JPH09248340A - 鼻腔用投薬器 - Google Patents

鼻腔用投薬器

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JPH09248340A
JPH09248340A JP8581696A JP8581696A JPH09248340A JP H09248340 A JPH09248340 A JP H09248340A JP 8581696 A JP8581696 A JP 8581696A JP 8581696 A JP8581696 A JP 8581696A JP H09248340 A JPH09248340 A JP H09248340A
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JP
Japan
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powder
drug
capsule
passage
drug powder
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Pending
Application number
JP8581696A
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English (en)
Inventor
Hisatomo Oki
久朝 大木
Shigemi Nakamura
茂巳 中村
Kazunori Ishizeki
一則 石関
Yoshiyuki Tanizawa
嘉行 谷澤
Akira Yanagawa
明 柳川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DOT KK
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
DOT KK
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 患者の左,右の鼻腔に同時に薬粉を噴霧する
と共に、鼻腔用投薬器を逆さまにしたときでも、薬粉が
こぼれるのを防止する。 【解決手段】 薬粉噴霧部17に形成した薬粉通路21
をなす噴霧通路23,23の途中に螺旋通路25を形成
する。この螺旋通路25は薬粉噴霧部17を下向きにし
た状態で第2の穴あけピン26でカプセルに穴をあけた
ときに、この穴からこぼれる薬粉を捕捉できる。また、
捕捉された薬粉はポンプ部14からの空気によってカプ
セル内の薬粉と共に噴霧通路23、噴霧口24を介して
患者の鼻腔に噴霧することができ、規定量の薬粉を患者
に投与できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬粉室内に収容し
た薬粉を左,右の鼻腔内に投与するのに用いて好適な鼻
腔用投薬器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鼻アレルギー等の患者には粉体
状の薬品を鼻腔内に噴霧する治療法が採用されている。
また、この治療法では専用の噴霧器を用いて、例えば粉
体状の薬品が充填されたカプセル等を薬品室をなすカプ
セル収容室内に収容し、該カプセル内の薬粉を鼻腔内に
投与するようになっている。
【0003】さらに、この治療法に用いられる噴霧器と
しては、特開昭59−34267号公報(以下、従来技
術という)に示すものが知られている。
【0004】この従来技術における噴霧器では、円筒部
材の空気流入側にポンプ部を設け、該円筒部材の空気流
出側にはカプセルが挿入される凹形状部を形成すると共
に、該円筒部材の先端側には薬粉噴霧口となる開口部を
形成した先端部を着脱可能に設け、該円筒部材に先端部
を嵌合することによって内部にカプセル収容部を形成し
ている。さらに、前記円筒部材と先端部にかけて着脱可
能に嵌合するキャップを有し、該キャップ内には軸方向
に延びる針を設け、前記円筒部材に先端部を嵌合させた
状態でキャップを装着することにより、該キャップ内の
針でカプセル収容部内に収容されたカプセルの穴あけを
行う構成となっている。
【0005】このように構成される従来技術では、粉体
状の薬粉が充填されたカプセルを円筒部材の凹形状部に
挿入し、キャップ内に設けた針によって該カプセルの軸
方向両側に穴をあけた後、先端部を患者の左,右の鼻腔
のうち、いずれか一方の鼻腔に挿入し、この状態でポン
プ部を押圧することにより、ポンプ部からの空気によっ
てカプセル内の薬粉を開口部から患者の鼻腔内に噴霧す
る。そして、左,右の鼻腔への先端部の挿入を交互に交
換してポンプ部の押圧動作を繰返すことにより、患者へ
の薬粉の投与を行うようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるものでは、左,右の鼻腔に片方ずつ投薬を
行っているため、左,右の鼻腔に均等に薬粉を供給する
には何度もポンプ部の押圧と鼻腔内への先端部の挿入を
左,右交互に繰返さなければならず、投薬時の取扱いが
面倒なものになってしまうという問題がある。
【0007】また、仰向けまたは寝たっきりの患者が従
来技術による噴霧器を使用する場合には、穴あけ後噴霧
器を逆さまにすると、薬粉が噴霧器外にこぼれ落ちてし
まい、規定量の薬粉を患者に投与できないという問題が
ある。
【0008】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、患者の左,右の鼻腔に同時に薬粉を噴霧
でき、しかも寝たっきりの患者でも使用することのでき
る鼻腔用投薬器を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明による鼻腔用投薬器は、薬粉を
収容する薬粉室を有する薬粉収容手段と、該薬粉収容手
段の薬粉室に向け空気を供給するポンプ手段と、該ポン
プ手段から供給される空気によって前記薬粉室内の薬粉
を左,右の鼻腔内に向け噴霧するため、一側が二股状に
分岐して前記薬粉室に連通した分岐通路となり他側が該
分岐通路から長手方向に延び左,右の噴霧通路となった
薬粉通路を有する薬粉噴霧手段と、該薬粉噴霧手段の各
噴霧通路の途中に設けられた薬粉落下防止手段とから構
成したことにある。
【0010】上記構成により、投薬器を逆さまにしたと
きでも、噴霧通路の途中に設けた薬粉落下防止手段によ
って薬粉が外部にこぼれるのを防止できる。そして、ポ
ンプ手段から薬粉収容手段の薬粉室に空気を供給するこ
とにより、薬粉室内の薬粉を分岐通路から左,右の噴霧
通路に供給し、該左,右の噴霧通路から左,右の鼻腔内
に同時に噴霧できる。
【0011】請求項2の発明は、前記薬粉落下防止手段
を、前記噴霧通路を螺旋状に形成したことにある。
【0012】請求項3の発明は、前記薬粉落下防止手段
を、前記噴霧通路を湾曲状に形成したことにある。
【0013】上記構成により、投薬器を逆さまにしたと
きには、薬粉は螺旋状の部分または湾曲状の部分で捕捉
でき、薬粉が外部にこぼれるのを防止できる。
【0014】請求項4の発明は、前記薬粉落下防止手段
は、当該鼻腔用投薬器の薬粉噴霧手段が下側を向いたと
きに前記薬粉通路を閉弁し、ポンプ手段から空気が供給
されたときに開弁する一方向弁から構成したことにあ
る。
【0015】上記構成により、投薬器の薬粉噴霧手段が
下側を向いたとしても一方向弁は閉弁して薬粉が外部に
こぼれるのを防止し、投薬時にはポンプ手段の空気圧に
よって一方向弁が開弁し、薬粉室内の薬粉を分岐通路か
ら左,右の噴霧通路に供給し、該左,右の噴霧通路から
左,右の鼻腔内に同時に噴霧できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
鼻腔用投薬器を添付図面に従って詳細に説明する。
【0017】まず、図1ないし図6に本発明の第1の実
施例を示す。
【0018】図中、1は薬粉収容手段をなし後述するカ
プセルKを保持するカプセルホルダを示し、該カプセル
ホルダ1は、二重筒状に形成された後述の固定部材2
と、該固定部材2の内周側に位置して該固定部材2に対
して軸方向に移動可能に設けられた可動部材8とからな
る。
【0019】2はカプセルホルダ1の固定部材を示し、
該固定部材2は、段付筒状に形成された外筒部2Aと、
該外筒部2A内に設けられた内筒部2Bと、前記外筒部
2Aの下端側を閉塞する底部2Cと、前記内筒部2Bの
底部をなし後述する供給弁13の開弁量を規制する開弁
量規制部2Dと、前記外筒部2Aの開口側に位置して形
成されたフランジ部2Eとから大略構成され、前記内筒
部2B内は開弁量規制部2D側に位置してカプセルKか
ら落下する粉体状の薬粉(以下、薬粉という)を捕捉す
る薬粉受室3となっている。また、フランジ部2Eは外
筒部2A内を軸方向に移動する可動部材8の抜止めを図
ると共に、当該固定部材2を外周側から覆うように設け
られたポンプ部14の位置決めを行うようになってい
る。また、外筒部2Aと内筒部2Bとは、該外筒部2A
の軸方向中間に内筒部2Bの開口部が連結されており、
該筒部2A,2B間には空気流入室4が形成されてい
る。
【0020】さらに、前記固定部材2の底部2Cには前
記空気流入室4と連通する空気供給通路5が形成され、
内筒部2Bの底部となる開弁量規制部2Dには後述する
第1の穴あけピン16が一側カプセル穴11側に向けて
突出形成されている。また、内筒部2Bには薬粉受室3
と空気流入室4とを連通する連通孔6,6が穿設され、
外筒部2Aの内周面には後述する回止めピン10が係合
する係合溝7が軸方向に伸長して形成されている。
【0021】8は固定部材2の外筒部2A内を軸方向に
移動可能に設けれた可動部材を示し、該可動部材8は、
筒部8Aと、該筒部8Aの下端側に設けられ、前記外筒
部2A内に軸方向に移動可能に保持される大径な底部8
Bと、該底部8B中央から内筒部2B内に延びる小径突
部8Cとから構成され、前記筒部8Aの外周面には全周
に亘って雄ねじ8Dが刻設されている。また、前記小径
突部8Cの軸方向には底部8Bを貫通して筒部8A内に
連通し、第1の穴あけピン16が挿通するピン挿通穴9
が穿設されている。さらに、前記筒部8Aの外周側には
回止めピン10が径方向外向きに突出形成され、該回止
めピン10は固定部材2に形成された係合溝7に係合す
ることにより、該固定部材2に対して可動部材8が軸方
向に移動するのを許しつつ、固定部材2に対する可動部
材8の回転を規制している。
【0022】一方、前記可動部材8の筒部8A内周側は
一側カプセル穴11となり、該一側カプセル穴11は後
述する他側カプセル穴20と一体化することにより薬粉
室をなすカプセル収容室12を構成している。
【0023】このように、本実施例によるカプセルホル
ダ1においては、可動部材8を固定部材2の外筒部2A
に沿って軸方向に移動可能とし、しかも、可動部材8の
雄ねじ8Dを後述する可動部材螺着穴19の雌ねじ19
Aに螺着させたときには、固定部材2に対する可動部材
8の回転が回止めピン10によって規制されているた
め、該可動部材8は薬粉噴霧部17側に自動的に引上げ
られる。
【0024】13は空気流入室4内に設けられた供給弁
を示し、該供給弁13は固定部材2に形成された空気供
給通路5を開閉するもので、ポンプ部14から空気が供
給されたときに開弁し、ポンプ部14内に空気を吸込む
ときには着座して空気供給通路5を閉塞するようになっ
ている。
【0025】14はゴム材料により有底円筒状に形成さ
れたポンプ手段としてのポンプ部を示し、該ポンプ部1
4は、厚肉な開口部14A、底部14Bおよび該開口部
14A、底部14B間の押圧部14Cからなり、前記開
口部14Aは固定部材2の外筒部2Aに気密に装着され
ている。また、ポンプ部14内にはカプセルホルダ1の
大部分が収容されており、これによって当該鼻腔用投薬
器を軸方向に小型化している。
【0026】15はポンプ部14の底部14Bに設けら
れた吸込弁を示し、該吸込弁15は、中央部に位置して
ポンプ部14内と連通した吸込通路15Aと、該吸込通
路15Aを開,閉弁する弁体15Bとから大略構成さ
れ、該弁体15Bはポンプ部14から空気が供給される
ときには閉弁し、外部からポンプ部14内に空気を吸込
むときには開弁するようになっている。
【0027】16は固定部材2に設けられた第1の穴あ
けピンで、該第1の穴あけピン16は基端側が開弁量規
制部2Dに固着されると共に、先端側がピン挿通穴9を
介して一側カプセル穴11側に向けて突出形成され、そ
の先端が鋭利な針先16Aになっている。そして、第1
の穴あけピン16は、可動部材8がポンプ部14側に位
置しているときに、その先端が一側カプセル穴11内に
突出するようになっており、この状態で該一側カプセル
穴11内にカプセルKを押込むことによって該カプセル
Kに空気流入穴H1 (図5中に図示)を穿設できる。一
方、可動部材8が薬粉噴霧部17側に位置しているとき
には、先端がピン挿通穴9内に引っ込み、空気流入穴H
1 から抜取られた状態となる。
【0028】一方、17はカプセルホルダ1の可動部材
8に設けられた薬粉噴霧手段としての薬粉噴霧部を示
し、該薬粉噴霧部17は、カプセルホルダ1側となる下
側が小径部17Aとなり、上側が大径部17Bとなって
いる。また、大径部17Bの上部には左,右の噴霧ノズ
ル18,18が突出形成されている。
【0029】また、前記小径部17Aには可動部材螺着
穴19が形成され、該可動部材螺着穴19の開口側内周
には、可動部材8の雄ねじ8Dに螺着される雌ねじ19
Aが形成されている。さらに、可動部材螺着穴19の奥
所には一側カプセル穴11と共にカプセル収容室12を
構成する他側カプセル穴20が形成されている。
【0030】21は薬粉噴霧部17に設けられた薬粉通
路を示し、該薬粉通路21は、一側に位置して他側カプ
セル穴20に連通し、二股状に分岐した分岐通路22,
22と、該分岐通路22から他側に向けて伸長した左,
右の噴霧通路23,23とから大略構成され、該左,右
の噴霧通路23の開口側は噴霧ノズル18で噴霧口2
4,24となっている。そして、薬粉通路21は、ポン
プ部14からの空気と共にカプセルK内の薬粉が供給さ
れると、この薬粉を各分岐通路22で左,右に分岐し、
各噴霧通路23を介して噴霧口24から患者の鼻腔に同
時に噴霧するものである。
【0031】25,25は本実施例による薬粉落下防止
手段としての螺旋通路を示し、該各螺旋通路25は、各
薬粉通路21の噴霧通路23の途中に形成され、図3お
よび図4に示すように形成された螺旋状のパイプを、薬
粉噴霧部17の成形時にインサート成形することによっ
て形成されている。そして、該各螺旋通路25は投薬器
が逆さまになったときに、薬粉通路21を介して外部に
排出される薬粉を捕捉して、カプセルK内の薬粉が外部
にこぼれ落ちるのを防止している。
【0032】26は第1の穴あけピン16と対向するよ
うに薬粉噴霧部17に設けられた第2の穴あけピンで、
該第2の穴あけピン26の基端側は軸方向に摺動可能に
設けられた摺動ブロック27に固着され、先端側はシー
ルゴム28を貫通するように伸長し、その先端が鋭利な
針先26Aとなっている。また、前記摺動ブロック27
は、第2の穴あけピン26を操作するために薬粉噴霧部
17外に設けられた操作板29(図2に図示)に接続さ
れている。そして、第2の穴あけピン26は、操作板2
9を図2中の矢示A方向に移動させることにより、摺動
ブロック27を介して矢示A方向に移動し、その針先2
6AでカプセルKに空気流出穴H2 を穿設する。
【0033】本実施例による鼻腔用投薬器は上述のよう
に構成されるが、当該鼻腔用投薬器を用いてカプセルK
に穴あけを行なう場合の穴あけ動作について説明する。
【0034】まず、カプセルホルダ1の可動部材8をポ
ンプ部14側に位置させることにより、第1の穴あけピ
ン16の先端を一側カプセル穴11内に突出させた状態
とする。この状態でカプセルKを一側カプセル穴11内
に押込むと、第1の穴あけピン16の針先16Aが該カ
プセルKに突き刺さり、該カプセルKの一端側に空気流
入穴H1 を穿設する。
【0035】次に、カプセルホルダ1に薬粉噴霧部17
を組付けるべく、該カプセルホルダ1側の雄ねじ8Dに
薬粉噴霧部17側の雌ねじ19Aを螺着する。これによ
り、薬粉噴霧部17の螺着によってカプセルホルダ1の
可動部材8は当該薬粉噴霧部17側に移動するから、カ
プセルKはカプセル収容室12内で軸方向に若干押圧さ
れた状態で保持される。また、このときにはカプセルK
に空気流入穴H1 を穿設した第1の穴あけピン16が抜
き取られ、カプセルK内は空気流入穴H1 、ピン挿通穴
9および各連通孔6を介して空気流入室4と連通する。
なお、カプセルKに空気流入穴H1 をあけたときには、
該空気流入穴H1 からカプセルK内の薬粉が落下する場
合もあるが、この薬粉は固定部材2に形成された薬粉受
室3内に捕捉され、ポンプ部14側への逆流が阻止され
る。
【0036】この状態で、カプセルKに空気流出穴H2
を形成するには、操作板29を図2中の矢示A方向に移
動させることにより、第2の穴あけピン26をカプセル
Kに向けて移動し、その先端でカプセルKに空気流出穴
H2 を穿設する。その後、操作板29を元の位置へ戻し
て第2の穴あけピン26をカプセルKより抜き取る。こ
れにより、投薬準備となる穴あけが行われたことにな
る。
【0037】次に、カプセルKに穴あけを行なった後、
該カプセルK内の薬粉を患者の鼻腔に噴霧するときの投
薬動作について述べる。
【0038】まず、左,右の噴霧ノズル18,18を患
者の左,右の鼻腔内に挿入する。そして、この状態で、
図5に示すように、ポンプ部14の押圧部14Cを押し
潰すことにより、ポンプ部14から空気流を発生させ、
この空気を空気供給通路5に作用させて供給弁13を開
弁量規制部2Dに押付けて開弁させ、空気流入室4、各
連通孔6、ピン挿通穴9および空気流入穴H1 を介して
カプセルKに流入させる。これによって、カプセルKに
流入した空気は薬粉を攪拌して薬粉の混入した空気とな
るから、この薬粉の混入した空気を空気流出穴H2 、薬
粉通路21の分岐通路22,22、左,右の噴霧通路2
3,23を介して噴霧口24,24から噴霧することに
より、患者の左,右の鼻腔に同時に薬粉を投与できる。
【0039】また、本実施例による鼻腔用投薬器では、
薬粉通路21の各噴霧通路23の途中に螺旋通路25を
形成しているから、患者が寝た状態で薬粉噴霧部17を
下側に向けて第2の穴あけピン26の針先26Aをカプ
セルKに差し込んで、空気流出穴H2 を穿設したときに
は、該カプセルK内からこぼれる薬粉は前記螺旋通路2
5によって捕捉することができ、噴霧通路23、噴霧口
24を介してカプセルK内の薬粉が外部にこぼれ落ちる
のを防止することができる。
【0040】さらに、各螺旋通路25で捕捉された薬粉
は、前述した投薬動作のときに、ポンプ部14からの空
気流によって、カプセルK内の薬粉と共に薬粉通路21
の噴霧通路23,23を介して噴霧口24,24から噴
霧され、患者に投薬することができる。
【0041】しかも、本実施例による鼻腔用投薬器は、
寝たっきりの患者であっても、カプセルKに穴H1 ,H
2 を形成すると共に、寝たままの状態で投薬動作、即ち
ポンプ部14の押圧部14Cを押し潰すことにより、カ
プセルK内の薬粉を鼻腔に投与することができる。
【0042】かくして、本実施例によれば、薬粉通路2
1の各噴霧通路23の途中に螺旋通路25を形成するこ
とにより、患者が寝そべった状態で薬粉噴霧部17を下
側に向けてカプセルKに空気流出穴H2 をあけるべく第
2の穴あけピン26を動作させたときでも、カプセルK
内からこぼれる薬粉は前記各螺旋通路25で捕捉するこ
とができ、さらにそのままの状態であっても、ポンプ部
14の押圧部14Cを押し潰すことによりカプセルK内
の薬粉を投与でき、カプセルK内の規定量の薬粉を患者
に確実に投与できる。
【0043】また、本実施例では、薬粉通路21を分岐
通路22,22、左,右の噴霧通路23,23等から構
成しているから、カプセルK内の薬粉を前記分岐通路2
2,22、噴霧通路23,23を介して噴霧口24,2
4から患者の左,右の鼻腔に同時に噴霧することがで
き、投薬時の煩わしさを解消し、当該鼻腔用投薬器の取
扱いを容易に行うことができる。
【0044】次に、図7に本発明の第2の実施例を示す
に、本実施例の特徴は、前記の実施例で述べた薬粉落下
防止手段となる螺旋通路25を湾曲通路31として形成
したことにある。なお、本実施例では前述した第1の実
施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を
省略するものとする。
【0045】図中、31,31は本実施例による薬粉落
下防止手段としての湾曲通路を示し、該各湾曲通路31
は、各薬粉通路21の噴霧通路23の途中に螺旋通路2
5の代わりに形成され、湾曲状のパイプを薬粉噴霧部1
7の成形時にインサート成形することによって形成され
ている。そして、該各湾曲通路31は投薬器が逆さまに
なったときに、各薬粉通路21を介して外部に排出され
る薬粉を捕捉して、カプセルK内の薬粉が外部にこぼれ
落ちるのを防止している。
【0046】このように構成される鼻腔用投薬器におい
ても、第1の実施例と同様に、薬粉噴霧部17を下側に
向けて投薬器を逆さにした状態でカプセルKの空気流出
穴H2 に穴をあけたときでも、該カプセルKの薬粉を各
湾曲通路31で捕捉することにより、カプセルK内の薬
粉が外部にこぼれ落ちるのを防止でき、規定量の薬粉を
患者に投与することができるという作用効果を得ること
ができる。
【0047】次に、図8ないし図11に本発明の第3の
実施例を示すに、本実施例の特徴は、前記の実施例で述
べた薬粉落下防止手段となる螺旋通路25に代えて一方
向弁を設けたことにある。なお、本実施例では前述した
第1の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、そ
の説明を省略するものとする。
【0048】図中、41は本実施例による薬粉噴霧手段
としての薬粉噴霧部を示し、該薬粉噴霧部41は、カプ
セルホルダ1の可動部材8に設けられ、下側が小径部4
1A、上側が大径部41Bとなり、前記大径部41Bの
上部には左,右の噴霧ノズル42,42が突出形成され
ている。
【0049】また、前記小径部41Aには可動部材螺着
穴43が形成され、該可動部材螺着穴43の開口側内周
には、可動部材8の雄ねじ8Dに螺着される雌ねじ43
Aが形成されている。さらに、可動部材螺着穴43の奥
所には一側カプセル穴11と共にカプセル収容室12を
構成する他側カプセル穴44が形成されている。
【0050】45は薬粉噴霧部41に設けられた薬粉通
路を示し、該薬粉通路45は、一側に位置して他側カプ
セル穴44に連通し、二股状に分岐した分岐通路46,
46と、該分岐通路46から他側に向けて伸長した左,
右の噴霧通路47,47と、該噴霧通路47と後述の弁
収容部50を介して連通するように噴霧ノズル42内に
位置して形成された噴霧口48,48とから構成されて
いる。そして、薬粉通路45は、ポンプ部14からの空
気と共にカプセルK内の薬粉が供給されると、この薬粉
を各分岐通路46で左,右に分岐し、各噴霧通路47を
介して噴霧口48から患者の鼻腔に同時に噴霧するもの
である。
【0051】49,49は本実施例による薬粉落下防止
手段としての一方向弁を示し、該各一方向弁49は、図
9に示すように、各薬粉通路45の噴霧通路47と噴霧
口48との間に形成され弁収容部50と、該弁収容部5
0内に位置して噴霧通路47を開閉弁する弁体51と、
該弁体51の端部に設けられた錘52とから構成され、
前記弁収容部50は弁体51を支える支柱50Aと、錘
52が移動する錘変位スペース50Bとからなる。
【0052】ここで、一方向弁49の開閉動作について
みると、薬粉噴霧部41を上側に向けたときには、錘5
2の自重によって弁体51は薬粉通路45の噴霧通路4
7から離れて開弁し、図9の状態にある。一方、図10
のように、薬粉噴霧部41を下側に向けたときには、錘
52の自重によって弁体51は薬粉通路45の噴霧通路
47を閉塞して閉弁している。しかし、薬粉噴霧部41
を下側に向けたとしても、ポンプ部14からの空気の流
れがあったときには開弁するように設定されている。
【0053】これにより、図11に示すように、カプセ
ルKの空気流出穴H2 が形成された時または形成後に投
薬器が逆さまになったときでも、該各一方向弁49によ
って各薬粉通路45を介して外部に排出される薬粉を捕
捉し、カプセルK内の薬粉が外部にこぼれ落ちるのを防
止できる。
【0054】53は第1の穴あけピン16と対向するよ
うに薬粉噴霧部41に設けられた第2の穴あけピンで、
該第2の穴あけピン53の基端側は軸方向に摺動可能に
設けられた摺動ブロック54に固着され、先端側はシー
ルゴム55を貫通するように伸長し、その先端が鋭利な
針先53Aとなっている。また、前記摺動ブロック54
は、第2の穴あけピン53を操作するために薬粉噴霧部
41外に設けられた操作板(図示せず)に接続されてい
る。そして、第2の穴あけピン53は、操作板を移動さ
せることにより、その針先53AでカプセルKに空気流
出穴H2 を穿設するものである。
【0055】上述した如くに構成される鼻腔用投薬器に
おいても、鼻腔用投薬器を用いてカプセルKに穴あけを
行なう場合の穴あけ動作、カプセルK内の薬粉を患者の
鼻腔に噴霧するときの投薬動作は、前記第1の実施例と
同様に行うことができる。
【0056】しかも、本実施例では、薬粉通路45の各
噴霧通路47を開閉弁する一方向弁49,49をそれぞ
れ設け、該各一方向弁49は薬粉噴霧部41を下側に向
けて投薬器を逆さまにしたときには、錘52の自重によ
り弁体51で噴霧通路47を閉弁するようになっている
から、寝たっきりの患者がそのままの状態でカプセルK
の空気流出穴H2 を形成するときであっても、図11の
如く、閉弁した各一方向弁49によって薬粉を捕捉で
き、カプセルK内の薬粉が外部にこぼれ落ちるのを防止
することができる。
【0057】さらに、当該鼻腔用投薬器は薬粉噴霧部4
1を下側に向けた状態で患者が投薬動作を行うことによ
り、ポンプ部14の空気流によって前記各一方向弁49
は開弁し、カプセルK内の薬粉と共に、一方向弁49に
捕捉した薬粉も患者の鼻腔に投与することができ、規定
量の薬粉を患者に投与することができる。
【0058】なお、前記各実施例では、薬粉収容室とし
てカプセル収容穴12を設け、該カプセル収容穴12内
に薬粉を充填したカプセルKを挿入するものとして述べ
たが、薬粉収容室内に別体の供給器具等を用いて外部か
ら直接的に薬粉を投入するようにしてもよい。この場合
には、カプセルKは不要となる。
【0059】また、前記第1,第2の実施例では、薬粉
落下防止手段をインサート成形によって形成したが、本
発明はこれに限らず、他の方法で形成してもよい。
【0060】また、前記第3の実施例では、一方向弁4
9は弁体51の錘52を設けることによって、薬粉噴霧
部41を上側に向けたときには、錘52の自重によって
弁体51で薬粉通路45の噴霧通路47を開弁するよう
にしたが、本発明はこれに限らず、弁体を常時閉弁さ
せ、ポンプ部14からの空気流によってのみ開弁するよ
うな一方向弁として構成してもよい。
【0061】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、投薬器を逆さまにしたときでも、噴霧通路の途中
に設けた薬粉落下防止手段によって薬粉が外部にこぼれ
落ちるのを防止でき、しかもポンプ手段から薬粉収容手
段の薬粉室に空気を供給することにより、薬粉室内の薬
粉を分岐通路から左,右の噴霧通路に供給し、該左,右
の噴霧通路から左,右の鼻腔内に同時に噴霧でき、薬粉
収容室内の規定量となる薬粉をこぼすことなく患者の鼻
腔に投与することができる。
【0062】請求項2,3の発明では、投薬器を逆さま
にしたときには、螺旋状の部分または湾曲状の部分で薬
粉収容室からこぼれる薬粉を捕捉でき、薬粉が外部にこ
ぼれるのを防止でき、規定量の薬粉を患者に投与でき
る。
【0063】請求項4の発明は、前記薬粉落下防止手段
は、当該鼻腔用投薬器の薬粉噴霧手段が下側を向いたと
きには、前記薬粉通路を閉弁しポンプ手段から空気が供
給されたときに開弁する一方向弁から構成したから、薬
粉噴霧手段が下側を向いて投薬器を逆さまにしたときに
は、一方向弁が閉弁して外部にこぼれる薬粉を捕捉で
き、投薬時にはポンプ手段の空気圧によって一方向弁が
開弁し、薬粉室内の薬粉を分岐通路から左,右の噴霧通
路に供給し、捕捉された薬粉と共に該左,右の噴霧通路
から左,右の鼻腔内に同時に噴霧でき、寝たきりの患者
においても本投薬器を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による鼻腔用投薬器を示
す縦断面図である。
【図2】第1の実施例による鼻腔用投薬器を示す外観図
である。
【図3】第1の実施例の螺旋通路を拡大して示す正面図
である。
【図4】図3に示す螺旋通路を横からみた側面図であ
る。
【図5】ポンプ部を押し潰すことによりカプセル内の薬
粉を噴霧している状態を示す図1と同様位置からみた断
面図である。
【図6】鼻腔用投薬器の薬粉噴霧手段を下向きにしてカ
プセルに空気流出穴を形成したときの薬粉の捕捉状態を
示す説明図である。
【図7】本発明の第2の実施例による鼻腔用投薬器を示
す縦断面図である。
【図8】本発明の第3の実施例による鼻腔用投薬器を示
す縦断面図である。
【図9】図8中の要部を拡大して示す拡大断面図であ
る。
【図10】鼻腔用投薬器の薬粉噴霧手段を下向きにした
場合を示す図9と同様位置からみた拡大断面図である。
【図11】鼻腔用投薬器の薬粉噴霧手段を下向きにして
カプセルに空気流出穴を形成したときの薬粉の捕捉状態
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 カプセルホルダ(薬粉収容手段) 12 カプセル収容室(薬粉室) 14 ポンプ部(ポンプ手段) 17,41 薬粉噴霧部(薬粉噴霧手段) 21,45 薬粉通路 22,46 分岐通路 23,47 噴霧通路 25 螺旋通路(薬粉落下防止手段) 31 湾曲通路(薬粉落下防止手段) 49 一方向弁(薬粉落下防止手段)
フロントページの続き (72)発明者 石関 一則 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 谷澤 嘉行 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 柳川 明 神奈川県横浜市都筑区富士見が丘5−3

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬粉を収容する薬粉室を有する薬粉収容
    手段と、該薬粉収容手段の薬粉室に向け空気を供給する
    ポンプ手段と、該ポンプ手段から供給される空気によっ
    て前記薬粉室内の薬粉を左,右の鼻腔内に向け噴霧する
    ため、一側が二股状に分岐して前記薬粉室に連通した分
    岐通路となり他側が該分岐通路から長手方向に延び左,
    右の噴霧通路となった薬粉通路を有する薬粉噴霧手段
    と、該薬粉噴霧手段の各噴霧通路の途中に設けられた薬
    粉落下防止手段とから構成してなる鼻腔用投薬器。
  2. 【請求項2】 前記薬粉落下防止手段は、前記噴霧通路
    を螺旋状に形成してなる請求項1記載の鼻腔用投薬器。
  3. 【請求項3】 前記薬粉落下防止手段は、前記噴霧通路
    を湾曲状に形成してなる請求項1記載の鼻腔用投薬器。
  4. 【請求項4】 前記薬粉落下防止手段は、当該鼻腔用投
    薬器の薬粉噴霧手段が下側を向いたときに前記薬粉通路
    を閉弁し、ポンプ手段から空気が供給されたときに開弁
    する一方向弁から構成してなる請求項1記載の鼻腔用投
    薬器。
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