JP3326856B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP3326856B2
JP3326856B2 JP05738793A JP5738793A JP3326856B2 JP 3326856 B2 JP3326856 B2 JP 3326856B2 JP 05738793 A JP05738793 A JP 05738793A JP 5738793 A JP5738793 A JP 5738793A JP 3326856 B2 JP3326856 B2 JP 3326856B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷風と温風をミックス
する機能を備えた車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の車両用空調装置として、例えば
実開平1−91614号公報に記載されたものが知られ
ている。図13に示すように上記公報記載の空調装置
は、温風流路Rhおよび冷風流路Rcが並設されたヒー
ターケース100と、温風流路Rhに配設されるヒータ
ーコア101と、冷風流路Rcを閉塞するフルホット位
置FHと温風流路Rhを閉塞するフルクール位置FCと
の間を回動するエアーミックスドア102とを備えるも
ので、導風口100aから取り込まれる空気をエアーミ
ックスドア102の回動位置に応じて温風流路Rhおよ
び冷風流路Rcに分配し、排風口100bの直前にて冷
風流路Rcからの冷風Acと温風流路Rhからの温風A
hとを合流させてエアーミックスドア102の回動位置
に応じた温度の空気を排風口100bから排出させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した装置では、図
14に示すようにエアーミックスドア102の側部10
2sとヒーターケース100の内壁100cとの擦れ合
いを防止してエアーミックスドア102を滑らかに移動
させるために一定のクリアランスCLが必要となる。こ
のため、エアーミックスドア102がフルホット位置F
HにあるときのクリアランスCLからの空気Aの漏れを
ヒーターケース100に突設したシール壁100dで防
いでも、エアーミックスドア102をフルクール位置F
C側(矢印Y1側)に向けて僅かでも動かせばエアーミ
ックスドア102とシール壁100dとの間に隙間が生
じ、図15に示すようにエアーミックスドア102で遮
られていた空気がエアーミックスドア102の先端部1
02aのみならず側部102sからも回り込んで冷風流
路Rcへの空気の流入量が急増する。同様に、エアーミ
ックスドア102がフルクール位置FCにあるときのク
リアランスCLからの空気の漏れも上述したシール壁1
00dやヒーターコア101の外枠で防ぎ得るが、エア
ーミックスドア102がフルホット位置FH側へ僅かで
も離れると、エアーミックスドア102で遮られていた
空気が側部102sを回り込んでヒーターコア101へ
の空気の流入量が急増する。
【0004】このように空気の流入量が急激に変化する
と、図16に示すように排風口100bでの吹出温度が
フルクール位置FCおよびフルホット位置FHの近傍
(区間a,b)にて急激に変化し、エアーミックスドア
102の位置の変化に対する吹出温度の変化が正比例す
る理想的な特性を得ることが難しい。エアーミックスド
アの位置に対して吹出温度がリニアに変化しないと、目
的とする温度調整量に対するエアーミックスドアの移動
量が一定でなくなるため、オートエアコンおよびマニュ
アルエアコンのいずれでも装置の使い勝手が悪化する。
【0005】本発明の目的は、吹出温度の変化特性を理
想的なリニアな特性に近付けることができる車両用空調
装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1を参
照して説明すると、請求項1の発明は、内部に冷風流路
Rcと温風流路Rhとが並設されたヒーターケース1
と、温風流路Rhに配設される発熱手段2と、ヒーター
ケース1内を移動して冷風流路Rcと温風流路Rhとの
空気の分配量を調整するエアーミックスドア4とを備え
た車両用空調装置に適用される。そして、エアーミック
スドア4がフルクール位置FCおよびフルホット位置F
Hの近傍にあるとき、エアーミックスドア4の位置の変
化に対する発熱手段2の発熱量の変化が他の領域に比し
て緩やかとなるように、エアーミックスドア4の位置に
基づいて発熱手段2の発熱量を調整する発熱量調整手段
6,7,8を設けることにより上述した目的を達成す
る。
【0007】図4〜図8に示すように、請求項2の発明
は、内部に冷風流路Rcと温風流路Rhとが並設された
ヒーターケース1と、温風流路Rhに配設される発熱手
段2と、冷風流路Rcを閉塞するフルホット位置FHと
温風流路Rcを閉塞するフルクール位置FCとの間を移
動するエアーミックスドア20とを備えた車両用空調装
置に適用される。そして、エアーミックスドア20がフ
ルクール位置FCから一定範囲にあるとき温風流路Rh
へ流入する空気Ahの流れに対する抵抗を増加させる温
風側抵抗部21と、エアーミックスドア20がフルホッ
ト位置FHから一定範囲にあるとき冷風流路Rcへ流入
する空気Acの流れに対する抵抗を増加させる冷風側抵
抗部1c,22との少なくともいずれか一方を設け、冷
風抵抗部を、ヒーターケース1の内壁から突設するシー
ル部材1cと、エアーミックスドア20がフルホット位
置FHから一定範囲にあるときにエアーミックスドア2
0の側部からの空気の流れを抑制するように、シール部
材1cと微小空間δを介してエアーミックスドア20か
ら突設するリブ部材22とを有することにより上述した
目的を達成する。
【0008】図10に示すように、請求項3の発明は、
内部に冷風流路Rcと温風流路Rhとが並設されたヒー
ターケース1と、温風流路Rhに配設されるヒーターコ
ア2と、冷風流路Rcと温風流路Rhの分岐位置に設定
した回動軸30aを中心として冷風流路Rcを閉塞する
フルホット位置FHと温風流路Rhを閉塞するフルクー
ル位置FCとの間を回動するエアーミックスドア30と
を備えた車両用空調装置に適用される。そして、エアー
ミックスドア30の回動軸30aをヒーターコア2から
離れた位置に設定して回動軸30aとヒーターコア2と
の間に隙間Rmを設けるとともに、この隙間Rmを開閉
する微調温ドア32を設けることにより上述した目的を
達成する。
【0009】
【作用】請求項1の発明では、エアーミックスドア4の
位置の変化に対して温風流路Rhや冷風流路Rcへの空
気の流入量が急激に変化する領域にて、エアーミックス
ドア4の位置の変化に対する発熱手段2の発熱量の変化
が他の領域に比して緩やかとなるように発熱手段2の発
熱量を変化させ、吹出温度の急激な変化を防止する。請
求項2の発明では、温風側抵抗部21を設けたならば、
エアーミックスドア20がフルホット位置FHの近傍に
あるときに温風流路Rhへ流入する空気Ahの抵抗が増
加してかかる領域での温風流路Rhへの空気の流入量の
変化が緩やかになる。冷風側抵抗部1c,22を設けた
ならば、エアーミックスドア20がフルクール位置FC
の近傍にあるときに冷風流路Rcへ流入する空気Acsの
抵抗が増加してかかる領域での冷風流路Rcへの空気の
流入量の変化が緩やかになる。冷風側抵抗部をシール部
材1cとリブ部材22により構成すれば、エアーミック
スドア20の側部からの空気の流れが抑制される。請求
項3の発明では、エアーミックスドア30がフルホット
位置FHまたはフルクール位置FCの近傍にあるとき、
微調温ドア32の開度を調節してヒーターコア2と回動
軸30aとの隙間Rmを通過する空気量を増減させ、ヒ
ーターコア2を迂回する空気の総量をリニアに変化させ
る。
【0010】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0011】
【実施例】
−第1実施例− 以下、図1〜図3を参照して請求項1の発明に係る第1
実施例を説明する。図1において1はヒーターケースで
あり、その内部には温風流路Rhと冷風流路Rcとが並
設されている。温風流路Rhにはヒーターコア2が配置
され、その内部には不図示のエンジンの熱で温められた
クーラントがヒーターパイプ3を介して供給可能とされ
ている。ヒーターコア2を循環したクーラントは不図示
のドレンパイプによりエンジン側のクーラント循環系に
戻される。
【0012】温風流路Rhと冷風流路Rcとの分岐位置
にはエアーミックスドア4が設けられている。エアーミ
ックスドア4は、不図示のアクチュエータにより回動軸
4aを中心として温風流路Rhを塞ぐフルクール位置F
C(図の実線位置)と冷風流路Rcを塞ぐフルホット位
置FH(図の2点鎖線位置)との間で回動せしめられ、
ヒーターケース1の空気取込口1aから取り込まれる空
気Aの温風流路Rhおよび冷風流路Rcへの分配量を調
整する。
【0013】5は不図示のアクチュエータにより回動軸
5aを中心に回動せしめられる冷風案内ドアである。こ
の案内ドア5は、エアーミックスドア4の位置に応じ
て、冷風流路Rcを横断する調温優先位置P1(図の実
線位置)と、冷風流路Rcに沿って延びる冷風優先位置
P2(図の2点鎖線位置)とのいずれかに回動する。エ
アーミックスドア4がフルクール位置FCのとき、案内
ドア5は冷風優先位置P2に回動し、これにより冷風流
路Rcに流入した冷たい空気が案内ドア5に邪魔される
ことなく滑らかに排風口1bから流出する。エアーミッ
クスドア4がフルクール位置FCからフルホット位置F
H側へ離れると、案内ドア5は調温優先位置P1に回動
する。これにより冷風流路Rcに導かれた冷たい空気が
案内ドア5に沿ってヒーターコア2の背後に導かれ、ヒ
ーターコア2を通過した温かい空気と混ざり合う。この
例では、冷たい空気と温かい空気との合流位置が排風口
1bから十分に離れているので、排風口の直前で両者が
合流する図13の例よりもヒーターケース1内でのエア
ーミックスが促進されて排風口1bからの空気Bの温度
にばらつきが生じ難くなる。
【0014】ヒーターコア2の発熱量はヒーターパイプ
3中に設けたヒーターコック6の開度に応じて変化し、
ヒーターコック6の開度はマイクロコンピュータを内蔵
したオートアンプ7により制御される。オートアンプ7
は、車室の温度設定パネルから入力される設定温度や日
射センサ等の各種センサからの情報に基づいてエアーミ
ックスドア4の位置を算出してエアーミックスドア4の
アクチュエータ(不図示)の動作を制御するとともに、
エアーミックスドア4の位置に基づいてヒーターコック
用アクチュエータ8の動作を制御する。
【0015】オートアンプ7で制御されるエアーミック
スドア4の位置とヒーターコック6の開度との関係を図
2に示す。図から明らかなように、ヒーターコック6
は、エアーミックスドア4がフルクール位置FCのとき
ヒーターパイプ3の内部流路を完全に閉塞する全閉位置
にあり、エアーミックスドア4がフルクール位置FCか
ら離れてフルホット位置FHに向うほどヒーターコック
6の開度が増加する。エアーミックスドア4がフルホッ
ト位置FHのとき、ヒーターコック6はヒーターパイプ
3の内部流路を最大限開口させる全開位置に移動する。
そして、エアーミックスドア4がフルクール位置FCお
よびフルホット位置FHの近傍にあるときは、他の領域
に比してエアーミックスドア4の位置の変化に対するヒ
ーターコック6の開度の変化の程度が緩やかとなる。
【0016】なお、エンジン始動直後でクーラント水温
がほとんど温まっていない領域では、ヒーターコック6
の開度を調整してもヒーターコア2の発熱量はほとんど
変化しない。そこで、クーラント水温を水温センサ9で
監視し、クーラント水温が始動直後の低温域にあるとき
はヒーターコック6を全開位置に固定してもよい。
【0017】本実施例では、エアーミックスドア4がフ
ルホット位置FHへ向うほど温風流路Rhへの空気Aの
流入量が増加するとともにヒーターコア2の発熱量が増
加して排風口1bでの吹出温度が上昇する。そして、温
風流路Rhや冷風流路Rcへの空気Aの流入量が急激に
変化するフルホット位置FHおよびフルクール位置FC
の近傍ではヒーターコア2の発熱量の変化が他の領域よ
りも緩やかなので、ヒーターコア2への空気Aの流入量
に対する吹出温度の変化の幅が小さくなる。したがっ
て、図3に示すように、ヒーターコア2への空気Aの流
入量の変化とヒーターコア2の発熱量の変化とを完全に
相殺させ、エアーミックスドア4の位置に対して吹出温
度をリニアに変化させることができる。
【0018】本実施例では、ヒーターコア2の発熱量を
フルホット位置FHおよびフルクール位置FCの近傍の
双方で緩やかに変化させたが、いずれか一方の側のみで
ヒーターコア2への空気流入量が急変するときは、その
側でのみヒーターコア2の発熱量の変化を緩やかにすれ
ば良い。また、フルホット位置FHやフルクール位置F
Cの近傍以外でもエアーミックスドア4の構造等に起因
してヒーターコア2への空気流入量がリニアに変化しな
いときは、ヒーターコア2の発熱量を調整して吹出温度
の変化特性を改善することができる。
【0019】本実施例では、ヒーターコア2が発熱手段
を、ヒーターコック6、オートアンプ7およびヒーター
コック用アクチュエータ8が発熱量調整手段を構成す
る。発熱手段としてはエンジンのクーラントを利用する
ものに限らず、種々の媒体を利用する発熱手段を用いて
良い。例えば電気自動車等の熱機関を用いない車両にお
いて、ヒーターコアに代えてヒートポンプ式の発熱手段
をヒーターケース内に収納するものでも本発明は適用可
能である。発熱量調整手段も使用される発熱手段に応じ
て適宜変更される。
【0020】−第2実施例− 以下、図4〜図9を参照して請求項2の発明に係る第2
実施例を説明する。上述した第1実施例との共通部分に
は同一符号を付し、説明を省略する。図4および図5に
示すように、本実施例の装置では、エアーミックスドア
20の回動軸20aと反対側の端部(以下、先端部と呼
ぶ。)にヒーターコア2の側へ向けて屈曲する屈曲部2
1が一体に形成されている。また、エアーミックスドア
20の冷風流路Rc側を向く面20bには、回動軸20
a側から屈曲部21側へ向うほど面20bからの突出量
が増加する一対の扇形状のリブ22が、エアーミックス
ドア20の側部20sに沿って平行に設けられている。
【0021】図4および図6に2点鎖線で示すように、
エアーミックスドア20が冷風流路Rcを塞ぐフルホッ
ト位置FHに回動したとき、エアーミックスドア20の
面20bはヒーターケース1の内壁から突出するシール
壁1cに当接する。これによりエアーミックスドア20
とヒーターケース1との間のクリアランスCLからの空
気Aの漏れが防止される。エアーミックスドア20のリ
ブ22は、シール壁1cの先端よりも僅かにエアーミッ
クスドア20の回動軸20a方向の中心側に配設され、
エアーミックスドア20がフルホット位置FHからフル
ホット位置FC側(図6の矢印Y1方向)へ一定量移動
するまではリブ22とシール壁1cとが回動軸20aの
軸線方向(図6の上下方向)に微小隙間δを介して重な
り合う。なお、本実施例においてヒーターコア2の発熱
量はエアーミックスドア20の位置に拘らず一定に保た
れる。
【0022】図6および図7から明らかなように、本実
施例では、エアーミックスドア20をフルホット位置F
Hからリブ22とシール壁1cとが重なり合う範囲で回
動させたとき、エアーミックスドア20の側部20sを
回り込む空気Acsの流れがリブ22とシール壁1cとで
邪魔されて空気Acsの流れに対する抵抗が著しく増加す
る。このため、フルホット位置FHの近傍にてエアーミ
ックスドア20の側部20sを回り込む空気Acsの影響
により、冷風流路Rcへの空気の流入量が急激に変化す
ることがない。エアーミックスドア20をリブ22がシ
ール壁1cから十分に離れる位置まで回動させたとき
は、エアーミックスドア20の先端部を回り込む空気A
cfの流量が側部20sを回り込む空気Acsの流量よりも
遥かに大きく、かつリブ22自身が冷風流路Rcの流れ
方向に沿って延びているので、リブ22やシール壁1c
が冷風流路Rcへの空気の流入量に与える影響は無視し
得るほど小さい。
【0023】図8から明らかなように、エアーミックス
ドア20がフルクール位置FCの近傍にあるときは、温
風流路Rhへ向う空気Ahの流路を横断する方向へ屈曲
部21が張り出して温風流路Rhの開口量が著しく狭め
られるので、温風流路Rhへ流入する空気Ahの流れに
対する抵抗が顕著に増加する。このため、エアーミック
スドア20をフルクール位置FCから離間させたとき、
エアーミックスドア20の側部20sを回り込む空気の
流入量が急激に増加しても、これを相殺するかのように
エアーミックスドア20の先端部を回り込む空気Ahの
流入量の増加が抑制され、温風流路Rhへの空気流入量
は緩やかに変化する。屈曲部21が温風流路Rhの開口
量を狭める程度はエアーミックスドア20がフルクール
位置FCから離れるほど減少し、図8に2点鎖線で示す
ように屈曲部21が導風口1aからの空気Aの流れ方向
と略平行になると屈曲部21が温風流路Rhおよび冷風
流路Rcへの空気分配量に与える影響はほとんどない。
【0024】以上のように、本実施例の装置では、フル
ホット位置FHの近傍での冷風流路Rcへの空気の流入
量の急激な変化がリブ22とシール壁1cとで抑制さ
れ、フルクール位置FCの近傍での温風流路Rhへの空
気の流入量の急激な変化が屈曲部21で抑制されるの
で、リブ22、シール壁1cおよび屈曲部21の形状や
配置を適当に定めることで、図9に示すように従来の吹
出温度の急変区間(区間a,b)の吹出温度の変化を緩
やかにしてエアーミックスドア20の位置と排風口1b
からの吹出温度とを理想的な特性に近付けることができ
る。
【0025】本実施例では、ヒーターコア2が発熱手段
を、屈曲部21が温風側抵抗部を、シール壁1cがシー
ル部材を、リブ22がリブ部材を構成する。ただし、こ
れらはあくまで一例であって、温風側抵抗部をヒーター
ケース1側に設けてもよく、リブ22の形状や配置も種
々変更可能である。フルクール位置FCまたはフルホッ
ト位置FHのいずれか一方側でのみ吹出温度が急激に変
化し、他方の側の変化の程度がさほど問題とならないと
きは、温風側抵抗部または冷風側抵抗部のいずれか一方
のみ設ければ良い。発熱手段については第1実施例と同
様に変更可能である。
【0026】−第3実施例− 以下、図10〜図12を参照して請求項3の発明に係る
第3実施例を説明する。第1実施例、第2実施例との共
通部分には同一符号を付し、説明を省略する。図10に
示すように、本実施例ではエアーミックスドア30の回
動軸30aがヒーターコア2から離して設けられてい
る。回動軸30aの下流側にはヒーターコア2と略平行
に延びる隔壁31が配置され、その後端には不図示のア
クチュエータにより回動軸32aを中心として回動せし
められる微調温ドア32が設けられている。微調温ドア
32は、不図示の温度指示手段、例えば車室に設けた温
度調整レバーから指示される指示温度に基づいて隔壁3
1とヒーターコア2との間に形成された調温流路Rmを
閉塞する全閉位置PS(図の実線位置)と、隔壁31と
略平行に延びて調温流路Rmを完全に開放する全開位置
PO(図の2点鎖線位置)との間を移動する。エアーミ
ックスドア30は、上述した温度指示手段からの指示温
度に基づいて冷風流路Rcを閉塞するフルホット位置F
H(図の2点鎖線位置)と、温風流路Rhを閉塞するフ
ルクール位置FC(図の実線位置)との間を移動する。
ヒーターコア2の発熱量が一定に保たれる点は上述した
第2実施例と同様である。なお、本実施例では排風口1
bの案内ドアが省略されている。
【0027】図11は温度指示手段からの指示温度とエ
アーミックスドア30および微調温ドア32の位置との
関係を示すものである。エアーミックスドア30は指示
温度が最低のときフルクール位置FCにあり、指示温度
の上昇にしたがってフルホット位置FH側へ移動する。
指示温度t3にてフルホット位置FHに達した後は、指
示温度が上昇してもエアーミックスドア30はフルホッ
ト位置FHに固定される。微調温ドア32は、指示温度
が最低のとき全開位置POにあり、指示温度t1までの
間は指示温度の上昇につれて全閉位置PS側へ移動す
る。指示温度t1から指示温度t2までの間は全閉位置
PSで固定される。指示温度t2からt3までの間、微
調温ドア32は指示温度が上昇するほど全開位置PO側
へ移動する。指示温度t3にて全開位置POに達した後
は、指示温度が上昇するほど全閉位置PS側へ移動し、
指示温度が最高のとき全閉位置PSに到達する。
【0028】以上のようにエアーミックスドア30およ
び微調温ドア32を動作させたときのヒーターケース1
内の空気の流れ状態を図12に示す。図12(B),
(C)に示すように、微調温ドア32が全閉位置PSか
ら全開位置PO側へ移動して調温流路Rmが開口する
と、温風流路Rhへ流入する空気Aの一部Amがヒータ
ーコア2で加熱されることなくヒーターコア2の背後へ
流れ込んでヒーターコア2を通過した温かい空気Ahと
合流する。このため、ヒーターコア2を通過した空気A
hはヒーターコア2を迂回した空気Amで冷却され、排
風口1bからの吹出温度は空気Amの流量に応じて変化
する。空気Amの流量は微調温ドア32が全閉位置PS
から全開位置POへ向うほど増加する。
【0029】ここで、図11の指示温度t3から最高温
度までの区間では、図12(A)に示すようにエアーミ
ックスドア30がフルホット位置FHに固定されて微調
温ドア32のみが回動するので、図11に示すように微
調温ドア32の位置に応じて吹出温度が増減する。微調
温ドア32とヒーターケース1との間もエアーミックス
ドア30側と同様に一定のクリアランス(図14のCL
参照)を必要とするが、微調温ドア32の回転半径は回
動軸32aの方向の長さに比して遥かに小さいので、微
調温ドア32とヒーターケース1とのクリアランスから
漏れる空気の量は少なく、微調温ドア32の位置の変化
と吹出温度の変化とはほぼ比例する。
【0030】図11の指示温度t2〜t3の区間では、
図12(B)に示すようにエアーミックスドア30がフ
ルホット位置FHから離れて冷風流路Rcへの空気流入
量が増加すると、微調温ドア32が全閉位置PS側へ移
動して調温流路Rmを通過する空気Amの流量が減少す
る。反対にエアーミックスドア30がフルホット位置F
Hへ接近して冷風流路Rcへの空気流入量が減少する
と、微調温ドア32が全開位置PO側へ移動して調温流
路Rmを通過する空気Amの流量が増加する。このた
め、フルホット位置FHの近傍にて冷風流路Rcへの空
気流入量が急激に変化しても、ヒーターコア2を迂回す
る空気の総量は緩やかに変化する。したがって、図11
に示すように指示温度t2〜t3の区間では、エアーミ
ックスドア30の位置の変化に対する吹出温度の変化の
程度を従来よりも緩やかにできる。指示温度t1〜t2
の区間は微調温ドア32が全閉位置PSで固定されてお
り、従来通りエアーミックスドア30の位置と吹出温度
とが変化する。
【0031】図11の最低温度から指示温度t1の区間
では、図12(C)に示すようにエアーミックスドア3
0がフルクール位置FCから離れて温風流路Rhへの空
気流入量が増加すると、微調温ドア32が全閉位置PS
側へ移動して調温流路Rmを通過する空気Amの流量が
減少する。反対にエアーミックスドア30がフルクール
位置FCへ接近して温風流路Rhへの空気流入量が減少
すると、微調温ドア32が全開位置PO側へ移動して調
温流路Rmを通過する空気Amの流量が増加する。この
ため、フルクール位置FCの近傍にて温風流路Rhへの
空気流入量が急激に変化しても、ヒーターコア2を迂回
する空気の総量は緩やかに変化する。したがって、図1
1に示すように最低温度から指示温度t1の区間でも、
エアーミックスドア30の位置の変化に対する吹出温度
の変化の程度を従来よりも緩やかにできる。
【0032】以上のように、本実施例ではエアーミック
スドア30のフルクール位置FCおよびフルホット位置
FHの近傍での吹出温度の変化を緩やかにできるので、
図11に示すように、エアーミックスドア30の位置の
変化(図11の最低温度〜指示温度t3の区間)に対し
て吹出温度をリニアに変化させることができる。 な
お、本実施例では、フルホット位置FHおよびフルクー
ル位置FCの双方で微調温ドア32により吹出温度を調
整したが、いずれか一方のみで足りるときは第1、第2
実施例と同様に他方を省略してよい。
【0033】本実施例では、調温流路Rmがエアーミッ
クスドア30の回動軸30aとヒーターコア2との間に
設けた隙間に相当する。隔壁31を設けるか否かは任意
であり、回動軸30aと微調温ドア32の回動軸32a
とを共用しても良い。ヒーターコア2がエンジンのクー
ラントを利用するものに限らないことは上述した第1、
第2実施例と同様である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、エアーミックスドアがフルクール位置およびフ
ルホット位置の近傍にあるとき、エアーミックスドアの
位置の変化に対する発熱手段の発熱量の変化が他の領域
に比して緩やかとなるように、発熱手段の発熱量を調整
することで、温風流路や冷風流路への空気の分配量が急
激に変化する領域でも吹出温度を緩やかに変化させるこ
とができるので、吹出温度の変化特性をリニアな特性に
近付けて空調装置の使い勝手を向上させ得る。請求項2
の発明によれば、エアーミックスドアがフルクール位置
やフルホット位置の近傍にあるときの温風流路や冷風流
路への空気流入量の急激な変化を温風側抵抗部や冷風側
抵抗部によって抑制できるので、吹出温度の変化特性を
リニアな特性に近付けて空調装置の使い勝手を向上させ
得る。とくに冷風側抵抗部をシール部材とリブ部材とに
より構成したので、エアーミックスドアの側部からの空
気の流れを抑制することができる。請求項3の発明によ
れば、エアーミックスドアがフルホット位置やフルクー
ル位置の近傍にあるときでも微調温ドアの開度を調節し
てヒーターコアを迂回する空気の総量を緩やかに変化さ
せることができるので、吹出温度の変化特性をリニアな
特性に近付けて空調装置の使い勝手を向上させ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるヒーターケースの
断面図。
【図2】第1実施例でのエアーミックスドアの位置とヒ
ーターコックの開度との関係を示す図。
【図3】第1実施例でのエアーミックスドアの位置とヒ
ーターケースからの吹出温度との関係を示す図。
【図4】本発明の第2実施例におけるヒーターケースの
断面図。
【図5】第2実施例に係るエアーミックスドアの形状を
示す斜視図。
【図6】フルホット位置付近でのエアーミックスドアと
ヒーターケースとの位置関係をエアーミックスドアと平
行な方向から示す図。
【図7】第2実施例においてエアーミックスドアを回り
込む空気の流れを示す斜視図。
【図8】第2実施例のエアーミックスドアをフルクール
位置の近傍においたときの空気の流れを示す図。
【図9】第2実施例でのエアーミックスドアの位置とヒ
ーターケースからの吹出温度との関係を示す図。
【図10】本発明の第3実施例におけるヒーターケース
の断面図。
【図11】第3実施例における空調装置の指示温度、エ
アーミックスドアの位置、微調温ドアの位置およびヒー
ターケースからの吹出温度との関係を示す図。
【図12】第3実施例のヒーターケース内での空気の流
れ状態を示す図。
【図13】従来の空調装置のヒーターケースの断面図。
【図14】フルホット位置でのエアーミックスドアとヒ
ーターケースとの位置関係をエアーミックスドアと平行
な方向から示す図。
【図15】エアーミックスドアを回り込む空気の流れを
示す斜視図。
【図16】エアーミックスドアの位置とヒーターケース
からの吹出温度との関係を示す図。
【符号の説明】
1 ヒーターケース 1c ヒーターケースのシール壁 2 ヒーターコア 4,20,30 エアーミックスドア 6 ヒーターコック 7 オートアンプ 8 ヒーターコック用アクチュエータ 21 エアーミックスドアの屈曲部 22 エアーミックスドアのリブ 30a エアーミックスドアの回動軸 32 微調温ドア FC エアーミックスドアのフルクール位置 FH エアーミックスドアのフルホット位置 PO 微調温ドアの全開位置 PS 微調温ドアの全閉位置 Rc 冷風流量 Rh 温風流路 Rm 調温流路
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B60H 1/12 631 B60H 1/12 631E (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 101 B60H 1/00 102 B60H 1/08 621 B60H 1/12 631

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に冷風流路と温風流路とが並設され
    たヒーターケースと、前記温風流路に配設される発熱手
    段と、前記ヒーターケース内を移動して前記冷風流路と
    前記温風流路への空気の分配量を調整するエアーミック
    スドアとを備えた車両用空調装置において、前記エアーミックスドアがフルクール位置およびフルホ
    ット位置の近傍にあるとき、前記エアーミックスドアの
    位置の変化に対する前記発熱手段の発熱量の変化が他の
    領域に比して緩やかとなるように、 前記エアーミックス
    ドアの位置に基づいて前記発熱手段の発熱量を調整する
    発熱量調整手段を設けたことを特徴とする車両用空調装
    置。
  2. 【請求項2】 内部に冷風流路と温風流路とが並設され
    たヒーターケースと、前記温風流路に配設される発熱手
    段と、前記冷風流路を閉塞するフルホット位置と前記温
    風流路を閉塞するフルクール位置との間を移動するエア
    ーミックスドアとを備えた車両用空調装置において、 前記エアーミックスドアが前記フルクール位置から一定
    範囲にあるとき、前記温風流路へ流入する空気の流れに
    対する抵抗を増加させる温風側抵抗部と、前記エアーミ
    ックスドアが前記フルホット位置から一定範囲にあると
    き、前記冷風流路へ流入する空気の流れに対する抵抗を
    増加させる冷風側抵抗部との少なくともいずれか一方を
    設け 前記冷風抵抗部は、前記ヒーターケースの内壁から突設
    するシール部材と、前記エアーミックスドアが前記フル
    ホット位置から一定範囲にあるときに前記エアーミック
    スドアの側部からの空気の流れを抑制するように、前記
    シール部材と微小空間を介して前記エアーミックスドア
    から突設するリブ部材とを有する ことを特徴とする車両
    用空調装置。
  3. 【請求項3】 内部に冷風流路と温風流路とが並設され
    たヒーターケースと、前記温風流路に配設されるヒータ
    ーコアと、前記冷風流路と前記温風流路の分岐位置に設
    定した回動軸を中心として、前記冷風流路を閉塞するフ
    ルホット位置と前記温風流路を閉塞するフルクール位置
    との間を回動するエアーミックスドアとを備えた車両用
    空調装置において、 前記エアーミックスドアの前記回動軸を前記ヒーターコ
    アから離れた位置に設定して当該回動軸とヒーターコア
    との間に隙間を設けるとともに、該隙間を開閉する微調
    温ドアを設けたことを特徴とする車両用空調装置。
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