JP3338776B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP3338776B2
JP3338776B2 JP06130398A JP6130398A JP3338776B2 JP 3338776 B2 JP3338776 B2 JP 3338776B2 JP 06130398 A JP06130398 A JP 06130398A JP 6130398 A JP6130398 A JP 6130398A JP 3338776 B2 JP3338776 B2 JP 3338776B2
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    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置に関
し、特に出力信号のタイミングを調整できるようにした
半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】昨今、MPU(MicroProces
sing Unit)やこれに接続される論理回路の動
作速度が年々向上しており、100〜300MHzで動
作することが求められている。この場合の1クロックの
周期は、3〜10nsであり、MPUから出力される信
号は、このクロックを基準に生成される。このクロック
は、今後更に高速化されることが求められている。
【0003】ところで、信号が論理ゲートを通過すると
き、論理ゲートのトランジスタの製造ばらつき(トラン
ジスタの性能を決定する閾値電圧Vtやゲート長Lのば
らつき)、駆動能力のばらつき、負荷につながる寄生容
量のばらつき、あるいは動作温度や動作電圧の変動等に
より、信号の伝達速度、即ち遅延時間がばらついて、常
に一定の範囲内で遅延時間が発生するとは限らない。遅
延時間がばらつくと、正確なデータがラッチできなかっ
たり論理演算の結果が不正確になったりするなどによ
り、半導体装置が正常に機能しなくなる。
【0004】一方、半導体装置から出力する信号のタイ
ミングは、接続される周辺装置との関係で、所定の規格
内に納めることが求められる。即ち、半導体装置間(ボ
ード上のデバイス同士)での動作を保証するためには、
ある半導体装置から出力する信号は、その信号が入力さ
れる他の半導体装置において、確実にそのデータを取り
込めるだけの期間に出力しなければならず、基準の信号
に対して最小遅延時間および最大遅延時間を満たさなけ
ればならない。
【0005】これらの遅延時間が満たされず、出力側の
信号の変化が基準の信号より早すぎた場合、信号を取り
込む側の半導体装置が所定時刻の信号を取り込めずに次
の信号を取り込んでしまったり、出力側の信号の変化が
遅い場合、信号を取り込む側の半導体装置が新しい信号
を取り込めず一つ前の時刻の同一信号を取り込んでしま
ったりする。
【0006】そのため、半導体装置のメーカでは、製品
出荷時に信号出力のタイミングが規格内に納まっている
ことを検査により確認する。このとき、規格外れの不良
品が多く発生することは、製品のコストアップにつなが
り好ましくない。特に、近年の動作速度向上の早さは、
製造ばらつき等の低減量を上回っており、製造工程の改
善だけでは、所定の最小・最大出力遅延時間を実現する
のは大変困難になってきている。
【0007】従って、製造ばらつき等があったとして
も、遅延時間をいかに規定の範囲内に納めるようにする
かが、半導体装置の設計上の大きな課題となっている。
例えば、クロックが10MHzで動作している半導体装
置で、遅延時間のバラツキが10nsあったとしても、
クロックの周期が100nsであるので問題はない。し
かし、クロックが100MHzになると、クロックの周
期が10nsになるので、遅延時間のバラツキが10n
sあっては動作しなくなってしまう。
【0008】そこで、半導体装置の回路上の工夫等によ
り遅延時間を制御することが、例えば、特開平9−18
1580号公報に開示されている。この従来例では、複
数の遅延ゲートを直列に接続した遅延回路を半導体装置
に組み込んでおき、遅延ゲートの前に制御信号により開
閉できるアンドゲートを設けている。システム組み込み
時に遅延回路として必要な遅延量を測定することによ
り、特定の遅延ゲートの出力を外部に出力するように設
定するとともに、使用されない遅延ゲートを探し、使用
されない遅延ゲートが判明した場合にアンドゲートを閉
じてパルスの通過を阻止している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この遅
延回路においては、半導体装置の外部にテスタを接続し
て遅延量を測り、その結果に基づいて半導体装置内のレ
ジスタの設定を行い遅延時間を設定するため、遅延量を
測るための高価なテスタが必要となる。特に、高速動作
をする半導体装置の遅延時間を厳密に測定するには一層
高価になる。
【0010】また、製品出荷時に検査すると、検査工程
が加わって出荷工程の複雑化および作業時間の増大を招
きコストアップをもたらすと共に、実使用環境と温度や
電源電圧等が異なることがあり、検査環境で得られた結
果が実使用環境で得られるとは限らない。
【0011】通常の検査工程では、検査時間を短縮する
ため、常温で電源電圧を変化させて検査するだけであ
る。温度を変化させて検査するためは、恒温槽に出し入
れしたり、一定温度に安定するまで長時間保管する必要
があるので、全数検査することは不可能である。
【0012】たとえ、高温度、高電圧で遅延時間を測定
して、製品規格を満たすように遅延時間を設定できたと
しても、低温度で低電圧の環境や、低電圧で高温度の環
境で規格が満たされる保証はない。このため、遅延時間
の規格を一層狭い範囲にしなければならず、歩留まりを
更に低減させていた。
【0013】逆に、歩留まりを維持するために、使用温
度範囲や電源電圧範囲などを狭くしたり、遅延時間の規
格を広くするなど、製品の規格を緩和すると、半導体装
置の用途が限定されたり、使用環境を限定しなければな
らない。
【0014】更に、機器に組み込んだ後で遅延時間を測
定して、従来例のように半導体装置の設定を変えようと
しても、機器によっては、テスタのプローブが接続でき
なかったり、プローブの寄生容量で遅延時間に誤差が出
たりしてしまうことがある。
【0015】本発明の目的は、高価なテスタを使う遅延
量の測定を行うことなく、実使用状態の環境に応じた最
適な遅延量に設定することができる半導体装置を提供す
ることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る半導体装置は、複数の遅延回路が直列
に接続され、前記遅延回路の各接続点から基準遅延信号
を出力し、複数の基準遅延信号のいずれか1つを選択す
ることで遅延時間を変更できるようにした半導体装置に
おいて、第1と第2のタイミングを有する信号を生成
し、第1と第2のタイミングの間隔が所望の遅延時間で
ある基準パルス発生手段と、第1のタイミングにもとづ
き生成された信号が遅延回路を通過した基準遅延信号と
第2のタイミングとを比較する遅延判定手段と、遅延判
定結果に基づき遅延回路を通過した複数の基準遅延信号
の1つを選択出力する遅延設定手段とを備えたことを特
徴としている。
【0017】上記構成を有することにより、基準パルス
発生手段が第1と第2のタイミングの間隔が所望の遅延
時間である信号を生成し、遅延判定手段が第1のタイミ
ングにもとづき生成されて遅延回路を通過した基準遅延
信号と第2のタイミングとを比較し、この判定結果を基
に、遅延設定手段が遅延回路を通過した複数の基準遅延
信号の1つを選択出力する。このため、半導体装置を、
高価なテスタを使う遅延量の測定を行うことなく、実使
用状態の環境に応じた最適な遅延量に設定することがで
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]以下、本発
明の第1の実施の形態について図面を参照して説明す
る。
【0019】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る
半導体装置の遅延生成回路を示すブロック図である。本
実施の形態では、内部回路より出力される信号が、基準
の信号に比べて所望の遅延時間(以下、スペック遅延時
間Tと記す)を越えないようにする例を示す。
【0020】図1に示すように、半導体装置に備えられ
た遅延生成回路10は、予め組み込まれた3個の遅延回
路11a,11b,11c、基準パルス発生器12、フ
リップフロップ13、4個のレジスタ14a,14b,
14c,14d、4個のセレクタ15a,15b,15
c、15d、4個の設定スイッチ16a,16b,16
c,16d、モード切替スイッチ23、およびFFリセ
ット発生器24を有している。
【0021】本実施の形態の遅延生成回路10は、通常
動作モードとセットアップ動作モードとの2つの動作モ
ードを有している。セットアップ動作モードとは、MP
Uがリセットされたとき、またはMPUがセットアップ
・コマンドを出力したときなどに、遅延回路11を所望
の遅延時間になるように設定する期間である。通常動作
モードとは、セットアップ動作期間が終了するととも
に、MPUのリセット期間が終了し、内部回路から出力
される信号が所望の遅延時間に設定された遅延回路11
を通して外部に出力される期間である。
【0022】遅延生成回路10はモード信号MODEの
入力端子を有し、モード信号MODEはモード切替スイ
ッチ23とFFリセット発生器24に供給される。ここ
では、モード信号MODEが第2の論理レベル(以下、
“0”と記す)のとき、遅延生成回路10はセットアッ
プ動作を行い、第1の論理レベル(以下、“1”と記
す)のとき、通常動作になるとする。
【0023】FFリセット発生器24は、モード信号M
ODEが“0”に立ち下がると、一定期間“0”となる
FFリセット信号FFRESETを出力する。ここで、
モード信号MODEは数10msの期間“0”になった
後“1”になる信号であるのに対し、FFリセット信号
FFRESETは数nsの期間“0”になった後“1”
になる信号である。
【0024】3個の遅延回路11a,11b,11c
は、直列に接続され、各遅延回路11a,11b,11
cを順次通過することにより遅延時間が順次加算され
る。セットアップ動作時には、遅延回路11aの入力に
基準パルス発生器から出力される基準パルスが入力さ
れ、各遅延回路11a,11b,11cから出力される
パルスのタイミングがチェックされる。通常動作時に
は、遅延回路11aの入力に内部回路(不図示)より出
力される信号が入力され、この入力信号または各遅延回
路11a,11b,11cの各出力信号のうち何れか1
つの信号が選択されて外部に出力される。
【0025】基準パルス発生器12は、例えばリセット
期間中に基準パルス信号cを出力する。この基準パルス
信号cのパルス幅は、遅延回路11で遅延すべき最大遅
延時間に相当する。
【0026】4個のレジスタ14a,14b,14c,
14dは、FF(フリップフロップ)からなり、遅延回
路11aの通過前および各遅延回路11a,11b,1
1cの通過後の基準遅延信号d1,d2,d3,d4
を、基準パルス信号cの立ち下がりエッジに同期してそ
れぞれ記憶する。各レジスタ14a〜14dに入力され
る各基準遅延信号d1,d2,d3,d4は、基準パル
ス信号cの立ち上がりに比べて、それぞれ遅延時間T
a,Tb,Tc,Tdを有している。各レジスタ14a
〜14dは、基準パルス信号cの立ち下がり時点と比較
して、それぞれの遅延時間Ta,Tb,Tc,Tdが所
定値以内か以上かを判定し、判定情報b1〜b4を出力
する。
【0027】4個のセレクタ15a,15b,15c,
15dは、3個のセレクタ15a,15b,15cがN
ANDゲート、セレクタ15dがインバータからなる。
各レジスタ14a,14b,14c,14dに記憶され
た判定信号b1〜b4により、遅延回路11a通過前お
よび各遅延回路11a,11b,11c通過後のいずれ
かの信号を選択して、4個の設定スイッチ16a,16
b,16c,16dのいずれか1つをONさせ、それ以
外をOFFさせる。設定スイッチ16a〜16dはpM
OSトランジスタからなり、第1の論理レベル“1”の
ときOFFし、第2の論理レベル“0”のときONす
る。
【0028】セレクタ15は、判定信号b1〜b4が
“1”から“0”に変わる位置を検出することで、スペ
ック遅延時間に近い基準遅延信号でスペックを満たす方
の基準遅延信号がどれかを検出することができる。この
検出結果にもとづき、設定スイッチの1つをONさせる
ことで、スペックを満たす遅延時間に設定できる。
【0029】モード切替スイッチ23は、FF13に入
力する信号を通常動作時とセットアップ動作時とで切り
替えるものであり、2組の切替スイッチを有する。第1
のモード切替スイッチは、FF13のデータ入力端子
を、通常動作時は内部回路(不図示)の出力SGに接続
し、セットアップ動作時は電源Vddに接続する。ここ
で、電源Vddは第1の論理レベル“1”である。第2
のモード切替スイッチは、FF13のクロック入力端子
を、通常動作時は内部クロック発生回路(不図示)の出
力ICKに接続し、セットアップ動作時は基準パルス発
生器12の出力cに接続する。
【0030】FF13は、通常動作時、クロック端子に
入力される内部クロックICKの立ち上がりエッジに同
期して内部回路(不図示)の出力信号SGを保持する。
セットアップ動作時、FF13は、基準パルス信号cの
立ち上がりエッジに同期して電源Vddのレベルを保持
し、FF13の出力端子より遅延時間Taを有する基準
遅延信号d1を出力する。この基準遅延信号d1は、遅
延回路11a、レジスタ14aおよび設定スイッチ16
aに入力される。遅延回路11aは、入力された基準遅
延信号d1を遅延時間Tbだけさらに遅延し、遅延時間
(Ta+Tb)を有する基準遅延信号d2を出力する。
この基準遅延信号d2は、遅延回路11b、レジスタ1
4bおよび設定スイッチ16bに入力される。
【0031】同様に、遅延回路11bから出力された、
遅延時間(Ta+Tb+Tc)を有する基準遅延信号d
3は、遅延回路11c、レジスタ14cおよび設定スイ
ッチ16cに入力される。また、遅延回路11cから出
力された、遅延時間(Ta+Tb+Tc+Td)を有す
る基準遅延信号d4は、遅延回路11d、レジスタ14
dおよび設定スイッチ16dに入力される。
【0032】レジスタ14aは、リセット信号(FFR
ESET)により初期化され、基準遅延信号d1を基準
パルス信号cの立ち下がりエッジで保持し、判定情報b
1を出力する。同様に、レジスタ14bは、リセット信
号(FFRESET)により初期化され、基準遅延信号
d2を基準パルス信号cの立ち下がりエッジで保持し、
判定情報b2を出力する。レジスタ14cは、リセット
信号(FFRESET)により初期化され、基準遅延信
号d3を基準パルス信号cの立ち下がりエッジで保持
し、判定情報b3を出力する。レジスタ14dは、リセ
ット信号(FFRESET)により初期化され、基準遅
延信号d4を基準パルス信号cの立ち下がりエッジで保
持し、判定情報b4を出力する。
【0033】セレクタ15aは、判定情報b1と反転さ
れた判定情報b2とを否定論理積して、選択情報e1を
出力する。同様に、セレクタ15bは、判定情報b2と
反転された判定情報b3とを否定論理積して、選択情報
e2を出力し、セレクタ15cは、判定情報b3と反転
された判定情報b4とを否定論理積して、選択情報e3
を出力し、セレクタ15dは、判定情報b4を反転し
て、選択情報e4を出力する。
【0034】設定スイッチ16aは、選択情報e1がゲ
ートに入力され、基準遅延信号d1を出力するか否かを
制御する。同様に、設定スイッチ16bは、選択情報e
2がゲートに入力され、基準遅延信号d2を出力するか
否かを制御し、設定スイッチ16cは、選択情報e3が
ゲートに入力され、基準遅延信号d3を出力するか否か
を制御し、設定スイッチ16dは、選択情報e4がゲー
トに入力され、基準遅延信号d4を出力するか否かを制
御する。
【0035】セットアップ動作時に、選択情報e1〜e
4によりこれら各設定スイッチ16a,16b,16
c,16dのいずれか1つが選択され、各基準遅延信号
d1,d2,d3,d4の内のいずれか1つがインバー
タ17に入力される。通常動作時には、内部回路の信号
SGが各設定スイッチ16a,16b,16c,16d
のいずれか1つを通してインバータ17に入力され、そ
の出力は出力遅延信号として出力端子18を介して外部
に出力される。
【0036】図2は、図1の遅延生成回路のタイミング
チャートである。図2に示すように、遅延回路での遅延
時間を、スペック遅延時間T以内に抑えたい場合を例に
説明する。
【0037】各レジスタ14a,14b,14c,14
dに入力される基準パルス信号cの立ち下がりエッジ
は、FF13に入力される基準パルス信号cの立ち上が
りエッジと同期しており、このパルス幅をスペック遅延
時間Tになるようにする。この基準パルス信号cは、基
準パルス発生器12によって発生されるので、トランジ
スタの閾値、ゲート長、電源電圧および動作温度等の各
種条件に依存することなく、所望のスペック遅延時間T
のパルス幅を持つことができる。
【0038】遅延生成回路10は、例えばMPU等のリ
セット期間中、あるいは、MPUがセットアップ・コマ
ンドを出した期間中などにモード信号MODEが“0”
になると、以下の動作を行い、出力遅延信号の遅延時間
の調整を行うことができる。
【0039】時刻t0で、MPU等のリセット信号が出
力され、モード信号MODEが“0”になると(図2
(a))、モード切替スイッチ23は、FF13の入力
を切り替える。即ち、第1のモード切替スイッチは、F
F13のデータ入力端子を電源Vddに接続し、第2の
モード切替スイッチは、FF13のクロック入力端子を
基準パルス発生器12の出力に接続する。
【0040】また、モード信号MODEが“0”に立ち
下がると、FFリセット発生器24は、FFリセット信
号FFRESETを“0”にする(図2(b))。
【0041】FFリセット信号FFRESETが“0”
に立ち下がると、各レジスタ14a,14b,14c,
14dは初期化され、判定情報b1〜b4を“0”とす
る(図2(h)〜(k))。この結果、セレクタ15a
〜15dの出力である選択情報e1〜e4は“1”にな
り(図2(l)〜(m))、設定スイッチ16a〜16
dはOFFする。
【0042】FFリセット信号FFRESETが“0”
に立ち下がって数ns経過すると、FFリセット信号F
FRESETは再び“1”になる(図2(b))。
【0043】時刻t1で、基準パルス発生器12は、F
Fリセット信号FFRESETが“1”になったことを
検出すると、基準パルス信号cとして“1”を出力する
(図2(c))。
【0044】基準パルス信号cが“1”になると、FF
13は入力端子がVddに接続されているので、基準パ
ルス信号cの立ち上がりに同期して“1”を出力する
(図2(d))。この出力は、基準パルス信号cの立ち
上がりから遅延時間Taだけ遅延して立ち上がる基準遅
延信号d1となる。基準遅延信号d1は、各遅延回路1
1a,11b,11cを通過して伝播されていく。
【0045】ここでは、基準パルス信号cのパルス幅に
比べて、遅延回路11bを通過するまでの時間が短く、
遅延回路11cを通過するまでの時間が長いとする。即
ち、基準遅延信号d1の遅延時間Taと、基準遅延信号
d2の遅延時間(Ta+Tb)とは、所望の遅延時間T
より短く、基準遅延信号d3の遅延時間(Ta+Tb+
Tc)と、基準遅延信号d4の遅延時間(Ta+Tb+
Tc+Td)とは、所望の遅延時間Tより長かった場合
を例に説明する。
【0046】遅延回路11aに基準遅延信号d1が入力
されてから遅延時間Tbが経過すると、遅延回路11a
は基準遅延信号d2として“1”を出力する。ここで、
基準遅延信号d2の立ち上がりは、基準パルス信号cの
立ち上がりから遅延時間(Ta+Tb)だけ遅延して立
ち上がる。
【0047】時刻t2で、基準パルス信号cが“1”に
なってから所望の遅延時間、即ちスペック遅延時間Tが
経過すると、基準パルス信号cは“0”に立ち下がる
(図2(c))。
【0048】各レジスタ14a,14b,14c,14
dは、基準パルス信号cの立ち下がりエッジで基準遅延
信号d1,d2,d3,d4を記憶する。時刻t2の時
点では、基準遅延信号d1,d2は“1”、基準遅延信
号d3,d4は“0”であるので(図2(d)〜
(g))、各レジスタ14a,14b,14c,14d
は、それぞれ“1”,“1”,“0”,“0”を記憶す
る。この結果、各レジスタ14a,14b,14c,1
4dは、判定情報b1,b2,b3,b4として
“1”,“1”,“0”,“0”を出力する(図2
(h)〜(k))。
【0049】判定情報b1〜b4が確定すると、各セレ
クタ15a,15b,15c,15dに判定情報b1〜
b4が入力される。
【0050】セレクタ15aには、判定情報b1=
“1”と、判定情報b2=“1”を反転した“0”とが
入力され、否定論理積されるので、セレクタ15aは選
択情報e1として“1”を出力する(図2(m))。
【0051】セレクタ15bには、判定情報b2=
“1”と、判定情報b3=“0”を反転した“1”とが
入力され、否定論理積されるので、セレクタ15bは選
択情報e2として“0”を出力する(図2(l))。
【0052】セレクタ15cには、判定情報b3=
“0”と、判定情報b4=“0”を反転した“1”とが
入力され、否定論理積されるので、セレクタ15cは選
択情報e3として“1”を出力する(図2(m))。
【0053】セレクタ15dには、判定情報b4=
“0”が入力され、反転されるので、セレクタ15dは
選択情報e4として“1”を出力する(図2(m))。
【0054】各設定スイッチ16a,16b,16c,
16dには、選択情報e1,e2,e3,e4として
“1”,“0”,“1”,“1”が入力されるので、設
定スイッチ16bがONして、各設定スイッチ16a,
16c,16dはOFFする。この結果、設定スイッチ
16bは、遅延回路11a通過後の基準遅延信号d2を
選択するように設定される。
【0055】一方、時刻t2よりしばらく経過し、遅延
回路11bに基準遅延信号d2が入力されてから遅延時
間Tcが経過すると、遅延回路11bは基準遅延信号d
3として“1”を出力する(図2(f))。ここで、基
準遅延信号d3の立ち上がりは、基準パルス信号cの立
ち上がりから遅延時間(Ta+Tb+Tc)だけ遅延し
て立ち上がる。ここで、遅延時間(Ta+Tb+Tc)
はスペック遅延時間Tより長い。
【0056】同様にして、遅延回路11cに基準遅延信
号d3が入力されてから遅延時間Tdが経過すると、遅
延回路11cは基準遅延信号d4として“1”を出力す
る(図2(g))。ここで、基準遅延信号d4の立ち上
がりは、基準パルス信号cの立ち上がりから遅延時間
(Ta+Tb+Tc+Td)だけ遅延して立ち上がる。
ここで、遅延時間(Ta+Tb+Tc+Td)はスペッ
ク遅延時間Tより長い。
【0057】この結果、スペック遅延時間Tより遅延時
間が短くて、スペック遅延時間Tに一番近いのは、基準
遅延信号d2であることがわかる。
【0058】時刻t3で、モード信号MODEが“1”
になると(図2(a))、モード切替スイッチ23は通
常動作モードに切り替わる。即ち、第1のモード切替ス
イッチは、FF13のデータ入力端子を半導体装置の内
部回路(不図示)の出力SGに接続し、第2のモード切
替スイッチは、FF13のクロック入力端子を半導体装
置の内部クロック発生回路(不図示)の出力ICKに接
続する。
【0059】内部回路の出力SGがFF13に入力さ
れ、内部クロックICKが立ち上がると、FF13は内
部回路の出力SGを保持する。この出力SGは、遅延回
路11aで遅延時間(Ta+Tb)だけ遅延され、ON
している設定スイッチ16bとインバータ17を経て出
力遅延信号として出力端子18へ出力される。この結
果、出力端子18に出力される出力遅延信号の遅延時間
を、基準パルス信号cのパルス幅(スペック遅延時間
T)より小さく抑えることが可能になる。
【0060】このように、遅延生成回路10により、基
準パルス信号cに基づき生成された基準遅延信号の遅延
回路通過前および各遅延回路通過後それぞれにおける遅
延時間を検出し、検出結果に基づき遅延回路通過前およ
び各遅延回路通過後のいずれかから信号を出力させるこ
とで、遅延時間を所望の値に設定することができる。
【0061】図3は、図1の基準パルス発生器12の詳
細なブロック図である。図3において、基準パルス発生
器12は、発振器101、遅延回路102、カウンタ1
03、比較器104、レジスタ105、およびSRフリ
ップフロップ106から構成される。
【0062】発振器101は、スペック遅延時間Tより
も十分短い周期のクロックgを出力する発振器であり、
その出力gはカウンタ103に入力される。
【0063】遅延回路102は、FFリセット信号FF
RESETを遅延し、遅延リセット信号fを出力する。
遅延リセット信号fは、カウンタ103をリセットする
とともに、SRフリップフロップ106をセットする。
【0064】カウンタ103は、遅延リセット信号fに
よりカウント値がリセットされ、発振器101から出
力されるクロックgを計数する。計数したカウント値
は比較器104に入力される。
【0065】比較器104は、カウンタ103のカウン
ト値と、レジスタ105に設定された値とを比較す
る。これらの値が一致すると、比較器104は一致信号
iを出力し、SRフリップフロップ106のリセット端
子に入力する。
【0066】レジスタ105は、スペック遅延時間Tを
発振器101から出力されるクロックの1周期の時間で
除算した値が設定される。逆に言えば、レジスタ105
に設定する値を変えることで、スペック遅延時間Tを変
えることができる。
【0067】SRフリップフロップ106は、遅延回路
102の出力でセットされて“1”を出力し、比較器1
04の出力でリセットされて“0”を出力する。SRフ
リップフロップ106の出力は、基準パルス信号cとし
て使用され、“1”となっている期間は、スペック遅延
時間Tに相当する。
【0068】図4は、図3に示す基準パルス発生器のタ
イミングチャートである。図4をもとに、図3に示す基
準パルス発生器の動作を説明する。ここでは、レジスタ
105に“6”が記憶されているとして説明する。
【0069】時刻t0で、FFリセット信号FFRES
ETが“0”になると(図4(a))、この信号が遅延
回路102で遅延され、遅延回路102は遅延リセット
信号fを出力する(図4(b))。
【0070】時刻t1で、遅延リセット信号fが“1”
に立ち上がると(図4(b))、SRフリップフロップ
106がセットされ、基準パルス信号cを“1”にする
(図4(f))。
【0071】また、時刻t1で、遅延リセット信号fが
“1”に立ち上がると(図4(b))、カウンタ103
は初期化され、カウント値hを“0”にするとともに、
発振器101のクロックgを計数し始める(図4
(d))。カウンタ103は、クロックgが“1”にな
る毎にカウント値を1つインクリメントし、カウント
値hを“0”→“1”→“2”…とする。
【0072】時刻t2で、カウンタ103のカウント値
hは“6”になると、比較器104は、レジスタ105
の設定値“6”と一致したことを検出し、一致信号iを
出力する(図4(e))。一致信号iが“1”になる
と、SRフリップフロップ106をリセットし、その出
力である基準パルス信号cを“0”に立ち下げる(図4
(f))。
【0073】このように、温度や電源変動に依存しない
発振器101のクロックgを計数することで、スペック
遅延時間Tを有する基準パルス信号cを生成することが
できる。
【0074】[第2の実施の形態]以下、本発明の第1
の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0075】図5は、本発明の第2の実施の形態に係る
半導体装置の遅延生成回路を示すブロック図である。本
実施の形態では、内部回路より出力される信号が、基準
の信号に比べて所望の遅延時間(以下、スペック遅延時
間Tと記す)を下回らないようにする例を示す。第1の
実施の形態と同じブロックについては、同じ符号を付与
し、詳細な説明は省略する。
【0076】図5に示すように、半導体装置に備えられ
た遅延生成回路20は、予め組み込まれた3個の遅延回
路11a,11b,11c、基準パルス発生器12、フ
リップフロップ13、4個のレジスタ14e,14f,
14g,14h、4個のセレクタ15e,15f,15
g、15h、4個の設定スイッチ16a,16b,16
c,16d、モード切替スイッチ23、およびFFリセ
ット発生器24を有している。
【0077】基準パルス発生器12は、例えばリセット
期間中に2個の基準パルス信号jを出力する。2つの基
準パルス信号jのパルス間隔は、遅延回路11で遅延す
べき最小遅延時間(スペック遅延時間T)に相当する。
【0078】本実施の形態の基準パルス発生器12は、
M逓倍器111、カウンタ112、比較器113,11
5、レジスタ114,116、およびORゲート117
から構成される。
【0079】M逓倍器111は、MPUなどで発振した
内部クロックICKをM逓倍(Mは正の整数)したクロ
ックgを生成するもので、PLLなどで構成される。こ
こで、クロックgはスペック遅延時間Tよりも十分短い
周期を有する。M逓倍器111の出力gはカウンタ11
2に入力される。
【0080】カウンタ112は、FFリセット信号FF
RESETによりカウント値がリセットされ、M逓倍器
111から出力されるクロックgを計数する。計数した
カウント値hは比較器113,115に入力される。
【0081】比較器113は、カウンタ112のカウン
ト値と、レジスタ114に設定された値とを比較する。
これらの値が一致すると、比較器113は一致信号lを
出力し、ORゲート117に入力する。ORゲート11
7は、一致信号lをもとに第1の基準パルス信号jを出
力する。
【0082】同様に、比較器115は、カウンタ112
のカウント値と、レジスタ116に設定された値とを比
較する。これらの値が一致すると、比較器115は一致
信号mを出力し、ORゲート117に入力する。ORゲ
ート117は、一致信号mをもとに第2の基準パルス信
号jを出力する。
【0083】レジスタ114は、カウンタ112がリセ
ットされてから第1の基準パルス信号jを出力するまで
の時間を設定するためのものである。
【0084】レジスタ116は、第1の基準パルス信号
jが出力されてから第2の基準パルス信号jを出力する
までの時間を設定するためのものである。第1の基準パ
ルス信号jと第2の基準パルス信号jとの時間差がスペ
ック遅延時間Tに相当する。レジスタ114,116に
設定する値を変えることで、スペック遅延時間Tを変え
ることができる。
【0085】図6は、図5に示す基準パルス発生器のタ
イミングチャートである。図6をもとに、図5に示す基
準パルス発生器の動作を説明する。ここでは、レジスタ
114に“6”が、レジスタ116に“11”が設定さ
れているとして説明する。
【0086】時刻t0で、FFリセット信号FFRES
ETが“0”になると(図6(a))、カウンタ112
は初期化され、カウント値hを“0”にするとともに、
M逓倍器111のクロックgを計数し始める(図6
(b),(c))。カウンタ112は、クロックgが
“1”になる毎にカウント値を1つインクリメントし、
カウント値hを“0”→“1”→“2”…とする。
【0087】時刻t1で、カウンタ112のカウント値
hが“6”になると、比較器113は、レジスタ114
の設定値“6”と一致したことを検出し、一致信号lを
出力する(図6(d))。一致信号lはORゲート11
7に入力され、ORゲート117はこれをもとに第1の
基準パルス信号jを出力する(図6(f))。
【0088】時刻t2で、カウンタ112のカウント値
hが“11”になると、比較器115は、レジスタ11
6の設定値“11”と一致したことを検出し、一致信号
mを出力する(図6(e))。一致信号mはORゲート
117に入力され、ORゲート117はこれをもとに第
2の基準パルス信号jを出力する(図6(f))。
【0089】このように、温度や電源変動に依存しない
内部クロックICKをM逓倍器111でM逓倍し、その
出力クロックgをカウンタ112で計数し、第1と第2
の基準パルス信号jを生成することで、第1と第2の基
準パルス信号jの時間差がスペック遅延時間Tとなる基
準パルス信号jを生成することができる。
【0090】なお、比較器113とレジスタ114を使
用する代わりに、FFリセット信号の立ち上がりでカウ
ンタ112を初期化するとともに、第1の基準パルスを
発生させるようにしてもよい。
【0091】図5に戻って、4個のレジスタ14e,1
4f,14g,14hは、FF(フリップフロップ)か
らなり、遅延回路11aの通過前および各遅延回路11
a,11b,11cの通過後の基準遅延信号d1,d
2,d3,d4を、第1と第2の基準パルス信号jに同
期してそれぞれ記憶する。
【0092】各レジスタ14e〜14hに入力される各
基準遅延信号d1,d2,d3,d4は、第1の基準パ
ルス信号jの立ち上がりに比べて、それぞれ遅延時間T
a,Ta+Tb,Ta+Tb+Tc,Ta+Tb+Tc
+Tdを有している。各レジスタ14e〜14hは、第
2の基準パルス信号jの立ち上がり時点と比較して、そ
れぞれの遅延時間Ta,Ta+Tb,Ta+Tb+T
c,Ta+Tb+Tc+Tdが所定値以内か以上かを判
定し、判定情報b1〜b4を出力する。
【0093】4個のセレクタ15e,15f,15g,
15hは、NANDゲートからなる。各レジスタ14
e,14f,14g,14hに記憶された判定信号b1
〜b4により、遅延回路11a通過前および各遅延回路
11a,11b,11c通過後のいずれかの信号を選択
して、4個の設定スイッチ16a,16b,16c,1
6dのいずれか1つをONさせ、それ以外をOFFさせ
る。設定スイッチ16a〜16dはpMOSトランジス
タからなり、“1”のときOFFし、“0”のときON
する。
【0094】モード切替スイッチ23は、FF13に入
力する信号を通常動作時とセットアップ動作時とで切り
替えるものであり、2組の切替スイッチを有する。第1
のモード切替スイッチは、FF13のデータ入力端子
を、通常動作時は内部回路(不図示)の出力SGに接続
し、セットアップ動作時は電源Vddに接続する。ここ
で、電源Vddは第1の論理レベル“1”である。第2
のモード切替スイッチは、FF13のクロック入力端子
を、通常動作時は内部クロック発生回路(不図示)の出
力ICKに接続し、セットアップ動作時は基準パルス発
生器12の出力jに接続する。
【0095】FF13は、通常動作時、クロック端子に
入力される内部クロックICKの立ち上がりエッジに同
期して内部回路(不図示)の出力信号SGを保持する。
セットアップ動作時には、FF13は、第1と第2の基
準パルス信号jの立ち上がりエッジに同期して電源Vd
dのレベルを保持し、FF13の出力端子Qより遅延時
間Taを有する基準遅延信号d1を出力する。この基準
遅延信号d1は、遅延回路11a、レジスタ14eおよ
び設定スイッチ16aに入力される。ここで、遅延時間
Taは、第1の基準パルス信号jの立ち上がり時点を基
準とした時間である。
【0096】遅延回路11aは、入力された基準遅延信
号d1を遅延時間Tbだけさらに遅延し、遅延時間(T
a+Tb)を有する基準遅延信号d2を出力する。この
基準遅延信号d2は、遅延回路11b、レジスタ14f
および設定スイッチ16bに入力される。
【0097】同様に、遅延回路11bから出力された、
遅延時間(Ta+Tb+Tc)を有する基準遅延信号d
3は、遅延回路11c、レジスタ14gおよび設定スイ
ッチ16cに入力される。また、遅延回路11cから出
力された、遅延時間(Ta+Tb+Tc+Td)を有す
る基準遅延信号d4は、遅延回路11d、レジスタ14
hおよび設定スイッチ16dに入力される。
【0098】レジスタ14eは、リセット信号(FFR
ESET)により初期化され、基準遅延信号d1を基準
パルス信号jの立ち上がりエッジで保持し、判定情報b
1を出力する。同様に、レジスタ14fは、リセット信
号(FFRESET)により初期化され、基準遅延信号
d2を基準パルス信号jの立ち上がりエッジで保持し、
判定情報b2を出力する。レジスタ14gは、リセット
信号(FFRESET)により初期化され、基準遅延信
号d3を基準パルス信号jの立ち上がりエッジで保持
し、判定情報b31を出力する。レジスタ14hは、リ
セット信号(FFRESET)により初期化され、基準
遅延信号d4を基準パルス信号jの立ち上がりエッジで
保持し、判定情報b4を出力する。
【0099】セレクタ15eは、判定情報b1と反転さ
れた判定情報b2とを否定論理積して、選択情報k1を
出力する。同様に、セレクタ15fは、判定情報b2と
反転された判定情報b3とを否定論理積して、選択情報
k2を出力し、セレクタ15gは、判定情報b3と反転
された判定情報b4とを否定論理積して、選択情報k3
を出力し、セレクタ15hは、モード信号MODEと反
転された判定情報b1とを否定論理積を反転して、選択
情報k4を出力する。なお、セットアップ動作中に出力
端子18が変動してもよい場合には、セレクタ15hを
取り除き、レジスタ14eの出力を設定スイッチ16a
のゲートに直接接続してもよい。
【0100】設定スイッチ16aは、選択情報k4がゲ
ートに入力され、基準遅延信号d1を出力するか否かを
制御する。同様に、設定スイッチ16bは、選択情報k
1がゲートに入力され、基準遅延信号d2を出力するか
否かを制御し、設定スイッチ16cは、選択情報k2が
ゲートに入力され、基準遅延信号d3を出力するか否か
を制御し、設定スイッチ16dは、選択情報k3がゲー
トに入力され、基準遅延信号d4を出力するか否かを制
御する。
【0101】セットアップ動作時に、選択情報k1〜k
4によりこれら各設定スイッチ16a,16b,16
c,16dのいずれか1つが選択され、各基準遅延信号
d1,d2,d3,d4の内のいずれか1つがインバー
タ17に入力される。通常動作時には、内部回路の信号
SGが各設定スイッチ16a,16b,16c,16d
のいずれか1つを通してインバータ17に入力され、そ
の出力は出力遅延信号として出力端子18を介して外部
に出力される。
【0102】図7は、図5の遅延生成回路のタイミング
チャートである。図7に示すように、出力端子18に出
力される出力遅延信号の遅延時間を、スペック遅延時間
T以上に抑えたいとする。
【0103】各レジスタ14e,14f,14g,14
hに入力される基準パルス信号jの立ち上がりエッジ
は、FF13に入力される基準パルス信号jの立ち上が
りエッジと同期しており、第1と第2の基準パルス信号
jのパルス間隔をスペック遅延時間Tになるようにす
る。第1と第2の基準パルス信号jは、基準パルス発生
器12によって発生されるので、トランジスタの閾値、
ゲート長、電源電圧および動作温度等の各種条件に依存
することなく、所望のスペック遅延時間Tのパルス間隔
を持つことができる。
【0104】遅延生成回路20は、例えばMPU等のリ
セット期間中、あるいは、MPUがセットアップ・コマ
ンドを出した期間中などにモード信号MODEが“0”
になると、以下の動作を行い、出力遅延信号の遅延時間
の調整を行うことができる。
【0105】時刻t0で、MPU等のリセット信号が出
力され、モード信号MODEが“0”になると(図7
(a))、モード切替スイッチ23は、FF13の入力
を切り替える。即ち、第1のモード切替スイッチは、F
F13のデータ入力端子Dを電源Vddに接続し、第2
のモード切替スイッチは、FF13のクロック入力端子
Cを基準パルス発生器12の出力に接続する。
【0106】また、モード信号MODEが“0”に立ち
下がると、FFリセット発生器24は、FFリセット信
号FFRESETを“0”にする(図7(b))。
【0107】FFリセット信号FFRESETが“0”
に立ち下がると、各レジスタ14e,14f,14g,
14hは初期化され、その出力である判定情報b1〜b
4を“0”とする(図7(h)〜(k))。この結果、
セレクタ15e〜15hの出力である選択情報k1〜k
4は“1”になり(図7(l)〜(m))、設定スイッ
チ16a〜16dはOFFする。
【0108】FFリセット信号FFRESETが“0”
に立ち下がって数ns経過すると、FFリセット信号F
FRESETは再び“1”になる(図7(b))。
【0109】時刻t1で、基準パルス発生器12は、F
Fリセット信号FFRESETが“1”になったことを
検出すると、第1の基準パルス信号jとして“1”を出
力する(図7(c))。本実施の形態では、基準パルス
信号jのパルス幅は、スペック遅延時間Tに比べて十分
短く、FF13や、レジスタ14の保持動作に必要なパ
ルス幅を有していればよい。
【0110】第1の基準パルス信号jが“1”になる
と、FF13は入力端子DがVddに接続されているの
で、第1の基準パルス信号jの立ち上がりに同期してV
ddを取り込んで“1”を出力する(図7(d))。こ
の出力は、第1の基準パルス信号jの立ち上がりから遅
延時間Taだけ遅延して立ち上がる基準遅延信号d1と
なる。基準遅延信号d1は、各遅延回路11a,11
b,11cを通過して伝播されていく。
【0111】ここでは、第1と第2の基準パルス信号j
のパルス間隔に比べて、遅延回路11bを通過するまで
の時間が短く、遅延回路11cを通過するまでの時間が
長いとする。即ち、基準遅延信号d1の遅延時間Ta
と、基準遅延信号d2の遅延時間(Ta+Tb)とは、
所望の遅延時間Tより短く、基準遅延信号d3の遅延時
間(Ta+Tb+Tc)と、基準遅延信号d4の遅延時
間(Ta+Tb+Tc+Td)とは、所望の遅延時間T
より長い場合を例に説明する。
【0112】遅延回路11aに基準遅延信号d1が入力
されてから遅延時間Tbが経過すると、遅延回路11a
は基準遅延信号d2として“1”を出力する。ここで、
基準遅延信号d2の立ち上がりは、第1の基準パルス信
号jの立ち上がりから遅延時間(Ta+Tb)だけ遅延
して立ち上がる。
【0113】なお、第1の基準パルス信号jは、レジス
タ14e〜14hにも供給されるが、この時点では、基
準遅延信号d1〜d4は“0”であるので、これを取り
込んでも出力b1〜b4は“0”のままである。
【0114】時刻t2で、第2の基準パルス信号jが
“1”になる(図7(c))。第2の基準パルス信号j
はFF13にも供給されるが、FF13のデータ入力端
子Dは“1”のままであるので、その出力d1も“1”
のままである。
【0115】各レジスタ14e,14f,14g,14
hは、第2の基準パルス信号jの立ち上がりエッジで基
準遅延信号d1,d2,d3,d4を記憶する。時刻t
2の時点では、基準遅延信号d1,d2は“1”、基準
遅延信号d3,d4は“0”であるので(図7(d)〜
(g))、各レジスタ14e,14f,14g,14h
は、それぞれ“1”,“1”,“0”,“0”を記憶す
る。この結果、各レジスタ14e,14f,14g,1
4hは、判定情報b1,b2,b3,b4として
“1”,“1”,“0”,“0”を出力する(図7
(h)〜(k))。
【0116】判定情報b1〜b4が確定すると、各セレ
クタ15e,15f,15g,15hに判定情報b1〜
b4が入力される。
【0117】セレクタ15eには、判定情報b1=
“1”と、判定情報b2=“1”を反転した“0”とが
入力され、否定論理積されるので、セレクタ15eは選
択情報k1として“1”を出力する(図7(m))。
【0118】セレクタ15fには、判定情報b2=
“1”と、判定情報b3=“0”を反転した“1”とが
入力され、否定論理積されるので、セレクタ15fは選
択情報k2として“0”を出力する(図7(l))。
【0119】セレクタ15gには、判定情報b3=
“0”と、判定情報b4=“0”を反転した“1”とが
入力され、否定論理積されるので、セレクタ15gは選
択情報k3として“1”を出力する(図7(m))。
【0120】セレクタ15hには、判定情報b1=
“1”を反転した“0”とモード信号MODE=“0”
が入力され、否定論理積されるので、セレクタ15hは
選択情報k4として“1”を出力する(図7(m))。
【0121】各設定スイッチ16a,16b,16c,
16dには、選択情報k1,k2,k3,k4として
“1”,“1”,“0”,“1”が入力されるので、設
定スイッチ16cがONして、各設定スイッチ16a,
16b,16dはOFFする。この結果、設定スイッチ
16cは、遅延回路11a通過後の基準遅延信号d3を
選択するように設定される。
【0122】一方、時刻t2よりしばらく経過し、遅延
回路11bに基準遅延信号d2が入力されてから遅延時
間Tcが経過すると、遅延回路11bは基準遅延信号d
3として“1”を出力する(図7(f))。ここで、基
準遅延信号d3の立ち上がりは、第1の基準パルス信号
jの立ち上がりから遅延時間(Ta+Tb+Tc)だけ
遅延して立ち上がり、遅延時間(Ta+Tb+Tc)は
スペック遅延時間Tより長い。
【0123】同様にして、遅延回路11cに基準遅延信
号d3が入力されてから遅延時間Tdが経過すると、遅
延回路11cは基準遅延信号d4として“1”を出力す
る(図7(g))。ここで、基準遅延信号d4の立ち上
がりは、基準パルス信号jの立ち上がりから遅延時間
(Ta+Tb+Tc+Td)だけ遅延して立ち上がり、
遅延時間(Ta+Tb+Tc+Td)はスペック遅延時
間Tより長い。
【0124】この結果、スペック遅延時間Tより遅延時
間が長くて、スペック遅延時間Tに一番近いのは、基準
遅延信号d3であることがわかる。
【0125】時刻t3で、モード信号MODEが“1”
になると(図7(a))、モード切替スイッチ23は通
常動作モードに切り替わる。即ち、第1のモード切替ス
イッチは、FF13のデータ入力端子を半導体装置の内
部回路(不図示)の出力SGに接続し、第2のモード切
替スイッチは、FF13のクロック入力端子を半導体装
置の内部クロック発生回路(不図示)の出力ICKに接
続する。
【0126】内部回路の出力SGがFF13に入力さ
れ、内部クロックICKが立ち上がると、FF13は内
部回路の出力SGを保持する。この出力SGは、遅延回
路11a,11bで遅延時間(Ta+Tb+Tc)だけ
遅延され、ONしている設定スイッチ16cとインバー
タ17を経て出力遅延信号として出力端子18へ出力さ
れる。この結果、出力端子18に出力される出力遅延信
号の遅延時間を、第1と第2の基準パルス信号jのパル
ス間隔(スペック遅延時間T)より大きくて、パルス間
隔に一番近い遅延時間に設定することが可能になる。
【0127】このように、遅延生成回路10により、第
1と第2の基準パルス信号jに基づき生成された基準遅
延信号の遅延回路通過前および各遅延回路通過後それぞ
れにおける遅延時間を検出し、検出結果に基づき遅延回
路通過前および各遅延回路通過後のいずれかから信号を
出力させることで、遅延時間を所望の値に設定すること
ができる。
【0128】[第3の実施の形態]図8は、本発明の第
3の実施の形態に係る半導体装置の遅延生成回路を示す
ブロック図である。図8に示すように、半導体装置に備
えられた遅延生成回路30は、4個のレジスタ14a,
14b,14c,14dに、出力端子18に出力された
出力遅延信号を帰還させることで、負荷容量CAPを考
慮した遅延時間の設定ができるようにしたものである。
また、本実施の形態では、内部回路より出力される信号
が、基準の信号に比べて所望のスペック遅延時間Tを越
えないようにする例を示す。
【0129】図8に示すように、半導体装置に備えられ
た遅延生成回路30は、予め組み込まれた3個の遅延回
路11a,11b,11c、基準パルス発生器12、フ
リップフロップ13、4個のレジスタ14a,14b,
14c,14d、4個のセレクタ15i,15j,15
k,15l、4個の設定スイッチ16a,16b,16
c,16d、バッファ17、負荷容量CAPを有する出
力端子18、4個のNORゲート19a,19b,16
9,19d、4個のサンプリングスイッチ21a,21
b,21c,21d、カウンタ22、モード切替スイッ
チ23、およびFFリセット発生器24を有している。
第1の実施の形態と同じ箇所については、同じ符号を付
与し、詳細な説明は省略する。
【0130】本実施の形態の基準パルス発生器12は、
レジスタ14の数“4”に相当する基準パルス信号cを
発生し、1つの基準パルス信号cのパルス幅は、スペッ
ク遅延時間Tに相当する。
【0131】バッファ17の入力は、設定スイッチ16
a〜16dのドレインに接続され、バッファ17の出力
は、サンプリングスイッチ21a〜21dのソースに接
続される。
【0132】4個のレジスタ14a,14b,14c,
14dは、FF(フリップフロップ)からなり、各レジ
スタ14a〜14dの入力Dは、それぞれサンプリング
スイッチ21a〜21dのドレインと接続される。各レ
ジスタ14a〜14dは、基準パルス信号cの立ち下が
りエッジに同期して、サンプリングスイッチ21a〜2
1dから出力される信号をそれぞれ記憶する。
【0133】カウンタ22は、セットアップ動作モード
時、FFリセット信号FFRESETで初期化され、カ
ウント値を“0000”にする。また、カウンタ22
は、基準パルス信号cが“1”になる毎にカウント値を
インクリメントし、“0001”→“0010”→“0
100”→“1000”を順次出力する。ここで、最上
位ビットは端子(3)に相当し、最下位ビットは端子
(0)の出力に相当する。
【0134】なお、通常動作モード時には、カウンタ2
2は、“0000”を出力する。
【0135】NORゲート19a〜19dの一方の入力
端子は、カウンタ22の出力端子(0)〜(3)と接続
され、他方の入力端子は、それぞれセレクタ15i〜1
5kの出力とレジスタ14dの出力と接続される。NO
Rゲート19a〜19dの出力は、設定スイッチ16a
〜16dのゲートと、サンプリングスイッチ21a〜
dのゲートとにそれぞれ接続される。サンプリングス
イッチ21a〜21dは、pMOSトランジスタで構成
され、ゲートが“0”のときONし、“1”のときOF
Fする。
【0136】通常動作モード時には、NORゲート19
a〜19dは、セレクタ15i〜15lの出力e1〜e
4を選択情報e5〜e8として出力する。
【0137】セットアップ動作モード時には、NORゲ
ート19a〜19dはカウンタ22の出力を、設定スイ
ッチ16a〜16dと、サンプリングスイッチ21a〜
21dに伝達する。例えば、カウンタ22の出力が“0
001”のとき、NORゲート19aの出力e5が
“0”になり、NORゲート19b〜19dの出力e6
〜e8は“1”になる。このため、設定スイッチ16a
とサンプリングスイッチ21aがONし、その他のスイ
ッチはOFFする。よって、基準遅延信号d1が、設定
スイッチ16a、バッファ17、サンプリングスイッチ
21aを経由して、レジスタ14aの入力Dに供給され
る。このとき、バッファ17の出力には、出力端子18
を介して配線などの負荷容量CAPが接続されているの
で、負荷容量CAPの影響を含めた遅延時間Taをサン
プリングすることができる。
【0138】同様にして、カウンタ22の出力が“00
10”のときは、スイッチ16b,21bがONして、
基準遅延信号d2がレジスタ14bに入力され、カウン
タ22の出力が“0100”のときは、スイッチ16
c,21cがONして、基準遅延信号d3がレジスタ1
4cに入力され、カウンタ22の出力が“1000”の
ときは、スイッチ16d,21dがONして、基準遅延
信号d4がレジスタ14dに入力される。
【0139】遅延回路11aの通過前および各遅延回路
11a,11b,11cの通過後の基準遅延信号d1,
d2,d3,d4は、設定スイッチ16a〜16d、バ
ッファ17、サンプリングスイッチ21a〜21dを経
由して、各レジスタ14a〜14dに入力される。従っ
て、各レジスタ14a〜14dに入力される各基準遅延
信号d5,d6,d7,d8は、基準パルス信号cの立
ち上がりに比べて、それぞれ遅延時間Ta+α,Ta+
Tb+α,Ta+Tb+Tc+α,Ta+Tb+Tc+
Td+αを有している。ここで、αは、設定スイッチ1
6a〜16d、バッファ17、サンプリングスイッチ2
1a〜21dで生ずる遅延量である。
【0140】各レジスタ14a〜14dは、基準パルス
信号cの立ち下がり時点と比較して、それぞれの遅延時
間Ta+α,Ta+Tb+α,Ta+Tb+Tc+α,
Ta+Tb+Tc+Td+αが所定値以内か以上かを判
定し、判定情報b1〜b4を出力する。本実施の形態で
は、基準パルス信号cの立ち下がりエッジで、レジスタ
14の入力Dの信号を取り込むことで、各基準遅延信号
d5〜d8がスペック遅延時間Tまでに到達したか否か
を判定している。
【0141】4個のセレクタ15i〜15lは、3個の
セレクタ15i〜15kが3入力ANDゲート、セレク
タ15lが2入力ANDゲートからなる。4個のセレク
タ15i〜15lの各入力には、モード信号MODEが
入力される。セットアップ動作モード中は、モード信号
MODEが“0”であるので、セレクタ15i〜15l
の出力は“0”である。
【0142】通常動作モードで、モード信号MODEが
“1”になると、セレクタ15i〜15lは、各レジス
タ14a,14b,14c,14dに記憶された判定信
号b1〜b4をもとに、遅延回路11a通過前および各
遅延回路11a,11b,11c通過後のいずれか1つ
の信号を選択する信号を出力する。セレクタ15i〜1
5lの出力は、何れか1つが“1”で、他は“0”とな
り、NORゲート19a〜19dで反転され、4個の設
定スイッチ16a,16b,16c,16dのいずれか
1つをONさせ、それ以外をOFFさせる。
【0143】レジスタ14aは、リセット信号(FFR
ESET)により初期化され、本実施の形態では“1”
を出力する。また、レジスタ14aは、基準遅延信号d
5を第1の基準パルス信号cの立ち下がりエッジで保持
し、判定情報b1を出力する。ここで、基準遅延信号d
5は、基準遅延信号d1が設定スイッチ16a、バッフ
ァ17、サンプリングスイッチ21aを経由した後の信
号である。
【0144】同様に、レジスタ14bは、リセット信号
(FFRESET)により初期化され、基準遅延信号d
6を第2の基準パルス信号cの立ち下がりエッジで保持
し、判定情報b2を出力する。このとき、第2の基準パ
ルス信号cは、レジスタ14a,14c,14dにも供
給されるが、サンプリングスイッチ21a,21c,2
1dがOFFしているので、第2の基準パルス信号cが
立ち上がる前の状態をそのまま保持する。
【0145】同様に、レジスタ14cは、リセット信号
(FFRESET)により初期化され、基準遅延信号d
7を第3の基準パルス信号cの立ち下がりエッジで保持
し、判定情報b3を出力する。レジスタ14dは、リセ
ット信号(FFRESET)により初期化され、基準遅
延信号d8を第4の基準パルス信号cの立ち下がりエッ
ジで保持し、判定情報b4を出力する。
【0146】セレクタ15iは、モード信号MODEと
判定情報b1と反転された判定情報b2とを論理積し
て、選択情報e1を出力する。同様に、セレクタ15j
は、モード信号MODEと判定情報b2と反転された判
定情報b3とを論理積して、選択情報e2を出力し、セ
レクタ15kは、モード信号MODEと判定情報b3と
反転された判定情報b4とを論理積して、選択情報e3
を出力し、セレクタ15lは、モード信号MODEと判
定情報b4を論理積して、選択情報e4を出力する。
【0147】設定スイッチ16aは、選択情報e5がゲ
ートに入力され、基準遅延信号d1を出力するか否かを
制御する。同様に、設定スイッチ16bは、選択情報e
6がゲートに入力入力され、基準遅延信号d2を出力す
るか否かを制御し、設定スイッチ16cは、選択情報e
7がゲートに入力され、基準遅延信号d3を出力するか
否かを制御し、設定スイッチ16dは、選択情報e8が
ゲートに入力され、基準遅延信号d4を出力するか否か
を制御する。
【0148】セットアップ動作モード時に、選択情報e
5〜e8によりこれら各設定スイッチ16a〜16dの
いずれか1つが選択され、各基準遅延信号d1,d2,
d3,d4の内のいずれか1つがインバータ17に入力
される。インバータ17の出力は、サンプリングスイッ
チ21a〜21dのいずれか1つを通して、レジスタ1
4a〜14dに入力される。
【0149】通常動作モード時には、内部回路の信号S
Gは、FF13または遅延回路11と、各設定スイッチ
16a,16b,16c,16dのいずれか1つを通し
てインバータ17に入力され、インバータ17の出力は
出力遅延信号として出力端子18を介して外部に出力さ
れる。
【0150】図9は、図8の遅延生成回路のタイミング
チャートである。図9に示すように、出力端子18に出
力される出力遅延信号の遅延時間を、スペック遅延時間
T以内に抑えたい場合を例に説明する。
【0151】各レジスタ14a,14b,14c,14
dに入力される基準パルス信号cの立ち下がりエッジ
は、FF13に入力される基準パルス信号cの立ち上が
りエッジと同期しており、このパルス幅をスペック遅延
時間Tになるようにする。この基準パルス信号cは、基
準パルス発生器12によって発生されるので、トランジ
スタの閾値、ゲート長、電源電圧および動作温度等の各
種条件に依存することなく、所望のスペック遅延時間T
のパルス幅を持つことができる。
【0152】遅延生成回路30は、例えばMPU等のリ
セット期間中、あるいは、MPUがセットアップ・コマ
ンドを出した期間中などにモード信号MODEが“0”
になると、以下の動作を行い、出力遅延信号の遅延時間
の調整を行うことができる。
【0153】時刻t10で、MPU等のリセット信号が
出力され、モード信号MODEが“0”になると(図9
(a))、モード切替スイッチ23は、FF13の入力
を切り替える。即ち、第1のモード切替スイッチは、F
F13のデータ入力端子を電源Vddに接続し、第2の
モード切替スイッチは、FF13のクロック入力端子D
を基準パルス発生器12の出力cに接続する。
【0154】また、モード信号MODEが“0”に立ち
下がると、FFリセット発生器24は、FFリセット信
号FFRESETを“0”にする(図9(b))。
【0155】FFリセット信号FFRESETが“0”
に立ち下がると、各レジスタ14a,14b,14c,
14dは初期化され、その出力である判定情報b1〜b
4を“1”とする(図9(i)〜(l))。また、カウ
ンタ22も初期化され、“0000”を出力する。
【0156】時刻T10では、モード信号MODEは
“0”であるので、セレクタ15i〜15lの出力であ
る選択情報e1〜e4は“0”である(図9(m)〜
(n))。また、カウンタ22の出力は“0000”で
あるので、設定スイッチ16a〜16d、およびサンプ
リングスイッチ21a〜21dは全てOFFする。
【0157】FFリセット信号FFRESETが“0”
に立ち下がって数ns経過すると、FFリセット信号F
FRESETは再び“1”になる(図9(b))。
【0158】時刻t11で、基準パルス発生器12は、
FFリセット信号FFRESETが“1”になったこと
を検出すると、第1の基準パルス信号cとして“1”を
出力する(図9(c))。
【0159】第1の基準パルス信号cが“1”になる
と、FF13は入力端子がVddに接続されているの
で、第1の基準パルス信号cの立ち上がりに同期して
“1”を出力する(図9(e))。この出力は、第1の
基準パルス信号cの立ち上がりから遅延時間Taだけ遅
延して立ち上がる基準遅延信号d1となる。基準遅延信
号d1は、各遅延回路11a,11b,11cを通過し
て伝播していく。
【0160】一方、カウンタ22は、第1の基準パルス
信号cが“1”になると、カウント値を1つインクリメ
ントし、“0001”を出力する(図9(d))。カウ
ンタ22の出力端子(0)が“1”になると、NORゲ
ート19aの出力e5が“0”になり(図9(n))、
設定スイッチ16aとサンプリングスイッチ21aがO
Nする。また、NORゲート19b〜19dの出力e6
〜e8は“1”なので(図9(m),(n))、設定ス
イッチ16b〜16dとサンプリングスイッチ21b〜
21dはOFFする。
【0161】遅延時間Taを有する基準遅延信号d1
は、設定スイッチ16aとバッファ17とサンプリング
スイッチ21aを通して、レジスタ14aに基準遅延信
号d5として入力される。基準遅延信号d5は、設定ス
イッチ16aとバッファ17とサンプリングスイッチ2
1aを通過するので、この部分での遅延時間αが加算さ
れて、遅延時間(Ta+α)をもって立ち上がる。
【0162】時点t12で、第1の基準パルス信号cが
“0”になると(図9(c))、レジスタ14aは、基
準遅延信号d5を第1の基準パルス信号cの立ち下がり
に同期して取り込み、判定情報b1として“1”を出力
する(図9(i))。第1の基準パルス信号cは、レジ
スタ14b〜14dにも供給されるが、サンプリングス
イッチ21b〜21dはOFFしているので、レジスタ
14b〜14dの出力b2〜b4は変化しない(図9
(j)〜(l))。
【0163】また、第1の基準パルス信号cが“0”に
なると(図9(c))、FF13はリセットされ、FF
13の出力である基準遅延信号d1は“0”になり、各
遅延回路11a,11b,11cを通過して伝播してい
く。
【0164】時点t13で、第2の基準パルス信号cが
“1”になると、FF13は、その入力端子がVddに
接続されているので、第2の基準パルス信号cの立ち上
がりに同期して“1”を出力する。この出力は遅延回路
11aに入力され、遅延回路11aは、基準遅延信号d
1が入力されてから遅延時間Tbが経過すると、基準遅
延信号d2として“1”を出力する。基準遅延信号d2
は、第2の基準パルス信号cの立ち上がりから遅延時間
(Ta+Tb)だけ遅延して立ち上がる。
【0165】カウンタ22は、第2の基準パルス信号c
が“1”になると、カウント値を1つインクリメント
し、“0010”を出力する(図9(d))。カウンタ
22の出力端子(1)が“1”になると、NORゲート
19bの出力e6が“0”になり(図9(n))、設定
スイッチ16bとサンプリングスイッチ21bがONす
る。また、NORゲート19a、19c,19dの出力
e5,e7,e8は“1”なので(図9(n))、設定
スイッチ16a,16c,16dとサンプリングスイッ
チ21a,21c,21dはOFFする。
【0166】遅延時間(Ta+Tb)を有する基準遅延
信号d2は、設定スイッチ16bとバッファ17とサン
プリングスイッチ21bを通して、レジスタ14bに基
準遅延信号d6として入力される。基準遅延信号d6
は、設定スイッチ16bとバッファ17とサンプリング
スイッチ21bを通過するので、この部分での遅延時間
αが加算されて、遅延時間(Ta+Tb+α)をもって
立ち上がる。
【0167】ここでは、第1の基準パルス信号cのパル
ス幅、即ちスペック遅延時間Tに比べて、遅延回路11
bを通過してバッファ17から出力されるまでの時間が
短く、遅延回路11cを通過してバッファ17から出力
されるまでの時間が長いとする。即ち、基準遅延信号d
5の遅延時間(Ta+α)と、基準遅延信号d6の遅延
時間(Ta+Tb+α)とは、スペック遅延時間Tより
短く、基準遅延信号d7の遅延時間(Ta+Tb+Tc
+α)と、基準遅延信号d8の遅延時間(Ta+Tb+
Tc+Td+α)とは、スペック遅延時間Tより長い場
合を例に説明する。
【0168】時刻t14で、第2の基準パルス信号cが
“1”になってからスペック遅延時間Tが経過すると、
第2の基準パルス信号cは“0”に立ち下がる(図9
(c))。
【0169】レジスタ14bは、第2の基準パルス信号
cの立ち下がりエッジで基準遅延信号d6を記憶する。
時刻t14の時点では、基準遅延信号d6は“1”であ
るので(図9(f))、レジスタ14bは、判定情報b
2として“1”を記憶する(図9(j))。
【0170】時点t15で、第3の基準パルス信号cが
“1”になると、FF13は、その入力端子がVddに
接続されているので、第3の基準パルス信号cの立ち上
がりに同期して“1”を出力する。この出力は遅延回路
11aを通過し、遅延回路11bに入力され、遅延回路
11bは、基準遅延信号d1が入力されてから遅延時間
(Tb+Tc)が経過すると、基準遅延信号d3として
“1”を出力する。基準遅延信号d3は、第3の基準パ
ルス信号cの立ち上がりから遅延時間(Ta+Tb+T
c)だけ遅延して立ち上がる。
【0171】カウンタ22は、第3の基準パルス信号c
が“1”になると、カウント値を1つインクリメント
し、“0100”を出力する(図9(d))。カウンタ
22の出力端子(2)が“1”になると、NORゲート
19cの出力e7が“0”になり(図9(n))、設定
スイッチ16cとサンプリングスイッチ21cがONす
る。また、NORゲート19a、19b,19dの出力
e5,e6,e8は“1”なので(図9(m),
(n))、設定スイッチ16a,16b,16dとサン
プリングスイッチ21a,21b,21dはOFFす
る。
【0172】遅延時間(Ta+Tb+Tc)を有する基
準遅延信号d3は、設定スイッチ16cとバッファ17
とサンプリングスイッチ21cを通して、レジスタ14
cに基準遅延信号d7として入力される。基準遅延信号
d7は、設定スイッチ16cとバッファ17とサンプリ
ングスイッチ21cを通過するので、この部分での遅延
時間αが加算されて、遅延時間(Ta+Tb+Tc+
α)をもって立ち上がる。
【0173】時刻t16で、第3の基準パルス信号cが
“1”になってからスペック遅延時間Tが経過すると、
第3の基準パルス信号cは“0”に立ち下がる(図9
(c))。
【0174】レジスタ14cは、第3の基準パルス信号
cの立ち下がりエッジで基準遅延信号d7を記憶する。
時刻t16の時点では、基準遅延信号d7は、まだレジ
スタ14cに到達していないので(図9(g))、レジ
スタ14cは、判定情報b3として“0”を記憶する
(図9(k))。
【0175】同様にして、時点t18で、レジスタ14
dは、判定情報b4として“0”を記憶する(図9
(l))。
【0176】判定情報b1〜b4が確定すると、各セレ
クタ15i,15j,15k,15lに判定情報b1〜
b4が入力される。
【0177】時点t19で、モード信号MODEが
“1”になり通常動作モードになると、カウンタ22は
初期化され、“0000”を出力する。また、セレクタ
15i〜15lの入力には、モード信号MODEとして
“1”が入力される。
【0178】セレクタ15iには、判定情報b1=
“1”と、判定情報b2=“1”を反転した“0”とが
入力され、論理積されるので、セレクタ15iは選択情
報e1として“0”を出力する。このため、NORゲー
ト19aの出力e5は“1”になる(図9(n))。
【0179】セレクタ15jには、判定情報b2=
“1”と、判定情報b3=“0”を反転した“1”とが
入力され、論理積されるので、セレクタ15jは選択情
報e2として“1”を出力し、NORゲート19bの出
力e6は“1”になる(図9())。
【0180】セレクタ15kには、判定情報b3=
“0”と、判定情報b4=“0”を反転した“1”とが
入力され、論理積されるので、セレクタ15kは選択情
報e3として“0”を出力し、NORゲート19cの出
力e7は“1”になる(図9(n))。
【0181】セレクタ15lには、判定情報b4=
“0”が入力されるので、選択情報e4は“0”にな
り、NORゲート19dの出力e8は“1”になる(図
9(n))。
【0182】各設定スイッチ16a,16b,16c,
16dには、選択情報e5,e6,e7,e8として
“1”,“0”,“1”,“1”が入力されるので、設
定スイッチ16bがONして、各設定スイッチ16a,
16c,16dはOFFする。この結果、設定スイッチ
16bは、遅延回路11a通過後の基準遅延信号d2を
選択するように設定される。
【0183】この結果、スペック遅延時間Tより遅延時
間が短くて、スペック遅延時間Tに一番近いのは、基準
遅延信号d2であることがわかる。
【0184】また、時刻t19で、モード信号MODE
が“1”になると(図9(a))、モード切替スイッチ
23は通常動作モードに切り替わる。即ち、第1のモー
ド切替スイッチは、FF13のデータ入力端子を半導体
装置の内部回路(不図示)の出力SGに接続し、第2の
モード切替スイッチは、FF13のクロック入力端子を
半導体装置の内部クロック発生回路(不図示)の出力I
CKに接続する。
【0185】内部回路の出力SGがFF13に入力さ
れ、内部クロックICKが立ち上がると、FF13は内
部回路の出力SGを保持する。この出力SGは、遅延回
路11aで遅延時間(Ta+Tb)だけ遅延され、ON
している設定スイッチ16bとインバータ17を経て出
力遅延信号として出力端子18へ出力される。この結
果、出力端子18に出力される出力遅延信号の遅延時間
を、スペック遅延時間Tを越えないようにすることが可
能になる。
【0186】このように、遅延生成回路30により、第
1〜第4の基準パルス信号cに基づき生成された基準遅
延信号の遅延回路通過前および各遅延回路通過後それぞ
れにおける遅延時間にバッファ17や負荷容量CAPに
よる遅延時間αを加味した信号を検出し、検出結果に基
づき遅延回路通過前および各遅延回路通過後のいずれか
から信号を出力させることで、遅延時間を所望の値に設
定することができる。このため、出力端子18に出力さ
れる出力遅延信号に、出力端子18に付加された外部負
荷容量CAPを反映させることができる。
【0187】このように、本願発明に係る半導体装置
は、基準パルス信号cに基づき生成された基準遅延信号
の遅延回路通過前および各遅延回路通過後それぞれにお
ける遅延時間を検出し、検出結果に基づき遅延回路通過
前および各遅延回路通過後のいずれかから基準遅延信号
を出力させることができる。
【0188】従って、半導体装置を、高価なテスタを使
う遅延量の測定を行うことなく、実使用状態の環境に応
じた最適な遅延量に設定することができるので、出力の
タイミングが動作温度や動作電圧等によって変動するこ
とがない。また、機器に実装した段階で、配線や負荷に
見合った外部負荷容量を付加して遅延量を補正すること
ができるので、半導体装置の製造ばらつきが大きくても
所望のタイミングが得られる。また、製造ばらつき、動
作温度、動作電圧および半導体装置外容量等を考慮した
設計が不要になる。
【0189】また、トランジスタ特性の拡散ばらつきの
幅の許容量が広がり、製造歩留まりが向上するので、原
価低減が実現できる。また、遅延時間調整のための基準
パルスを基準パルス発生器で発生させるため、遅延時間
の選択が容易となり、且つ任意の遅延スペックにも容易
に対応することができる。また、タイミングの検査は穏
やかなものでよいので、高精度で高価なテスタを使わな
くてもよい。
【0190】更に、リセット期間中に、基準遅延信号の
遅延値を大きくしていく調整が可能なため、従来のよう
に設計時に最大遅延と最小遅延の両方が全条件下でスペ
ックを満足できるような調整が不要となり、設計段階に
おいては出力遅延信号の遅延時間の最小スペックだけ満
足するように注意を払えばよい。また、リセット期間中
に調整される遅延値は、出力端子に接続されている外部
負荷の影響も含めているので、半導体装置を実装した場
合の外部負荷に拘わらずスペックを満足することが可能
である。
【0191】このことは、外部バスの高速化によりバス
クロック周期が遅延の最大・最小の差と同等になりつつ
あり、遅延固定回路での全条件の満足が不可能である最
近の状況から、今後さらに困難となるのが避けられない
出力遅延の設計を容易にする。即ち、遅延の最大・最小
の差を広げることが可能になるため、歩留まりを低下さ
せることなく、動作温度を含むスペックを広げることが
可能になる。
【0192】第1〜第3の実施の形態では、3段の遅延
回路と4段のレジスタを例に説明したが、これらの段数
は必要に応じて適宜選定できる。また、設定スイッチや
サンプリングスイッチをトランジスタで構成した例を示
したが、トランスファゲートや論理ゲートなどで構成し
てもよい。
【0193】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
基準パルス発生手段が第1と第2のタイミングの間隔が
所望の遅延時間である信号を生成し、遅延判定手段が第
1のタイミングにもとづき生成されて遅延回路を通過し
た基準遅延信号と第2のタイミングとを比較し、この判
定結果を基に、遅延設定手段が遅延回路を通過した複数
の基準遅延信号の1つを選択出力するので、半導体装置
を、高価なテスタを使う遅延量の測定を行うことなく、
実使用状態の環境に応じた最適な遅延量に設定すること
ができ、更に、リセット期間中に、基準遅延信号の遅延
値を大きくしていく調整が可能となり、設計段階におい
ては出力遅延信号の遅延時間の最小スペックだけ満足さ
せればよいことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の
遅延生成回路を示すブロック図である。
【図2】図1の遅延生成回路のタイミングチャートであ
る。
【図3】図1の基準パルス発生器のブロック図である。
【図4】図3に示す基準パルス発生器のタイミングチャ
ートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の
遅延生成回路を示すブロック図である。
【図6】図5に示す基準パルス発生器のタイミングチャ
ートである。
【図7】図5の遅延生成回路のタイミングチャートであ
る。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る半導体装置の
遅延生成回路を示すブロック図である。
【図9】図8の遅延生成回路のタイミングチャートであ
る。
【符号の説明】
10,20,30 遅延生成回路 11a,11b,11c 遅延回路 12 基準パルス発生器 13 フリップフロップ 14a,14b,14c,14d レジスタ 15a,15b,15c、15d セレクタ 16a,16b,16c,16d 設定スイッチ 17 インバータ 18 出力端子 21a,21b,21c,21d サンプリングスイッ
チ 22 カウンタ回路 23 モード切替スイッチ 24 FFリセット発生器 CAP 外部負荷容量 T スペック遅延時間 Ta,Tb,Tc,Td 遅延時間 a 入力信号 b1,b2,b3,b4 判定情報 c 基準パルス信号 d1,d2,d3,d4 基準遅延信号 e1,e2,e3,e4 選択情報
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢柴 康雄 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−330949(JP,A) 特開 昭61−261918(JP,A) 特開 平2−296410(JP,A)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通常動作モードとセットアップ動作モー
    ドのいずれかを選択するモード切替スイッチと、 複数の遅延回路が直列に接続され、前記遅延回路の一端
    に信号が入力され、前記遅延回路の各出力から遅延させ
    た信号を出力する遅延手段と、 前記モード切替スイッチがセットアップ動作モードを選
    択したときには、第1と第2のタイミングで変化し、前
    第1と第2のタイミングの間隔が所望の遅延時間であ
    基準パルス信号を生成する基準パルス発生手段と、前記 第1のタイミングにもとづき生成された信号が前記
    遅延回路の一端に入力され、前記第2のタイミングで前
    記複数の遅延回路の出力を判定する遅延判定手段と、前記モード切替スイッチが通常動作モードを選択したと
    きには、前記遅延判定手段の判定結果出力に基づき、前
    記遅延回路からそれぞれ出力される複数の遅延させた信
    号のいずれか1つを選択することにより、前記遅延回路
    に入力された信号を所望の遅延時間だけ遅延させた信号
    を出力する 遅延設定手段とを備えたことを特徴とする半
    導体装置。
  2. 【請求項2】 前記基準パルス発生手段は、 クロック信号を発生する発振器と、 前記クロック信号を計数するカウンタと、 前記カウンタのカウント値が所望の値になったことを検
    出する比較器とからなることを特徴とする請求項1に記
    載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記基準パルス発生手段は、 遅延設定動作を開始したときにセットされることで第1
    のタイミングを出力し、 前記比較器の検出信号でリセットされて第2のタイミン
    グを出力するセットリセット型フリップフロップを有す
    ることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記基準パルス発生手段は、 遅延設定動作を開始する信号によってリセットされる前
    記カウンタと、 前記カウンタのカウント値が第1の値になったことを検
    出し、第1のタイミングで一致信号を出力する第1の比
    較器と、 前記カウンタのカウント値が第2の値になったことを検
    出し、第2のタイミングで一致信号を出力する第2の比
    較器とを有することを特徴とする請求項1に記載の半導
    体装置。
  5. 【請求項5】 前記遅延判定手段は、 データ入力に基準遅延信号が入力され、第2のタイミン
    グで前記基準遅延信号を取り込み保持する複数のデータ
    保持手段からなることを特徴とする請求項1に記載の半
    導体装置。
  6. 【請求項6】 前記データ保持手段は、 フリップフロップからなることを特徴とする請求項5に
    記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記遅延設定手段は、 所望の遅延時間に近い基準遅延信号を検出する遅延検出
    手段と、 遅延検出手段の出力に基づき、複数の基準遅延信号のい
    ずれか1つを選択して出力する設定スイッチとを備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記遅延検出手段は、 所望の遅延時間を越えない直近の基準遅延信号を選択す
    るようにしたことを特徴とする請求項7に記載の半導体
    装置。
  9. 【請求項9】 前記遅延検出手段は、 基準遅延信号が取り込まれて第1の論理レベルを出力す
    る第1の設定手段と、 基準遅延信号が取り込まれず第2の論理レベルを出力す
    る第2の設定手段と、 第1の設定手段の出力と反転された第2の設定手段の出
    力とを論理積する手段とを備えたことを特徴とする請求
    項8に記載の半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記遅延検出手段は、 所望の遅延時間を越えた直近の基準遅延信号を選択する
    ようにしたことを特徴とする請求項7に記載の半導体装
    置。
  11. 【請求項11】 前記遅延検出手段は、 基準遅延信号が取り込まれて第1の論理レベルを出力す
    る第1の設定手段と、基準遅延信号が取り込まれず第2
    の論理レベルを出力する第2の設定手段と、 反転された第1の設定手段の出力と第2の設定手段の出
    力とを論理積する手段とを備えたことを特徴とする請求
    項10に記載の半導体装置。
  12. 【請求項12】 通常動作モードとセットアップ動作モ
    ードのいずれかを選択するモード切替スイッチと、 複数の遅延回路が直列に接続され、前記遅延回路の一端
    に信号が入力され、前記遅延回路の各出力から遅延させ
    た信号を出力する遅延手段と、 前記モード切替スイッチがセットアップ動作モードを選
    択したときには、前記遅延回路からそれぞれ出力される
    複数の遅延させた信号のいずれか1つを順次選択して出
    力端子より出力する 遅延設定手段と第1と第2のタイミ
    ングで変化し、前記第1と第2のタイミングの間隔が所
    望の遅延時間である基準パルス信号を生成する基準パル
    ス発生手段と、前記 第1のタイミングにもとづき生成された信号が前記
    遅延回路の一端に入力され、前記第2のタイミングで前
    記出力端子に供給された信号を判定する遅延判定手段
    と、前記モード切替スイッチが通常動作モードを選択したと
    きには、前記遅延判定手段から出力される遅延判定結果
    に基づき、前記遅延回路からそれぞれ出力される複数の
    遅延させた信号のいずれか1つを選択することにより、
    前記遅延回路に入力された信号を所望の遅延時間だけ遅
    延させた信号を出力する 遅延設定手段とを備えたことを
    特徴とする半導体装置。
  13. 【請求項13】 前記基準パルス発生手段は、前記 基準パルス信号を、前記遅延回路の出力数と同じ回
    数生成することを特徴とする請求項12に記載の半導体
    装置。
  14. 【請求項14】 前記遅延判定手段は、 前記基準パルス発生手段の出力パルスを計数するカウン
    タと、 前記カウンタのカウント値に応じて基準遅延信号の1つ
    を選択して、出力端子と接続する設定スイッチと、 前記出力端子に伝達される信号を、前記カウンタのカウ
    ント値に応じて出力先を選択するサンプリングスイッチ
    と、 前記サンプリングスイッチの出力データを前記第2のタ
    イミングで保持するデータ保持手段とを備えたことを特
    徴とする請求項12に記載の半導体装置。
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