JPH07309900A - 抗ヒトプロカテプシンbモノクローナル抗体、それを産生するハイブリドーマ及びそれを用いたヒトプロカテプシンb又はヒトカテプシンbの測定方法 - Google Patents

抗ヒトプロカテプシンbモノクローナル抗体、それを産生するハイブリドーマ及びそれを用いたヒトプロカテプシンb又はヒトカテプシンbの測定方法

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JPH07309900A
JPH07309900A JP6131037A JP13103794A JPH07309900A JP H07309900 A JPH07309900 A JP H07309900A JP 6131037 A JP6131037 A JP 6131037A JP 13103794 A JP13103794 A JP 13103794A JP H07309900 A JPH07309900 A JP H07309900A
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JP
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human
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procathepsin
pro
cathepsin
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JP6131037A
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Takahiro Kawabata
孝博 川端
Tetsuo Miyayama
哲夫 宮山
Shinji Irie
新司 入江
Koji Nakayama
光二 中山
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗ヒトプロカテプシンBモノクローナル抗体
を提供し、それを用いてヒト(プロ)カテプシンBを測
定する方法を提供すること。 【構成】 ヒトプロカテプシンB蛋白を特異的に認識す
るモノクロ−ナル抗体を提供した。また、上記本発明の
モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを提供し
た。さらに、上記本発明のモノクローナル抗体又はその
抗原結合性断片を用いて免疫測定によりヒトプロカテプ
シンB又はヒトカテプシンBを検出又は定量する方法を
提供した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗ヒトプロカテプシン
Bモノクローナル抗体、それを産生するハイブリドーマ
及びそれを用いたヒトプロカテプシンB又はヒトカテプ
シンB(以下、「プロカテプシンB又はカテプシンB」
を「(プロ)カテプシンB」と表示することがある)の
測定方法に関する。本発明は、各種癌疾患やアルツハイ
マー型痴呆症等の診断に有用である。
【0002】
【従来の技術】リソゾ−ムは、多種多様のプロテア−ゼ
を含有し、細胞内及び外来蛋白質の分解に関与してい
る。カテプシンBは、リソゾ−ムのシステインプロテア
−ゼ群の1種である。結直腸癌組織中において、カテプ
シンBmRNA量が、正常組織と比較して増加している
(Cancer Res. 51, 4, 1137 (1991))ことや、カテプシン
B活性が増大していること(Int.J.Cancer 43, 478 (198
9)) が報告されている。また、ヒト肺腺癌組織で、正常
組織と比較してカテプシンBが多く存在していること
が、免疫組織染色によって証明されている(日本癌学会
抄録 p1241 (1992) )。さらに、アルツハイマ−型痴呆
症の原因物質と言われているβ−アミロイド蛋白質の前
駆体であるAPPの正常な代謝に、カテプシンBが関与
していることが報告されている。以上のような背景によ
り、ヒト検体中の(プロ)カテプシンBを特異的に検出
する方法が望まれている。
【0003】ヒトプロカテプシンBC DNA塩基配列が
Chan S.J. らにより報告(Proc. Natl. Acad. Sci. 83,
7721 (1986) )されている。ヒトカテプシンBに対する
ポリクロ−ナル抗体は既に取得されているが、ヒト(プ
ロ)カテプシンBに対するモノクローナル抗体は得られ
ていない。また、ヒトプロカテプシンB様蛋白質に対す
るモノクロ−ナル抗体が既に取得されている(WO 9
101378)が、このモノクロ−ナル抗体はヒト(プ
ロ)カテプシンBとは反応しない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、抗ヒトプロカテプシンBモノクローナル抗体を提供
し、それを用いてヒト(プロ)カテプシンBを測定する
方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ヒトプロカテ
プシンB蛋白を特異的に認識するモノクロ−ナル抗体を
提供する。また、本発明は、上記本発明のモノクローナ
ル抗体を産生するハイブリドーマを提供する。さらに、
本発明は、上記本発明のモノクローナル抗体又はその抗
原結合性断片を用いて免疫測定によりヒトプロカテプシ
ンB又はヒトカテプシンBを検出又は定量する方法を提
供する。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】本発明のモノクローナル抗体は、ヒトプロ
カテプシンBを特異的に認識する。後述の実施例におい
ては、遺伝子工学的に調製されたヒトプロカテプシンB
を免疫原として用いてモノクローナル抗体RB1及びR
B4が得られた。また、ヒトプロカテプシンBのプロ部
の16番から29番の配列Asn−Ala−Arg−S
er−Arg−Pro−Ser−Phe−His−Pr
o−Val−Ser−Asp−Gluのアミノ酸配列を
有するペプチドをウシ血清アルブミン(BSA)に結合
したものを免疫原として用いてモノクローナル抗体SB
P2−2が得られた。従って、モノクローナル抗体SB
P2−2は上記プロ部のアミノ酸配列を特異的に認識す
るものであり、プロ部を有さないヒトカテプシンBは認
識しない。また、ヒトプロカテプシンBマチュア部分の
アミノ酸配列のうち、80番より92番の配列Leu−
Pro−Ala−Ser−Phe−Asp−Ala−A
rg−Glu−Gln−Trp−Pro−Glnのアミ
ノ酸配列を有するペプチドをBSAに結合したものを免
疫原として用いてモノクローナル抗体SBM1−1が得
られた。従って、モノクローナル抗体SBM1−1は上
記マチュア部のアミノ酸配列を特異的に認識するもので
あり、当然のことながらヒトカテプシンBを特異的に認
識するものである。同様に、ヒトプロカテプシンBのア
ミノ酸配列のうち、295番より309番目のアミノ酸
配列であるLeu−Val−Ala−Asn−Ser−
Trp−Asn−Thr−Asp−Trp−Gly−A
sp−Asn−Gly−Pheのアミノ酸配列を有する
ペプチドをBSAに結合したものを免疫原として用いて
モノクローナル抗体SBM2−2が得られた。従って、
モノクローナル抗体SBM2−2は上記マチュア部のア
ミノ酸配列を特異的に認識するものであり、当然のこと
ながらヒトカテプシンBを特異的に認識するものであ
る。これらのモノクローナル抗体の免疫グロブリンサブ
クラスは決定されており、下記実施例に記載されてい
る。また、これらのモノクローナル抗体のうち、SBM
1−1、SMB2−2、RB1及びRB4は生命工学工
業技術研究所に寄託されており、その受託番号は、それ
ぞれFERM P−13683、FERM P−136
82、FERM P−13685及びFERM P−1
3684である。
【0008】もっとも、本発明のモノクローナル抗体
は、実施例で得られたモノクローナル抗体に限定される
ものではなく、ヒト(プロ)カテプシンB内の他の領域
をエピトープとするものであってもよい。
【0009】本発明のモノクローナル抗体を調製するた
めの免疫原として用いることができるヒトプロカテプシ
ンBは、以下の方法で遺伝子工学的に調製することがで
きる。なお、以下の方法はあくまで一例であり、ヒトプ
ロカテプシンBの遺伝子工学的調製方法は下記のものに
限定されるわけではない。
【0010】(1) ヒトcDNA まず、ヒト組織(腎臓,肝臓,心臓,胎盤,膵臓,大腸
等)またはヒト培養細胞からmRNAを抽出後、逆転写
酵素にてcDNAを合成する。或いは、市販のcDNA
ライブラリー(例えばCLONTECH社製,腎臓,肝
臓,心臓,胎盤,膵臓,大腸等または種々のヒト培養細
胞のλgt10ライブラリー)を入手する。
【0011】(2)ヒトプロカテプシンB−cDNAの
塩基配列 Chanらにより決定されている(Chan,S.J.ら, Proc.N
atl.Acad.Sci, 83巻,7721貢,1986 年) 。なお、配列表
の配列番号1として、ヒトプロカテプシンBの全塩基配
列及び推定アミノ酸配列が記載されている。なお、配列
番号1で示される配列のうち、プロ部は1番のメチオニ
ンから79番のリジンまでであり、マチュア部は80番
のロイシンから339番のイソロイシンまでである。
【0012】(3)遺伝子増幅反応 (ポリメラーゼチェ
インリアクション、PCR) プライマー cDNA上の任意の2カ所を選び、遺伝子増幅用のプラ
イマーとして20〜30塩基のオリゴヌクレオチドを通
常のDNA合成装置(例えばアプライドバイオシステム
社製 391-02 機等)にて合成する。プライマーは、cD
NA発現用ベクターに連結しやすいように、制限酵素部
位を付加しておいても良い。
【0013】PCR条件 パーキンエルマーシータス社の遺伝子増幅試薬キットの
プロトコールに従うか、もしくは例えば以下の方法にて
行うことができる。 反応組成 100μl DNA 0.1〜1μg プライマー 各25〜100pmol dNTP 各200μM Tris-HCl(pH8.3) 10mM KCl 50mM MgCl2 1.5mM ゼラチン 0.01% Taqポリメラーゼ 2.5〜5単位 反応サイクル 95℃、30秒〜1分(変性)、37℃〜55℃、30
秒〜2分(アニーリング)及び70℃〜74℃、1分〜
3分(伸長)のサイクルを25〜40サイクル繰り返
す。
【0014】増幅したcDNAの調製 PCRで増幅したDNAは、0.6〜2%アガロースゲ
ルで電気泳動し、エチジウムブロマイドで検出したDN
Aのバンドを切り出し、通常の方法(Maniatis,T. et a
l, "Molecular Cloning", Cold Spring Harbor Lab.NY
等) で調製する。
【0015】(4)遺伝子発現ベクターへの連結,組換
えプラスミドの構築 発現ベクター 遺伝子工学一般に用いられているプラスミドに、遺伝子
発現のためのプロモーター,SD配列,遺伝子挿入用制
限酵素切断部位,ターミネーター等の配列を含む発現ベ
クター等を用いる。これらは、市販されており、例えば
pKK233−3(ファルマシア社)等を利用すること
ができる。
【0016】cDNAの連結,組換えプラスミドの構
築 (3)で調製したDNAを、制限酵素で切断した発現ベ
クターに連結する。制限酵素は多く市販されており、連
結反応は市販の酵素もしくはキット(宝酒造製,ライゲ
ーションキット等)を用いて行うことができる。次い
で、連結した組換えプラスミドは、上記連結反応溶液を
用いてコンピテントな大腸菌を形質転換し、組換えプラ
スミドを保持する大腸菌を選択することにより取得する
ことができる。これらは、通常の遺伝子操作であり、Mo
lecular Cloning (Maniatis,T. etal, Cold Spring Har
bor Lab. NY) 等に記載されている。
【0017】(5)組換え菌の培養 組換えプラスミドを保持する大腸菌を、LB培地にて対
数増殖中期程度まで増殖させた後、使用する宿主と発現
ベクターに応じ、遺伝子発現のための誘導処理(trc
プロモーターの場合は、1mM IPTG添加)を行
い、さらに2時間程度の培養を行う。
【0018】(6)組換えプロカテプシンB蛋白の分離
・精製 組換え菌を遠心分離により集菌し、超音波処理等で菌体
を破砕した後、遺伝子産物が封入体を形成する場合は、
遠心分離の後尿素による可溶化を行い、イオン交換体
(DEAE等)による吸脱着法,ゲルろ過法,電気泳動
法,特異的吸着担体による吸脱着法などに従い行うこと
ができる。
【0019】上記のようにして調製されるヒトプロカテ
プシンBを免疫原として用い、公知のハイブリドーマ法
により本発明のモノクローナル抗体を得ることができ
る。また、配列番号1で示されるヒトプロカテプシンB
のアミノ酸配列のうち、特定の領域の一次アミノ酸配列
を有するオリゴペプチドをBSAのようなキャリアタン
パクに結合したものを免疫原として用いて本発明のモノ
クローナル抗体を得ることができる。以下、この工程に
ついて好ましい例をより詳細に説明するが、これに限定
されるものではない。
【0020】(1) 免疫 先ず、上記免疫原を哺乳動物に免疫する。免疫される動
物は、霊長類、げっ歯類(例えばマウス、ラット、ウサ
ギなど)、牛、羊、山羊、犬などでもよい。下記実施例
においてはマウスを用いた。なお、免疫原組成物の調製
(フロイントのアジュバントの添加)並びに免疫方法及
び回数は、周知の方法に基づき適宜行うことができ、下
記実施例に一例が記載されている。
【0021】(2)細胞融合 ミエロ−マ細胞株は、マウス由来の細胞(例えばNS−
0,NS−1,P3U1など)を用いることができる。
下記実施例ではSP2/O−Ag14株を使用してい
る。これらのミエローマは周知であり、市販のものを用
いることができる。また、細胞融合の操作もこの分野に
おいて周知であり、下記実施例に一例が詳述されてい
る。
【0022】(3)スクリ−ニング 公知の酵素抗体法により、ヒトプロカテプシンBと反応
するものを選択することができる。2次抗体としては、
アルカリホスファタ−ゼ、グルコ−スオキシダ−ゼ、β
−D−ガラクトシダ−ゼ等で標識した抗免疫グロブリン
ポリクローナル抗体を好ましく用いることができる。下
記実施例では、標識物質としてペルオキシダ−ゼを使用
している。標識酵素を検出するための基質としては、
3,3−ジアミノベンチジン、2,2−アジノビス、o
−ジアニシジン、4−クロロナフト−ル、4−アミノア
ンチピリン等を用いることができる。下記実施例ではo
−フェニレンジアミンを使用している。
【0023】(4)クロ−ニング 限界希釈法または軟寒天法で行うことができる。下記実
施例では限界希釈法により実施している。
【0024】(5)モノクロ−ナル抗体の生産 血清培地または無血清培地を用いたハイブリド−マの大
量培養法、もしくはマウスの腹腔に、ハイブリド−マを
接種し、マウスの腹水として得ることができる。下記実
施例では、無血清培地による大量培養法を採用してい
る。
【0025】(6)モノクロ−ナル抗体の精製 プロテインA−セファロ−スアフィニティカラム、高速
液体クロマトグラフィ等で行うことができる。下記実施
例では、プロテインG−セファロ−スアフィニティカラ
ムを使用している。
【0026】上記の方法により、本発明のモノクローナ
ル抗体を得ることができる。
【0027】上述のように、本発明はまた、上記本発明
のモノクローナル抗体又はその抗原結合性断片を用いて
免疫測定によりヒト(プロ)カテプシンBを検出又は定
量する方法を提供する。
【0028】ヒト(プロ)カテプシンBの検出又は定量
は、上記本発明のモノクローナル抗体を用いて免疫測定
により行うことができるが、その抗原結合性断片、すな
わち、FabフラグメントやF(ab’)2 フラグメン
トを用いることもできる。
【0029】抗原抗体反応を利用して検体中の抗原を検
出又は定量する免疫測定方法自体はこの分野において周
知であり、周知のいかなる方法をも採用することができ
る。すなわち、測定様式としては、サンドイッチ法、競
合法、凝集法等を用いることができ、また、標識として
は、酵素標識、放射標識、蛍光標識等を用いることがで
きる。さらに、下記実施例に詳述するような、ウェスタ
ンブロット法を用いることもできる。
【0030】上記方法のうち、簡便で広く用いられてい
るサンドイッチ法について、その好ましい態様をより詳
細に説明するが、あくまでも一例であってこれに限定さ
れるものではない。
【0031】本発明のモノクローナル抗体(第1抗体)
を適当な不溶性担体(例えばプラスチック容器)に固定
化する(以下、これを固定抗体という)。
【0032】次に、不溶性担体と測定しようとする試薬
又は検体との非特異的吸着を避けるために、適当な物質
(例えばBSA)で不溶化担体の表面を被覆する。この
ようにして得られた第1抗体が固定化された不溶性担体
を、検体と共にインキュベートする。検体は希釈したも
のであってもよく、その場合、希釈は一般にリン酸緩衝
生理食塩水(PBS)で行う。このインキュベーション
の間に固定化抗体と検体中のヒト(プロ)カテプシンB
が結合する(検体中にもし存在すれば)。次いで、適当
な洗浄液で洗浄後、適当な標識物質(例えば酵素)で標
識した、ヒト(プロ)カテプシンBと抗原抗体反応する
第2抗体の溶液を不溶性担体における固相抗体に結合し
たヒト(プロ)カテプシンBと一定時間及び温度で接触
させ、第2抗体と反応させる。これを適当な洗浄液で洗
った後、不溶性担体上の固相抗体とヒト(プロ)カテプ
シンBを介して結合して存在する第2抗体に標識された
標識物質の量を測定する。かくして、その値によって検
体中のヒト(プロ)カテプシンBを検出又は定量するこ
とができる。
【0033】ここで使用する不溶性担体としては、例え
ばポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エステル、架橋デキストラン、ポリサッカライド等の高
分子物質、その他紙、ガラス、金属、アガロース及びこ
れらの組合せ等がある。形状も、トレイ状、球状等種々
の形状であることができる。また、標識抗体の標識物質
としては、酵素、蛍光物質、発光物質及び放射性物質等
を使用するのが有利である。
【0034】酵素として、ペルオキシダーゼ、アルカリ
フォスファターゼ、β−D−ガラクトシダーゼが、蛍光
物質としてはフルオレッセインイソチオシアネート等
が、発光物質としては、イソルシノール、ルシゲニン等
が、そして放射性物質としては125I、 131I、14C、
3H等を用いることができる。しかし、これらは例示し
たものに限らず、免疫測定法に使用し得るものであれ
ば、他のものでも使用できる。
【0035】標識酵素としてペルオキシダーゼを用いる
場合は、基質として過酸化水素を用い、発色剤としてo
−フェニレンジアミン、5−アミノサリチル酸等を、標
識酵素にアルカリフォスファターゼを用いる場合は、基
質としてo−ニトロフェニルフォスフェイト等を、標識
酵素にβ−D−ガラクトシダーゼを用いる場合は、基質
として4−メチルウンベリフェリル−β−D−ガラクト
ピラノシド等を用いることができる。
【0036】上記本発明の方法に供される検体として
は、特に限定されないが、ヒト血清、尿、腹水、リンパ
液、骨髄液等を挙げることができる。
【0037】また、本発明のモノクローナル抗体及びそ
の抗原結合性断片は、下記実施例に詳述するように、通
常の方法(月刊 MEDICAL TECHNOLOGY 別冊,染色法のす
べて,医歯薬出版株式会社、及び、ベクタ−社製ベクタ
ステインABCエリ−トキット)に従って免疫染色に用
いることもできる。
【0038】本発明の方法により、ヒト(プロ)カテプ
シンBを検出することにより、肺癌、食道癌、膵臓癌、
膀胱癌、前立腺癌、結直腸癌、腎臓癌等の癌疾患や、ア
ルツハイマー型痴呆症等の、ヒト(プロ)カテプシンB
がマーカーとなる各種疾病の診断を行うことができる。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきより具体的に
説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定される
ものではない。
【0040】実施例1 プロカテプシンB−cDNA発現系の構築 (1)プロカテプシンB−cDNAの調製 プロカテプシンB−cDNAの塩基配列(配列番号1)
に基づき、プロカテプシンB蛋白をコードする領域付近
の5’側の配列21残基と3’側の配列21残基(配列
表における存在位置は、それぞれ 232..252 と 1339..1
359 )を、DNA合成機(アプライド・バイオシステム
社製・モデル391-02)を使用し、通常の方法により合成
した。但し、5’側オリゴヌクレオチドには制限酵素 B
smI 認識部位を導入しておいた(下図配列の第8番目の
塩基:本来はCであるがGに変更することにより BsmI
認識配列となる)。なお、3’側オリゴヌクレオチドに
はStyI 認識部位が含まれる。 5’側 5'-TGTTGGCGAATGCCCGGAGCA-3' 3’側 5'-CCAGGACTTGGTCTCCTTGGA-3'
【0041】上記オリゴヌクレオチドを、オリゴヌクレ
オチド精製カートリッジ(アプライド・バイオシステム
社製・OPCTM)で精製し、PCR用のプライマーに供
した。
【0042】ヒト腎臓cDNAライブラリー(λgt1
0ライブラリー,クローンテック社)を、通常の方法("
Molecular Cloning", Maniatis,T., et al, Cold Spri
ng Harbor Lab. NY)で増幅後、DNAを調製した。これ
を1μg,各プライマーを100pmol使用し、DN
A増幅試薬キット(パーキンエルマーシータス社・Ge
neAmp(登録商標)及びDNAサーマルサイクラー
(パーキンエルマーシータス社)でPCRを行った。熱
変性95℃1分,アニーリング55℃2分,相補鎖合成
72℃3分の一連のステップを25サイクル繰り返した
後、反応産物を0.6%アガロースゲル電気泳動したと
ころ、1kb付近に単一のバンドが検出されたため、通
常の方法にてゲルから切り出し調製した。これを制限酵
素 BsmI,StyI で切断し、0.6%アガロースゲル電気
泳動・ゲルからの切り出しにより、プロカテプシンB−
cDNAを BsmI 〜 StyI 断片として取得した。
【0043】(2)プロカテプシンB−cDNA発現プ
ラスミドの作製 上記cDNA断片の両末端をDNAブランチングキット
(宝酒造製)で平滑化し、制限酵素 HincII で切断した
プラスミドpUC118に連結した(図1)。このプラ
スミドを制限酵素 BamHI で切断,平滑化、NcoI リン
カー(12mer)連結後、プロカテプシン−cDNA
断片をNcoI 〜 PstI 片として調製し、NcoI, PstI で
切断したプラスミドpKK233−2と連結後、コンピ
テントな大腸菌 JM109 に形質転換し、プロカテプシン
Bを含む組換えプラスミド(図2)を保持する大腸菌を
選択した。こうして得られた組換え菌を、LB培地中3
7℃で対数増殖中期(OD600 =0.3)まで培養の
後、IPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトピ
ラノシド)を最終濃度1mM添加後さらに4時間培養し
粗蛋白をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動した
ところ、プロカテプシンB蛋白と考えられる約38KD
aのバンドを検出した。
【0044】実施例2 組換えプロカテプシンBの製造 (1)大腸菌によるプロカテプシンBの産生 プロカテプシンB発現用プラスミドを保持する大腸菌J
M109株をLB培地中で対数増殖期中〜後期まで増殖
させた。その後培地中にIPTGを1mMになるように
加え、さらに4時間培養しプロカテプシンBを産生させ
た。
【0045】(2)プロカテプシンBの抽出 上記培養液を遠心分離し大腸菌菌体を得る。菌体を緩衝
液A(20mM Tris-HCl,pH8.0 + 5mM EDTA) に懸濁した
後、超音波破砕器(BRANSON製SONIFIER
250)にて菌体を破砕した。この懸濁液を1,000
xgで遠心分離し、プロカテプシンBを沈澱画分として
得た。
【0046】(3)プロカテプシンBの可溶化 上記沈澱画分を緩衝液Aに懸濁した後、最終濃度8Mに
なるように尿素の飽和溶液を加えた。さらに1%(V/V
)になるように2−メルカプトエタノールを加えた
後、60℃にて1〜4時間放置して沈澱を可溶化した。
【0047】(4)プロカテプシンBの分離 上記可溶化溶液を緩衝液B(20mM Tris-HCl,pH8.0 + 6M
Urea )で平衡化した陰イオン交換樹脂(ファルマシア
製 MonoQ)に通し、吸着した成分を0〜0.3M
塩化ナトリウムのグラジエントで溶出した。溶出液のう
ち分子量38KDaのプロカテプシンBを含む画分を集
め、限外ろ過(AMICON製 セントリプレップ−1
0)で濃縮した。次に濃縮液を緩衝液C(50mM Na-Pi,p
H6,4 + 6M Urea + 0.5M NaCl + 2% DMSO)で平衡化した
TSKgel G3000SW(東ソー製)にてゲルろ
過した。溶出液のうちプロカテプシンBを含む画分を集
め、限外ろ過により溶媒を緩衝液Aに交換し、精製プロ
カテプシンB(ProB)とした。
【0048】実施例3 ヒトプロカテプシンBの合成ペプチド作製 ヒトプロカテプシンBcDNAの塩基配列(Proc.Natl.
Acad.Sci. 83, 7721,1986)をもとに、ヒトプロカテプ
シンBプロ部及びマチュア部のアミノ酸配列に相当する
合成ペプチド(13ー14残基)を化学合成した。さら
に、得られたペプチドの1部を、キャリア蛋白(BS
A)とMBA法により結合し、免疫に使用した。合成し
たオリゴペプチドは、ヒトプロカテプシンBプロ部分の
アミノ酸配列のうち、16番より29番の配列Asn−
Ala−Arg−Ser−Arg−Pro−Ser−P
he−His−Pro−Val−Ser−Asp−Gl
uのアミノ酸配列を有するもの、ヒトプロカテプシンB
マチュア部分のアミノ酸配列のうち、80番より92番
の配列Leu−Pro−Ala−Ser−Phe−As
p−Ala−Arg−Glu−Gln−Trp−Pro
−Glnのアミノ酸配列を有するもの、及びヒトプロカ
テプシンBのアミノ酸配列のうち、295番より309
番目のアミノ酸配列であるLeu−Val−Ala−A
sn−Ser−Trp−Asn−Thr−Asp−Tr
p−Gly−Asp−Asn−Gly−Pheのアミノ
酸配列を有するものである。
【0049】実施例4 モノクローナル抗体の作製 (1)マウスの免疫 実施例1、2、3より得られたヒトプロカテプシンB蛋
白および3種類の合成ペプチドをフロイントコンプリー
トアジュバントと等量混合して乳化し、この乳化物をマ
ウス(BALB/C ♀8週令)の腹腔内に投与し、2週間後
にヒトプロカテプシンB蛋白および合成ペプチドをフロ
イントインコンプリートアジュバントと等量混合し乳化
したものを追加免疫した。 細胞融合に供する3ー4日
前に、マウスの尾静脈より各抗原のみを投与した。
【0050】(2)細胞融合 最終免疫より3ー4日後に、(1)の方法で免疫したマ
ウスから脾臓を摘出した。 ホモジナイザーにより脾臓
を破砕し、脾臓細胞をPBSに浮遊調製した。次いで、
脾臓細胞とミエローマ細胞(SP2/0ーAg14)を
5:1の割合に調製し、50%ポリエチレングリコール
存在下で3分間放置した。1200rpm,8分遠心分
離し上清を除いたのち、RPMI−1640培地25m
lを徐々に加え、さらに1200rpm,8分遠心分離
した。最終的に、10% FCS加HAT RPMI−
1640培地に、脾臓細胞が3.5x106 個/ml
になるように調製し、96ウエルマイクロプレートに
0.1ml/ウエルになるように分注した。この96ウ
エルマイクロプレートを、5%CO2 ,37℃で培養し
た。培養開始から2−3日後に、10%FCS加HAT
RPMI−1640培地を0.1ml添加し、さらに
3−4日おきに培地を半量交換した。培養開始より7−
10日後にコロニー形成が見られ、少なくとも1個のウ
エルに、免疫源に対する十分な抗体が産生された。この
抗体産生ウエルの培養上清について、抗体のスクリーニ
ングを行った。
【0051】(3)スクリーニング 抗体のスクリーニングは、酵素抗体法(ELISA法,
Immunochemistry,8,871-874,1971)によりおこなった。
PBSで懸濁し調製した免疫抗原液50μlを入れ、3
0℃,2時間反応後、さらにペルオキシダーゼ標識抗マ
ウス抗体と30℃,1時間反応させた。最後に、o−フ
ェニレンジアミンを基質とし、発色により判定した。
【0052】(4)クローニング スクリーニングの結果、陽性と判定したウエルから細胞
を取り出し、限界希釈法によるクローニングを行った。
すなわち、ハイブリドーマ(5個/ml)とフィーダー
用の胸腺細胞(1.0x106 個/ml)の細胞浮遊1
0%加HT−RPMI−1640培地を0.2mlずつ
96ウエルマイクロプレートに分注した。37℃で約7
ー10日間培養後、1ウエルで1つのコロニーのみ形成
し、さらに抗体陽性を示すウエルの細胞を、目的のモノ
クローナル抗体産生ハイブリド−マとした。同様の手順
を3回繰り返し、目的の抗体産生ハイブリド−マをヒト
プロカテプシンBについて2株(RB1及びRB4)、
プロ部合成ペプチドについて1株(SBP2−2)及び
マチュア部について2株(SBM1−1、SBM2−
2)それぞれ選択し、計5株取得した。これらの株のう
ち、SBM1−1、SBM2−2、RB−1、RB−4
は、生命工学工業技術研究所に寄託されており、その受
託番号はFERM P−13683、FERM P−1
3682、FERM P−13685及びFERM P
−13684である。
【0053】(5)モノクロ−ナル抗体の精製及びサブ
クラス決定 目的の抗体を産生するハイブリド−マの培養上清から、
プロテインG−セファロ−スアフィニティ−カラム(フ
ァルマシア製)によりモノクロ−ナル抗体を精製した。
モノクロ−ナル抗体の免疫グロブリンクラス・サブクラ
スは、モノクロ−ナル抗体サブタイピングキット(バイ
オラッド製)により同定した。その結果を表1に示し
た。
【0054】
【表1】 表1 ───────────────────────────────── 免疫抗原 ハイブリド−マ株 サブクラス ───────────────────────────────── プロカテプシ RB1(FERM P-13685) IgG2b ンB(ProB) RB4(FERM P-13684) IgG2b 合成ペプチド 1)プロ部 SBP2−2 IgG3 2)マチュア部 SBM1−1(FERM P-13683) IgG1 SBM2−2(FERM P-13682) IgG1 ─────────────────────────────────
【0055】実施例5 モノクロ−ナル抗体の特異性 (1)ELISA法(酵素抗体法) 取得した5種類のモノクロ−ナルについて、ヒトプロカ
テプシンB蛋白及び合成ペプチドに対する反応性をEL
ISA法により調べた(表2)。抗原はProB又はプ
ロ部若しくはマチュア部合成ペプチドであり、サンプル
としては各精製抗体を用いた。抗原を予め吸着させてお
いた96ウエルマイクロプレ−トにサンプル50μl入
れ、30℃,2時間反応後、さらにペルオキシダ−ゼ標
識抗マウス抗体と30℃,1時間反応させた。最後に、
o−フェニレンジアミンを基質とし、10分間反応させ
た。
【0056】
【表2】 表2(s−ELISAによる評価) ─────────────────────────────── 合成ペプチド ProB プロ部 マチュア部 ─────────────────────────────── RB1 ++ RB4 ++ SBP2−2 + ++ SBM1−1 + ++ SBM2−2 + ++ ───────────────────────────────
【0057】(2)ウエスタンブロッティング法 取得した5種類のモノクロ−ナルについて、ヒトプロカ
テプシンB蛋白質(ProB)及びヒト肝由来カテプシ
ンB(マチュア型)に対する反応性をウエスタンブロッ
ティング法で調べた。ヒト肝カテプシンB、ヒト腎カテ
プシンL、ヒト好中球カテプシンG(nova biochem社
製)及びProBを、それぞれ電気泳動用サンプルバッ
ファ−で、100℃,2分間処理したのち電気泳動を行
い、さらにウエスタンブロッティング用メンブランに転
写し、5種類のモノクロ−ナル抗体との反応性を見た。
結果を表3に示す。
【0058】
【表3】 表3(ウエスタンブロッティング法による評価) ─────────────────────────────────── ヒト肝 ヒト腎 ヒト好中球 ProB カテプシンB カテプシンL カテプシンG ─────────────────────────────────── RB1 ++ ++ − − RB4 ++ ++ − − SBP2−2 + − − − SBM1−1 + ++ − − SBM2−2 + ++ − − ───────────────────────────────────
【0059】(1)、(2)の結果より、RB1,RB
4はヒトプロカテプシンBのマチュア部に特異性がある
こと、RB1、RB4、SBM1−1、SBM2−2
は、ヒト肝由来のカテプシンBと特異的に反応すること
が判明した。
【0060】実施例6 ヒトの生化学的検体との反応性
検討(ウエスタンブロッティング法) (1)ヒト糞便中(プロ)カテプシンBの検出 健常人、便潜血陽性、陰性患者の糞便を抽出バッファ−
(Sucrose 15%,尿素9M,SDS 1.5
%,2−メルカプトエタノ−ル 1.5%)で懸濁した
のち、さらにソニケ−ションをおこなった。次に、10
0℃で3分間煮沸した後、10,000xgで20分間
遠心分離し、その上清の電気泳動をおこなった。電気泳
動後、常法に従ってニトロセルロ−ス膜に転写し、抗カ
テプシンBモノクローナル抗体(RB1:10μg/m
l;SBP2−2:10μg/ml)と反応させ、疾病
との相関を検討した。
【0061】便潜血陽性検体中に、プロカテプシンBと
考えられる39KDaのバンドが検出されるものがあ
り、肝硬変・肝癌検体で83%(5/6)、大腸癌で5
0%(5/10)の検出率であった。また、健常人、便
潜血陰性検体には検出されなかった。これらの結果よ
り、ヒト糞便中の(プロ)カテプシンBを検出する方法
は、肝硬変・肝癌、大腸癌の診断に応用可能である。
【0062】実施例7 ヒトの生化学的検体との反応性
検討(s−ELISA法) 取得した5種類のモノクロ−ナル抗体より、下記2種類
のサンドイッチエライザ系を構築した。 測定系1: 下部抗体SBP2−2(3μg/ml) 上部抗体RB4 (2μg/ml) 測定系2: 下部抗体SBM2−2(1μg/ml) 上部抗体RB4 (1μg/ml) 測定系1により健常人(10名)及び頚部食道癌(2
名)、膵癌患者(13名)の血清を用い、血清中(プ
ロ)カテプシンB量を測定した。健常人平均値+2x標
準偏差をカットオフ値とした場合、頚部食道癌で100
%(2/2)、膵癌で54%(7/13)の陽性率が得
られた。これらの結果より、ヒト血清中(プロ)カテプ
シンBを検出、測定する方法は、(プロ)カテプシンB
が関与する癌やその他の疾患の診断法として有用であ
る。
【0063】実施例8 モノクローナル抗体による消化
器系組織及び肺組織の免疫染色 手術により摘出した大腸癌とその周辺部位及び肺癌の組
織標本(フォルマリン標本)から切片(パラフィン包埋
切片)を作製し、1次抗体として精製モノクローナル抗
体(RB1)を用い、通常の方法(月刊 MEDICAL TECHN
OLOGY 別冊,染色法のすべて,医歯薬出版株式会社、及
び、ベクタ−社製のベクタステインABCエリ−トキッ
ト)に従い免疫染色した。陰性対照は、1次抗体と同濃
度のマウスIgG(カッペル社製)を用いた。その結
果、1次抗体濃度0.2−0.5μg/ml,30℃,
30分の反応条件において、正常部腺細胞はほとんど染
色されなかったが、肺癌及び大腸癌部腺細胞において特
異的に染色が認められた。なお、陰性対照のマウスIg
Gでは両細胞とも染色されなかった。
【0064】
【発明の効果】本発明により、ヒトプロカテプシンBを
特異的に認識するモノクローナル抗体、それを産生する
ハイブリドーマ及びそれを用いたヒト(プロ)カテプシ
ンBの測定方法が提供された。本発明により、肺癌、食
道癌、膵臓癌、膀胱癌、前立腺癌、結直腸癌、腎臓癌等
の癌疾患や、アルツハイマー型痴呆症等の、ヒト(プ
ロ)カテプシンBがマーカーとなる各種疾病の診断を効
率良く簡便に行うことができる。
【0065】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:2002 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直線状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列の特徴 起源 生物名:ホモ サピエンス (ヒト) 組織の起源:肝癌 直接の起源 ライブラリー名:human hepatoma cDNA library 配列の特徴 特徴を表す記号:mRNA 存在位置:1..2002 特徴を表す記号:CDS 存在位置:195..1211 配列 AATTCCGCGG CAACCGCTCC GGCAACGCCA ACCGCTCCGC TGCGCGCAGG CTGGGCTGCA 60 GGCTCTCGGC TGCAGCGCTG GGCTGGTGTG CAGTGGTGCG ACCACGGCTC ACGGCAGCCT 120 CAGCCACCCA GATGTAAGCG ATCTGGTTCC CACCTCAGCC TTCCGAGTAG TGGATCTAGG 180 ATCTGGCTTC CAAC ATG TGG CAG CTC TGG GCC TCC CTC TGC TGC CTG CTG 230 Met Trp Gln Leu Trp Ala Ser Leu Cys Cys Leu Leu 1 5 10 GTG TTG GCC AAT GCC CGG AGC AGG CCC TCT TTC CAT CCC GTG TCG GAT 278 Val Leu Ala Asn Ala Arg Ser Arg Pro Ser Phe His Pro Val Ser Asp 15 20 25 GAG CTG GTC AAC TAT GTC AAC AAA CGG AAT ACC ACG TGG CAG GCC GGG 326 Glu Leu Val Asn Tyr Val Asn Lys Arg Asn Thr Thr Trp Gln Ala Gly 30 35 40 CAC AAC TTC TAC AAC GTG GAC ATG AGC TAC TTG AAG AGG CTA TGT GGT 374 His Asn Phe Tyr Asn Val Asp Met Ser Tyr Leu Lys Arg Leu Cys Gly 45 50 55 60 ACC TTC CTG GGT GGG CCC AAG CCA CCC CAG AGA GTT ATG TTT ACC GAG 422 Thr Phe Leu Gly Gly Pro Lys Pro Pro Gln Arg Val Met Phe Thr Glu 65 70 75 GAC CTG AAG CTG CCT GCA AGC TTC GAT GCA CGG GAA CAA TGG CCA CAG 470 Asp Leu Lys Leu Pro Ala Ser Phe Asp Ala Arg Glu Gln Trp Pro Gln 80 85 90 TGT CCC ACC ATC AAA GAG ATC AGA GAC CAG GGC TCC TGT GGC TCC TGC 518 Cys Pro Thr Ile Lys Glu Ile Arg Asp Gln Gly Ser Cys Gly Ser Cys 95 100 105 TGG GCC TTC GGG GCT GTG GAA GCC ATC TCT GAC CGC ATC TGC ATC CAC 566 Trp Ala Phe Gly Ala Val Glu Ala Ile Ser Asp Arg Ile Cys Ile His 110 115 120 ACC AAT GCG CAC GTC AGC GTG GAG GTG TCG GCG GAG GAC CTG CTC ACC 614 Thr Asn Ala His Val Ser Val Glu Val Ser Ala Glu Asp Leu Leu Thr 125 130 135 140 TGC TGT GGC AGC ATG TGT GGG GAC GGC TGT AAT GGT GGC TAT CCT GCT 662 Cys Cys Gly Ser Met Cys Gly Asp Gly Cys Asn Gly Gly Tyr Pro Ala 145 150 155 GAA GCT TGG AAC TTC TGG ACA AGA AAA GGC CTG GTT TCT GGT GGC CTC 710 Glu Ala Trp Asn Phe Trp Thr Arg Lys Gly Leu Val Ser Gly Gly Leu 160 165 170 TAT GAA TCC CAT GTA GGG TGC AGA CCG TAC TCC ATC CCT CCC TGT GAG 758 Tyr Glu Ser His Val Gly Cys Arg Pro Tyr Ser Ile Pro Pro Cys Glu 175 180 185 CAC CAC GTC AAC GGC TCC CGG CCC CCA TGC ACG GGG GAG GGA GAT ACC 806 His His Val Asn Gly Ser Arg Pro Pro Cys Thr Gly Glu Gly Asp Thr 190 195 200 CCC AAG TGT AGC AAG ATC TGT GAG CCT GGC TAC AGC CCG ACC TAC AAA 854 Pro Lys Cys Ser Lys Ile Cys Glu Pro Gly Tyr Ser Pro Thr Tyr Lys 205 210 215 220 CAG GAC AAG CAC TAC GGA TAC AAT TCC TAC AGC GTC TCC AAT AGC GAG 902 Gln Asp Lys His Tyr Gly Tyr Asn Ser Tyr Ser Val Ser Asn Ser Glu 225 230 235 AAG GAC ATC ATG GCC GAG ATC TAC AAA AAC GGC CCC GTG GAG GGA GCT 950 Lys Asp Ile Met Ala Glu Ile Tyr Lys Asn Gly Pro Val Glu Gly Ala 240 245 250 TTC TCT GTG TAT TCG GAC TTC CTG CTC TAC AAG TCA GGA GTG TAC CAA 998 Phe Ser Val Tyr Ser Asp Phe Leu Leu Tyr Lys Ser Gly Val Tyr Gln 255 260 265 CAC GTC ACC GGA GAG ATG ATG GGT GGC CAT GCC ATC CGC ATC CTG GGC 1046 His Val Thr Gly Glu Met Met Gly Gly His Ala Ile Arg Ile Leu Gly 270 275 280 TGG GGA GTG GAG AAT GGC ACA CCC TAC TGG CTG GTT GCC AAC TCC TGG 1094 Trp Gly Val Glu Asn Gly Thr Pro Tyr Trp Leu Val Ala Asn Ser Trp 285 290 295 300 AAC ACT GAC TGG GGT GAC AAT GGC TTC TTT AAA ATA CTC AGA GGA CAG 1142 Asn Thr Asp Trp Gly Asp Asn Gly Phe Phe Lys Ile Leu Arg Gly Gln 305 310 315 GAT CAC TGC GGA ATC GAA TCA GAA GTG GTG GCT GGA ATT CCA CGC ACC 1190 Asp His Cys Gly Ile Glu Ser Glu Val Val Ala Gly Ile Pro Arg Thr 320 325 330 GAT CAG TAC TGG GAA AAG ATC TAATCTGCCG TGGGCCTGTC GTGCCAGTCC 1241 Asp Gln Tyr Trp Glu Lys Ile 335 TGGGGGCGAG ATCGGGGTAG AAAGTCATTT TATTCTTTAA GTTCACGTAA GATACAAGTT 1301 TCAGGCAGGG TCTGAAGGAC TGGATTGGCC AAAGTCCTCC AAGGAGACCA AGTCCTGGCT 1361 ACATCCCAGC CTGTGGTTAC AGTGCAGACA GGCCATGTGA GCCACCGCTG CCAGCACAGA 1421 GCGTCCTTCC CCCTGTAGAC TAGTGCCGTG GGAGTACCTG CTGCCCAGCT GCTGTGGCCC 1481 CCTCCGTGAT CCATCCATCT CCAGGGAGCA AGACAGAGAC GCAGGATGGA AAGCGGAGTT 1541 CCTAACAGGA TGAAAGTTCC CCCATCAGTT CCCCCAGTAC CTCCAAGCAA GTAGCTTTCC 1601 ACATTTGTCA CAGAAATCAG AGGAGAGATG GTGTTGGGAG CCCTTTGGAG AACGCCAGTC 1661 TCCAGGTCCC CCTGCATCTA TCGAGTTTGC AATGTCACAA CCTCTCTGAT CTTGTGCTCA 1721 GCATGATTCT TTAATAGAAG TTTTATTTTT CGTGCACTCT GCTAATCATG TGGGTGAGCC 1781 AGTGGAACAG CGGGAGCCTG TGCTGGTTTG CAGATTGCCT CCTAATGACG CGGCTCAAAA 1841 GGAAACCAAG TGGTCAGGAG TTGTTTCTGA CCCACTGATC TCTACTACCA CAAGGAAAAT 1901 AGTTTAGGAG AAACCAGCTT TTACTGTTTT TGAAAAATTA CAGCTTCACC CTGTCAAGTT 1961 AACAAGGAAT GCCTGTGCCA ATAAAAGGTT TCTCCAACTT G 2002
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のモノクローナル抗体を得るための免疫
原として用いたヒトプロカテプシンBを遺伝子工学的に
調製する工程の一部を説明するための図である。
【図2】図1の工程の続きを説明するための図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/53 D // C07K 7/08 ZNA C12N 15/02 (C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 中山 光二 千葉県袖ケ浦市上泉1280番地 出光興産株 式会社中央研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトプロカテプシンB蛋白を特異的に認
    識するモノクロ−ナル抗体。
  2. 【請求項2】 ヒトプロカテプシンBプロ部分のアミノ
    酸配列のうち、16番より29番の配列Asn−Ala
    −Arg−Ser−Arg−Pro−Ser−Phe−
    His−Pro−Val−Ser−Asp−Gluのア
    ミノ酸配列を有するペプチドを特異的に認識する請求項
    1記載のモノクロ−ナル抗体。
  3. 【請求項3】 ヒトプロカテプシンBマチュア部分のア
    ミノ酸配列のうち、80番より92番の配列Leu−P
    ro−Ala−Ser−Phe−Asp−Ala−Ar
    g−Glu−Gln−Trp−Pro−Glnのアミノ
    酸配列を有するペプチドを特異的に認識する請求項1記
    載のモノクロ−ナル抗体。
  4. 【請求項4】 モノクローナル抗体SBM1−1である
    請求項3記載のモノクローナル抗体。
  5. 【請求項5】 ヒトプロカテプシンBのアミノ酸配列の
    うち、295番より309番目のアミノ酸配列であるL
    eu−Val−Ala−Asn−Ser−Trp−As
    n−Thr−Asp−Trp−Gly−Asp−Asn
    −Gly−Pheのアミノ酸配列を有するペプチドを特
    異的に認識する請求項1記載のモノクロ−ナル抗体。
  6. 【請求項6】 モノクローナル抗体SBM2−2である
    請求項5記載のモノクローナル抗体。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6記載のいずれかに記載
    のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし6記載のいずれかに記載
    のモノクローナル抗体又はその抗原結合性断片を用いて
    免疫測定によりヒトプロカテプシンB又はヒトカテプシ
    ンBを検出又は定量する方法。
JP6131037A 1994-05-20 1994-05-20 抗ヒトプロカテプシンbモノクローナル抗体、それを産生するハイブリドーマ及びそれを用いたヒトプロカテプシンb又はヒトカテプシンbの測定方法 Pending JPH07309900A (ja)

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