JP3428506B2 - エバポパージシステムの故障診断装置 - Google Patents

エバポパージシステムの故障診断装置

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JP3428506B2 JP18243599A JP18243599A JP3428506B2 JP 3428506 B2 JP3428506 B2 JP 3428506B2 JP 18243599 A JP18243599 A JP 18243599A JP 18243599 A JP18243599 A JP 18243599A JP 3428506 B2 JP3428506 B2 JP 3428506B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料タンクからの
燃料蒸気をエンジン吸気系へパージ処理するエバポパー
ジシステムの故障診断装置に関し、特に同システムに設
けられたパージ制御弁の故障の有無を診断する装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両等に搭載される装置とし
て、燃料タンクで発生する燃料蒸気(エバポ)をキャニ
スタに捕集し、その捕集された燃料蒸気を適宜キャニス
タから吸気通路へパージするようにしたエバポパージシ
ステムがある。
【0003】こうしたエバポパージシステムは、通常、
燃料タンク内にて発生した燃料蒸気を捕集するキャニス
タと、燃料タンクとキャニスタとを連通するベーパ通路
と、キャニスタと吸気通路とを連通するパージ通路とを
備えるシステムとして構成される。また同システムにお
いて、パージ通路の通路途中には開閉制御の可能なパー
ジ制御弁が、キャニスタには大気導入の可能な大気導入
弁が備えられる。
【0004】また、上記のようなエバポパージシステム
について、そのエバポ経路の穴開きや裂傷等に起因する
漏れの有無、あるいはエバポ経路に設けられる上記パー
ジ制御弁や大気導入弁等の固着を診断するエバポパージ
システムの故障診断装置がある。
【0005】例えば特開平9−264207号公報に記
載されたエバポパージシステムの故障診断装置では、エ
バポ経路を所定負圧までに圧力低下させるとき、同経路
内における内圧の所定時間の経時変化をモニタすること
で上記大気導入弁等の異常の有無を診断するようにして
いる。すなわちパージ制御弁が正常でありさえすれば、
同所定時間におけるエバポ経路内における内圧の低下量
が所定量より少ないことをもって、上記大気導入弁が閉
とならない同弁の開固着異常が発生している旨を診断す
ることができる。
【0006】一方、上記パージ制御弁についても同様の
ことがいえる。すなわち、上記大気導入弁が正常である
ことが何らかの方法で確認されている場合には、エバポ
経路を所定負圧まで圧力低下させるときの上記所定時間
内における経路内圧の変化がないことをもって、同パー
ジ制御弁が開とならない同弁の閉固着異常が発生してい
る旨を診断することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
エバポパージシステムの故障診断装置にあっては、その
診断中は上記パージ動作が中断されるため、故障診断に
要する時間をできるだけ短縮すること、すなわち同故障
診断の迅速化が望まれている。この点、例えば上記公報
に記載された故障診断装置のように、エバポ経路に吸気
負圧を導入して、上記弁等の故障診断が行われる場合に
あっては、その負圧導入にかかる時間的な制約からおの
ずと故障診断時間の短縮化にも対応しきれないものとな
っている。特に、パージ通路の通路途中に設けられる上
記パージ制御弁に上述した閉固着が発生しているか否か
の診断が行われる場合にあっては、同診断を正確に行お
うとすると、上記負圧の導入が十分になされたことが判
断されるまでかなりの時間にわたって待機する必要があ
った。
【0008】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、パージ制御弁の閉固
着についてその異常の有無を迅速且つ高精度に診断する
ことのできるエバポパージシステムの故障診断装置を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。まず
請求項1記載の発明は、燃料タンク内で発生した燃料蒸
気を、同燃料タンクを含むエバポ経路に設けられたパー
ジ制御弁により調量しつつエンジンの吸気通路にパージ
するエバポパージシステムにあって、前記エバポ経路に
対する吸気負圧の導入にも拘わらず同エバポ経路内に圧
力変化がないことに基づいて前記パージ制御弁の閉固着
異常を診断する装置であって、前記パージ制御弁の開弁
に基づき前記燃料蒸気を前記吸気通路にパージするとき
のパージ流量の累積値をその都度のエンジン運転状態に
基づき演算し、該演算した累積パージ流量が所定値に達
するタイミングをもって前記パージ制御弁の閉固着異常
の有無を判定することをその要旨とする。
【0010】上記エバポ経路に対する負圧の導入量(負
圧値)と当該パージシステムとしての累積パージ流量と
には所定の相関があるため、同累積パージ流量によって
エバポ経路内の圧力を推定することができる。
【0011】すなわち、その都度のエンジン運転状態に
応じた累積パージ流量を演算することにすれば、その演
算値に基づいてエンジン運転状態に応じたエバポ経路に
対する負圧の導入量を正確に把握することができる。よ
って、この請求項1記載の発明によるように、こうして
演算される累積パージ流量が所定値に達するタイミング
をもって前記パージ制御弁の閉固着異常の有無を判定す
ることとすれば、同判定(診断)を正確かつ早期に下す
ことができるようになる。
【0012】また請求項2記載の発明は、燃料タンク内
で発生した燃料蒸気を、同燃料タンクを含むエバポ経路
に設けられたパージ制御弁により調量しつつエンジンの
吸気通路にパージするエバポパージシステムにあって、
前記エバポ経路に対する吸気負圧の導入にも拘わらず、
同エバポ経路内に圧力変化がないことに基づいて前記パ
ージ制御弁の閉固着異常を診断する装置であって、前記
パージ制御弁の開弁に基づき前記燃料蒸気を前記吸気通
路にパージするときのパージ流量の累積値をその都度の
エンジン運転状態に基づき演算し、該演算した累積パー
ジ流量が所定値に達すること、及び前記エバポ経路に対
する吸気負圧の導入時間が同エバポ経路に対する所定の
吸気負圧の導入完了が見込まれる所定の時間に達するこ
と、の論理積により定まるタイミングをもって前記パー
ジ制御弁の閉固着異常の有無を判定することをその要旨
とする。
【0013】この請求項2記載の発明によれば、演算し
た累積パージ流量が所定値に達すること、及び前記エバ
ポ経路に対する吸気負圧の導入時間が同エバポ経路に対
する所定の吸気負圧の導入完了が見込まれる所定の時間
に達すること、の論理積により定まるタイミングをもっ
て前記パージ制御弁の閉固着異常の有無を判定されるた
め、同判定のための期間が極端に短縮されるようなこと
もなくなり、診断にかかる信頼性の面で、その更なる向
上が図れるようになる。
【0014】また請求項3記載の発明は、請求項2記載
のエバポパージシステムの故障診断装置において、前記
エバポ経路に対する所定の吸気負圧の導入完了が見込ま
れる所定の時間は、前記パージ流量の平均値の累積値が
前記所定値に達する時間に相当する時間として設定され
たものであることをその要旨とする。
【0015】同構成によれば、パージ流量が少ない場合
には累積パージ流量に基づきエンジンの運転状態に即し
たより正確な判定タイミングが得られるようになる。一
方、逆にパージ流量が多い場合には、同判定タイミング
がパージ流量の平均値に対応する時間によってガードさ
れることで判定結果の信頼性も向上する。
【0016】また請求項4記載の発明は、請求項2記載
のエバポパージシステムの故障診断装置において、前記
エバポ経路に対する所定の吸気負圧の導入完了が見込ま
れる所定の時間は、前記吸気通路への急激なパージ要求
に起因する前記エバポ経路への負圧導入遅れを補償し得
る時間として設定されたものであることをその要旨とす
る。
【0017】同構成によれば、ほとんどの場合、前記パ
ージ制御弁の閉固着異常の有無を判定するタイミングと
して、累積パージ流量が所定値に達するタイミングが支
配的となるが、同到達タイミングが極端に短くなるよう
な場合でも、前記判定タイミングが前記エバポ経路に対
する所定の吸気負圧の導入完了が見込まれる所定の時間
に達するタイミングによってガードされることで、その
判定結果の信頼性が確保される。
【0018】また請求項5記載の発明は、請求項1〜4
のいずれかに記載のエバポパージシステムの故障診断装
置において、前記演算した累積パージ流量が対比される
所定値は、前記エバポ経路に対する吸気負圧の導入開始
から、同経路内がそのリーク診断に必要とされる所定の
負圧下におかれるまでの累積パージ流量を少なくとも含
む値として設定されることをその要旨とする。
【0019】同構成によれば、エバポパージシステムの
リーク診断に付随するかたちでパージ制御弁の閉固着異
常の有無の診断を実施することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるエバポパー
ジシステムの故障診断装置の一実施の形態について、図
面を参照して説明する。
【0021】図1は、本実施の形態にかかるエバポパー
ジシステム及びその故障診断装置を示す概略構成図であ
る。同図1に示すように、車載されたエンジン10は、
燃焼室11、吸気通路12、及び排気通路13を備えて
構成され、また実施の形態にかかるエバポパージシステ
ム20は、大きくは、燃料タンク30から発生する燃料
蒸気を捕集するキャニスタ40や、その捕集された燃料
蒸気をエンジン10の上記吸気通路12にパージするパ
ージ通路71等を備えて構成される。
【0022】ちなみにエンジン10の運転にあたって
は、まず燃料タンク30内に備蓄された燃料が燃料ポン
プ31によって汲み出され、燃料供給通路を通じてデリ
バリパイプ12aに送られた後、同デリバリパイプ12
aに装着された燃料噴射弁12bによってエンジン10
の吸気通路12に噴射供給される。
【0023】なお、この吸気通路12において、その上
流には、図示しないアクセルペダルの踏み込み操作に基
づいて同吸気通路12の流路面積を可変とするスロット
ルバルブ12cが設けられており、更にその上流には、
吸入空気の浄化を行うためのエアクリーナ12d、及び
エンジン10への吸入空気量を検出するためのエアフロ
ーメータ12eがそれぞれ設けられている。
【0024】さて、上記エバポパージシステム20にあ
って、燃料タンク30の天井壁には、圧力センサ32及
びブリーザ制御弁33が設けられている。圧力センサ3
2は、燃料タンク30及び同タンク30と連通する空間
の圧力を測定するためのものである。ブリーザ制御弁3
3は、ダイアフラム式の差圧弁であり、給油時等、燃料
タンク30内の圧力がブリーザ通路34内の圧力より所
定圧以上高くなるときのみ開弁して燃料蒸気をブリーザ
通路34に逃がす仕組みとなっている。このブリーザ通
路34は、直接キャニスタ40に連通している。この
他、燃料タンク30内の空間は、ブリーザ通路34より
も通路の内径の小さなベーパ通路35にも連通してい
る。このベーパ通路35は、タンク内圧制御弁60を介
してキャニスタ40に連通している。タンク内圧制御弁
60も、先のブリーザ制御弁33とほぼ同様の機能を有
するダイアフラム式差圧弁である。同図1において示す
ように、タンク内圧制御弁60はその内部に、ダイアフ
ラム61を備える。ダイアフラム61は、燃料タンク3
0内の圧力がキャニスタ40内の圧力より所定圧以上高
くなるときのみタンク内圧制御弁60を開弁させる仕組
みとなっている。ちなみに上述したブリーザ制御弁33
もこのタンク内圧制御弁60とほぼ同一の構造を有す
る。
【0025】キャニスタ40は、その内部に吸着材(活
性炭)を備えており、燃料蒸気を該吸着材に吸着させて
一時的に蓄えた後、負圧下におかれることによってこの
吸着材に吸着させた燃料蒸気を再離脱させることが可能
な構成となっている。
【0026】またキャニスタ40は、上記ブリーザ通路
34及びベーパ通路35を介して燃料タンク30と通じ
ている他、上記パージ通路71に連通されるとともに、
大気弁70を介して大気導入通路72及び大気排出通路
73にも連通している。
【0027】ここで、上記パージ通路71の通路途中に
は電磁弁からなるパージ制御弁71aが設けられてお
り、同通路の他端が上記吸気通路12に連通している。
一方、大気導入通路72の通路途中にも電磁弁からなる
大気導入弁72aが設けられていて、同通路の他端は吸
気通路12上流に設けられた上記エアクリーナ12dに
連通している。
【0028】大気弁70は、その内部に、各々が異なる
弁機能を有するダイアフラムを2つ備える。まず、第1
のダイアフラム74は、その背面側の空間74aがパー
ジ通路71と連通しており、パージ通路71が所定圧以
下の負圧状態になると開弁し、大気導入通路72からキ
ャニスタ40内への外気の流入を許容する。一方、第2
のダイアフラム75は、キャニスタ40内が所定圧以上
の正圧に達すると開弁し、キャニスタ40内から大気排
出通路73へ余分な空気を排出させる。
【0029】キャニスタ40の内部は仕切板41によっ
て2つの吸着材室に区画されており、一方の吸着材室は
第1吸着材室42、他方の吸着材室は第2吸着材室43
とされている。両吸着材室42、43は吸着材(活性
炭)で満たされており、キャニスタ40底部において通
気性フィルタ44を介して連通している。上述した燃料
タンク30は、一方ではベーパ通路35及びタンク内圧
制御弁60を介して、他方ではブリーザ通路34及びブ
リーザ制御弁33を介して第1吸着材室42に連通する
ようキャニスタ40に連結されている。また、大気導入
通路72及び大気排出通路73は大気弁70を介して第
2吸着材室43に連通するようキャニスタ40に連結さ
れている。そして、上記パージ制御弁71aを備えるパ
ージ通路71は、キャニスタ40の上記第1吸着材室4
2と吸気通路12の上記スロットルバルブ12c下流と
の間に連結されており、パージ制御弁71aの開弁動作
に応じてそれら第1吸着材室42とスロットルバルブ1
2c下流とを連通する。
【0030】すなわち、ベーパ通路35やブリーザ通路
34から導入された燃料蒸気は、第1吸着材室42内の
吸着材に一時的に吸着された後、パージ通路71に運ば
れることとなる。また、大気弁70内に備えれられた第
2のダイアフラム75が開弁してキャニスタ40内の余
分な空気を大気排出通路73へ排出する場合にも、キャ
ニスタ40内の気体中に残留する燃料蒸気は、第1吸着
材室42及び第2吸着材室43を通過する際にその内部
の吸着材に吸着され、燃料蒸気が外気に洩れることのな
いしくみとなっている。
【0031】一方、負圧導入用通路80が、タンク内圧
制御弁60の内部及びキャニスタ40の第2吸着材室4
3側を連絡するよう設けられている。この負圧導入用通
路80の通路途中には、電磁弁からなる負圧導入制御弁
80aが設けられている。この負圧導入制御弁80aが
開弁することにより、負圧導入通路80はタンク内圧制
御弁60の内部と第2吸着材室43とを直接連通する。
そして、特にパージ制御弁71aが開弁状態にあり、キ
ャニスタ40内に負圧が導入されている状態で負圧導入
制御弁80aを開弁すると、パージ通路71内の空間
が、順次、第1吸着材室42→通気性フィルタ44→第
2吸着材室43→負圧導入用通路80→タンク内圧制御
弁60→ベーパ通路35→燃料タンク30に連通するこ
ととなる。また、ブリーザ通路34内の空間も本来第1
吸着室42と連通しているため、パージ通路71と同一
空間を共有することとなる。
【0032】このように、キャニスタ40内に負圧が導
入されている状態で負圧導入制御弁80aを開弁するこ
とで互いに連通するエバポパージシステム20内の共有
空間が同システム20におけるエバポ経路となる。
【0033】本実施の形態にかかるエバポパージシステ
ムの故障診断装置は、このエバポ経路の漏れの有無及び
上記パージ制御弁71a等の制御弁の固着の有無を判定
することによってその故障の有無を診断することとな
る。
【0034】こうしたエンジン10と、このエンジン1
0の一部を構成するエバポパージシステム20及びその
故障診断装置において、上記圧力センサ32やエアフロ
ーメータ12eをはじめとする各種センサの出力は、エ
ンジン10の制御系並びに診断系としての役割を司る電
子制御装置(以下、ECUという)50に対し入力され
る。このECU50は、燃料噴射弁12b、燃料ポンプ
31、パージ制御弁71a、大気導入弁72a、及び負
圧導入制御弁80a等を駆動制御するとともに、上記エ
バポ経路の漏れの有無(穴の有無)、及び前記パージ制
御弁71a、大気導入弁72a、負圧導入制御弁80a
の固着に関する診断処理を実行する。
【0035】図2は、このECU50のハードウエア構
成についてその概要を示したものであり、次に、この図
2を併せ参照して、同ECU50の内部構成を説明す
る。同図2に示すように、ECU50は、上記制御や診
断にかかる各種処理を実行するCPU51a、読み出し
専用の記憶媒体であるROM51b、読み出しと書き込
みが自由な揮発性の記憶媒体であるRAM51c、及び
読み込みと書き込みが自由で且つ、バッテリバックアッ
プされることによりエンジン10の停止後も記憶内容が
保存される不揮発性の記憶媒体であるバックアップRA
M51d等を備えるマイクロコンピュータ51を中心に
構成される。
【0036】このマイクロコンピュータ51の入力ポー
トには、圧力センサ32やエアフローメータ12eのほ
か、回転数センサ、気筒判別センサ等、エンジン10の
運転制御に必要な各種センサが接続されている。なお、
これらセンサのうち上記圧力センサ32やエアフローメ
ータ12e等、A/D(アナログ/ディジタル)変換の
必要なセンサの出力はA/D変換回路を介して同入力ポ
ートに取り込まれる。
【0037】また、同マイクロコンピュータ51の出力
ポートには、燃料噴射弁12b、燃料ポンプ31、パー
ジ制御弁71a、大気導入弁72a、負圧導入制御弁8
0aを駆動する各駆動回路等が接続されている。ECU
50は、マイクロコンピュータ51に取り込まれる各セ
ンサの出力に基づいて、燃料噴射等エンジン10の運転
にかかる各種制御を実行するほか、上記圧力センサ32
及びエアフローメータ12e等からの出力信号を認識し
つつ、パージ制御弁71a、大気導入弁72a、及び負
圧制御弁80aを開閉制御することによってエバポパー
ジシステムの故障診断を実行する。
【0038】次に、エバポパージシステム20のパージ
制御にかかる動作態様について、その概要を説明する。
燃料タンク30内に燃料蒸気が発生し、その蒸気圧が所
定圧以上に達すると、差圧弁からなるタンク内圧制御弁
60が開弁して燃料タンク30からキャニスタ40内へ
の燃料蒸気の流入が許容される。また、例えば燃料供給
時のように、燃料蒸気の蒸気圧が燃料タンク30内で急
激に高まるような場合には、差圧弁からなるブリーザ制
御弁33が開弁して、燃料タンク30からキャニスタ4
0内へのより大量の燃料蒸気の流入が許容される。
【0039】キャニスタ40内に流入された燃料蒸気
は、同キャニスタ40の内部に充填されている吸着材
(活性炭)に一旦吸着される。その後、ECU(電子制
御装置)50からの制御信号により適宜パージ制御弁7
1a及び大気導入弁72aが開弁されると、パージ通路
71を介して吸気通路12からキャニスタ40内に吸気
負圧が導入されるとともに、大気導入通路72を通じて
エアクリーナ12aからキャニスタ40内に新気が導入
される。これら負圧及び新気の導入によって、上記吸着
材に吸着されている燃料蒸気が離脱し、該離脱した燃料
蒸気がパージ通路71を介して吸気通路12にパージさ
れる。
【0040】次に、上記ECU50が実行するエバポパ
ージシステムの故障診断の概要を、図3及び図4を参照
して説明する。ここで図3はエバポパージシステム故障
診断ルーチンの全体を概略的に示すフローチャートであ
る。本ルーチンは、実際には適宜のフラグ処理等のもと
に、所定時間毎、例えば65ms毎に周期的にECU5
0によって実行される。また図4は同ルーチンによる故
障診断態様を示すタイムチャートである。
【0041】図3に示す故障診断ルーチンにおいて、E
CU50は、先ずステップS100の処理としてエバポ
パージシステム20の故障診断を実行するための前提条
件が成立しているか否かの判断を行う。具体的には、以
下に例示する各条件(b1)及び(b2)がいずれも満
たされているときにのみ故障診断の前提条件が成立して
いるものとみなす。
【0042】(b1)燃料タンク内の圧力上昇(ベーパ
発生量)が所定内であること (b2)定常走行中(タンク内圧変化量<所定値、且つ
車速が安定)であること そしてECU50は、上記条件(b1)及び(b2)が
共に満たされていると認識すればその処理をステップS
200に移行し、1つでも満たされていないと認識すれ
ば本ルーチンを一旦抜ける。
【0043】続くステップS200において、ECU5
0は、燃料タンク30を含むエバポ経路内に本診断に必
要な負圧の導入を開始する。具体的には、パージ制御弁
71a及び負圧導入制御弁80aを開くとともに、大気
導入弁72aを閉じる。このため、エバポ経路の外部へ
の連通は吸気通路12に対してのみとなり、大気への直
接の連通路は遮断されることとなる。その結果、同エバ
ポ経路内に吸気通路12から負圧が導入され、燃料タン
ク30内も減圧されていくこととなる。なおこの負圧導
入開始のタイミングは、図4においては時刻t0にて示
される。
【0044】そして 続くステップS300においてE
CU50は、このエバポ経路内への負圧導入時の圧力変
化に基づき、まずパージ制御弁71aの故障診断の処理
を行う。なお、このパージ制御弁71aの故障診断処理
に関しては後に詳述する。
【0045】続くステップS400においてECU50
は、燃料タンク30(エバポ経路)内が所定負圧以下に
減圧されていることを確認すると、パージ制御弁71a
を閉じてエバポ経路内を密閉状態とする(図4に示す時
刻t1)。なお、上記パージ制御弁71aの故障診断処
理はこのエバポ経路の密閉後においても行われる。
【0046】続くステップS500においてECU50
は、この負圧が導入され、密閉されたエバポ経路内の圧
力変化速度をモニタして、その変化速度の推移から同エ
バポ経路内にリーク穴が存在するか否かの診断を行う
(図4に示す時刻t1〜t2)。
【0047】さらにステップS600においてECU5
0は、大気導入弁72aを開いた後のエバポ経路内の圧
力変化、及び負圧制御弁80aを閉じたときの同圧力変
化に基づき、大気導入弁72a、負圧制御弁80aの故
障診断を行う。
【0048】このようにして、エバポパージシステム2
0の弁及びリーク穴にかかる故障診断が行われる。次
に、本実施の形態による上記パージ制御弁71aの故障
診断処理、及び同故障診断の診断タイミングについて図
5〜図7を参照して詳細に説明する。
【0049】ここで図5は、パージ制御弁71aに異常
(弁固着)が発生していないか否かを監視するための
「パージ制御弁故障診断ルーチン」を概略的に示すフロ
ーチャートである。本ルーチンも、ECU50により所
定時間毎に、例えば65ms毎に周期的に実行される。
また図6は、以下に説明する累積パージ流量ΣPRの算
出ルーチンを示すフローチャートであり、本ルーチン
も、ECU50により所定時間毎に、例えば1s(秒)
毎に周期的に実行される。また図7は同ルーチンによる
故障診断態様を示すタイムチャートである。
【0050】図5に示すルーチンにおいて、ECU50
は、先ずステップS310の処理として、このルーチン
とは別途に算出されている累積パージ流量ΣPR及び負
圧導入時間τを読み込む。ここでこの累積パージ流量Σ
PR及び負圧導入時間τについて説明する。まず、累積
パージ流量ΣPRの算出手順を図6を参照して説明す
る。
【0051】同図6に示すステップS710において、
ECU50は、累積パージ流量ΣPRを算出するにあた
っての前提条件が成立しているか否かの判断を行う。こ
こでの前提条件としては、上記エバポパージシステム故
障診断の前提条件に加えて、例えば燃料タンク30を含
むエバポ経路への負圧導入がまだ完了していないこと等
がある。ECU50は、この前提条件が満たされている
と認識すればその処理をステップS720に移行し、満
たされていないと認識すれば本ルーチンを一旦抜ける。
【0052】続くステップS720において、ECU5
0は、累積パージ流量ΣPRを前回の累積パージ流量Σ
PR(i−1)に今回のパージ流量PRを加算して求め
る。なおここで、毎回ごとのパージ流量PRは、上記パ
ージ制御弁71aの開度指令値及びその都度のエンジン
負荷(例えば、エンジンの吸気圧:この例では吸入空気
量で代用)との関係から求まる値である。そして、この
パージ流量PRは、上記パージ制御弁71aの開度指令
値及びエンジン負荷との関係のもとにマップデータとし
て前記ROM51bに記憶されている。
【0053】一方、上記負圧導入時間τは、上記パージ
制御弁71aの開弁等に基づき燃料タンク30を含むエ
バポ経路へ負圧が導入されるときの経過時間であり、同
時間τも、前記時刻t0からの累積時間として別途計時
される。
【0054】図5に示すパージ制御弁故障診断ルーチン
において、こうした累積パージ流量ΣPR及び負圧導入
時間τを読み込んだECU50は、次のステップS32
0において、これら読み込んだ累積パージ流量ΣPR及
び負圧導入時間τの各々が共に所定値α及びβを越えて
いるか否かの判断を行う。
【0055】ここで、上記累積パージ流量ΣPRに対す
る所定値α(g:グラム)は、上記パージ制御弁71a
の開弁等に基づきエバポ経路内に十分に負圧が導入され
る程度にパージがなされたときの同累積パージ流量ΣP
Rについて、その目安となる値を規定する値として決定
されている。そして、本実施の形態において同所定値α
は、図7(a)及び(b)に示すように、エバポ経路内
圧力Pが、少なくとも上述したリーク穴の診断に必要と
される負圧値Pth未満に減圧される累積パージ流量Σ
PRを含み得る値となっている。
【0056】また、本実施の形態において、上記負圧導
入時間τに対する所定値β(秒)は、上記パージ流量の
平均値が上記同様累積されたときこれが前記所定値αに
達する時間に相当する時間(固定値)として設定されて
いる。ちなみに、この所定値βによって規定される時間
は、従来の故障診断装置においてパージ制御弁の閉固着
診断に採用されていた時間よりは十分に短く、かつ上記
負圧の導入量に直接対応する累積パージ流量ΣPRの平
均的な推移に対応する時間ということで、エバポ経路に
対する所定の吸気負圧の導入完了が見込まれる時間とし
ての信頼性も高いものとなっている。
【0057】なお、累積パージ流量ΣPRの増加速度は
エンジンの運転状態に応じて変化するため、図7(b)
に示す累積パージ流量ΣPRが所定値αに達するタイミ
ングtbも、実際にはエンジンの運転状態に応じて変化
する。そのため、同図7に示す負圧導入時間τが所定値
β(秒)となるタイミングta及び累積パージ流量ΣP
Rが所定値αに達するタイミングtbは、エンジンの運
転状態に応じて逆転することもあり、累積パージ流量Σ
PRがタイミングtaよりも早く所定値αに達する場合
もある。
【0058】さて、ステップS320において、累積パ
ージ流量ΣPRが所定値α(g)以上であり、且つ負圧
導入時間τが所定値β(秒)以上であると判断される場
合には、ECU50は、エバポ経路への負圧の導入は完
了したと認識して、ステップS340に処理を移行し、
負圧導入完了フラグを「ON(オン)」とする。一方、
同ステップS320において、累積パージ流量ΣPR及
び負圧導入時間τのうち少なくとも一方がその所定値に
達していないと判断される場合には、ECU50は、ス
テップS330の処理に移行する。
【0059】このステップS330において、ECU5
0は、上記圧力センサ32を通じて検出されるエバポ経
路内圧力Pが上記リーク穴の診断に必要とされる負圧値
Pth未満か否かの判断を行う。そして、現在のエバポ
経路内圧力Pがこの負圧値Pth未満であると判断され
る場合、ECU50は、燃料タンク30への負圧の導入
は完了したと認識して、続くステップS340に移行し
て負圧導入完了フラグを「ON(オン)」とする。一
方、現在のエバポ経路内圧力Pが負圧所定値Pth以上
である、すなわち、まだ負圧所定値Pthまで負圧が導
入されていないと判断した場合には、本ルーチンを一旦
抜ける。
【0060】上記ステップS340において負圧導入完
了フラグが「ON」されると、続いてECU50はステ
ップS350の処理に移行して、パージ制御弁71aの
故障診断を開始する。この故障診断にあっては、エバポ
経路内圧力Pの変化量に基づき、例えば図7の時刻t0
〜時刻t1間に所定量のエバポ経路内圧力Pの変化があ
れば「正常」と、一方、図7(a)に実線にて示すよう
に、ほとんど変化がない場合には「閉固着異常」と診断
される。また、同時刻t1以降においてエバポ経路内圧
力Pが所定値Pthよりさらに下がる場合にあっては
「開固着異常」と診断される。
【0061】ここで本実施の形態においては、上述した
ように、図5に示すステップS320の処理において、
特にパージ制御弁71aの「閉固着異常」を診断するに
あたって、累積パージ流量ΣPRが所定値α(g)以上
であり、且つ負圧導入時間τが所定値β(秒)以上であ
ると判断された場合にのみ、以下のステップS340の
処理に移行して負圧導入完了フラグを「ON(オン)」
とし、パージ制御弁の故障診断を開始するようにしてい
る。
【0062】すなわち、上記パージ制御弁71aの故障
診断が開始されるタイミングtsは、通常(パージ制御
弁71aの正常時)は、その処理が上記ステップS32
0→ステップS330→ステップS340→ステップS
350の順に移行し、同図7に示すほぼ時刻t1とな
る。一方、パージ制御弁71aに「閉固着異常」が発生
している場合には、エバポ経路内圧力Pが所定値Pth
に達することがないため、その処理は上記ステップS3
20→ステップS340→ステップS350の順に移行
し、パージ制御弁71aの故障診断が開始されるタイミ
ングtsは、図7に示す時刻tb、あるいは時刻taと
なる。
【0063】例えば、パージ流量PRが少ない同運転状
態にあってエバポパージシステムの故障診断(パージ制
御弁71aの閉固着異常診断)が行われる場合には、上
記累積パージ流量ΣPRが所定値αに達する時刻tbは
負圧導入時間τが所定値βに達する時刻taより遅くな
って、この時刻tbが判断タイミングtsとなる。
【0064】一方、パージ流量PRが非常に多い運転状
態にあっては、累積パージ流量ΣPRが所定値αに達す
る時刻tbは非常に早くなる(例えば、時刻t1以前)
ことも考えられるがこのような場合は、負圧導入時間τ
が所定値βに達する時刻taが判断タイミングtsとな
る。
【0065】このように、本実施の形態においては、エ
バポパージシステムの故障診断の実行時において、パー
ジ制御弁71aの「閉固着異常」を判断するタイミング
tsは、その都度のエンジン運転状態に基づき演算され
る累積パージ流量ΣPRが所定値αに達すること、及び
負圧導入時間τが所定値βに達すること、の論理積によ
り定まるタイミングとされる。ここで上記所定値β
(秒)は、上述したようにパージ流量の平均値が累積さ
れたときこれが所定値α(g)に達する時間に相当する
時間として設定されるものである。
【0066】そのため、パージ流量PRが少ない場合に
は累積パージ流量ΣPRに基づきエンジンの運転状態に
即したより正確な判定タイミングtsが得られるように
なる。一方、逆にパージ流量PRが多い場合には、同判
定タイミングtsがその平均値に対応する時間βによっ
てガードされることで判定結果の信頼性も向上する。
【0067】以上説明したように、本実施の形態のエバ
ポパージシステムの故障診断装置によれば、以下のよう
な効果を得ることができる。 (1)本実施の形態においては、パージ制御弁71aの
「閉固着異常」を判断するタイミングtsは、その都度
のエンジン運転状態に基づき演算される累積パージ流量
ΣPRが所定値α(g)に達すること、及び負圧導入時
間τが所定値β(秒)に達すること、の論理積により定
まるタイミングとされる。そのため、エンジン運転状
態、すなわちパージ流量PRに応じた判断タイミングt
sを得ることができる。また、同判断タイミングts
は、少なくとも負圧導入時間τが所定値β(秒)に達す
る時刻より早められることはない。その結果、同タイミ
ングtsが非常に早期化されることが防止されるように
なる。
【0068】(2)また、上記所定値β(秒)は、パー
ジ流量の平均値の累積値が所定値α(g)に達する時間
に相当する時間として設定されるものである。そのた
め、パージ流量PRが少ない場合には累積パージ流量Σ
PRに基づきエンジンの運転状態に即したより正確な判
定タイミングtsが得られるようになる。一方、逆にパ
ージ流量PRが多い場合には、同判定タイミングtsが
その平均値に対応する時間βによってガードされること
で判定結果の信頼性も向上する。
【0069】(3)また、上記所定値α(g)は、エバ
ポ経路内がそのリーク診断に必要とされる所定の負圧P
th下におかれるまでの累積パージ流量ΣPRを少なく
とも含む値として設定される。そのためエバポパージシ
ステムのリーク診断に付随するかたちでパージ制御弁の
閉固着異常の有無の診断を実施することができる。
【0070】なお、以上説明した本発明の実施の形態は
以下のようにその構成を変更して実施することもでき
る。 ・上記実施の形態においては、先の図5に示すルーチン
において負圧導入完了フラグを「ON」させるためにス
テップS330の処理を設けたが、同ステップS330
の処理を割愛するようにしてもよい。このような構成に
おいても、パージ制御弁71aの閉固着異常の有無を判
定するタイミングtsは好適化される。
【0071】・上記実施の形態においては、圧力センサ
32を燃料タンクに設ける例を示したがこれに限定され
ず、要はエバポ経路内の圧力を検出できるのであれば他
の場所でもよい。例えば、キャニスタ40内であっても
よい。
【0072】・上記実施の形態においては、エバポパー
ジシステム故障診断として、先の図3に示したように、
「パージ制御弁の故障診断」以外にリーク穴診断、及び
大気導入弁72a、負圧制御弁80aの故障診断をも行
う例を示したが、これらリーク穴診断及び弁の故障診断
は任意である。そのため、エバポ経路内圧力Pの負圧所
定値Ptも、リーク穴診断用に限られることなく任意で
ある。要は、十分な負圧値の目安となる値であればよ
い。
【0073】・上記実施の形態においては、負圧導入時
間τの所定値βは、パージ流量の平均値の累積値が所定
値αに達する時間に相当する時間として設定されたもの
としたが、同負圧導入時間τの所定値βは、吸気通路へ
の急激なパージ要求に起因するエバポ経路への負圧導入
遅れを補償し得る時間として設定されたものであっても
よい。
【0074】・また同所定値βは、要はエバポ経路に対
する吸気負圧の導入時間が同エバポ経路に対する所定の
吸気負圧の導入完了が見込まれる所定の時間として設定
されたものであればよい。
【0075】・上記実施の形態においては、先の図5に
示すステップS320において、ECU50は、これら
読み込んだ累積パージ流量ΣPR及び負圧導入時間τの
各々が共に所定値を越えているか否かの判断を行う例を
示したが、同ステップS320において、累積パージ流
量ΣPRのみが所定値α(g)を越えているか否かの判
断を行うようにしてもよい。この様な構成においても、
エバポ経路内圧力Pが所定値Pthに十分達しているこ
との推定が累積パージ流量ΣPRに基づいて行われるた
め、パージ制御弁71aに閉固着異常が発生してエバポ
経路に負圧が導入されない場合にあっても、好適なタイ
ミングにおいてその異常判定を下すことはできるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエバポパージシステムの故障診断
装置の一実施の形態を示す概略構成図。
【図2】同実施形態に採用されるECUの電気的構成を
示すブロック図。
【図3】同実施形態に係るエバポパージシステムの故障
診断手順を概略的に示すフローチャート。
【図4】同実施形態でのリーク診断態様を示すタイムチ
ャート。
【図5】同実施形態に係るパージ制御弁の故障診断手順
を示すフローチャート。
【図6】同実施形態に係る累積パージ流量の算出手順を
示すフローチャート。
【図7】同実施形態でのパージ制御弁の診断態様を示す
タイムチャート。
【符号の説明】
10…エンジン、11…燃焼室、12…吸気通路、13
…排気通路、20…エバポパージシステム、30…燃料
タンク、40…キャニスタ、31…燃料ポンプ、12a
…デリバリパイプ、12b…燃料噴射弁、12c…スロ
ットル弁、12d…エアクリーナ、12e…エアフロー
メータ、32…圧力センサ、33…ブリーザ制御弁、3
4…ブリーザ通路、35…ベーパ通路、50…ECU
(電子制御装置)、51…マイクロコンピュータ、51
a…CPU、51b…ROM、51c…RAM、51d
…バックアップRAM、60…タンク内圧制御弁、71
…パージ通路、70…大気弁、72…大気導入通路、7
2a…大気導入弁(電磁弁)、73…大気排出通路、7
1a…パージ制御弁(電磁弁)、80…負圧導入用通
路、80a…負圧導入制御弁(電磁弁)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花井 修一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車 株式会社 内 (56)参考文献 特開 平8−61163(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料タンク内で発生した燃料蒸気を、同燃
    料タンクを含むエバポ経路に設けられたパージ制御弁に
    より調量しつつエンジンの吸気通路にパージするエバポ
    パージシステムにあって、前記エバポ経路に対する吸気
    負圧の導入にも拘わらず同エバポ経路内に圧力変化がな
    いことに基づいて前記パージ制御弁の閉固着異常を診断
    する装置であって、 前記パージ制御弁の開弁に基づき前記燃料蒸気を前記吸
    気通路にパージするときのパージ流量の累積値をその都
    度のエンジン運転状態に基づき演算し、該演算した累積
    パージ流量が所定値に達するタイミングをもって前記パ
    ージ制御弁の閉固着異常の有無を判定することを特徴と
    するエバポパージシステムの故障診断装置。
  2. 【請求項2】燃料タンク内で発生した燃料蒸気を、同燃
    料タンクを含むエバポ経路に設けられたパージ制御弁に
    より調量しつつエンジンの吸気通路にパージするエバポ
    パージシステムにあって、前記エバポ経路に対する吸気
    負圧の導入にも拘わらず、同エバポ経路内に圧力変化が
    ないことに基づいて前記パージ制御弁の閉固着異常を診
    断する装置であって、 前記パージ制御弁の開弁に基づき前記燃料蒸気を前記吸
    気通路にパージするときのパージ流量の累積値をその都
    度のエンジン運転状態に基づき演算し、該演算した累積
    パージ流量が所定値に達すること、及び前記エバポ経路
    に対する吸気負圧の導入時間が同エバポ経路に対する所
    定の吸気負圧の導入完了が見込まれる所定の時間に達す
    ること、の論理積により定まるタイミングをもって前記
    パージ制御弁の閉固着異常の有無を判定することを特徴
    とするエバポパージシステムの故障診断装置。
  3. 【請求項3】前記エバポ経路に対する所定の吸気負圧の
    導入完了が見込まれる所定の時間は、前記パージ流量の
    平均値の累積値が前記所定値に達する時間に相当する時
    間として設定されたものである請求項2記載のエバポパ
    ージシステムの故障診断装置。
  4. 【請求項4】前記エバポ経路に対する所定の吸気負圧の
    導入完了が見込まれる所定の時間は、前記吸気通路への
    急激なパージ要求に起因する前記エバポ経路への負圧導
    入遅れを補償し得る時間として設定されたものである請
    求項2記載のエバポパージシステムの故障診断装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載のエバポパ
    ージシステムの故障診断装置において、 前記演算した累積パージ流量が対比される所定値は、前
    記エバポ経路に対する吸気負圧の導入開始から、同経路
    内がそのリーク診断に必要とされる所定の負圧下におか
    れるまでの累積パージ流量を少なくとも含む値として設
    定されることを特徴とするエバポパージシステムの故障
    診断装置。
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