JP3363496B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種電子機器に用いられ
る半導体装置及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
LSI等に使用されている半導体装置の断面図を図5に
示す。図5は、典型的なnpn型バイポーラトランジス
タであり、101は、半導体基板でこの場合はp型半導
体を使用している。102はn+ 埋込み層、103、1
03´は素子分離層、104はコレクタコンタクト用n
+ 層で、102のn+ 埋込み層と隣接して設けられてい
る。105、105´、105´´はフィールド酸化膜
で、選択酸化工程により作製できる。106はn- エピ
タキシャル層で厚さは1.2〜2μm、濃度は1015
-3程度である。107はベース拡散層、108はn+
エミッタ層で、この従来例においては、110のn+
結晶Si層からの拡散により形成されている。109
は、層間絶縁膜でBPSG等からなる。111、11
2、114はそれぞれエミッタ、ベース、コレクタ用配
線金属でAl−Siからなる。113はベースコンタク
ト用p+ 拡散層、115はパシベーション膜でSiNか
らなる。
【0003】上記構造のバイポーラトランジスタの性能
を決定づけるパラメータの代表的なものは、図5に示す
B ,WC つまりベース幅、コレクタ幅である。これ
らの幅をいかに狭くかつ制御性よく作るかがカギとなっ
ている。
【0004】ベース幅WB は、ベース拡散層107及び
エミッタ層108を低温プロセスにより作製し、狭くす
る方法さらに、ベース層、エミッタ層を薄膜化する方
法等により、500〜1000Åとかなり狭いものが研
究開発レベルで実現されている。
【0005】一方、コレクタ幅WC は、ベース幅に比
べ、その改善はなかなか進んでいない。この理由を次に
説明する。
【0006】(理由1) ここでいう、コレクタ幅WC は、n+ 埋込み層102
ベース幅 B との間の空乏化する低不純物濃度の層の距
離であるが、エミッタやベース層と異なり、基板表面か
ら内部にはいった領域にあること。
【0007】(理由2) 上記理由1により、プロセスの前半に形成され、その後
の熱工程によりn+ 埋込み層102等の構造が左右され
やすく、プロセスのマージンを十分見込む必要があるこ
と。
【0008】(理由3) さらに、バイポーラトランジスタではnpn型だけでな
く、pnp型を、又MOSFETでは、NMOS型でな
くPMOS型といったように、(MOSの場合は、ゲー
ト部と、下部高濃度ウェルとの幅をさす)異なる導電型
不純物層を同時に基板表面から内部に作り込む必要があ
り、さらに、プロセス設計が難解であること。
【0009】これらの理由により、所望のコレクタ幅は
なかなか実現されていない。
【0010】一方、これらの問題を解決すべく、上記1
02等に示す埋込み層を高エネルギーイオン注入により
表面側から形成する方法が試みられている。しかしなが
ら、イオン注入時に、高エネルギー化することにより、
イオン注入装置の側壁にイオンが当って発生した金属
が、Si基板内部に同時に注入され、これが欠陥とな
り、素子特性を悪化させるという更に解決の難かしい別
の技術的課題を有していた。
【0011】更に、従来の半導体装置の素子分離領域に
注目されたい、図5では厚い酸化膜105〜105´´
とそれらの下のP層103、103´とによって素子分
離を行っていた。
【0012】本来望ましくは酸化膜105を深くして完
全な絶縁分離を行いたいが、そうすると横方向にも酸化
が進む為に絶縁層が表面の大部分を占有してしまい、素
子形成用の活性領域の面積が小さくなってしまう。
【0013】加えて、従来技術の別の技術的課題は、バ
イポーラトランジスタとMOSトランジスタが混在する
装置においても、素子分離領域は深さと横方向の幅とが
一定の関係をもつものしか形成することができず、効果
的な素子のレイアウトを行うには不充分なものであっ
た。
【0014】こうした、従来の技術的課題が生じる根本
的な原因は何であるかを、本発明者等は注意深く検討し
た。
【0015】その結果、“従来は半導体素子を形成する
際に主として半導体基板の一方の面からのみ加工を行っ
ていたことが上記原因である”ということが判明した。
【0016】即ち、半導体層や絶縁層を形成する場合も
一表面上に形成し、エッチングによる加工を行う場合も
該一表面側から行っていたのである。裏面側の加工は電
極の取り付けやエクストリンシックゲッタリングの為の
リンガラスの堆積くらいであり、半導体領域や素子分離
領域の選択的形成は全て該一表面側から行われていた。
【0017】一方、半導体機能素子の寄生容量を小さく
し、高速動作が可能な装置として、絶縁性表面を有する
基体上に半導体層を具備し、そこに素子を作り込んだS
OI型デバイスが知られている。
【0018】このようなSOI型デバイスでも数ミクロ
ン厚の半導体層が主として用いられる為に、当然加工は
一方の面側からのみ行われていた。
【0019】従って、半導体素子の設計も、表面からの
不純物の拡散に係る物性値をパラメータとして、ベース
幅、エミッタ幅、コレクタ幅、チャネル幅には素子分離
領域の面積等が決められており、このような設計ルール
による素子の範囲内で更なる特性向上を望むには限界が
あった。
【0020】本発明の目的は、新規な素子分離領域を有
する半導体装置及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】従って、本発明の半導体
装置は、絶縁性表面を有する基板上に設けられた複数の
半導体機能素子を具備する半導体層を有する半導体装置
において、前記半導体層の一方の主面側から加工を行っ
て形成した第1の領域と、前記半導体層の他方の主面側
から加工を行って形成した第2の領域と、を有し、前記
第1及び第2の領域が協働的に複数の素子分離領域を構
成しており、かつ、前記素子分離領域の一部は、絶縁性
の前記第1の領域又は絶縁性の前記第2の領域のいずれ
か一方のみで構成されていることを特徴とする。
【0022】また、本発明の半導体装置の製造方法は、
絶縁性表面を有する支持体上に設けられた半導体層を有
する半導体装置の製造方法において、多孔質層をベース
にエピタキシャル層を形成した前記半導体層の一方の主
面側から加工を行い第1の領域を形成し、前記一方の主
面を前記支持体に対面させて貼り合わせ、前記多孔質層
を除去した後、前記半導体層の他方の主面側から加工を
行い第2の領域を形成し、 前記第1の領域と前記第2の
領域とを具備する半導体機能素子を作製することを特徴
とする。
【0023】該製造方法の好ましい態様は以下のとおり
である。
【0024】前記第1の領域はコレクタ埋込層であり、
前記第2の領域はベース領域である。
【0025】前記第1の領域はゲート領域であり、前記
第2の領域はソース及びドレイン領域である。
【0026】本発明の半導体装置の別の方法は、絶縁性
表面を有する支持体上に設けられた半導体層を有する半
導体装置の製造方法において、多孔質層をベースにエピ
タキシャル層を形成した前記半導体層の一方の主面側か
ら加工を行い第1の領域を形成し、前記一方の主面を前
記支持体に対面させて貼り合わせ、前記多孔質層を除去
した後、前記半導体層の他方の主面側から加工を行い第
2の領域を形成し、前記第1の領域と前記第2の領域と
を具備する素子分離領域を作製することを特徴とする。
【0027】該製造方法の好ましい態様は以下のとおり
である。
【0028】前記第1又は第2の領域の少なくともいず
れか一方が絶縁性の領域である。
【0029】前記第1の領域はアライメントマークを兼
ねている。
【0030】更に本発明の別の半導体装置の製造方法
は、多孔質層をベースにエピタキシャル層を形成した第
1の半導体層を有する第1の基体を用意し、 アライメン
トマークと前記第1の半導体層の第1表面側に構造体を
形成する為の第1の領域とを形成し、前記第1表面側が
第2の基体に向き合うように前記第1の基体と第2の基
体とを貼り合わせ、前記多孔質層を除去した後、前記ア
ライメントマークとなる領域を利用してアライメントを
用い、前記第1の半導体層の第2表面側を加工すること
を特徴とする。
【0031】該製造方法の好ましい態様は以下のとおり
である。
【0032】前記アライメントマークは前記第1表面側
に設けられている。
【0033】前記アライメントマークは前記第1表面側
に設けられた凹部である。
【0034】前記アライメントマークは前記第2表面側
に設けられており、前記第2表面側の加工の前に除去さ
れる。
【0035】前記アライメントマークは、前記第2表面
側に設けられており、前記第2表面側の加工の前に、該
アライメントマークを基にして前記第2の基体に別のア
ライメントマークを形成した後除去される。
【0036】(発明の実施の形態) アライメントマークとはホトリソグラフィーの際の位置
合わせに用いる基準マークであり、光等の透過又は反射
或は散乱によりその位置が認識できるものであればよい
が、後述するように半導体領域の表面より窪んだ構造が
望ましいものである。
【0037】又、本発明に用いられる材料は周知の半導
体材料や絶縁材料、導電材料が用いられる。代表的には
Si,Ge,C,GaAs,InP,ZnSe,Si
O,SiN,SiON,AlO,TiN,Al,W,C
u,Mo,Ti,シリサイド,有機材料等が挙げられ
る。
【0038】[加工方法] 本発明に用いられる基本工程とは、 (1)1対の半導体ウェハを用意し、第1のウェハの表
面に必要に応じて酸化膜を形成する。 (2)第2のウェハ表面に構造体(不純物核酸層、酸化
膜層etc)を形成する。 (3)第1のウェハ表面と第2のウェハの表面どうしを
接合し、必要に応じて第2のウェハの裏面を所望のとこ
ろまで取り除く。 (4)第2のウェハの裏面を新たな表面とし、構造体を
この表面より形成する。 (5)こうして、半導体機能素子や素子分離領域を形成
する。
【0039】[アライメント方法] 上記工程において、第2のウェハ最初の表面に構造体を
形成すると同時に、アライメント用構造体を設け、第
1、第2のウェハ接続後の新たな第2のウェハ表面側よ
り、上記アライメント用構造体を検知することにより、
第1、第2ウェハ接続面に形成した構造体の位置を検出
し、新たな表面からの半導体領域の形成の為の位置合わ
せを行うものである。
【0040】本発明に用いられる1つのアライメント方
法は、半導体素子を形成する一方の基板の裏面に、主ア
ライメントマークを形成し、その基板表面に半導体装置
を形成した後、基体となる他方の基板に貼り合わせ、該
基体となる基板の裏面に、前記主アライメントマークに
整合するアライメントマークを形成し、該基体となる基
板の裏面に形成したアライメントマークを、以降のプロ
セスのアライメント時に用いることを特徴とするもので
ある。
【0041】上記アライメント方法によれば、ウェハ主
表面に形成したパターン(アライメントマーク)に対応
したパターン(アライメントマーク)を、ウェハ裏面に
形成することにより、2枚のウェハを貼り合わせた以降
のアライメントを裏面側のパターン(アライメントパタ
ーン)を用いて可能にできる。
【0042】以下に、上述したアライメントマークの形
成方法を、図2に従って、説明する。
【0043】まず、半導体素子を形成する為の基板であ
るウェハ1に拡散層としての埋込み領域2を第1の主面
PS側から形成する(図2の行程(A))。
【0044】次に、このパターンに合わせてアライメン
トマーク3をウェハ1の裏面に形成する。
【0045】尚、この手順は逆でも良く、アライメント
マーク3を、先にウェハ1の裏面に形成した後、ウェハ
1表面に拡散層2を形成することも可能である。
【0046】次に、表面を絶縁膜4で被った基体となる
シリコンウェハ1´と貼り合わせる(図2の行程
(C))。
【0047】その後に、貼り合わせたウェハ1´の裏面
に、ウェハ1の裏面に付いているアライメントマーク3
に対応するアライメントマーク3´を形成する(図2の
工程(D))。
【0048】最後に、ウェハ1をメカニカルに削るか、
または、エッチング除去により所望の厚さまで薄くす
る。このとき、最初のアライメントマーク3はいっしょ
に除去される(図2の工程(E))。
【0049】このようにして、埋込み層2を有するSO
I基板を作製することが可能となり、さらにウェハ裏面
に形成したアライメントマーク3´を利用することによ
り、以降のプロセスにより、ウェハ表面に埋込み層2に
整合したパターンを第2の主面(SS)側から精度良く
形成することが可能となる。
【0050】貼り合わせの際、重要となるのは、半導体
領域の表面と裏面での加工位置の位置合わせとともに、
貼り合わされる基板どうしの接合面での平坦性である。
要求される平均の平坦度は150Å以内が望ましい。
【0051】この位置合わせに関しては、例えば、半導
体層が1000Åと薄膜である場合には、薄膜であるが
ゆえに光が透過するため、位置合わせは比較的容易であ
る。
【0052】しかしながら、実際の製品は、薄膜のみで
構成されるだけではなく、1〜3μm以上の厚い膜も設
けられ、その部分にダイオードやバイポーラトランジス
タを形成する場合がある。従って、厚い半導体層におい
ても裏面を加工するための位置合わせ技術が必要となる
が、厚い膜であるため、光の透過が少なく位置合わせが
困難になることがある。
【0053】そこで、位置合わせマークを空洞部により
形成すれば、接合面の平坦性には何の支障もきたさな
い。
【0054】例えば、多結晶シリコン等で凸型の位置合
わせマークを作製した場合、数千オングストロームの突
起が生じ、位置合わせマークのある面を接合面とし貼り
合せを行なうと位置合わせマークの周辺は接合せず浮い
た状態になってしまう。これに対して、位置合わせマー
クを空洞型にすることで良好な貼り合せを実現すること
ができる。
【0055】また、半導体層の膜厚が1μm以下のとき
には、単純な凹部を形成するのみでも良いが、例えばシ
リコン層の膜厚が1.5μmの場合、裏面から表面の位
置合わせマークを検出するため500nmの光を入射す
ると、光は、少なくともシリコン中を3μm進むことに
なる。従って、入射光がシリコン中のみで損失したと仮
定しても、光の吸収係数αが1.2E4cm-1であるこ
とから、検出できるのは入射光の3%のみとなる。
【0056】そこで、1μmを越える厚さの半導体層の
場合には反対面のマークを検出するためには、光路長を
1/α以下とする必要がある。即ちマークの最低部まで
の距離をxとすれば α×(2x)≦1 であることが望ましい。
【0057】よって第1の主表面に位置合わせマークと
して空洞部を設け、その凹部の最低部と反対面である第
2主表面までの距離xを上記条件を満たすように設定す
ることにより、位置合わせマークである空洞部のみが光
を透過し、検出することができ、この第1主表面上の位
置合わせマークをもとに第2の主表面に加工を施すこと
ができる。
【0058】上述したアライメント法について、図3、
図4を用いて説明する。
【0059】図3は、第1の基体1と、第2の基体1'
とを貼り合わせたSOI構造の半導体基体の平面図であ
る。また、図4は、図3のA−A'線に沿った断面図で
ある。
【0060】図3は、第1の半導体層1を、第1の主面
PSを介して、支持基板であるウェハ1'に貼り合わせ
たものであり、第2の主面SSから見た平面図である。
【0061】同図において、6は第2の主面SSに設け
られた酸化膜層であり、3は第1の主表面PSに形成さ
れたアライメントマーク(空洞部)である。また5は、
第2の主面SSに作製されたアライメントマークであ
り、マーク3に合わせて、酸化膜6をエッチングするこ
とにより形成される。
【0062】この時、マーク3を検知するためには、H
eNeレーザー(波長約630nm)等を光源として用
いることができる。
【0063】図1は本発明に用いられる半導体装置を説
明するための模式的断面図である。
【0064】図1において、1'は単結晶半導体基体、
4は基体1'上に設けられたSiO2層、1はSiO2
4上に設けられた単結晶半導体層、11は層1の下面か
ら設けられた第1の絶縁領域となる第1の選択酸化領
域、12はp+ 領域、13はp- 領域、14はn+
域、15は第2の絶縁領域となる第2の選択酸化領域、
16はp+ 領域、17はn領域、18はp領域、19は
+ 領域、20は酸化膜、21はp+ 領域、22はn+
領域、23はn+ 領域、24はp+ 領域、25は表面酸
化膜、26〜30はAl電極である。
【0065】かかる構成では、(1) npn型トランジスタのコレクタを構成するn
- 領域1が埋込み層であるn+ 領域14とn+ 領域19
とでAl電極30に接続され、コレクタ電位を低抵抗で
取ることができる。
【0066】(2) npn型トランジスタとpnp型
トランジスタとが、単結晶層1の上面側から形成される
第2の選択酸化領域15と単結晶層1の下面側から形成
される第1の選択酸化領域11とで絶縁分離されている
ため、上面から選択酸化領域膜を形成して絶縁分離する
場合に比べて、酸化領域が広がることがなく絶縁分離領
域を小さくすることができる。
【0067】(3) 絶縁面上にエピタキシャル層(単
結晶Si層)1が形成されるため、その層厚を薄くで
き、寄生容量を小さくすることができ、また傾斜コレク
タ構造を取れるので高速運動を行うことができる。
【0068】ここで、図5は従来の半導体装置としての
バイポーラトランジスタを示す模式 的断面図である。
【0069】つまり、図5に示すコレクタ埋込み層10
2の不純物プロファイルと図1に示すコレクタ埋込み層
14の不純物プロファイルとは異なり、ベース方向への
不純物濃度が徐々に低くなる良好且つ制御性のよい傾斜
コレクタ構造が得られる。
【0070】
【実施例】(参考例1) 本参考例1について図6は、第1及び第2のウェハを貼
り合わせた後の第2のウェハの新たな表面SS側からみ
た模式的平面図である。第2のウェハの新たな表面SS
は酸化膜6でおおわれている。3は、第2のウェハと第
1のウェハとの接続領域に形成されたアライメントマー
ク、5は第2のウェハ表面上に形成されたアライメント
マークである。図6からわかるように、マーク3にマー
ク5を合わせて形成されており、マーク3を検出するこ
とによって内部構造体の情報がわかる。図6のB−B'
線での断面図を図7に示す。
【0071】1は第2のウェハを構成するSi単結晶領
域、7は第2のウェハの単結晶領域内部に形成された構
造体で、本参考例ではn+ 不純物拡散層である。4は第
1のウェハ表面に形成された酸化膜で、PSが第1のウ
ェハと第2のウェハとの貼り合わせの界面である。1'
は第1のウェハである。図7からわかるように、本参考
では、3に示す、酸化物からなる領域を薄膜Si層4
の面PS側に設けてある。
【0072】薄膜Si層の膜厚は、約1000〜200
0Åと薄く、上面SS側から光学的に酸化層領域3が検
知可能である。本実施例の場合、上面からHe−Neレ
ーザーにより上記酸化層エッジ9、9´、9´´、9´
´´を検出し、マスク上のアライメントマークを上記エ
ッジラインの内側にはいるようにセットし、アライメン
トマークをパターニングする。これにより、図6の5に
示す如く、Si層上面の酸化膜に、下地のマークに対応
したアライメントマークが形成できる。その後、Si層
上面に構造体を形成する場合、上記マーク5を基準とし
てアライメントを行えば、例えば、Si層1とSiO2
4との界面PS上に設けられた構造体としての不純物拡
散層7に対して上面構造体とのアライメントが可能にな
る。本参考例では図7の酸化層4を含む構成になってい
るが、この酸化層がなくても良いことは言うまでもな
い。
【0073】(作製方法) 次に参考例1の構造体の作製方法について図8を用いて
より詳しく説明する。
【0074】第1の基体として、図8の(a1)に示す
ようにn型Siウェハ1'を用いる。上記n型Siウェ
ハの表面に酸化膜4を図8の(a2)に示す如く形成し
ておく。
【0075】一方、第2の基体として図8の(b1)に
示すように、p型Siウェハ1を用い、通常の選択酸化
工程により、上記p型Siウェハ1の表面に膜厚の厚い
SiO2 層3とそれに比較し薄いSiO2 層34を形成
し、レジストマスク35を介してイオン注入を行うこと
により、不純物拡散層7を形成する。不純物の活性化の
為のアニール処理後、SOG(Spin on Gla
ss)を上記表面にコーティングし、リフローにより平
坦化を図る。平坦化後、SiO2 のエッチングを行い、
Si/SiO2 界面PSが露出したところで、エッチン
グを終了すると図8の(b4)ような構造体が実現でき
る。図8の(b4)において、3は厚く形成された酸化
膜のうち下側酸化膜のみ残った酸化領域で、アライメン
トマークとなる。又、上記PSに示す面の平坦性が不十
分な場合は、表面をわずかに研磨することにより、平坦
性を向上させることが可能である。
【0076】そこで、図8の(a2)のSiO2 層4が
形成されている上面と、(b4)に示すウェハの上面P
Sを図8の(c1)に示す如く、貼り合わせ950℃で
2時間N2 雰囲気中で熱処理を行うと、両面は界面PS
を境として完全にはりつく。その後、所望のSi膜厚に
なるまで、1に示すSiウェハを研磨し、その後表面を
熱酸化することにより酸化層6を形成する。こうして、
参考例の構造体が作製できる。
【0077】(参考例2) 次に本参考例2について、図9を用いて説明する。図9
参考例2のウェハ表面を上から見た図であり、3は第
1のウェハと第2のウェハとの接合面PSに形成された
アライメント用構造体、5は第1のウェハの表面SS上
のアライメント用構造体で、これらは十字型でなく、ハ
の字構造をしている。このように本発明による下部構造
と上部構造とのマーク形状は重ならなくとも位置合わせ
が可能なものであれば良い。
【0078】(実施例1) 次に、本発明の実施例1について、図10を用いて説明
する。図10は、本発明による相補型MOSFETに適
用したものである。
【0079】n+ 埋込み層45はPMOSのn- ウェル
層57の電位を設定し、一方p+ 埋込み層46はnMO
Sのp- ウェル層56の電位を設定する。47は上記n
+ 埋込み層45と接続するためのn+ 拡散層、48は上
記p+ 埋込み層46と接続するためのp+ 拡散層、これ
らの拡散層47、48は図11の上面SSより形成して
も良いが、埋込み層45、46と同様に界面PSが表面
に出ている工程時に形成する方法を併用する方法で形成
する。特に、両者を併用することによりこれらの拡散層
幅dは、従来の一方向から形成するものに比べて、約半
減し、デバイスの微細化が図れる。
【0080】49、50はPMOSトランジスタのソー
ス、ドレインp+ 層、53はPMOSトランジスタのゲ
ート電極、51、52はNMOSトランジスタのソー
ス、ドレインn+ 層、54はNMOSトランジスタのゲ
ート電極である。
【0081】(実施例2) 本実施例は前述した参考例1と同じ構成の半導体装置を
新規な製造プロセスを用いて作製するものである。参考
例1と異なる点は第2ウェハの加工方法及び第1ウェハ
と第2ウェハとの貼り合わせの後の処理である。図11
の工程(b1)に示すようにP型単結晶Siウェハ70
を用意する。
【0082】次いで図11の工程(b2)に示すように
陽極化成によって単結晶Siウェハ70を多孔質Siウ
ェハ71とする。
【0083】陽極化成は、印加電圧を2.6V、電流密
度を30A/cm2 とし、陽極化成溶液としてHFとH
2 OとC2 5 OHとを1:1:1の割合で混合したも
のを用いると好ましい。図11の工程(b3)のように
得られた多孔質Siウェハ71上にエピタキシャル成長
によりP型エピタキシャル層1を形成する。ここでは、
分子線エピタキシー法により、温度700℃、圧力1×
10-9Torr、成長速度0.1nm/secの条件で
行うことが好ましい。
【0084】その後、P型エピタキシャル層1表面に厚
い酸化膜3と薄い酸化膜34を実施例1と同様、選択酸
化工程により作製し、さらに薄い酸化膜34側に構造体
としての不純物拡散層を設ける。そして、図11の工程
(b5)に示すように表面をエッチング等により平坦化
する。
【0085】平坦化後、別に用意した第1のウェハの表
面と前記平坦化表面とを向い合せ、熱処理することによ
り貼り合わせる。その後、この多孔質層71をエッチン
グ液により除去することにより、所望の構造を形成する
ことが可能である。
【0086】このエッチング工程の詳細は以下のとおり
である。
【0087】該貼り合せた基体をバッファード弗酸(H
F:4.46%、NH4 F:36.2%)と30%過酸
化水素水との混合液(1:5)で選択エッチングする。
約191分後には、単結晶Si層だけがエッチングされ
ずに残り、単結晶Siをエッチ・ストップの材料とし
て、多孔質Si基板は選択エッチングされ、完全に除去
することができる。
【0088】非多孔質Si単結晶の該エッチング液に対
するエッチング速度は、極めて低く191分後でも50
オングストローム以下程度であり、多孔質層のエッチン
グ速度との選択比は十の五乗以上にも達し、非多孔質層
におけるエッチング量(数十オングストローム)は実用
上無視できる膜厚減少である。すなわち、200ミクロ
ンの厚みを持った多孔質化されたSi基板は、除去さ
れ、SiO2 上に0.5μmの厚みを持った単結晶Si
層が形成できる。この方法によれば透過電子顕微鏡によ
る断面観察の結果、Si層には新たな結晶欠陥は導入さ
れておらず、良好な結晶性が維持される。
【0089】(実施例3図12 は、本発明の実施例3の製造工程を示す図であ
る。
【0090】P型シリコン基板72に対し、陽極化成を
施し10μmの多孔質シリコン層71を形成した(工程
(a))。
【0091】その多孔質シリコン層71をベースにエピ
タキシャル成長を行ない1μmのN型エピタキシャル層
1を形成し、その表面PSにアライメントマークとして
5000Åの凹部3をRIE法により形成した(工程
(b))。
【0092】支持基板Bとして、シリコンウェハ1'の
表面を熱酸化したものを用いた。
【0093】次に、支持基板Bの熱酸化膜4の表面とN
型エピタキシャル層1表面PSを接合して貼り合わせを
行なった(工程(c))。
【0094】次に、P型シリコン領域72を研削し、多
孔質シリコン層71を露出させる(工程(d))。この
ときの研削精度は、約±2〜3μm程度である。
【0095】残った多孔質シリコン領域71をフッ酸系
の液により選択的にエッチング除去した。
【0096】その後、露出したN型エピタキシャル層1
表面を熱酸化6し、アライメントマーク3に合わせて酸
化膜6を除去した領域5を、第2主表面SSのアライメ
ントマークとして形成した(工程(e))。
【0097】多孔質Siと非多孔質Siはフッ酸系のエ
ッチング液において高いエッチング比を得ることができ
る。本実施例では、第1の基体Aに多孔質シリコン領域
71を形成することにより、精度の高い選択エッチング
が可能となり、均一な膜厚のSOI層を得ることができ
る。また、この時、選択的エッチング液として用いられ
るフッ酸系の液としては、フッ酸、過酸化水素、アルコ
ールの混合液が代表的である。
【0098】(実施例4) 本発明の実施例4による半導体装置について説明する。
【0099】本実施例では基板の出発材料として多孔質
Siを用いる。多孔質Siは、Uhlir等によって1
956年に半導体の電解研磨の研究過程に於て発見され
た(A.Uhlir,Bell Syst.Tech.
J.,vol 35,333(1956)。また、ウ
ナガミ等は、陽極化成におけるSiの溶解反応を研究
し、HF溶液中のSiの陽極反応には正孔が必要であ
り、その反応は、次のようであると報告している(T.
ウナガミ:J.Electrochem.Soc.,
vol.127,476(1980))。
【0100】 Si+2HF+(2−n)e+ →SiF2 +2H+ +ne- SiF2 +2HF→SiF4 +H2 SiF4 +2HF→H2 SiF6 又は、 Si+4HF+(4−λ)e+ →SiF4 +4H+ +λe- SiF4 +2HF→H2 SiF6 ここで、e+ 及びe- はそれぞれ、正孔と電子を表して
いる。また、n及びλは夫々Si1原子が溶解するため
に必要な正孔の数であり、n>2又は、λ>4なる条件
が満たされた場合に多孔質Siが形成されるとしてい
る。
【0101】このように、多孔質Siを作製するために
は、正孔が必要であり、N型Siに比べてP型Siの方
が多孔質Siに変質しやすい。しかし、N型Siも正孔
の注入があれば、多孔質Siに変質することが知られて
いる(R.P.Holmstron and J.Y.C
hi. Appl. Phys. Lett, vol.4
2,386(1983))。
【0102】この多孔質Si層は、単結晶Siの密度
2.33g/cm3 に比べて、HF溶液濃度を50〜2
0%に変化させることで、その密度を1.1〜0.6g
/cm3 の範囲に変化させることができる。この多孔質
Si層は、透過電子顕微鏡による観察によれば、平均約
600オングストローム程度の径の孔が形成される。そ
の密度は単結晶Siに比べると、半分以下になるにもか
かわらず、単結晶性は維持されており、多孔質層の上部
へ単結晶Si層をエピタキシャル成長させることも可能
である。また、多孔質層はその内部に大量の空隙が形成
されているために、密度が半分以下に減少する。その結
果、体積に比べて表面積が飛躍的に増大するため、その
化学エッチング速度は、非多孔質Si層のエッチング速
度に比べて、著しく増速される。
【0103】まず、図13に示すように、単結晶Si基
体を以下の条件の陽極化成により多孔質化して多孔質S
i基体71を形成する。
【0104】 印加電圧: 2.6(V) 電流密度: 7(mA・cm-2) 陽極化成溶液: HF:H2 O:C2 5 OH=1:1:1 Porosity: 56(%) 次に多孔質Si基体71の表面に非多孔質単結晶Si層
(n- 層)1をエピタキシャル成長する。単結晶Si層
1の厚さは適宜設定されるが、ここでは2μmとした。
エピタキシャル成長は一般的な熱CVD法、減圧CVD
法、プラズマCVD法、分子線エピタキシー法、スパッ
タ法等で行われる。
【0105】次に図14に示すように、通常の選択酸化
工程により、単結晶Si層1上に膜厚の厚い第1の選択
酸化領域11及び薄い酸化膜34を形成する。次に順次
不純物イオンを注入してp- 領域13及びp+ 領域12
を形成し、さらにn+ 領域14を形成し、不純物の活性
化のためのアニール処理後、SOG(Spin OnG
lass)を表面にコートし、リフローにより平坦化を
行う。平坦化後SiO2 のエッチングを行い図15の構
造を得る。なお、本実施例では後述するように第1の
択酸化領域11をアライメントマークとしても利用す
る。
【0106】次に、図16に示すように、単結晶Si層
1と表面に酸化膜4を有する他の単結晶Si基体1'と
を洗浄した後に密着させ、その後酸素、窒素、水素、希
ガス等の雰囲気中で加熱することで貼り合わせる。
【0107】なお、一般的に熱処理の温度が高ければ高
いほど、界面の結合力が強まる。これは約200℃以上
になると、水素結合していた水素と酸素の両原子がH2
Oの形で脱水し、そのあとに縮合したシラノール結合
(Si−O−Si)を形成するためである。但し脱水し
たH2 Oが界面近傍に空隙(ボイド)等の形で残存して
いる間は、まだ結合力は最も高い状態ではなく、このボ
イドが拡散して完全に消滅したときに最も結合力が高く
なる。そしてこの状態で結合力は飽和し、それ以上の高
温処理をしても結合力がさらに強まることはない。この
結合力が飽和する温度は約1100℃である。ここでは
熱処理温度を約1000℃とした。
【0108】多孔質Si基体71を下記のエッチング液
を用いてエッチング除去して図17に示す構造を得る。
多孔質Si基体71を単結晶に対して選択的にエッチン
グすることができるエッチング液としては、弗酸、バッ
ファード弗酸等の弗酸系のエッチング液がある。なお、
かかるエッチング液に、メタノール、エタノール、プロ
パノール、イソプロパノール等のアルコールを添加する
ことによって、エッチングによる反応生成気体の気泡
を、瞬時にエッチング表面から、撹拌することなく、除
去でき、均一にかつ効率よく多孔質Siをエッチングす
ることができる。また、過酸化水素水を添加することに
よって、Siの酸化を増速し、反応速度を無添加にくら
べて増速することが可能となり、更に過酸化水素水の比
率を変えることにより、その反応速度を制御することが
できる。
【0109】ここでは、多孔質Si基体71を49%弗
酸とアルコールと30%過酸化水素水との混合液(1
0:6:50)で攪拌することなく選択エッチングし
た。多孔質Si基体は選択エッチングされ、完全に除去
された。
【0110】次に、図18に示すように、アライメント
マークとなる第1の選択酸化領域11をめやすとして、
通常の選択酸化工程により、単結晶Si層1上に膜厚の
厚い第2の選択酸化領域15と薄い酸化膜20を形成す
る。選択酸化は第1の選択酸化領域11と接する深さま
で行われ、素子領域は完全に電気的に分離される。ただ
し、npn型トランジスタのコレクタを構成するn-
域1をAl電極に接続するためのn+ 領域14上の第2
の選択酸化領域203は、n+ 領域14の上部で酸化が
止まっている。なお、アライメントマークとなる第1の
選択酸化領域11は、上面からHe−Neレーザーによ
りエッジが検知され、このエッジを基準として第2の選
択酸化領域15を形成する。第1の選択酸化領域11を
アライメントマーク用として用いることができない場合
はアライメントマーク用の選択酸化領域を別に形成して
もよい。
【0111】次に、図19に示すように、順次不純物イ
オンを注入してn領域17、n+ 領域19、p+ 領域1
6、p領域18を形成し、不純物の活性化のためのアニ
ール処理を行う。
【0112】その後、通常の半導体製造プロセス工程に
より、前出の図1に示したバイポーラトランジスタ構成
の半導体装置を作製した。
【0113】本実施例において、分離用絶縁層として選
択酸化膜を用いたが、特にこれに限定されず、絶縁層を
所定の位置に埋め込んで作製されるものであれば、使用
可能であり、材料もSiO2 のみならず、SiN、又は
SiO2 −SiNの多層構造、SiON等どれも使用可
能であることは言うまでもない。
【0114】(実施例5) 本実施例は、上記実施例4において、第1の選択酸化領
域11と第2の選択酸化領域15とが接しない所定の深
さで、選択酸化を停止したものである。図20は本発明
実施例5となるバイポーラトランジスタ構成の半導体
装置を説明するための断面図である。なお、図1の構成
部材と同一構成部材については同一符号を付して説明を
省略する。
【0115】図20に示すように、本実施例において
は、第1の選択酸化領域11と厚い第2の選択酸化領域
15とが接しない所定の深さで、選択酸化が停止されて
いる。このような構成にすることにより次のような効果
を得ることができる。
【0116】(1) 選択酸化膜形成に要する時間が短
縮され、不純物の不要な拡散が抑えられ、浅い不純物半
導体領域を形成することができる。
【0117】(2) 第1の選択酸化領域11を作製す
る場合、多孔質Si基板を長時間加熱すると多孔質Si
基板が変質して、単結晶層とのエッチング選択比を十分
取ることができなくなる場合があるが、本実施例では、
多孔質Si基板が変質しない条件で第1の選択酸化領域
11を作製することができる。
【0118】(3) 加熱により、多孔質Si基板1´
からボロン等の不純物が単結晶Si層1に拡散してい
き、リーク電流が増大する等の問題が生じる場合がある
が、本実施例では、ボロン等の不純物の拡散が問題と成
らない条件で第1の選択酸化領域11を作製することが
できる。
【0119】以上詳細に説明したように、本実施例4乃
至5の半導体装置によれば、単結晶半導体層の両面から
絶縁領域を形成して絶縁分離し、絶縁分離領域の面積を
小さくすることができる。
【0120】又、必要に応じた絶縁分離領域を形成す
る。
【0121】更には、高移動度、高gm特性をもち、素
子の寿命が向上し、リーク電流の小さい半導体装置とな
る。加えて、結晶性の優れた均一な厚みの単結晶半導体
層を用いて更に上記特性を向上することができる。
【0122】従来のSOI技術を用いてMOS電界効果
トランジスタを構成した場合と上述した実施例によるト
ランジスタを比較する。図21は比較例としたnMOS
電界効果トランジスタの構成を示す断面図である。
【0123】同図において、2101は単結晶Si基
体、2102は単結晶Si基体2101上に形成された
SiO2層、2103は選択酸化領域、2104、21
05、2106、2107はnMOS電界効果トランジ
スタのソース領域、チャネル領域、ドレイン領域、ゲー
ト領域、2108、2109はソース用電極、ドレイン
用電極である。
【0124】上記構成のnMOS電界効果トランジスタ
では、半導体領域がSiO2層2102及びフィールド
酸化膜2103で電気的に完全に分離された構造をとる
ため、チャネル領域のコンタクトが取れず、チャネル領
域はフローティング状態となっており、その電位が固定
できず動作が不安定となる。さらに図22(a)(b)
に示すように、トランジスタのON状態に発生した少数
キャリアがOFF状態になった時に、行き場所がなくな
り、再結合による消滅までチャネル領域に残るためにO
FF時に電流が流れ続け、OFF特性が悪い現象であっ
。ただし、図22の(a)はゲートに入力するパル
ス、図22の(b)はそれに対応したSOI−MOS電
界効果トランジスタの応答波形である。
【0125】
【発明の効果】以上説明した本発明の半導体装置及びそ
の製造方法によれば、従来のものとは異なる不純物プロ
ファイルを備えた高性能な装置となる。
【0126】又、本発明の半導体装置及びその製造方法
によれば、素子分離領域の占有面積を小さくして、半導
体装置の集散度を高められる。
【0127】更に、本発明の半導体装置及びその製造方
法によれば、アライメントが正確なものとなり、容易に
上記効果を奏する新規な半導体装置を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の一例としてのバイポーラ
トランジスタを示す模式的断面図
【図2】本発明の半導体装置の製造工程の一例を説明す
るための模式図
【図3】本発明の半導体装置の一例を示す模式的上面図
【図4】図3に示す半導体装置のA−A´ 線による模
式的断面図
【図5】従来の半導体装置としてのバイポーラトランジ
スタを示す模式的断面図
【図6】参考例1による半導体装置を示す模式的断面図
【図7】図6に示す半導体装置のB−B´ 線による模
式的断面図
【図8】参考例1による半導体装置の製造工程の他の例
を説明するための模式図
【図9】参考例2による半導体装置の他の例を示す模式
的断面図
【図10】本発明の実施例による半導体装置を示す模
式的断面図
【図11】本発明の実施例による半導体装置の製造工
程を説明するための模式図
【図12】本発明の実施例による半導体装置の製造工
程を説明するための模式図
【図13】本発明の実施例による半導体装置の製造工
程の他の例を説明するための模式図
【図14】本発明の実施例による半導体装置の製造工
程の他の例を説明するための模式図
【図15】本発明の実施例による半導体装置の製造工
程の他の例を説明するための模式図
【図16】本発明の実施例による半導体装置の製造工
程の他の例を説明するための模式図
【図17】本発明の実施例による半導体装置の製造工
程の他の例を説明するための模式図
【図18】本発明の実施例による半導体装置の製造工
程の他の例を説明するための模式図
【図19】本発明の実施例による半導体装置の製造工
程の他の例を説明するための模式図
【図20】本発明の実施例による半導体装置を示す模
式的断面図
【図21】比較例の半導体装置を示す模式的断面図
【図22】本発明の一実施例と比較例との特性の違いを
示すグラフ
【符号の説明】
1 SiO2層4上に設けられた単結晶半導体層、
´ 単結晶半導体基体、4 基体1´上に設けられ
たSiO2層、11 層1の下面から設けられた第1
の絶縁領域となる第1の選択酸化領域、12,16,2
1,24 p+領域、13 p-領域、14,19,
22,23 n+領域、15 第2の絶縁領域とな
る第2の選択酸化領域、17 n領域、18 p領
域、20 酸化膜、25 表面酸化膜26〜30
Al電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平4−38461 (32)優先日 平成4年1月30日(1992.1.30) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 小泉 徹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 光地 哲伸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 川角 保志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−207568(JP,A) 特開 平3−178127(JP,A) 特開 平1−184957(JP,A) 特開 平2−5508(JP,A) 特開 昭61−182242(JP,A) 特開 昭52−114284(JP,A) 特開 昭58−158919(JP,A) 特開 平4−372163(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/12 H01L 21/33 - 21/331 H01L 21/336 H01L 21/68 H01L 21/70 - 21/74 H01L 21/76 - 21/765 H01L 21/77 H01L 29/68 - 29/737 H01L 29/786

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性表面を有する基板上に設けられた
    複数の半導体機能素子を具備する半導体層を有する半導
    体装置において、 前記半導体層の一方の主面側から加工を行って形成した
    第1の領域と、 前記半導体層の他方の主面側から加工を行って形成した
    第2の領域と、 を有し、 前記第1及び第2の領域が協働的に複数の素子分離領域
    を構成しており、かつ、 前記素子分離領域の一部は、絶縁性の前記第1の領域又
    は絶縁性の前記第2の領域のいずれか一方のみで構成さ
    れている ことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 絶縁性表面を有する支持体上に設けられ
    た半導体層を有する半導体装置の製造方法において、多孔質層をベースにエピタキシャル層を形成した前記
    導体層の一方の主面側から加工を行い第1の領域を形成
    し、 前記一方の主面を前記支持体に対面させて貼り合わせ、前記多孔質層を除去した後、 前記半導体層の他方の主面側から加工を行い第2の領域
    を形成し、 前記第1の領域と前記第2の領域とを具備する半導体機
    能素子を作製することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記第1の領域はコレクタ埋込層であ
    り、前記第2の領域はベース領域である請求項に記載
    の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の領域はゲート領域であり、前
    記第2の領域はソース及びドレイン領域である請求項
    に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 絶縁性表面を有する支持体上に設けられ
    た半導体層を有する半導体装置の製造方法において、多孔質層をベースにエピタキシャル層を形成した前記
    導体層の一方の主面側から加工を行い第1の領域を形成
    し、 前記一方の主面を前記支持体に対面させて貼り合わせ、前記多孔質層を除去した後、 前記半導体層の他方の主面側から加工を行い第2の領域
    を形成し、 前記第1の領域と前記第2の領域とを具備する素子分離
    領域を作製することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記第1又は第2の領域の少なくともい
    ずれか一方が絶縁性の領域である請求項に記載の半導
    体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の領域はアライメントマークを
    兼ねていることを特徴とする請求項に記載の半導体装
    置の製造方法。
  8. 【請求項8】 多孔質層をベースにエピタキシャル層を
    形成した第1の半導体層を有する第1の基体を用意し、 アライメントマークと前記第1の半導体層の第1表面側
    に構造体を形成する為の第1の領域とを形成し、 前記第1表面側が第2の基体に向き合うように前記第1
    の基体と第2の基体とを貼り合わせ、前記多孔質層を除去した後、 前記アライメントマークとなる領域を利用してアライメ
    ントを用い、前記第1の半導体層の第2表面側を加工す
    ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記アライメントマークは前記第1表面
    側に設けられていることを特徴とする請求項に記載の
    半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記アライメントマークは前記第1表
    面側に設けられた凹部であることを特徴とする請求項
    に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記アライメントマークは前記第2表
    面側に設けられており、前記第2表面側の加工の前に除
    去されることを特徴とする請求項に記載の半導体装置
    の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記アライメントマークは、前記第2
    表面側に設けられており、前記第2表面側の加工の前
    に、該アライメントマークを基にして前記第2の基体に
    別のアライメントマークを形成した後除去されることを
    特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
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