JP3330409B2 - ユニット式建物 - Google Patents
ユニット式建物Info
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- Rod-Shaped Construction Members (AREA)
Description
組み合せることにより建てられるユニット式建物に関す
る。
建物ユニット1の骨組みを示す。この骨組みは、四隅の
4本の柱2と、これらの柱2の上端間に架設接合された
上梁3,4と、柱2の下端間に架設接合された下梁5,
6とを有する。柱2と梁3〜6との接合は溶接による剛
接合となっている。
および前後左右の水平方向に組み合わされて形成された
ユニット式建物を示し、この図では、上階建物ユニット
1A,1B、下階建物ユニット1C,1Dが示されてい
る。これらの建物ユニット1A〜1Dは柱2の箇所に設
けられたプレート状の接合部材7で互いに位置決めされ
ながら接合されている。建物ユニット1A,1Cは上梁
3、下梁5の長さが長い長尺建物ユニットである。これ
に対して建物ユニット1B,1Dは上梁3、下梁5の長
さが短い短尺建物ユニットであり、長尺建物ユニット1
A,1Cと短尺建物ユニット1B,1Dとが水平方向に
隣接している。
に例えば地震、台風の風等による横荷重Wが作用した
時、建物ユニット1A,1Bの骨組みは二点鎖線で示す
ように変形する。この時、建物ユニット1A,1Bは、
それぞれ4本の柱2に発生する剪断力(柱の軸方向に直
交する方向に発生する内部応力)によって横荷重Wの負
担割合、つまり剪断力の分布は、柱2の上下端に接合さ
れた上梁3,4および下梁5,6の剛度により定まる拘
束の強さによって決定される。ここで、梁の剛度とは、
梁の断面2次モーメントを梁の長さで除して求められる
値である。すなわち、横荷重Wによって発生する層間変
位(各柱2の上端と下端との変位の差)は、1つの階層
に配置された全ての柱2で等しいから、梁3,4,5,
6によって強く拘束されるほど、柱の横荷重Wの負担割
合は大きくなる。したがって、ユニット式建物において
は、剛度の大きい梁を有する建物ユニットは、全体の剛
性は大きくなるとともに、柱の横荷重の負担割合も大き
くなる。したがって、建物ユニット1Aの上梁3、下梁
5の長さは長いため、梁3,5の剛度は小さくなるか
ら、建物ユニット1Aの各柱2で負担する横荷重Wは小
さくなるとともに、この建物ユニット1A全体の剛性は
小さくなる。一方、建物ユニット1Bの上梁3、下梁5
の長さは短いため、梁3,5の剛度は大きくなるから、
建物ユニット1Aの各柱2で負担する横荷重Wは大きく
なるとともに、この建物ユニット1Bの剛性は大きくな
る。このため、ユニット式建物が横荷重Wを受けた時、
建物ユニット1Aと1Bは横荷重Wを均等に支持するこ
とにならず、荷重負担割合が両者の建物ユニット1A,
1Bで異なることになり、ユニット式建物全体による合
理的な荷重支持を行えないという問題があった。
建物ユニットとを組み合わせて形成されていても、合理
的な荷重支持を行えるようになるユニット式建物を提供
するところにある。
れらの柱の上端間、下端間に架設接合された上梁、下梁
とを含んで骨組みが形成された複数の建物ユニットを構
成要素とし、これらの建物ユニットが上下方向および水
平方向に組み合わされ、水平方向に隣接する建物ユニッ
トが梁の長さが相違する長尺建物ユニットと短尺建物ユ
ニットになっているユニット式建物において、上階の長
尺建物ユニットの下梁および下階の長尺建物ユニットの
上梁は、垂直なウエブと、このウエブの上下端に略直角
に折り曲げ形成された水平なフランジとを備えてなり、
これら上階の長尺建物ユニットの下梁と下階の長尺建物
ユニットの上梁とを、これら上下梁の長さ方向略中央に
おいて該上下梁のウエブ同士を結合部材を介して結合す
ることにより連結したことを特徴とするものである。
下梁と下階の長尺建物ユニットの上梁との結合強度は、
長尺建物ユニットと短尺建物ユニットの剛性の相違に基
づき決定され、これらの剛性が同じまたはほぼ同じにな
るように設定される。
下階の長尺建物ユニットの上梁とが、これら上下梁の略
中央において該上下梁のウエブ同士を結合部材を介して
結合することにより連結されている。したがって、ユニ
ット式建物に横荷重が作用すると、各建物ユニットの梁
が変形するとともに、上階の建物ユニットの下梁の下フ
ランジ面と、下階の建物ユニットの上梁の上フランジ面
とは、相対的にずれようとする。この時、ずれ寸法が最
も大きくなるのが梁の中央であるため、この部分で上梁
と下梁とが結合されることによって、上梁と下梁の結合
位置のうち、最も効果的に互いの動きを拘束でき、ずれ
ようとする動きを抑えることができる。したがって、長
尺建物ユニットの上梁および下梁の剛度を向上させるこ
とができ、上梁と下梁とが完全に別体として横荷重を受
けて変形する場合に比べ、柱をより強く拘束することが
でき、その結果、ユニット式建物全体による合理的な荷
重支持を行うことができる。特に、本発明によれば、上
階の長尺建物ユニットの下梁と下階の長尺建物ユニット
の上梁との強度上で最も寄与するウエブ同士が結合部材
を介して結合され、上下の梁が一体化されるため、梁の
断面2次モーメントが増加することとなって、つまり、
結合部材がウエブと共に曲げに抵抗することとなって、
フランジ同士を結合した場合に比べ、長尺建物ユニット
の上梁および下梁の剛度を向上させることができ、ユニ
ット式建物全体によるより合理的な荷重支持を行うこと
ができる。
説明する。なお、以下の説明では既に説明した部材と同
じものには同一符号を付し、その説明を簡略または省略
する。図1において、ユニット式建物を構成している建
物ユニット1A〜1Dのうち、建物ユニット1C,1D
は基礎8上に設置され、建物ユニット1A,1Bは建物
ユニット1C,1D上に載せられている。長尺建物ユニ
ットである建物ユニット1Aの下梁5と同じく長尺建物
ユニットである建物ユニット1Cの上梁3とは、その略
中央において結合部材10で結合されている。
5、上梁3は垂直なウエブ5A,3A、水平な上フラン
ジ5B,3B、下フランジ5C,3Cよりなるチャンネ
ル材である。そして、この図2では、下梁5のウエブ5
Aと上梁3のウエブ3Aに上記結合部材10としての結
合板14を掛け渡して溶接で接合している。
物ユニット1Aの下梁5と下階の長尺建物ユニット1C
の上梁3とが結合板14で結合されているため、建物ユ
ニット1Aの横荷重に対する剛性は大きくなっており、
この長尺建物ユニット1Aと短尺建物ユニット1Bとの
横荷重に対する剛性を同じまたはほぼ同じにできる。こ
のため、ユニット式建物に横荷重Wが作用したとき、こ
の荷重Wを建物ユニット1Aと建物ユニット1Bとで均
等またはほぼ均等に支持することができ、ユニット式建
物全体において合理的な荷重支持を行える。特に、図2
に示すように、上階の長尺ユニット1Aの下梁5と下階
の長尺建物ユニット1Cの上梁3とは、ウエブ3A、5
A同士が結合部材10である結合板14を介して結合さ
れているので、梁3,5の断面2次モーメントが増加す
ることとなって、つまり、結合板14がウエブ3A、5
Aと共に曲げに抵抗することとなって、フランジ3B、
5C同士を結合した場合に比べ、長尺建物ユニット1
A、1Cの上梁3および下梁5の剛度を向上させること
ができ、ユニット式建物全体によるより合理的な荷重支
持を行うことができる。
性を短尺建物ユニット1Bの横荷重に対する剛性と同じ
またはほぼ同じとすることは、これらの建物ユニット1
A,1Bの長さの比率に応じて結合部材10の結合強度
を任意に設定することにより達成される。
建物ユニットと短尺建物ユニットとを組み合わせて形成
されていても、ユニット式建物に作用される横荷重に対
して長尺建物ユニットと短尺建物ユニットとの剛性を同
じまたはほぼ同じにでき、合理的な荷重支持を行えるよ
うになる。特に、本発明によれば、上下の梁において強
度上で一番寄与するウエブ同士を結合しているため、フ
ランジ同士を結合した場合に比べ、長尺建物ユニットの
上梁および下梁の剛度を向上させることができ、ユニッ
ト式建物全体によるより合理的な荷重支持を行うことが
できる。
建物ユニットの上梁とを結合した状態を示すユニット式
建物の側面図である。
る。
B,1D…短尺建物ユニット、2…柱、3,4…上梁、
5,6…下梁、10…結合部材、14…結合板、3A、
5A…ウエブ、3B、3C、5B、5C…フランジ。
Claims (1)
- 【請求項1】 骨組みが複数の柱とこれらの柱の上端
間、下端間に架設接合された上梁、下梁とを含んで形成
された複数の建物ユニットからなり、 これらの建物ユニットが上下方向および水平方向に組み
合わされ、かつ、水平方向に隣接する建物ユニットが前
記梁の長さが異なる長尺建物ユニットと短尺建物ユニッ
トになっているユニット式建物において、前記上階の長尺建物ユニットの下梁および前記下階の長
尺建物ユニットの上梁は、垂直なウエブと、このウエブ
の上下端に略直角に折り曲げ形成された水平なフランジ
とを備えてなり、 これら上階の長尺建物ユニットの下梁と下階の長尺建物
ユニットの上梁とを、これら上下梁の長さ方向略中央に
おいて該上下梁のウエブ同士を結合部材を介して結合す
ることにより連結した ことを特徴とするユニット式建
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01092893A JP3330409B2 (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | ユニット式建物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01092893A JP3330409B2 (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | ユニット式建物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06220918A JPH06220918A (ja) | 1994-08-09 |
JP3330409B2 true JP3330409B2 (ja) | 2002-09-30 |
Family
ID=11763903
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01092893A Expired - Fee Related JP3330409B2 (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | ユニット式建物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3330409B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6157807B2 (ja) * | 2012-05-28 | 2017-07-05 | 株式会社Caコーポ | ユニット構造体の連結構造 |
-
1993
- 1993-01-26 JP JP01092893A patent/JP3330409B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06220918A (ja) | 1994-08-09 |
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