JP3320296B2 - 鼻腔用投薬器 - Google Patents

鼻腔用投薬器

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JP3320296B2
JP3320296B2 JP03555196A JP3555196A JP3320296B2 JP 3320296 B2 JP3320296 B2 JP 3320296B2 JP 03555196 A JP03555196 A JP 03555196A JP 3555196 A JP3555196 A JP 3555196A JP 3320296 B2 JP3320296 B2 JP 3320296B2
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久朝 大木
茂巳 中村
一則 石関
嘉行 谷澤
明 柳川
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬粉室内に収容し
た薬粉を左,右の鼻腔内に投与するのに用いて好適な鼻
腔用投薬器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鼻アレルギー等の患者には粉体
状の薬品を鼻腔内に噴霧する治療法が採用されている。
また、この治療法では専用の噴霧器を用いて、例えば粉
体状の薬品が充填されたカプセル等を薬品室をなすカプ
セル収容室内に収容し、該カプセル内の薬品を鼻腔内に
投与するようになっている。
【0003】さらに、この治療法に用いられる噴霧器と
しては、特開昭59−34267号公報(以下、従来技
術という)に示すものが知られている。
【0004】この従来技術における噴霧器では、円筒部
材の空気流入側にポンプ部を設け、該円筒部材の空気流
出側にはカプセルが挿入される凹形状部を形成すると共
に、該円筒部材の先端側には薬品噴霧口となる開口部を
形成した先端部を着脱可能に設け、該円筒部材に先端部
を嵌合することによって内部にカプセル収容部を形成し
ている。さらに、前記円筒部材と先端部にかけて着脱可
能に嵌合するキャップを有し、該キャップ内には軸方向
に延びる針を設け、前記円筒部材に先端部を嵌合させた
状態でキャップを装着することにより、該キャップ内の
針でカプセル収容部内に収容されたカプセルの穴あけを
行う構成となっている。
【0005】このように構成される従来技術では、粉体
状の薬品が充填されたカプセルを円筒部材の凹形状部に
挿入し、キャップ内に設けた針によって該カプセルの軸
方向両側に穴をあけた後、先端部を患者の左,右の鼻腔
のうち、いずれか一方の鼻腔に挿入し、この状態でポン
プ部を押圧することにより、ポンプ部からの空気によっ
てカプセル内の薬品を開口部から患者の鼻腔内に噴霧す
る。そして、左,右の鼻腔への先端部の挿入を交互に交
換してポンプ部の押圧動作を繰返すことにより、患者へ
の薬品の投与を行うようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるものでは、左,右の鼻腔に片方ずつ投薬を
行っているため、左,右の鼻腔に均等に薬品を供給する
には何度もポンプ部の押圧と鼻腔内への先端部の挿入を
左,右交互に繰返さなければならず、投薬時の取扱いが
面倒なものになってしまうという問題がある。
【0007】そこで、左,右の鼻腔に同時に薬品を噴霧
することが考えられるが、この場合には、一側が二股状
に分岐して前記薬粉室に連通した分岐通路となり他側が
該分岐通路から長手方向に延び左,右の噴霧通路となっ
た薬粉通路を形成する必要がある。しかし、このように
左,右に分岐する二股状の通路は、形状が複雑で製造コ
ストが嵩む上に、複雑な金型を用いなくてはならないか
ら、薬品通路の分岐部分にバリが発生し易く、このバリ
が抵抗となって薬品を噴霧するときの噴霧効率が低下す
るという問題がある。
【0008】また、薬粉通路の形状が複雑になると、該
薬粉通路を水洗いするときに容易に洗浄することができ
ず、薬粉通路内に薬粉等が残る場合があり、衛生面にお
いて好ましくない。
【0009】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、患者の左,右の鼻腔に同時に薬粉を噴霧
でき、製造が容易で薬粉噴霧時の抵抗を小さくして噴霧
効率を向上できるようにした鼻腔用投薬器を提供するこ
とを目的としている。
【0010】
【0011】
【0012】
【課題を解決するための手段】 上述した課題を解決する
ために、 請求項の発明による鼻腔用投薬器は、薬粉を
収容する薬粉室を有する薬粉収容手段と、該薬粉収容手
段の薬粉室に向け空気を供給するポンプ手段と、該ポン
プ手段から供給される空気によって前記薬粉室内の薬粉
を左,右の鼻腔内に向け噴霧するため、一側が二股状に
分岐して前記薬粉室に連通した分岐通路となり他側が該
分岐通路から長手方向に延び左,右の噴霧通路となった
薬粉通路を有する薬粉噴霧手段とからなり、該薬粉噴霧
手段は少なくとも2部材からなる分割体により型成形
し、前記分岐通路は該各分割体を接合することによって
形成してなる。
【0013】このように構成したことにより、各分割体
の型成形時に薬粉通路を部分的に形成し、この状態で該
各分割体を接合することによって二股に分岐して複雑な
分岐通路を容易に形成できる。そして、ポンプ手段から
薬粉収容手段の薬粉室に空気を供給することにより、薬
粉室内の薬粉を分岐通路から左,右の噴霧通路に供給
し、該左,右の噴霧通路から左,右の鼻腔内に同時に噴
霧できる。
【0014】請求項の発明による鼻腔用投薬器は、薬
粉を収容する薬粉室を有する薬粉収容手段と、該薬粉収
容手段の薬粉室に向け空気を供給するポンプ手段と、該
ポンプ手段から供給される空気によって前記薬粉室内の
薬粉を左,右の鼻腔内に向け噴霧するため、一側が二股
状に分岐して前記薬粉室に連通した分岐通路となり他側
が該分岐通路から長手方向に延び左,右の噴霧通路とな
った薬粉通路を有する薬粉噴霧手段とからなり、前記薬
粉噴霧手段は前記薬粉通路のうち分岐通路の位置で横割
の2部材からなる分割体により構成し、前記薬粉噴霧手
段は該各横割分割体を接合することによって形成してな
る。
【0015】このように構成したことにより、各横割分
割体に薬粉通路の分岐通路および左,右の噴霧通路を部
分的に形成し、この状態で該各横割分割体を接合するこ
とによって薬粉通路を有する薬粉噴霧手段を容易に形成
できる。そして、ポンプ手段から薬粉収容手段の薬粉室
に空気を供給することにより、薬粉室内の薬粉を分岐通
路から左,右の噴霧通路に供給し、該左,右の噴霧通路
から左,右の鼻腔内に同時に噴霧できる。
【0016】請求項の発明による鼻腔用投薬器は、薬
粉を収容する薬粉室を有する薬粉収容手段と、該薬粉収
容手段の薬粉室に向け空気を供給するポンプ手段と、該
ポンプ手段から供給される空気によって前記薬粉室内の
薬粉を左,右の鼻腔内に向け噴霧するため、一側が二股
状に分岐して前記薬粉室に連通した分岐通路となり他側
が該分岐通路から長手方向に延び左,右の噴霧通路とな
った薬粉通路を有する薬粉噴霧手段とからなり、前記薬
粉噴霧手段は、前記薬粉収容手段の薬粉室に連通し左,
右方向に漸次拡開するように開口した通路画成溝を有す
る第1の横割分割体と、該第1の横割分割体の通路画成
溝内に嵌合する通路画成突起および前記左,右の噴霧通
路を有する第2の横割分割体とから構成し、前記通路画
成溝に通路画成突起を嵌合した状態で第1の横割分割体
と第2の横割分割体を接合することにより前記分岐通路
を形成してなる。
【0017】このように構成したことにより、通路画成
溝を有する第1の横割分割体および通路画成突起を有す
る第2の横割分割体を単純な形状で少数の金型によって
成形でき、該第1の横割分割体の通路画成溝内に第2の
横割分割体の通路画成突起を嵌合することにより、該通
路画成溝と通路画成突起との間にバリのない分岐通路を
画成できる。そして、ポンプ手段から薬粉収容手段の薬
粉室に空気を供給することにより、薬粉室内の薬粉を分
岐通路から左,右の噴霧通路に供給し、該左,右の噴霧
通路から左,右の鼻腔内に同時に噴霧できる。
【0018】請求項の発明による鼻腔用投薬器は、薬
粉を収容する薬粉室を有する薬粉収容手段と、該薬粉収
容手段の薬粉室に向け空気を供給するポンプ手段と、該
ポンプ手段から供給される空気によって前記薬粉室内の
薬粉を左,右の鼻腔内に向け噴霧するため、一側が二股
状に分岐して前記薬粉室に連通した分岐通路となり他側
が該分岐通路から長手方向に延び左,右の噴霧通路とな
った薬粉通路を有する薬粉噴霧手段とからなり、前記薬
粉噴霧手段は、前記薬粉通路のうち分岐通路が形成され
た第1の横割分割体と、該第1の横割分割体の分岐通路
に屈曲状態で接続する前記左,右の噴霧通路が形成され
た第2の横割分割体とから構成し、前記第1の横割分割
体の分岐通路と第2の横割分割体の左,右の噴霧通路と
の接合面は、通路の開口端形状が同形状になるように、
該分岐通路と噴霧通路との間の屈曲角度のほぼ半分の角
度で分岐通路、噴霧通路に対し傾斜させてなる。
【0019】このように構成したことにより、分岐通路
に対する第1の横割分割体の接合面の傾斜と噴霧通路に
対する第2の横割分割体の接合面の傾斜が等しく、分岐
通路および噴霧通路の開口端形状が同形状となるから、
分岐通路と噴霧通路との接続部に段差が生じるのを防止
でき、薬粉を抵抗なく円滑に噴霧できる。そして、ポン
プ手段から薬粉収容手段の薬粉室に空気を供給すること
により、薬粉室内の薬粉を分岐通路から左,右の噴霧通
路に供給し、該左,右の噴霧通路から左,右の鼻腔内に
同時に噴霧できる。
【0020】請求項の発明による鼻腔用投薬器は、薬
粉を収容する薬粉室を有する薬粉収容手段と、該薬粉収
容手段の薬粉室に向け空気を供給するポンプ手段と、該
ポンプ手段から供給される空気によって前記薬粉室内の
薬粉を左,右の鼻腔内に向け噴霧するため、一側が二股
状に分岐して前記薬粉室に連通した分岐通路となり他側
が該分岐通路から長手方向に延び左,右の噴霧通路とな
った薬粉通路を有する薬粉噴霧手段とからなり、該薬粉
噴霧手段は接合面に前記薬粉通路の分岐通路および左,
右の噴霧通路に対応するように、左,右に分岐する二股
状の溝部が形成された縦割の分割体から構成し、該各縦
割分割体の接合面を接合することにより該各接合面に形
成された溝部によって前記薬粉通路を形成してなる。
【0021】このように構成したことにより、各縦割分
割体の接合面を接合するだけで、該各接合面に形成され
た溝部によって薬粉通路を容易に形成でき、しかも、薬
粉通路の途中にバリが発生するのを防止できる。そし
て、ポンプ手段から薬粉収容手段の薬粉室に空気を供給
することにより、薬粉室内の薬粉を分岐通路から左,右
の噴霧通路に供給し、該左,右の噴霧通路から左,右の
鼻腔内に同時に噴霧できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
鼻腔用投薬器を添付図面に従って詳細に説明する。
【0023】まず、図1ないし図7に本発明の第1の実
施例を示す。
【0024】図中、1は薬粉収容手段をなし後述するカ
プセルKを保持するカプセルホルダを示し、該カプセル
ホルダ1は、二重筒状に形成された後述の固定部材2
と、該固定部材2の内周側に位置して該固定部材2に対
して軸方向に移動可能に設けられた可動部材8とからな
る。
【0025】2はカプセルホルダ1の固定部材を示し、
該固定部材2は、段付筒状に形成された外筒部2Aと、
該外筒部2A内に設けられた内筒部2Bと、前記外筒部
2Aの下端側を閉塞する底部2Cと、前記内筒部2Bの
底部をなし後述する供給弁13の開弁量を規制する開弁
量規制部2Dと、前記外筒部2Aの開口側に位置して形
成されたフランジ部2Eとから大略構成され、前記内筒
部2B内は開弁量規制部2D側に位置してカプセルKか
ら落下する粉体状の薬品(以下、薬粉という)を捕捉す
る薬粉受室3となっている。また、フランジ部2Eは外
筒部2A内を軸方向に移動する可動部材8の抜止めを図
ると共に、当該固定部材2を外周側から覆うように設け
られたポンプ部14の位置決めを行うようになってい
る。また、外筒部2Aと内筒部2Bとは、該外筒部2A
の軸方向中間に内筒部2Bの開口部が連結されており、
該筒部2A,2B間には空気流入室4が形成されてい
る。
【0026】さらに、前記固定部材2の底部2Cには前
記空気流入室4と連通する空気供給通路5が形成され、
内筒部2Bの底部となる開弁量規制部2Dには後述する
第1の穴あけピン16が一側カプセル穴11側に向けて
突出形成されている。また、内筒部2Bには薬粉受室3
と空気流入室4とを連通する連通孔6,6が穿設され、
外筒部2Aの内周面には後述する回止めピン10が係合
する係合溝7が軸方向に伸長して形成されている。
【0027】8は固定部材2の外筒部2A内を軸方向に
移動可能に設けれた可動部材を示し、該可動部材8は、
筒部8Aと、該筒部8Aの下端側に設けられ、前記外筒
部2A内に軸方向に移動可能に保持される大径な底部8
Bと、該底部8B中央から内筒部2B内に延びる小径突
部8Cとから構成され、前記筒部8Aの外周面には全周
に亘って雄ねじ8Dが刻設されている。また、前記小径
突部8Cの軸方向には底部8Bを貫通して筒部8A内に
連通し、第1の穴あけピン16が挿通するピン挿通穴9
が穿設されている。さらに、前記筒部8Aの外周側には
回止めピン10が径方向外向きに突出形成され、該回止
めピン10は固定部材2に形成された係合溝7に係合す
ることにより、該固定部材2に対して可動部材8が軸方
向に移動するのを許しつつ、固定部材2に対する可動部
材8の回転を規制している。
【0028】一方、前記可動部材8の筒部8A内周側は
一側カプセル穴11となり、該一側カプセル穴11は後
述する他側カプセル穴20と一体化することにより薬粉
室をなすカプセル収容室12を構成している。
【0029】このように、本実施例によるカプセルホル
ダ1においては、可動部材8を固定部材2の外筒部2A
に沿って軸方向に移動可能とし、しかも、可動部材8の
雄ねじ8Dを後述する可動部材螺着穴19の雌ねじ19
Aに螺着させたときには、固定部材2に対する可動部材
8の回転が回止めピン10によって規制されているた
め、該可動部材8は薬粉噴霧部17側に自動的に引上げ
られる。
【0030】13は空気流入室4内に設けられた供給弁
を示し、該供給弁13は固定部材2に形成された空気供
給通路5を開閉するもので、ポンプ部14から空気が供
給されたときに開弁し、ポンプ部14内に空気を吸込む
ときには着座して空気供給通路5を閉塞するようになっ
ている。
【0031】14はゴム材料により有底円筒状に形成さ
れたポンプ手段としてのポンプ部を示し、該ポンプ部1
4は、厚肉な開口部14A、底部14Bおよび該開口部
14A、底部14B間の押圧部14Cからなり、前記開
口部14Aは固定部材2の外筒部2Aに気密に装着され
ている。また、ポンプ部14内にはカプセルホルダ1の
大部分が収容されており、これによって当該鼻腔用投薬
器を軸方向に小型化している。
【0032】15はポンプ部14の底部14Bに設けら
れた吸込弁を示し、該吸込弁15は、中央部に位置して
ポンプ部14内と連通した吸込通路15Aと、該吸込通
路15Aを開,閉弁する弁体15Bとから大略構成さ
れ、該弁体15Bはポンプ部14から空気が供給される
ときには閉弁し、外部からポンプ部14内に空気を吸込
むときには、図7中に二点鎖線で示す如く開弁するよう
になっている。
【0033】16は固定部材2に設けられた第1の穴あ
けピンで、該第1の穴あけピン16は基端側が開弁量規
制部2Dに固着されると共に、先端側がピン挿通穴9を
介して一側カプセル穴11側に向けて突出形成され、そ
の先端が鋭利に形成されている。そして、第1の穴あけ
ピン16は、可動部材8がポンプ部14側に位置してい
るときに、その先端が一側カプセル穴11内に突出する
ようになっており、この状態で該一側カプセル穴11内
にカプセルKを押込むことによって該カプセルKに空気
流入穴H1 (図7中に図示)を穿設できる。一方、可動
部材8が薬粉噴霧部17側に位置しているときには、先
端がピン挿通穴9内に引っ込み、空気流入穴H1 から抜
取られた状態となる。
【0034】一方、17はカプセルホルダ1の他側に取
付けられた薬粉噴霧手段としての薬粉噴霧部を示し、該
薬粉噴霧部17は、図3に示すように、当該薬粉噴霧部
17を2部材に横割してなる後述のカプセル側分割体1
8とノズル側分割体22とから大略構成され、内部には
薬粉通路27が設けられている。
【0035】18は薬粉噴霧部17の一側(カプセル収
容室12側)に位置して設けられた第1の横割分割体を
なすカプセル側分割体を示し、該カプセル側分割体18
は、その一側に可動部材螺着穴19が形成され、該可動
部材螺着穴19の開口側内周には可動部材8の雄ねじ8
Dに螺着される雌ねじ19Aが刻設されている。また、
可動部材螺着穴19の奥所には一側カプセル穴11と協
働してカプセル収容室12をなす他側カプセル穴20が
形成されている。一方、カプセル側分割体18は、その
他端面がノズル側分割体22の接合面22Aと固着され
る接合面18Aとなり、カプセル側分割体18の他側に
は、該接合面18Aに開口するように通路画成溝21が
形成されている。
【0036】ここで、前記通路画成溝21は、図4に示
すように、後述する噴霧通路29の直径と同等の溝幅を
もって左,右方向に延び、その底部側が断面半円弧状を
なし左,右端側から中央部に向けて漸次深くなるように
傾斜した傾斜溝底21A,21Aとなっている。また、
各傾斜溝底21A間の中央は連通穴21Bを介して他側
カプセル穴20(カプセル収容室12)に連通してい
る。さらに、通路画成溝21は接合面18Aに開口し、
その開口側の左,右両端が噴霧通路29の一部をなすよ
うに前記各傾斜溝底21Aから屈曲して立上がってい
る。一方、通路画成溝21の開口側には、シールゴム2
6の係合鍔部26Cが係合する係合段部21C,21C
が形成されている。
【0037】22はカプセル側分割体18の他側に設け
られた第2の横割分割体をなすノズル側分割体を示し、
該ノズル側分割体22の他端側には左,右方向に離間し
て一対の噴霧ノズル23,23が突設されている。ま
た、ノズル側分割体22の一端面は、カプセル側分割体
18の接合面18Aと固着される接合面22Aとなり、
該接合面22Aには通路画成溝21内に嵌合する通路画
成突起24,24が左,右に離間して突出形成されてい
る。
【0038】ここで、前記通路画成突起24,24は、
図5に示す如く、通路画成溝21に嵌合可能な厚さ寸法
をもって左,右方向に伸長して形成され、該各通路画成
突起24の先端側は、通路画成溝21の各傾斜溝底21
Aに対応するように、断面半円弧状をなし左,右端側か
ら中央部に向けて傾斜した傾斜端面24Aとなってい
る。また、各通路画成突起24間にはシールゴム26が
装着されるようになっている。
【0039】さらに、ノズル側分割体22には、各通路
画成突起24間の奥所に位置して後述する第2の穴あけ
ピン31が収容されるピン収容穴25が設けられ、該ピ
ン収容穴25には、後述する摺動ブロック32をガイド
するガイド溝25A,25Aが当該ピン収容穴25に沿
って形成されている。
【0040】26はカプセル側分割体18の装着段部2
1Cに装着されるシールゴムで、該シールゴム26は弾
性を有するゴム材料からなり、図6に示す如く、その先
端側は、当該シールゴム26が通路画成溝21内に嵌合
した状態で該通路画成溝21の各傾斜溝底21Aに対応
すると共に、シールゴム26が各通路画成突起24間に
嵌合した状態で該各通路画成突起24の傾斜端面24A
に連続するように、断面半円弧状をなし左,右端側から
中央部に向けて傾斜した傾斜端面26A,26Aとなっ
ている。また、シールゴム26の中央には、第2の穴あ
けピン31が摺動するピン穴26Bが穿設されている。
さらに、シールゴム26の基端側には、厚さ方向に突出
する一対の係合鍔部26C,26Cが設けられ、該各係
合鍔部26Cが各係合段部21Cに係合することでシー
ルゴム26は通路画成溝21に位置決め支持されてい
る。
【0041】一方、27は薬粉噴霧部17に設けられた
薬粉通路を示し(図1参照)、該薬粉通路27は、一側
に位置して他側カプセル穴20に連通し、二股状に分岐
した分岐通路28,28と、該分岐通路28,28から
他側に向けて伸長した左,右の噴霧通路29,29とか
ら大略構成され、該左,右の噴霧通路29,29の開口
側は噴霧ノズル23,23で噴霧口30,30となって
いる。そして、薬粉通路27は、ポンプ部14からの空
気と共にカプセルK内の薬粉が供給されると、この薬粉
を各分岐通路28で左,右に分岐し、各噴霧通路29を
介して噴霧口30から患者の左,右の鼻腔に同時に噴霧
するものである。
【0042】31は第1の穴あけピン16と対向するよ
うにピン収容穴25内に設けられた第2の穴あけピン
で、該第2の穴あけピン31の基端側は軸方向に摺動可
能に設けられた摺動ブロック32に固着され、先端側は
シールゴム26のピン穴26Bを貫通するように伸長
し、その先端が鋭利に形成されている。また、前記摺動
ブロック32は、第2の穴あけピン31を操作するため
に薬粉噴霧部17の外面に設けられた操作板33(図2
中に片方のみ図示)に接続されている。そして、第2の
穴あけピン31は、前記操作板33が矢示A方向に移動
されることにより、摺動ブロック32と共にカプセルK
に向って矢示A方向に移動し、その先端によって該カプ
セルKに空気流出穴H2 (図7中に図示)を穿設するも
のである。
【0043】本実施例による鼻腔用投薬器は上述の如き
構成を有するもので、次に、薬粉噴霧部17(薬粉通路
27)の組付手順と使用動作について説明する。
【0044】まず、薬粉噴霧部17(薬粉通路27)を
金型成形し、接合する場合の組付手順について説明す
る。
【0045】最初に、カプセル側分割体18、ノズル側
分割体22およびシールゴム26を型成形する。この型
成形時において、カプセル側分割体18、ノズル側分割
体22およびシールゴム26は金型(図示せず)で成形
するときに、形状が単純な2個の金型を用いることによ
り成形できる形状となっているから、容易に成形するこ
とができる。
【0046】そして、カプセル側分割体18、ノズル側
分割体22およびシールゴム26を成形したら、シール
ゴム26の各係合鍔部26Cを通路画成溝21の各係合
段部21Cに係合させる。
【0047】次に、ノズル側分割体22のピン収容穴2
5内に操作板33が取付けられた摺動ブロック32と第
2の穴あけピン31を挿着し、各通路画成突起24を通
路画成溝21内に嵌合する。この状態でカプセル側分割
体18の接合面18Aとノズル側分割体22の接合面2
2Aを接着、溶着等の固着手段で固着することにより、
薬粉噴霧部17を形成する。
【0048】また、通路画成溝21内に各通路画成突起
24、シールゴム26を嵌合させることにより、通路画
成溝21の各傾斜溝底21Aに各通路画成突起24の傾
斜端面24Aとシールゴム26の各傾斜端面26Aが対
面するから、各傾斜溝底21Aと各傾斜端面24A,2
6Aの間に分岐通路28,28が画成される。これによ
り、他側カプセル穴20に連通し、二股状に分岐した分
岐通路28,28、該分岐通路28,28から他側に向
けて伸長した左,右の噴霧通路29,29および噴霧口
30,30からなる薬粉通路27を形成することができ
る。
【0049】ここで、前記分岐通路28,28は、対面
する各傾斜溝底21Aと各傾斜端面24A,26Aの間
に画成しているから、分岐通路をピンの挿入によって型
成形したときのようにバリが発生することはなく、従っ
て、薬粉通路27を流通する薬粉を効率よく噴霧するこ
とができる。
【0050】次に、上述のように組立られた鼻腔用投薬
器を用い、カプセルKに穴あけを行なう場合の穴あけ動
作について説明する。
【0051】まず、カプセルホルダ1の可動部材8をポ
ンプ部14側に位置させることにより、第1の穴あけピ
ン16の先端を一側カプセル穴11内に突出させた状態
とする。この状態でカプセルKを一側カプセル穴11内
に押込むと、第1の穴あけピン16先端が該カプセルK
に突き刺さり、該カプセルKの一端側に空気流入穴H1
が穿設される。
【0052】次に、カプセルホルダ1に薬粉噴霧部17
を組付けるべく、該カプセルホルダ1側の雄ねじ8Dに
薬粉噴霧部17側の雌ねじ19Aを螺着する。これによ
り、薬粉噴霧部17の螺着によってカプセルホルダ1の
可動部材8は当該薬粉噴霧部17側に移動するから、カ
プセルKはカプセル収容室12内で軸方向に若干押圧さ
れた状態で保持される。また、このときにはカプセルK
に空気流入穴H1 を穿設した第1の穴あけピン16が抜
き取られ、カプセルK内は空気流入穴H1 、ピン挿通穴
9および各連通孔6を介して空気流入室4と連通する。
さらに、カプセルKに空気流入穴H1 をあけたときに
は、該空気流入穴H1 からカプセルK内の薬粉が落下す
る場合もあるが、この薬粉は固定部材2に形成された薬
粉受室3内に捕捉され、ポンプ部14側への逆流が阻止
される。
【0053】この状態で、カプセルKに空気流出穴H2
を形成するには、操作板33を図2中矢示A方向に移動
させることにより、第2の穴あけピン31をカプセルK
に向けて移動し、その先端でカプセルKに空気流出穴H
2 を穿設する。その後、操作板33を元の位置へ戻して
穴あけピン31をカプセルKより抜き取る。これによ
り、投薬準備となる穴あけが行われたことになる。
【0054】次に、カプセルKに穴あけを行なった後、
該カプセルK内の薬粉を患者の鼻腔に噴霧するときの投
薬動作について述べる。
【0055】まず、左,右の噴霧ノズル23,23を患
者の左,右の鼻腔内に挿入する。そして、この状態で、
図7に示すように、ポンプ部14の押圧部14Cを押し
潰すことにより、ポンプ部14から空気流を発生させ、
この空気を空気供給通路5に作用させて供給弁13を開
弁量規制部2Dに押付けて開弁させ、空気流入室4、各
連通孔6、ピン挿通穴9および空気流入穴H1 を介して
カプセルKに流入させる。これによって、カプセルKに
流入した空気は薬粉を攪拌して薬粉の混入した空気とな
るから、この薬粉の混入した空気を空気流出穴H2 、薬
粉通路27の分岐通路28,28、左,右の噴霧通路2
9,29を介して噴霧口30,30から噴霧することに
より、患者の左,右の鼻腔に同時に薬粉を投与できる。
【0056】かくして、本実施例によれば、薬粉噴霧部
17をカプセル側分割体18、ノズル側分割体22等に
分割し、該カプセル側分割体18には通路画成溝21を
設け、ノズル側分割体22には各通路画成突起24を設
けて両者を嵌合させることにより、二股に分岐した分岐
通路28,28を画成することができるから、分岐通路
をピンの挿入によって型成形する場合に比較して、金型
の形状の簡略化や成形時間の短縮を図ることができ、生
産性を向上して製造コストを低減することができる。ま
た、金型の形状を簡略化することにより、分割体18,
22等の加工精度を高めることができ、この点において
も信頼性や組立作業性を向上できる。
【0057】しかも、分岐通路28,28を対面する各
傾斜溝底21Aと各傾斜端面24A,26Aの間に画成
して設けているから、該各分岐通路28にバリが発生す
るのを確実に防止することができ、バリが抵抗になるこ
とによる噴霧効率の低下を防止して、カプセルK内の薬
粉を患者に効率的に投与することができる。
【0058】また、本実施例では、薬粉通路27を分岐
通路28,28、左,右の噴霧通路29,29等から構
成しているから、カプセルK内の薬粉を前記分岐通路2
8,28、噴霧通路29,29を介して噴霧口30,3
0から患者の左,右の鼻腔に同時に噴霧することがで
き、投薬時の煩わしさを解消して、当該鼻腔用投薬器の
取扱いを容易にすることができる。
【0059】さらに、本実施例では、薬粉噴霧部17を
横割の2部材(カプセル側分割体18、ノズル側分割体
22)から形成しているから、薬粉噴霧部を縦割した場
合に比較して、接合面18A,22Aを小さくできる。
この結果、接合面18A,22Aの接着に用いる接着剤
の使用量を少なくできるから、接着剤が薬粉通路27内
にはみ出したりするのを抑制でき、噴霧効率を向上でき
る上に、接着剤(例えばエポキシ系接着剤)による悪影
響(かぶれ等)を未然に防ぐことができ、当該鼻腔用投
薬器の信頼性を向上できる。
【0060】一方、カプセル側分割体18とノズル側分
割体22とを接着せず、着脱可能とした場合には、当該
投薬器を水洗いするときに、分割体18,22を分解す
ることにより、薬粉通路27を簡単な水洗いで隅々まで
確実に洗浄することができるから、衛生面における信頼
性を向上することができる。
【0061】次に、図8ないし図10に本発明の第2の
実施例を示すに、本実施例の特徴は、カプセル側分割体
の分岐通路とノズル側分割体の噴霧通路との接合面を分
岐通路と噴霧通路との間の屈曲角度のほぼ半分の角度で
該分岐通路、噴霧通路に対し傾斜させたことにある。な
お、本実施例では、前述した第1の実施例と同一の構成
要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとす
る。
【0062】図中、41は本実施例による薬粉噴霧手段
としての薬粉噴霧部を示し、該薬粉噴霧部41は、図9
に示すように、当該薬粉噴霧部41を2部材に横割して
なる後述のカプセル側分割体42とノズル側分割体47
とから大略構成され、内部には薬粉通路51が設けられ
ている。
【0063】42は薬粉噴霧部41の一側に位置して設
けられた第1の横割分割体をなすカプセル側分割体を示
し、該カプセル側分割体42は、その一側に可動部材螺
着穴43が形成され、該可動部材螺着穴43の開口側内
周には可動部材8の雄ねじ8Dに螺着される雌ねじ43
Aが刻設されている。また、可動部材螺着穴43の奥所
には一側カプセル穴11と協働してカプセル収容室12
をなす他側カプセル穴44が形成されている。さらに、
カプセル側分割体42の他側中央には、シールゴム55
が装着される装着段部45が形成され、該装着段部45
と他側カプセル穴44との間には各分岐通路52が設け
られている。一方、カプセル側分割体42は、その他端
面がノズル側分割体47の接合面49と固着される接合
面46となっている。
【0064】ここで、前記接合面46は、装着段部45
が形成された中央接合面46Aと、該中央接合面46A
の左,右両側に形成された傾斜接合面46B,46Bと
から構成されている。そして、前記各傾斜接合面46B
は、図10に示すように分岐通路52に対する傾斜角度
が、該分岐通路52と噴霧通路53との間の屈曲角度を
αとしたときに、この屈曲角度αのほぼ半分となる角度
α/2に設定されている。これにより、各傾斜接合面4
6Bに開口する各分岐通路52の開口端形状を噴霧通路
53の開口端形状と同一形状としている。
【0065】47はカプセル側分割体42の他側に設け
られた第2の横割分割体をなすノズル側分割体を示し、
該ノズル側分割体47の他端側には左,右方向に離間し
て一対の噴霧ノズル48,48が突設されている。ま
た、ノズル側分割体47には左,右方向に離間して長手
方向に延びるように噴霧通路53が設けられている。一
方、ノズル側分割体47は、その一端面がカプセル側分
割体42の接合面46と固着される接合面49となって
いる。
【0066】ここで、前記接合面49は、カプセル側分
割体42の接合面46に対応するように、中央接合面4
9Aと傾斜接合面49B,49Bとから構成されてい
る。そして、前記各傾斜接合面49Bは噴霧通路53に
対する傾斜角度が、該噴霧通路53と分岐通路52との
間の屈曲角度をαとしたときに、この屈曲角度αのほぼ
半分となる角度α/2に設定されている。これにより、
各傾斜接合面49Bに開口する各噴霧通路53の開口端
形状を分岐通路52の開口端形状と同一形状としてい
る。
【0067】また、ノズル側分割体47には、第2の穴
あけピン56等を収容すべく、その中央を長手方向に伸
長するようにピン収容穴50が設けられ、該ピン収容穴
50には、後述する摺動ブロック57をガイドするガイ
ド溝50Aが当該ピン収容穴50に沿って形成されてい
る。
【0068】51は薬粉噴霧部41に設けられた薬粉通
路を示し、該薬粉通路51は、一側に位置して他側カプ
セル穴44に連通し、二股状に分岐した分岐通路52,
52と、該分岐通路52,52から他側に向けて伸長し
た左,右の噴霧通路53,53とから大略構成され、該
左,右の噴霧通路53,53の他側開口は噴霧ノズル4
8,48で噴霧口54,54となっている。そして、薬
粉通路51は、ポンプ部14からの空気と共にカプセル
K内の薬粉が供給されると、この薬粉を各分岐通路52
で左,右に分岐し、各噴霧通路53を介して噴霧口54
から患者の左,右の鼻腔に同時に噴霧するものである。
【0069】なお、55はカプセル側分割体42の装着
段部45内に装着されたシールゴム、56はピン収容穴
50内に設けられ、先端が鋭利に形成された第2の穴あ
けピンで、該第2の穴あけピン56は基端側に取付けら
れた摺動ブロック57によって前記ピン収容穴50内で
移動されるようになっている。
【0070】かくして、本実施例によれば、カプセル側
分割体42に形成された接合面46の各傾斜接合面46
Bを各分岐通路52に対して分岐通路52、噴霧通路5
3間の屈曲角度αのほぼ半分となる角度α/2に設定
し、ノズル側分割体47に形成された接合面49の各傾
斜接合面49Bを各噴霧通路53に対して分岐通路5
2、噴霧通路53間の屈曲角度αのほぼ半分となる角度
α/2に設定することにより、各分岐通路52の開口端
形状と各噴霧通路53の開口端形状を同一形状とするこ
とができるから、各分岐通路52と各噴霧通路53とを
接続したときに、各通路間に段差が生じるのを防止する
ことができる。
【0071】この結果、薬粉通路51で薬粉流を抵抗な
く円滑に流通させることができるから、噴霧効率の低下
を防止して、カプセルK内の薬粉を患者に効率的に投与
することができる。
【0072】次に、図11に本発明の第3の実施例を示
すに、本実施例の特徴は、薬粉噴霧部を左,右に分岐す
る二股状の溝部が形成された縦割の分割体から構成した
ことにある。なお、本実施例では、薬粉噴霧部を除く他
の部材については、前述した第1の実施例と同一の符号
を付して説明するものとする。
【0073】図中、61は本実施例による薬粉噴霧手段
としての薬粉噴霧部を示し、該薬粉噴霧部61は、当該
薬粉噴霧部61を2部材に縦割してなる後述の縦割分割
体62,62によって構成されている。
【0074】62,62は薬粉噴霧部61を構成する一
対の縦割分割体を示し、該各縦割分割体62は薬粉噴霧
部61を等分に分割するように縦割され、その接合面6
2Aには、一側に位置して可動部材螺着穴を形成する螺
着穴形成凹部63および他側カプセル穴を形成するカプ
セル穴形成凹部64が設けられている。また、各縦割分
割体62の他側には噴霧ノズルを形成するノズル形成凸
部65,65が設けられている。
【0075】66,66は各縦割分割体62の接合面6
2Aに形成された通路形成溝を示し、該各通路形成溝6
6は、カプセル穴形成凹部64に連通して二股に分岐
し、分岐通路を形成する分岐通路形成溝部67,67
と、該各分岐通路形成溝部67から各ノズル形成凸部6
5に向けて伸長し、噴霧通路を形成する噴霧通路形成溝
部68,68とからなり、該各通路形成溝66は接合面
62Aを固着することによって薬粉通路を形成するもの
である。
【0076】かくして、このように構成された本実施例
においても、前述した各実施例とほぼ同様の作用効果を
得ることができるものの、特に、本実施例では、各縦割
分割体62の接合面62Aに通路形成溝66を設け、各
接合面62Aを固着することにより該各通路形成溝66
によって薬粉通路を形成することができるから、各縦割
分割体62の型成形時に各通路形成溝66にバリが形成
されるのを防止することができ、噴霧効率の低下を防止
して、カプセルK内の薬粉を患者に効率的に投与するこ
とができる。
【0077】なお、前記各実施例では、噴霧口30,5
4をストレート形状として図示したが、噴霧口を漸次拡
開するテーパ状に形成してもよく、この場合には、薬粉
の拡散性を向上することができる。
【0078】また、前記第1,第2の実施例では、噴霧
ノズル23,48をノズル側分割体22,47に一体的
に設け、第3の実施例ではノズル形成凸部65を縦割分
割体62に一体的に設けるものとして述べたが、噴霧ノ
ズルを別体に設けて薬粉噴霧部に取付けるようにしても
よい。
【0079】
【0080】
【発明の効果】 以上詳述した如く、 請求項の発明によ
れば、薬粉噴霧手段を少なくとも2部材からなる分割体
により型成形し、薬粉通路の分岐通路を該各分割体を接
合することによって形成しているから、二股に分岐して
複雑な分岐通路を容易に形成でき、例えば、分岐通路を
ピンの挿入によって型成形する場合に比較して、金型の
形状の簡略化や成形時間の短縮を図ることができ、生産
性を向上することができる。また、ポンプ手段から薬粉
収容手段の薬粉室に空気を供給することにより、薬粉室
内の薬粉を分岐通路から左,右の噴霧通路に供給し、該
左,右の噴霧通路から左,右の鼻腔内に同時に噴霧でき
るから、投薬時の煩わしさを解消して、当該鼻腔用投薬
器の取扱いを容易にすることができる。さらに、薬粉噴
霧手段を分割体に分解することにより、薬粉通路を容易
に洗浄することができ、衛生面に対する信頼性を高める
ことができる。
【0081】請求項の発明によれば、薬粉噴霧手段を
薬粉通路のうち分岐通路の位置で横割の2部材からなる
分割体により構成し、該各横割分割体に薬粉通路の分岐
通路および左,右の噴霧通路を部分的に形成しているか
ら、該各横割分割体を接合することによって薬粉通路を
有する薬粉噴霧手段を容易に形成でき、例えば、分岐通
路をピンの挿入によって型成形する場合に比較して、金
型の形状の簡略化や成形時間の短縮を図ることができ、
生産性を向上することができる。また、ポンプ手段から
薬粉収容手段の薬粉室に空気を供給することにより、薬
粉室内の薬粉を分岐通路から左,右の噴霧通路に供給
し、該左,右の噴霧通路から左,右の鼻腔内に同時に噴
霧できるから、投薬時の煩わしさを解消して、当該鼻腔
用投薬器の取扱いを容易にすることができる。
【0082】請求項の発明によれば、薬粉噴霧手段を
薬粉収容手段の薬粉室に連通し左,右方向に漸次拡開す
るように開口した通路画成溝を有する第1の横割分割体
と、該第1の横割分割体の通路画成溝内に嵌合する通路
画成突起および前記左,右の噴霧通路を有する第2の横
割分割体とから構成しているから、通路画成溝を有する
第1の横割分割体および通路画成突起を有する第2の横
割分割体を単純な形状で少数の金型によって成形でき、
金型の形状の簡略化や成形時間の短縮を図ることによっ
て生産性を向上することができる。しかも、第1の横割
分割体の通路画成溝内に第2の横割分割体の通路画成突
起を嵌合することにより、該通路画成溝と通路画成突起
との間にバリのない分岐通路を画成できるから、薬粉の
噴霧効率を向上して当該鼻腔用投薬器の信頼性を向上で
きる。また、ポンプ手段から薬粉収容手段の薬粉室に空
気を供給することにより、薬粉室内の薬粉を分岐通路か
ら左,右の噴霧通路に供給し、該左,右の噴霧通路から
左,右の鼻腔内に同時に噴霧できるから、投薬時の煩わ
しさを解消して、当該鼻腔用投薬器の取扱いを容易にす
ることができる。
【0083】請求項の発明によれば、薬粉噴霧手段を
薬粉通路のうち分岐通路が形成された第1の横割分割体
と、該第1の横割分割体の分岐通路に屈曲状態で接続す
る前記左,右の噴霧通路が形成された第2の横割分割体
とから構成し、前記第1の横割分割体の分岐通路と第2
の横割分割体の左,右の噴霧通路との接合面を、通路の
開口端形状が同形状になるように、該分岐通路と噴霧通
路との間の屈曲角度のほぼ半分の角度で分岐通路、噴霧
通路に対し傾斜させることにより、分岐通路と噴霧通路
との接続部に段差が生じるのを防止できるから、薬粉を
抵抗なく円滑に噴霧でき、薬粉の噴霧効率を向上して当
該鼻腔用投薬器の信頼性を向上できる。また、ポンプ手
段から薬粉収容手段の薬粉室に空気を供給することによ
り、薬粉室内の薬粉を分岐通路から左,右の噴霧通路に
供給し、該左,右の噴霧通路から左,右の鼻腔内に同時
に噴霧できるから、投薬時の煩わしさを解消して、当該
鼻腔用投薬器の取扱いを容易にすることができる。
【0084】請求項の発明によれば、薬粉噴霧手段を
接合面に薬粉通路の分岐通路および左,右の噴霧通路に
対応するように、左,右に分岐する二股状の溝部が形成
された縦割の分割体から構成しているから、各縦割分割
体の接合面を接合するだけで、該各接合面に形成された
溝部によって薬粉通路を容易に形成でき、金型の形状の
簡略化や成形時間の短縮を図ることによって生産性を向
上することができる。しかも、薬粉通路の途中にバリが
発生するのを防止できるから、薬粉の噴霧効率を向上し
て当該鼻腔用投薬器の信頼性を向上できる。また、ポン
プ手段から薬粉収容手段の薬粉室に空気を供給すること
により、薬粉室内の薬粉を分岐通路から左,右の噴霧通
路に供給し、該左,右の噴霧通路から左,右の鼻腔内に
同時に噴霧できるから、投薬時の煩わしさを解消して、
当該鼻腔用投薬器の取扱いを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による鼻腔用投薬器を示
す縦断面図である。
【図2】鼻腔用投薬器の外観図である。
【図3】薬粉噴霧部をカプセル側分割体、ノズル側分割
体、シールゴムに分解した状態を示す分解縦断面図であ
る。
【図4】カプセル側分割体を図3中の矢示IV−IV方向か
らみた平面図である。
【図5】ノズル側分割体を図3中の矢示V−V方向から
みた底面図である。
【図6】シールゴムを図3中の矢示VI−VI方向からみた
底面図である。
【図7】ポンプ部を押し潰すことによりカプセル内の薬
粉を噴霧している状態を示す図1と同様位置からみた断
面図である。
【図8】本発明の第2の実施例による鼻腔用投薬器を示
す縦断面図である。
【図9】薬粉噴霧部をカプセル側分割体、ノズル側分割
体、シールゴムに分解した状態を示す分解縦断面図であ
る。
【図10】カプセル側分割体の接合面とノズル側分割体
の接合面の傾斜角度を示す薬粉噴霧部の縦断面図であ
る。
【図11】本発明の第3の実施例による薬粉噴霧部を形
成する縦割分割体を示す外観斜視図である。
【符号の説明】
1 カプセルホルダ(薬粉収容手段) 12 カプセル収容室(薬粉室) 14 ポンプ部(ポンプ手段) 17,41,61 薬粉噴霧部(薬粉噴霧手段) 18,42 カプセル側分割体(第1の横割分割体) 21 通路画成溝 22,47 ノズル側分割体(第2の横割分割体) 24 通路画成突起 27,51 薬粉通路 28,52 分岐通路 29,53 噴霧通路 46,49,62A 接合面 46B,49B 傾斜接合面 62 縦割分割体 66 通路形成溝 α 屈曲角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石関 一則 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社 ユニシアジェックス内 (72)発明者 谷澤 嘉行 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社 ユニシアジェックス内 (72)発明者 柳川 明 神奈川県横浜市都筑区富士見が丘5−3 (56)参考文献 特開 昭59−34267(JP,A) 特表 平7−501728(JP,A) 米国特許3066669(US,A) 米国特許4782832(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 11/00 A61M 13/00 A61M 15/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬粉を収容する薬粉室を有する薬粉収容
    手段と、該薬粉収容手段の薬粉室に向け空気を供給する
    ポンプ手段と、該ポンプ手段から供給される空気によっ
    て前記薬粉室内の薬粉を左,右の鼻腔内に向け噴霧する
    ため、一側が二股状に分岐して前記薬粉室に連通した分
    岐通路となり他側が該分岐通路から長手方向に延び左,
    右の噴霧通路となった薬粉通路を有する薬粉噴霧手段と
    からなり、該薬粉噴霧手段は少なくとも2部材からなる
    分割体により型成形し、前記分岐通路は該各分割体を接
    合することによって形成してなる鼻腔用投薬器。
  2. 【請求項2】 薬粉を収容する薬粉室を有する薬粉収容
    手段と、該薬粉収容手段の薬粉室に向け空気を供給する
    ポンプ手段と、該ポンプ手段から供給される空気によっ
    て前記薬粉室内の薬粉を左,右の鼻腔内に向け噴霧する
    ため、一側が二股状に分岐して前記薬粉室に連通した分
    岐通路となり他側が該分岐通路から長手方向に延び左,
    右の噴霧通路となった薬粉通路を有する薬粉噴霧手段と
    からなり、前記薬粉噴霧手段は前記薬粉通路のうち分岐
    通路の位置で横割の2部材からなる分割体により構成
    し、前記薬粉噴霧手段は該各横割分割体を接合すること
    によって形成してなる鼻腔用投薬器。
  3. 【請求項3】 薬粉を収容する薬粉室を有する薬粉収容
    手段と、該薬粉収容手段の薬粉室に向け空気を供給する
    ポンプ手段と、該ポンプ手段から供給される空気によっ
    て前記薬粉室内の薬粉を左,右の鼻腔内に向け噴霧する
    ため、一側が二股状に分岐して前記薬粉室に連通した分
    岐通路となり他側が該分岐通路から長手方向に延び左,
    右の噴霧通路となった薬粉通路を有する薬粉噴霧手段と
    からなり、前記薬粉噴霧手段は、前記薬粉収容手段の薬
    粉室に連通し左,右方向に漸次拡開するように開口した
    通路画成溝を有する第1の横割分割体と、該第1の横割
    分割体の通路画成溝内に嵌合する通路画成突起および前
    記左,右の噴霧通路を有する第2の横割分割体とから構
    成し、前記通路画成溝に通路画成突起を嵌合した状態で
    第1の横割分割体と第2の横割分割体を接合することに
    より前記分岐通路を形成してなる鼻腔用投薬器。
  4. 【請求項4】 薬粉を収容する薬粉室を有する薬粉収容
    手段と、該薬粉収容手段の薬粉室に向け空気を供給する
    ポンプ手段と、該ポンプ手段から供給される空気によっ
    て前記薬粉室内の薬粉を左,右の鼻腔内に向け噴霧する
    ため、一側が二股状に分岐して前記薬粉室に連通した分
    岐通路となり他側が該分岐通路から長手方向に延び左,
    右の噴霧通路となった薬粉通路を有する薬粉噴霧手段と
    からなり、前記薬粉噴霧手段は、前記薬粉通路のうち分
    岐通路が形成された第1の横割分割体と、該第1の横割
    分割体の分岐通路に屈曲状態で接続する前記左,右の噴
    霧通路が形成された第2の横割分割体とから構成し、前
    記第1の横割分割体の分岐通路と第2の横割分割体の
    左,右の噴霧通路との接合面は、通路の開口端形状が同
    形状になるように、該分岐通路と噴霧通路との間の屈曲
    角度のほぼ半分の角度で分岐通路、噴霧通路に対し傾斜
    させてなる鼻腔用投薬器。
  5. 【請求項5】 薬粉を収容する薬粉室を有する薬粉収容
    手段と、該薬粉収容手段の薬粉室に向け空気を供給する
    ポンプ手段と、該ポンプ手段から供給される空気によっ
    て前記薬粉室内の薬粉を左,右の鼻腔内に向け噴霧する
    ため、一側が二股状に分岐して前記薬粉室に連通した分
    岐通路となり他側が該分岐通路から長手方向に延び左,
    右の噴霧通路となった薬粉通路を有する薬粉噴霧手段と
    からなり、該薬粉噴霧手段は接合面に前記薬粉通路の分
    岐通路および左,右の噴霧通路に対応するように、左,
    右に分岐する二股状の溝部が形成された縦割の分割体か
    ら構成し、該各縦割分割体の接合面を接合することによ
    り該各接合面に形成された溝部によって前記薬粉通路を
    形成してなる鼻腔用投薬器。
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