JP3320288B2 - 鼻腔用投薬器 - Google Patents

鼻腔用投薬器

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JP3320288B2
JP3320288B2 JP32121995A JP32121995A JP3320288B2 JP 3320288 B2 JP3320288 B2 JP 3320288B2 JP 32121995 A JP32121995 A JP 32121995A JP 32121995 A JP32121995 A JP 32121995A JP 3320288 B2 JP3320288 B2 JP 3320288B2
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久朝 大木
茂巳 中村
一則 石関
嘉行 谷澤
明 柳川
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株式会社ユニシアジェックス
有限会社ドット
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬品収容室内に収
容した粉体状の薬品を患者の左,右の鼻腔内に投与する
のに用いて好適な鼻腔用投薬器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鼻アレルギー、喘息等の患者に
は粉体状の薬品を鼻腔を介して投与して治療する方法が
採用されている。また、この治療法では専用の噴霧器を
用いて、例えば粉体状の薬品が充填されたカプセル等を
薬品収容室内に収容し、該カプセル内の薬品を鼻腔内へ
投与するようになっている。
【0003】さらに、この治療法に用いられる噴霧器と
して特開昭59−34267号公報(以下、従来技術と
いう)に示すものが知られている。
【0004】この従来技術における噴霧器では、円筒部
材の空気流入側にポンプ部を設け、該円筒部材の空気流
出側にはカプセルが挿入される凹形状部を形成すると共
に、該円筒部材の先端側には薬品噴霧口となる開口部を
形成した先端部を着脱可能に設け、該円筒部材に先端部
を嵌合することによって内部にカプセル収容部を形成し
ている。さらに、前記円筒部材と先端部にかけて着脱可
能に嵌合するキャップを有し、該キャップ内には軸方向
に延びる針を設け、前記円筒部材に先端部を嵌合させた
状態でキャップを装着することにより、該キャップ内の
針でカプセル収容部内に収容されたカプセルの穴あけを
行う構成となっている。
【0005】このように構成される従来技術では、まず
投薬の準備としてカプセルの穴あけ時には、粉体状の薬
品が充填されたカプセルを円筒部材の凹形状部に挿入し
た後に該円筒部材に先端部を嵌合してカプセルをカプセ
ル収容部に収容し、先端部の開口部内に針が挿通するよ
うにして該先端部からキャップを装着することにより、
該キャップ内に設けた針によってカプセルの軸方向両側
に穴をあける。
【0006】次に、薬品の投与時には、円筒部材からキ
ャップを取外した後、先端部を患者の左,右の鼻腔のう
ちいずれか一方の鼻腔に挿入し、この状態でポンプ部を
押圧することにより、ポンプ部からの空気を空気導入通
路を介してカプセル内に流通させ、この空気によって該
カプセル内の薬品を開口部から患者の鼻腔内に噴霧し、
左,右の鼻腔への挿入を交互に交換してポンプ部の押圧
動作を繰返すことにより、患者への薬品の投与を行うよ
うになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による噴霧器では、先端部を鼻腔に挿入するとき
に該先端部の挿入方向にばらつきがあるから、開口部か
ら鼻腔内に正確に薬品を噴霧できず、鼻腔の奥所に薬品
を付着させることができない。特に、鼻腔内は奥所に向
けて曲がっているから、噴霧した薬品が手前側の鼻腔内
壁に付着し易く、鼻腔の奥所に薬品を効果的に付着させ
ることができず、薬品の効能が低下するという問題があ
る。
【0008】また、従来技術による噴霧器では、左,右
の鼻腔に片方ずつ投薬を行っているため、左,右の鼻腔
に均等に薬品を供給するには何度もポンプ部の押圧と鼻
腔への円筒部材の挿入を繰返さなければならず、投薬時
の取扱いが面倒なものになってしまうという問題があ
る。
【0009】さらに、投薬準備としてカプセルに穴をあ
けるときには、円筒部材から先端部を取外してカプセル
を収容し、この状態で前記円筒部材と先端部にキャップ
を挿着して穴あけを行う。そして、薬品を噴霧するとき
には、再びキャップを取外した後にポンプ部を押圧して
鼻腔への噴霧を行うようになっているから、キャップの
取付け、取外しを行わなくてはならず、準備動作が煩わ
しい上に、キャップを紛失する虞れがあるという問題が
ある。
【0010】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、簡単な操作で薬品収容室内の薬品を患者
の左,右の鼻腔に同時に投与でき、かつ薬品を各鼻腔の
奥所まで供給することによって薬品の効能を高めるよう
にした鼻腔用投薬器を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明による鼻腔用投薬器は、粉体状
の薬品を収容する薬品収容手段と、該薬品収容手段に向
け空気を供給するポンプ手段と、該ポンプ手段から供給
される空気によって前記薬品収容手段内の薬品を噴霧口
から患者の左,右の鼻腔内に向け供給する左,右の薬品
通路を有する通路手段とからなり、該通路手段を構成す
る前記左,右の薬品通路は、左,右の噴霧口を互いに近
接する方向に傾けて開口させると共に当該左,右の噴霧
口の内側を切欠く構成としてなる。
【0012】このように構成したことにより、ポンプ部
から薬品収容手段に向け空気を供給すると、この空気に
よって薬品収容手段内の薬品が通路手段の左,右の薬品
通路から左,右の鼻腔内に噴霧される。このときには、
左,右の薬品通路の噴霧口が互いに近接する方向に傾け
て開口しているから、当該左,右の噴霧口から奥所に向
い鼻腔内形状に沿って薬品を噴霧でき、鼻腔の奥所まで
薬品を供給できる。
【0013】また、左,右の噴霧口の内側を切欠くこと
により、左,右の噴霧口から噴霧される薬品の方向性が
弱まるため、当該左,右の噴霧口から噴霧される薬品を
鼻前庭等に付着させることなく鼻腔の奥所に付着させる
ことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
鼻腔用投薬器を図1ないし図4に従って詳細に説明す
る。
【0015】図中、1は鼻腔用投薬器の本体をなし後述
するカプセルKを保持する薬品収容手段としてのカプセ
ルホルダを示し、該カプセルホルダ1は、二重筒状に形
成された後述する固定部材2と、該固定部材2の内周側
に位置して該固定部材2に対して軸方向に移動可能に設
けられた可動部材8とからなる。
【0016】2はカプセルホルダ1の固定部材を示し、
該固定部材2は、段付筒状に形成された外筒部2Aと、
該外筒部2A内に設けられた内筒部2Bと、前記外筒部
2Aの下端側を閉塞する底部2Cと、前記内筒部2Bの
底部をなし後述する供給弁13の開弁量を規制する開弁
量規制部2Dと、前記外筒部2Aの開口側に位置して形
成されたフランジ部2Eとから大略構成され、前記内筒
部2B内は開弁量規制部2D側に位置してカプセルKか
ら落下する薬品を捕捉する薬品受室3となっている。ま
た、前記フランジ部2Eは外筒部2Aの内周面を軸方向
に移動する可動部材8の抜止めを図ると共に、当該固定
部材2を外周側から覆うように設けられたポンプ部14
の位置決めを行うようになっている。また、外筒部2A
と内筒部2Bとは、該外筒部2Aの軸方向中間に内筒部
2Bの開口部が連結されており、該筒部2A,2B間に
は空気流入室4が形成されている。
【0017】さらに、前記固定部材2の底部2Cには前
記空気流入室4と連通する空気供給通路5が形成され、
内筒部2Bの底部となる開弁量規制部2Dには後述する
第1の穴あけピン16が一側カプセル穴11側に向けて
突出形成されている。また、内筒部2Bには薬品受室3
と空気流入室4とを連通する連通孔6,6が穿設され、
外筒部2Aの内周面には後述する回止めピン10が係合
する係合溝7が軸方向に伸長して形成されている。
【0018】8は固定部材2の外筒部2A内を軸方向に
移動可能に設けれた可動部材を示し、該可動部材8は、
筒部8Aと、該筒部8Aの下端側に設けられ、前記外筒
部2A内に軸方向に移動可能に保持される大径な底部8
Bと、該底部8B中央から内筒部2B内に延びる小径突
部8Cとから構成され、前記筒部8Aの外周面には全周
に亘って雄ねじ8Dが刻設されている。また、前記小径
突部8Cの軸方向には底部8Bを貫通して筒部8A内に
連通し、第1の穴あけピン16が挿通するピン挿通穴9
が穿設されている。さらに、前記筒部8Aの外周側には
回止めピン10が径方向外向きに突出形成され、該回止
めピン10は固定部材2に形成された係合溝7に係合す
ることにより、該固定部材2に対して可動部材8が軸方
向に移動するのを許しつつ、固定部材2に対する可動部
材8の回転を規制している。
【0019】一方、前記可動部材8の筒部8A内周側は
一側カプセル穴11となり、該一側カプセル穴11は後
述する他側カプセル穴19と一体化することによりカプ
セル収容穴12を構成している。
【0020】このように、本実施例によるカプセルホル
ダ1においては、可動部材8を固定部材2の外筒部2A
に沿って軸方向に移動可能とし、しかも、可動部材8の
雄ねじ8Dを後述する可動部材螺着穴18の雌ねじ18
Aに螺着させたときには、固定部材2に対する可動部材
8の回転が回止めピン10によって規制されているた
め、該可動部材8は通路部材17側に自動的に引上げら
れる。
【0021】13は空気流入室4内に設けられた供給弁
を示し、該供給弁13は固定部材2に形成された空気供
給通路5を開閉するもので、ポンプ部14から空気が供
給されたときに開弁し、ポンプ部14内に空気を吸込む
ときには着座して空気供給通路5を閉塞するようになっ
ている。
【0022】14はゴム材料により有底円筒状に形成さ
れたポンプ手段としてのポンプ部を示し、該ポンプ部1
4は、厚肉な開口部14A、底部14Bおよび該開口部
14A、底部14B間の押圧部14Cからなり、前記開
口部14Aは固定部材2の外筒部2Aに気密に装着され
ている。また、ポンプ部14内にはカプセルホルダ1の
大部分が収容されており、これによって当該鼻腔用投薬
器を軸方向に小型化している。
【0023】15はポンプ部14の底部14Bに設けら
れた吸込弁を示し、該吸込弁15は、中央部に位置して
ポンプ部14内と連通した吸込通路15Aと、該吸込通
路15Aを開,閉弁する弁体15Bとから大略構成さ
れ、該弁体15Bはポンプ部14から空気が供給される
ときには閉弁し、外部からポンプ部14内に空気を吸込
むときには図2に二点鎖線で示すように開弁するように
なっている。
【0024】16は固定部材2に設けられた第1の穴あ
けピンで、該第1の穴あけピン16は基端側が開弁量規
制部2Dに固着されると共に、先端側がピン挿通穴9を
介して一側カプセル穴11側に向けて突出形成され、そ
の先端が鋭利な針先16Aとなっている。そして、第1
の穴あけピン16は、可動部材8がポンプ部14側に位
置しているときにその針先16Aが一側カプセル穴11
内に突出するようになっており、この状態で該一側カプ
セル穴11内にカプセルKを押込むことによって該カプ
セルKに空気流入穴H1 (図2に図示)を穿設できる。
一方、可動部材8が通路部材17側に位置しているとき
には、針先16Aがピン挿通穴9内に引っ込むから、該
針先16Aが空気流入穴H1 から抜取られた状態とな
る。
【0025】一方、17はカプセルホルダ1の可動部材
8に螺着される通路手段としての通路部材を示し、該通
路部材17は、カプセルホルダ1側となる一側が小径部
17Aとなり、他側が大径部17Bとなっている。ま
た、前記小径部17Aには可動部材螺着穴18が形成さ
れ、該可動部材螺着穴18の開口側内周には、可動部材
8の雄ねじ8Dに螺着される雌ねじ18Aが刻設されて
いる。さらに、可動部材螺着穴18の奥所には一側カプ
セル穴11と協働してカプセル収容穴12をなす他側カ
プセル穴19が形成されている。
【0026】20,20は通路部材17の大径部17B
他端側に設けられた一対の噴霧ノズルで、該各噴霧ノズ
ル20は、図3、図4に示す如く、患者の左,右の鼻腔
A,A内に挿入されるもので該各鼻腔Aに応じて左,右
に離間して突出形成させている。また、各噴霧ノズル2
0間には、後述する鼻中隔Bに当接する円弧状の当接部
21が形成され、該当接部21を鼻中隔Bに当接させる
ことにより前記各噴霧ノズル20の各鼻腔Aへの挿入量
を規定し、ばらつきのない安定した挿入を可能としてい
る。
【0027】ここで、患者の左,右の鼻腔A,Aについ
て説明するに、左,右の鼻腔A,A間は隔壁をなす鼻中
隔Bとなり、該各鼻腔Aは奥所に向って互いに内側(鼻
中隔B側)に狭まっている。また、鼻腔A,A内には、
各噴霧ノズル20を挿入したときに対面する位置に鼻前
庭C,Cが形成され、該各鼻前庭Cは、従来技術におい
て噴霧した薬品が付着する部位で、各鼻腔Aの奥所に薬
品を付着させるための障害となっている。
【0028】22,22は通路部材17に形成された
左,右の薬品通路を示し、該各薬品通路22は、他側カ
プセル穴19と連通しつつ左,右に分岐した分岐通路部
22A,22Aと、該各分岐通路部22Aから軸方向他
側に向けてほぼ直線的に伸長した直線通路部22B,2
2Bとから略U字状に形成され、該直線通路部22B,
22Bの噴出側は噴霧ノズル20,20で噴霧口23,
23となっている。
【0029】ここで、前記噴霧口23,23は、各直線
通路部22Bの他端側から漸次拡開するテーパ状をなす
と共に互いに近接する方向に向けて円弧状の曲線を描く
ように形成され、噴霧ノズル20先端側で当該噴霧ノズ
ル20間となる内側に傾いて開口している。これによ
り、各噴霧ノズル20を鼻腔Aに挿入したときには、各
噴霧口23が内側に狭まった左,右の鼻腔A,Aの奥所
に向けて開口するようになるから、該各噴霧口23から
薬品を噴霧したときには各鼻前庭Cを避けて各鼻腔Aの
奥所に薬品を付着できるようになっている。
【0030】また、24,24は噴霧ノズル20,20
の先端側に形成された切欠部で、該各切欠部24は、
3に示す如く、各噴霧ノズル20の内側(互いに近接す
る側)を先端側にかけて切欠くように形成され、これに
より、各噴霧口23から薬品を噴霧するときには、該各
噴霧口23の内側を外側(互いに離間する側)に比較し
て早く開放している。
【0031】一方、25は第1の穴あけピン16と対向
するように通路部材17に設けられた第2の穴あけピン
で、該第2の穴あけピン25の基端側は軸方向に摺動可
能に設けられた摺動ブロック26に固着され、先端側は
シールゴム27を貫通するように伸長し、その先端が鋭
利な針先25Aとなっている。また、前記摺動ブロック
26は、第2の穴あけピン25を操作するために通路部
材17外に設けられた操作板(図示せず)に接続されて
いる。そして、第2の穴あけピン25は、前記操作板が
一側に移動されることにより、摺動ブロック26と共に
カプセルKに向って一側に移動し、その針先25Aによ
って該カプセルKに空気流出穴H2 を穿設するものであ
る。
【0032】本実施例による鼻腔用投薬器は上述の如き
構成を有するもので、次に、その使用動作について説明
する。
【0033】まず、カプセルホルダ1の可動部材8をポ
ンプ部14側に位置させることにより、第1の穴あけピ
ン16の針先16Aを一側カプセル穴11内に突出させ
た状態とする。この状態でカプセルKを一側カプセル穴
11内に押込むと、該カプセルKには穴あけピン16の
針先16Aが突き刺さり、該カプセルKに空気流入穴H
1 が穿設される。
【0034】次に、カプセルホルダ1に通路部材17を
組付けるべく、該カプセルホルダ1側の雄ねじ8Dに通
路部材17側の雌ねじ18Aを螺着する。これにより、
通路部材17の螺着によってカプセルホルダ1の可動部
材8は当該通路部材17側に移動するから、カプセルK
はカプセル収容穴12内で軸方向に若干押圧された状態
で保持される。また、このときにはカプセルKに空気流
入穴H1 を穿設した第1の穴あけピン16の針先16A
が抜き取られ、カプセルK内は空気流入穴H1、ピン挿
通穴9および各連通孔6を介して空気流入室4と連通す
る。さらに、カプセルKに空気流入穴H1 をあけたとき
には、該空気流入穴H1 からカプセルK内の薬品が落下
するものの、この薬品は固定部材2に形成された薬品受
室3内に捕捉され、ポンプ部14側への逆流が阻止され
る。
【0035】この状態で、カプセルKに空気流出穴H2
を形成するには、操作板を一側に移動させることによ
り、第2の穴あけピン25をカプセルKに向けて移動
し、その針先25AでカプセルKに空気流出穴H2 を穿
設する。その後、操作板を元の位置へ戻して針先25A
をカプセルKより抜き取る。これにより、投薬準備とな
る穴あけが行われたことになる。
【0036】次に、穴あけが行われたカプセルK内の薬
品を患者の鼻腔に噴霧するための投薬動作について述べ
る。
【0037】まず、左,右の噴霧ノズル20,20を当
接部21が鼻中隔Bに当接するまで患者の左,右の鼻腔
A,A内に挿入する。このときには、左,右の噴霧ノズ
ル20,20を左,右の鼻腔A,Aに挿入したことによ
り、鼻腔Aへの噴霧ノズル20の挿入方向にばらつきが
生じるのを防止でき、かつ当接部21によって各噴霧ノ
ズル20の各鼻腔Aへの挿入量が一定になるから、鼻腔
Aへの噴霧ノズル20の挿入量や方向性にばらつきが生
じるのを防止でき、各鼻腔Aに対して各噴霧口23の開
口方向を正確に位置決めすることができる。
【0038】そして、この状態で、図2に示すように、
ポンプ部14の押圧部14Cを押し潰すことにより、ポ
ンプ部14から空気流を発生させ、この空気を空気供給
通路5に作用させて供給弁13を内筒部2Bの開弁量規
制部2Dに押付けて開弁させ、空気流入室4、各連通孔
6、ピン挿通穴9および空気流入穴H1 を介してカプセ
ルKに流入させる。これによって、カプセルKに流入し
た空気は薬品を攪拌して薬品の混入した空気となるか
ら、この薬品の混入した空気を空気流出穴H2 、左,右
の薬品通路22,22を介して左,右の噴霧口23,2
3から噴霧することにより、患者の左,右の鼻腔A,A
に同時に薬品を投与することができる。
【0039】一方、この薬品の噴霧時には、図4に示す
如く、左,右の噴霧口23,23を互いに近接する方向
に向けて円弧状の曲線を描くように形成しているから、
該各噴霧口23から各鼻腔Aの形状に沿って薬品を噴霧
することができる。さらに、各噴霧口23の内側を切欠
部24によって開放しているから、該各噴霧口23の内
側寄りから噴霧される薬品の方向性を弱め、外側から斜
め内側に向けて噴霧される薬品を含んだ空気流を鼻腔
A,Aの奥所まで供給することができる。これにより
従来技術のように噴霧した薬品が鼻中隔Bや鼻前庭C,
Cに付着するのを防止して、噴霧した薬品を各鼻腔Aの
奥所まで供給することができる。
【0040】また、各噴霧口23はテーパ状をなしてい
るから、該各噴霧口23から噴霧される薬品を拡散させ
た状態で患者の各鼻腔A内に広範囲に亘って均一に付着
させることができる。
【0041】かくして、本実施例によれば、左,右の噴
霧ノズル20,20を当接部21が鼻中隔Bに当接する
まで左,右の鼻腔A,Aに挿入することにより、噴霧口
23,23を鼻腔A,Aに対して正確に位置決めでき
る。また、左,右の薬品通路22,22の直線通路部2
2B,22B噴出側互いに近接する方向に向けて円弧
状の曲線を描くように形成された噴霧口23,23とす
と共に、当該各噴霧口23の内側を切欠部24によっ
て切欠く構成とすることにより、薬品を左,右の鼻腔
A,Aの奥所まで供給することができる。この結果、薬
品が鼻中隔Bや各鼻前庭C等に付着するのを防止して、
薬品を各鼻腔Aの奥所に確実に付着させることができ、
薬品の効能を高めて当該投薬器に対する信頼性を向上す
ることができる。
【0042】しかも、各噴霧口23をテーパ状に漸次拡
開し、該各噴霧口23によって薬品を含んだ空気を拡散
させるようにしているから、各噴霧口23から患者の各
鼻腔A内の広範囲に亘り薬品を均一に付着させることが
でき、薬品の噴霧効率を向上することにより人体への吸
収を促進させて、より一層薬品の効能を高めることがで
きる。
【0043】また、本実施例では、カプセルKを可動部
材8に装着する動作と、第2の穴あけピン25を軸方向
に1往復させる動作によって、カプセルKの軸方向に空
気流入穴H1 と空気流出穴H2 とを容易に形成すること
ができ、投薬動作までの準備動作を大幅に簡略化するこ
とができる上に、カプセルK内の薬品を左,右の薬品通
路22,22を介して左,右の噴霧口23,23から噴
霧することにより、患者の左,右の鼻腔A,Aに同時に
投薬を行うことができるから、準備動作、投薬動作にお
いて当該鼻腔用投薬器の取扱い性を大幅に向上すること
ができる。
【0044】さらに、カプセルKに穴をあけるための道
具は、投薬器自体に全て内蔵しているから、一切取外す
ことなく投薬動作を行うことができ、従来技術のよう
に、穴あけ具の着脱動作を省略できるばかりでなく、穴
あけ具が紛失する虞れはなく、さらに取扱いが安全にで
きる。
【0045】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、ポンプ部から薬品収容手段に向け空気を供給する
ことにより、この空気によって薬品収容手段内の薬品を
通路手段の左,右の薬品通路から患者の左,右の鼻腔内
に噴霧することができる。また、左,右の薬品通路の噴
霧口を互いに近接する方向に傾けて開口させているか
ら、該各噴霧口から奥所に向い鼻腔内形状に沿って薬品
を噴霧することができる。さらに、左,右の噴霧口の内
側を切欠くことにより、左,右の噴霧口から噴霧される
薬品の方向性を弱めることができる。この結果、薬品が
鼻腔内の鼻前庭等に付着するのを防止して、薬品を各鼻
腔の奥所に確実に付着させることができ、薬品の効能を
高めて当該投薬器に対する信頼性を向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による鼻腔用投薬器を示す断面
図である。
【図2】ポンプ部を押し潰すことによりカプセル内の薬
品を噴霧している状態を示す図1と同様位置からみた断
面図である。
【図3】図1中の各薬品通路、噴霧口、切欠部等を示す
要部拡大断面図である。
【図4】左,右の噴霧口からの薬品の噴霧状態を左,右
の鼻腔に照らし合わせて示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 カプセルホルダ(薬品収容手段) 14 ポンプ部(ポンプ手段) 17 通路部材(通路手段) 2薬品通路 2噴霧口24 切欠部 A 鼻腔 B 鼻中隔 C 鼻前庭 K カプセル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石関 一則 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社 ユニシアジェックス内 (72)発明者 谷澤 嘉行 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社 ユニシアジェックス内 (72)発明者 柳川 明 神奈川県横浜市都筑区富士見が丘5−3 (56)参考文献 特開 平5−245201(JP,A) 特開 昭50−48782(JP,A) 特開 昭56−68460(JP,A) 特開 昭59−34267(JP,A) 実開 平3−75750(JP,U) 特表 平7−501728(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 11/00 A61M 13/00 A61M 15/00 - 15/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉体状の薬品を収容する薬品収容手段
    と、該薬品収容手段に向け空気を供給するポンプ手段
    と、該ポンプ手段から供給される空気によって前記薬品
    収容手段内の薬品を噴霧口から患者の左,右の鼻腔内に
    向け供給する左,右の薬品通路を有する通路手段とから
    なり、該通路手段を構成する前記左,右の薬品通路は、
    左,右の噴霧口を互いに近接する方向に傾けて開口させ
    と共に当該左,右の噴霧口の内側を切欠く構成として
    なる鼻腔用投薬器。
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