JP4318408B2 - 屋根構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、箱形ユニット式やパネル式等のプレハブ工法で建築された建物の屋根構造に関する。
【0002】
【背景技術】
従来、住宅等の建物の工法として、プレハブ工法がある。プレハブ工法は、予め工場でできるだけ部材の加工・組立を行い、これらを運搬して現場で組み上げる施工方法である。プレハブ工法によれば、従来建築現場で行っていた作業がほとんど工場で行われることとなり、建築現場での作業が著しく軽減され、高品質の建物を短期間で建築できるという利点がある。
【0003】
このようなプレハブ工法としては、例えば、箱形ユニット式、パネル式等が知られている。
箱形ユニット式建物は、工場で製造した箱状の建物ユニットを、建築現場で複数組み合わせて建築するものである。建物ユニットは、箱状の骨組みに、天井面材、床面材、外壁材、間仕切壁等が取り付けられて形成される。
パネル式建物は、木製の枠材の表裏面に面材を張り付けて、壁パネル、床パネル、屋根パネル等のパネル材を形成し、これら各パネル材を接合金具等で連結して建築するものである。
【0004】
ところで、プレハブ工法における屋根部分の構造としては、箱形ユニット式では、屋根材が組み付けられた断面三角形状の屋根ユニットを各箱形建物ユニット上に現場で連結する構造となっており、パネル式では、束やブレースによる軸組で屋根パネルを支持する構造となっている(特願2000−41042参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、箱形ユニット式では、屋根材の大きさを箱形ユニットの平面形状に対応した形状とするため、屋根材の継ぎ目が多く、防水工事に手間がかかっていた。
また、パネル式では、継ぎ目の少ない大きな屋根パネルを用いることができるが、小屋裏の軸組が屋根パネルの軒部から棟部に亘って必要となるため、小屋裏空間の有効利用が困難であった。
【0006】
本発明の目的は、容易に防水でき、かつ小屋裏空間を有効利用できる屋根構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の屋根構造は、次の構成を採用する。
本発明を図面を参照して説明すると、請求項1に記載の屋根構造は、建物10の躯体構造12上に設けられかつ互いに反対に傾斜した傾斜屋根面を有する屋根構造13であって、前記各傾斜屋根面13A、13Bは、その棟部14から軒部15まで一体かつ連続した屋根パネル16を含んで構成され、前記屋根パネルは、その棟部で互いに連結されるとともに、その棟部よりも軒部側で躯体構造に設けられた支持構造34によって支持され、前記躯体構造12は、箱状の軸組を有する建物ユニット20を複数備えるとともに、前記建物ユニット20の上に設けられ枠状のフレーム47を有する小屋ユニット30を複数備え、これら小屋ユニット30のうち少なくとも1つは前記支持構造34を備え、前記躯体構造12は、前記各傾斜屋根面13A、13Bの軒部15の下に位置する建物ユニット20を備え、これら建物ユニット20の間の前記傾斜屋根面13A、13Bの棟部14の下に位置する建物ユニット20が少なくとも1つ省略されていることを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、屋根パネルを、その棟部で互いに連結するとともにその棟部よりも軒部側で躯体構造に設けられた支持構造によって支持したので、屋根パネルの棟部が互いに反対に傾斜した屋根パネルに支持され、その軒部が支持構造で支持されるから、つまり、屋根パネルの勾配方向両端部が支持されるから、大きな屋根パネルを用いて傾斜屋根面を形成できる。よって、屋根パネル同士の継ぎ目を少なくできるから、容易に防水工事を行うことができる。また、この時、屋根パネルの棟部の小屋裏に支持構造を設ける必要がないから、屋根パネルの棟部の小屋裏空間を有効利用できる。
また、この発明によれば、複数の建物ユニットを含んで躯体構造を構成したので、工場製作された建物ユニットを現場で設置、連結するだけでよいから、現場作業を軽減でき、建物を容易に施工できる。
さらに、この発明によれば、複数の小屋ユニットを含んで躯体構造を構成したので、工場製作された小屋ユニットを現場で設置、連結するだけでよいから、現場作業を軽減でき、建物を容易に施工できる。また、小屋ユニットのうち少なくとも1つに支持構造を設けたので、支持構造をフレーム上の所望の位置に設けることができるから、設計の自由度を向上できる。
また、この発明によれば、棟部の下に位置する建物ユニットを少なくとも1つ省略したので、すなわち、傾斜屋根面の棟部の下に位置する建物ユニットを挟んで軒部の下に位置する建物ユニットが配置された状態から、棟部の下に位置する建物ユニットを省略したので、この建物ユニットを省略することによって形成された空間を吹き抜け空間として利用することができ、設計の自由度を向上できる。また、吹き抜け空間を設けない場合であっても、軒部の下の建物ユニット間に跨って床材を設けるだけで床を形成できるから、コストを節約できる。
【0009】
請求項2に記載の屋根構造は、請求項1に記載の屋根構造において、前記省略された棟部の下に位置する建物ユニットの上の小屋ユニットは、この省略された建物ユニットに隣接する建物ユニットで支持されていることを特徴とする。
この発明によれば、省略された棟部の下に位置する建物ユニットの上の小屋ユニットを、この省略された建物ユニットに隣接する建物ユニットで支持したので、棟部の下に位置する建物ユニットを省略しても、小屋裏の軸組に影響を与えることがないから、何ら補強を施すことなく屋根パネルを支持でき、コストの増加を抑えることができる。
【0010】
請求項3に記載の屋根構造は、建物10の躯体構造12上に設けられかつ互いに反対に傾斜した傾斜屋根面を有する屋根構造13であって、前記各傾斜屋根面13A、13Bは、その棟部14から軒部15まで一体かつ連続した屋根パネル16を含んで構成され、前記屋根パネルは、その棟部で互いに連結されるとともに、その棟部よりも軒部側で躯体構造に設けられた支持構造34によって支持され、前記躯体構造は、箱状の軸組を有する建物ユニットを複数備えるとともに、前記建物ユニットの上に設けられ枠状のフレーム47を有する小屋ユニット30を複数備え、これら小屋ユニットのうち少なくとも1つは前記支持構造を備え、前記建物ユニットのうち軒部の下に位置する建物ユニットが少なくとも1つ省略され、この省略された建物ユニットの上の小屋ユニットは、前記省略された軒部の下に位置する建物ユニットに隣接する建物ユニットで支持されていることを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、屋根パネルを、その棟部で互いに連結するとともにその棟部よりも軒部側で躯体構造に設けられた支持構造によって支持したので、屋根パネルの棟部が互いに反対に傾斜した屋根パネルに支持され、その軒部が支持構造で支持されるから、つまり、屋根パネルの勾配方向両端部が支持されるから、大きな屋根パネルを用いて傾斜屋根面を形成できる。よって、屋根パネル同士の継ぎ目を少なくできるから、容易に防水工事を行うことができる。また、この時、屋根パネルの棟部の小屋裏に支持構造を設ける必要がないから、屋根パネルの棟部の小屋裏空間を有効利用できる。
また、この発明によれば、複数の建物ユニットを含んで躯体構造を構成したので、工場製作された建物ユニットを現場で設置、連結するだけでよいから、現場作業を軽減でき、建物を容易に施工できる。
さらに、この発明によれば、複数の小屋ユニットを含んで躯体構造を構成したので、工場製作された小屋ユニットを現場で設置、連結するだけでよいから、現場作業を軽減でき、建物を容易に施工できる。また、小屋ユニットのうち少なくとも1つに支持構造を設けたので、支持構造をフレーム上の所望の位置に設けることができるから、設計の自由度を向上できる。
また、この発明によれば、軒部の下に位置する建物ユニットを少なくとも1つ省略したので、この建物ユニットを省略することによって形成された空間をピロティとして利用することができ、設計の自由度を向上できる。この時、省略された軒部の下に位置する建物ユニットの上の小屋ユニットを、この省略された建物ユニットに隣接する建物ユニットで支持したので、軒部の下に位置する建物ユニットを省略しても、小屋裏の軸組に影響を与えることがないから、何ら補強を施すことなく屋根パネルを支持でき、コストの増加を抑えることができる。
【0012】
請求項に記載の屋根構造は、建物10の躯体構造12上に設けられかつ互いに反対に傾斜した傾斜屋根面を有する屋根構造13であって、前記各傾斜屋根面13A、13Bは、その棟部14から軒部15まで一体かつ連続した屋根パネル16を含んで構成され、前記屋根パネルは、その棟部で互いに連結されるとともに、その棟部よりも軒部側で躯体構造に設けられた支持構造34によって支持され、前記支持構造は、前記傾斜屋根面の軒先を支持する受け具35と、この軒先から所定距離棟部側を支持する束36とを備えるとともに、前記受け具と前記束とを連結するブレース37を備えていることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、屋根パネルを、その棟部で互いに連結するとともにその棟部よりも軒部側で躯体構造に設けられた支持構造によって支持したので、屋根パネルの棟部が互いに反対に傾斜した屋根パネルに支持され、その軒部が支持構造で支持されるから、つまり、屋根パネルの勾配方向両端部が支持されるから、大きな屋根パネルを用いて傾斜屋根面を形成できる。よって、屋根パネル同士の継ぎ目を少なくできるから、容易に防水工事を行うことができる。また、この時、屋根パネルの棟部の小屋裏に支持構造を設ける必要がないから、屋根パネルの棟部の小屋裏空間を有効利用できる。
また、この発明によれば、支持構造を受け具と束とを含んで構成したので、屋根パネルを簡単な構造で支持でき、コストを節約できる。また、屋根パネルを、その軒部および軒部と棟部との中間部の2箇所で支持するから、屋根パネルの所要曲げ強度を低減でき、製造コストを削減できる。
さらに、この発明によれば、受け具と束とを連結するブレースを設けたので、屋根パネルが地震等によって変形した場合でも、この変形に受け具、束、ブレースが一体となって抵抗するから、簡素な軸組で十分な支持力を得ることができ、コストを節約できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
〔第1実施形態〕
図1および図2には、本実施形態に係る建物10の側面図および全体斜視図が示されている。
建物10は、ユニット式建物であって、基礎11と、この基礎11の上に設けられた躯体構造12と、この躯体構造12の上に設けられかつ互いに反対に傾斜した傾斜屋根面13A、13Bを有する切妻式の屋根構造13とを備えている。
このうち、躯体構造12は、複数の建物ユニット20で構成された1階部分12Aと、この1階部分12Aの上に設けられ複数の小屋ユニット30で構成された小屋部分12Bとを備えている。
【0017】
図3には、建物ユニット20のフレーム40の斜視図が示されている。
建物ユニット20は、四隅の柱41の上下端を連結する天井梁42および床梁43を有する箱状のフレーム40を備えている。このうち、柱41と天井梁42とは、柱41の柱頭側に配置される柱頭接合部材45を介して連結され、柱41と床梁43とは、柱41の柱脚側に配置される柱脚接合部材46を介して連結されている。
天井梁42としては、長さの異なる短辺天井梁42Aおよび長辺天井梁42Bの二種類が設けられ、床梁43としては、長さの異なる短辺床梁43Aおよび長辺床梁43Bの二種類が設けられている。また、対向する長辺天井梁42Bの間には、天井面材を支持するための天井小梁が架け渡され(図示省略)、また、対向する長辺床梁43Bの間には、床を形成するパーチクルボード等の床面材を支持するための複数の根太が架け渡されている(図示省略)。
なお、図1および図2において、建物ユニット20は、そのフレーム40に床面材が貼り付けられた状態で表されている。
【0018】
図4には、建物10の1階平面図が示されている。
以上のような建物ユニット20は、その梁間方向に所定間隔おいて2個、桁行方向に2個の計4個配置され、連結されている。
すなわち、建物ユニットが梁間方向に3個、桁行方向に2個配置された状態を考える。この状態は、屋根構造13の各傾斜屋根面13A、13Bの勾配方向上部を棟部14、勾配方向下部を軒部15とすると、各傾斜屋根面13A、13Bの棟部14の下に建物ユニットが配置され、この建物ユニットを挟んで軒部15の下に建物ユニット20が配置された状態となっている。この状態から、棟部14の下に位置する建物ユニットが省略されたものとなっている。
【0019】
小屋ユニット30は、傾斜屋根面13A、13Bの棟部14側に位置する基準小屋ユニット31と、傾斜屋根面13A、13Bの軒部15側に位置する軒部小屋ユニット32とを備えている。
図5(A)および(B)には、軒部小屋ユニット32および基準小屋ユニット31のフレームの斜視図が示されている。
基準小屋ユニット31は、四角枠状のフレーム47を備え、軒部小屋ユニット32は、基準小屋ユニット31のフレーム47と、このフレーム47の上に設けられた屋根構造13を支持する支持構造34とを備えている。
なお、各小屋ユニット31,32は、図1および図2において、それぞれフレーム47に床面材が貼り付けられた状態で表されている。
【0020】
フレーム47は、建物ユニットト20の床梁43が柱脚接合部材46を介して連結されて形成されている。
支持構造34は、フレーム47の柱脚接合部材46上に設けられた2つの受け具35と、各受け具35から短辺梁43A方向に所定寸法離れて設けられた2つの束36と、これら受け具35と束36とを連結する垂直ブレース37とを備えている。
【0021】
以上のような小屋ユニット30は、図1および図2に戻って、その梁間方向に2個、桁行方向に所定間隔置いて3個の計6個配置され、連結されている。
すなわち、傾斜屋根面13A、13Bの軒部15の下に位置する建物ユニット20の上には、軒部小屋ユニット32が配置され、省略された建物ユニットの上、つまり軒部小屋ユニット32同士の間には、基準小屋ユニット31が配置されている。
よって、1階部分12Aにおいて、傾斜屋根面13A、13Bの棟部14の下に位置する建物ユニットが省略されているため、この省略された建物ユニットの上に位置する基準小屋ユニット31は、軒部小屋ユニット32を介して、省略された建物ユニットに隣接する建物ユニット20、つまり傾斜屋根面13A、13Bの軒部15の下に位置する建物ユニット20に支持されている。
【0022】
各傾斜屋根面13A、13Bは、その棟部14から軒部15まで一体かつ連続した屋根パネル16を4枚備え、これら屋根パネル16は、その幅寸法が建物ユニット20の桁行き方向の長さと略同じであって、その棟部14で互いに反対に傾斜した屋根パネル16に連結されるとともに、棟部14よりも軒部15側で支持構造34で支持されている。
具体的には、屋根パネル16は、その軒部15の軒先において、支持構造34の2つの受け具35で支持され、この軒先から所定距離棟部14側、つまり軒部15と棟部14の中間部において、2つの束36で支持されている。
【0023】
次に、建物10の組み立て手順を説明する。
まず、建物ユニット20および小屋ユニット30を工場で製作した後、トラック等で建築現場に運搬する。建築現場では、基礎11を施工し、この基礎11上に建物ユニット20をその梁間方向に所定間隔おいて2個、桁行方向に2個の計4個配置して連結する。
その後、図6(A)に示すように、各建物ユニット20上に軒部小屋ユニット32を配置して連結する。
【0024】
次に、図6(B)に示すように、2つの軒部小屋ユニット32の間に基準小屋ユニット31を配置し、この基準小屋ユニット31を軒部小屋ユニット32に連結する。
続いて、図7(A)に示すように、屋根パネル16を軒部小屋ユニット32の支持構造34の上に配置して、その軒部15を受け具35、束36に固定するとともに、その棟部14で互いに反対に傾斜した屋根パネル16に連結する。
以上の作業により、図7(B)に示すように、建物10が完成する。
【0025】
したがって、本実施形態によれば以下の効果がある。
(1)屋根パネル16を、その棟部14で互いに連結するとともにその棟部よりも軒部15側で躯体構造12の軒部小屋ユニット32に設けられた支持構造34によって支持したので、屋根パネル16の棟部14が互いに反対に傾斜した屋根パネル16に支持され、その軒部15が支持構造34で支持されるから、つまり、屋根パネル16の勾配方向両端部が支持されるから、大きな屋根パネル16を用いて傾斜屋根面13A、13Bを形成できる。よって、屋根パネル16同士の継ぎ目を少なくできるから、容易に防水工事を行うことができる。
また、この時、屋根パネル16の棟部14の小屋裏に支持構造を設ける必要がないから、屋根パネル16の棟部14の小屋裏空間を有効利用できる。
【0026】
(2)支持構造34を受け具35と束36とを含んで構成したので、屋根パネル16を簡単な構造で支持でき、コストを節約できる。
また、屋根パネル16を、その軒部15および軒部15と棟部14との中間部の2箇所で支持するから、屋根パネル16の所要曲げ強度を低減でき、製造コストを削減できる。
【0027】
(3)受け具35と束36とを連結するブレース37を設けたので、屋根パネル16が地震等によって変形した場合でも、この変形に受け具35、束36、ブレース37が一体となって抵抗するから、簡素な軸組で十分な支持力を得ることができ、コストを節約できる。
【0028】
(4)複数の建物ユニット20を含んで躯体構造12を構成したので、工場製作された建物ユニット20を現場で設置、連結するだけでよいから、現場作業を軽減でき、建物10を容易に施工できる。
【0029】
(5)複数の小屋ユニット30を含んで躯体構造を構成したので、工場製作された小屋ユニット30を現場で設置、連結するだけでよいから、現場作業を軽減でき、建物を容易に施工できる。
また、小屋ユニット30のうち少なくとも1つに支持構造34を設けて軒部小屋ユニット32としたので、フレーム47上の所望の位置に支持構造34を設けることができるから、設計の自由度を向上できる。
【0030】
(6)棟部14の下に位置する建物ユニットを2つ省略したので、すなわち、傾斜屋根面13A、13Bの棟部14の下の建物ユニットを挟んで軒部15の下の建物ユニット20が配置された状態から、棟部14の下の建物ユニットを省略したので、軒部15の下の建物ユニット20間に跨って基準小屋ユニット31を設けるだけで床を形成できるから、コストを節約できる。
【0031】
(7)省略された棟部14の下に位置する建物ユニットの上の基準小屋ユニット31を、軒部小屋ユニット32を介して、省略された建物ユニットに隣接する建物ユニット20で支持したので、棟部の下に位置する建物ユニットを省略しても、小屋裏の軸組に影響を与えることがないから、何ら補強を施すことなく屋根パネル16を支持でき、コストの増加を抑えることができる。
【0032】
〔第2実施形態〕
図8には、本実施形態に係る建物50の全体斜視図が示されている。
建物50において、1階部分12Aは、第1実施形態と異なり、建物ユニット20が、その梁間方向に所定間隔おいて2個、桁行方向に所定間隔おいて2個の計4個配置されることにより形成されている。
すなわち、建物ユニットが梁間方向に3個、桁行方向に3個配置された状態を考える。この状態は、各傾斜屋根面13A、13Bの棟部14の下に建物ユニットが配置され、この建物ユニットを挟んで軒部15の下に建物ユニット20が配置された状態となっている。この状態から、棟部14の下に位置する建物ユニットが省略されるとともに、軒部15の下に位置する建物ユニット20のうち中央の建物ユニットが省略された状態となっている。
【0033】
小屋部分12Bは、第1実施形態と異なり、小屋ユニット30が、その梁間方向に所定間隔おいて3個、桁行方向に所定間隔おいて3個の計6個配置され、連結されている。
すなわち、軒部15の下に位置する建物ユニット20のうち省略された中央の建物ユニットの上には、基準小屋ユニット31が配置され、この基準小屋ユニット31は、軒部小屋ユニット32を介して、省略された中央の建物ユニットに隣接する建物ユニット20で支持されている。
【0034】
したがって、本実施形態によれば、第1実施形態で述べた(1)〜(7)の効果に加え、以下の効果がある。
(8)軒部15の下に位置する建物ユニットを省略したので、この建物ユニットを省略することによって形成された空間をピロティとして利用することができ、設計の自由度を向上できる。
この時、省略された軒部15の下に位置する建物ユニットの上の基準小屋ユニット31を、軒部小屋ユニット32を介して、省略された軒部15の下に位置する建物ユニットに隣接する建物ユニット20で支持したので、軒部15の下に位置する建物ユニットを省略しても、小屋裏の軸組に影響を与えることがないから、何ら補強を施すことなく屋根パネルを支持でき、コストの増加を抑えることができる。
【0035】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、各実施形態において、軒部15の下に位置する建物ユニット20の上の軒部小屋ユニット32同士の間に基準小屋ユニット31を配置したが、これに限らず、この基準小屋ユニット31を省略することによって形成された空間を吹き抜け空間として利用してもよい。
【0036】
【発明の効果】
本発明の屋根構造によれば、次のような効果が得られる。
請求項1に記載の屋根構造によれば、屋根パネルを、その棟部で互いに連結するとともにその棟部よりも軒部側で躯体構造に設けられた支持構造によって支持したので、屋根パネルの棟部が互いに反対に傾斜した屋根パネルに支持され、その軒部が支持構造で支持されるから、つまり、屋根パネルの勾配方向両端部が支持されるから、大きな屋根パネルを用いて傾斜屋根面を形成できる。よって、屋根パネル同士の継ぎ目を少なくできるから、容易に防水工事を行うことができる。また、この時、屋根パネルの棟部の小屋裏に支持構造を設ける必要がないから、屋根パネルの棟部の小屋裏空間を有効利用できる。
また、この発明によれば、複数の建物ユニットを含んで躯体構造を構成したので、工場製作された建物ユニットを現場で設置、連結するだけでよいから、現場作業を軽減でき、建物を容易に施工できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る建物を示す側面図である。
【図2】前記実施形態に係る建物の全体斜視図である。
【図3】前記実施形態に係る建物ユニットのフレームの斜視図である。
【図4】前記実施形態に係る建物の1階平面図である。
【図5】前記実施形態に係る小屋ユニットのフレームの斜視図である。
【図6】前記実施形態に係る建物の施工手順を説明するための斜視図である。
【図7】前記実施形態に係る建物の施工手順を説明するための斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る建物を示す全体斜視図である。
【符号の説明】
10,50 建物
12 躯体構造
13 屋根構造
13A、13B 傾斜屋根面
14 棟部
15 軒部
16 屋根パネル
20 建物ユニット
30 小屋ユニット
34 支持構造
35 受け具
36 束
37 ブレース
40,47 フレーム

Claims (4)

  1. 建物の躯体構造上に設けられかつ互いに反対に傾斜した傾斜屋根面を有する屋根構造であって、
    前記各傾斜屋根面は、その棟部から軒部まで一体かつ連続した屋根パネルを含んで構成され、
    前記屋根パネルは、その棟部で互いに連結されるとともに、その棟部よりも軒部側で躯体構造に設けられた支持構造によって支持され
    前記躯体構造は、箱状の軸組を有する建物ユニットを複数備えるとともに、前記建物ユニットの上に設けられ枠状のフレームを有する小屋ユニットを複数備え、これら小屋ユニットのうち少なくとも1つは前記支持構造を備え
    前記躯体構造は、前記各傾斜屋根面の軒部の下に位置する建物ユニットを備え、これら建物ユニットの間の前記傾斜屋根面の棟部の下に位置する建物ユニットが少なくとも1つ省略されていることを特徴とする屋根構造。
  2. 請求項1に記載の屋根構造において、
    前記省略された棟部の下に位置する建物ユニットの上の小屋ユニットは、この省略された建物ユニットに隣接する建物ユニットで支持されていることを特徴とする屋根構造。
  3. 建物の躯体構造上に設けられかつ互いに反対に傾斜した傾斜屋根面を有する屋根構造であって、
    前記各傾斜屋根面は、その棟部から軒部まで一体かつ連続した屋根パネルを含んで構成され、
    前記屋根パネルは、その棟部で互いに連結されるとともに、その棟部よりも軒部側で躯体構造に設けられた支持構造によって支持され
    前記躯体構造は、箱状の軸組を有する建物ユニットを複数備えるとともに、前記建物ユニットの上に設けられ枠状のフレームを有する小屋ユニットを複数備え、これら小屋ユニットのうち少なくとも1つは前記支持構造を備え
    前記建物ユニットのうち軒部の下に位置する建物ユニットが少なくとも1つ省略され、この省略された建物ユニットの上の小屋ユニットは、前記省略された軒部の下に位置する建物ユニットに隣接する建物ユニットで支持されていることを特徴とする屋根構造。
  4. 建物の躯体構造上に設けられかつ互いに反対に傾斜した傾斜屋根面を有する屋根構造であって、
    前記各傾斜屋根面は、その棟部から軒部まで一体かつ連続した屋根パネルを含んで構成され、
    前記屋根パネルは、その棟部で互いに連結されるとともに、その棟部よりも軒部側で躯体構造に設けられた支持構造によって支持され
    前記支持構造は、前記傾斜屋根面の軒先を支持する受け具と、この軒先から所定距離棟部側を支持する束とを備え
    前記支持構造は、前記受け具と前記束とを連結するブレースを備えていることを特徴とする屋根構造。
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