JPH11341980A - 改変された抗体Fab断片 - Google Patents

改変された抗体Fab断片

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JPH11341980A
JPH11341980A JP10152956A JP15295698A JPH11341980A JP H11341980 A JPH11341980 A JP H11341980A JP 10152956 A JP10152956 A JP 10152956A JP 15295698 A JP15295698 A JP 15295698A JP H11341980 A JPH11341980 A JP H11341980A
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fab fragment
fragment
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modified
antibody
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JP10152956A
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English (en)
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Takashi Satsu
隆史 佐津
Izumi Inohara
泉 猪原
Yoshihiko Maekawa
宜彦 前川
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】免疫測定法において測定感度が低下しない固定
化改変抗体Fab断片を提供する。 【解決手段】抗体Fab断片のH鎖のカルボキシ末端に
リンカー、例えば塩基性アミノ酸のポリペプチドを結合
した改変された抗体Fab断片、改変前のFab抗体の
H鎖をコードする遺伝子の3’末端に、塩基性アミノ酸
のポリペプチドをコードする遺伝子を読みとりフレーム
が合うように接続し、該組換えDNA配列を含有するプ
ラスミドを用いて、Fab断片産生可能なプラスミドを
得た後、宿主細胞を形質転換し、該形質転換体を培養
し、培養物から改変Fab断片を採取することを特徴と
する改変Fab断片の製造法、上記改変Fab断片を用
いた免疫測定法および免疫測定用試薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い配向性を維持
した支持体への固定化が可能である改変された抗体Fa
b断片、さらに詳細には、抗体Fab断片のH鎖のカル
ボキシ末端にリンカーを付加して改変された抗体Fab
断片に関する。なお、配向性とは、Fab断片を支持体
に固定化する際、抗原結合部位が直接、支持体と結合す
ることを阻止し、該Fab断片の抗原結合部位と抗原と
を効率よく接触させ、その結果、両者の結合を促進する
ことを意味する。
【0002】
【従来の技術】近年、抗体遺伝子が解明され、その構造
遺伝子や抗原に対する多様性獲得のメカニズムが明らか
になった。さらに、遺伝子工学の急速な進歩とあいまっ
て、遺伝子組換え技術を用いてモノクローナル抗体を作
製することが可能になり、さらに、その応用分野の拡大
が期待されている。
【0003】遺伝子組換え技術を利用して、遺伝子レベ
ルでの人為的な抗体分子の機能改変や修飾が可能とな
り、これによって、FabおよびscFvのような抗体
断片を直接しかも容易に産生できるだけでなく、従来の
ハイブリドーマ法では調製が不可能であった非天然型の
全く新しい形態・機能をもつ抗体分子が作製され、機能
の検討が行われている。
【0004】遺伝子組換え技術を利用した抗体Fab断
片の修飾については、ホーウィッツ(Horwitz)ら(WO 9
222324、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:8678〜8682(1
988))の報告がある。ホーウィッツらはFab断片のH
鎖のカルボキシ末端に天然型抗体のヒンジ領域に相当す
るアミノ酸配列をもつリンカーを連結し、天然型のFa
b’断片を大腸菌で発現させることに成功している。
【0005】一方、Fab断片を非天然型形態に修飾
し、その機能を向上させている例も報告されている。チ
ェン(Chen)ら(FEBS Lett. 338:167〜169(1994 )は、
抗体にポリ−L−リジンを結合することによって、抗体
と導入したいDNAとを混ぜ合わせて、得られる抗体−
DNA複合体の形成効率が上がること、およびポリ−L
−リジンを結合したFabフラグメントを使用すると、
IgGに比べ細胞への導入効率が約10倍向上すること
を報告している。
【0006】一般にEIA法(酵素免疫測定法)を利用
した診断用途に抗体を用いる場合、抗体分子をポリスチ
レンビーズ、イムノプレートあるいはガラスウールなど
の適当な支持体に固定化しなければならない。IgG分
子については、定常領域の疎水性部位を利用してイムノ
プレートなどの支持体へ吸着し、抗原結合部と抗原との
接触が効率よく行われている、すなわち配向性が高いと
いわれているが、IgG分子が支持体に吸着する機構に
ついてはいまだ不明な点が多い。
【0007】Fab断片(図1)のような抗体断片分子
の支持体への吸着機構についても、IgG同様に不明な
点が多い。Fab断片はIgG分子の定常領域の疎水部
位をもたず、IgG分子のように高い配向性を維持し
て、支持体に吸着させることが困難である。一方、Fa
b断片のような抗体断片分子の支持体への吸着性および
配向性の向上した抗体分子の修飾についての報告は、こ
れまでなされていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、免疫
測定法において測定感度が低下しない固定化改変抗体F
ab断片を提供することにあり、具体的には抗体Fab
断片が、高い配向性を維持して支持体に固定化ができる
ように、改変された抗体Fab断片を提供することにあ
る。本発明者らは、従来のFab断片が支持体に固定化
される際には、図2に示されるように、抗原結合部位を
介して、Fab断片が支持体に結合して、その結果、測
定系の感度を低下させると推定した。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記問題点
を解決するために鋭意検討した結果、抗体Fab断片の
H鎖のカルボキシ末端にリンカーを付加させることによ
り、前記問題点が解決できることを見いだし、本発明を
完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は抗体Fab断片のH鎖
のカルボキシ末端にリンカーを結合したことを特徴とす
る改変された抗体Fab断片である(図3参照、図中、
リンカーとはリジンのポリペプチド鎖を示す)。
【0011】また、本発明は改変前のFab抗体のH鎖
をコードする遺伝子の3’末端に、塩基性アミノ酸のポ
リペプチドをコードする遺伝子を読みとりフレームが合
うように接続したことを特徴とする組換えDNAであ
る。
【0012】さらに、本発明は上記組換えDNAを含有
する組換えプラスミドである。
【0013】本発明は上記組換えプラスミドを用いて、
宿主細胞を形質転換した形質転換体である。
【0014】また、本発明は上記形質転換体を培養し、
培養物から改変Fab断片を採取することを特徴とする
改変された抗体Fab断片の製造法である。
【0015】本発明は上記改変された抗体Fab断片を
支持体に固定化させたことを特徴とする固定化改変抗体
Fab断片である。
【0016】また、本発明は上記固定化抗体Fab断片
を含む免疫測定用試薬である。
【0017】本発明は上記固定化抗体Fab断片を用い
た免疫測定法である。
【0018】
【発明の実施態様】本発明の抗体Fab断片とは、遺伝
子組換え技術により製造される抗体断片であり、改変さ
れた抗体Fab断片(以下、改変Fab断片という)と
は、抗体Fab断片のH鎖のカルボキシ末端にリンカー
を結合した抗体Fab断片である。本発明において、リ
ンカーとは抗体Fab断片と支持体を結合させる機能を
有する架橋基であり、リンカーは抗体Fab断片とは遺
伝子工学的に結合して製造される。
【0019】抗体Fab断片のH鎖は、動物種や抗体の
サブクラスによるが、約230残基のアミノ酸数で構成
される。そのうちN末端側のアミノ酸約100残基分が
可変領域、残りの領域がCH1領域と呼ばれており、前
者は抗原との結合部位を有している。Fab断片を改変
する際、可変領域にリンカーを挿入するという変異を加
えることは抗原結合能が低下することが予想される。本
発明においてリンカーの挿入部位は、H鎖のC末端、す
なわちCH1領域のC末端が望ましい。リンカーとして
は、例えば、塩基性アミノ酸のポリペプチドが挙げられ
る。塩基性アミノ酸としては、アルギニン(Arg)、
リジン(Lys)、ヒスチジン(His)などが挙げら
れ、塩基性アミノ酸のポリペプチドとしては、例えば−
(Arg)n(n=5〜20の整数)、−(Lys)n
(n=5〜20の整数)、−(His)n(n=5〜2
0の整数)、またはこれらの塩基性アミノ酸のランダム
ポリペプチドを含む。これらのアミノ酸のポリペプチド
は、改変Fab断片の配向性を評価し、最適の配列およ
び改変Fab分子を選択すればよい。一方、本発明の改
変Fab分子は、リンカー配列中に含まれる塩基性アミ
ノ酸側鎖のプラス電荷と支持体のマイナス電荷とのイオ
ン結合により結合される。配向性とは、前述したように
Fab断片を支持体に固定化する際、抗原結合部位が直
接、支持体と結合することを阻止し、該Fab断片の抗
原結合部位と抗原とを効率よく接触させ、その結果、両
者の結合を促進することを意味する。
【0020】次に本発明の改変Fab断片の製法を各工
程毎に詳述する。 (1)Fab断片発現ベクターの構築 Fab断片発現ベクターの基本構造は、Fab断片を構
成するH鎖およびL鎖の遺伝子をタンデムに導入できる
組換えベクターである。すなわち、5’側からプロモー
ター、リーダー配列およびL鎖をコードする遺伝子、さ
らにプロモーター、リーダー配列およびH鎖をコードす
る遺伝子の順に配置される。Fab断片のH鎖およびL
鎖遺伝子を大腸菌で発現させるためのプロモーターとし
ては、lacZプロモーターがもっともよく使われてい
るが、アルカリフォスファターゼ、トリプトファンプロ
モーター系など他の知られた細菌プロモーターも適して
いる。一方、目的のタンパク質をペリプラズマ腔中に分
泌させるにはリーダー配列が必要であり、ペクテート溶
解リーダー配列あるいはE.coli熱安定性エンテロ
トキシン・シグナル配列などが適している。これらプロ
モーター、リーダー配列およびタンパク質の種類は、ベ
クターの機能、発現およびスクリーニング効率、安定性
に大きな影響を与える。プロモーターおよびリーダー配
列は、発現させる抗体の種類あるいは宿主細胞の種類に
応じ最適の組み合わせで用いればよい。また、Fab断
片のH鎖およびL鎖遺伝子の配置が入れ替わっても何ら
問題ない。
【0021】(2)改変Fab断片発現ベクターの構築 本発明は、Fab断片のアミノ酸配列を変更した改変F
ab断片である。改変Fab断片発現ベクターは、上記
Fab断片発現ベクターをベースに最終生成物が所望の
特性を有することを条件として、欠失、挿入および置換
のあらゆる組み合わせを用いて構築することができる。
改変Fab断片発現ベクターは、当該技術分野で公知の
種々の方法により調製することができる。これらの方法
としては、部位特異的突然変異誘発、PCR突然変異誘
発、カセット式突然変異誘発および合成遺伝子を用いた
アダプターによる方法があげられるが、これらに限られ
るものではない。これらの方法では、標的ポリペチドの
核酸(DNAあるいはRNA)、または標的ポリペチド
の核酸に相補的な核酸を用いることができる。
【0022】(3)改変しようとする抗体遺伝子の単離 H鎖あるいはL鎖をコードするメッセンジャーRNA
(mRNA)は適当な起源、すなわち成熟B細胞または
ハイブリドーマ細胞から単離する。その際、RNA単離
の標準技術およびポリーAmRNAを分離するためのオ
リゴーdTセルロースクロマトグラフィーを使用する。
次いで、所望のcDNAに特徴的である適当なプライマ
ーを用いて、mRNAの混合物からcDNAを作製す
る。H鎖あるいはL鎖をコードする遺伝子は、cDNA
を鋳型とし適当なプライマーを用い、通常のPCR法に
従い、増幅し、単離できる。この種のプライマーは、抗
体のアミノ酸配列に基づいて推測し合成することができ
る。
【0023】(4)改変Fab断片発現ベクターコンス
トラクトの構築 改変Fab断片発現ベクターコンストラクトの構築には
標準的な方法を用いる。すなわち、制限酵素で切断、開
裂した改変Fab断片発現ベクターにL鎖をコードする
遺伝子をライゲーションすることにより連結する。さら
に、L鎖をコードする遺伝子を挿入した改変Fab断片
発現ベクターを再度、制限酵素で切断、開裂させ、H鎖
をコードする遺伝子を挿入して改変Fab断片発現ベク
ターコンストラクトが構築できる。改変Fab断片発現
ベクターの切断に用いられる制限酵素は、Fab断片の
H鎖およびL鎖をコードする遺伝子を切断するものであ
ってはならない。制限酵素としてはXbaI、Sac
I、XhoIおよびSpeIが望ましい。
【0024】(5)改変抗体Fab断片の発現 宿主細胞、例えば大腸菌を上記改変Fab断片発現ベク
ターコンストラクトを用い、通常の方法で形質転換す
る。好ましい大腸菌宿主として大腸菌株XL1Blue
もしくは大腸菌株JM109があるが、これらは単に例
示であって、本発明を限定するものではない。Fab断
片を生産するのに使用する菌株の培養は、サンブルック
ら(Molecular Cloning, A Laboratory Manual, New Yo
rk; Cold Spring Habour Laboratory Press, 1989)に記
載されているようにして、適当な培地中で行う。他の必
要な添加物も適当な濃度で用いることができる。温度、
pHなどの培養条件は、宿主細胞のペリプラズ腔中に分
泌させるのに適した条件で行う。最適温度は、宿主細
胞、Fab断片の配列および他のパラメーターに依存す
ると考えられる。通常、25〜37℃の温度で宿主細胞
を培養することが望ましいが、20℃という低い温度で
も適している。本発明の改変Fab断片を宿主細胞のペ
リプラズ腔中に分泌させるには25℃での培養が特に好
ましい。
【0025】(6)改変抗体Fab断片の精製 組換え細胞培養液から可溶性ポリペプチドを回収し、改
変抗体Fab断片の精製品を得る。第一工程として、組
換え細胞培養液を遠心分離することにより菌体を回収す
る。集めた菌体から通常の方法、たとえば凍結−解凍法
あるいは超音波破砕法により可溶性タンパク質画分を分
離する。次いで改変抗体Fab断片を可溶性タンパク質
画分から精製する。精製にはイオン交換クロマトグラフ
ィー、疎水クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラ
フィーあるいはアフィニティークロマトグラフィー、例
えばプロテインAクロマトグラフィーもしくはプロテイ
ンGクロマトグラフィーを単独あるいは組み合わせて用
いることができる。本発明の改変Fab断片の精製には
プロテインGクロマトグラフィーが有用であり、イオン
交換クロマトグラフィーと組み合わせて電気泳動的に単
一バンドを得ることができる。
【0026】(7)イムノプレートを用いた改変Fab
断片の評価 本発明の改変Fab断片の評価は、支持体としてイムノ
プレートを用いた通常のサンドウィッチELISA法で
評価できる。本発明の改変Fab断片の評価は市販され
ているイムノプレートを使用して行うことができる。改
変Fab断片を適当な緩衝液、たとえば炭酸緩衝液ある
いはリン酸緩衝液で希釈し、イムノプレートに吸着させ
る。次いで、BSAで該プレートをブロッキングした
後、該改変Fab断片が認識する抗原を反応させ、さら
にペルオキシダーゼを標識した抗体を反応させる。次い
で、ペルオキシダーゼに対する基質および発色剤、例え
ば、o−フェニルジアミン溶液あるいはテトラメチルベ
ンジジン溶液を反応させ、吸光度、A490値あるいは
A450値を測定する。その結果として、リンカーを付
加した改変Fab断片および未改変Fab断片のA49
0値あるいはA450値を比較することにより改変Fa
b断片の評価が可能になる。
【0027】本発明において、リンカーはリンカー配列
中に含まれる塩基性アミノ酸側鎖のプラス電荷と支持体
のマイナス電荷とのイオン結合により、支持体に結合さ
れる。
【0028】本発明において、支持体とは、抗体Fab
断片が固定化される担体であれば、いかなるものでもよ
いが、例えば、ポリスチレン製イムノプレート、ガラス
ウール、イムノビーズなどが例示され、素材および形状
は特に限定されない。
【0029】本発明の改変Fab断片(タンパク工学的
手法や遺伝子工学的手法により、リンカーを付加された
抗体Fab断片)の配向性は、通常のサンドウィッチE
LISA法で評価できる。すなわち、改変Fab断片を
適当な緩衝液で希釈し、イムノプレート等に吸着させ
る。次いで、例えばBSAで該プレートをブロッキング
した後、該改変Fab断片が認識する抗原を反応させ、
さらにペルオキシダーゼを標識した抗体を反応させる。
次いで、ペルオキシダーゼに対する基質および発色剤
(例えば、o−フェニルジアミン溶液)を反応させ、吸
光度、A490値あるいはA450値を測定する。その
結果として、リンカーを付加した改変Fab断片および
未改変Fab断片のA490値あるいはA450値を比
較すると、前者では後者に比べて、A490値あるいは
A450値が高く、配向性が向上したことが証明でき
る。
【0030】本発明の改変Fab断片は支持体、例えば
ポリスチレン製イムノプレートには、リン酸緩衝液(p
H5)で希釈した改変Fab断片を添加した後、4℃で
一晩あるいは37℃で2時間静置することにより固定化
することができる。
【0031】固定化された抗体Fab断片は、通常の免
疫測定法に使用して、抗原・抗体反応を利用して、目的
の抗原の測定を行うことができる。
【0032】抗原としては、例えば肝細胞再生促進因子
(Augmenter of liver regeneration,ALR)(Pro.Nat
l.Acad.Sci.,USA,vol.81, 8142-8146, 1994)がある。該
抗原は、部分肝切除したラットの血清中や再生肝細胞中
に認められる。したがって、該抗原に対する抗ALR抗
体は、肝細胞再生のメカニズムを解明する上で有用であ
る。また、血清中にも認められることから、該抗体は種
々の肝疾患に対する診断用抗体としても有用であると期
待される。
【0033】
【実施例】以下に、実施例により本発明をさらに詳細に
説明する。実施例1 (1)Fab断片発現ベクターの構築 プラスミドpSurfscriptTMSK(−)(ス
トラタジーン)をテンプレートとし、、配列表の配列番
号1および配列番号2でそれぞれ表される2種類のDN
AをプライマーとしてPCRを実施した。すなわち、こ
れら2種類のプライマーをそれぞれ、1.0μMとテン
プレートプラスミド0.1μgとを200μMdNTP
(dGTP、dATP、dTTP、dCTP)、0.0
1%ゼラチン、1.5mM塩化マグネシウム、50mM
塩化カリウム、10mMトリス塩酸緩衝液(pH8.
3)を含む反応液100μl中、2.5ユニットのTaq
DNAポリメラーゼを用いて、両プライマー間、約14
0bpを増幅した。反応条件は、95℃、1分間の熱変
性工程、42℃、1分間のアニーリング工程、72℃、
1分間のDNA鎖伸長工程の3工程を35回繰り返し、
さらに、72℃、10分間反応させた。反応後、増幅さ
れたDNAをフェノール−クロロホルム抽出、エタノー
ル沈殿にて回収し、50μlのTEに溶かした。
【0034】プラスミドpSurfscriptTMS
K(−)をテンプレートとし、配列表の配列番号3およ
び配列番号4で、それぞれ表される2種類のDNAをプ
ライマーとして、上記した条件でPCRを実施し、両プ
ライマー間、約140bpを増幅した。増幅されたDN
Aはフェノール−クロロホルム抽出、エタノール沈殿に
て回収し、50μlのTEに溶かした。
【0035】上記工程で増幅させたDNA5μgを5ユ
ニットのEcoRIを用いて37℃、2時間切断後、5
ユニットのXbaIで、さらに37℃、2時間切断し
た。得られたDNA断片は、フェノール−クロロホルム
抽出、エタノール沈殿にて回収し、20μlのTEに溶
かし、DNA断片を精製した。次に、上記工程で増幅
させたDNA5μgを5ユニットのXbaIを用いて3
7℃、2時間切断後、2.5ユニットのKpnIでさら
に37℃、2時間切断した。得られたDNA断片は、フ
ェノール−クロロホルム抽出、エタノール沈殿にて回収
し、20μlのTEに溶かし、DNA断片を精製し
た。次に、DNA断片およびをDNAライゲーショ
ンキット(Ligation High, 東洋紡)を用いて16℃で1
時間反応させ連結させた。連結させたDNA断片は、
フェノール−クロロホルム抽出、エタノール沈殿にて回
収し、20μlのTEに溶かした。次に連結させたDN
A断片5μgを5ユニットのEcoRIを用いて37
℃、2時間切断後、5ユニットのKpnIでさらに37
℃、2時間切断し、フェノール−クロロホルム抽出、エ
タノール沈殿にて回収し、10μlのTEに溶かし、D
NA断片を得た。プラスミドpSurfscript
TMSK(−)10μgを10ユニットのEcoRIを
用いて37℃、2時間切断後、10ユニットのKpnI
でさらに37℃、2時間切断した。この反応液を0.7
%アガロース電気泳動にかけ、約3kbのDNA断片を
ゲルから切り出し、ガラスミルク(キアゲン社)を用い
てDNA断片を精製した。DNA断片およびとを
DNAライゲーションキット(Ligation High、東洋紡)
を用いて連結させ、Fab断片発現用ベクターを構築
し、pTIFab1と命名した。
【0036】(2)改変Fab断片発現ベクターの構築 リンカーDNAを作製するために、配列表の配列番号5
および6の合成DNAをそれぞれ50nMずつ混合し、
100℃で10分間インキュベートした後、室温で冷却
した。Fab断片発現用ベクター(pTIFab1)1
0μgを15ユニットのSpeIで37℃、2時間切断
後、引き続き5ユニットのKpnIで37℃、2時間切
断した。反応液を0.7%アガロース電気泳動にかけ、
約3.2kbのDNA断片をゲルから切り出し、ガラス
ミルク(キアゲン社)を用いてDNA断片を精製した。
このDNA断片3μgとリンカーDNA50pMとをD
NAライゲーションキット(Ligation High、東洋紡)を
用い、16℃、1時間反応させて連結させ、改変Fab
断片発現用ベクターを構築し、pMKFLys5と命名
した。
【0037】実施例2 抗ALR抗体遺伝子の単離 抗ALR抗体を産生するハイブリドーマ細胞(クローン
番号:15−1)からTotal RNA Separator Kit (クロ
ンテック)を用い、total RNAを単離した。次に、単
離したtotal RNAからRT−PCR Kit(ストラ
タジーン)を用い、cDNAを調製した。Fab断片の
L鎖の遺伝子を単離する目的で、cDNAをテンプレー
トとし、配列表の配列番号7および8でそれぞれ表され
る2種類のDNAをプライマーとして、PCRを実施し
た。一方、Fab断片のH鎖の遺伝子を単離する目的
で、cDNAをテンプレートとし、配列表の配列番号9
および10でそれぞれ表される2種類のDNAをプライ
マーとして、PCRを実施した。すなわち、プライマー
をそれぞれ1.0μMとテンプレートcDNA0.1μ
gとを200μM dNTP(dGTP、dATP、d
TTP、dCTP)、0.01%ゼラチン、1.5mM
塩化マグネシウム、50mM塩化カリウム、10mMト
リス塩酸緩衝液(pH8.3)を含む反応液100μl
中、2.5ユニットのTaq DNAポリメラーゼを用い
て、H鎖およびL鎖のいずれも両プライマー間、約70
0bpを増幅した(配列番号11および12)。反応条
件は、95℃、1分間の熱変性工程、42℃、1分間の
アニーリング工程、72℃、1分間のDNA鎖伸長工程
の3工程を35回繰り返し、さらに72℃、10分間反
応させた。反応後、増幅されたDNAをフェノール−ク
ロロホルム抽出、エタノール沈殿にて回収し、50μl
のTEに溶かした。
【0038】実施例3 抗ALR抗体Fab断片の発現
ベクターの構築 実施例1で得た発現ベクターpMKFLys5 5μg
および実施例2で得たFab断片のL鎖の遺伝子(配列
番号11)5μgをそれぞれ5ユニットのXbaIで3
7℃、2時間切断した後、引き続き、5ユニットのSa
cIで37℃、2時間切断した。両者をDNAライゲー
ションキット(Ligation High、東洋紡)を用いて連結さ
せ、L鎖遺伝子を挿入した。次に、L鎖遺伝子を挿入し
たプラスミド5μgおよび実施例2で得たFab断片の
H鎖の遺伝子(配列番号12)5μgをそれぞれ10ユ
ニットのSpeIで37℃、2時間切断した後、引き続
き5ユニットのXhoIで37℃、2時間切断した。両
者をDNAライゲーションキット(Ligation High、東洋
紡)を用いて連結させ、H鎖遺伝子を挿入し、改変Fa
b断片発現ベクターを作製した。このプラスミドをpM
KFLys5ALRと命名した。
【0039】実施例4 改変抗ALR抗体Fab断片の
発現 実施例3で作製したpMKFLys5ALRで大腸菌X
L1Blue株を形質転換し、組換え大腸菌XL1Bl
ueを得た。次いで、この組換え大腸菌を20mM塩化
マンガン、50μg/mlアンピシリン(ナカライテス
ク)を含むSB培地10mlの入った三角コルベンに一
白金耳植菌し、37℃で一晩振とう培養した。得られた
培養液を0.5mlずつ、上記培地50mlの入った坂
口フラスコ20本に植菌した。37℃で振とう培養し、
培養液の600nmにおける吸光度が約8に達したら、
イソプロピルチオ−β−D−ガラクトシド(ナカライテ
スク)が1mMになるように加え、さらに25℃で一晩
培養を続けた。菌体を遠心分離にて集め、2μMフッ化
フェニルメチルスルフォニル(ナカライテスク)を含む
リン酸塩緩衝液(PBS)50mlで再懸濁した。懸濁
液を超音波破砕装置にて処理し、遠心分離し、その上清
を粗抗体Fab断片溶液とした。
【0040】実施例5 改変抗ALR抗体Fab断片の
精製 実施例4で得られた粗抗体Fab断片溶液を20mMリ
ン酸緩衝液(pH7)で10倍に希釈した後、予め20
mM塩化ナトリウムを含む20mMリン酸緩衝液(pH
7)で平衡化したSP−セファロース(ファルマシア)
に流し、抗体Fab断片を吸着させた。同緩衝液で樹脂
に吸着しなかった夾雑蛋白を洗い流した後、0.5M 塩
化ナトリウムを含む20mMリン酸緩衝液(pH7)で
抗体Fab断片を溶出した。
【0041】上記工程で得られたFab断片溶液を予め
0.5M 塩化ナトリウムを含む20mMリン酸緩衝液
(pH7)で平衡化したプロテインG−セファロース
(ファルマシア)に流速10ml/時間で充填した。同
緩衝液で樹脂に吸着しなかった夾雑蛋白質をA280値
が十分下がるまで洗い流した後、0.2M グリシン塩酸
緩衝液(pH2.5)で溶出した。1mlずつ分画し、
それぞれの分画に1Mトリス塩酸緩衝液(pH9)を5
0μlずつ加えて溶液を中和した後、ELISAによっ
て各分画を分析し、Fab断片を含む画分を集めた。F
ab断片画分は、透析膜(分画分子量13,000)で
外液としてPBSを用いて透析した。
【0042】実施例6 改変Fab断片の純度測定 実施例5で精製した改変Fab断片の純度は、レムリら
の方法に従って、4〜20%グラジエントゲルを用い、
還元および非還元SDSポリアクリルアミド電気泳動で
分析した。その結果を図4に示す。レーン1〜5は、還
元条件、レーン6〜9は、非還元条件である。レーン1
は、分子量マーカー(ファルマシア)である。レーン
2、6はマウスFab分子(カッペル社)。レーン3、
7は菌体破砕物、レーン4、8はSP−セファロース精
製品、レーン5、9は最終精製品である。図4に示すよ
うに実施例3で精製した改変Fab断片は、市販のマウ
スFab分子と同等以上の純度であった。
【0043】実施例7 改変Fab断片の生産量測定 大腸菌での改変Fab断片の産生量は、市販の抗マウス
Fab抗体を用いたELISA法で測定できる。ヤギ抗
マウスIgG(Fab)(シグマ社)を0.5N炭酸緩
衝液(pH8.3)で1000倍希釈したものをイムノ
プレート(コースター社)に1ウェル当たり50μlず
つ添加し、4℃で1晩インキュベートすることによりコ
ーティングした。0.05%Tween20を含むPB
Sで3回洗浄した後、3%BSA(ナカライテスク)/
PBSを1ウェル当たり200μlずつ添加し、37℃
で30分インキュベートすることによりブロッキングし
た。さらに0.05%Tween20を含むPBSで3
回洗浄し、0.05%Tween20、0.1%BSA
を含むPBSで希釈した菌体破砕液を1ウェルあたり1
00μlずつ添加し、37℃で2時間インキュベートし
た後、再度、0.05%Tween20を含むPBSで
3回洗浄し、0.05%Tween20、0.1%BS
Aを含むPBSで希釈したペルオキシダーゼ標識ヤギ抗
マウスIgG(シグマ社)を1ウェル当たり100μl
ずつ添加し、37℃で2時間インキュベートした。次い
で、0.05%Tween20を含むPBSで3回洗浄
することにより、遊離の標識ヤギ抗マウスIgGを完全
に洗い流した後、3mg/mlのo−フェニルジアミン
溶液を1ウェル当たり100μlずつ添加した。室温で
10分インキュベートした後、2N硫酸を1ウェル当た
り100μlずつ添加して、発色反応を停止させ、プレ
ートリーダーでA490値を測定した。実施例2で得ら
れた粗Fab断片溶液中の改変Fab断片の濃度は、3
〜5mg/lであった。
【0044】実施例8 改変Fab断片の抗原結合能測
定 実施例6で作製した改変Fab断片が結合する抗原蛋白
質(ALR)を0.5N炭酸緩衝液(pH8.3)で1
μg/mlに希釈し、イムノプレート(コースター社)
に1ウェル当たり50μlずつ添加し、4℃で1晩イン
キュベートすることによりコーティングした。0.05
%Tween20を含むPBSで3回洗浄した後、3%
BSA(ナカライテスク)/PBSを1ウェルあたり2
00μlずつ添加し、37℃で30分インキュベートす
ることによりブロッキングした。さらに0.05%Tw
een20を含むPBSで3回洗浄し、0.05%Tw
een20、0.1%BSAを含むPBSで希釈した実
施例4で調製した粗抗体溶液を1ウェルあたり100μ
lずつ添加し、37℃で2時間インキュベートした後、
再度、0.05%Tween20を含むPBSで3回洗
浄し、0.05%Tween20、0. 1%BSAを含
むPBSで希釈したペルオキシダーゼ標識ヤギ抗マウス
IgGを1ウェルあたり100μlずつ添加し、37℃
で2時間インキュベートした。次いで0.05%Twe
en20を含むPBSで3回洗浄することにより、遊離
の標識ヤギ抗マウスIgGを完全に洗い流した後、3m
g/mlのo−フェニルジアミン溶液を1ウェル当たり
100μlずつ添加した。室温で10分インキュベート
した後、2N硫酸を1ウェルあたり100μlずつ添加
して発色反応を停止させ、プレートリーダーで吸光度、
A490値を測定した。
【0045】実施例9 イムノプレートへの改変Fab
断片の吸着量測定 種々のpHの緩衝液で希釈した改変Fab断片を1ウェ
ル当たり50μlずつ添加し、4℃、一晩インキュベー
トして改変Fab断片をコーティングした。次いで0.
05%Tween20を含むPBSで3回洗浄した後、
3%BSA(ナカライテスク)/PBSを1ウェル当た
り200μlずつ添加し、37℃で30分インキュベー
トすることにより該ウェルをブロッキングし、さらに
0.05%Tween20を含むPBSで3回洗浄し
た。0.05%Tween20、0.1%BSAを含む
PBSで100000倍希釈したペルオキシダーゼ標識
ヤギ抗マウスFab抗体(シグマ社)を1ウェルあたり
100μlずつ添加し、37℃で2時間インキュベート
した。次いで0.05%Tween20を含むPBSで
3回洗浄することにより、遊離の標識ヤギ抗マウスIg
Gを完全に洗い流した後、3mg/mlのo−フェニル
ジアミン溶液を1ウェル当たり100μlずつ添加し
た。室温で10分インキュベートした後、2N硫酸を1
ウェル当たり100μlずつ添加して発色反応を停止さ
せ、プレートリーダーで吸光度、A490値を測定し
た。その結果を表1に示す。イムノプレートへの改変F
ab断片の吸着量は、吸光度、A490値で表し、A4
90値が高いほど吸着量が多いことになる。
【0046】実施例10 イムノプレートを用いた改変
Fab断片の評価 本発明の改変Fab断片の機能は、改変Fab断片をプ
レートにコーティングしたELISA法で評価できる。
種々のpHの緩衝液で希釈した改変Fab断片を1ウェ
ル当たり50μlずつ添加し、4℃、一晩インキュベー
トして、改変Fab断片をコーティングした。次いで、
0.05%Tween20を含むPBSで3回洗浄した
後、3%BSA(ナカライテスク)/PBSを1ウェル
あたり200μlずつ添加し、37℃で30分インキュ
ベートすることにより、該ウェルをブロッキングし、さ
らに0.05%Tween20を含むPBSで3回洗浄
した。0.05%Tween20、0.1%BSAを含
むPBSで50μl/mlに希釈した抗原(ALR)お
よび抗原(ALR)を含まない0.05%Tween2
0、0.1%BSAを含むPBSのみを1ウェルあたり
100μlずつ添加し、37℃で2時間インキュベート
した。
【0047】次いで0.05%Tween20を含むP
BSで3回洗浄し、0.05%Tween20、0.1
%BSAを含むPBSで1000倍希釈したペルオキシ
ダーゼ標識した抗ALRモノクローナル抗体(IgG
1、クローン番号:16−1)を1ウェルあたり100
μlずつ添加し、37℃で2時間インキュベートした。
次いで0.05%Tween20を含むPBSで3回洗
浄することにより、遊離の標識モノクローナル抗体を完
全に洗い流した後、3mg/mlのo−フェニルジアミ
ン溶液を1ウェル当たり100μlずつ添加した。室温
で10分インキュベートした後、2N硫酸を1ウェル当
たり100μlずつ添加して発色反応を停止させ、プレ
ートリーダーで吸光度、A490値を測定した。イムノ
プレートへの吸着量および吸光度測定の結果は、表1に
示すとおりである。
【0048】
【表1】
【0049】吸光度A490を比較するとpH5〜7の
範囲で改変後の吸光度が改変前の吸光度より高い。一
方、イムノプレートへの吸着量は、改変前のFab断片
の方が高い。すなわち、改変後の抗体では、吸着量当た
りの吸光度が高くなることを示している。この結果は、
改変することによって配向性が向上していることを示し
ている。
【0050】
【発明の効果】本発明により、改変Fab断片を支持体
へ固定化する際、配向性が向上し、抗原との接触および
両者の結合性が増強された改変Fab断片が提供され
る。これらの改変Fab断片は、エンザイムイムノアッ
セイの固相用抗体として有用である。すなわち、本発明
の改変Fab断片を用いることにより、イムノプレート
やガラスウールなどの支持体に改変Fab断片を固定化
する際、高い配向性を維持して固定化することができ
る。さらに、本発明の改変Fab断片を使用することに
より、体外診断および体外治療等に有用な抗体−支持体
複合物を容易に得ることができる。
【0051】
【配列表】 配列番号:1 配列の長さ:36 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列の特徴:1-36 E primer 配列: GCGCGCGAAT TCTTAACTAC TCGCCAAGGA GACAGT 36
【0052】 配列番号:2 配列の長さ:53 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列の特徴:1-59 E primer 配列: GCGTCATTAA CTCTAGAGAG CTCGGCCATT GCTGGTTGTG CTGCTAAGAG GAG 53
【0053】 配列番号:3 配列の長さ:42 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列の特徴:1-42 E primer 配列: GCGCGCTCTA GAGTTAATGA CGCCAAGGAG ACAGTCATAA TG 42
【0054】 配列番号:4 配列の長さ:63 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列の特徴:1-63 E primer 配列: GCGCGCGGTA CCCTAACTAG TCTCGAGCAG CTGAACCTCG GCCATTGCTG GTTGTGCTGC 60 TAA 63
【0055】 配列番号:5 配列の長さ:34 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列の特徴: 配列: CTAGTAAAAA AAAAAAAAAA TAAAAGCTTG GATC 34
【0056】 配列番号:6 配列の長さ:26 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列の特徴: 配列: ATTTTTTTTT TTTTTTATTT TCGAAC 26
【0057】 配列番号:7 配列の長さ:42 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列の特徴:1-42 E primer 配列: GCGCGCGAGC TCGACRTTGT GATGWCACAG TCTCCATCCT YC 42
【0058】 配列番号:8 配列の長さ:42 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列の特徴:1-42 E primer 配列: GCGCGCTATC TAGAATTAAC ACTCATTCCT GTTGAAGCTC TT 42
【0059】 配列番号:9 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列の特徴:1-30 E primer 配列: GARGTGAAGG GTCTCGAGTC TGGRGGAGGC 30
【0060】 配列番号:10 配列の長さ:36 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列の特徴:1-36 E primer 配列: CGCGCGACTA GTACCACAAT CCCTGGGCAC AATTTT 36
【0061】 配列番号:11 配列の長さ:663 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列の特徴:Fab断片のL鎖の遺伝子 配列: GAGCTCGACA TTGTGATGTC ACAGTCTCCA TCCTCCCTGG CTATGTCAGC AGGACAGAAG 60 GTCACTATGA GCTGCAAGTC CAGTCAGAGT CTTTTAAATA GTAGCAATCA AAAGAACTAT 120 TTGGCCTGGT ACCAGCAGAA ACCAGGACAG TCTCCTAAAC TTCTGGTAAA GTTTGCATCC 180 ACTAGGGAAT CTGGGGTCCC TGATCGCTTC ATAGGCAGTG GATCTGGGAC AGATTTCACT 240 CTTACCATCA GCAGTGTGCA GGTTGAAGAC TTGGCAGATT ACTTCTGTCA GCAACATTAT 300 AGGACTCCGC TCACGTTCGG TGCTGGGACC AAGCTGGAGC TGAAACGGGC TGATGCTGCA 360 CCAACTGTAT CCATCTTCCC ACCATCCAGT GAGCAGTTAA CATCTGGAGG TGCCTCAGTC 420 GTGTGCTTCG TGTGCTTCTT GAACAACTTC TACCCCAAAG ACATCAATGT CAAGTGGAAG 480 ATTGATGGCA GTGAACGACA AAATGGCGTC CTGAACAGTT GGACTGATCA GGACAGCAAA 540 GACAGCACCT ACAGCATGAG CAGCACCCTC ACGTTGACCA AGGACGAGTA TGAACGACAT 600 AACAGCTATA CCTGTGAGGC CACTCACAAG ACATCAACTT CACCCATTGT CAAGAGCTTC 660 AAC 663
【0062】 配列番号:12 配列の長さ:649 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列の特徴:Fab断片のH鎖の遺伝子 配列: CTCGAGTCTG GGGCTGAGCT GGTGAAGCCT GGGGCTTCAG TGAAGATATC CTGTAAGGCT 60 TCTGGTTATT CATTCACTGA CTACATCATG GTCTGGGTGA AGCCAGGTCA TGGAAAGAGC 120 CTTGAGTGGA TTGGAAATAT TAATCCTTAC TATGGTAGTA CTAGCTACAA TCTGAAGTTC 180 AAGGGCAAGG CCACATTGAC TGTAGACAAA TCTTCCAACA CAGCCTACAT GCAGGTCAAC 240 AGTCTGACAT CTGAGGACTC TGCAGTCTAT TACTGTGCAA GAGAGAGTTA TGGTAACCGA 300 TATTACTACC CTATGGACTA CTGGGGTCAA GGAACCTCAG TCACCGTCTC CTCCGCCAAA 360 ACGACACCCC CATCTGGCTA TCCACTGGCC CAAATCAACT CCATGGTGAC CCTGGGATGC 420 CTGGTCAAGG GCTATTTCCC TGAGCCAGTG ACAGTGACCT GGAACTCTGG ATCCCTGTCC 480 AGCGGGTGTG CACACCTTCC CAGCTGTCCT GCAGTCTGAC CTCTACACTC TGAGCAGCTC 540 AGTGACTGTC CCCTCCAGCC CTCGGCCCAG CGAGACCGTC ACCTGCAACG TTGCCCACCC 600 GGCCAGCAGC ACCAAGGTGG ACAAGAAAAT TGTGCCCAGG GATTGTGGT 649
【図面の簡単な説明】
【図1】 Fab断片の模式図である。
【図2】 Fab断片と支持体の結合を示す模式図であ
る。
【図3】 本発明の改変Fab断片の模式図である。
【図4】 本発明の精製改変Fab断片のSDS電気泳
動パターンを示す図面に代わる写真である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 33/531 G01N 33/547 33/547 C12P 21/08 // C12P 21/08 C12N 15/00 ZNAA (C12N 1/21 C12R 1:19)

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗体Fab断片のH鎖のカルボキシ末端
    にリンカーを結合したことを特徴とする改変された抗体
    Fab断片。
  2. 【請求項2】 リンカーが塩基性アミノ酸のポリペプチ
    ドである請求項1記載の改変された抗体Fab断片。
  3. 【請求項3】 塩基性アミノ酸が、アルギニン、リジン
    またはヒスチジンである請求項2記載の改変された抗体
    Fab断片。
  4. 【請求項4】 リンカーが、−(Arg)n(n=5〜
    20の整数)である請求項1記載の改変された抗体Fa
    b断片。
  5. 【請求項5】 リンカーが、−(Lys)n(n=5〜
    20の整数)である請求項1記載の改変された抗体Fa
    b断片。
  6. 【請求項6】 リンカーが、−(His)n(n=5〜
    20の整数)である請求項1記載の改変された抗体Fa
    b断片。
  7. 【請求項7】 改変前のFab抗体のH鎖をコードする
    遺伝子の3’末端に、塩基性アミノ酸のポリペプチドを
    コードする遺伝子を読みとりフレームが合うように接続
    したことを特徴とする組換えDNA。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の組換えDNAを含有する
    組換えプラスミド。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の組換えプラスミドを用い
    て、宿主細胞を形質転換した形質転換体。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の形質転換体を培養し、
    培養物から改変された抗体Fab断片を採取することを
    特徴とする改変された抗体Fab断片の製造法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜6記載の改変された抗体F
    ab断片を支持体に固定化させたことを特徴とする固定
    化改変抗体Fab断片。
  12. 【請求項12】 支持体が、ポリスチレン製イムノプレ
    ートである請求項11記載の固定化改変抗体Fab断
    片。
  13. 【請求項13】 支持体が、ガラスウールである請求項
    11記載の固定化改変抗体Fab断片。
  14. 【請求項14】 請求項11記載の固定化改変抗体Fa
    b断片を含む免疫測定用試薬。
  15. 【請求項15】 請求項11記載の固定化改変抗体Fa
    b断片を用いた免疫測定法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004506880A (ja) * 2000-07-25 2004-03-04 ザ トラスティーズ オブ ザ ユニバーシティー オブ ペンシルヴァニア エピトープの免疫検出のための方法
JP2014018083A (ja) * 2012-07-12 2014-02-03 Daiki:Kk 排泄物処理材及びそれを用いた動物用トイレ
JP2020076634A (ja) * 2018-11-07 2020-05-21 Dic株式会社 抗原認識用レセプター、抗原測定キット及び抗原検出方法

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