JP3192021B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP3192021B2
JP3192021B2 JP06044893A JP6044893A JP3192021B2 JP 3192021 B2 JP3192021 B2 JP 3192021B2 JP 06044893 A JP06044893 A JP 06044893A JP 6044893 A JP6044893 A JP 6044893A JP 3192021 B2 JP3192021 B2 JP 3192021B2
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孝一 山崎
雅之 矢部
顕央 加藤
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Nissan Motor Co Ltd
Calsonic Kansei Corp
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Nissan Motor Co Ltd
Calsonic Kansei Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷風と温風をミックス
する機能を備えた車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の車両用空調装置として、例えば
実開平1−91614号公報に記載されたものが知られ
ている。図12に示すように、上記公報記載の空調装置
は、導風口100aから取り込まれる空気の流れ方向と
ほぼ直交する方向へ排風口100bが開口するヒーター
ケース100と、このヒーターケース100の導風口1
00aからの空気の流れ方向下流側へ向うほど排風口1
00bへ接近するように傾けてヒーターケース100内
に収納されたヒーターコア101と、ヒーターコア10
1の前面101a側で回動してヒーターコア101を通
過する空気の流量とヒーターコア101の前面101a
側を迂回する空気の流量との比率を調整するエアーミッ
クスドア102とを具備するもので、ヒーターコア10
1の前面側を迂回した冷風とヒーターコア101を通過
した温風とを排風口100bの直前のエアーミックス領
域AMで合流させて排風口100bから排出させる。排
風口100bから排出された空気は、ヒーターケース1
00の下流のディストリビュータ(不図示)によって車
室各所の吹出口に分配され、車室内へ排出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した公報記載の空
調装置では、ヒーターケース100の排風口100bの
直前にエアーミックス領域AMを設けているので、ヒー
ターコア101を通過した温風とヒーターコア101を
迂回した冷風とが十分に混ざらないまま排風口100b
から排出され、排風口100b付近の温度分布に大きな
ばらつきが生じることがある。このため、車室への吹出
温度を安定させるには、ヒーターケース100の下流の
ディストリビュータ内でさらに空気を混ぜ合わせる必要
がある。したがって、ディストリビュータの設計に際し
ては、空気の混合効率を優先する必要が生じて形状や寸
法の自由度がなくなり、多数の車種間で共用可能なディ
ストリビュータを設計することが困難であった。そし
て、ディストリビュータが車種毎に異なれば、これに応
じてヒーターケース側の形状も変更を余儀なくされ、車
種毎にそれぞれヒーターケースおよびディストリビュー
タを専用設計する必要が生じて設計作業が煩に堪えなか
った。かかる問題を解決する手段として、冷風や温風の
流れ方向を偏向させるリブをヒーターケース100内に
適宜固設して、排風口100bよりも上流で冷風と温風
をミックスさせることが考えられる。しかし、この場合
にはヒーターケース100内での通気抵抗が増加するの
で、クールダウン時やウォームアップ時に送風量を増加
させたときの車室への吹出風量が減少し、騒音が上昇す
る。
【0004】本発明の目的は、ヒーターケース内での通
気抵抗の増加を抑制しつつ、ヒーターケースの排風口付
近での温度分布のばらつきを解消できる車両用空調装置
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1に対
応付けて説明すると、本発明は、導風口10から取り込
まれる空気の流れ方向と交差する方向へ排風口11が開
口する中空のヒーターケース1と、導風口10からの空
気の流れ方向下流側へ向うほど排風口11へ接近するよ
うに傾けてヒーターケース1内に配置されたヒーターコ
ア2と、このヒーターコア2を通過して排風口11へ向
う空気の流量とヒーターコア2の導風口10に臨む前面
22側を迂回して排風口11へ向う空気の流量との比率
を調整する調整手段4とを備えた車両用空調装置に適用
される。そして、上述した目的は、排風口11の導風口
10側の端部11bを起点として排風口11からヒータ
ーコア2の背面23側へ向けて立上がり、ヒーターコア
2の前面22側を迂回した空気をヒーターコア2の背面
23側へ案内する冷風遮断位置Pcsと、排風口11の
導風口10と反対側の端部11aを起点として排風口1
1からヒーターコア2の前面22側へ向けて立上がる冷
風通過位置Pcoとの間を移動可能な案内ドア5を、ヒ
ーターケース1内に設けることにより達成される。
【0006】請求項2の装置では、図7および図8に示
すように、調整手段がヒーターコア2の前面22側で回
動してヒーターコア2の前面22を開閉するエアーミッ
クスドア4によって構成され、このエアーミックスドア
4がヒーターコア2の前面22を完全に覆う位置Phs
から離れて前面22を開放する側へ所定角度回動するま
での間(区間M1〜M2)、案内ドア5が、ヒーターコ
ア2の前面22側を迂回した空気の一部を排風口11側
へ流出させつつ残りの空気をヒーターコア23の背面2
3側へ案内する中間領域Pcbに保持される。
【0007】
【作用】案内ドア5を冷風通過位置Pcoに移動させた
ときは、排風口11の導風口10と反対側の端部11a
からヒーターコア2の前面22側へ向けて案内ドア5が
延在し、排風口11の導風口10側の端部11bと案内
ドア5との間が開放されるので、ヒーターコア2の前面
22側を迂回した空気をそのまま排風口11からヒータ
ーケース1外へ排出できる。案内ドア5を冷風遮断位置
Pcsに移動させたときは、排風口11の導風口10側
の端部からヒーターコア2の背面23側へ向けて延在す
るので、ヒーターコア2の前面22側を迂回した空気を
ヒーターコア2の背面23側へ導いてヒーターコア2を
通過した温風Hと合流させることができる。合流後の空
気は、排風口11の導風口10と反対側の端部11aと
案内ドア5の他端部5bとの間の隙間からヒーターケー
ス1外に排出できる。
【0008】請求項2の装置では、エアーミックスドア
4がヒーターコア2の前面22から僅かに離れた段階
で、案内ドア5が中間領域Pcbに移動してヒーターコ
ア2の前面22を迂回した空気の一部が排風口11へ流
出し、ヒーターコア2の背面23側から排風口11へ導
かれた空気と混ざり合う。
【0009】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0010】
【実施例】
−第1実施例− 以下、図1〜図5を参照して本発明の第1実施例を説明
する。図1および図2において符号1はヒーターケー
ス、2はヒーターコアである。ヒーターケース1は直方
体容器状をなし、不図示のクーリングユニットから送ら
れる空気を取り込む導風口10と、この導風口10と直
交する方向に開口してディストリビュータ3へ空気を排
出する排風口11とを備えている。なお、ディストリビ
ュータ3は排風口11からの空気を車室各所へ分配する
もので、ベント吹出口30、フット吹出口31およびデ
フ吹出口32を備えている。冷風Cは、クーリングユニ
ット内のエバポレータで冷却されて送風されるものと、
エバポレータで冷却されることなく送風されるもののい
ずれも含む。
【0011】ヒーターコア2は、導風口10からの空気
の流れ方向下流側へ向うほど排風口11へ接近するよう
に傾けてヒーターケース1内に配置され、その前端20
は排風口11と反対側の壁面12に突き当てられて不図
示のヒーターパイプと接続されている。一方、ヒーター
コア2の後端21はヒーターケース1の排風口11と壁
面12とのほぼ中間に位置している。ヒーターコア2を
このような配置におくのは、ヒーターケース1の奥行寸
法(図1の上下方向)の増加を防ぎつつヒーターコア2
の長さを大きくして十分な熱量を確保するとともに、図
1の上側がエンジンルームとなるようにヒーターケース
1を配置した場合、ヒーターコア2の前端20にヒータ
ーパイプを接続することにより、ヒーターパイプの長さ
をなるべく短くして熱効率の低下を抑制し、さらにはヒ
ーターコア2の前面22側を迂回して排風口11へ向う
冷風Cの流路をなるべく滑らかにして通気抵抗を極力小
さくするためである。
【0012】ヒーターコア2の直前には、不図示のアク
チュエータによりヒーターコア2の後端21近傍に設け
た軸40を中心として回転駆動される調整手段としての
エアーミックスドア4が設けられている。このエアーミ
ックスドア4がヒーターコア2の前面22を完全に覆う
位置(以下、全閉位置)Phsにあるときは、導風口1
0から取り込まれた冷風Cがヒーターコア2を通過する
ことが阻止される。一方、エアーミックスドア4がヒー
ターコア2の前面22を完全に開放する位置(以下、全
開位置)Phoにあるときは、ヒーターケース1の排風
口11側の壁面13との隙間が閉塞されて導風口10か
らの冷風Cの全量がヒーターコア2へ導かれる。エアー
ミックスドア4が全閉位置Phsと全開位置Phoの間
にあるときは、エアーミックスドア4の位置に応じた量
の冷風Cがヒーターコア2の前面22側へ導かれ、残余
の冷風Cがヒーターコア2の前面22側を迂回して排風
口11側へ導かれる。
【0013】排風口11の直前には、ヒーターコア2の
後端21から排風口11側へ離して設けられた軸50を
中心として不図示のアクチュエータにより回転駆動され
る案内ドア5が設けられている。この案内ドア5は、排
風口11の導風口10と反対側の端部11aを起点とし
て排風口11からヒーターコア2の前面22側へ当該前
面22と略平行に立上がる冷風通過位置Pco(図1の
2点鎖線位置)と、排風口11の導風口10側の端部1
1bを起点として排風口11からヒーターコア2の背面
23側へ向けて立上がる冷風遮断位置Pcs(図1の実
線位置)との間で回動可能とされる。案内ドア5が冷風
遮断位置Pcsにあるとき、案内ドア5とヒーターコア
2との間にはヒーターコア2の前面22側を迂回した空
気をヒーターコア2の背面23側へ案内する調温流路R
mが形成される。
【0014】エアーミックスドア4および案内ドア5の
位置は、車室内に設けた不図示の温度調節レバーの指示
位置または目標吹出温度XMの値などに基づいて不図示
の制御装置で制御される。以下、図1、図3および図4
により温度調節レバーと各ドア4,5の位置関係を説明
する。
【0015】温度調節レバーが最も高温側のフルホット
位置にあるときは、図3に示すようにエアーミックスド
ア4が全開位置Phoに回動し、案内ドア5が冷風遮断
位置Pcsへ回動する。これにより、導風口10からの
冷風Cの全量がヒーターコア2へ導かれ、ヒーターコア
2を通過した温風Hがそのまま排風口11から排出され
る。以下、この状態をフルホット状態と呼ぶ。一方、温
度調節レバーが最も低温側のフルクール位置にあるとき
は、図4に示すようにエアーミックスドア4が全閉位置
Phsに回動し、案内ドア5が冷風通過位置Pcoへ回
動する。これにより、導風口10から取り込まれた冷風
Cの全量がヒーターコア2の前面22を迂回して排風口
11から排出される。以下、この状態をフルクール状態
と呼ぶ。
【0016】温度調節レバーがフルホット位置とフルク
ール位置との間にあるときは、図1に実線で示すよう
に、エアーミックスドア4が温度調節レバーの指示位置
または目標吹出温度XMに応じた位置に保持され、案内
ドア5が冷風遮断位置Pcoに保持される。これによ
り、導風口10からの冷風Cは、その一部がヒーターコ
ア2に導かれ、残りがヒーターコア2の前面22側を迂
回して調温流路Rmからヒーターコア2の背面側のエア
ーミックス領域AMへ導かれる。このエアーミックス領
域AMでヒーターコア2を通過した温風Hと調温流路R
mからの冷風Cとが合流し、排風口11からは温度調節
レバーの指示位置に応じた温度の空気が排出される。
【0017】調温流路Rmは軸40と軸50との間で狭
められている。そのため、軸40,50の間を通過した
冷風Cの流速が速くなり、エアーミックス領域AMでの
冷風Cと温風Hとの混合が促進される。また、エアーミ
ックス領域AMがヒーターケース1の奥側(図1の上
側)に形成されるため、エアーミックス領域AMから下
流の流路が長くなる。そのため、エアーミックス領域A
Mで冷風Cと温風Hが十分に混ざらなかった場合でも、
エアーミックス領域AMと排風口11および排風口11
から吹出口(不図示)間で混ぜ合わされ、均一な温度の
吹出風が得られる。
【0018】以上のエアーミックスドア4と案内ドア5
との位置関係を図5に示す。エアーミックスドア4は温
度調節レバーの操作に応じて全閉位置Phsと全開位置
Phoとの間で連続的に移動する。案内ドア5はエアー
ミックスドア4が全閉位置Phsにあるときのみ冷風通
過位置Pcoに移動し、エアーミックスドア4が全閉位
置Phsから移動すると、直ちに冷風遮断位置Pcsへ
移動する。
【0019】本実施例では、ヒーターコア2の背面23
側のエアーミックス領域AMで冷風Cと温風Hが合流す
るので、ヒーターケース1内で冷風Cと温風Hとが十分
混ざり合い、排風口11付近での温度分布が均一とな
る。したがって、ディストリビュータ3側で再度空気を
混ぜ合わせる必要がなく、ディストリビュータ3の寸法
形状に関する制約が解消される。ディストリビュータ3
とヒーターケース1との接続構造にも制約がなくなり、
ヒーターケース1を車両へ搭載する際の自由度も高ま
る。例えば、排風口11を車両の後方へ向けて搭載する
ことも、車両の上方へ向けて搭載することもできる。
【0020】フルクール状態のときは案内ドア5がヒー
ターコア2の前面22側を迂回した冷風Cの流れ方向に
沿って傾斜し、フルホット状態のときはヒーターコア2
の背面23側から排風口11へ向う温風Hの流れ方向に
沿って案内ドア5が傾斜するので、案内ドア5の追加に
よる通気抵抗の増加はほとんどなく、温度調節レバーを
フルクール位置やフルホット位置にして風量を最大に設
定するクールダウン時やウォームアップ時の車室への吹
出風量や騒音に悪影響が生じない。エアーミックス時に
は案内ドア5で冷風Cの流れ方向を変化させる分だけ通
気抵抗が大きくなるが、この場合の送風量はさほど大き
くないので、風量や騒音の問題は生じない。
【0021】本実施例では案内ドア5の一端に軸50を
設けたが、例えば図6に示すように案内ドア5Aの途中
に軸50を設け、冷風通過位置Pcoのとき軸50とヒ
ーターコア2との隙間を案内ドア5Aの軸50を越える
部分で塞ぐようにしても良い。実施例では回動式のエア
ーミックスドア4を調整手段として用いたが、例えばヒ
ーターコア2の前面22に沿って移動するシャッタ式の
ものでも良い。
【0022】−第2実施例− 図7〜図11を参照して請求項2に対応する第2実施例
を説明する。なお、上述した実施例と共通する部分には
同一符号を付し、説明を省略する。図7および図8に示
すように、本実施例ではエアーミックスドア4が全閉位
置Phsから離れて全開位置Pho側へ一定角度回動す
るまでの間(図8の区間M1〜M2)、案内ドア5が冷
風遮断位置Pcsから冷風通過位置Pco側へ僅かに離
れた中間位置Pcbに保持される。
【0023】ここで、本実施例の空調装置の各ドア4,
5の駆動系の回路構成を図9に示す。図中60はエアー
ミックスドア4および案内ドア5の動作を制御する制御
回路、61は車室に設けた温度調節レバーの指示位置を
検出するレバー位置検出器である。制御回路60はレバ
ー位置検出器61の出力信号に基づいてエアーミックス
ドアアクチュエータ62および案内ドアアクチュエータ
63を所望量駆動し、図8に示す線図に沿ってエアーミ
ックスドア4および案内ドア5の位置を切換え制御す
る。このときの制御手順を図10に示す。
【0024】車室内の温度調節レバーが操作されてその
指示位置が変更されると図10に示すプログラムが起動
される。まず、ステップS1ではレバー位置検出器61
の出力信号により温度調節レバーの指示位置を読み込
む。ついで、ステップS2ではエアーミックスドア4お
よび案内ドア5を温度調節レバーの指示位置に応じて図
8の線図に応じた位置へ移動させるべくエアーミックス
ドアアクチュエータ62および案内ドアアクチュエータ
63を駆動し、処理を終了する。レバー位置の代りに、
目標吹出温度XMやエアーミックスドア4の実開度θを
用いてもよい。
【0025】本実施例のように回動式のエアーミックス
ドア4でヒーターコア2の通過風量を調整する装置で
は、エアーミックスドア4を少し開けただけでも導風口
10からの空気がエアーミックスドア4の先端側のみな
らずエアーミックスドア4の側方からもヒーターコア2
側へ回り込んでヒーターコア2の通過風量が急増するた
め、案内ドア5に中間位置Pcbを設けないときは排風
口11付近の温度が急上昇し、温度調整が難しくなる。
しかし、本実施例では、案内ドア5が中間位置Pcbの
ときにエアーミックス領域AMを経由して排風口11か
ら流出する空気に、案内ドア5の先端側の隙間から排風
口11へ漏れる冷風Cが混ざって排風口11付近の温度
が低下する。このため、図11に実線位置から2点鎖線
位置への変化で示すように、エアーミックスドア4を全
閉位置Phsから僅かに開けてヒーターコア2側へ空気
を導き始めた段階での排風口温度の急激な上昇が防止さ
れ、エアーミックスドア4の移動量と排風口温度との関
係が、両者が完全に比例する理想特性(図11の1点鎖
線)に近付いて温度制御特性が改善される。
【0026】なお、本実施例では案内ドア5が中間位置
Pcbにあるときの排風口11の温度分布が第1実施例
よりも多少ばらつくが、案内ドア5の先端側から漏れる
空気量がヒーターコア2を通過した空気量に比して十分
少ないため、ディストリビュータ3側で特に空気の混合
を考慮するまでもなく、実用上問題はない。
【0027】以上の実施例では、特に案内ドア5を軸5
0の回り回動可能としたが、本発明はこれに限るもので
はなく、例えば案内ドア5の回転動作に軸50のスライ
ド動作を加えたものでも良い。案内ドア5の中間位置P
cbも1箇所に限らず複数でもよく、エアーミックスド
ア4が全閉位置Phsを離れ全開位置Phoへ向かう一
定範囲の間、エアーミックスドア4に連動して案内ドア
5を冷風通過位置Pcoから冷風遮断位置Pcs側へ連
続的に移動させても良い。案内ドア5は平板状に限定さ
れず、フルホット状態やフルクール状態での通気抵抗の
増加が実用上問題ない範囲であれば、湾曲形状あるいは
屈曲形状に形成してもよい。エアーミックスドア4と案
内ドア5の動作は、アクチュエータと制御装置とによっ
て切換え制御するものに限らない。例えば、温度調節レ
バー、エアーミックスドア4および案内ドア5をロッド
やワイヤなどの機械的手段で連結して所望の切換え動作
を実現させるものでもよい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、案内
ドアを冷風遮断位置におくことにより、ヒーターコアを
迂回した冷風をヒーターコアの背面側へ導いて温風と十
分に混ぜ合わせることができるので、排風口付近での温
度分布のばらつきを解消してヒーターケースの下流に設
けるディストリビュータの寸法形状に関する制約を解消
し、多車種間でのディストリビュータの共用化を実現
し、ひいてはヒーターケースも共用化して空調装置の設
計工数、コストの削減を実現できる。ディストリビュー
タとヒーターケースとの接続構造の制約を解消してヒー
ターケースを車両へ搭載する際の自由度も高め得る。大
風量が要求されるクールダウン時やウォームアップ時に
は、案内ドアを排風口へ向う空気の流れ方向に沿って傾
斜させて通気抵抗の増加を防止し、車室への吹出風量の
減少や騒音の上昇を回避できる。請求項2の装置では、
エアーミックスドアを僅かに開けてヒーターコアへ空気
を導き始めた段階での排風口温度の急激な上昇を防止
し、エアーミックスドアの移動量と排風口温度との相関
関係を、両者が完全に比例する理想特性に近付けて温度
制御特性を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るヒーターケースのエ
アーミックス状態における断面図。
【図2】図1のヒーターケースとディストリビュータと
の接続構造を示す斜視図。
【図3】第1実施例に係るヒーターケースのフルホット
状態における断面図。
【図4】第1実施例に係るヒーターケースのフルクール
状態における断面図。
【図5】第1実施例に係るヒーターケース内の各ドアの
位置関係を示す図。
【図6】本発明の第1実施例のヒーターケースに設けた
案内ドアの変形例を示す図。
【図7】本発明の第2実施例のヒーターケースの断面
図。
【図8】第2実施例に係るヒーターケース内の各ドアの
位置関係を示す図。
【図9】第2実施例の回路構成を示す図。
【図10】図9の制御回路での処理手順を示すフローチ
ャート。
【図11】第2実施例でのエアーミックスドアの位置と
排風口温度との関係を示す図。
【図12】従来のヒーターケースの断面図。
【符号の説明】
1 ヒーターケース 2 ヒーターコア 4 エアーミックスドア(調整手段) 5,5A 案内ドア 10 導風口 11 排風口 22 ヒーターコアの前面 23 ヒーターコアの背面 AM エアーミックス領域 C 冷風 H 温風 Pcb 案内ドアの中間位置 Pco 案内ドアの冷風通過位置 Pcs 案内ドアの冷風遮断位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 顕央 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 102

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導風口から取り込まれる空気の流れ方向
    と交差する方向へ排風口が開口する中空のヒーターケー
    スと、前記導風口からの空気の流れ方向下流側へ向うほ
    ど前記排風口へ接近するように傾けて前記ヒーターケー
    ス内に配置されたヒーターコアと、このヒーターコアを
    通過して前記排風口へ向う空気の流量と当該ヒーターコ
    アの前記導風口に臨む前面側を迂回して前記排風口へ向
    う空気の流量との比率を調整する調整手段とを備えた車
    両用空調装置において、 前記排風口の前記導風口側の端部を起点として当該排風
    口から前記ヒーターコアの背面側へ向けて立上がって前
    記ヒーターコアの前記前面側を迂回した空気を当該ヒー
    ターコアの背面側へ案内する冷風遮断位置と、前記排風
    口の前記導風口と反対側の端部を起点として当該排風口
    から前記ヒーターコアの前面側へ向けて立上がる冷風通
    過位置との間を移動可能な案内ドアを、前記ヒーターケ
    ース内に設けたことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記調整手段が前記ヒーターコアの前記
    前面側で回動して当該ヒーターコアの前面を開閉するエ
    アーミックスドアによって構成され、 このエアーミックスドアが前記ヒーターコアの前記前面
    を完全に覆う位置から離れて当該前面を開放する側へ所
    定角度回動するまでの間、前記案内ドアが、前記ヒータ
    ーコアの前記前面側を迂回した空気の一部を前記排風口
    側へ流出させつつ残りの空気を前記ヒータコアの背面側
    へ案内する中間領域に保持されることを特徴とする請求
    項1記載の車両用空調装置。
JP06044893A 1993-03-19 1993-03-19 車両用空調装置 Expired - Fee Related JP3192021B2 (ja)

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