JP3336775B2 - 抗フコシルトランスフェラーゼ抗体、抗フコシルトランスフェラーゼモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ及び該抗体を用いたフコシルトランスフェラーゼの測定方法 - Google Patents
抗フコシルトランスフェラーゼ抗体、抗フコシルトランスフェラーゼモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ及び該抗体を用いたフコシルトランスフェラーゼの測定方法Info
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Description
ェラーゼモノクローナル抗体、抗フコシルトランスフェ
ラーゼモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ及
び該抗体を用いたフコシルトランスフェラーゼの測定方
法に関する。
ためにさまざまな腫瘍マーカーが研究されている。中で
もいくつかの糖鎖抗原は癌と強く関連することが見出さ
れ、糖鎖抗原と反応する抗体は癌の診断補助やその研究
に広く利用されている。例えば、シアリルルイスAは膵
臓癌のマーカーとなり得ることが、シアリルルイスXは
肺癌のマーカーとなり得ることが報告され、抗シアリル
ルイスA抗体や抗シアリルルイスX抗体を用いた測定系
は、膵臓癌や肺癌等の指標として広く臨床現場で用いら
れている(J. B. C., 257, 14365 (1982) 、Cancer Re
s., 44, 5279(1984)) 。
とする研究が進み、近年では腫瘍マーカーである糖鎖抗
原自体を産生する糖転移酵素が注目されている(Microbi
ol,Immunol., 38(7), 489-504, 1994) 。特にフコシル
トランスフェラーゼ、シアリルトランスフェラーゼ、ガ
ラクトシルトランスフェラーゼ、N−アセチルグルコサ
ミニルトランスフェラーゼIII 、N−アセチルグルコサ
ミニルトランスフェラーゼV等は癌との関連性が高いと
言われている。糖転移酵素は細胞中のゴルジ体に存在
し、カテプシン様プロテアーゼの作用(Sadler, J. E.
et.al. J. Biol.Chem., 263, 17735-17743 (1987))に
よってゴルジ体から離脱し、血中に遊離することが知ら
れている。すでに、糖転移酵素のひとつであるフコシル
トランスフェラーゼの酵素活性測定方法が開発され(Ca
ncer Res., 62, 516-520, 1988、臨床病理, 40, 182-18
8, 1992 )、癌化によって血中のフコシルトランスフェ
ラーゼ活性が上昇することが報告されている。
原量よりも早期の癌変化を反映しはするものの、必ずし
も酵素の絶対量を反映するとは限らず、糖転移酵素量に
ついて把握しにくいという問題点があった。また、フコ
シルトランスフェラーゼには、糖を付加する位置によっ
て1,2−フコシルトランスフェラーゼ、1,3−フコ
シルトランスフェラーゼ、1,4−フコシルトランスフ
ェラーゼ、1,6−フコシルトランスフェラーゼ等のア
イソザイムが存在することが知られているが、最近にな
って1,3−フコシルトランスフェラーゼの中に酵素活
性測定だけでは分別しにくいさらに多くのアイソザイム
が存在することが報告された(Cancer Res.,50, 6787-6
792 1990, Cancer Res., 53, 5559-5565 1993 )。
ーゼ、特にそのアイソザイムを直接検出することのでき
る抗体が切望されていたが、フコシルトランスフェラー
ゼは種間の相同性が高いため、これまでα(1,3/
1,4)フコシルトランスフェラーゼアイソザイムと反
応する抗体は存在しなかった。
は、抗α(1,3/1,4)フコシルトランスフェラー
ゼ抗体を提供し、従来検出できなかったα(1,3/
1,4)フコシルトランスフェラーゼ量の測定を可能に
することである。
を解決すべく鋭意研究した結果、遺伝子組み替え技術を
駆使して得られたヒトα(1,3/1,4)フコシルト
ランスフェラーゼを免疫源として、フコシルトランスフ
ェラーゼと反応する抗体を得ることに成功した。またこ
の抗体を用いた免疫測定法を開発し、フコシルトランス
フェラーゼ量を検出可能として、本発明を完成するに至
ったものである。
ェラーゼと反応する抗体及びフコシルトランスフェラー
ゼと反応するモノクローナル抗体を産生するハイブリド
ーマを提供し、該抗体を用いたフコシルトランスフェラ
ーゼの測定方法を開発することによって、従来酵素活性
でしか検出し得なかったフコシルトランスフェラーゼ量
を測定する方法を初めて提供するものである。
フェラーゼは、フコースを付加する糖転移酵素の一種で
ある。
ゼと反応する抗体を得るための免疫源として、Gene & D
ev., 4, 1288-1303 に表わされたヒトα(1,3/1,
4)フコシルトランスフェラーゼ遺伝子の塩基配列をも
とに、図1に表わすオリゴヌクレオチドを常法により合
成し、PCR法のプライマーとして用いた。
A合成装置(model 381AABI社製)を用い
ることにより容易に合成することができる。
伝子組み換えにより発現ベクターに導入し、該ベクター
を用いて宿主を形質転換させた。
R Amplificationkit タカラ社製)
を、遺伝子組み換えにはベクターとして市販品、例えば
PGEMEX−1、PET3a、PYEUra3等を、
宿主として、例えば大腸菌、枯草菌、酵母等を用い、公
知の方法により容易に行うことができる。
超音波処理等により菌体を破砕後、公知の分離精製手
段、例えばゲルクロマトグラフィーやイオンクロマトグ
ラフィー等にて精製することができる。
1,4)フコシルトランスフェラーゼ遺伝子によりコー
ドされるポリペプチドを免疫源として、抗フコシルトラ
ンスフェラーゼ抗体を作成した。
産生するハイブリドーマは、例えば以下のようにして得
ることができる。
α(1,3/1,4)フコシルトランスフェラーゼ遺伝
子がコードするポリペプチドを動物、例えばマウス、ラ
ット等に免疫する。ポリペプチドは単独またはアジュバ
ンドと共に動物に免疫するが、必要に応じて、適当な担
体、例えばKLH(Keyhole Limpet Hemocyanin )、B
SA(Bovin Serum Albumin )等に結合した後、免疫に
用いてもよい。
例えば脾細胞、リンパ節細胞等と、腫瘍細胞、例えばミ
エローマ細胞とを融合し、ハイブリドーマを作成する。
この際、融合剤、例えばセンダイウイルス、ポリエチレ
ングリコール等を用いると効率よくハイブリドーマを得
ることができる。次いで、ハイブリドーマを選択培地、
例えばHAT培地を用いて非融合細胞から選択し、さら
にクローニングすることによって単クローン化する。ク
ローニングには限界希釈法、軟寒天法等の適当な手法を
用いることができる。この培養上清を分析して目的とす
る抗ヒトα(1,3/1,4)フコシルトランスフェラ
ーゼモノクローナル抗体を産生するクローンを選択す
る。培養上清の分析には、適当な免疫測定法、例えば酵
素免疫測定法、ラジオイムノアッセイ法等を用いること
ができる。これらの各工程は、公知の方法、例えばケー
ラーとミルシュタインのNature 256, 495 (1975)、シェ
ーラーのNature 285, 446 (1980)に記載された方法によ
り行うことができる。
フェラーゼと反応する抗体を産生するハイブリドーマの
うち、好ましいものがFTA1−5、FTA1−9、F
TA1−16及びFTA3−10である。またこれらの
ハイブリドーマは、それぞれモノクローナル抗体FTA
1−5、FTA1−9、FTA1−16及びFTA3−
10を産生する。
上清から、各種分離精製手段により回収することができ
る。モノクローナル抗体の分離精製手段としては、例え
ば、塩析、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過ク
ロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー
等の方法を用いることができる。モノクローナル抗体を
大量に取得する場合には、前記ハイブリドーマを組織適
合性動物、胸腺欠損ヌードマウス等の腹腔内に移植して
増殖させ、産生された腹水中に含まれる該モノクローナ
ル抗体を分離精製して回収すればよい。
(1,3/1,4)フコシルトランスフェラーゼを検出
するために、免疫学的測定法に広く利用することができ
る。例えば、ラジオイムノアッセイ法、酵素免疫測定
法、凝集免疫測定法、ウエスタンブロッティング法等で
ある。従来、α(1,3/1,4)フコシルトランスフ
ェラーゼは酵素活性によってのみ検出可能であったが、
本発明のモノクローナル抗体を用いたこれらの免疫学的
測定方法は、初めてα(1,3/1,4)フコシルトラ
ンスフェラーゼ量を直接検出しうる手段を提供し、癌診
断の補助検査、癌発生機序の研究等に広く用いることが
できるものである。
細に説明する。
transferase ( 以下FTase と略称する) 遺伝子(Gene &
Dev., 4, 1288-1303)の塩基配列を参考にして図1に示
す塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを ABI社の DNA
合成装置により化学合成した。次いで、鋳型にヒト培養
細胞より抽出したゲノム DNAを、プライマーに上記オリ
ゴヌクレオチドを用い、タカラ社の PCR増幅キットにて
目的とする 0.8kbヒト FTase遺伝子 DNA断片を増幅し
た。さらに1%アガロールゲル電気泳動により0.8kb DNA
断片を分離した後、制限酵素Eco RI処理をした。このDN
A断片をプラスミドPUC 19のEco RI部位に導入した後、
これを用いて大腸菌 DH5αを形質転換した。
より形質転換された大腸菌クローンよりプラスミドを抽
出し、USB 社のシーケナーゼキットを用いて、0.8kb DN
A 断片の一次構造を決定した。結果を図2に示す。この
塩基配列はLowe等が報告したヒトFTase の塩基配列序列
第293 番から第1083番とまったく同一であり、pFTaseに
導入されたDNA 断片はヒトFTase の一部であることが判
明した。 実施例3 プラスミドpFTase Aを制限酵素Eco RIで水解し、1%アガ
ロースゲル電気泳動によりヒトFTase 遺伝子を含む0.8k
b DNA 断片を分離した。このDNA 断片を T7promoterを
保持する発現用ベクターPW6A(図3)のEco RI部位に導
入し、これを用いて大腸菌BL 21(DE3)を形質転換させ、
アンピシリン耐性の形質転換体(Escherichia coli BL 2
1 (DE3)/PW6A θ) を得た。
ンを含む LB 培地(1.5ml) 中37℃で培養し、O.D.ユニッ
ト[600nmの光学濃度] が0.6 〜0.8 の時、IPTGを240 μ
g/mlの濃度で加え、培養をさらに2時間続けた。1.5ml
量の菌体培養液を5000rpm で2分間遠心分離して菌体を
集め、100 μl の緩衝液(10mM トリス塩酸, pH 8.0, 0.
1M NaCl, 1mM EDTA)に懸濁し、リゾチーム( 最終濃度 1
mg/ml)およびPMSF( 最終濃度 10 μg/ml) を添加してよ
く攪拌した後、氷中で30分静置した。これを菌体試料と
した。
リルアミド緩衝液(0.15M トリス塩酸, pH 6.8, 6% SD
S, 24% グリセロール, 6mM EDTA, 3% 2-メルカプトエ
タノール, 0.003% ブロモフェノールブルー) 4 μl を
加え、十分攪拌した後、SDS-ポリアクリルアミドゲル電
気泳動を行った。泳動後、ポリアクリルアミドゲルをタ
ンパク染色液(0.25% クマシーブリリアンドブルー, 50
% メタノール, 10% 酢酸) に20分間、次いで脱色液(40%
メタノール, 10% 酢酸) に3時間浸し、菌体試料に含
まれるタンパクの展開像を観察した。形質転換体(Esch
erichia coli BL21 (DE3)/PW6A θ) 試料中には、非形
質転換体(Escherichia coli BL 21 (DE3)) は認められ
ず、また分子量約 30000ダルトンのタンパクが存在し
た。これは、プラスミドPW6Aθに導入されたヒトFTase
遺伝子にコードされるポリペプチドと考えられる。
よって産生される 30000ダルトンタンパクの大量精製品を得るため、実施
例4に記載した方法に従って、形質転換体(Escherichia
coli BL 21 (DE3)/PW6Aθ)1リットルの培養を行い、菌
体試料を調製した。次いで、常法(DNA cloning volume
III, IPL press 59-87 ( 1987)) に従い、宿主大腸菌由
来の夾雑物を除去した。この操作により 30000ダルトン
蛋白を不溶物として回収し、緩衝液(4M グアニジン塩
酸, 10mM トリス塩酸, pH 7.5, 1mM EDTA, 0.1M NaCl)
に透析した。透析した試料 8μl を、SDS ポリアクリル
アミドゲルで電気泳動し、タンパク染色を行った。結果
を図4に示す。この結果から、宿主大腸菌由来の夾雑物
をほとんど含まない30000 ダルトンタンパクが回収され
ていることが明らかとなった。
トランスフェラーゼの100μg をフロイントの完全アジ
ュバンドと共にBALB/cマウスに腹腔内投与した。2週間
間隔でこれを3回繰り返し、この3週間後、最終免疫と
してヒトα(1,3/1,4)フコシルトランスフェラ
ーゼ 100μg を静脈内投与した。3日後摘出した脾臓を
ケーラーとミルシュタインの常法(Nature 256, 495 (19
75))に従って細胞融合に供した。他方の親細胞に、マウ
ス骨髄腫細胞株であるP3-X63-Ag8-U1(P3U1) を用い、融
合剤としてはポリエチレングリコールを用いた。
懸濁し96穴のマイクロカルチャープレートに分注して培
養した。約2週間後、ハイブリドーマが増殖したウェル
の培養上清について以下のような方法によってヒトα
(1,3/1,4)フコシルトランスフェラーゼに特異
的なモノクローナル抗体を産生しているハイブリドーマ
を選択した。すなわち、リン酸緩衝液(PBS) にヒトα
(1,3/1,4)フコシルトランスフェラーゼを 500
ng/mlの濃度で溶解し、96穴マイクロアッセイプレート
に 100μl /ウェルとなるように分注し、4℃で一晩放
置して抗原固定化プレートを作製した。次に非結合のヒ
トα(1,3/1,4)フコシルトランスフェラーゼ溶
液を除去し、0.05% Tween 20を含む PBSで洗浄した後、
1.0%の BSAを含む PBSを分注し、37℃2時間に放置して
ブロッキングした。同様に洗浄後、ハイブリドーマ培養
上清を 100μl /ウェルとなるように分注し、37℃1時
間に放置した。続いて同様に洗浄後、ペルオキシダーゼ
標識抗マウス免疫グロブリン抗体( DAKO社製) を1000倍
に希釈したものを 100μl /ウェルとなるように分注
し、1時間37℃に放置した。最後に同様に洗浄した後、
ペルオキシダーゼ基質(ABTS-過酸化水素系) 100 μl /
ウェルとなるように加え、吸光度を測定した。
マのうちクローンFTA1-5, FTA1-9,FTA1-16, FTA3-10が
ヒトα(1,3/1,4)フコシルトランスフェラーゼ
と特異的に反応した。なお、このハイブリドーマFTA1-
5, FTA1-9, FTA1-16, FTA3-10細胞は生命工学工業技術
研究所に寄託され、その受託番号はそれぞれFERMP
−14586、FERM P−14587、FERM
P−14588、FERM P−14589である。
ゼ抗体の調製 実施例6で得られたそれぞれのハイブリドーマ1×10
7 個を、プリスタン0.5ml 投与後2週間のBALB/cにそれ
ぞれ腹腔内投与した。約10日後、マウス腹腔中に腹水が
貯溜し、この腹水中に抗ヒトα(1,3/1,4)フコ
シルトランスフェラーゼ抗体が高濃度に含まれていた。
採取した腹水は ABxカラム (ベーカーボンド社製) によ
るイオン交換クロマトグラフィー、あるいはプロテイン
Aによるアフィニティークロマトグラフィーで精製し
た。
ンスフェラーゼモノクローナル抗体はいずれも以下の特
徴を有していた。
ゼモノクローナル抗体を用いたウェスタンブロッティン
グ ヒト株化細胞(C-1,MKN-45) のライセイトを10% SDS, 5
% 2-メルカプトエタノール及び 5% グリセリン溶液で溶
解した後、10% ポリアクリルアミドゲルにて電気泳動
し、これをさらにニトロセルロース膜に転写して転写膜
を作製した。このように調製した転写膜を、1% BSA を
含む PBS中に室温で2時間放置し、ブロッキングした。
この転写膜と、実施例7で得られたそれぞれの抗ヒトα
(1,3/1,4)フコシルトランスフェラーゼモノク
ローナル抗体を2時間反応させた。0.05% Tween 20を含
む PBSで転写膜を洗浄後、ビオチン化抗マウス免疫グロ
ブリン抗体 (ベクタステイン ABCキット、ベクター社
製) と30分間反応させた。同様に洗浄後、アビジンDH及
びビオチン化ペルオキシダーゼの複合物と30分間反応さ
せた。同様に洗浄後、ペルオキシダーゼ不溶性基質(4-
クロロナフトール -過酸化水素系) を加えて発色させ
た。
胞ライセイトの転写膜には FTA1-16, FTA3-10 に対して
約30〜50キロダルトンのバンドが得られた。実施例5で
得られたヒトα(1,3/1,4)フコシルトランスフ
ェラーゼに対しても同様のウェスタンブロッティングを
行ったが、この場合は FTA1-5, FTA1-9, FTA1-16, FTA3
-10 に対して明瞭なバンドが得られた。
ゼモノクローナル抗体を用いたサンドイッチ測定法 実施例7で得られたFTA1-5及びFTA1-9抗体を PBSで10μ
g/mlの濃度に調製し、96ウェルアッセイプレート (ヌン
ク社製) に 100μl/ウェルとなるように分注し、4℃一
晩放置して、抗体固定化プレートを作製した。次に、非
結合のFTA1-5及びFTA1-9抗体溶液を除去し、0.05% Twee
n 20を含む PBSで洗浄した後、1.0%のBSAを含む PBSを
100μl/ウェルに分注し、37℃2時間放置してブロッキ
ングした。ここでヒトα(1,3/1,4)フコシルト
ランスフェラーゼを 0, 0.03,0.3, 3, 30ng/mlとなるよ
うに1% BSAを含む PBSにて調製し、抗体固定化プレート
に 100μl/ウェルとなるように分注した。37℃2時間放
置の後、同様に洗浄し、常法によりアルカリフォスファ
ターゼを結合させた酵素標識FTA1-16 抗体を適当な濃度
に希釈して、 100μl/ウェルとなるように分注した。37
℃1時間放置後、同様に洗浄し、アルカリフォスファタ
ーゼ基質PNPP(4-Nitrophenyl phosphate) を 100μl/ウ
ェルとなるように加え、吸光度を測定した。結果を表1
に示す。このサンドイッチ測定法は、数ng/ml のヒトα
(1,3/1,4)フコシルトランスフェラーゼを十分
検出することができた。
ゼモノクローナル抗体を用いたコンペティション測定法 実施例5で得られたヒトα(1,3/1,4)フコシル
トランスフェラーゼをPBSにて500ng/mlに希釈し、96ウ
ェルアッセイプレートに 100μl/ウェルになるように分
注し、4℃一晩放置して抗原固定化プレートを作製し
た。次に、非結合のヒトα(1,3/1,4)フコシル
トランスフェラーゼを除去し、 0.05%Tween 20を含む
PBSで洗浄後、1%の BSAを含む PBSを 100μl/ウェルに
なるように分注し、37℃2時間放置してブロッキングし
た。ここでヒトα(1,3/1,4)フコシルトランス
フェラーゼを0, 24, 240, 2400, 24000ng/mlとなるよう
に1% BASを含む PBSにて調製し、それぞれのヒトα
(1,3/1,4)フコシルトランスフェラーゼ溶液50
μl と、一方で常法によりアルカリフォスファターゼを
結合させたFTA1-16 抗体の適当な濃度に希釈した溶液50
μl とを混合し、これを抗原固定化プレートの各ウェル
に分注した。37℃2時間放置の後、同様に洗浄し、アル
カリフォスファターゼ基質であるPNPPを 100μl/ウェル
になるように加え、その吸光度を測定した。結果を表2
に示す。このコンペティション測定法は、24ng/ml のヒ
トα(1,3/1,4)フコシルトランスフェラーゼを
十分検出することができた。
コシルトランスフェラーゼと反応する抗体が初めて提供
され、該抗体を免疫反応に用いることにより、従来測定
できなかったα(1,3/1,4)フコシルトランスフ
ェラーゼ量を検出することができるようになった。
たものである。
る。
6Aθ)から産生されたポリペプチドのタンパク染色結果
である。
ッティング法の結果を示したものである。
Claims (3)
- 【請求項1】α(1,3/1,4)フコシルトランスフ
ェラーゼアイソザイムに特異的に反応するFTA1-5、FTA1
-9、FTA1-16及びFTA3-10抗α(1,3/1,4)フコシ
ルトランスフェラーゼモノクローナル抗体。 - 【請求項2】ハイブリドーマがFTA1-5、FTA1-9、FTA1-1
6及びFTA3-10であるである請求項1に記載のモノクロー
ナル抗体を産生するハイブリドーマ。 - 【請求項3】請求項1に記載のモノクローナル抗体を用
いたフコシルトランスフェラーゼの測定方法。
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JP28146694A JP3336775B2 (ja) | 1994-10-21 | 1994-10-21 | 抗フコシルトランスフェラーゼ抗体、抗フコシルトランスフェラーゼモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ及び該抗体を用いたフコシルトランスフェラーゼの測定方法 |
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