JP3021618B2 - 自動車用空気調和装置のヒータユニット - Google Patents

自動車用空気調和装置のヒータユニット

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JP3021618B2
JP3021618B2 JP2311138A JP31113890A JP3021618B2 JP 3021618 B2 JP3021618 B2 JP 3021618B2 JP 2311138 A JP2311138 A JP 2311138A JP 31113890 A JP31113890 A JP 31113890A JP 3021618 B2 JP3021618 B2 JP 3021618B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、自動車用空気調和装置のヒータユニットに
係り、特に、ユニット本体にディストリビュータを接続
して構成されるヒータユニットの改良に関する。
(従来の技術) 一般に、自動車用空気調和装置のヒータユニットにあ
っては、 ユニット内を流通する空気の通気抵抗が低いこと、 冷風と温風とを混合して吹出空気温度を所望の温度に
調節する温調性及び前記両空気の混合性(エアミックス
性)が良好であること、 の2点が要求される。しかしながら、これら2点は互い
に相反する課題であり、通気抵抗の低減を図る観点から
すればユニット内には抵抗体となるリブ等を設けない方
が良く、逆に、温調性及びエアミックス性の向上を図る
観点からすれば抵抗体として機能するリブを取り付ける
必要がある。
従来のヒータユニットでは、相反する前記2点の両立
をできる限り図るため、最大冷房時にはバイパスドア等
を開けて通気抵抗の低減を達成すると共に、最大冷房
時、最大暖房時以外の温調時にはユニット内に設けたリ
ブで空気の流通抵抗を増加させて温調性及びエアミック
ス性の向上を達成するようにしていたのが一般的であ
る。
この種の自動車用空気調和装置11は、第10図に示す通
りであり、インテークユニット12と、クーラユニット13
と、ヒータユニット14とがシリーズに連結されて構成さ
れている(例えば、特開昭59−109,414号公報参照)。
前記インテークユニット12は、車室内の空気と車室外
の空気とを選択的に取込むユニットであり、モータ15に
より駆動されるファン16と、内気導入口17と外気導入口
18とを選択的に開閉するインテークドア19とが内蔵され
ている。
前記クーラユニット13内には、インテークユニット12
からの空気を冷却するエバポレータ20が設けられてい
る。
前記ヒータユニット14は、クーラユニット13で冷却さ
れた空気を再加熱するユニットであり、ユニット本体を
構成するケーシング21を有している。ケーシング21の空
気の流れの上流端部には、クーラユニット13からの空気
が流入する空気流入口22が形成されている。空気流入口
22の下流には、エンジン冷却水が循環するヒータコア23
が迂回路24を有するように設けられている。クーラユニ
ット13からの空気がヒータコア23を通過すると、この空
気は加熱されて温風となって流下し、迂回路24を通過す
ると、加熱されることなく冷風のまま流下することにな
る。車室内に吹出す空気の温度調整は、ヒータコア23を
通過する空気量と、ヒータコア23を通過せず迂回路24を
通過する空気量との割合いを変えることによって行われ
ており、これら両空気の割合を変えるためのエアミック
スドア25がヒータコア23の空気流入面23aに開閉自在に
設けられている。エアミックスドア25が空気流入面23a
を全閉にするフルクール位置Cに回動した場合は、クー
ラユニット13からの空気は全て迂回路24を通り、自動車
用空気調和装置11は最大冷房(フルクール)運転の状態
となる。一方、エアミックスドア25が迂回路24を閉じ空
気流入面23aを全開にするフルホット位置Hに回動した
場合は、クーラユニット13からの空気は全てヒータコア
23を通って温風となり、自動車用空気調和装置11は最大
暖房(フルホット)運転の状態となる。
フルクール運転、フルホット運転以外の温調運転の場
合に、冷風と温風とのエアミックス性及び温調性の向上
を図るため、ケーシング21の壁部のうち迂回路24側に位
置する側壁部21aには、エアミックスリブ26が設けられ
ている。このエアミックスリブ26の下流側に、温風と冷
風とが混合されるミックス室27が形成されている。
ミックス室27内の空気を取り出すため、ケーシング21
の壁部には、ベント口28と、デフロスト口29と、フット
口30がそれぞれ形成されている。これら各口28、29、30
には、ベントドア38、デフドア39、及び、フットドア40
が、それぞれ開閉自在に取付けられている。
前記ベント口28には、ベントダクト31が接続されてい
る。このベントダクト31の下流域は、センターベントダ
クト31a、サイドベントダクト31b、及び、リヤベントダ
クト31cに分岐し、これら各ダクト31a〜31cを介して乗
員の上半身に向けて空気を吹き出すため、各ダクト31a
〜31cに連通する各種のベント吹出口32が車室内に設け
られている。ベント吹出口32には、車室内前方のインス
トルメントパネルの車幅方向中央部に配置されたセンタ
ーベント吹出口32aと、インストルメントパネルの車幅
方向両側部に配置されたサイドベント吹出口32b、32b
と、後部座席まで延伸するリヤベント吹出口32cとがあ
る。センターベント吹出口32a及びリヤベント吹出口32c
からの配風を制御するセンターベントドア33がセンター
ベントダクト31a、リヤベントダクト31cにそれぞれ開閉
自在に設けられている。また、サイドベント吹出口32b
からの配風を制御するサイドベントドア34が、サイドベ
ントダクト31bに開閉自在に設けられている。
前記デフロスト口29には、デフダクト35が取付けら
れ、空気をデフ吹出口43からウィンドの内面に向けて吹
出すことにより、ウィンドの曇りが除去される。
前記フット口30には、フットダクト36が接続されてお
り、このフットダクト36を介して乗員の足下に向けて温
風を吹出すため、各種のフット吹出口37が車室内に設け
られている。フット吹出口37には、前席用のフロントフ
ット吹出口37aと、後席用のリヤフット吹出口37bとがあ
る。
ところで、ケーシング21内の冷風通路に着目すると、
第10図中符号「S」で示すように、側壁部21aとエアミ
ックスドア25の回動軸との間で一旦通路面積が絞られ、
その後再び拡大する通路となっている。このように通路
が狭められていると冷風の通気抵抗が増大するため、こ
のヒータユニット14にあっては、ケーシング21の前記側
壁部21aのうち冷風通路が狭められる部位には、ベント
ダクト31に連通する冷風取出口41が形成されている。こ
れら冷風取出口41には、フルクール運転時に当該取出口
41を開くマックスクールドア42が開閉自在に取り付けら
れている。従って、フルクール運転時にマックスクール
ドア42を開くと、冷風は、絞られることなく、かつ、抵
抗体として機能するエアミックスリブ26より上流側位置
で冷風取出口41からベントダクト31内に流下するため、
このフルクール運転時における通気抵抗が低減すること
になる。
そして、このマックスクールドア42や、前述したベン
トドア38、デフドア39、及び、フットドア40等を選択的
に開閉することによって、各種の空調モードが実現され
ることになる。
(発明が解決しようとする課題) 従来のヒータユニット14では、上述のように構成する
ことによって、フルクール運転時における通気抵抗の低
減と、温調運転時における温調性ないしエアミックス性
の向上を図るようにしている。
しかしながら、冷風通路の下流には、冷風と温風とを
混合すると共にミックス室27を形成するためのエアミッ
クスリブ26が設けられているため、フルクール運転から
温調運転に移った場合には、マックスクールドア42が閉
じられると共にエアミックスリブ26の存在によって、ユ
ニット内の通気抵抗が急激に増大することになる。この
ように通気抵抗が急増すると、車室内に吹き出される空
気の量が変動したり、騒音が大きくなるため、乗員の温
感上好ましいものではなく、違和感が生じるという問題
がある。
更に、従来のヒータユニット14は、エアミックスリブ
26を設けることにより、温風ないし冷風が流通する通路
とは別個にミックス室27を形成するという思想に立脚し
た構造であるため、ヒータユニット14全体が大型になる
という欠点があった。
また、従来のヒータユニット14では、ベントドア38や
エアミックスドア25等の各種ドア、及び、ヒータコア23
等の全てを1つのケーシング21内に収容するようにして
いるため、これらをケーシング21の所定の位置に取り付
けヒータユニット14全体を組付ける作業を容易に行うこ
とができなかった。
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するために
なされたものであり、通気抵抗の低減を図ると共に、温
調性ないしエアミックス性の向上を図り、更に、ユニッ
ト全体の小型化、組付け作業の容易化を達成し得る自動
車用空気調和装置のヒータユニットを提供することを目
的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するための本発明は、クーラユニット
からの空気を加熱するヒータコアと、このヒータコアを
迂回する迂回路と、前記ヒータコアを通過する空気量と
前記迂回路を通過する空気量との割合いを調整する回動
自在なエアミックスドアとを有するユニット本体に、当
該ユニット本体からの空気が流下するディストリビュー
タを接続してなる自動車用空気調和装置のヒータユニッ
トにおいて、前記ディストリビュータに、下流した前記
空気を取り出す少なくともベント口と、フット口とを形
成すると共に、これらベント口、フット口を開閉するベ
ントドア、フットドアをそれぞれ開閉自在に設け、前記
ヒータコアとの間に前記迂回路を形成する前記ユニット
本体の一側壁のうち、前記エアミックスドアが前記迂回
路を閉じる位置の近傍から空気流の下流側の部位を開口
して、空気流出口を形成し、この空気流出口に前記ディ
ストリビュータを接続したことを特徴とする自動車用空
気調和装置のヒータユニットである。
また、前記ヒータコアを通過した温風を前記迂回路を
通過する冷風に向けつつ前記空気流出口に流下させる温
風案内手段を、前記ヒータコアの下流側に回動自在に設
けると良い。
また、前記ユニット本体の前記一側壁のうち、前記エ
アミックスドアが前記迂回路を閉じる位置の近傍から空
気流の上流側に、前記一側壁に沿う冷風通路の一部を閉
塞する温調リブを取り付けると良い。
(作用) このように構成すると、ユニット本体の空気流出口が
迂回路に面することから、冷風が通る通路が狭められる
ことがなくなり、また、空気流出口は大きな開口面積と
なる。このため、冷風あるいは温風にかかわらず、これ
ら空気がユニット本体内を通過する際の通気抵抗は小さ
くなる。
ヒータコアを通過した温風と、迂回路を通過した冷風
とを混合する温調運転時の場合、両空気の混合は、ディ
ストリビュータ内で行われるのみならず、ユニット本体
内の冷風が通る領域でも行われる。このため、両空気を
混合するための領域を別途リブを設けて形成する必要は
なく、通気抵抗の増大を抑えつつエアミックス性を良好
にすることができ、ヒータユニット全体も小型となる。
また、ヒータコアやエアミックスドアをユニット本体
に収容し、ベントドアやフットドアをディストリビュー
タに収容することにより、ヒータユニットに設けられる
収容物がユニット本体とディストリビュータとに分配さ
れるため、ヒータユニット全体の組付け性が良好とな
る。
更に、温風案内手段を設けることにより、ヒータコア
を通過した温風は、迂回路を通過する冷風に向かいつつ
空気流出口に流下するため、冷風との混合が促進され
る。
しかも、温調リブを設けることにより、一側壁に沿っ
て流れる冷風の通気抵抗が若干高められるため、エアミ
ックスドアの移動に応じて、混合された空気の温度がリ
ニアに変化、つまり、温調性が良好になる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
第1図は、本発明の一実施例に係るヒータユニットを
示す要部断面図、第2図は、同実施例におけるユニット
本体を示す斜視図、第3〜5図は、同実施例のヒータユ
ニットを示す平面図、正面図、及び、側面図であり、第
10図に示した部材と共通する部材には同一の符号を付
し、その説明は一部省略する。
本実施例のヒータユニット46は、第1図に示すよう
に、クーラユニット13からの空気が流下するユニット本
体47と、このユニット本体47に接続された当該ユニット
本体47からの空気が流下すると共に切替機構を備えた分
配箱(以下、ディストリビュータ48と言う)とを有し、
このディストリビュータ48から車室内の所定位置のそれ
ぞれに空気を吹出すようになっている。
このように、ディストリビュータ48をユニット本体47
に接続してヒータユニット46を構成することは、配風リ
ブ等を極力廃止して空気の流通抵抗を減少させる目的か
ら多用されているが、ユニット本体47にディストリビュ
ータ48を単に接続するだけでは、所望の通気抵抗の低減
や温調性ないしエアミックス性の向上を図ることができ
ず、更に、ヒータユニット全体の小型化を達成すること
もできない。
そのため、本実施例のヒータユニット46は以下詳述す
るように構成されている。
前記ユニット本体47は、第2図に示すように、略直方
体形状のケーシング49を有し、このケーシング49は、図
中上下方向に分割された上ケースと下ケースとを組み合
わせて形成されている。ケーシング49は、クーラユニッ
ト13が接続される前壁50と、反対側の後壁51と、左右の
側壁52、53と、底壁54と、図示しない上壁とを有する。
前壁50は、開口されて、クーラユニット13からの空気が
流入する空気流入口22となっている。空気流入口22の下
流には、ヒータコア23が右側壁52寄りに設けられてお
り、ヒータコア23と左側壁53との間には迂回路24が形成
されている。また、ヒータコア23の空気流入面23aに
は、エアミックスドア25が開閉自在に設けられている。
エアミックスドア25の回動軸56は、ケーシング49の分割
方向つまり第2図中上下方向に沿って設けられている。
前記左側壁53は、クーラユニット13からの空気の流れ
方向と略平行な平行部53aと、前記空気の流れ方向に対
して傾斜する第1と第2の傾斜部53b、53cとを有する。
第1傾斜部53bは、第3図に示すように、フルホット位
置Hに回動したエアミックスドア25が当接する角度に傾
斜している。また、第2傾斜部53cも略同じ角度で傾斜
している。更に、第2図に示すように、エアミックスド
ア25がフルホット位置Hに回動した際の冷風の漏れを防
止するため、エアミックスドア25の上端縁部と、下端縁
部とにそれぞれ当接するシールリブ55a、55bが第1傾斜
部53bに連続して設けられている。両シールリブ55a、55
bは、エアミックスドア25の回動軸56近傍に当接するシ
ールリブ55cで連結されている。
本実施例のヒータユニット46では、第1、3図に示す
ように、ユニット本体47の左側壁53側にディストリビュ
ータ48が接続されるようになっており、ユニット本体47
には、当該ユニット47内の空気をディストリビュータ48
に流下させるための空気流出口57が設けられている。こ
の空気流出口57は、第2図に示すように、ヒータコア23
との間に迂回路24を形成する左側壁53のうち、エアミッ
クスドア25が迂回路24を閉じるフルホット位置Hの近傍
から空気流の下流側の部位がほぼ全域に渡って開口され
ている。つまり、空気流出口57は、左側壁53における平
行部53aから第1傾斜部53bに至る部分の大部分を占める
ように形成されており、大きな開口面積を有している。
このように空気流出口57を迂回路24に臨ませて形成する
ことにより、ユニット本体47内の冷風通路が狭められる
ことがなくなる。
空気流出口57の上端縁と下端縁とをそれぞれ上壁と床
壁54に近接させても良いが、本実施例にあっては、冷風
が空気流出口57を通過する際に、冷風を後壁51側に案内
する冷風ガイドリブ66、67が上端縁と下端縁とにそれぞ
れ設けられている。
一方、第2図に示すように、右側壁52及び後壁51によ
って、ヒータコア23を通過した温風を空気流出口57に流
下させるための温風通路が形成されるようになってお
り、後壁51とヒータコア23の下流端との間の距離Lは、
前記温風通路を形成するのに十分な長さであり、従来の
ヒータユニット14における距離L′(第10図参照)に比
べて極めて短い長さで構成されている。
また、ヒータコア23下流側の温風通路には、第2、3
図に示すように、エアミックスドア25の開閉動作に応じ
て回動する温風案内ドア60(温風案内手段に相当する)
が回動自在に設けられている。この温風案内ドア60は、
支持部材62を介して回動軸61に固着されると共に略半円
弧形状を呈する案内板63を有している。前記回動軸61
は、ケーシング49の分割方向つまり第2図中上下方向に
沿って設けられている。エアミックスドア25がフルクー
ル位置C又はフルホット位置Hに回動した場合には、温
風案内ドア60は、第3図中符号「A」で示すように、ヒ
ータコア23の後部側に収納されている。一方、エアミッ
クスドア25がフルクール位置C、フルホット位置H以外
の中間位置に回動した場合には、温風案内ドア60は、同
図中符号「B」で示すように、空気流出口57寄りに突出
するようになっている。この「B」状態の温風案内ドア
60により、ヒータコア23を通過した温風は、迂回路24を
通過する冷風に向けられつつ空気流出口57に流下して、
冷風との混合が促進される。このような温風案内ドア60
の回動駆動は、専用のアクチュエータを設けて行われた
り、エアミックスドア25を駆動するリンク機構に連動し
て作動するリンク機構により行われる。尚、温風案内手
段は上述のように構成した温風案内ドア60に限定される
ものではなく、温調時に空気流の上流側に向けて若干突
出するドアを後壁51に回動自在に設けても良い。
第2図に示すように、左側壁53のうち、エアミックス
ドア25が迂回路24を閉じるフルホット位置Hの近傍から
空気流の上流側には、左側壁53に沿う冷風通路の一部を
閉塞する温調リブ64が取り付けられている。この温調リ
ブ64は、ヒータコア23側に傾斜しており、空気流入口22
の一部を区画するように上壁から底壁54にかけて取り付
けられている。また、左側壁53の第2傾斜面53cには、
クーラユニット13からの冷風の一部を取り出す冷風取出
口65が形成されている。
前記ディストリビュータ48は、第1図に示すように、
略箱形状のケーシング69を有し、このケーシング69は、
第4図中左右方向に分割された左ケースと右ケースとを
組み合わせて形成されている。ケーシング69の一側壁に
は、前記空気流出口57に接続される開口部70が形成され
ている。ディストリビュータ48内の空気を取り出すため
に、ケーシング69の上部には、ベント口28、デフロスト
口29が形成され、下部にはフット口30が形成されてい
る。また、ケーシング69には、フット口30に連通すると
共にフット吹出口37を備えたフットダクト36が一体的に
設けられている。更に、第3〜5図に示すように、ケー
シング69の上部には、サイドベント口72と冷風が流下す
るフレッシュベント口71とが設けられている。
前記フレッシュベント口71と、ユニット本体47の冷風
取出口65とは、第4図に示すように、ディストリビュー
タ48に一体成形された冷風バイパスダクト73を介して連
通している。また、フレッシュベント口71には、冷風バ
イパスダクト73を開閉するバイパスドア74が開閉自在に
設けられている。ベント口28に接続されるベントダクト
31は、フレッシュベント口71に連通しており、更に、サ
イドベント口72にも連通している。これにより、ベント
ダクト31に流下した空気の一部は、サイドベント口72を
通って、サイドベント吹出口32bから車室内側方に向け
て吹出されるようになっている。
ディストリビュータ48内には、第1図に示すように、
ベント口28を開閉するベントドアとして機能する切替ド
ア75が開閉自在に設けられている。更に、この切替ドア
75は、ベント口28とデフロスト口29の開閉を、一枚のド
アで切替えるように構成されている。ディストリビュー
タ48の下部には、フット口30の開閉を行うフットドア76
が開閉自在に設けられている。切替ドア75及びフットド
ア76の各回動軸75a、76aは、ケーシング69の分割方向つ
まり第4図中左右方向に沿って設けられている。図示省
略するが、デフロスト口29に接続されるデフダクト35に
は、デフ吹出口43からの配風を制御するため当該デフダ
クト35内の通路を開閉するシャッタが開閉自在に取り付
けられている。
尚、第1図中符号「77」はエアミックスドア25を駆動
するためのアクチュエータ、第4図中符号「78」はバイ
パスドア74を駆動するためのアクチュエータ、第5図中
符号「79」は切替ドア75及びフットドア76の各回動軸75
a、76aに連結されるサイドリンク板80を駆動するための
アクチュエータを示している。また、バイパスドア74
は、手動によっても開閉可能に構成されている。
次に、本実施例の作用を説明する。
先ず、最大冷房運転を行う場合には、第6図に示すよ
うに、エアミックスドア25はC位置に回動してヒータコ
ア23の空気流入面23aを閉じ、温風案内ドア60はA位置
に回動してヒータコア23の後部側に収納されている。ま
た、切替ドア75は、第1図中実線で示す位置に回動して
ベント口28を開き、デフロスト口29を閉じている。フッ
トドア76も、第1図中実線で示す位置に回動してフット
口30を閉じている。そして、クーラユニット13からの冷
風は、第6図中実線矢印で示すように流れて、空気流出
口57からディストリビュータ48内に流下し、ベント口2
8、ベントダクト31を通って、ベント吹出口32から車室
内の所定位置に向けて吹き出される。これにより車室内
の最大冷房運転が行われる。
この場合において、空気流出口57が迂回路24に臨んで
いることから、冷風通路は狭められることがなく、ま
た、空気流出口57は大きな開口面積を有しているため、
冷風がユニット本体47内を通過する際の通気抵抗は極め
て小さなものとなる。
最大暖房運転を行う場合には、第7図に示すように、
エアミックスドア25はH位置に回動して迂回路24を閉
じ、温風案内ドア60はA位置においてヒータコア23の後
部側に収納されている。また、切替ドア75は、第1図中
仮想線で示す位置に回動してベント口28を閉じ、デフロ
スト口29を開いている。図示しないシャッタは、デフダ
クト35内の空気通路を閉じている。フットドア76は、第
1図中仮想線で示す位置に回動してフット口30を開いて
いる。そして、クーラユニット13からの冷風は、第7図
中破線矢印で示すように、全量ヒータコア23を通過して
温風となり、この温風は、空気流出口57からディストリ
ビュータ48内に流下し、フット口30、フットダクト36を
通って、フット吹出口37から乗員の足元に向けて吹き出
される。これにより車室内の最大暖房運転が行われる。
この場合においても、空気流出口57は大きな開口面積
を有すると共に、温風案内ドア60の案内板63は半円弧形
状を有しているため、温風の通気抵抗は極めて小さなも
のとなる。
一方、吐出空気の温度を調節する温調運転を行う場合
には、第8図に示すように、エアミックスドア25はテン
プレバー(図示せず)の操作位置に対応した位置に回動
し、温風案内ドア60はB位置に示すように空気流出口57
寄りに突出している。また、切替ドア75やフットドア76
等は、空調モードに応じて所定位置に回動している。そ
して、クーラユニット13からの冷風の一部は、第8図中
実線矢印で示すように、冷風のまま迂回路24を通って空
気流出口57からディストリビュータ48内に流下し、他の
冷風は、同図中破線矢印で示すように、ヒータコア23を
通過して温風となって空気流出口57からディストリビュ
ータ48内に流下する。
この場合においても、空気流出口57は大きな開口面積
を有することから、冷風及び温風の通気抵抗は極めて小
さなものとなる。
このときの冷風と温風との混合は、第8図中符号
「M」で示す領域のように、空気流出口57が大きな開口
面積を有するため、ディストリビュータ48内で行われる
のみならず、ユニット本体47内の冷風が通る領域でも行
われる。つまり、最大冷房のときには冷風通路であった
領域の一部を、温調運転のときには、従来のミックス室
27として機能させている。従って、ミックス室27を従来
のようにリブ26を別途設けて形成する必要はなく、通気
抵抗の増大を抑えつつ、エアミックス性を良好にするこ
とができる。
更に、B位置に回動した温風案内ドア60の案内板63の
作用により、温風は、エアミックスドア25の背面側に向
けて案内され、冷風に向かいつつ空気流出口57に流下す
るため、冷風との混合が促進され、エアミックス性が一
層良好なものとなる。
しかも、ユニット本体47内とディストリビュータ48内
とで従来のミックス室27に相当する領域を形成するよう
にしたため、ミックス室27を別個に設けた従来のヒータ
ユニット14に比較して、ヒータユニット46全体の小型化
を達成できる。
ところで、従来のヒータユニットでは、各種ドアの軸
方向とケーシングの分割方向とがまちまちであり、ドア
の組付けが困難であった。これに対して、本実施例のヒ
ータユニット46では、エアミックスドア25及び温風案内
ドア60の回動軸56、61を、ケーシング49の分割方向に沿
って設け、切替ドア75及びフットドア76の各回動軸75
a、76aを、ケーシング69の分割方向に沿って設けている
ため、各種ドアの軸方向とケーシングの分割方向とが一
致し、各種ドア25、60、75、76の組付け作業が極めて容
易になる。また、ヒータコア23やエアミックスドア25を
ユニット本体47に取付け、切替ドア75等の空調モード制
御ドアをディストリビュータ48に取付けておき、これら
ディストリビュータ48とユニット本体47とを後付けする
構成であるため、ヒータユニット46に設けられる収容物
がユニット本体47とディストリビュータ48とに略均等に
分配されることになる。従って、各収容物を取付ける際
に生じる作業上の困難な点がユニット本体47側とディス
トリビュータ48側とに分散されることになり、前述した
ドアの組付け作業の容易化と相俟って、ヒータユニット
全体の組付け作業を容易に行うことができる。
更に、インテークユニット12とクーラユニット13とユ
ニット本体47とのケースを一体化することも可能であ
り、例えば上下に2分割自在に前記ケースを一体成形す
ることにより、自動車用空気調和装置全体を組み立てる
際の作業がより一層簡単になる。
また、バイパスドア74を開いて、冷風の一部を、冷風
取出口65、冷風バイパスダクト73、フレッシュベント口
71を通してベント吹出口32から乗員の上半身に向けて吹
き出すと、暖房時においては、乗員の頭部に生じる「も
やもや感」を解消でき、頭寒足熱を行うバイレベルの空
調時においては、ベント吹出口32から吹き出される空気
の温度とフット吹出口37から吹き出される空気の温度と
の間に温度差を付けることができ、快適な頭寒足熱空調
を行うことができる。
第9図は、ヒータユニットの温調特性を示すグラフで
あり、横軸はエアミックスドア25の開度を、縦軸はミッ
クス空気(ベント吹出空気)温度を示す。また、実線は
左側壁53に温調リブ64を設けた本実施例のヒータユニッ
ト46における温調特性を示し、破線は本実施例から温調
リブ64を取り外した場合の温調特性を示している。
本実施例から温調リブ64を取り外したヒータユニット
では、冷風側の通気抵抗が低過ぎるために、空気はヒー
タコア23へ流下するよりも迂回路24側へ流下し易くな
る。そのため、第9図中破線で示すように、エアミック
スドア25をフルクール位置Cからフルホット位置Hに向
けて移動しても、エアミックスドア25の開度が3/6程度
になるまでミックス空気温度はそれ程上昇せず、温調カ
ーブは、いわゆる「ねた状態」となる。
これに対して、本実施例のように温調リブ64を左側壁
53に設けた場合は、エアミックスドア25が微少開状態の
ときに、左側壁53に沿って流れる冷風の通気抵抗がやや
高めになるため、温調カーブは、実線で示すように、エ
アミックスドア25がフルクール位置Cから開くにつれて
ほぼリニアに変化する。従って、エアミックスドア25の
移動に対する空気温度変化の応答性、つまり温調性が極
めて良好となる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、ヒータコアと
の間に迂回路を形成するユニット本体の一側壁のうち、
エアミックスドアが前記迂回路を閉じる位置の近傍から
空気流の下流側の部位を開口して、空気流出口を形成
し、この空気流出口にディストリビュータを接続したの
で、空気流出口は大きな開口面積となり、また、ユニッ
ト本体内とディストリビュータ内との両方で温風と冷風
とをミックスする領域が形成されることから、通気抵抗
の増大を抑えつつ、エアミックス性を良好にすることが
でき、ヒータユニット全体の小型化も達成できる。ま
た、ヒータユニットに設けられる収容物がユニット本体
とディストリビュータとに分配されるため、ヒータユニ
ット全体の組付け性が良好となる。
更に、ヒータコアの下流側に設けた温風案内手段によ
り、ヒータコアを通過した温風は迂回路を通過する冷風
に向かいつつ空気流出口に流下するため、冷風と温風と
のエアミックス性が一層向上する。
しかも、ユニット本体の前記一側壁のうち、エアミッ
クスドアが迂回路を閉じる位置の近傍から空気流の上流
側に、前記一側壁に沿う冷風通路の一部を閉塞する温調
リブを取り付けたため、冷風と温風とが混合されたミッ
クス空気の温度がエアミックスドアの移動に対してリニ
アに変化し、ヒータユニットの温調性が極めて良好にな
る。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明の一実施例に係るヒータユニットを示
す要部断面図、第2図は、同実施例におけるユニット本
体を示す斜視図、第3〜5図は、同実施例のヒータユニ
ットを示す平面図、正面図、及び、側面図、第6図は、
同実施例のヒータユニットにおける最大冷房時の作用の
説明に供する説明図、第7図は、同実施例のヒータユニ
ットにおける最大暖房時の作用の説明に供する説明図、
第8図は、同実施例のヒータユニットにおける温調時の
作用の説明に供する説明図、第9図は、ヒータユニット
の温調特性を示すグラフ、第10図は、一般的な自動車用
空気調和装置を示す概略構成図である。 13……クーラユニット、 14、46……ヒータユニット、 23……ヒータコア、24……迂回路、 25……エアミックスドア、28……ベント口、 30……フット口、47……ユニット本体、 48……ディストリビュータ、 53……左側壁(一側壁)、57……空気流出口、 60……温風案内ドア(温風案内手段)、 64……温調リブ、75……切替ドア(ベントドア)、 76……フットドア。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安達 凡考 東京都中野区南台5丁目24番15号 カル ソニック株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−61622(JP,A) 実開 平1−91614(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 102

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クーラユニット(13)からの空気を加熱す
    るヒータコア(23)と、このヒータコア(23)を迂回す
    る迂回路(24)と、前記ヒータコア(23)を通過する空
    気量と前記迂回路(24)を通過する空気量との割合いを
    調整する回動自在なエアミックスドア(25)とを有する
    ユニット本体(47)に、当該ユニット本体(47)からの
    空気が流下するディストリビュータ(48)を接続してな
    る自動車用空気調和装置のヒータユニットにおいて、 前記ディストリビュータ(48)に、流下した前記空気を
    取り出す少なくともベント口(28)と、フット口(30)
    とを形成すると共に、これらベント口(28)、フット口
    (30)を開閉するベントドア(75)、フットドア(76)
    をそれぞれ開閉自在に設け、 前記ヒータコア(23)との間に前記迂回路(24)を形成
    する前記ユニット本体(47)の一側壁(53)のうち、前
    記エアミックスドア(25)が前記迂回路(24)を閉じる
    位置の近傍から空気流の下流側の部位を開口して、空気
    流出口(57)を形成し、 この空気流出口(57)に前記ディストリビュータ(48)
    を接続したことを特徴とする自動車用空気調和装置のヒ
    ータユニット。
  2. 【請求項2】前記ヒータコア(23)を通過した温風を前
    記迂回路(24)を通過する冷風に向けつつ前記空気流出
    口(57)に流下させる温風案内手段(60)を、前記ヒー
    タコア(23)の下流側に回動自在に設けたことを特徴と
    する請求項1記載の自動車用空気調和装置のヒータユニ
    ット。
  3. 【請求項3】前記ユニット本体(47)の前記一側壁(5
    3)のうち、前記エアミックスドア(25)が前記迂回路
    (24)を閉じる位置の近傍から空気流の上流側に、前記
    一側壁(53)に沿う冷風通路の一部を閉塞する温調リブ
    (64)を取り付けてなる請求項1記載の自動車用空気調
    和装置のヒータユニット。
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