JP3829226B2 - ビメンチンの切断産物に対する抗体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビメンチンの切断産物に対する抗体、該抗体を用いたアポトーシスの検出方法、及び前記抗体の用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
アポトーシスは多細胞生物に見られる細胞死である。発生過程で生じる過剰な細胞、成体における不要細胞、放射線や化学物質によって損傷を受けた細胞、あるいは腫瘍化した有害な細胞などがアポトーシスによって死滅し、個体より除かれる。
カスパーゼはアポトーシスの際に中心的な役割を果たす蛋白質分解酵素群(プロテアーゼ)である。アポトーシスの研究は1990年代に入って爆発的に進歩している。これを生んだ主要因の一つはアポトーシスの執行に関わるプロテアーゼ、カスパーゼ族が同定されたことである(Thornberry, N. & Lazebnik, Y. (1998) Science, 281, 1312-1316.)。カスパーゼは哺乳類において少なくとも10種類以上同定されており、健常細胞中でも不活性な前駆体として存在していることが明らかになっている。細胞がアポトーシスによって死ぬべきときが来ると、カスパーゼ族の中でイニシエーターとなるカスパーゼが部分分解によって自己活性化する。活性化したイニシエーターカスパーゼは他のカスパーゼを部分切断して活性化し、それがさらに別のカスパーゼを活性化するというカスケード型増幅機構により総体的な活性化を果たすと考えられている。カスパーゼは全て蛋白質内の特定アスパラギン酸残基のC末端側を切断するが、切断部位近傍のアミノ酸配列によって各カスパーゼ族メンバーは異なる切断効率を示す。
【0003】
一方、抗Fas抗体刺激によって引き起こされるアポトーシスはアポトーシス研究において最もよく解析が進んでいる上、成体内においても中心的な役割を担っていると考えられている(Nagata, S. (1997) Cell 88, 355-365.)。アポトーシス執行に関わるカスパーゼ-8は抗Fas抗体刺激後の細胞中でカスパーゼ族の中で最も早く活性化し、イニシエーターの役割を果たす(Boldin, M. P., Goncharov, T. M., Goltsev, Y. V. & Wallach, D. (1996) Cell 85, 803-815; Muzio, M., Chinnaiyan, A. M., Kishkel, F. C., O'Rourke, K., Shevchenko, A., Ni, J., Scaffidi, C., Bretz, J. D., Zhang, M., Gentz, R., Mann, M., Krammer, P. H., Peter, M. E. & Dixit, V. M. (1996) Cell, 85, 817-827.)。
【0004】
カスパーゼの活性化を検出するため、従来は1)カスパーゼを認識する抗体を用いてカスパーゼの分解(活性化)を検出する、2)カスパーゼの基質類似体を用いてプロテアーゼ活性を測定する、といった方法が採用されてきた。しかしながら、いずれの方法も、カスパーゼ族のメンバー間を見分ける特異性が絶対的でない点で問題があることが多い。また、1)の場合は不活性前駆体と活性型両方を認識する特異的な抗体の作製が困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、細胞内骨格蛋白質の主要成分であるビメンチンの切断産物に対する抗体、該抗体を用いたアポトーシスの検出方法、及び前記抗体の用途を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、アポトーシス細胞中のビメンチンがカスパーゼ-8によって特異的に切断されることを見出し、このビメンチンの特異的切断を検出する抗体を作製することに成功し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ビメンチンの切断産物に反応し、無傷のビメンチンに反応しない抗体である。該ビメンチンの切断産物としては、カスパーゼ(例えば、カスパーゼ-8)の作用によるものが挙げられる。また、上記抗体としてはポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体が挙げられる。
【0007】
さらに、本発明は、上記抗体とビメンチンの切断産物とを反応させ、得られる反応産物を検出することを特徴とするカスパーゼ活性の検出方法又はアポトーシスの検出方法である。
さらに、本発明は、上記抗体を含むアポトーシスの検出用試薬である。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、アポトーシスの初期に活性化するカスパーゼ(例えばカスパーゼ-8)の基質であるビメンチン全体(無傷のビメンチン)には反応しないが、ビメンチンの切断産物を特異的に認識する抗体に関わるものである。本発明では、カスパーゼの活性化を検出するためにカスパーゼそのものではなく、相手となる基質(ビメンチン)の変化に注目し、カスパーゼにより切断された基質の切断部位と反応する抗体の作製を行った。その結果、カスパーゼの活性化を高感度に、しかも細胞・組織レベルにおいても検出することを可能にした。
【0009】
本発明者は、ビメンチン蛋白質のアミノ酸配列のうち、カスパーゼ-8で切断される特定部位のアスパラギン酸残基を同定した。そのアスパラギン酸残基よりN末端側またはC末端側の配列を持つオリゴペプチドを化学合成してウサギの免疫に用いた。数回の感作ののち抗血清を得、抗血清中で免疫に用いたオリゴペプチドに強く結合する抗体を精製した。精製された抗体は無傷のビメンチン蛋白質には結合しないがカスパーゼ-8で切断された分解産物に特異的に結合する。この抗体をウエスタンブロット解析、細胞・組織の免疫染色に用いることにより、ビメンチンの分解を通してカスパーゼ-8の活性化を検出することが蛋白質、細胞、組織レベルで可能となる。
【0010】
本発明において「抗体」とは、抗原であるビメンチンの切断産物に結合し得る抗体分子全体又はその断片(例えば、Fab又はF(ab')2断片)を意味し、ポリクローナル抗体であってもモノクローナル抗体であってもよい。
本発明の抗体は、種々の方法のいずれかによって製造することができる。このような抗体の製造法は当該分野で周知である[例えばHarlow E. & Lane D., Antibody, Cold Spring Harbor Laboratory Press(1988)を参照]。
【0011】
1.ビメンチンの切断産物と反応する抗体の調製
(1) 抗原の調製
カスパーゼの作用を受けるビメンチンは、繊維芽細胞、白血球細胞などの間葉系細胞に特徴的な中間径繊維タンパク質である。
図1は抗Fas抗体処理によって起こるアポトーシスの際、中間径繊維蛋白質ビメンチンがカスパーゼによって切断される部位を模式的に表している。本発明において使用することができるカスパーゼとしては、カスパーゼ-3、カスパーゼ-6又はカスパーゼ-8が挙げられるが、カスパーゼ-8が好ましい。例えばカスパーゼ-8は、ヒト又はマウスのビメンチンのアミノ酸配列(ヒトについては配列番号3、マウスについては配列番号4)の259番目のAspのC末端側を認識して切断し、カスパーゼ-3は85番目、カスパーゼ-6は、429番目のAspのC末端側を認識して切断する。本発明の抗体は、カスパーゼ-8により切断されたタンパク質又はペプチドの259番目のAspと260番目のValとの間を境にして、N末端側を認識する抗体(V1抗体という)及びC末端側を認識する抗体(V2抗体という)を作製することができる(図1)。
【0012】
従って、V1抗体を作製する場合は、配列番号3又は4に示されるアミノ酸配列のうち、第259番目のAspからN末端側に向かって第1番目のMetまで最大259アミノ酸残基、好ましくは6アミノ酸残基、さらに好ましくは5アミノ酸残基を有するタンパク質又はペプチドを抗原として使用することができる。同様に、V2抗体を作製する場合は配列番号3又は4に示されるアミノ酸配列のうち、第260番目のValからC末端側に向かって第466番目のGluまで最大207アミノ酸残基、好ましくは6アミノ酸残基、さらに好ましくは5アミノ酸残基を有するタンパク質又はペプチドを抗原として使用することができる。さらに、抗原性を高めるため、上記タンパク質又はペプチドの末端(カスパーゼによる切断部位とは異なる部位)をカップリング反応させておくことが好ましい。カップリング反応を容易にするためには、上記タンパク質又はペプチドの末端にCys残基を結合させておくことが好ましい。
【0013】
(2) ビメンチンの切断産物に対するモノクローナル抗体の作製
(i) 抗体産生細胞の採取
前記のようにして作製したタンパク質又はペプチドを抗原として、哺乳動物、例えばラット、マウス、ウサギなどに投与する。抗原の動物1匹当たりの投与量は、アジュバントを用いないときは0.1〜100mgであり、アジュバントを用いるときは1〜100μgである。アジュバントとしては、フロイント完全アジュバント(FCA)、フロイント不完全アジュバント(FIA)、水酸化アルミニウムアジュバント等が挙げられる。免疫は、主として静脈内、皮下又は腹腔内等に注入することにより行われる。また、免疫の間隔は特に限定されず、数日から数週間間隔、好ましくは2〜5週間間隔で、1〜10回、好ましくは2〜5回免疫を行う。そして、最終の免疫日から1〜60日後、好ましくは1〜14日後に抗体産生細胞を採集する。抗体産生細胞としては、脾臓細胞、リンパ節細胞、末梢血細胞等が挙げられるが、脾臓細胞又は局所リンパ節細胞が好ましい。
【0014】
(ii)細胞融合
ハイブリドーマを得るため、抗体産生細胞とミエローマ細胞との細胞融合を行う。抗体産生細胞と融合させるミエローマ細胞として、マウスなどの動物の一般に入手可能な株化細胞を使用することができる。使用する細胞株としては、薬剤選択性を有し、未融合の状態ではHAT選択培地(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジンを含む)で生存できず、抗体産生細胞と融合した状態でのみ生存できる性質を有するものが好ましい。ミエローマ細胞としては、例えば X63Ag.8.653、NSI/1-Ag4-1、NS0/1などのマウスミエローマ細胞株、YB 2/0などのラットミエローマ細胞株が挙げられる。
【0015】
次に、上記ミエローマ細胞と抗体産生細胞とを細胞融合させる。細胞融合は、血清を含まないDMEM、RPMI-1640培地などの動物細胞培養用培地中で、1×106〜1×107個/mlの抗体産生細胞と2×105〜2×106個/mlのミエローマ細胞とを混合し(抗体産生細胞とミエローマ細胞との細胞比2:1〜3:1が好ましい)、細胞融合促進剤存在のもとで融合反応を行う。細胞融合促進剤として、平均分子量1000〜6000ダルトンのポリエチレングリコール等を使用することができる。また、電気刺激(例えばエレクトロポレーション)を利用した市販の細胞融合装置を用いて抗体産生細胞とミエローマ細胞とを融合させることもできる。
【0016】
(iii) ハイブリドーマの選別及びクローニング
細胞融合処理後の細胞から目的とするハイブリドーマを選別する。その方法として、細胞懸濁液を例えばウシ胎児血清含有RPMI-1640培地などで適当に希釈後、マイクロタイタープレート上に3×105個/well程度まき、各ウエルに選択培地を加え、以後適当に選択培地を交換して培養を行う。その結果、選択培地で培養開始後、14日前後から生育してくる細胞をハイブリドーマとして得ることができる。
【0017】
次に、増殖してきたハイブリドーマの培養上清中に、ビメンチンの切断産物に反応する抗体が存在するか否かをスクリーニングする。ハイブリドーマのスクリーニングは、通常の方法に従えばよく、特に限定されるものではない。例えば、ハイブリドーマとして生育したウエルに含まれる培養上清の一部を採集し、酵素免疫測定法、放射性免疫測定法等によってスクリーニングすることができる。
融合細胞のクローニングは、限界希釈法等により行う。そして、最終的に、ビメンチンの切断産物とは反応するが無傷のビメンチンとは反応しないモノクローナル抗体を産生する細胞であるハイブリドーマを樹立する。
【0018】
(iv)モノクローナル抗体の採取
樹立したハイブリドーマからモノクローナル抗体を採取する方法として、通常の細胞培養法又は腹水形成法等を採用することができる。
細胞培養法においては、ハイブリドーマを10%ウシ胎児血清含有RPMI-1640培地、MEM培地又は無血清培地等の動物細胞培養培地中で、通常の培養条件(例えば37℃、5% CO2濃度)で7〜14日間培養し、その培養上清から抗体を取得する。
腹水形成法の場合は、ミエローマ細胞由来の哺乳動物と同種系動物の腹腔内にハイブリドーマを約1×107個投与し、ハイブリドーマを大量に増殖させる。そして、1〜2週間後に腹水を採取する。
上記抗体の採取方法において抗体の精製が必要とされる場合は、硫安塩析法、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過、アフィニティークロマトグラフィーなどの公知の方法を適宜選択して、又はこれらを組み合わせることにより精製することができる。
【0019】
(3) ビメンチンの切断産物に対するポリクローナル抗体の作製
前記の通り調製された抗原を哺乳動物、例えばラット、マウス、ウサギなどに投与する。抗原の動物1匹当たりの投与量は、アジュバントを用いないときは0.1〜100mgであり、アジュバントを用いるときは10〜1000μgである。アジュバントとしては、フロイント完全アジュバント(FCA)、フロイント不完全アジュバント(FIA)、水酸化アルミニウムアジュバント等が挙げられる。免疫は、主として静脈内、皮下又は腹腔内等に注入することにより行われる。また、免疫の間隔は特に限定されず、数日から数週間間隔、好ましくは2〜5週間間隔で、1〜10回、好ましくは2〜5回免疫を行う。そして、最終の免疫日から6〜60日後に、酵素免疫測定法(ELISA(enzume-linked immunosorbent assy)又は EIA(enzyme immunoassay))、放射性免疫測定法(RIA;radioimmuno assay)等で抗体価を測定し、最大の抗体価を示した日に採血し、抗血清を得る。
【0020】
その後は、ビメンチンの切断産物に対する抗血清中のポリクローナル抗体の反応性をELISA法などで測定する。そして、ビメンチンの切断産物に強い反応性を示し、かつ、無傷のビメンチンには反応性を示さないものを選択する。
例えば、まず、抗血清中のポリクローナル抗体を、ビメンチンの切断産物で固定されたアフィニティカラムにかけてビメンチンの切断産物と反応する抗体(カラム吸着画分)を採取する。次に、得られた抗体を、無傷のビメンチンで固定されたアフィニティカラムにかけて、吸着せずに溶出する抗体を採取する。そして、最終的に得られた抗体がビメンチンの切断産物とは反応するが無傷のビメンチンとは反応しないことを、ELISA等により確認する。
【0021】
2.アポトーシスの検出方法
本発明においては、前記抗体を用いてビメンチンの切断産物を検出(例えば定量)することができる。例えば、本発明のモノクローナル抗体又はポリクローナル抗体とビメンチンの切断産物とを反応させ、次にその反応産物に西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)などで標識した抗マウスIgG抗体を結合させる。その後、酵素反応により発色した試料を測定器にかけてビメンチンの切断産物を定量することが可能である。得られた値は、カスパーゼの活性化を検出する指標となり、値が大きいほどカスパーゼの活性が高く、試験に供した細胞のアポトーシスが進行していると判断することができる。
【0022】
また、本発明の抗体を生体試料中の細胞と反応させることにより、アポトーシスを検出することができる。例えば、測定対象試料と前記抗体とを反応させた後、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)などで標識した抗マウスIgG抗体を用いて常法によりビメンチンの切断産物を検出、定量する。
測定値が陰性対照値と比較して高い場合には、カスパーゼの活性が高いと判定することができ、陽性対照値と比較して低い場合には、カスパーゼの活性が低いと判定することができる。これらの値は、アポトーシスの進行度を判断するための資料(例えば全身性エリテマトーデス(SLE; Systemic Lupus Erythematosus)、自己免疫性溶血性貧血、バセドウ病などの自己免疫疾患、又は後天性免疫不全症候群(AIDS)等の進行度の指標)とすることができる。
【0023】
3.本発明の抗体を含む試薬
本発明においては、ビメンチンの切断産物に対する抗体を、各種試薬として使用することができる。例えば、ビメンチンの切断産物検出用試薬として使用する場合は、前記2.に記載の測定方法を用いて検出が行われる。本発明の試薬には、上記抗体のほか、HRP標識抗マウスIgG抗体、HRP標識抗ウサギIgG抗体、HRPの基質、緩衝液等を含めることができる。
【0024】
また、本発明の抗体を免疫組織染色用試薬として用いる場合は、通常の免疫組織染色法に従って検出が行われる。この場合、本発明の試薬には上記抗体のほか、HRP標識抗マウスIgG抗体、蛍光標識抗マウスIgG抗体、HRPの基質、緩衝液等を含めることができる。
例えば、SLE患者のバイオプシーから得られる種々の組織切片を常法により調製し、本発明の抗体を結合させる。西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)標識した抗マウスIgG抗体を二次抗体として本発明の抗体に結合させ、3,3'-ジアミノベンジジン(3,3'-diamonobenzidine)処理を施して染色する。染色後顕微鏡観察を行い、茶色に染色された領域がカスパーゼ活性化を起こしたものと判断することができる。
【0025】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。但し、本発明はこれら実施例にその技術的範囲が限定されるものではない。
〔実施例1〕 抗体の作製
(a) 材料
免疫に用いたペプチドはバイオロジカ株式会社(名古屋、日本)から購入した。活性化ヘモシアニン(Imject Maleimide-KLH)はPierce社(Rockford, IL, USA)より購入した。FMP活性化セルロファインは生化学工業(東京、日本)より購入した。その他、生化学試薬はSigma-Aldrich Japan(東京、日本)より購入した。
【0026】
(b) 化学合成ペプチドとキャリアー蛋白質とのカップリング
次の配列を持つ合成ペプチド(配列V1, Cys-Gln-Ile-Asp-Val-Asp(配列番号1); 配列V2, Val-Ser-Lys-Pro-Asp-Cys(配列番号2))2mgをDulbeccoのリン酸緩衝液(PBSと略す、Harlow E. & Lane, D. (1988) “Antibody”Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY. USA)に溶解した。
V1及び V2の配列はそれぞれビメンチン蛋白質内のカスパーゼ-8切断部位のN末端側、C末端側の配列にカップリングのためのCys残基を加えたものである(図1)。V1は 400μl、V2は200 μlのPBSに溶解した後、活性化ヘモシアニン(Imject Maleimide-KLH) 200μlと混合してカップリング反応を開始した。混合物は室温で2時間半の間、穏やかに回転混和した。反応生成物を4 ℃においてPBSに対して透析し未反応のペプチドを除いた。以上の反応により得られたペプチド・キャリアー複合体は総体積が5 mlになるようにPBSを加えた。
【0027】
(c) 免疫
上記のペプチド・キャリアー複合体をFreundのアジュバント(Harlow E. & Lane, D. (1988)“Antibody”Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY. USA) と良く混合した後、ニュージーランド白ウサギに対し皮下注射して免疫を行った。1回当たりペプチド400μgを含むペプチド・キャリアー複合体を使用した。免疫感作の日程は第1回(1日目)、第2回(9日目)、第3回(22日目)、第4回(31日目)である。最終回の感作より8日目に全採血を行った後、定法に従って抗血清を調製した。
【0028】
(d) 特異的抗体精製用アフィニティカラムの作製
活性化樹脂(FMP活性化セルロファイン0.3 gを蒸留水50 ml中で膨潤させたのちエコノカラム(Bio-Rad社, Hercules, CA, USA)に充填した。カラム中の樹脂はさらに10 ml の蒸留水で洗浄した。合成ペプチド(配列V1またはV2)1 mgをカップリング緩衝液(50 mM Na2CO3/NaHCO3, pH 8.5) 10 ml中に溶解し、これをカラム中の樹脂と混合してカップリング反応を開始した。カップリング反応はその後、4℃で一晩、回転混和して行った。カップリングを終えた樹脂は未反応の樹脂を不活性化するためにブロッキング緩衝液(50 mM Tris-HCl, pH 8.0, 0.1 M monoethanolamine) 20 mlと反応させ、室温で4時間回転混和した。続いて以下に示す溶液(各20 ml)で順次、洗浄し、未反応のペプチドの除去を行った;1)蒸留水、2)0.1 M Gly-HCl (pH 2.5)、3)蒸留水、4)洗浄緩衝液(20 mM Tris-HCl, pH 7.5, 1 M NaCl, 1 % Triton X-100)、5)蒸留水。作製されたカラムはアフィニティ精製に使用する直前に10 mlの溶出緩衝液(0.1 M Gly-HCl (pH 2.5))で洗浄した後、10 mlの蒸留水、続けて20 mlのTBS(20 mM Tris-HCl, pH 7.5, 0. 15 M NaCl)で洗浄した。
【0029】
(e) 抗血清より特異的抗体のアフィニティ精製
抗血清(V1, 3 ml; V2, 6 ml)を上記のカラムに入れてアフィニティ樹脂と良く混合し、その後、室温で1時間放置して抗体を樹脂に結合させた。非特異的結合蛋白質を除去するために樹脂を以下の溶液で順次、洗浄した。1)TBS, 10 ml, 2)洗浄緩衝液(上記)、30 ml,3)TBS, 30 ml, 4)0. 15 M NaCl, 10 ml。特異的抗体をカラムより溶出させるため、カラムに4 mlの溶出緩衝液(上記)を添加した。カラムより溶出された蛋白質画分は氷上ですみやかに1 M Tris, 0.2 mlと混合してpHを中性付近に戻した。
以上の操作で2.75 mg/mlの抗V1抗体及び0.15 mg/mlの抗V2抗体がそれぞれ4 ml得られた。精製抗体は分注して凍結保存(-20 ℃)した。
【0030】
〔実施例2〕特異的抗体を用いたウエスタンブロット解析
ヒトT細胞株Jurkat又はSKW6.4(4 x 105 cells/ml )を200 ng/mlの抗Fas抗体(医学生物学研究所、名古屋、日本)で処理してアポトーシスを誘導した。0時間から最長8時間処理した細胞(各2 x 106 個)を遠心分離(1000 rpm/min、5 分)により回収した。回収した細胞はPBSでけん濁した後、再度上記の条件により遠心して試料中の培地を除いた。各細胞試料はSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動に供するためサンプル緩衝液(62.5 mM Tris-HCl, pH 6.8, 6 M Urea, 2 % sodium dodecylsulfate (SDS), 10 % glycerol, 0.003 % bromophenol blue) 40μl中で超音波処理(20秒間)した。各細胞抽出試料中の蛋白質は12 %ポリアクリルアミドゲル電気泳動(Laemmli, U. K. (1970) Nature, 227, 680-685.)により分離した後、セミドライブロット転写装置(日本エイドー、東京、日本)を用いてニトロセルロース膜に転写して(Towbin, H., Staehelin, T. and Gordon, J. (1979), Proc. Natl. Acad. Sci. USA 76, 4350-4354.)ウエスタンブロットを作製した。
【0031】
ウエスタンブロットは酵素化学ルミネッセンス標識法(ECL)によって抗体染色(Harlow E. & Lane, D. (1988) “Antibody” Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY. USA)した。1次抗体は市販の抗ビメンチン抗体V9(8.8 μg/ml, Sigma-Aldrich Japan社, 東京、日本)又は抗V1抗体若しくは抗V2抗体(0.2 μg/ml)、2次抗体は西洋ワサビペルオキシダーゼ標識抗マウス(またはウサギ)IgG(1000倍希釈液, Cappel社, Durham, NC, USA)をそれぞれ用い、2次抗体反応後、抗体の結合をECL Plusキット(アマシャムジャパン社、東京、日本)を用いて検出した。抗体染色の方法は同キットのプロトコールに従った。
結果を図2及び3に示す。
【0032】
図2は、抗Fas抗体で処理したJurkat細胞抽出液を電気泳動後、ウエスタンブロットを作製して抗ビメンチン抗体(V9)で抗体染色したものである。数時間の抗Fas抗体処理の結果、ビメンチン(58 kDa)は、カスパーゼにより最大3カ所切断され、種々の断片を生じた。
アポトーシスを起こした細胞抽出液に対し、抗V1または抗V2抗体を用いてウエスタンブロット解析を行うと、Ile-Asp-Val-Asp配列が切断されて生じたビメンチンの断片のみが特異的に染色された(図3)。V1抗体の場合は19.5 kDaの大きさの断片、抗V2抗体の場合は27 kDa及び 21 kDaの大きさの断片が検出された(図3)。V2を用いて2種類の断片が検出されるのは、カスパーゼ-8による断片化に加えて他のカスパーゼが、ほぼ同時に又は少し遅れて更なる断片化を起こすからである。一方、上記の2種の抗体は切断を受けていない無傷のビメンチン(58 kDa)には反応しない(図3、0時間のレーン)。したがって、本発明の抗体は、アポトーシス細胞中のビメンチン断片のみを認識することがわかった。
【0033】
〔実施例3〕 特異的抗体を用いたアポトーシス細胞の間接蛍光染色
ヒトT細胞株Jurkat(4 x 105 cells/ml )を200 ng/mlの抗Fas抗体(医学生物学研究所)で処理してアポトーシスを誘導した。6時間後、抗Fas抗体で処理した細胞(1.5 x 106 個)を遠心分離(1000 rpm/min、5 分)により回収した。回収した細胞はPBSにけん濁した後、再度上記の条件により遠心して試料中の培地を除いた。
集めた細胞は冷メタノール(-20 ℃)中で2分間おいて固定した。固定された細胞はPBSで洗浄した後、間接蛍光染色を行った(Harlow E. & Lane, D. (1988)“Antibody”Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY. USA)。まず、細胞を、抗V1抗体または抗V2抗体(0.2 μg/ml、3%の牛血清アルブミンを含むPBS中)を用いて室温で1時間反応させ、PBSで未反応の抗体を洗浄した。次に、2次抗体として蛍光標識抗ウサギIgG抗体(Alexa448, Molecular Probes社、Eugene, Oregon, USA)を用い、これを500倍に希釈して、上記細胞と室温で30分間反応させた。未反応の2次抗体はPBS中で洗浄して除いた。なお、PBS中にDNA染色試薬DAPI(0.1 μg/ml, Sigma-Aldrich)を入れて核染色体を蛍光標識した。蛍光染色した細胞は蛍光顕微鏡IX70(オリンパス社、東京、日本)で観察した。
【0034】
結果を図4に示す。図4は抗V2抗体で蛍光染色した細胞の写真を示す。アポトーシスを起こした細胞はDAPI染色で視覚化される核の凝縮、断片化により同定できた(図中、矢印で示した)。抗V2抗体はアポトーシスを起こした細胞のみを特異的に染色することが分かる。アポトーシスを起こしていない細胞(図中、大きな矢尻で示した)は蛍光染色されない。また、対照として抗Fas抗体で処理していないJurkat細胞を同様にして調製した場合、これらの抗体による染色は見られない。
【0035】
従って、本発明の抗体は、ビメンチンの切断産物のみと反応し、無傷のビメンチンとは反応しないことが示された。
本発明によればカスパーゼが実際に基質を切断することを蛋白質レベル、細胞レベル、組織レベルで検出することが出来る。これによって1)カスパーゼ-8が前駆体から活性型へ変換すること、2)活性型が細胞内の適切な場所で実際に機能していること、3)細胞集団の中でカスパーゼ-8が機能している細胞を選択的に識別すること、が可能となる。
【0036】
【発明の効果】
本発明により、ビメンチンの切断産物に反応し、無傷のビメンチンに反応しない抗体が提供される。本発明によれば、イニシエーターの役割を果たすカスパーゼであって、活性化し、実際に機能している(蛋白質を切断している)ものを検出することが出来る。
ビメンチンは発生過程の諸組織で高発現され、また癌化に伴ってしばしば発現上昇が観察されている。したがって本発明による抗体を用いることで発生過程の組織や癌細胞におけるカスパーゼの活性化、アポトーシス、あるいは治療を検討する試薬として有用である。
【0037】
【配列表】
【0038】
【配列表フリーテキスト】
配列番号1:合成ペプチド
配列番号2:合成ペプチド
【図面の簡単な説明】
【図1】カスパーゼによるビメンチン切断部位を示す模式図である。
【図2】ウェスタンブロッティングの結果を示す写真である。
【図3】ウェスタンブロッティングの結果を示す写真である。
【図4】アポトーシス細胞の間接蛍光染色結果を示す写真である。
Claims (12)
- 無傷のビメンチンの 259 番目の Asp と 260 番目の Val の間の切断によって得られたビメンチンの切断産物と反応するが、無傷のビメンチンとは反応しないことを特徴とする、ビメンチンの 259 番目の Asp からN末端側に向かって少なくとも5アミノ酸残基を含むN末端側断片又はビメンチンの 260 番目の Val からC末端側に向かって少なくとも5アミノ酸残基を含むC末端側断片を認識する抗体。
- ビメンチンの切断産物がカスパーゼ−8の作用によるものである請求項1記載の抗体。
- N末端側断片が配列番号1に示されるアミノ酸配列を有する、請求項1又は2記載の抗体。
- C末端側断片が配列番号2に示されるアミノ酸配列を有する、請求項1又は2記載の抗体。
- 抗体がポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体である請求項1〜4のいずれか1項に記載の抗体。
- ビメンチンの 259 番目の Asp と 260 番目の Val の間の切断によって得られたビメンチンの切断産物と反応するが、無傷のビメンチンとは反応しないモノクローナル抗体の作製方法であって、
(a)ビメンチンの 259 番目の Asp からN末端側に向かって少なくとも5アミノ酸残基を含むN末端側断片又はビメンチンの 260 番目の Val からC末端側に向かって少なくとも5アミノ酸残基を含むC末端側断片を含む抗原ポリペプチドを用いて非ヒト哺乳動物を免疫し、
(b)上記非ヒト哺乳動物の抗体産生細胞からハイブリドーマを調製し、
(c)ビメンチンの切断産物とは反応するが無傷のビメンチンとは反応しないモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを選択する、
ことを含む、前記方法。 - 請求項6記載の方法により得られるモノクローナル抗体。
- ビメンチンの 259 番目の Asp と 260 番目の Val の間の切断によって得られたビメンチンの切断産物と反応するが、無傷のビメンチンとは反応しないポリクローナル抗体の作製方法であって、
(a)ビメンチンの 259 番目の Asp からN末端側に向かって少なくとも5アミノ酸残基を含むN末端側断片又はビメンチンの 260 番目の Val からC末端側に向かって少なくとも5アミノ酸残基を含むC末端側断片を含む抗原ポリペプチドを用いて非ヒト哺乳動物を免疫し、
(b)上記非ヒト哺乳動物の血液から抗血清を得る、
ことを含む、前記方法。 - 請求項8記載の方法により得られるポリクローナル抗体。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の抗体と259 番目の Asp と 260 番目の Val の間で切断されたビメンチンの切断産物とを反応させ、得られる反応産物を検出することを特徴とする、ビメンチンを 259 番目の Asp と 260 番目の Val の間で切断するカスパーゼの活性の検出方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の抗体と259 番目の Asp と 260 番目の Val の間で切断されたビメンチンの切断産物とを反応させ、得られる反応産物を検出することを特徴とするアポトーシスの検出方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の抗体を含む、アポトーシスの検出用試薬。
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