JP3828698B2 - ブリスタパック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば患者の息の吸込みによって薬粉を肺内に投与する吸入式投薬器に用いて好適なブリスタパックに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、喘息患者等のための薬粉の投与方法のうち、カプセル内に充填された薬粉を吸入する方法に用いる吸入式投薬器は、軸方向の一側がカプセル収容室となり、他側が薬粉を吸入する吸入口となった投薬器本体と、前記カプセル収容室を経由して大気側と吸入口とを連通する通気路と、前記カプセルに該通気路に連通する穴をあける穴あけ具とによって大略構成されている。
【0003】
また、吸入式投薬器には、1回分の薬粉を収容した薬粉収容部が周方向に複数設けられたブリスタパックを用いて薬粉を投与するものがあり、この種の吸入式投薬器は、例えば特開昭59−88158号公報、特開昭62−41668号公報報等によって知られている。
【0004】
さらに、この吸入式投薬器に用いられる従来技術のブリスタパックは、多数の膨出部が形成された底板と、該底板の表面側に貼り付けられ前記膨出部を閉塞して薬粉収容部を画成する蓋板とによって大略構成され、薬粉収容部内には粉体状の薬品(薬粉)が収容されている。
【0005】
そして、薬粉を投与するときには、針状をなした1本のプランジャによってブリスタパックに穴をあけ、薬粉収容部を吸入口に連通する。これにより、患者は、吸入口をくわえて息を吸込むことにより、薬粉収容部内の薬粉を吸入口から肺内に吸込むことができる。
【0006】
また、次回の投薬時には、ブリスタパックを回転させ、他の薬粉収容部を吸入口に連通することにより、カプセル等を交換することなく、続けて薬粉を吸入することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術によるブリスタパックは、1本のプランジャによってブリスタパックに穴をあけているから、該ブリスタパックには、ほぼ真直に貫通する2個の穴が形成されることになる。このため、薬粉収容部に流入する空気流は、2個の穴間で該薬粉収容部内を直線的に流通するだけである。
【0008】
従って、投与する薬粉の特性、例えば粒の大きさ(微粉末、顆粒等)、凝集性の強さ、1回に投与される薬粉の量等が異なる場合でも、空気流の流速、方向等が一定になってしまう。このため、薬粉収容部内に収容された薬粉を確実に拡散することができないから、該薬粉収容部内に薬粉が残ってしまい、患者に規定量の薬粉を投与することができず、薬粉の効能が低下するという問題がある。
【0009】
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、薬粉収容部内に収容された薬粉をその特性に応じて拡散し、投薬効率を向上することができようにしたブリスタパックを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によるブリスタパックは、膨出部が形成された底板と、該底板の表面側に設けられ前記膨出部を閉塞して薬粉収容部を画成する蓋板とからなる。
【0011】
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、膨出部を貫通して穿設される流入穴と流出穴との間に絞り通路を設けたことにある。
【0012】
このように構成したことにより、流入穴から薬粉収容部内に流入した空気流は、流出穴に向けて流れるときに絞り通路を通ることによって流速を速めるから、この絞り通路の通路面積を薬粉の特性に応じて適宜調整することにより、薬粉の特性に応じた最適な空気流を形成することができる。
【0013】
請求項2の発明によると、絞り通路には吸気動作時に開弁する弁体を設けたことにある。
【0014】
このように構成したことにより、吸気動作時の吸入力が弱い場合には、弁体は絞り通路を閉弁している。そして、吸入力が薬粉を拡散できる程度に強くなったときには、弁体は絞り通路を開弁して空気流の流通を許す。従って、吸入力が弱い状態での投薬を規制し、空気流が薬粉を十分に拡散できる状態となったときにのみ投薬を許すことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態によるブリスタパックを吸入式投薬器に用いた場合を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
【0016】
まず、図1ないし図12は本発明の第1の実施の形態を示す。最初に本実施の形態に適用される吸入式投薬器の構成について図1ないし図7を参照して説明する。
【0017】
1は吸入式投薬器の本体をなす投薬器本体で、該投薬器本体1は、後述するボディ2と吸入口7とによって大略構成されている。
【0018】
2は投薬器本体1のボディで、該ボディ2は、図3、図4に示す如く、後述する上板部4と下板部5とを連結すると共に、吸入口7が取付けられる円筒状の連結部3と、該連結部3から軸方向に延びた半円柱状の上板部4と、該上板部4の下側に隙間をもって前記連結部3から軸方向に延びた半円柱状の下板部5と、該各板部4,5間に形成された後述のホルダ装着溝6とによって構成され、全体としてほぼ円柱状をなしている。また、連結部3の内周側には吸入口7が螺着される雌ねじ3Aが刻設され、上板部4の外周側には、後述する穴あけ具12の支持部13を可動に支持する穴あけ具ガイド4Aが設けられている。
【0019】
6はボディ2に設けられたホルダ装着溝で、該ホルダ装着溝6は、連結部3側が溝奥面6Aとなると共に、上板部4の下面を天井面6Bとし、下板部5の上面を底面6Cとして形成されている。これにより、ホルダ装着溝6は、軸方向の一側、左方向および右方向の三方向に開口して形成されている。また、溝奥面6Aは、ホルダ8の外周形状に対応して凹円弧状をなしている。
【0020】
また、ホルダ装着溝6には、底面6Cのほぼ中央部に位置して中心突起6Dが上向きに突設され、該中心突起6Dはホルダ8の回転中心となるもので、後述する案内溝8Eに係合する。
【0021】
7はボディ2の連結部3に取付けられた吸入口で、該吸入口7は、基端側の外周に雄ねじ7Aが刻設され、先端側が漸次縮径している。また、吸入口7の基端側寄りには、複数個の補助通気孔7B,7B,…(2個のみ図示)が径方向に貫通して形成され、該補助通気孔7Bは、吸入口7から息を吸込んだときに該吸入口7内に外気を取入れることにより、吸気時の息苦しさを軽減するものである。そして、吸入口7は雄ねじ7Aを連結部3の雌ねじ3Aに螺着することにより、ボディ2に取付けられている。
【0022】
8はボディ2のホルダ装着溝6に着脱可能にして回転可能に装着されたホルダで、該ホルダ8は、図6、図7に示すように、ほぼ円形の板状体として形成されている。また、ホルダ8の表面側には、外周寄りに位置し周方向に45度の間隔をもって後述するブリスタパック21の膨出部23が嵌合する8個の嵌合凹部8A,8A,…が凹設され、該各嵌合凹部8Aには、ホルダ8の径方向に離間して流入側のピン穴8Bと流出側のピン穴8Cとが厚さ方向に貫通して形成されている。
【0023】
一方、ホルダ8の裏面側には、流入側の各ピン穴8Bよりも内周側で各ピン穴8B,8Cに対応して45度の間隔で8個の係合凹部8D,8D,…が設けられ、該各係合凹部8Dには、後述する位置決め機構9の球体9Bが係合する。また、ホルダ8の裏面側には、該ホルダ8の回転中心から径方向に延びる案内溝8Eが設けられ、該案内溝8Eはホルダ装着溝6の中心突起6Dをホルダ8の回転中心に案内するものである。
【0024】
そして、ホルダ8は、その表面側に後述するブリスタパック21を保持した状態で、案内溝8Eを中心突起6Dに係合させてホルダ装着溝6に差し込むことにより、該ホルダ装着溝6に回転可能に装着される。
【0025】
9,9はボディ2に設けられた位置決め機構(図5参照)で、該各位置決め機構9は、中心突起6Dを挟むように位置し、ホルダ装着溝6の底面6C(下板部5)に凹設された収容穴9Aと、該収容穴9Aに抜止め状態で収容された球体9Bと、前記収容穴9A内に位置して該球体9Bを突出方向に付勢するコイルばね9Cとによって構成されている。
【0026】
そして、位置決め機構9は、ホルダ装着溝6にホルダ8を装着し、この状態で該ホルダ8を回転させたときに、球体9Bをホルダ8の係合凹部8Dに係合し、各嵌合凹部8A(ブリスタパック21の薬粉収容部25)のうちの一つを後述の穴あけ具12による穴あけ位置、即ち薬粉を投与する投薬位置に位置決めするものである。
【0027】
10はボディ2に設けられた流入側通気路で、該流入側通気路10は、外部の空気をホルダ8の嵌合凹部8Aに向け流通させるものである。そして、流入側通気路10は、上板部4内を軸方向に延び一端側が上板部4の端面で大気側に開口した上流入通路10Aと、下板部5内を軸方向に延び一端側が下板部5の端面で大気側に開口した下流入通路10Bと、穴あけ具ガイド4A内から該各流入通路10A,10Bの他端に連通するように上板部4と下板部5に亘って径方向に形成されたピン挿通穴10Cとによって構成され、前記ピン挿通穴10Cはホルダ8のピン穴8Bと連通可能な位置に形成されている。
【0028】
また、11はボディ2に設けられた流出側通気路で、該流出側通気路11は、ブリスタパック21の薬粉収容部25内の薬粉を吸入口7側に流出させるものである。そして、流出側通気路11は、ホルダ8のピン穴8Cと連通するように流入側通気路10のピン挿通穴10Cと平行に延びたピン挿通穴11Aと、上板部4から連結部3に亘って軸方向に延び一端側が該ピン挿通穴11Aに連通し他端側が吸入口7内に開口した上流出通路11Bと、下板部5から連結部3に亘って軸方向に延び一端側が該ピン挿通穴11Aに連通し他端側が吸入口7内に開口した下流出通路11Cとによって構成されている。
【0029】
12は後述するブリスタパック21に穴あけを施すための穴あけ具で、該穴あけ具12は、図1に示すように、穴あけ具ガイド4A内に可動に支持された支持部13と、基端側が該支持部13に取付けられ、先端側がピン挿通穴10C,11A内に延びたピン14,14と、前記支持部13と上板部4との間に設けられた戻しばね15とによって大略構成されている。
【0030】
ここで、穴あけ具12は、支持部13を戻しばね15に抗して穴あけ具ガイド4A内に押込み、ピン14,14をピン挿通穴10C,11A内に挿入することにより、該ピン14,14の先端をブリスタパック21に貫通させ、薬粉収容部25を画成している底板22の膨出部23と蓋板24とにそれぞれ流入穴H1 と流出穴H2 (後述する図11、図12に図示)をあけるものである。また、支持部13への押圧力を取除くと、戻しばね15の付勢力によって該支持部13、ピン14,14が初期位置まで後退する。
【0031】
次に、上述した吸入式投薬器に用いられる本実施の形態によるブリスタパックについて図8ないし図10に従って説明する。
【0032】
21は吸入式投薬器に着脱可能に装着される本実施の形態によるブリスタパックで、該ブリスタパック21は、後述する底板22、蓋板24、薬粉収容部25、絞り通路26等によって構成されている。
【0033】
22はブリスタパック21のベースとなる底板で、該底板22は、アルミニウム材料、樹脂材料等を用いて薄肉な円板状に形成されている。そして、底板22には、全周に亘って多数の膨出部23,23,…が設けられ、該各膨出部23は、底板22の外周寄りに位置して周方向に45度間隔で8箇所に配置されている。
【0034】
ここで、膨出部23は、図9、図10に示す如く、底板22の径方向に長円形状に延びた膨らみとして形成され、その内側位置,外側位置にほぼ半球状の内側凸部23A,外側凸部23Bを有している。また、内側凸部23Aと外側凸部23Bとの間は、後述の蓋板24に接近した位置で内側凸部23Aと外側凸部23Bとを接続することにより、蓋板24との間に後述の絞り通路26を形成する絞り部23Cとなっている。
【0035】
24は底板22の表面に貼り付けられた蓋板で、該蓋板24は、アルミニウム材料、樹脂材料等を用いて薄肉な円板状に形成されている。そして、蓋板24は、底板22に形成された各膨出部23を閉塞することにより、該膨出部23との間に後述の薬粉収容部25を画成している。
【0036】
25は膨出部23と蓋板24との間に画成された薬粉収容部で、該薬粉収容部25内には薬粉が収容されている。また、薬粉収容部25には、後述の流入穴H1 と流出穴H2 との間に位置して絞り通路26が形成されている。
【0037】
26は流入穴H1 と流出穴H2 との間に位置して膨出部23の絞り部23Cと蓋板24との間に形成された絞り通路で、該絞り通路26は、薬粉収容部25内を流入穴H1 から流出穴H2 に流れる空気流の流速を速めたり、薬粉収容部25内に適度な乱流を発生させることにより、薬粉収容部25内の空気流を薬粉の特性に応じて形成し、薬粉の拡散を良好にするものである。
【0038】
本実施の形態による吸入式投薬器、ブリスタパック21は上述の如き構成を有するもので、次に、患者が薬粉を吸入するまでの準備動作および吸入時の空気と薬粉の流れについて、図11および図12に従って説明する。
【0039】
まず、ボディ2のホルダ装着溝6からホルダを取外す。この場合には、ホルダ8に形成された案内溝8Eを吸入口7側に配置し、位置決め機構9に抗してホルダ8を引き抜くことによって取外すことができる。
【0040】
次に、取外したホルダ8の表面側にブリスタパック21を配置する。このときに、ブリスタパック21の各膨出部23(薬粉収容部25)をホルダ8の各嵌合凹部8Aに嵌合させることにより、ホルダ8に対しブリスタパック21を位置決めでき、また両者を一体的に回転させることができる。
【0041】
このようにブリスタパック21をホルダ8に載せたら、該ホルダ8をホルダ装着溝6に装着する。この場合には、案内溝8Eを吸入口7に向けた状態で、該案内溝8Eに中心突起6Dを係合し、ホルダ8をホルダ装着溝6内に押し込む。そして、ホルダ8を完全に押し込んだら、該ホルダ8を任意の方向に回転することにより、ホルダ8の係合凹部8Dに位置決め機構9の球体9Bを係合させる。これにより、ブリスタパック21の各薬粉収容部25のうちの一つを穴あけ具12による穴あけ位置(薬粉の投薬位置)に位置決めすることができる。
【0042】
次に、薬粉を吸入する場合の動作について説明する。まず、穴あけ位置に配置されたブリスタパック21に貫通穴をあけるべく、穴あけ具12の支持部13を押圧する。そして、図11、図12に示すように、一側のピン14によって膨出部23と蓋板24に流入側通気路10に連通する流入穴H1 をあけ、他側のピン14によって膨出部23と蓋板24に流出側通気路11に連通する流出穴H2 をあける。これにより、ブリスタパック21の薬粉収容部25は、流入穴H1 を介して流入側通気路10に連通し、流出穴H2 を介して流出側通気路11に連通する。
【0043】
次に、患者が吸入口7を口にくわえ、この状態で息を吸込むと、空気は流入側通気路10、流入穴H1 を通って薬粉収容部25に流入する。このときに、流入穴H1 から流出穴H2 に向けて流れる空気流は、絞り通路26を通過するから、該絞り通路26は、空気流の流速を速め、適度な乱流を発生することにより、薬粉を拡散し微粒化することができる。これにより、薬粉収容部25内の薬粉のほぼ全部を空気流と一緒に流出穴H2 、流出側通気路11を介して吸入口7側に流出することができ、規定量の薬粉を患者の口内、気管を介して肺内に吸込ませることができる。
【0044】
さらに、2回目の投薬動作を行なう場合には、ホルダ8を45度回転させ、隣りの係合凹部8Dに位置決め機構9の球体9Bを係合させる。そして、上述した穴あけ動作、吸入動作を行なうことにより、連続して薬粉を吸入することができる。このようにして8回の投薬動作を行なったら、ホルダ8を取外してブリスタパック21を新しいものに交換する。
【0045】
以上のように、本実施の形態によれば、ブリスタパック21の薬粉収容部25には、流入穴H1 と流出穴H2 との間に位置して膨出部23の絞り部23Cにより絞り通路26を設けているから、この絞り通路26によって薬粉収容部25内を流れる空気流を、薬粉に応じて調整することができる。この結果、投与する薬粉の特性、例えば粒の大きさ(微粉末、顆粒等)、凝集性の強さ、1回に投与される薬粉の量等に応じて絞り通路26の通路面積を調整することにより、薬粉に応じた空気流(乱流)を形成することができるから、薬粉収容部25に収容された規定量の薬粉を患者に投与することができ、薬粉の効能を高めて信頼性を向上することができる。
【0046】
しかも、薬粉を収容しているブリスタパック21自体に絞り通路26を設けているから、薬粉の種類毎に最適な絞り通路26を形成することができ、投薬効率をより一層向上することができる。
【0047】
次に、図13は本発明の第2の実施の形態を示す。本実施の形態の特徴は、膨出部を貫通して穿設される流入穴と流出穴との間に絞り通路を設け、この絞り通路には吸気動作時に開弁する弁体を設けたことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0048】
31は第1の実施の形態によるブリスタパック21に代えて用いられた本実施の形態によるブリスタパックで、該ブリスタパック31は、後述する底板32、蓋板34、薬粉収容部35、絞り通路36、フラップ弁37等によって構成されている。
【0049】
32はブリスタパック31のベースとなる本実施の形態による底板で、該底板32は、前述した第1の実施の形態による底板22とほぼ同様に、アルミニウム材料、樹脂材料等を用いて薄肉な円板状に形成され、全周に亘って多数の膨出部33,33,…が設けられている。また、膨出部33は、内側凸部33Aと外側凸部33Bを有し、該各凸部33A,33B間は絞り部33Cとなっている。
【0050】
一方、34は底板32の表面に貼り付けられた蓋板で、該蓋板34は、前記第1の実施の形態で述べた蓋板24とほぼ同様に、アルミニウム材料、樹脂材料等を用いて薄肉な円板状に形成されている。しかし、蓋板34は、後述する絞り通路36を開閉するフラップ弁37が設けられている点で第1の実施の形態による蓋板24と相違している。
【0051】
35は膨出部33と蓋板34との間に画成された薬粉収容部で、該薬粉収容部35内には薬粉が収容されている。
【0052】
また、36は前述した第1の実施の形態と同様に形成される流入穴H1 と流出穴H2 との間に位置して膨出部33の絞り部33Cと蓋板34との間に形成された絞り通路、37は該絞り通路36を開閉するように蓋板34に設けられた弁体としてのフラップ弁で、該フラップ弁37は、吸気動作時の吸入力が弱い場合には、図13中に実線で示すように絞り通路36を閉弁している。そして、吸入力が薬粉を拡散できる程度に強くなったときには、二点鎖線で示すように絞り通路36を開弁して空気流の流通を許す構成となっている。
【0053】
かくして、本実施の形態によれば、フラップ弁37によって吸入力が弱い状態での投薬を規制することができ、空気流が薬粉を十分に拡散できる状態となったときにのみ投薬を許すことができる。さらに吸入力の強弱に対応して間欠的(パルス的)に薬粉を投与することができる。これにより、薬粉を十分に拡散することができ、投薬効率を向上することができる。
【0054】
なお、第1の実施の形態では、ブリスタパック21には周方向に8個の膨出部23(薬粉収容部25)を設けた場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば膨出部が2個以上7個未満または9個以上設けられたブリスタパックを用いてもよい。この場合には、ホルダ8の嵌合凹部8A、ピン穴8B,8C、係合凹部8Dの数を膨出部の数に対応させればよい。また、この構成は第2の実施の形態にも適用することができるものである。
【0055】
また、第1の実施の形態では、膨出部23を底板22の径方向に延びる長円形状の膨らみとして形成した場合を例に挙げて説明したが、本発明にこれに限らず、例えば図14に示す変形例のように、膨出部23′を瓢箪状に形成してもよい。この場合には、絞り通路の通路面積を小さくすることができ、空気流の流速をより一層速めることができる。
【0056】
【発明の効果】
以上詳述した如く、請求項1の発明によれば、膨出部を貫通して穿設される流入穴と流出穴との間に絞り通路を設けているので、流入穴から薬粉収容部内に流入した空気流が流出穴に向けて流れるときに、絞り通路によって流速を速めることができるから、この絞り通路の通路面積を薬粉の特性に応じて適宜調整することにより、薬粉の特性に応じた最適な空気流を形成することができる。この結果、薬粉収容部に収容された規定量の薬粉を患者に投与することができ、薬粉の効能を高めて信頼性を向上することができる。
【0057】
請求項2の発明によれば、絞り通路には吸気動作時に開弁する弁体を設けているので、吸気動作時の吸入力が弱い場合には、弁体によって絞り通路を閉弁することができる。そして、吸入力が薬粉を拡散できる程度に強くなったときには、弁体は絞り通路を開弁して空気流の流通を許すことができる。従って、吸入力が弱い状態での投薬を規制し、空気流が薬粉を十分に拡散できる状態となったときにのみ投薬を許すことができるから、吸入力の強弱に対応して間欠的(パルス的)に薬粉を投与することができ、薬粉を十分に拡散して投薬効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に適用された吸入式投薬器を示す縦断面図である。
【図2】 吸入式投薬器を示す平面図である。
【図3】 図1中のボディを単体で示す縦断面図である。
【図4】 ボディを図3中の矢示IV−IV方向からみた縦断面図である。
【図5】 ボディと位置決め機構を図1中の矢示V−V方向からみた横断面図である。
【図6】 ホルダを単体で示す平面図である。
【図7】 ホルダを単体で示す底面図である。
【図8】 本発明の第1の実施の形態によるブリスタパックを底部側からみた外観斜視図である。
【図9】 膨出部を単体で示す底面図である。
【図10】 膨出部、薬粉収容部、絞り通路部等を示す要部拡大縦断面図である。
【図11】 ブリスタパックの薬粉収容部内の薬粉を吸入している状態の吸入式投薬器を示す縦断面図である。
【図12】 ブリスタパックの薬粉収容部内での空気と薬粉の流れを示す図11中の要部拡大縦断面図である。
【図13】 本発明の第2の実施の形態によるブリスタパックの膨出部、蓋板、薬粉収容部、絞り通路、フラップ弁等を示す要部拡大縦断面図である。
【図14】 本発明の変形例による膨出部を単体で示す底面図である。
【符号の説明】
21,31 ブリスタパック
22,32 底板
23,33,23′ 膨出部
24,34 蓋板
25,35 薬粉収容部
26,36 絞り通路
37 フラップ弁(弁体)
H1 流入穴
H2 流出穴
Claims (2)
- 膨出部が形成された底板と、該底板の表面側に設けられ前記膨出部を閉塞して薬粉収容部を画成する蓋板とからなるブリスタパックにおいて、前記膨出部を貫通して穿設される流入穴と流出穴との間に絞り通路を設けたことを特徴とするブリスタパック。
- 前記絞り通路には吸気動作時に開弁する弁体を設けてなる請求項1に記載のブリスタパック。
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