料タンクを含むエバポ経路を介してエンジンの吸気通路
    へパージするエバポパージシステムと、 前記エバポ経路の経路内圧力の単位期間における圧力変
    化量が所定範囲内に収まるとき、前記エバポ経路の経路
    内圧力の変化度合いに基づいて当該エバポ経路の故障の
    有無を診断する診断手段とを備えるエバポパージシステ
    ムの故障診断装置において、 前記診断手段は、前記単位期間における圧力変化量を燃
    料消費量に基づいて補正することにより補正圧力変化量
    を算出する補正手段を備え、該診断手段はその圧力変化
    量又は補正圧力変化量が前記所定範囲内に収まるとき、
    前記エバポ経路の診断を行うことを特徴とするエバポパ
    ージシステムの故障診断装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のエバポパージシステム
    の故障診断装置において、 前記補正手段は、圧力変化量を算出している単位期間に
    おける燃料消費量と前記単位期間における圧力変化量が
    所定範囲内に収まるときの燃料消費量との差に基づき、
    上記算出した圧力変化量を補正して補正圧力変化量を算
    出することを特徴とするエバポパージシステムの故障診
    断装置。
  3. 【請求項3】 請求項1及び2のいずれかに記載のエバ
    ポパージシステムの故障診断装置において、 前記補正手段は、前記単位期間における燃料消費量を吸
    入空気量に基づいて算出することを特徴とするエバポパ
    ージシステムの故障診断装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のエバポ
    パージシステムの故障診断装置において、 前記診断手段は、連続した所定数の単位期間における圧
    力変化量又は補正圧力変化量が所定範囲内に収まると
    き、前記エバポ経路の診断を行うことを特徴とするエバ
    ポパージシステムの故障診断装置。
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