JP3613667B2 - エバポパージシステムの異常診断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料タンクから燃料蒸気を吸気系へパージして処理するエバポパージシステムの異常診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両等に搭載される装置として、燃料タンクで発生する燃料蒸気(エバポ)をキャニスタに捕集し、その捕集された燃料蒸気を適宜キャニスタから吸気通路へパージするようにしたエバポパージシステムがある。
【0003】
こうしたエバポパージシステムは、通常、燃料タンク内にて発生した燃料蒸気を捕集するキャニスタと、燃料タンクとキャニスタとを連通するベーパ通路と、キャニスタと吸気通路とを連通するパージ通路とを備えるシステムとして構成される。また、同システムにおいて、パージ通路の通路途中には開閉制御の可能なパージ制御弁が、キャニスタには大気導入の可能な大気導入弁が備えられている。
【0004】
一方、上記のようなエバポパージシステムについて、そのエバポ経路の穴開きや裂傷等に起因する漏れの有無を診断するエバポパージシステムの異常診断装置がある。
【0005】
例えば特許第2748723号公報に記載されたエバポパージシステムの異常診断装置では、まずエバポ経路内の圧力を大気圧より低い圧力に強制的に減圧した後、同経路を所定期間密閉する。そしてその所定期間内における圧力の変化の度合いに基づいて異常の有無を診断している。
【0006】
すなわちこの異常診断装置では、エバポ経路内の圧力を大気圧より低い圧力に強制的に変化させて同経路内を密閉した後の圧力変化量は、エバポ経路の漏れ(穴)の有無によって異なる傾向にあることに着目している。ちなみに、エバポ経路内に穴がある場合には、外気が経路内へ流入し、エバポ経路内の圧力を大気圧まで高めようとする現象に基づいて同エバポ経路内の圧力が上昇する。これに対し、エバポ経路内に穴が無い場合には、燃料が蒸発し、この燃料蒸気の圧力を飽和蒸気圧にまで高めようとする現象に基づいてエバポ経路内の圧力が上昇する。特に、エバポ経路内に穴が存在しない場合において、同経路内の圧力を大気圧よりも減圧すると、同経路内で蒸気となっている燃料量も減圧の過程で減少することになり、密閉直後の燃料の蒸気圧は飽和蒸気圧よりも低くなっている。このため、飽和蒸気圧となるまで液体燃料が蒸発し、エバポ経路内の圧力は、この燃料の気化により増大する。ここで、エバポ経路内の圧力は、気化した燃料蒸気の圧力と、密閉時の気体の圧力との和でほぼ決まるため、エバポ経路内に穴が存在しなければ、同エバポ経路内の圧力が大気圧に達せずとも、燃料蒸気の圧力が飽和蒸気圧に達したところで、同経路内圧力のそれ以上の上昇は停止される。ここにおいて、エバポ経路に穴があるときの外気の流入による圧力変化量と、エバポ経路に穴が無いときの燃料の気化による圧力変化量との間には、上述した差異が存在することとなり、それら圧力変化量の差異に応じてエバポ経路の異常の有無を判断することができるようになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、エバポ経路内の圧力を大気圧より低い圧力に強制的に減圧した後、同経路を所定期間密閉した場合の圧力変化量は、エバポ経路の穴の有無のみに依存するものではなく、様々なパラメータに依存している。例えば、エバポ経路に穴がない場合においても、同経路内の温度が高い場合には、飽和蒸気圧も高くなるため、温度が低い場合よりも圧力変化量は大きくなる。また、エバポ経路に穴がない場合において、タンク内の燃料量が多い場合にも、同燃料量が少ない場合と比べて圧力変化量が大きくなる傾向にある。同様な傾向は、燃料の質によっても生ずる。更に、圧力の変化量は、機関の運転状態によっても左右される。したがって、圧力変化量だけによって異常の有無を診断する場合には、その判定値としても、ある程度の幅を持たせておく必要がある。
【0008】
一方、上述したエバポ経路に穴のある場合における圧力変化量にしても、その穴の大きさが比較的大きい場合と小さい場合とでは、それに伴う圧力変化量は異なったものとなる。このように、エバポパージシステムの異常診断にあっては、様々な要因による圧力変化量の差異、推移を考慮してエバポ経路の異常の有無を診断する必要があるために、本来は異常とすべき状態でも判定を保留しなければならない場合が多々生ずる。そして、このような判定の保留が繰り返されることで、現にエバポ経路に異常がある場合であっても、自ずとその判定が遅れる傾向にある。
【0009】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、エバポ経路内の圧力変化態様が様々な要因によって変化する場合であっても、早期に精度よくその異常診断を行うことのできるエバポパージシステムの異常診断装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、燃料タンクから発生する燃料蒸気を同燃料タンクを含むエバポ経路を介してエンジンの吸気通路へパージ制御するエバポパージシステムの異常診断装置において、前記エバポ経路内の圧力を大気圧よりも低い値に強制的に減圧した後、同経路を密閉し、該密閉直後の所定期間内における経路内圧力の変化量と同経路内圧力の変化量の変化度合いとに基づいて当該エバポ経路の異常の有無を診断し、前記経路内圧力の変化量は、前記エバポ経路密閉直後の所定期間における複数点の単位時間当たりの圧力値の差分値として求められ、前記経路内圧力の変化量の変化度合いは、それら求められた差分値の間の変化量として求められ、前記エバポ経路の異常の有無の診断は、前記複数の差分値がいずれも第1判定値以上であり、且つ、前記各差分値の間の変化量がいずれも第2判定値以下であるときに、異常ありと診断することをその要旨とする。
【0011】
エバポ経路内の圧力を大気圧より低い圧力に強制的に減圧させた後、同経路内を密閉すると、その直後の経路内圧力は、以下のような性質をもって変化することが発明者らによって確認されている。まず、エバポ経路内に穴があり、同経路内の圧力上昇が外気の流入に起因する場合には、上記の密閉直後から所定期間にわたり、略一定の変化量(傾き)をもって経路内圧力が変化していく傾向にある。換言すれば、このときの同経路内圧力変化量の変化度合い(傾きの変化)は極めて小さな値となる。一方、エバポ経路内に穴がない場合において、例えばベーパ量が多い等の理由により圧力変化量が比較的大きいときには、密閉直後の所定期間における圧力変化量は、密閉直後とその後とでは、差異が顕著に現れる傾向にある。換言すれば、このときの同経路内圧力変化量の変化度合い(傾きの変化)は、上記のものに比べて大きな値となる。
【0012】
他方、エバポ経路内の圧力変化量の変化度合いが同経路内の圧力上昇が外気の流入である場合と燃料蒸気による場合とで明確な差異を示すというこうした現象に対する例外として、燃料の揮発性が小さく、燃料残量が小さい場合が挙げられる。このような場合には、同経路内に穴がなくとも圧力変化量の変化度合いが極めて小さいものとなる。しかし、この場合においては、圧力変化量そのものが極めて小さなものとなるため、エバポ経路内への穴の有無は、この圧力変化量の大小に応じて判別可能となる。
【0013】
このため、エバポ経路内の圧力を大気圧より低い圧力に強制的に減圧させた後、同経路を密閉し、該密閉直後の所定期間内における経路内圧力の変化量同経路内圧力変化量の変化度合いとに基づいて当該エバポ経路の異常(穴)の有無を診断する上記構成によれば、エバポ経路内の圧力推移の上記各性質の識別のもとに、同経路内への穴の有無を高精度に、しかも迅速に診断することができるようになる。
【0015】
さらに、前記経路内圧力の変化量は、エバポ経路密閉直後の所定期間における複数点の単位時間当たりの圧力値の差分値として求められる。また、前記経路内圧力の変化量の変化度合いは、それら求められた差分値の間の変化量として求められる。このため、上記圧力変化量やその変化量の変化度合いについて的確なサンプル値を得ることができるとともに、経路内圧力の特定時期での推移に対する依存度を相対的に低く抑えることもでき、上記異常の有無についての精度の高い診断を行うことができるようになる。また、圧力変化量の監視方法として、単位時間内の圧力差分値を用いるために、比較的簡単な構成で圧力変化量を求めることができる。
【0017】
経路内圧力の推移についての上述した性質に鑑みれば、上記複数の差分値がいずれも上記第1判定値以上になる場合とは、エバポ経路に穴が存在する場合や、エバポ経路内に穴が存在しないが燃料の蒸発量が大きいために圧力変化量が比較的大きい場合が考えられる。また、それら各差分値の間の変化量がいずれも上記第2の判定値以下となる場合とは、エバポ経路内に穴が存在し、同経路内の圧力上昇が外気の流入に起因するために、圧力変化量が略一定となる場合が考えられる。したがって、上記各条件の論理積が満たされることに基づいて異常ありと診断する上記構成によれば、エバポ経路内に実際に穴が存在しているとき、その旨を的確に判定することができる。
【0018】
請求項記載の発明は、燃料タンクから発生する燃料蒸気を同燃料タンクを含むエバポ経路を介してエンジンの吸気通路へパージ制御するエバポパージシステムの異常診断装置において、前記エバポ経路内の圧力を大気圧よりも低い値に強制的に減圧した後、同経路を密閉し、該密閉直後の所定期間内における経路内圧力の変化量と同経路内圧力の変化量の変化度合いとに基づいて当該エバポ経路の異常の有無を診断し、前記経路内圧力の変化量は、前記エバポ経路密閉直後の所定期間における複数点の単位圧力変化当たりの所要時間として求められ、前記経路内圧力の変化量の変化度合いは、それら求められた所要時間の間の変化量として求められ、前記エバポ経路の異常の有無の診断は、前記複数の所要時間がいずれも第3判定値以下であり、且つ、前記所要時間の間の変化量がいずれも第4判定値以下であるときに異常ありと診断することをその要旨とする。
【0019】
上記構成によれば、前記経路内圧力の変化量は、エバポ経路密閉直後の所定期間における複数点の単位圧力変化当たりの所要時間として求められる。また、前記経路内圧力の変化量の変化度合いは、それら求められた所要時間の間の変化量として求められる。このため、上記圧力変化量やその変化量の変化度合いについて的確なサンプル値を得ることができるとともに、経路内圧力の特定時期での推移に対応する依存度を相対的に低く抑えることもでき、上記異常の有無についての精度の高い診断を行うことができるようになる。また上述したように、本発明は、エバポ経路内の密閉直後における圧力変化の性質を利用するものであるために、異常の有無を診断する期間についてはこれを慎重に設定する必要がある。この点、同構成によれば、単位圧力変化当たりの所要時間を圧力変化量として求めているために、同診断期間を圧力値によってあらかじめ明確に規定することができる。
【0021】
経路内圧力の推移についての上述した性質に鑑みれば、上記複数の所要時間がいずれも上記第3判定値以下になる場合とは、エバポ経路に穴が存在する場合や、エバポ経路内に穴が存在しないが燃料の蒸発量が大きいために圧力変化量が比較的大きい場合が考えられる。また、それら各所要時間の間の変化量がいずれも上記第4の判定値以下となる場合とは、エバポ経路内に穴が存在し、同経路内の圧力上昇が外気の流入に起因するために、圧力変化量が略一定となる場合が考えられる。したがって、上記各条件の論理積が満たされることに基づいて異常ありと診断する上記構成によれば、エバポ経路内に実際に穴が存在しているとき、その旨を的確に判定することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明に係るエバポパージシステムの故障診断装置の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0023】
図1は、本実施形態に係るエバポパージシステム及びその故障診断装置を示す概略構成図である。
同図1に示すように、車載されたエンジン10は、燃焼室11、吸気通路12、及び排気通路13を備えて構成され、また本実施形態に係るエバポパージシステム20は、大きくは、燃料タンク30から発生する燃料蒸気を捕集するキャニスタ40や、その捕集された燃料蒸気をエンジン10の上記吸気通路12にパージするパージ通路71等を備えて構成される。
【0024】
ちなみにエンジン10の運転にあたっては、まず燃料タンク30内に備蓄された燃料が燃料ポンプ31によって汲み出され、燃料供給通路を通じてデリバリパイプ12aに送られた後、同デリバリパイプ12aに装着された燃料噴射弁12bによってエンジン10の吸気通路12に噴射供給される。
【0025】
なお、この吸気通路12において、その上流には、図示しないアクセルペダルの踏み込み操作に基づいて同吸気通路12の流路面積を可変とするスロットルバルブ12cが設けられており、更にその上流には、吸入空気の浄化を行うためのエアクリーナ12d、及びエンジン10への吸入空気量を検出するためのエアフローメータ12eがそれぞれ設けられている。
【0026】
さて、上記エバポパージシステム20にあって、燃料タンク30の天井壁には、圧力センサ32及びブリーザ制御弁33が設けられている。圧力センサ32は、燃料タンク30及び同タンク30と連通する空間の圧力を測定するためのものである。ブリーザ制御弁33は、ダイアフラム式の差圧弁であり、給油時等、燃料タンク30内の圧力がブリーザ通路34内の圧力より所定圧以上高くなるときのみ開弁して燃料蒸気をブリーザ通路34に逃がす仕組みとなっている。このブリーザ通路34は、直接キャニスタ40に連通している。この他、燃料タンク30内の空間は、ブリーザ通路34よりも通路の内径の小さなベーパ通路35にも連通している。このベーパ通路35は、タンク内圧制御弁60を介してキャニスタ40に連通している。タンク内圧制御弁60も、先のブリーザ制御弁33とほぼ同様の機能を有するダイアフラム式差圧弁である。同図1において示すように、タンク内圧制御弁60はその内部に、ダイアフラム61を備える。ダイアフラム61は、燃料タンク30内の圧力がキャニスタ40内の圧力より所定圧以上高くなるときのみタンク内圧制御弁60を開弁させる仕組みとなっている。ちなみに上述したブリーザ制御弁33もこのタンク内圧制御弁60とほぼ同一の構造を有する。
【0027】
キャニスタ40は、その内部に吸着材(活性炭)を備えており、燃料蒸気を該吸着材に吸着させて一時的に蓄えた後、同キャニスタ40の内部空間が減圧されることによってこの吸着材に吸着させた燃料蒸気を再離脱させることが可能な構成となっている。
【0028】
またキャニスタ40は、上記ブリーザ通路34及びベーパ通路35を介して燃料タンク30と通じている他、上記パージ通路71に連通されるとともに、大気弁70を介して大気導入通路72及び大気排出通路73にも連通している。
【0029】
ここで、上記パージ通路71の通路途中には電磁弁からなるパージ制御弁71aが設けられており、同通路の他端が上記吸気通路12に連通している。
一方、大気導入通路72の通路途中にも電磁弁からなる大気導入弁72aが設けられていて、同通路の他端は吸気通路12上流に設けられた上記エアクリーナ12dに連通している。
【0030】
大気弁70は、その内部に、各々が異なる弁機能を有するダイアフラムを2つ備える。まず、第1のダイアフラム74は、その背面側の空間74aがパージ通路71と連通しており、パージ通路71が大気圧より低い所定圧以下の状態になると開弁し、大気導入通路72からキャニスタ40内への外気の流入を許容する。一方、第2のダイアフラム75は、キャニスタ40内が大気圧より高い所定圧以上の状態に達すると開弁し、キャニスタ40内から大気排出通路73へ余分な空気を排出させる。
【0031】
キャニスタ40の内部は仕切板41によって2つの吸着材室に区画されており、一方の吸着材室は第1吸着材室42、他方の吸着材室は第2吸着材室43とされている。両吸着材室42、43は吸着材(活性炭)で満たされており、キャニスタ40底部において通気性フィルタ44を介して連通している。上述した燃料タンク30は、一方ではベーパ通路35及びタンク内圧制御弁60を介して、他方ではブリーザ通路34及びブリーザ制御弁33を介して第1吸着材室42に連通するようキャニスタ40に連結されている。また、大気導入通路72及び大気排出通路73は大気弁70を介して第2吸着材室43に連通するようキャニスタ40に連結されている。そして、上記パージ制御弁71aを備えるパージ通路71は、キャニスタ40の上記第1吸着材室42と吸気通路12の上記スロットルバルブ12c下流との間に連結されており、パージ制御弁71aの開弁動作に応じてそれら第1吸着材室42とスロットルバルブ12c下流とを連通する。
【0032】
すなわち、ベーパ通路35やブリーザ通路34から導入された燃料蒸気は、第1吸着材室42内の吸着材に一時的に吸着された後、パージ通路71に運ばれることとなる。また、大気弁70内に備えれられた第2のダイアフラム75が開弁してキャニスタ40内の余分な空気を大気排出通路73へ排出する場合にも、キャニスタ40内の気体中に残留する燃料蒸気は、第1吸着材室42及び第2吸着材室43を通過する際にその内部の吸着材に吸着され、燃料蒸気が外気に漏れることのないしくみとなっている。
【0033】
一方、減圧用通路80が、タンク内圧制御弁60の内部及びキャニスタ40の第2吸着材室43側を連絡するよう設けられている。この減圧用通路80の通路途中には、電磁弁からなる減圧制御弁80aが設けられている。この減圧制御弁80aが開弁することにより、減圧用通路80はタンク内圧制御弁60の内部と第2吸着材室43とを直接連通する。そして、特にパージ制御弁71aが開弁状態にあり、キャニスタ40内が減圧されている状態で減圧制御弁80aを開弁すると、パージ通路71内の空間が、順次、第1吸着材室42→通気性フィルタ44→第2吸着材室43→減圧用通路80→タンク内圧制御弁60→ベーパ通路35→燃料タンク30に連通することとなる。また、ブリーザ通路34内の空間も本来第1吸着材室42と連通しているため、パージ通路71と同一空間を共有することとなる。
【0034】
このように、キャニスタ40内が減圧されている状態で減圧制御弁80aを開弁することで互いに連通するエバポパージシステム20内の共有空間が同システム20におけるエバポ経路となる。本実施形態に係るエバポパージシステム20の異常診断装置は、このエバポ経路の漏れの有無を判定することによってその故障の有無を判定することとなる。
【0035】
こうしたエンジン10と、このエンジン10の一部を構成するエバポパージシステム20及びその故障診断装置において、上記圧力センサ32やエアフローメータ12eをはじめとする各種センサの出力は、エンジン10の制御系並びに診断系としての役割を司る電子制御装置(以下、ECUという)50に対し入力される。このECU50は、例えばマイクロコンピュータを有して構成され、燃料噴射弁12b、燃料ポンプ31、パージ制御弁71a、大気導入弁72a、及び減圧制御弁80a等を駆動制御するとともに、上記エバポ経路の漏れの有無に関する診断処理を実行する。
【0036】
このECU50の入力端子には、圧力センサ32やエアフローメータ12eのほか、回転数センサ、気筒判別センサ等、エンジン10の運転制御に必要な各種センサが接続されている。なお、これらセンサのうち上記圧力センサ32やエアフローメータ12e等、A/D(アナログ/ディジタル)変換の必要なセンサの出力は内蔵するA/D変換回路を介してマイクロコンピュータの入力ポートに取り込まれる。また、同ECU50は、燃料噴射弁12b、燃料ポンプ31、パージ制御弁71a、大気導入弁72a、減圧制御弁80aを駆動する各種駆動回路を内蔵する。ECU50は、上記各種センサの出力に基づいて、燃料噴射等エンジン10の運転に係る各種制御を実行するほか、圧力センサ32からの出力信号を認識しつつ、パージ制御弁71a、大気導入弁72a、及び減圧制御弁80aを開閉制御することによってエバポパージシステム20の異常診断を実行する。
【0037】
次に、エバポパージシステム20のパージ制御に係る動作態様について、その概要を説明する。
燃料タンク30内に燃料蒸気が発生し、その蒸気圧が所定圧以上に達すると、差圧弁からなるタンク内圧制御弁60が開弁して燃料タンク30からキャニスタ40内への燃料蒸気の流入が許容される。また、例えば燃料供給時のように、燃料蒸気の蒸気圧が燃料タンク30内で急激に高まるような場合には、差圧弁からなるブリーザ制御弁33が開弁して、燃料タンク30からキャニスタ40内へのより大量の燃料蒸気の流入が許容される。
【0038】
キャニスタ40内に流入された燃料蒸気は、同キャニスタ40の内部に充填されている吸着材(活性炭)に一旦吸着される。
その後、ECU(電子制御装置)50からの制御信号により適宜パージ制御弁71a及び大気導入弁72aが開弁されると、パージ通路71によって吸気通路12とキャニスタ40とが連通される。これにより、同キャニスタ40内部が減圧されるとともに、大気導入通路72を通じてエアクリーナ12dからキャニスタ40内に新気が導入される。したがって、上記吸着材に吸着されている燃料蒸気が離脱し、該離脱した燃料蒸気がパージ通路71を介して吸気通路12にパージされることとなる。
【0039】
次に、上記ECU50が実行するエバポパージシステム20の異常診断についてその詳細を説明する。
エバポパージシステム20の異常診断を実行するにあたっては、ECU50の制御指令により、大気導入弁72aが閉弁されるとともに、パージ制御弁71a及び減圧制御弁80aが開弁される。これらの動作により、キャニスタ40内が大気から遮断されるとともに、同キャニスタ40と吸気通路12とがパージ通路71によって連通されることで、同キャニスタ40の内部空間が減圧される。また、減圧制御弁80aの開弁により、前述のように燃料タンク30、キャニスタ40、ブリーザ通路34、ベーパ通路35、そしてパージ通路71、すなわちエバポ経路内全体が減圧される状態になる。そして、このエバポ経路の経路内圧は、燃料タンク30の天井壁に設けられた圧力センサ32によってモニタされる。
【0040】
この状態で一旦パージ制御弁71aを閉弁すると、エバポ経路内が減圧された状態のまま、換言すれば大気圧よりも低い圧力状態のままで密閉される。このときエバポ経路に異常がなければ、燃料タンク30内の燃料が蒸発することにより、エバポ経路内の圧力は、燃料が飽和蒸気圧に達したときの経路内の空気と燃料蒸気によって達成される圧力に近づいていくこととなる。一方、エバポ経路に漏れがある場合には、エバポ経路内の圧力は外気圧(大気圧)に近づいていくこととなる。このときのエバポ経路内の圧力推移に基づいて、ECU50はエバポパージシステム20の異常を診断する。
【0041】
図2は、本実施形態の異常診断におけるエバポ経路内圧の推移の一例を示すタイムチャートである。ただしタイムチャート上の全期間において、吸入空気量やその他のパージ制御に影響を及ぼすパラメータは全て一定であるとする。
【0042】
ECU50が異常診断の動作に入ると、大気導入弁72aを閉弁するとともにパージ制御弁71a及び減圧制御弁80aを開弁してエバポ経路全体を大気圧より低い所定の圧力を有する状態にした後、パージ通路71を閉鎖して、すなわちパージ制御弁71aを閉弁して同エバポ経路内を密閉状態とする。このとき図2(a)に示すように、まず時刻t0においてエバポ経路の減圧を開始すると、その経路内圧はほぼ直線的に減少していく。そして、エバポ経路内圧が所定圧力P1を下回る圧力となったことに基づき同経路内を密閉状態にすると、同経路内圧は上昇を開始する。ちなみに、このエバポ経路内に穴空き等の異常がなければ、同図2(a)に実線で示すように、この圧力上昇は、燃料蒸気の分圧が飽和蒸気圧に達するまで継続する。また、エバポ経路内の圧力は、ほぼこの燃料蒸気の分圧と同経路内に残された空気の分圧との和と見なすことができる。このように、エバポ経路に異常がない場合には、燃料蒸気の分圧が飽和蒸気圧に達すると、たとえ大気圧より低くとも、同経路内圧は略一定となる。
【0043】
一方、エバポ経路内に穴がありこの穴を介して外気が同経路内に流入する場合には、図2(a)に一点鎖線で示すように、経路内圧は大気圧まで上昇する。なお、このエバポ経路内への外気の流入にかかる圧力上昇速度は、大気圧近傍においては低下するものの、エバポ経路の密閉直後においては、ほぼ一定であることが発明者らによって確認されている。
【0044】
また、図2(b)にエバポ経路密封直後の上記関係を模式的に示すように、エバポ経路内に穴があるために外気の流入によって経路内圧が上昇する場合には、同経路密閉直後の圧力推移はほぼ傾き一定となるのに対して、同経路に穴がない場合には、同経路密閉直後であっても、その圧力推移は傾きが一定とはならない傾向にある。本実施形態では、この性質に着目して、圧力変化量(圧力推移の傾き:変化速度)及び圧力変化量の変化度合い(圧力推移の傾きの変化:変化加速度)を求め、それら求めた圧力変化量及びその変化度合いに基づいて、エバポ経路の異常の有無を診断する。
【0045】
次に、上記性質に着目した本実施形態の診断原理について図3〜図5を参照して説明する。
図3は、本実施形態における圧力変化量のサンプリング態様を示すタイムチャートである。
【0046】
すなわち、圧力値のサンプリング回数をiとするとき、まずは所定の圧力値P(i)、P(i+1)、…における、単位時間当たりの圧力変化量ΔP(i)、ΔP(i+1)、…をモニタしていく。そして、この圧力変化量ΔP(i)、ΔP(i+1)、…を予め設定された判定値Aと比較する。この判定値Aは、圧力変化量が十分に大きい場合に、同圧力変化量のみに基づいて異常判定をするための判定値であり、それら圧力変化量ΔP(i)、ΔP(i+1)、…がいずれもこの判定値A以上となる次の条件(a1)が満たされるときには、即座に異常である旨の判定を行う。
【0047】
ΔP(i)、ΔP(i+1)、…≧A …(a1)
一方、圧力変化量が上記判定値Aよりも小さい場合には、圧力変化量のみに基づいて異常診断を行うことができないとして、エバポ経路内に穴のある場合には同経路の密閉直後の圧力変化量がほぼ一定であるという上述した性質をもとに,圧力変化量の変化度合いを併せ用いて判定を行う。
【0048】
この場合はまず、上記判定値Aよりも小さい判定値Bを新たに設け、この値と上記圧力変化量ΔP(i)、ΔP(i+1)、…とを比較する。本実施形態においてこの判定値Bは、燃料残量が少なく、且つ燃料の揮発性が小さい場合等、エバポ経路内に穴がなくとも、同経路密閉直後の圧力推移がほぼ傾き一定となる場合の圧力変化量に対応して、同圧力変化量よりもやや大きく、且つ同条件においてエバポ経路内に検出対象穴に満たない微少穴がある場合の圧力変化量よりはやや小さい値として設定されている。
【0049】
そして、本実施形態においては、上記圧力変化量ΔP(i)、ΔP(i+1)、…の1つでも判定値Aより小さく、且つ同圧力変化量ΔP(i)、ΔP(i+1)、…がいずれも判定値B以上である場合に、この圧力変化量ΔP(i)、ΔP(i+1)、…の間の比を圧力変化量の変化度合いとして用いて異常診断を行う。すなわち、上記条件(a1)が満たされなくとも、次の条件(b1)が満たされるときには異常である可能性がある。
【0050】
ΔP(i)、ΔP(i+1)、…≧B …(b1)
ここで、エバポ経路内に穴があり、外気の経路内への流入が圧力上昇の原因である場合には、上述のように圧力推移の傾きが略一定となるため、各圧力変化量の値ΔP(i)、ΔP(i+1)、…の比(ΔP(i)/ΔP(i+1))、(ΔP(i+1)/ΔP(i+2))、…等は「1」に近い値になる。一方、同経路内に穴がない場合には、同比(ΔP(i)/ΔP(i+1))、(ΔP(i+1)/ΔP(i+2))、…等は「1」より大きくなる傾向にある。
【0051】
したがって、圧力変化量の変化度合い(ΔP(i)/ΔP(i+1))、(ΔP(i+1)/ΔP(i+2))、…に対して、所定の判定値を定め、それら変化度合いがこの判定値以下となるとき異常と判定することが可能となる。ただし、この圧力変化量の変化度合いとしては、上記比(ΔP(i)/ΔP(i+1))、(ΔP(i+1)/ΔP(i+2))、…を用いるよりも、適宜に離れた圧力変化量の比、例えば2つおきの圧力変化量の比(ΔP(i)/ΔP(i+3))、(ΔP(i+1)/ΔP(i+4))、…等を用いた方が、微少な圧力変動による誤判定を避けやすいという長所がある。そこで、本実施形態においては、圧力変化量の変化度合いとして、これら2つおきの圧力変化量の比(ΔP(i)/ΔP(i+3))、(ΔP(i+1)/ΔP(i+4))、…を主に考える。以下に、こうした2つおきの圧力変化量の比(ΔP(i)/ΔP(i+3))、(ΔP(i+1)/ΔP(i+4))、…の方がその圧力推移の傾向をつかみやすい理由について、図4に基づき説明する。
【0052】
図4は、エバポ経路の密閉直後、所定期間における、同経路に穴がない場合の圧力変化態様の一例を示すタイムチャートである。同図4において、実線は、エバポ経路内に穴のない場合の経路内圧力の推移特性を示し、二点鎖線は、この圧力推移を示す特性曲線の接線を示す。ここで、上記各圧力変化量ΔP(i)、ΔP(i+1)、…を同図4のように定義した場合、上記期間にあってはそれら変化量自体が近似しているために、各隣り合う圧力変化量の変化度合いの比(ΔP(i)/ΔP(i+1))、(ΔP(i+1)/ΔP(i+2))、…をとったとしても、それらと二点鎖線で示される直線(接線)の変化量の変化度合いとの差異を見出すことは難しい。
【0053】
一方、圧力変化量の変化度合いとして、上記2つおきの圧力変化量の比(ΔP(i)/ΔP(i+3))、(ΔP(i+1)/ΔP(i+4))、…をとった場合には、上記両者の差異がより顕著となり、当該経路内圧力がそれらいずれの態様で推移しているかも検出しやすくなる。ちなみにこれらの値は、エバポ経路に穴がある場合については、いずれも上記比(ΔP(i)/ΔP(i+1))とほぼ同じ値、すなわち「1」に近い値となる。他方、エバポ経路に穴がない場合には、該2つおきの圧力変化量の比(ΔP(i)/ΔP(i+3))、(ΔP(i+1)/ΔP(i+4))、…の各値は、上記隣り合う圧力変化量の比(ΔP(i)/ΔP(i+1))、(ΔP(i+1)/ΔP(i+2))、…の各値からそれぞれ大きくずれた値となる傾向にある。したがって、これら比の値に判定基準を定める場合であれ、比較的余裕をもって同基準(判定値)を定めることができるようになる。
【0054】
上述した原理から明らかなように、圧力変化量の変化度合いについてはこれを比(ΔP(i)/ΔP(i+3))等、より離れた圧力変化量との間での関係を求めることが、当該経路内圧力の全体の推移傾向を的確に把握する上で望ましい。ただし、上記圧力変化量ΔP(i)、ΔP(i+1)…のサンプルの数はエバポ経路の密封直後の限られた期間を利用して行なわれるため、これら比(ΔP(i)/ΔP(i+3))、(ΔP(i+1)/ΔP(i+4))、…として用いることのできるサンプル数も自ずと限られてくる。またこれでは、複数の圧力変化量及び圧力変化量の変化度合いを求めることによって、特定時点の圧力推移に対する依存度を軽減するといった本来の効果が軽減される懸念がある。この問題を回避するためには、単位時間当たりの圧力変化量ΔP(i)、ΔP(i+1)…を規定する単位時間を短くすることも考えられるが、これをあまり短くした場合には、サンプル数は増やせるが、微少な圧力変動の影響を受けやすくなり、検出される圧力変化量の信頼性が低下するという新たな懸念が生じる。一方、上記単位時間をそれほど短くせずとも、上記比(ΔP(i)/ΔP(i+1))等、より近接した圧力変化量との間での関係を求めることは、当該推移の微少区間での推移傾向を監視する上では十分な意味を持つ。そこで本実施形態においては、C≧D≧Eである3つの判定値を用いるとともに、上記圧力変化量の変化度合いとして、以下の判定条件を用いることにしている。
【0055】
Figure 0003613667
すなわちここでは、上記条件(b1)が満たされることに加え、これら条件(c1)〜(c3)が全て満たされることをもって異常である旨の判定を行う。なお、各判定値C、D、Eの実際の値は、上述した各事情が反映される値として定められる。
【0056】
以上、説明した本実施形態におけるエバポ経路内の異常判定基準を図5にまとめて示す。すなわち、圧力変化量がいずれも判定値A以上となる上記条件(a1)が満たされる領域Xにおいては、直ちに異常である旨判定される。また、上記条件(a1)が満たされない場合であれ、圧力変化量がいずれも判定値B以上となる上記条件(b1)が満たされる領域Yにおいては、圧力変化量の変化度合いが全て上記条件(c1)〜(c3)が満たされることをもって異常である旨判定される。一方、圧力変化量が1つでも判定値Bより小さい旨判断される領域Zにおいては、正常判定又は、判定の保留が行われる。
【0057】
次に、上述した本実施形態のエバポパージシステムの異常診断装置の実際の診断手順について、図6を用いて詳細に説明する。
図6は、エバポパージシステムに異常が発生していないか否かを監視するための「エバポパージシステムの異常検出ルーチン」を示すフローチャートである。本ルーチンは、ECU50により所定時間毎に周期的に実行される。
【0058】
さて、処理がこのルーチンに移行すると、ECU50はまずステップ100において、故障診断の前提条件が成立しているか否かを判断する。具体的には、以下に例示列記する各条件(d1)〜(d3)がすべて満たされているときのみ異常検出の前提条件が成立しているとみなす。
【0059】
(d1)空燃比A/Fに乱れがないこと。
(d2)車速が安定していること。
(d3)空燃比制御やパージ制御等に係る各学習値の登録が一旦完了していること。
【0060】
なお図1では便宜上、上記空燃比A/Fを検出するための空燃比センサ(酸素センサ)や車速を検出するための車速センサ等についての図示を割愛した。
そしてECU50は、上記条件(d1)〜(d3)がすべて満たされていると認識すればその処理をステップ110に移行し、1つでも満たされていないと認識すれば本ルーチンを一旦抜ける。ステップ110においては、パージ制御弁71a及び減圧制御弁80aを開くとともに、大気導入弁72aを閉じる。このため、エバポ経路の外部への連通は吸気通路12に対してのみとなり、大気への直接の連通路は遮断されることとなる。その結果、同エバポ経路内が減圧されていくこととなる。この後、ECU50は、エバポ経路内での減圧が進んでその経路内圧力が前記所定圧力P1(P1<大気圧)以下に達したことを認識する。なお、ステップ110でのこうした処理は、適宜のフラグ処理等によって、実際には当該診断の開始時、上記経路内圧力が上記所定圧力P1以下に達したことが認識されるまでの期間に限って行われる。
【0061】
そして続くステップ120においては、パージ制御弁71aを閉じてエバポ経路内を密閉状態にし、続くステップ130において、各圧力値P(i)、P(i+1)、…における単位時間当たりの圧力変化量ΔP(i)、ΔP(i+1)、…をモニタしていく。なお、本実施形態においては、上記所定圧力P(1)を「7.4kPa」に設定するとともに、サンプリングに用いる圧力値の間隔を0.01kPaとし、更に単位時間を5秒間隔としている。また、上記パージ制御弁71aの閉弁操作によってエバポ経路内は当初所定圧力P1以下の状態にあるが、燃料タンク内の燃料の蒸気圧によって徐々に上昇していくことは前述した。
【0062】
エバポ経路内圧が大気圧力より十分に低い所定期間、上記の圧力変化量の測定が行われると、ステップ140に移行する。ステップ140においては、前ステップ130で測定された圧力変化量ΔP(i)、ΔP(i+1)、…を上記条件(a1)のもとに判定値Aと比較する。そして、同条件(a1)が満たされる場合、すなわち上記各圧力変化量ΔP(i)、ΔP(i+1)、…がいずれも判定値A以上である場合には、ステップ150においてエバポ経路内に異常があると判断し、このルーチンを終了する。
【0063】
一方、ステップ140において、各圧力変化量がΔP(i)、ΔP(i+1)、…が1つでも判定値Aより小さいと判断された場合には、ステップ160に移行する。ステップ160においては、各圧力変化量ΔP(i)、ΔP(i+1)、…を上述した条件(b1)のもとに判定値Bと比較する。そして圧力変化量が1つでも判定値Bより小さい場合には、ステップ170に移行する。そしてステップ170では、判定を保留、または同経路を正常と判定してこのルーチンを終了する。
【0064】
ステップ160で、圧力変化量がいずれも判定値B以上、すなわち上記条件(b1)が満たされていると判断されると、圧力変化量のみでは十分な診断ができないことから、続くステップ161〜163において、上述した判定条件(c1)〜(c3)のもとに、上記圧力変化量の変化度合いを用いて診断を行う。ここでは、各圧力変化量の変化度合いが、1つでも条件(c1)〜(c3)を満たしていなければ、判定を保留すべくステップ170へ移行し、このルーチンを終了する。一方、各圧力変化量の変化度合いが、すべて条件(c1)〜(c3)を満たしている場合には、ステップ150へ移行し、異常と判定してこのルーチンを終了する。
【0065】
以上説明した態様でエバポパージシステムの異常診断を行う本実施形態によれば、以下のような効果が得られるようになる。
(1)エバポ経路に異常がある場合の異常判定を同経路密封直後の所定期間を利用して正確に用いて行うことができるために特に異常ありの診断に要する時間を短縮することができる。
【0066】
(2)圧力変化量、圧力変化量の変化度合いについて複数のサンプルを採ることで、経路内圧力の特定時期での推移に対する依存度を相対的に低く抑えることができ、診断の信頼性を高めることができる。
【0067】
(3)圧力変化量の変化度合いについて、隣接する圧力値における単位時間当たりの圧力変化量ではなく、主に離れた圧力値における単位時間当たりの圧力変化量によって、圧力変化量の変化度合いに基づく診断を行うことで、精度の高い診断を行うことができる。
【0068】
(4)上記診断の他に、隣接する圧力値における単位時間当たりの圧力変化量等を、圧力変化量の変化度合いに基づく判断として、補助的に用いることで、(2)に記載の効果を確実に得ることができる。
【0069】
(5)判定値Aを設けることにより、圧力変化量のみから確実に穴ありと早期に判断できる場合には、余分な診断を省略することができる。
なお、上記第1の実施形態は以下のように変更して実施してもよい。
【0070】
・上記実施形態において採用した単位時間である5秒の時間幅は適宜変更してよい。また、圧力変化量の測定開始(所定圧力P(1))を、7.4kPaとしたが、この開始時期も適宜変更してよい。要は、圧力変化量の測定が開始される圧力が、大気圧より十分低い圧力となり、エバポ経路に穴のあって、同経路内の圧力変化が外気の流入に起因する場合に、圧力変化量が略一定である時期が確保できればよい。更に、各圧力変化量の測定を開始する基準点となる圧力値及び、それらの間隔も本実施形態で示したものに限られず、適宜変更してよい。
【0071】
・上記実施形態においては、圧力変化量の変化度合いに基づく診断を、条件(c1)〜(c3)に基づいて行ったが、かならずしも、このように判定値を3つ設ける必要はなく、判定値の数は適宜変更して設ければよい。更に、判定値と比較する圧力変化量の変化度合いは、隣接する圧力値における圧力変化量をサンプルとしてそれらの間の変化度合いのみを用いてもよい。また、互いに隣接しない圧力値における単位時間当たりの圧力変化量の間の変化度合いの定め方も、それら圧力値の間隔を拡大する等、適宜変更して設定することができる。
【0072】
・上記実施形態においては、各判定値A〜Eを、固定値としたがこれらは可変値としてもよい。これにより例えば、判定値Aを圧力が高くなるほど小さな値として設定することで、早期に異常診断できる領域を拡大することができる。
【0073】
(第2の実施形態)
以下、本発明に係るエバポパージシステム20の異常検出装置の第2の実施形態について、主としてその第1の実施形態との相違点について図7及び図8に基づいて説明する。
【0074】
本実施形態においては、圧力変化量として単位圧力変化当たりの所要時間を用いて圧力データのサンプリングを行う点が第1の実施形態と異なる。図7に本実施形態の圧力変化量の測定に関するタイムチャートを示す。
【0075】
同図7に示すように、エバポ経路内の圧力がP(i)からP(i+1)に増加する間の所要時間をT(i)、同経路内の圧力がP(i+1)からP(i+2)に増加する間の所要時間をT(i+1)、…と定義し、この所要時間T(i)、T(i+1)、…を圧力変化量のサンプル値として用いる。
【0076】
このように、単位圧力変化量当たりの所要時間を圧力変化量のサンプル値として用いることのメリットは、異常診断を行う圧力領域の上限を正確に設定することができることである。したがって、異常診断を行う領域を確実に大気圧よりも十分に低い領域に設定することができる。
【0077】
本実施形態においては、上記第1の実施形態における図5の領域Xに対応する条件として、所要時間T(i)、T(i+1)、…が、いずれも判定値F以下の領域を設定している。すなわち、次の条件(e1)が満たされるときには、即座に異常である旨の判定を行う。
【0078】
T(i)、T(i+1)、…≦F …(e1)
また、同図5の領域Zに対応する条件としては、所要時間T(i)、T(i+1)、…が、いずれも判定値G以下の領域を設定している。すなわち、次の条件(f1)が満たされるときは、異常がある可能性がある。
【0079】
T(i)、T(i+1)、…≦G …(f1)
更に、同図5の領域Yに対応する条件(c1)〜(c3)の代わりに、上記条件(f1)が満たされて且つ以下の条件(g1)〜(g3)が満たされるときエバポ経路に異常があるものとみなす。
【0080】
T(i+3)/T(i)、T(i+4)/T(i+1)、…≦H (g1)
T(i+2)/T(i)、T(i+3)/T(i+1)、…≦I (g2)
T(i+1)/T(i)、T(i+2)/T(i+1)、…≦J (g3)
以下、本実施形態におけるエバポパージシステム20の異常診断装置の実際の診断手順について、図8を用いて詳細に説明する。
【0081】
図8も、「エバポパージシステムの異常検出ルーチン」を示すフローチャートである。本ルーチンも、ECU50により所定時間毎に周期的に実行される。
さて、処理がこのルーチンに移行すると、ECU50はまず、ステップ200、210、及び220の処理として、先の第1の実施形態の図6に例示したルーチンのステップ100〜120にかかる処理と同様、故障診断の前提条件が成立していることの判断に基づいて、パージ制御弁71a及び減圧制御弁80aを開くとともに、大気導入弁72aを閉じ、その後パージ制御弁71aを閉じてエバポ経路内を密閉状態にする。そしてその後、ステップ230において、各圧力値P(i)、P(i+1)、…における単位圧力量の変化に要する時間T(i)、T(i+1)、…をモニタしていく。なお、本実施形態においても、上記所定圧力P(1)についてはこれを「7.4kPa」に設定するとともに、サンプリングに用いる圧力値の間隔を0.01kPaとし、更に単位圧力変化量を0.01kPa間隔としている。
【0082】
エバポ経路内圧が大気圧力より十分に低い所定期間、上記の圧力変化量の測定が行われると、ステップ240に移行する。ステップ240においては、前ステップ230で測定された単位圧力変化量に要する時間T(i)、T(i+1)、…を上記条件(e1)のもとに判定値Fと比較する。そして、同条件(e1)が満たされる場合、すなわち上記各所要時間T(i)、T(i+1)、…がいずれも判定値F以下である場合には、ステップ250においてエバポ経路内に異常があると判断し、このルーチンを終了する。
【0083】
一方、ステップ240において、単位圧力変化量に要する時間T(i)、T(i+1)、…が1つでも判定値Fより大きいと判断された場合には、ステップ260に移行する。ステップ260においては、各単位圧力変化量に要する時間T(i)、T(i+1)、…を上述した条件(f1)のもとに判定値Gと比較する。そして上記所要時間が1つでも判定値Gより大きい場合には、ステップ270に移行する。そしてステップ270では、判定を保留、または同経路を正常と判定してこのルーチンを終了する。
【0084】
ステップ260で、圧力変化量がいずれも判定値G以下、すなわち上記条件(f1)が満たされていると判断されると、圧力変化量のみでは十分な診断ができないことから、続くステップ261〜263において、上述した判定条件(g1)〜(g3)のもとに、上記所要時間の変化量を用いて診断を行う。ここでは、各圧力変化量の変化度合いが、1つでも条件(g1)〜(g3)を満たしていなければ、保留と判定すべくステップ270へ移行し、このルーチンを終了する。一方、各圧力変化量の変化度合いが、すべて条件(g1)〜(g3)を満たしている場合には、ステップ250へ移行し、異常と判定してこのルーチンを終了する。
【0085】
以上説明した態様でエバポパージシステムの異常診断を行なう本実施形態によれば、上記第1の実施形態において得られる効果(1)〜(5)の効果、若しくはそれに準じた効果に加えて、更に以下のような効果が得られるようになる。
【0086】
(6)圧力変化量のサンプル値として、単位圧力変化量当たりの所要時間を用いることにより、異常診断を行う圧力領域の上限を正確に設定することが可能となり、よりいっそう精度の高い異常診断を行うことができる。
【0087】
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施形態において採用した単位圧力変化量である0.01kPaの間隔は適宜変更してよい。また、圧力変化量の測定開始(所定圧力P(1))を、7.4kPaとしたが、この開始時期も適宜変更して設定することができる。要は、圧力変化量の測定が開始される圧力が、大気圧よりも十分に低い圧力となり、エバポ経路に穴のあって、同経路内の圧力変化が外気の流入に起因する場合の圧力変化量が略一定である時期が確保できればよい。
【0088】
・上記各実施形態においては、圧力変化量の変化度合いに基づく診断を、条件(g1)〜(g3)に基づいて行ったが、かならずしもこのように判定値を3つ設ける必要はなく、判定値の数は適宜変更して設ければよい。更に、判定値と比較する圧力変化量の変化度合いは、隣接する圧力値における単位圧力変化量当たりの所要時間をサンプルとしてそれらの間の変化度合いのみを用いてもよい。また、互いに隣接しない圧力値における単位圧力変化量当たりの所要時間の間の変化度合いの定め方も、それら圧力値の間隔を拡大する等、適宜変更して設定することができる。
【0089】
・上記実施形態においては、各判定値F〜Jを、固定値としたがこれらは可変値としてもよい。これにより例えば、判定値Fを圧力が高くなるほど小さな値として設定することで、早期に異常診断できる領域を拡大することができる。
【0090】
その他、上記各実施形態のエバポパージシステムの異常検出装置に共通して変更可能な要素としては以下のものがある。
・圧力変化変化量の変化度合いに関する条件(c1)〜(c3)及び条件(g1)〜(g3)に係る不等号は、必ずしもこれに限られない。要は、エバポ経路内に穴があり、同経路内の圧力変化が外気の流入に起因する場合には、圧力変化量が略一定となるために圧力変化量の変化度合いが穴のない場合と比べて小さくなる傾向を反映したものであればよい。
【0091】
・上記各実施形態においては、エバポ経路密閉後、所定期間をあらかじめ設定して、その期間の圧力推移を測定した後に判定値との比較をおこなったが、圧力推移の測定中に随時判定値との比較をおこなっていってもよい。
【0092】
・診断に用いる圧力変化量のサンプル数は複数であればよい。また、圧力変化量の変化度合いは一つだけ算出してもよい。
・上記各実施形態においては、エバポ経路密閉直後の所定期間において、同経路に穴がある場合の圧力変化量はほぼ一定として判定条件を定めたが、実際には圧力の増加とともに少々減少傾向が観測される場合等を考慮して前記各判定値を定めてもよい。
【0093】
・上記各実施形態においては、圧力変化量の変化度合いとして、2点の圧力変化量のサンプル値の比を用いたが、それら2点のサンプル値の微分値又は差を用いてもよい。
【0094】
次に、上記各実施形態及びその変形例から把握できる技術思想について、その効果とともに以下に記載する。
(1)前記第1判定値及び第2判定値の少なくとも一方を可変値とする請求項記載のエバポパージシステムの異常診断装置。
【0095】
(2)前記第3判定値及び第4判定値の少なくとも一方を可変値とする請求項載のエバポパージシステムの異常診断装置。
上記構成によれば、例えば圧力の上昇とともに圧力変化量が変化する傾向を考慮してエバポ経路に穴がある旨判定を下す領域を拡大することができる。
【0096】
(3)請求項記載のエバポパージシステムの異常診断装置において、 前記経路内圧力の変化量の変化度合いは、前記単位時間当たりの圧力変化量の複数の値の互いに隣接しない2つの値の間の変化量として求められることを特徴とするエバポパージシステムの異常診断装置。
【0097】
(4)請求項記載のエバポパージシステムの異常診断装置において、 前記経路内圧力の変化量の変化度合いは、前記単位圧力変化量当たりの所要時間についての複数の値の互いに隣接しない2つの値の間の変化量として求められることを特徴とするエバポパージシステムの異常診断装置。
【0098】
前述したように、エバポ経路内に穴があり、同経路内に外気が流入することによって圧力が上昇する場合の圧力変化態様と、同経路内に穴がなく、燃料蒸気によって圧力が上昇する場合の圧力変化態様とが酷似した領域が存在する場合には、両者を区別することが難しい。しかしながら、上記(3)又は(4)の構成によれば、圧力変化量の変化度合いを、互いに隣接しない2つの圧力変化量の間の変化量、若しくは所要時間の間の変化量として求めることで、両者の差異をより正確に検出することが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエバポパージシステムの異常診断装置の第1の実施形態についてその概略構成を示す略図。
【図2】エバポ経路内圧力の推移の一例を示すタイムチャート。
【図3】同実施形態のサンプリング態様を示すタイムチャート。
【図4】同実施形態の異常診断原理を示すタイムチャート。
【図5】同実施形態の判定値と判定領域との関係を示す略図。
【図6】同実施形態による異常診断手順を示すフローチャート。
【図7】本発明に係るエバポパージシステムの異常診断装置の第2の実施形態についてそのサンプリング態様を示すタイムチャート。
【図8】同実施形態による異常診断手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
10…エンジン、11…エアクリーナ、12…吸気通路、12a…デリバリパイプ、12b…燃料噴射弁、12c…スロットルバルブ、12d…エアクリーナ、12e…エアフローメータ、13…排気通路、20…エバポパージシステム、30…燃料タンク、31…燃料ポンプ、32…圧力センサ、33…ブリーザ制御弁、34…ブリーザ通路、35…ベーパ通路、40…キャニスタ、41…仕切板、42…第1吸着材質、43…第2吸着材質、44…通気性フィルタ、50…電子制御装置、60…タンク内圧制御弁、61…ダイアフラム、70…大気弁、71…パージ通路、71a…パージ制御弁、72…大気導入通路、72a…大気導入弁、73…大気排出通路、74…第1のダイアフラム、74a…空間、75…第2のダイアフラム、80…減圧用通路、80a…減圧制御弁。

Claims (2)

  1. 燃料タンクから発生する燃料蒸気を同燃料タンクを含むエバポ経路を介してエンジンの吸気通路へパージ制御するエバポパージシステムの異常診断装置において、
    前記エバポ経路内の圧力を大気圧よりも低い値に強制的に減圧した後、同経路を密閉し、該密閉直後の所定期間内における経路内圧力の変化量と同経路内圧力の変化量の変化度合いとに基づいて当該エバポ経路の異常の有無を診断し、
    前記経路内圧力の変化量は、前記エバポ経路密閉直後の所定期間における複数点の単位時間当たりの圧力値の差分値として求められ、前記経路内圧力の変化量の変化度合いは、それら求められた差分値の間の変化量として求められ、
    前記エバポ経路の異常の有無の診断は、前記複数の差分値がいずれも第1判定値以上であり、且つ、前記各差分値の間の変化量がいずれも第2判定値以下であるときに、異常ありと診断する
    ことを特徴とするエバポパージシステムの異常診断装置。
  2. 燃料タンクから発生する燃料蒸気を同燃料タンクを含むエバポ経路を介してエンジンの吸気通路へパージ制御するエバポパージシステムの異常診断装置において、
    前記エバポ経路内の圧力を大気圧よりも低い値に強制的に減圧した後、同経路を密閉し、該密閉直後の所定期間内における経路内圧力の変化量と同経路内圧力の変化量の変化度合いとに基づいて当該エバポ経路の異常の有無を診断し、
    前記経路内圧力の変化量は、前記エバポ経路密閉直後の所定期間における複数点の単位圧力変化当たりの所要時間として求められ、前記経路内圧力の変化量の変化度合いは、それら求められた所要時間の間の変化量として求められ
    前記エバポ経路の異常の有無の診断は、前記複数の所要時間がいずれも第3判定値以下であり、且つ、前記所要時間の間の変化量がいずれも第4判定値以下であるときに異常ありと診断する
    ことを特徴とするエバポパージシステムの異常診断装置。
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