JPH11221281A - 鼻腔用投薬器 - Google Patents

鼻腔用投薬器

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JPH11221281A
JPH11221281A JP3967398A JP3967398A JPH11221281A JP H11221281 A JPH11221281 A JP H11221281A JP 3967398 A JP3967398 A JP 3967398A JP 3967398 A JP3967398 A JP 3967398A JP H11221281 A JPH11221281 A JP H11221281A
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JP
Japan
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powder
medicine
medicine powder
passage
nasal cavity
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Application number
JP3967398A
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English (en)
Inventor
Hisatomo Oki
久朝 大木
Kazunori Ishizeki
一則 石関
Shigemi Nakamura
茂巳 中村
Yoshiyuki Tanizawa
嘉行 谷澤
Akira Yanagawa
明 柳川
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DOT KK
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
DOT KK
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1個の投薬器で左,右両側の鼻腔または片方
の鼻腔に薬粉を投与することにより、鼻腔の症状等に応
じた適切な投薬を行なう。 【解決手段】 薬粉噴霧部9に片方の薬粉通路11を開
放、閉塞する通路開閉機構14を設ける構成としてい
る。従って、左,右両側の鼻腔内に薬粉を同時に投与す
る場合には、通路開閉機構14によって薬粉通路11を
開放することにより、左,右の薬粉通路11,11等を
経由して左,右両側の鼻腔内に薬粉を同時に噴霧するこ
とができる。一方、片方の鼻腔にのみ薬粉を投与する場
合には、通路開閉機構14が設けられた薬粉通路11と
反対側に位置する噴霧ノズル12を投薬する鼻腔内に挿
入し、通路開閉機構14によって薬粉通路11を閉塞す
ることにより、片方の鼻腔内にのみ薬粉を噴霧すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬粉室内に充填し
た薬粉を患者の鼻腔内に投与するのに用いて好適な鼻腔
用投薬器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鼻アレルギー、喘息等の患者に
は薬粉(粉体状の薬品)を鼻腔内に投与して治療する方
法が採用されている。また、この治療法では専用の投薬
器を用いて、薬粉室内に充填した薬粉を鼻腔内へ投与す
るようになっている。
【0003】さらに、この治療法に用いられる投薬器と
しては、例えば特開平8−206209号公報等(以
下、従来技術という)に示すものが知られている。
【0004】この従来技術における鼻腔用投薬器は、薬
粉を収容する薬粉室を備えたホルダと、薬粉室を挟んで
該ホルダの一側に設けられ、薬粉室に向け空気を供給す
るポンプと、前記薬粉室を挟んで該ポンプと反対側に設
けられ、該ポンプによって供給される空気により薬粉室
内の薬粉を左,右に分岐した薬粉通路を経由して別個の
噴霧ノズルから患者の左,右の鼻腔内に向け噴霧する薬
粉噴霧部とによって大略構成されている。
【0005】このように構成された従来技術による投薬
器を使用する場合には、まず、投薬の準備動作として、
ホルダの薬粉室内に、例えば薬粉が充填されたカプセル
を挿入し、この状態で針等の穴あけ具によりカプセルに
流入穴と流出穴をあける。
【0006】次に、薬粉を投与する場合には、薬粉噴霧
部の噴霧ノズルを患者の左,右の鼻腔内にそれぞれ挿入
し、この状態でポンプを押圧して該ポンプから薬粉室内
のカプセルに向け空気を供給する。これにより、ポンプ
から供給される空気は、流入穴を通ってカプセル内に流
入し、該カプセル内の薬粉を流出穴を通して薬粉噴霧部
の左,右の薬粉通路に流出させるから、この薬粉は別個
に設けられた噴霧ノズルを介して患者の左,右の鼻腔内
に同時に噴霧される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、患者の鼻腔
内に薬粉を投与するときには、鼻腔の症状(病状)、例
えば片方の鼻腔だけが鼻詰まり、鼻炎等を生じている場
合、軽度の花粉症のように片方の鼻腔ずつ症状が変化す
る場合等に応じ、片方の鼻腔内にのみ薬粉を投与するこ
とが望ましい。
【0008】しかし、従来技術による投薬器では、患者
の左,右の鼻腔内に、左,右の薬粉通路、噴霧ノズルを
介して同時に薬粉を噴霧する構成としているから、片方
の鼻腔だけに薬粉を投与することができず、薬粉を無駄
に使ってしまい、症状に対応した投薬を行なうことがで
きないという問題がある。
【0009】そこで、片方の鼻腔だけに薬粉を投与する
ためには、薬粉通路、噴霧ノズルが1本の投薬器を別途
用意しなくてはならないという問題がある。
【0010】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、1個の投薬器で左,右
両側の鼻腔または片方の鼻腔に薬粉を投与することによ
り、鼻腔の症状等に応じた適切な投薬を行なうことがで
きるようにした鼻腔用投薬器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による鼻腔用投薬
器は、薬粉を収容する薬粉室を備えたホルダと、薬粉室
を挟んで該ホルダの一側に設けられ、薬粉室に向け空気
を供給するポンプと、前記薬粉室を挟んで該ポンプと反
対側に設けられ、該ポンプによって供給される空気によ
り薬粉室内の薬粉を左,右に分岐した薬粉通路を経由し
て別個の噴霧ノズルから患者の左,右の鼻腔内に向け噴
霧する薬粉噴霧部とを備えている。
【0012】そして、上述した課題を解決するために、
請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記薬粉噴霧
部には前記左,右の薬粉通路のうち、一方の薬粉通路を
開放、閉塞する通路開閉手段を設けたことにある。
【0013】このように構成したことにより、患者の
左,右の鼻腔内に同時に薬粉を投与する場合には、通路
開閉手段によって薬粉通路を開放し、この状態で左,右
の噴霧ノズルを鼻腔内に挿入する。そして、ポンプから
薬粉室内に空気を供給すると、薬粉室内の薬粉は空気に
よって拡散され、左,右の薬粉通路に流出し、左,右の
噴霧ノズルから左,右の鼻腔内に同時に噴霧される。
【0014】また、片方の鼻腔、例えば右側の鼻腔内に
のみ薬粉を投与する場合には、通路開閉手段によって一
方の薬粉通路を閉塞し、この閉塞された薬粉通路と反対
側に位置する噴霧ノズルを右側の鼻腔内に挿入する。そ
して、ポンプから薬粉室内に空気を供給すると、薬粉室
内の薬粉は空気によって拡散され、開放されている側の
薬粉通路に流出し、噴霧ノズルから右側の鼻腔内にのみ
噴霧される。
【0015】請求項2の発明は、通路開閉手段は、薬粉
通路を開閉する弁部と、該弁部に接続され該弁部を外部
から開閉操作する操作部と、前記弁部の開弁方向に向け
該操作部を付勢する付勢手段とによって構成したことに
ある。
【0016】このように構成したことにより、左,右両
側の鼻腔内に同時に薬粉を投与する場合には、操作部に
操作力を作用させず自由状態にすることにより、付勢手
段によって弁部が開弁方向に付勢されるから、薬粉通路
を開放することができる。一方、片方の鼻腔内にのみ薬
粉を投与する場合には、付勢手段の付勢力に抗して操作
部を操作することにより、弁部によって片方の薬粉通路
を閉塞することができる。
【0017】請求項3の発明は、通路開閉手段は、薬粉
通路を開閉する弁部と、該弁部の外周側に設けられ薬粉
噴霧部に螺合するねじ部と、前記弁部を外部から回転操
作する操作部とによって構成したことにある。
【0018】このように構成したことにより、左,右両
側の鼻腔内に同時に薬粉を投与する場合には、操作部を
回転させて弁部を移動させることにより、薬粉通路を定
常的に開放することができる。一方、片方の鼻腔内にの
み薬粉を投与する場合には、操作部を前述とは逆方向に
回転させてねじ部により弁部を移動させることにより、
該弁部によって片方の薬粉通路を定常的に閉塞すること
ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
鼻腔用投薬器を図1ないし図4に従って詳細に説明す
る。
【0020】まず、図1ないし図3は本発明の第1の実
施の形態を示すに、1は鼻腔用投薬器の本体をなし、後
述するカプセルKを保持するホルダとしてのカプセルホ
ルダで、該カプセルホルダ1は円柱状をなし、その上側
にはねじ筒部1Aが形成されている。また、カプセルホ
ルダ1の上側には、ねじ筒部1Aの内周側に位置して一
側カプセル穴2が形成され、該一側カプセル穴2は、後
述の他側カプセル穴10と一体化して薬粉室としてのカ
プセル収容室3を構成するものである。さらに、カプセ
ルホルダ1の下側には、後述のポンプ7から吐出された
空気を一側カプセル穴2に向け流通させる空気通路4、
弁体室5が形成され、該弁体室5内にはポンプ7から空
気を吐出するときに開弁する吐出弁6が設けられてい
る。
【0021】7はゴム材料により有底の段付円筒状に形
成されたポンプで、該ポンプ7の開口部側はカプセルホ
ルダ1の下端側外周に気密に嵌着されている。また、ポ
ンプ7の底部側には、該ポンプ7内に外気を吸込むとき
に開弁する吸込弁8が設けられている。
【0022】一方、9はカプセルホルダ1の上側に設け
られた薬粉噴霧部で、該薬粉噴霧部9は、カプセルホル
ダ1側となる下側が小径部9Aとなり、該小径部9Aよ
り上側が円弧状段部9Bを介して大径部9Cとなってい
る。また、前記小径部9Aにはカプセルホルダ1のねじ
筒部1Aに螺着するねじ穴部9Dが形成され、該ねじ穴
部9Dの奥所には一側カプセル穴2と共にカプセル収容
室3を構成する他側カプセル穴10が設けられている。
【0023】11,11は薬粉噴霧部9に設けられ、他
側カプセル穴10から左,右に分岐した薬粉通路で、該
左,右の薬粉通路11,11は、分岐位置近傍の円弧状
通路部11Aと、該円弧状通路部11Aから上向きに延
びた直線通路部11Bとによって構成されている。
【0024】12,12は薬粉噴霧部9の大径部9C上
端面から上向きに突出した左,右の噴霧ノズルで、該
左,右の噴霧ノズル12は鼻腔の間隔に対応した離間寸
法をもって配設され、その内部は薬粉通路11の直線通
路部11Bに連続する噴霧口12Aとなっている。
【0025】13は薬粉噴霧部9に設けられた穴あけ具
で、該穴あけ具13は、他側カプセル穴10(カプセル
収容室3)と同軸に配設され、先端が鋭利に形成された
ピン13Aと、該ピン13Aの先端側に設けられたシー
ルゴム13Bと、該ピン13Aの基端側に接続された摺
動部材13Cとから大略構成され、ピン13Aの外周側
には該ピン13Aを初期位置(図1に示す位置)に戻す
ための戻しばね13Dが設けられている。そして、穴あ
け具13は、摺動部材13Cによってピン13Aを下方
に移動することにより、該ピン13AをカプセルKに貫
通させ、該カプセルKに流入穴H1 、流出穴H2 (図
2、図3に図示)をあけるものである。
【0026】14は薬粉噴霧部9の円弧状段部9Bに設
けられた通路開閉手段としての通路開閉機構で、該通路
開閉機構14は、薬粉噴霧部9に形成された後述の取付
穴15と、該取付穴15に取付けられる弁部16と、該
弁部16を操作する操作ボタン17と、前記取付穴15
と操作ボタン17との間のコイルばね18とによって構
成されている。
【0027】15は薬粉通路11の円弧状通路部11A
に直交するように薬粉噴霧部9の円弧状段部9Bに形成
された取付穴で、該取付穴15は、外部に開口した大径
穴部15Aと、該大径穴部15Aの底部側で円弧状通路
部11Aに開口した段付の小径穴部15Bとによって構
成されている。
【0028】16は取付穴15に設けられ、薬粉通路1
1を開放、閉塞する弁部で、該弁部16は、小径穴部1
5B内に摺動可能に挿嵌され、その先端には当該弁部1
6の開弁位置で小径穴部15Bに係合する鍔部16Aが
設けられている。
【0029】17は弁部16の基端側に一体的に設けら
れた操作部としての操作ボタンで、該操作ボタン17
は、外部から矢示B方向に押圧されたときに大径穴部1
5A内に入り込むようになっている。
【0030】また、18は弁部16の外周側に位置して
大径穴部15Aと操作ボタン17との間に設けられた付
勢手段としてのコイルばねで、該コイルばね18は、操
作ボタン17を介して弁部16を常時開弁方向に付勢し
ている。
【0031】このように構成された通路開閉機構14
は、常時は図2に示すようにコイルばね18によって弁
部16が矢示A方向に付勢されているから、該弁部16
は薬粉通路11を開放して薬粉の流通を許す。一方、図
3に示すようにコイルばね18に抗して操作ボタン17
を矢示B方向に押込んだときには、薬粉通路11が円弧
状通路部11Aの途中で弁部16によって閉塞されるか
ら、一方の薬粉通路11での薬粉の流通を禁止し、他方
の薬粉通路11だけで薬粉を流通させる。
【0032】本実施の形態による鼻腔用投薬器は上述し
た如く構成されるもので、次に、その使用動作について
説明する。
【0033】最初に、カプセルKに流入穴H1 、流出穴
H2 を形成するまでの準備動作について説明するに、ま
ず、カプセルホルダ1に形成された一側カプセル穴2内
にカプセルKを挿入した後、カプセルホルダ1に薬粉噴
霧部9を螺着し、カプセル収容室3内にカプセルKを保
持する。この状態で、穴あけ具13のピン13Aをカプ
セルKに向け移動し、該ピン13AによってカプセルK
に流入穴H1 、流出穴H2 をあける。
【0034】次に、流入穴H1 、流出穴H2 があけられ
たカプセルK内の薬粉を患者の鼻腔に噴霧するための投
薬動作について説明する。
【0035】まず、患者の左,右の鼻腔内に同時に薬粉
を投与する場合の投薬動作について説明する。この場合
には、左,右の噴霧ノズル12,12を患者の左,右の
鼻腔内に挿入し、この状態で、ポンプ7を押圧すること
により、該ポンプ7から吐出される圧送空気流を空気通
路4等を経由してカプセル収容室3内のカプセルKに向
け供給する。これにより、流入穴H1 を通ってカプセル
K内に流入した空気は、当該カプセルK内の薬粉を拡散
し、薬粉と一緒に流出穴H2 を通って薬粉通路11側に
流出する。
【0036】このときには、通路開閉機構14の操作ボ
タン17が押圧されていないから、コイルばね18によ
って付勢された弁部16が開弁位置にあり、左,右両側
の薬粉通路11,11は開放された状態にある。
【0037】従って、カプセルKから流出した薬粉は、
空気と一緒に左,右の薬粉通路11,11をそれぞれ流
通するから、噴霧ノズル12,12から薬粉を噴霧さ
せ、左,右両側の鼻腔内に同時に薬粉を投与することが
できる。
【0038】次に、患者の左,右の鼻腔のうち、例えば
右側の鼻腔内にのみ薬粉を投与する場合の投薬動作につ
いて説明する。この場合には、通路開閉機構14が設け
られている側の噴霧ノズル12を患者の左側の鼻腔内に
挿入し、反対側の噴霧ノズル12を患者の右側の鼻腔内
に挿入する。なお、片方の鼻腔内にのみ薬粉を投与する
場合には、投薬を必要としない側の鼻腔内には必ずしも
噴霧ノズル12を挿入する必要はない。
【0039】そして、投薬を行なう右側の鼻腔内に噴霧
ノズル12を挿入したら、通路開閉機構14の操作ボタ
ン17を矢示B方向に押込み、弁部16によって薬粉通
路11を閉塞した後、ポンプ7を押圧する。これによ
り、ポンプ7からカプセルK内に空気が流入し、該カプ
セルK内の薬粉を薬粉通路11側に流出させる。このと
きには、左側の鼻腔内に連通した薬粉通路11が通路開
閉機構14によって閉塞されているから、カプセルKか
ら流出した薬粉を右側の鼻腔に連通した薬粉通路11で
のみ流通させることができ、噴霧ノズル12を経由して
投薬を必要としている右側の鼻腔内にのみ薬粉を投与す
ることができる。
【0040】このように、本実施の形態によれば、薬粉
噴霧部9に片方の薬粉通路11を開放、閉塞する通路開
閉機構14を設ける構成としているから、患者の左,右
両側の鼻腔内に薬粉を同時に投与する場合には、通路開
閉機構14によって薬粉通路11を開放することによ
り、左,右の薬粉通路11,11等を経由して患者の
左,右の鼻腔内に薬粉を同時に噴霧することができる。
一方、左,右の鼻腔のうち、片方の鼻腔にのみ薬粉を投
与する場合には、通路開閉機構14が設けられた薬粉通
路11と反対側に位置する噴霧ノズル12を投薬する鼻
腔内に挿入し、通路開閉機構14によって薬粉通路11
を閉塞することにより、片方の薬粉通路11、噴霧ノズ
ル12で薬粉を流通させて片方の鼻腔内にのみ薬粉を噴
霧することができる。
【0041】従って、本実施の形態による鼻腔用投薬器
では、左,右両側の鼻腔内に同時に薬粉を投与すること
ができる上に、片方の鼻腔内にのみ薬粉を投与すること
ができるから、鼻腔の症状に対応した投薬を行なうこと
ができ、投薬器に対する信頼性等を向上することができ
る。
【0042】また、1個の投薬器で両鼻腔同時投薬、片
鼻腔投薬の2種類の投薬を行なうことができるから、従
来技術のように片鼻腔用の投薬器を別途保有することな
く、本実施の形態による投薬器を1個所有するだけで両
鼻腔同時投薬、片鼻腔投薬を行なうことができる。
【0043】さらに、通路開閉機構14を、薬粉噴霧部
9に形成された取付穴15と、該取付穴15に取付けら
れ、薬粉通路11を開閉する弁部16と、該弁部16を
操作する操作ボタン17と、前記弁部16を開弁方向に
付勢するコイルばね18とによって構成しているから、
操作ボタン17を指先等で押込むこだけで、弁部16に
よって薬粉通路11を容易に閉塞することができ、操作
性を高めることができる。
【0044】しかも、左,右の鼻腔内に同時に薬粉を投
与する通常の使用形態では、コイルばね18によって弁
部16を自動的に開弁させることができるから、通路開
閉機構14の弁部16の戻し忘れによる投薬不良を防止
することができる。
【0045】次に、図4は本発明の第2の実施の形態を
示すに、本実施の形態の特徴は、通路開閉手段を、薬粉
通路を開閉する弁部と、該弁部の外周側に設けられ薬粉
噴霧部に螺合するねじ部と、前記弁部を外部から回転操
作する操作部とによって構成したことにある。なお、本
実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構
成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものと
する。
【0046】21は第1の実施の形態による通路開閉機
構14に代えて用いられた本実施の形態による通路開閉
手段としての通路開閉機構で、該通路開閉機構21は、
後述の取付穴22、弁部23、ねじ部24および操作つ
まみ25によって構成されている。
【0047】22は薬粉噴霧部9の円弧状段部9Bに形
成された取付穴で、該取付穴22は、外部に開口した大
径穴部22Aと、該大径穴部22Aの底部側で円弧状通
路部11Aに開口した小径のねじ穴22Bとによって構
成されている。
【0048】23は取付穴22に設けられた弁部で、該
弁部23の外周側にはねじ部24が刻設され、該ねじ部
24はねじ穴22Bに螺合している。また、25は弁部
23に一体的に設けられた操作部としての操作つまみ
で、該操作つまみ25を回転させることで前記ねじ部2
4を介して弁部23を開閉弁する。
【0049】このように構成された通路開閉機構21
は、操作つまみ25を回転操作し、弁部23を薬粉通路
11に対して後退させることにより、左,右の薬粉通路
11を開放して薬粉の流通を許すことができる。また、
操作つまみ25を前述とは逆方向に回転操作し、弁部2
3を薬粉通路11内に前進させることにより、該弁部2
3によって薬粉通路11を閉塞し、一方の薬粉通路11
の薬粉の流通を禁止し、他方の薬粉通路11だけで薬粉
を流通させることができる。
【0050】かくして、このように構成された本実施の
形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様
の作用効果を得ることができるが、特に、本実施の形態
では、左,右両側の鼻腔内への同時投薬を連続して行な
う場合、片方の鼻腔への投薬を連続して行なう場合で
も、そのときの使用形態に固定した状態で投薬器を用い
ることができ、投薬動作毎の通路開閉機構21の操作を
省略して、取扱いを容易にすることができる。
【0051】なお、第1の実施の形態では、付勢手段と
してコイルばね18を用いた場合を例に挙げて説明した
が、本発明はこれに限らず、例えば、ゴムばね、皿ば
ね、板ばね等の他の付勢手段を用いてもよい。
【0052】また、各実施の形態では、薬粉室として薬
粉が充填されたカプセルを収容するカプセル収容室3を
例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例え
ば、薬粉室に直接的に薬粉を充填する構成としてもよ
い。
【0053】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、薬粉噴霧部に左,右の薬粉通路のうち、一方の薬
粉通路を開放、閉塞する通路開閉手段を設けている。こ
れにより、患者の左,右の鼻腔内に同時に薬粉を投与す
る場合には、通路開閉手段によって薬粉通路を開放した
状態で左,右の噴霧ノズルを鼻腔内に挿入し、ポンプか
ら空気を供給することにより薬粉室内の薬粉を左,右の
薬粉通路側に流出させることができ、噴霧ノズルから
左,右の鼻腔内に薬粉を同時に噴霧することができる。
また、片方の鼻腔、例えば右側の鼻腔内にのみ薬粉を投
与する場合には、通路開閉手段によって一方の薬粉通路
を閉塞し、この閉塞された薬粉通路と反対側に位置する
噴霧ノズルを右側の鼻腔に挿入し、ポンプから空気を供
給することにより薬粉室内の薬粉を開放されている側の
薬粉通路に流出させることができ、噴霧ノズルから右側
の鼻腔内にのみ薬粉を噴霧することができる。
【0054】従って、左,右両側の鼻腔内に同時に薬粉
を投与することができる上に、片方の鼻腔内にのみ薬粉
を投与することができるから、鼻腔の症状に対応した投
薬を行なうことができ、投薬器に対する信頼性等を向上
することができる。また、1個の投薬器で両鼻腔同時投
薬、片鼻腔投薬の2種類の投薬を行なうことができるか
ら、投薬器を1個所有するだけで両鼻腔同時投薬、片鼻
腔投薬を行なうことができる。
【0055】請求項2の発明によれば、左,右両側の鼻
腔内に同時に薬粉を投与する場合には、操作部に操作力
を作用させず自由状態にすることにより、付勢手段によ
って弁部が開弁方向に付勢されるから、薬粉通路を開放
することができる。一方、片方の鼻腔内にのみ薬粉を投
与する場合には、付勢手段の付勢力に抗して操作部を操
作することにより、弁部によって片方の薬粉通路を閉塞
することができる。これにより、操作部を指先等で操作
するだけで、弁部によって薬粉通路を容易に閉塞するこ
とができ、操作性を高めることができる。しかも、左,
右の鼻腔内に同時に薬粉を投与する通常の使用形態で
は、付勢手段によって弁部を自動的に開弁させることが
できるから、通路開閉手段の弁部の戻し忘れによる投薬
不良を防止することができる。
【0056】請求項3の発明によれば、左,右両側の鼻
腔内に同時に薬粉を投与する場合には、操作部を回転さ
せて弁部を移動させることにより、薬粉通路を定常的に
開放することができる。一方、片方の鼻腔内にのみ薬粉
を投与する場合には、操作部を前述とは逆方向に回転さ
せてねじ部により弁部を移動させることにより、該弁部
によって片方の薬粉通路を定常的に閉塞することができ
る。これにより、左,右両側の鼻腔内への同時投薬を連
続して行なう場合、片方の鼻腔への投薬を連続して行な
う場合でも、そのときの使用形態に固定した状態で投薬
器を用いることができ、投薬動作毎の通路開閉手段の操
作を省略して、取扱いを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による鼻腔用投薬器
を示す縦断面図である。
【図2】カプセル内の薬粉を左,右の薬粉通路に供給し
ている状態を示す要部拡大縦断面図である。
【図3】カプセル内の薬粉を片方の薬粉通路にのみ供給
している状態を示す図2と同様位置からみた要部拡大縦
断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態による通路開閉機構
を備えた鼻腔用投薬器を示す図2と同様位置からみた要
部拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1 カプセルホルダ(ホルダ) 3 カプセル収容室(薬粉室) 7 ポンプ 9 薬粉噴霧部 11 薬粉通路 12 噴霧ノズル 14,21 通路開閉機構(通路開閉手段) 16,23 弁部 17 操作ボタン(操作部) 18 コイルばね(付勢手段) 24 ねじ部 25 操作つまみ(操作部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 茂巳 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 谷澤 嘉行 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 柳川 明 神奈川県横浜市都筑区富士見が丘5−3

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬粉を収容する薬粉室を備えたホルダ
    と、薬粉室を挟んで該ホルダの一側に設けられ、薬粉室
    に向け空気を供給するポンプと、前記薬粉室を挟んで該
    ポンプと反対側に設けられ、該ポンプによって供給され
    る空気により薬粉室内の薬粉を左,右に分岐した薬粉通
    路を経由して別個の噴霧ノズルから患者の左,右の鼻腔
    内に向け噴霧する薬粉噴霧部とを備えてなる鼻腔用投薬
    器において、 前記薬粉噴霧部には前記左,右の薬粉通路のうち、一方
    の薬粉通路を開放、閉塞する通路開閉手段を設けたこと
    を特徴とする鼻腔用投薬器。
  2. 【請求項2】 前記通路開閉手段は、前記薬粉通路を開
    閉する弁部と、該弁部に接続され該弁部を外部から開閉
    操作する操作部と、前記弁部の開弁方向に向け該操作部
    を付勢する付勢手段とによって構成してなる請求項1に
    記載の鼻腔用投薬器。
  3. 【請求項3】 前記通路開閉手段は、前記薬粉通路を開
    閉する弁部と、該弁部の外周側に設けられ前記薬粉噴霧
    部に螺合するねじ部と、前記弁部を外部から回転操作す
    る操作部とによって構成してなる請求項1に記載の鼻腔
    用投薬器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005099650A1 (ja) * 2004-03-30 2005-10-27 Kobayashi Pharmaceutical Co., Ltd. 鼻洗浄器
JP2016539679A (ja) * 2013-10-22 2016-12-22 インスパイアード テクノロジーズ,インコーポレイテッド 純粋嗅剤に対する左右両側の嗅覚閾値の差を検出するための装置、システムおよび方法
CN114588419A (zh) * 2022-02-23 2022-06-07 广东固特超声股份有限公司 一种自动提神醒脑鼻腔润湿消炎灭菌装置

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CN114588419B (zh) * 2022-02-23 2023-04-18 广东固特超声股份有限公司 一种自动提神醒脑鼻腔润湿消炎灭菌装置

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