JP3323851B2 - 電子放出素子およびこれを用いた電子源およびこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

電子放出素子およびこれを用いた電子源およびこれを用いた画像形成装置

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    • HELECTRICITY
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    • H01J2201/304Field emission cathodes
    • H01J2201/30446Field emission cathodes characterised by the emitter material
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    • H01J2201/30Cold cathodes
    • H01J2201/316Cold cathodes having an electric field parallel to the surface thereof, e.g. thin film cathodes
    • H01J2201/3165Surface conduction emission type cathodes

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子放出素子、そ
れにより構成される電子源およびその応用である表示装
置などの画像形成装置に係わり、特に、新規な構成の表
面伝導型電子放出素子、それを用いた電子源および、そ
の応用である表示装置などの画像形成装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】表面伝導型電子放出素子は、基板上に形
成された導電性膜に電流を流すことにより電子放出が生
ずる現象を利用するものである。
【0003】この表面伝導型電子放出素子の例として
は、SnO2薄膜を用いたもの[M.I.Elinso
n Radio Eng.Electron Phy
s.,10,1290,(1965)]、Au薄膜によ
るもの[G.Ditmmer,Thin Solid
Films,9,317(1972)]、In23/S
nO2薄膜によるもの[M.Hartwell and
C.G.Fonsted,IEEE Trans.E
D Conf.,519(1975)]、カーボン薄膜
によるもの[荒木久他:真空、第26巻、第1号、22
ページ(1983)]等が報告されている。
【0004】これらの表面伝導型電子放出素子において
は、電子放出を行う前に、上記導電性膜に「フォーミン
グ」と呼ばれる通電処理を行うことにより電子放出がお
こる状態にするのが一般的であった。
【0005】ここで、「フォーミング」とは、上記導電
性膜の両端に、一定の電圧、あるいは、たとえば1V/
min.程度のレートでゆっくりと上昇する電圧を印加
して、上記導電性膜に電流を流し、該導電性膜を局所的
に破壊、変形もしくは変質させて、電気的に高抵抗な状
態にし、電子放出が起こる状態にすることである。
【0006】この処理により、上記導電性膜の一部に亀
裂が形成され、電子放出の現象はこの亀裂の存在に起因
するものと考えられる。なお、実際の電子放出がどの部
分で起こっているかについては完全には解明されていな
いが、上記亀裂およびその周辺の領域を便宜的に「電子
放出部」と呼ぶ場合がある。
【0007】本出願人は、表面伝導型電子放出素子に関
して、既に多くの提案を行っている。たとえば、上記の
「フォーミング」に関しては、導電性膜にパルス電圧を
印加することにより行うことが好ましいことを、日本国
特許第2854385号公報、アメリカ合衆国特許第5
470265号公報、同じく第5578897号公報な
どに開示している。
【0008】ここで、パルス電圧の波形は、図5(a)
に示すように、波高値を一定に維持する方法、あるい
は、図5(b)に示すように、波高値を漸増させる方法
のいずれによっても良く、素子の形状や材質、フォーミ
ングの条件などを考慮し、適宜選ぶことができる。
【0009】また、上記のフォーミングに続いて、有機
物質を含有する雰囲気中で、電子放出素子にパルス電圧
を繰り返し印加することにより、素子に流れる電流(素
子電流If)、電子放出に伴う電流(放出電流Ie)が
ともに増大することを見出しており、この処理を「活性
化」と呼んでいる。
【0010】この処理は、「フォーミング」により導電
性膜に形成された亀裂を含む領域に、炭素を主成分とす
る堆積物を形成するものであり、特開平7−23525
5号公報などに詳細が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のような表面伝導
型電子放出素子を画像形成装置などに応用する場合に
は、低消費電力、高輝度であることが一層求められる。
【0012】したがって、電子放出素子の性能として、
従来以上に、素子電流Ifに対する放出電流Ieの比
率、すなわち電子放出効率を高くすることが求められる
ようになった。
【0013】本発明は上記の従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、電子
放出特性に優れた電子放出素子およびこれを用いた電子
源およびこれを用いた画像形成装置を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、基体上に対向して配置された一対
素子電極と、これら一対の素子電極に接続して配置さ
れ、かつ、一対の素子電極の間に亀裂を有する導電性膜
と、前記亀裂内部および該亀裂を有する導電性膜上に形
成されると共に、該亀裂内に該亀裂よりも狭い幅の間隙
を有する、炭素を主成分とする堆積膜と、を備える電子
放出素子において、前記堆積膜中に、炭素に対する比率
にして、銀を5mol%以上かつ10mol%以下の範
囲で含有することを特徴とする。
【0015】
【0016】また、本発明の電子源にあっては、基体上
に複数配置された、上記の電子放出素子と、これら電子
放出素子に接続される配線と、を備えることを特徴とす
る。
【0017】また、本発明の画像形成装置にあっては、
上記の電子源と、該電子源から放出された電子が衝突さ
れることで、画像形成を行う画像形成部材と、を備える
ことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣
旨のものではない。
【0019】まず、図1を参照して、本発明の実施の形
態に係る電子放出素子の基本的な構成について説明す
る。図1は本発明の実施の形態に係る電子放出素子の概
略構成を示す模式図であり、図1(a)はその平面的模
式図であり、図1(b)はその断面的模式図(図1
(a)中のラインA−Aに沿った断面図)である。
【0020】図1において、1は絶縁性の材質よりなる
基体としての基板であり、この基板1上には、対向して
配置された一対の素子電極2,3が設けられており、ま
た、これら一対の素子電極2,3に接続して配置された
導電性膜4が設けられている。
【0021】なお、図示の例では、上述のように素子電
極2,3および導電性膜4によって導電体を構成した場
合を示しているが、導電性膜4をなくして、素子電極
2,3のみで導電体を構成するようにしても、電子放出
素子として同等の機能を発揮させることもできる。
【0022】また、図中、5は導電性膜4に形成された
亀裂を模式的に表したものであり、この亀裂5は一対の
素子電極2,3の間に設けられている。
【0023】そして、図中、10は炭素を主成分とする
堆積物(堆積膜)である。ここで、図示の堆積物10は
導電性膜4上にのみ形成されているが、形成方法によっ
ては、素子電極2,3上にも形成される。また、亀裂5
の内側以外の基板1上にも形成される場合もある。
【0024】この炭素を主成分とする堆積物10は、亀
裂5の周囲のみならず、亀裂5内にも形成されており、
この亀裂5内に、この亀裂5よりも狭い間隙を有するよ
うに形成されている。
【0025】なお、電子放出素子の基本的な他の構成と
して、図2に示す垂直型のものもある。図2は本発明の
実施の形態に係る電子放出素子の模式的断面図である。
【0026】図において、21は絶縁性の材質よりなる
段差形成部材であり、段差を形成するために基板1上に
設けられている。他の基本的な構成等は上記図1に示す
ものと同一であり、同一の符号を付している。
【0027】ここで、上記素子電極2,3に求められる
性質としては、十分な導電性を有することが必要であ
り、その素材としては、金属、合金、あるいは導電性の
金属酸化物、また、それらとガラスなどの混合物からな
る印刷導体、半導体などがあげられる。
【0028】フォーミングによる亀裂の形成を好ましく
行うためには、すなわち、電子放出能力の付与を好まし
く行うためには、導電性物質の微粒子により上記導電性
膜4を形成することが好ましい。例えば、その素材とし
ては、Ni,Au,PdO,Pd,Pt等の導電性材料
を用いることができる。
【0029】なかでもPdOは、有機Pd化合物膜を形
成した後に大気中で焼成することにより、容易に微粒子
よりなる導電性膜を形成することができ、また、半導体
であるため金属よりも比較的電気伝導率が低く、フォー
ミングのために適当な抵抗値を得るように制御しやすい
ことや、比較的容易に還元することができるので、フォ
ーミングで亀裂を形成した後に金属Pdとすることで抵
抗を低減し得ることなどの利点を有しているため好適な
素材である。
【0030】上記炭素を主成分とする堆積物10の形成
は、前述した「活性化」の方法により行うことができ
る。
【0031】そして、この炭素を主成分とする堆積物1
0に含まれる銀(以下、Agと称する)の量の制御は、
活性化を行う際に、有機物質を含む雰囲気中に、更にA
gを含む原料ガスを導入し、その量を制御して行う方
法、あるいは、堆積物を形成後に、Agを有機金属化合
物などの形で含む溶液を塗布して、ついで熱処理してA
gを含有させ、上記溶液の塗布量を制御することにより
行う方法などを採用することができる。
【0032】本発明者の検討によれば、Agを炭素に対
する比率にして5mol%以上含む場合に、電子放出効
率が向上する効果が見られることが分かった。
【0033】一方、含有量が多くなりすぎると、逆に電
子放出量が低下してしまうことが分かった。この点につ
いても,本発明者は、Agの含有量が炭素に対し10m
ol%以下であれば、よいことを見出し、本発明をなす
にいたった。
【0034】このようになる理由は、十分には把握され
ていないが、炭素を主成分とする堆積物中にAgが析出
することにより、該堆積物の電気抵抗が低下して、該堆
積物の間隙にかかる電圧が実効的に上昇するためではな
いかと推測している。また、含有量が多くなるとかえっ
て電子放出効率が低下する理由としては、堆積物の表面
にAgが露出するようになると、該表面の仕事関数が実
効的に大きくなるためではないかと推測している。
【0035】次に、上記発明の実施の形態に基づいて構
成された、より具体的な実施例について説明する。
【0036】
【実施例】(電子放出素子の実施例)本実施例に係る電
子放出素子は、前述の図1に示したのと同様の構成を有
するものである。
【0037】図1と図3(a)〜(d)に基づいて、本
実施例に係る電子放出素子の製造方法について説明す
る。
【0038】(工程−a)まず、洗浄した石英基板1上
に、素子電極2,3の形状に対応する開口を有するよう
に、フォトレジストのパターンを形成し、この上に真空
蒸着法により、厚さ5nmのTi、厚さ30nmのPt
を順次堆積した。
【0039】ついで、上記フォトレジストのパターンを
有機溶剤で溶解して除去し、リフトオフの手法により、
Pt/Ti積層膜よりなる電極を形成した。ここで、電
極間隔Lは50μm、電極幅Wは300μmとした(図
3(a))。
【0040】(工程−b)真空蒸着法により、Cr膜を
100nmの厚さに形成し、ついでフォトリソグラフィ
ーの手法により、後述する導電性膜の形状に対応する開
口を有するように該Cr膜をパターニングした。その
後、有機Pd化合物の溶液(ccp4230奥野製薬
(株)製)をスピンナーを用いて塗布し、乾燥させた
後、大気中で350℃の熱処理を12分間行った。
【0041】この処理により、PdO微粒子からなる厚
さ10nmの導電性膜が形成された。この膜のシート抵
抗Rsは2×104Ω/□であった。
【0042】なお、シート抵抗Rsは、長さl,幅wの
膜を、長さ方向に電流を流して測定した抵抗値をRとす
る時、R=(l/w)Rsと表される量であり、膜が均
一であれば、抵抗率をρ、膜厚をtとしてRs=ρ/t
で表される。
【0043】(工程−c)Crエッチャントにより、上
記Cr膜を除去し、リフトオフの手法により、導電性膜
を所望の形状にパターニングした(図3(b))。
【0044】(工程−d)上記の素子を、真空処理装置
内に設置し、排気装置により真空容器内の圧力を2.7
×10-4Paまで低下させた後、素子電極2,3の間に
パルス電圧を印加してフォーミングを行い、導電性膜の
一部に亀裂5を形成した(図3(c))。
【0045】なお、フォーミングに用いた上記パルス電
圧の波形は、図5(b)に示したもので、パルス幅T1
=1msec.、パルス間隔T2=10msec.と
し、波高値は0.1Vステップで徐々に上昇させて処理
を行った。
【0046】なお、この処理の最中、上記のパルスの間
に、波高値0.1Vの矩形波パルスを挿入して、電流値
を測定することにより、素子の抵抗値を求めた。こうし
て求めた抵抗値が1MΩを越えた時点で、パルスの印加
をやめ、フォーミングを終了した。
【0047】(工程−e)ついで、活性化の工程を行
う。真空容器内の排気を続けて、容器内の圧力が1.3
×10-6Paまで低下した後、真空容器に取り付けられ
たスローリークバルブを介して容器内にベンゾニトリル
を導入する。ベンゾニトリルの圧力が1.3×10-4
aとなるように、該スローリークバルブを調整する。
【0048】ついで、素子電極2,3の間にパルス電圧
を印加する。印加したパルスの波形は、図10に示すよ
うな、1パルス毎に極性が反転する矩形波パルスで、パ
ルス幅T1=1msec.、パルス間隔T2=100m
sec.、パルス波高値15Vとし、パルス印加を60
分間行った。(パルス印加の時間は、この処理条件で素
子電流Ifの増加が飽和するまでの時間として、予備的
な検討により求めておいた時間である。)
【0049】この処理により導電性膜に形成された亀裂
5を含む領域に、炭素を主成分とする堆積物10が形成
された。該炭素を主成分とする堆積物10は、上記亀裂
5内に、該亀裂5よりも狭い間隙6を形成するように堆
積している(図3(d))。
【0050】(工程−f)次に、素子を真空容器外に取
り出し、ジシアノ銀(I)酸アンモニウム水溶液を塗布
し、これを真空中で200℃の熱処理を施して、Ag
を、炭素を主成分とする堆積物中に含有させた。Agの
含有量の調整は、上記ジシアノ銀(I)酸アンモニウム
水溶液の塗布量と、含有量の関係を予め求めておき、塗
布量を調整することにより行った。
【0051】炭素に対するAgの量が5mol%(実施
例1),7.5mol%(実施例2),10mol%
(実施例3)および12.5mol%(比較例2)の試
料を作成した。更に、比較のため、Agの添加を行わな
い試料(比較例1)も準備した。
【0052】この時、Agの含有量の測定は、光電子分
光法により行った。用いた装置は、VG Scient
ific社製ESCA LAB 220I−XLであ
る。測定は、上記の亀裂部を中心にして1辺50μmの
領域から観測されるAgの3dピークとC(炭素)の1
sピークからAg/Cの比率を求めた。なお、この条件
でのAgの測定限界は、0.1mol%程度である。
【0053】(工程−g)素子を再び真空装置の中に配
置し、真空容器内を排気し、真空容器および素子を20
0℃に10時間保持した。この処理は、素子や真空容器
内に吸着した水や有機物質の分子を除去するもので、
「安定化処理」と呼ばれる。
【0054】上記の素子について、図4に概要を示した
装置を用いて、電子放出特性およびその経時変化を測定
した。
【0055】すなわち、パルス発生器41により、素子
に、パルス幅1msec.、パルス間隔100mse
c.、波高値15Vの矩形波パルスを印加した。なお、
素子とアノード電極44との間隔Hは4mmとした。ア
ノード電極44には高圧電源43により、1kVの一定
電圧を印加した。このとき、電流計40により素子電流
Ifを、電流計42により放出電流Ieをそれぞれ測定
し、電子放出効率η=(Ie/If)を求めた。
【0056】この結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】この結果、炭素を主成分とする堆積物中に
Agが5〜10mol%含有されることにより、電子放
出効率の上昇が生ずることがわかった。
【0059】(電子源及び画像形成装置の実施例)上述
した本発明の実施の形態あるいは実施例に係る電子放出
素子を複数基板上に配置し、さらにこれらの素子に接続
する配線を形成することにより、電子源を形成すること
ができる。
【0060】構成の一例を図6に示す。図において71
は基板、72はm本のX方向配線Dx1〜Dxm、73
はn本のY方向配線Dy1〜Dyn、74は本発明の実
施の形態あるいは実施例に係る電子放出素子であり、7
5は上記配線と素子とを接続する結線である。また、X
方向配線とY方向配線との交差部には、両者を電気的に
絶縁するように、不図示の絶縁層が配置されている。
【0061】また、上記の電子源と、該電子源から放出
される電子の照射により画像を形成する画像形成部材と
により、画像形成装置を構成することができる。
【0062】構成の一例を図7に示す。図において、8
1はリアプレート、82は支持枠、83はガラス基板、
86はフェースプレートであり、これらにより外囲器8
8が構成されている。外囲器88の内部には前述の電子
源が配置され、この外囲器は内部を気密に保持しうるも
のである。
【0063】Dox1〜Doxm,Doy1〜Doyn
はそれぞれ、X方向配線Dx1〜Dxm,Y方向配線D
y1〜Dynに接続する外部端子を表す。84は蛍光体
等から構成される画像形成部材、85は金属蒸着膜など
よりなるメタルバックで、画像形成部材84から外囲器
88内側に向かって放出された光を外側に反射して輝度
を改善するとともに、電子源から放出された電子を加速
するためのアノード電極としての役割を果たす。
【0064】87は、このメタルバック85に接続する
高圧端子で、メタルバック(アノード電極)85に高電
圧を印加するための電源に接続される。
【0065】なお、図示の例では、リアプレート81と
電子源の基板71が別に設けられているが、基板71が
十分な強度を有する場合には、リアプレートと兼ねてい
ても良い。
【0066】電子源の構成としては、図8に示すような
構成も採用しうる。すなわち、基板110上に、複数の
配線112が平行に形成され、一対の配線の間に複数の
電子放出素子111が配置されて、複数の素子行が形成
される。
【0067】このような構成の電子源を用いた画像形成
装置の構成の一例を図9に示す。このような構成の場
合、上記電子源の素子行の方向と直交する方向に延びた
複数のグリッド電極120が配置され、上記素子行のう
ち、駆動回路により選択された1つの行に属する電子放
出素子から放出される電子ビームを変調する機能を有す
る。
【0068】各グリッド電極は、電子放出素子に対応す
る位置に、電子を通過させるための電子通過孔121を
有する。
【0069】Dox1〜Doxmは上記配線に接続する
外部端子を表す。図では、奇数番目の配線と偶数番目の
配線が反対側の支持枠側面から外部に取り出される場合
を示している。G1〜Gnは上記グリッド電極のそれぞ
れに接続する、グリッド外部端子を表す。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、炭素を
主成分とする堆積膜中に、炭素に対する比率にして、銀
を5mol%以上かつ10mol%以下の範囲で含有す
ることにより、電子放出効率を向上させることができ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子放出素子の概略
構成を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る電子放出素子の模式
的断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る電子放出素子の製造工程
説明図である。
【図4】本発明の実施例に係る電子放出素子の評価装置
の概要を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施例に係る電子放出素子を作成する
際のフォーミング工程において用いるパルス電圧波形図
である。
【図6】本発明の実施例に係る電子源の模式図である。
【図7】図6に示す電子源を用いた画像形成装置の模式
的一部破断斜視図である。
【図8】本発明の実施例に係る電子源の他の構成を示す
模式図である。
【図9】図8に示す電子源を用いた画像形成装置の模式
的一部破断斜視図である。
【図10】本発明の実施例に係る電子放出素子を作成す
る際の活性化工程において用いるパルス電圧波形図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2,3 素子電極 4 導電性膜 5 亀裂 6 間隙 10 (炭素を主成分とする)堆積物 40 電流計 41 パルス発生器 42 電流計 43 高圧電源 44 アノード電極 71 基板 72 X方向配線 73 Y方向配線 74 電子放出素子 75 結線 81 リアプレート 82 支持枠 83 ガラス基板 84 画像形成部材 85 メタルバック 86 フェースプレート 87 高圧端子 88 外囲器 110 基板 111 電子放出素子 112 配線 120 グリッド電極 121 電子通過孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−235255(JP,A) 特開 平8−273523(JP,A) 特開2001−148222(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 1/316

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体上に対向して配置された一対の素子電
    極と、 これら一対の素子電極に接続して配置され、かつ、一対
    の素子電極の間に亀裂を有する導電性膜と、 前記亀裂内部および該亀裂を有する導電性膜上に形成さ
    れると共に、該亀裂内に該亀裂よりも狭い幅の間隙を有
    する、炭素を主成分とする堆積膜と、を備える電子放出
    素子において、 前記堆積膜中に、炭素に対する比率にして、銀を5mo
    l%以上かつ10mol%以下の範囲で含有することを
    特徴とする電子放出素子。
  2. 【請求項2】基体上に複数配置された、請求項1に記載
    の電子放出素子と、 これら電子放出素子に接続される配線と、を備えること
    を特徴とする電子源。
  3. 【請求項3】請求項に記載の電子源と、 該電子源から放出された電子が衝突されることで、画像
    形成を行う画像形成部材と、を備えることを特徴とする
    画像形成装置。
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