JP3328519B2 - 電動運搬車 - Google Patents

電動運搬車

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JP3328519B2
JP3328519B2 JP29424696A JP29424696A JP3328519B2 JP 3328519 B2 JP3328519 B2 JP 3328519B2 JP 29424696 A JP29424696 A JP 29424696A JP 29424696 A JP29424696 A JP 29424696A JP 3328519 B2 JP3328519 B2 JP 3328519B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電動運搬車に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ビニールハウスの普及により、寒冷地で
もメロンの栽培が盛んに行なわれるようになってきた。
大型のビニールハウスは、大収穫を見込むために50m
〜100mの長大なものとなり、肥料、苗、作物の移動
には機械力が必要となる。従来は、トラクター、耕運機
を用いていたが、原動機が内燃機関(ガソリンエンジ
ン、ジーゼルエンジン)であるため、排気ガスがハウス
内にこもり、作業環境衛生上好ましいとはいえなかっ
た。また、トラクターや耕運機は、基本的に屋外作業向
きの農機であるため、狭いハウス内での取り回し性は良
くない。
【0003】そこで、例えば実公昭51−31502号
公報の「電動運搬機」を用いることを検討した。この電
動運搬機は、同公報の第2図に示されるとおりに、前の
左輪11をチェーン及びスプロケットを介して電動機4
で駆動し、前の右輪11’をチェーン及びスプロケット
を介して電動機4’で駆動し、後の左右輪17,17’
を備え、前後輪間にバッテリ15,15’を備えた電動
車両である。前記電動機4,4’をスイッチ箱16(同
公報の第1図)を操作することで、左右独立して制御
し、機体を旋回させることができるというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報の電動運搬機
は、排気ガスを出さないという特長はあるが、前の左右
輪11,11’を各々電動機4,4’で駆動しているた
め、左右輪11,11’の回転速度を合せるには、その
ための制御装置を備えるか、熟練操作が必要となる。す
なわち、旋回性を高めたために、直進性がおろそかにな
る虞れがある。また、チェーン、スプロケットを使用し
ているために、電動機4,4’の配置は自由になる反
面、チェーンの伸びによる起動ショック、左右輪11,
11’の始動タイミングのずれなどが発生する。
【0005】さらに、機体の方向修正は左右輪11,1
1’の速度差で実現するため、小規模の方向修正には向
いていない。第1図のハンドル18はスイッチ箱16の
ブラケットが主たる目的の部材であるから、このハンド
ル18で方向修正する形式の車両ではない。そこで、本
発明の目的は、直進性に優れ、チェーンやベルトに
よる起動ショックを伴わず、微小な方向修正が容易に
実施できる電動運搬車を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、車体フレームの前部に左右の前輪、後部
に左右の後輪を備え、車体フレームの上方に荷台を置
き、この荷台から後斜め上へ把持ハンドルを延ばすとと
もに、荷台の下方で、車体フレームの側方で且つ前後輪
間に左右2個のバッテリを備え、電動モータで軸直結駆
動系を介して前輪を駆動するように構成した電動運搬車
であって、左右の前輪を支える前輪車軸は、電動運搬車
のトータル重心に接近させて配置し、 荷台は、前後輪を
接地させた状態では前部が高く、後部が低くなるように
前上りに傾斜させ、車体フレームは、車体前後に延ばし
た1本の柱状フレームであり、この様な車体フレームの
車体前後方向中央の側面に左右のバッテリを添わせ、こ
れら左右のバッテリの外幅に荷台の幅を合せ、上から見
て荷台から食み出さぬようにして前輪並びに後輪を荷台
下方に配置し、後輪は非回転の後輪車軸に回転自在に取
付けた自由回転輪とし、電動モータは車体フレームの前
部中央に配置し、且つ荷台の先端を通り前輪前面に接す
る接線から食み出さぬように内側に配置したことを特徴
とする。1モータであるから、左右の駆動輪(前輪)に
速度差が発生する虞れはなく、直進性良好である。電動
モータで軸直結駆動系を介して前輪を駆動するので、起
動ショックがなく滑らかな始動及び走行が図れる。荷台
は前上りに傾斜させたので、把持ハンドルを持上げて後
輪を地面から浮せることで、荷台を水平にすることがで
きる。このときに、トータル重心の近傍に前輪車軸があ
るため、小さな力で前輪に旋回動作をさせることができ
る。すなわち、方向修正には、斜めに延びた把持ハンド
ルを押し上げ、後輪を浮せ、前輪のみを接地させてター
ンさせればよく、方向修正は容易に実施できる。車体フ
レームを1本の柱とし、これに左右のバッテリを添わせ
てなる幅に荷台の幅を合せることで荷台を細長い平板と
し、この様に狭幅の荷台から前後車輪を食み出させぬよ
うにした。加えて、荷台の先端を通り前輪前面に接する
接線から食み出さぬように内側に配置したので、土手な
どに近づけることができる。
【0007】請求項2は、電動モータのモータ軸が前輪
車軸を通るほぼ鉛直な線に合致し且つモータケースが前
輪車軸より上に、モータの出力軸先端が前輪車軸に直結
するように電動モータを配置したことを特徴とする。モ
ータケースを前輪車軸の真上に配置したので、電動モー
タの重量を前輪にかけることができ、トータル重心を前
輪へ寄せることにより、前輪のみでターンするところの
方向修正が容易となる。そして、十分にアプローチアン
グル(前輪を接地し、後輪を浮したときの最大角)を確
保することができる。
【0008】請求項3は、電動モータのモータ軸を、前
輪車軸を通る前上り斜線に合致させ、モータケースが前
輪車軸より前方に、モータの出力軸先端が前輪車軸に直
結するように電動モータを配置したことを特徴とする。
モータケースを前上りに配置したので、前輪外周と荷台
先端とを結んだ線より内側に電動モータを納めることが
でき、アプローチアングルを確保することができる。
【0009】
【0010】請求項は、電動モータのモータ軸を、前
輪車軸を通るほぼ水平な線から一定距離だけ上にオフセ
ットした平行線に合致させ、モータケースを前輪車軸よ
り前方に、モータ軸先端を前輪車軸に直結するように電
動モータを配置したことを特徴とする。重量物である電
動モータを前輪車軸より前方に配置したので、運搬車の
重心を前輪側へ寄せることができ、前輪のグリップ力が
増し、走破性を高めることができるとともに、モータケ
ースを地面から離したので、アプローチアングルも稼ぐ
ことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。「左」「右」は作業者から見た方向、
「前」は前進側、「後」はその逆側をいい、左の部材に
はL、右の部材にはRを付す。
【0012】図1は本発明に係る電動運搬車(第1実施
例)の斜視図であり、電動運搬車1は左右の前輪2L,
2R、左右の後輪3L,3R(3Rは不図示)を備えた
4輪車であり、前後輪間にバッテリ4L,4R(右のバ
ッテリ4Rは不図示)を備え、前後に延びた荷台5の前
部に枠フレーム6をボルト7・・・(・・・は複数個を示す。
以下同様。)で固定し、この枠フレーム6と荷台5の後
面とに柵8,8を取付け、後輪3,3から後斜め上へ把
持ハンドル9L,9Rを延ばし、左のハンドル9Lにブ
レーキレバー11、右のハンドル9Rに変速レバー12
を取付けたものである。
【0013】図2は本発明に係る電動運搬車(第1実施
例)の下部構造の分解斜視図であり、車体フレーム20
はメインフレーム21の前部に、上から下にモータマウ
ントベース22、外筒23、ギヤケースマウントベース
24を一体的に備え、中央にバッテリ支持ピース25,
26を備え、後部に鳥居型の後部フレーム27を備えた
ものである。この後部フレーム27は後輪車軸28を支
える左右一対の縦フレーム29L,29Rと荷台を直接
受ける横フレーム31とからなる。
【0014】前記後輪車軸28は非回転軸であり、把持
ハンドル9L,9Rの基部32,32を差込んだ後、座
金33,33及びボルト34,34で後輪3L,3Rを
取付けることができる。後輪3L,3Rは自由回転輪で
ある。ハンドル9L,9Rは後輪車軸28を回転中心に
傾動可能であり、途中のピース35,35(一方は不図
示)を図示せぬ荷台にボルト固定するようにした一種の
チルトハンドルである。
【0015】バッテリ支持ピース25に孔25a,25
bを開け、同様にバッテリ支持ピース26に孔26a,
26bを開け、前側の孔25aと孔26aとにバッテリ
ケージ37の一端を差込み、バッテリケージ37を孔2
5a,孔26aを支点に傾動できるようにした。孔25
bと孔26bには右のバッテリケージ(不図示)を取付
けることができる。
【0016】次に前輪駆動系統の説明をする。本発明の
電動運搬車は電動モータ38で軸直結駆動系40を介し
て前輪2L,2Rを駆動することを特徴とする。チェー
ンやベルトを使用しないので、始動ショックがなく、大
きなトルクを前輪前輪2L,2Rへ伝えることができ、
滑らかで且つ強力な走行が図れる。そのための軸直結駆
動系40は、詳しくは図5で説明するが、出力軸38a
を差込むことのできる中継軸41と、この軸41の下端
に取付けたピニオンベベルギヤ42と、このピニオンベ
ベルギヤ42に噛み合う大径ベベルギヤ43と、この大
径ベベルギヤ43にスプライン結合した前輪車軸44
と、車輪連結金具45,45とからなる。
【0017】車輪連結金具45はパイプ46に角フラン
ジ47を取付け、この角フランジ47に前輪2L又は2
Rをボルト48・・・にて取付け、前記パイプ46を前輪
車軸44の一端に嵌合してボルト49で固定するアタッ
チメントであり、例えばパイプ46に複数のボルト孔4
6a・・・を開けておくことにより、パイプ46の差込み
深さを変更して、前輪2L,2R間隔(前輪トレッド)
を変更することができる。なお、図では軸受、オイルシ
ールは省略した。
【0018】図3は本発明に係る電動運搬車(第1実施
例)の側面図であり、荷台5を前上りに緩やかに傾斜さ
せたこと、荷台5を直接的に電動モータ38のモータケ
ース38bで受けることで車体フレーム20の一部を兼
ねさせたこと、前輪車軸44を通る鉛直線L上に概ねモ
ータ軸L2を配置したこと、バッテリケージ37の自由
端を掛けるためのハンガボルト51を荷台5に取付けた
こと、把持ハンドル9Lのピース35を荷台5から延び
たハンドルブラケット52にボルト53で固定したこと
を示す。図示せぬ把持ハンドル9Rについても同様であ
る。前記ブラケット52に複数のボルト孔52a・・・を
開けたことで、ボルト53を差し替えることにより、ハ
ンドル9L,9Rの取付け角を変更してグリップの地面
からの高さを調整することができる。
【0019】図4は本発明に係る電動運搬車の平面図で
あり、荷台5は、ほぼ前輪2L,2R、バッテリ4L,
4R及び後輪3L,3Rをカバーする細長い平板であ
り、枠フレーム6及び柵8,8で積載可能面積を拡大し
たものであり、底付きケースや箱を載せるのに適した形
態である。積載可能面積に対して荷台5の面積を大幅に
小さくしたので荷台5の重量を小さくすることができ
る。しかし、荷台5を柵8,8で囲う面積まで拡大する
ことは差支えないので、荷台5、枠フレーム6及び柵
8,8の取合いは用途に応じて任意に決定すればよい。
【0020】荷台5の後縁に作業者に臨む計器板55を
取付け、この計器板55にメインスイッチ56、前後進
切換スイッチ57、バッテリ残量メータ58を取付けた
ことを示す。また、59・・・は荷台5とモータケース3
8bとを連結するボルト、61,61は荷台5と図2の
横フレーム31とを連結するボルトであり、62,62
はバッテリ4L,4Rの点検孔である。詳しくは説明し
ないが、本実施例のバッテリ4L,4Rにはバッテリ残
量に応じて色彩が変るバッテリ残量表示機能が付いてお
り、その色彩を点検孔62,62を通して上から見るこ
とができる。
【0021】図5は本発明に係る軸直結駆動系(第1実
施例)の詳細図であり、図2でも述べたが軸直結駆動系
40は、出力軸38aを差込むことのできる中継軸41
と、この軸の下端に取付けたピニオンベベルギヤ42
と、このピニオンベベルギヤ42に噛み合う大径ベベル
ギヤ43と、この大径ベベルギヤ43にスプライン結合
した前輪車軸44と、車輪連結金具45,45とからな
る。22はモータマウントベース、24はギヤケースマ
ウントベース、63はギヤケース、64,64,64は
ベアリング、65,65はオイルシールである。
【0022】モータケース38bに想像線で示した荷台
5をボルト59・・・で固定するが、荷台5の底にチャン
ネル66を渡し、このチャンネル66を介してボルト5
9・・・を締めるため、ボルト59・・・の頭が荷台5の上面
から突き出ることはない。また、ギヤケース63の図左
の機構はブレーキ機構70である。
【0023】図6は本発明に係るブレーキ機構の分解斜
視図であり、ブレーキ機構70は拡径式ドラムブレーキ
であり、ギヤケースマウントベース24の上面にボルト
71で取付けた取付け金具72、この取付け金具72に
固定したブラケット73、このブラケット73にブッシ
ュ74を介して取付けるブレーキパッド付きブレーキシ
ュー75,75、このブレーキシュー75,75を拡径
するカム76、このカム76を回転するカムレバー7
7、このカムレバー77を引くブレーキワイヤ78、前
記ブレーキシュー75,75を囲うブレーキドラム79
及びブレーキシュー75,75を縮径するスプリング8
1,81とからなる。82はブレーキスイッチ、83は
ストライカである。
【0024】ブレーキドラム79を図5の前輪車軸44
に取付け、その他のブレーキシュー75,75やブラケ
ット73などを車体側に取付けることにより、静止側の
ブレーキシュー75,75で、回転側のブレーキドラム
79を制動し、電動運搬車を止めることができる。
【0025】以上に述べた電動運搬車の作用を次に述べ
る。図7(a),(b)は電動運搬車(第1実施例)の
作用説明図である。(a)は3個の荷物W・・・を積んだ
状態で図右から左へ前進している電動運搬車1を示す。
なお、把持ハンドル9L,9Rは、作業者の好みに応じ
て実線のポジションから想像線のポジション、又はその
逆に変更することができる。荷台5の先端を通る前輪2
Lの接線L2が地面となす角度が、アプローチアングル
θに相当する。このアプローチアングルθは、例えば凸
部84、土手85にどの程度接近できるかを示す数値の
一種であり、角度θが90゜に近いほど土手85などに
近づけることができることを示す。反面、角度θが大き
きなると荷台面積が小さくなる。本実施例では、電動モ
ータ38を前輪車軸44の上方に配置したので、十分な
アプローチアングルが確保できる。
【0026】(b)において、把持ハンドル9L,9R
を持上げて後輪3L,3Rをδだけ浮かし、この状態で
矢印又はの如く、前輪2L,2Rのみでターンする
ことで方向を修正すればよい。把持ハンドル9L,9R
が斜め上に延びているため、荷台5後部に上向きの力を
与えることと、荷台5後部に図面表裏方向への水平力を
加えることができる。この様に、把持ハンドル9L,9
Rを荷台5から後斜め上へ延ばしたので、方向変更のた
めのターンが極めて容易に実施できるようになった。
【0027】以下、第1実施例の別実施例(第2〜第4
実施例)を説明するが、第1実施例と同部材は符号を流
用し、形状・構造等異なるものについては符号にB〜D
を添えて区別する。図8は本発明に係る電動運搬車(第
2実施例)の側面図であり、この電動運搬車1Bは側面
視V字形状の車体フレーム20Bの前部に前輪2L,2
R、中央にバッテリ4L,4R、後部に後輪3L,3
R、上方に荷台5を配置し、荷台5から後斜め上へ把持
ハンドル9L,9Rを延ばし、電動モータ38を前輪車
軸44の前斜め上に配置したものである。この前斜め上
の角度は水平線に対して30〜50゜の範囲とすること
が望ましい。即ち、電動モータ38のモータ軸L2を、
前輪車軸44を通る前上り斜線L3に合致させ、モータ
ケース38bが前輪車軸44より前方に、モータの出力
軸先端が前輪車軸に直結するように電動モータ38を配
置したことを特徴とする。
【0028】図示する如く十分に大きなアプローチアン
グルθ2が確保できる。荷台5の長手方向中央付近に電
動モータ38を含まない形態の重心G0があるとする。
電動モータ38の重心G1は前輪車軸44より前方にあ
る。そのため、電動モータ38を含む電動運搬車1Bの
トータル重心G2は前輪車軸44に近づく。図7(b)
で説明した要領で電動運搬車1Bをターンさせるとき
に、トータル重心G2が前輪車軸44に接近しているた
め、ターンは小さな力で実施可能となる。従って、第2
実施例に係る電動運搬車1Bはターンの容易さとアプロ
ーチアングルの確保の両方とが満足できるものである。
【0029】図9は電動運搬車の参考図であり、この電
動運搬車1Cは前斜め上りの車体フレーム20Cの前部
に前輪2L,2R、中央にバッテリ4L,4R、後部に
後輪3L,3R、上方に荷台5を配置し、荷台5から後
斜め上へ把持ハンドル9L,9Rを延ばし、電動モータ
38を前輪車軸44の前方に配置したものである。即
ち、電動モータ38のモータ軸L2を、前輪車軸44を
通るほぼ水平な線L4に合致させ、モータケース38b
が前輪車軸44より前方に、モータの出力軸先端が前輪
車軸44に直結するように電動モータ38を配置したこ
とを特徴とする。ほぼ水平な線L4は水平線に対し0〜
20゜の範囲で僅かに傾いた線である。
【0030】荷台5の長手方向中央付近に電動モータ3
8を含まない形態の重心G3があるとする。電動モータ
38の重心G1は前輪車軸44より大きく前方にある。
そのため、電動モータ38を含む電動運搬車1Cのトー
タル重心G4は前輪車軸44に近づく。図7(b)で説
明した要領で電動運搬車1Cをターンさせるときに、ト
ータル重心G4が前輪車軸44に極く接近しているた
め、ターンはより小さな力で実施可能となる。従って、
参考例に係る電動運搬車1Cはターンの容易さにポイン
トを置いた形態である。
【0031】図10は本発明に係る電動運搬車(第
施例)の側面図であり、この電動運搬車1Dは前斜め上
りの車体フレーム20Dの前部に前輪2L,2R、中央
にバッテリ4L,4R、後部に後輪3L,3R、上方に
荷台5を配置し、荷台5から後斜め上へ把持ハンドル9
L,9Rを延ばし、電動モータ38を前輪車軸44の前
方に且つオフセットさせて配置したものである。即ち、
電動モータ38のモータ軸L2を、前輪車軸44を通る
ほぼ水平な線L4から一定距離δ2だけ上にオフセット
した平行線L5に合致させ、モータケース38bを前輪
車軸44より前方に、モータ軸先端を前輪車軸44に直
結するように電動モータ38を配置したことを特徴とす
る。
【0032】電動モータ38をδ2だけ上げたため、十
分に大きなアプローチアングルθ3が確保できる。荷台
5の長手方向中央付近に電動モータ38を含まない形態
の重心G5があるとする。電動モータ38の重心G1は
前輪車軸44より大きく前方にある。そのため、電動モ
ータ38を含む電動運搬車1Dのトータル重心G6は前
輪車軸44に近づく。図7(b)で説明した要領で電動
運搬車1Dをターンさせるときに、トータル重心G4が
前輪車軸44に極く接近しているため、ターンはより小
さな力で実施可能となる。従って、第実施例に係る電
動運搬車1Dはターンの容易さとアプローチアングルの
確保の両方とが満足できるものである。
【0033】尚、第2〜第実施例の平面図は図4とほ
ぼ同じであるから省略する。
【0034】また、請求項1においては、電動モータが
前輪車軸にいわゆる軸直結するものであれば、電動モー
タの取付け姿勢は任意である。請求項2においては、モ
ータケースで直接的に荷台を支える構造と、モータケー
スが荷台から離れている構造との双方を含む。
【0035】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、車体フレームの前部に左右の前輪、
後部に左右の後輪を備え、車体フレームの上方に荷台を
置き、この荷台から後斜め上へ把持ハンドルを延ばすと
ともに、荷台の下方で、車体フレームの側方で且つ前後
輪間に左右2個のバッテリを備え、電動モータで軸直結
駆動系を介して前輪を駆動するように構成した電動運搬
車であって、左右の前輪を支える前輪車軸は、電動運搬
車のトータル重心に接近させて配置し、 荷台は、前後輪
を接地させた状態では前部が高く、後部が低くなるよう
に前上りに傾斜させ、車体フレームは、車体前後に延ば
した1本の柱状フレームであり、この様な車体フレーム
の車体前後方向中央の側面に左右のバッテリを添わせ、
これら左右のバッテリの外幅に荷台の幅を合せ、上から
見て荷台から食み出さぬようにして前輪並びに後輪を荷
台下方に配置し、後輪は非回転の後輪車軸に回転自在に
取付けた自由回転輪とし、電動モータは車体フレームの
前部中央に配置し、且つ荷台の先端を通り前輪前面に接
する接線から食み出さぬように内側に配置したことを特
徴とする。1モータであるから、左右の駆動輪(前輪)
に速度差が発生する虞れはなく、直進性良好である。電
動モータで軸直結駆動系を介して前輪を駆動するので、
起動ショックがなく滑らかな始動及び走行が図れる。
台は前上りに傾斜させたので、把持ハンドルを持上げて
後輪を地面から浮せることで、荷台を水平にすることが
できる。このときに、トータル重心の近傍に前輪車軸が
あるため、小さな力で前輪に旋回動作をさせることがで
きる。すなわち、方向修正には、斜めに延びた把持ハン
ドルを押し上げ、後輪を浮せ、前輪のみを接地させてタ
ーンさせればよく、方向修正は容易に実施できる。車体
フレームを1本の柱とし、これに左右のバッテリを添わ
せてなる幅に荷台の幅を合せることで荷台を細長い平板
とし、この様に狭幅の荷台から前後車輪を食み出させぬ
ようにした。加えて、荷台の先端を通り前輪前面に接す
る接線から食み出さぬように内側に配置したので、土手
などに近づけることができる。
【0036】請求項2は、電動モータのモータ軸が前輪
車軸を通るほぼ鉛直な線に合致し且つモータケースが前
輪車軸より上に、モータの出力軸先端が前輪車軸に直結
するように電動モータを配置したことを特徴とする。モ
ータケースを前輪車軸の真上に配置したので、電動モー
タの重量を前輪にかけることができ、トータル重心を前
輪へ寄せることにより、前輪のみでターンするところの
方向修正が容易となる。そして、十分にアプローチアン
グルを確保することができる。
【0037】請求項3は、電動モータのモータ軸を、前
輪車軸を通る前上り斜線に合致させ、モータケースが前
輪車軸より前方に、モータの出力軸先端が前輪車軸に直
結するように電動モータを配置したことを特徴とする。
モータケースを前上りに配置したので、前輪外周と荷台
先端とを結んだ線より内側に電動モータを納めることが
でき、アプローチアングルを確保することができる。
【0038】
【0039】請求項は、電動モータのモータ軸を、前
輪車軸を通るほぼ水平な線から一定距離だけ上にオフセ
ットした平行線に合致させ、モータケースを前輪車軸よ
り前方に、モータ軸先端を前輪車軸に直結するように電
動モータを配置したことを特徴とする。重量物である電
動モータを前輪車軸より前方に配置したので、運搬車の
重心を前輪側へ寄せることができ、前輪のグリップ力が
増し、走破性を高めることができるとともに、モータケ
ースを地面から離したので、アプローチアングルも稼ぐ
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動運搬車(第1実施例)の斜視
【図2】本発明に係る電動運搬車(第1実施例)の下部
構造の分解斜視図
【図3】本発明に係る電動運搬車(第1実施例)の側面
【図4】本発明に係る電動運搬車の平面図
【図5】本発明に係る軸直結駆動系(第1実施例)の詳
細図
【図6】本発明に係るブレーキ機構の分解斜視図
【図7】本発明に係る電動運搬車(第1実施例)の作用
説明図
【図8】本発明に係る電動運搬車(第2実施例)の側面
【図9】電動運搬車の参考図
【図10】本発明に係る電動運搬車(第実施例)の側
面図
【符号の説明】
1,1B,1D…電動運搬車、2L,2R…前輪、3
L,3R…後輪、4L,4R…バッテリ、5…荷台、9
L,9R…把持ハンドル、20,20B,20C,20
D…車体フレーム、38…電動モータ、38a…モータ
の出力軸、38b…モータケース、40…軸直結駆動
系、L…鉛直な線、L2…モータ軸、L3…前上り斜
線、L4…ほぼ水平な線、L5…オフセットした線、δ
2…オフセットの大きさ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−4742(JP,A) 西独国特許出願公開4307341(DE, A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62B 3/00 B60K 1/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体フレームの前部に左右の前輪、後部
    に左右の後輪を備え、車体フレームの上方に荷台を置
    き、この荷台から後斜め上へ把持ハンドルを延ばすとと
    もに、荷台の下方で、車体フレームの側方で且つ前後輪
    間に左右2個のバッテリを備え、電動モータで軸直結駆
    動系を介して前輪を駆動するように構成した電動運搬車
    であって、前記左右の前輪を支える前輪車軸は、電動運搬車のトー
    タル重心に接近させて配置し、 前記荷台は、前後輪を接地させた状態では前部が高く、
    後部が低くなるように前上りに傾斜させ、 前記車体フレームは、車体前後に延ばした1本の柱状フ
    レームであり、この様な車体フレームの車体前後方向中
    央の側面に前記左右のバッテリを添わせ、これら左右の
    バッテリの外幅に前記荷台の幅を合せ、上から見て前記
    荷台から食み出さぬようにして前記前輪並びに後輪を荷
    台下方に配置し、後輪は非回転の後輪車軸に回転自在に
    取付けた自由回転輪とし、前記電動モータは前記車体フ
    レームの前部中央に配置し、且つ荷台の先端を通り前輪
    前面に接する接線から食み出さぬように内側に配置した
    ことを特徴とする電動運搬車。
  2. 【請求項2】 前記電動モータのモータ軸が前輪車軸を
    通るほぼ鉛直な線に合致し且つモータケースが前輪車軸
    より上に、モータの出力軸先端が前輪車軸に直結するよ
    うに前記電動モータを配置したことを特徴とする請求項
    1記載の電動運搬車。
  3. 【請求項3】 前記電動モータのモータ軸を、前輪車軸
    を通る前上り斜線に合致させ、モータケースが前輪車軸
    より前方に、モータの出力軸先端が前輪車軸に直結する
    ように前記電動モータを配置したことを特徴とする請求
    項1記載の電動運搬車。
  4. 【請求項4】 前記電動モータのモータ軸を、前輪車軸
    を通るほぼ水平な線から一定距離だけ上にオフセットし
    た平行線に合致させ、モータケースを前輪車軸より前方
    に、モータ軸先端を前輪車軸に直結するように電動モー
    タを配置したことを特徴とする請求項1記載の電動運搬
    車。
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