JP3023709B2 - 架構構造 - Google Patents

架構構造

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JP3023709B2
JP3023709B2 JP3036883A JP3688391A JP3023709B2 JP 3023709 B2 JP3023709 B2 JP 3023709B2 JP 3036883 A JP3036883 A JP 3036883A JP 3688391 A JP3688391 A JP 3688391A JP 3023709 B2 JP3023709 B2 JP 3023709B2
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道雄 羽切
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、地震、風等により生
じる水平力による建築構造物の振動、転倒等を防止する
架構構造に関する。
【0002】
【従来の技術】建築構造物には地震、風等により水平力
が加わる。従って、斯かる水平力により建築構造物が転
倒しないように、あるいは振動を抑制するために、架構
(ほねぐみ)が水平力を負担しなければならない。架構
構造には、柱と梁とを剛接合してなるラーメン構造、そ
れらをピン結合してなるトラス構造、さらにはラーメン
構造とトラス構造との組み合わせ等、種々のものが開発
され実施されている。一般にビルディング、特に高層ビ
ル等の高層建築構造物においては水平力による変形が小
さいラーメン構造を採用している。ラーメン構造におい
て水平力を負担する要素は、互いに剛接合してなる柱及
び梁と、その内部にに存する耐震壁である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術におけるラーメン構造では、水平力を上階から下階に
順々に加わって伝わり最終的に基礎、杭、地盤に流れ
る。従って、構造躯体は、最上階から水平力を受けるの
で、剪断力、曲げモーメント、軸力等を負担しなければ
ならない。それ故、部材断面は大きくなる傾向があっ
た。また、斯かる理由によりコンクリート強度も大きく
する必要も生じ、剪断補強量も多かった。他方、従来技
術で述べたごとく高層建築構造物においては水平力が加
わった場合における変位が大きいトラス構造を採用する
ことが極めて困難な場合が多い。本発明は斯る問題点に
鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、
従来技術に比べて部材断面及びコンクリート強度を小さ
くできると共に、トラス構造を採用することができる架
構構造を提供する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、柱と、
当該柱に接合してなる梁とを備え、地震、風等により生
じる水平力による建築構造物の振動を抑制し、転倒等を
防止する架構構造であって、一端が前記梁に固定され、
他端が地盤中の支持層に定着されるとともに、前記梁に
作用する水平力を前記支持層に対して直接伝達するため
の引張部材を備えたことを特徴とする架構構造に存ず
る。
【0005】
【作用】引張部材は、地震、風等により生じた水平力を
地盤に伝達し、柱、梁、耐震壁が負担する水平力を減少
させる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。ただし、本実施例に記載されてい
る構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特
に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれら
のみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例にす
ぎない。
【0007】まず、本発明に係る架構構造の構成につい
て図1を参照して説明する。当該架構構造Fは平面視正
方形をなす8層のラーメンRである。ラーメンRは、柱
3と梁4とによりなるものであり、その側面に引張部材
1,2がx字状をなすように斜設されている。引張部材
1,2は、その上端が最上部の梁4に固定され、その下
端が地盤中の支持層Bにアンカー5により定着されてお
り、また、最上部以外の梁4とは接触しないようになっ
ている。このような架構構造Fにおいては、引張部材
1,2も柱3とともに水平力を負担するので、図2に示
すような、架構構造Fにおいて水平力PがラーメンRに
作用した際の変位Δは、図6に示すような、引張部材が
設けられていない架構に水平力Pが作用したときの変位
Δに比較して減少する。これにより、ラーメンRを構成
する部材断面、コンクリート厚等を減少させることが可
能となる。なお、荷重Pが加わった状態において引張部
材1に生じる引張力Tは、図3よりT=P/cosθとな
る。また、前記アンカー5と引張部材1,2を固定した
部分との相対距離の変位は極めて小さく、かつ、引張部
材1,2の伸縮により吸収できるので、アンカー5が抜
けることはない、また、架構構造Fの他の側面に同様に
斜設された計6本の引張部材についても同様の作用を有
する。
【0009】次に、前記架構構造Fの効果について説明
する。また、風等により生じた水平力を前記アンカー5
と柱3とを通して直接支持層Bに伝えることができる。
また、従来アンカーは、偏圧や転倒防止等の長期荷重の
使用方法のみの活用であったが、本実施例によれば地震
による繰り返し荷重に抵抗する使用方法に活用できる。
また、前記引張部材1、2が水平力を負担するので、耐
震壁(RC現場打ちコンクリート方式)等の負担を軽減で
き、その結果、従来技術に比べて、大きな窓その他の開
口等が取れるようになり、あるいはコンクリート強度を
小さくすることができる。また、超部の変形を前記アン
カーで止める方式なので変形量も少なくでき、各階の柱
3、梁4の断面を小さくできる。また、前記引張部材
1、2が水平力を負担するので、柱3と梁4との接合方
法に、従来技術では変形が大きかったピン接合をするこ
とができる。その結果、斯かる場合においては、剛接合
に適用困難であった建築ロボットや生産性向上技術を使
用することも可能となる。また、中間階における梁4と
は接合していないので、前記梁4が座屈することはな
い。
【0010】なお、本実施例においては最上部に位置す
る梁4に引張部材1、2の上端を固定しているが、本発
明の範囲を限定する趣旨のものではなく、本発明におい
ては中間階に仮設した梁4あるいは柱3に固定すること
もできる。また、本発明においては引張部材1、2の斜
設角度θを図4に示すように、平面計画や構造計画、及
び隣地境界線支持地盤の深さ等から判断して、本発明を
実施する上で好適なものとすることができる。ただし、
上記した式より、斜設角度θは小さい程、引張部材1、
2に生じる引張抵抗力を増大させることができる。従っ
て、平面計画等を考慮し、それらが許容する範囲内にお
いて斜設角度θを小さくすることが望ましい。また、図
5に示すように中間階にも引張部材7、8を斜設すれ
ば、一次振動だけでなく高次振動においても減衰効果を
発揮することができる。
【0011】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、以下に掲げる効果を奏する。引張部材が架構構造に
加わる、地震、風等により生じた水平力を地盤に伝達
し、柱、梁、耐震壁が負担する水平力を減少させるの
で、従来技術に比べて、部材断面及びコンクリート強度
を小さくすることができると共に、建築ロボットが適用
容易なトラス構造を採用することもできる。その結果、
本発明によれば従来技術に比べて施工経費を軽減するこ
とができると共に、ロボット化を行ない生産性の向上を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る架構構造の概念図である。
【図2】同架構構造の変形状態を示す図である。
【図3】同架構構造の作用を示す図である。
【図4】架構構造の他の斜設角度を示す概念図である。
【図5】他の実施例に係る架構構造を示す概念図であ
る。
【図6】従来例に係る架構構造の変形状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
F 架構構造 1、2 引張部材 3 柱 4 梁 5 アンカー。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 9/02 E04B 1/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱と、当該柱に接合してなる梁とを備
    え、地震、風等により生じる水平力による建築構造物の
    振動を抑制し、転倒等を防止する架構構造であって、
    端が前記梁に固定され、他端が地盤中の支持層に定着さ
    れるとともに、前記梁に作用する水平力を前記支持層に
    対して直接伝達するための引張部材を備えたことを特徴
    とする架構構造。
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JP4861096B2 (ja) * 2006-08-29 2012-01-25 鹿島建設株式会社 緊張材を用いた耐震補強架構及びその施工方法

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