JPH08238318A - 鼻腔用投薬器 - Google Patents

鼻腔用投薬器

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JPH08238318A
JPH08238318A JP7055195A JP7055195A JPH08238318A JP H08238318 A JPH08238318 A JP H08238318A JP 7055195 A JP7055195 A JP 7055195A JP 7055195 A JP7055195 A JP 7055195A JP H08238318 A JPH08238318 A JP H08238318A
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JP
Japan
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capsule
air
hole
drug
pin
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JP7055195A
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English (en)
Inventor
Hisatomo Oki
久朝 大木
Shigemi Nakamura
茂巳 中村
Kazunori Ishizeki
一則 石関
Akira Yanagawa
明 柳川
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
DOT KK
Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カプセルへ導入する空気流によりカプセル内
の薬品を拡散させ、投薬時の噴霧効率を高める。 【構成】 カプセル保持部2は内部にカプセルKを収容
するカプセル収容穴3、ポンプ部6から空気を供給する
空気供給通路11、カプセル保持部2から左,右の鼻腔
挿入部18,18に向けて設けた左,右の薬品通路1
9,19から構成する。穴あけ時には、カプセル保持部
2の側方から穴あけ具21を挿入し、カプセルKの上,
下に穴をあける。投薬時には、左,右の鼻腔挿入部1
8,18を鼻腔に挿入し、ポンプ部6を操作すれば、空
気通路16からカプセルKに流入した空気は、該カプセ
ルK内で薬品を攪拌した後、左,右の薬品通路19,1
9に向けて流出し、左,右の鼻腔に効率よく供給でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉体状の薬品を鼻腔内
に投与するのに用いて好適な鼻腔用投薬器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鼻アレルギー、喘息等の患者に
粉体状薬品を鼻腔を介して投与して治療する方法が採用
されている。また、この治療法では専用の噴霧器(鼻腔
用投薬器)を用いて、カプセル内に充填した粉体状の薬
品を鼻腔内へ投与するようになっている。
【0003】さらに、この治療法に用いられる噴霧器と
して特開昭59−34267号公報(以下、従来技術と
いう)に示すものが知られている。
【0004】この従来技術における噴霧器では、円筒部
材の空気流入側にポンプ部が設けられ、前記円筒部材の
空気流出側にカプセルが挿入される凹形状部が形成さ
れ、該凹形状部に先端部を嵌合することによってカプセ
ル収容部を形成し、該カプセル収容部からポンプ部に向
けて空気導入通路が形成されている。また、前記円筒部
材の底部には一の弁機構が設けられ、該弁機構により、
ポンプ部からカプセル収容部に向けて空気が流通するの
を許しつつ、カプセル収容部側から空気が逆流するのを
阻止している。さらに、前記ポンプ部の他側には他の弁
機構が設けられ、該弁機構により、ポンプ部の押圧時に
はカプセル収容部に空気導入通路を介して空気が供給さ
れ、ポンプ部の復帰時には外部から空気をポンプ部内に
吸込むようになっている。一方、前記円筒部材と先端部
に嵌合するキャップを有し、該キャップ内には軸方向に
延びるピンを設け、前記円筒部材の凹形状部と開口部を
有する先端部を嵌合させた状態でキャップを嵌着するこ
とにより、カプセルに穴あけを行う構成となっている。
【0005】従来技術によるものは上述の如き構成を有
するもので、まず投薬の準備としてカプセルに穴をあけ
る場合には、粉体状の薬品が充填されたカプセルを円筒
部材の凹形状部に挿入した後に、先端部を嵌合してカプ
セルをカプセル収容部に挿着する。そして、キャップを
先端部の開口部内にピンが挿通するように円筒部材に装
着することにより、該キャップ内に設けたピンによって
カプセルの軸方向両側に穴をあける。
【0006】次に、薬品を投与するには、円筒部材から
キャップを外し、先端部を患者の片方の鼻腔に挿入し、
ポンプ部を押圧することにより、他の弁機構が閉弁した
状態でポンプ部からの空気を空気導入通路、一の弁機構
を介してカプセル内に流通させ、該カプセル内の薬品を
開口部を介して患者の鼻腔内に送る。また、ポンプ部の
押圧力を解除すると、他の弁機構が開弁して該ポンプ部
内に空気を取入れる。なお、このポンプ部の復帰時に
は、一の弁機構が閉弁してカプセル収容部側から空気と
共にカプセル内の薬品が逆流するのを防止している。
【0007】そして、上述した動作を左,右の鼻腔に交
互に交換して繰返すことにより、患者への薬品の投与を
行うようになっている。
【0008】また、従来技術では鼻腔への投薬は左,右
の鼻腔に対して交互に行うために、カプセル収容部とカ
プセルとの間には隙間が設けられ、ポンプ部の1回のみ
の押圧動作でカプセル内の薬品が全部投与されないよう
にして、片方の鼻腔のみで約4回程度の動作でカプセル
内の薬品が投与されるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による噴霧器では、左,右の鼻腔への投薬を片方
ずつ行っているために、左,右の鼻腔に均等に供給すべ
く、何度もポンプ部の押圧と鼻腔への先端部の挿入を繰
返さなければならず、投薬動作が面倒である。
【0010】また、従来技術による噴霧器は、ポンプ部
の他に円筒部材、先端部、穴あけ用ピンが軸方向に設け
られたキャップからなるもので、部品点数が多くなると
共に、キャップを紛失する等の問題がある。
【0011】また、円筒部材の底部に設けられた一の弁
機構と、ポンプ部の他側に設けられた他の弁機構との2
つの弁機構を有しているから、部品点数が多くなる上
に、全体の構成が複雑化してしまい、組立作業性の面か
ら生産性の低下を招くという問題がある。
【0012】さらに、円筒部材の底部に設けた一の弁機
構によってカプセル収容部内の薬品がポンプ側に逆流す
るのを防止するようにしているものの、投薬器の使用に
伴なって弁に薬品が付着して堆積するから、該弁機構を
頻繁に清掃しなくてはならず、取扱いが面倒になる上
に、清掃を怠り薬品の堆積によって弁による密閉性が低
下した場合には、間隙から薬品がポンプ部側に逆流して
しまい、ポンプ部の清掃を頻繁に行なわなくてはならな
いばかりか、カプセル内の薬品が規定量よりも減少し、
患者に必要な薬品の規定量を投与することができなくな
るという問題がある。
【0013】本発明は上述した従来技術の種々の問題に
鑑みなされたもので、カプセル内の薬品の噴霧効率を高
めることにより、投薬動作時の取扱いを容易にできるよ
うにした鼻腔用投薬器を提供することを目的としてい
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明による鼻腔用投薬器は、内部に
粉体状の薬品が充填されたカプセルを収容する収容穴を
有するカプセル保持部と、該カプセル保持部の収容穴に
向けて空気を供給するため、該カプセル保持部の空気流
入側に設けられたポンプ部と、該ポンプ部の吐出側と前
記カプセル保持部の収容穴とを連通する空気通路と、前
記カプセル保持部の空気流出側に突出して設けられた
左,右の鼻腔挿入部と、前記空気通路を介して前記ポン
プ部から供給される空気によってカプセル内の薬品を患
者の左,右の鼻腔内に向けて噴霧するため、一端側が前
記カプセル保持部の収容穴に連通し他端側が該各鼻腔挿
入部先端で噴霧口となった左,右の薬品通路と、前記カ
プセル保持部の収容穴に収容されたカプセルに穴をあけ
る穴あけ具とからなり、該穴あけ具は、前記空気通路に
対応する流入穴をカプセルに形成する第1のピンと、前
記左,右の薬品通路に対応する左,右の流出穴をカプセ
ルに形成する第2のピンとを備えてなる。
【0015】また、請求項2の発明のように、前記穴あ
け具は、カプセル保持部の径方向に移動可能に設けられ
た基部と、基端側が該基部に取付けられ、先端側がカプ
セルの外周に達する短尺の第1のピンと、基端側が前記
基部に取付けられ、先端側がカプセルを径方向に貫通す
る長尺の第2のピンとから構成してもよい。
【0016】さらに、請求項3の発明のように、前記穴
あけ具の第1のピンを内部が空気通路となるパイプ状に
形成し、該第1のピンの基端側をポンプ部に接続すると
共に先端側を収容穴内に突出させてもよい。
【0017】また、請求項4の発明のように、前記ポン
プ部の空気吐出側には、カプセル内から空気通路側に逆
流する薬品を捕捉する薬品捕捉部を設けるのが好まし
い。
【0018】
【作用】請求項1の発明の構成では、穴あけ時には、カ
プセル保持部の収容穴にカプセルを収容した後に、穴あ
け具の第1のピンで空気通路に対応する流入穴を形成
し、第2のピンで左,右の薬品通路に対応する一対の流
出穴を形成する。また、投薬時には、ポンプ部から空気
を供給し、この空気を空気通路から流入穴を介してカプ
セル内に流入させ、該カプセル内から各流出穴を介して
各薬品通路側に流通させることにより、カプセル内の薬
品を各流出穴から各薬品通路側に流出させて噴霧口から
患者の左,右の鼻腔に送り込むことができる。
【0019】また、請求項2の発明の構成により、穴あ
け具の基部をカプセル保持部側に押圧して移動させる
と、第1のピンによってカプセルに流入穴が形成され、
第2のピンによってカプセルに径方向に貫通する左,右
の流出穴が形成される。
【0020】さらに、請求項3の発明の構成により、カ
プセル保持部の収容穴に収容されたカプセルには第1の
ピンが刺さった状態となるから、ポンプ部から供給され
る空気を第1のピンの空気通路を介してカプセル内に直
接的に供給できる。
【0021】さらにまた、請求項4の発明の構成によ
り、カプセルの穴あけ時やポンプ部内に空気を吸込むと
きには、カプセル内から空気通路側に落下または逆流す
る薬品を薬品捕捉部によって捕捉でき、かつ捕捉した薬
品を投薬時にポンプ部からの空気によってカプセル内の
薬品と共に患者の左,右の鼻腔に搬送できる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例による鼻腔用投薬器を
図1ないし図8に基づいて説明する。
【0023】まず、図1ないし図4に本発明の第1の実
施例を示す。
【0024】図中、1は本実施例による鼻腔用投薬器を
示し、該鼻腔用投薬器1は、後述するカプセル保持部
2、ポンプ部6、空気通路16、薬品通路19、穴あけ
具21から大略構成されている。
【0025】2は鼻腔用投薬器1の本体をなすカプセル
保持部を示し、該カプセル保持部2の中央には、上方に
向けて開口する有底状のカプセル収容穴3が形成され、
該カプセル収容穴3の開口側には蓋体4が開閉可能に取
付けられている。また、該カプセル保持部2の下端側に
は、ポンプ部6の供給弁8が嵌着される嵌着穴5が形成
されている。なお、蓋体4はカプセル保持部2のカプセ
ル収容穴3の上部を3面で切欠き、1面を支持部として
開閉可能に取付けられている。
【0026】6はカプセル保持部2の下側に設けられた
ポンプ部を示し、該ポンプ部6は、後述するポンプ本体
7、供給弁8、吸込弁15から構成されている。
【0027】7はゴム材料から密閉容器として形成され
たポンプ本体、8は該ポンプ本体7の上部左寄りに設け
られた供給弁をそれぞれ示し、該供給弁8は、カプセル
保持部2の嵌着穴5に嵌合される弁ケース9と、該弁ケ
ース9内に形成された弁室10と、前記弁ケース9底部
側に位置してポンプ本体7と連通する空気供給通路11
と、前記弁ケース9の上側に位置して弁室10内に突出
する柱状突起12と、前記空気供給通路11を開閉する
弁体13とから構成され、前記弁体13はポンプ本体7
から空気が供給されたときに空気供給通路11を開放
し、ポンプ本体7内に吸込むときには着座して空気供給
通路11を閉塞するようになっている。
【0028】また、14は供給弁8の柱状突起12内に
設けられた薬品捕捉部で、該薬品捕捉部14は、空気通
路16に連通する縦穴14Aと、該縦穴14Aに下側か
ら直交するように伸長した横穴14BとからT字状に形
成されている。そして、該薬品捕捉部14は、空気通路
16、縦穴14Aを介して逆流する薬品を横穴14B内
に捕捉すると共に、投薬時には捕捉した薬品を空気通路
16等を介してカプセル収容穴3側に戻すものである。
【0029】15はポンプ本体7の底部側に設けられた
吸込弁を示し、該吸込弁15は、中央部に位置してポン
プ本体7内と外部とを連通する吸込通路15Aと、該吸
込通路15Aを開閉弁する弁体15Bとから構成され、
該弁体15Bはポンプ本体7内の空気を供給するときに
は閉弁し、弾性力によって外気を吸込むときには開弁す
る。
【0030】16はカプセル保持部2の下側に設けられ
た空気通路で、該空気通路16は一端側が薬品捕捉部1
4の縦穴14Aと連通し、他端側がカプセル収容穴3の
下側寄りに開口するL字状に形成されている。また、該
空気通路16には、該空気通路16の途中から径方向に
同軸に伸長するピン穴17が設けられている。
【0031】18,18はカプセル保持部2の上側に設
けられた左,右の鼻腔挿入部で、該各鼻腔挿入部18は
上方に向けて漸次縮径する円錐台状に形成されている。
【0032】19,19はカプセル保持部2から左,右
の鼻腔挿入部18,18に亘り独立して設けられた左,
右の薬品通路を示し、該各薬品通路19は、一端側がカ
プセル収容穴3の上側寄りに開口し、他端側が左,右の
鼻腔挿入部18,18の先端まで伸長して噴霧口19A
となるL字状に形成されている。また、該各薬品通路1
9の一端側は、カプセル収容穴3を挟んで同軸に対向
し、左の薬品通路19には径方向に同軸に伸長するピン
穴20がピン穴17と平行に設けられている。
【0033】21はカプセル保持部2の左側に設けられ
た穴あけ具を示し、該穴あけ具21は、カプセル保持部
2に接近,離間可能に設けられた基部22と、基端側が
該基部22の下側に挿嵌され、先端側がピン穴17に進
入した第1のピン23と、基端側が前記基部22の上側
に挿嵌され、先端側がピン穴20に進入した第2のピン
24と、前記基部22とカプセル保持部2との間に設け
られたばね部材25とから構成されている。
【0034】また、前記第1のピン23は、図3に示す
ようにその長さ寸法が基部22をカプセル保持部2に当
接させた状態でカプセルKに単一の流入穴H1 を形成す
るように短尺に設定され、一方、前記第2のピン24は
その長さ寸法が基部22をカプセル保持部2に当接させ
た状態でカプセルKを貫通して一対の流出穴H2 ,H2
を形成するように長尺に設定されている。
【0035】26,26はピン穴17,20の開口端部
に挿嵌されたシールゴムで、該各シールゴム26は弾性
材料によって形成され、ピン穴17,20とピン23,
24との間をシールするものである。
【0036】本実施例による鼻腔用投薬器1は上述した
如く構成されるもので、次に、カプセルの穴あけ時の動
作について説明する。
【0037】まず、蓋体4を開けてカプセル収容穴3内
にカプセルKを挿入した後、蓋体4を閉じる(図2参
照)。
【0038】次に、穴あけ具21の基部22をカプセル
保持部2に接近させるように押圧することにより、図3
に示す如く、第1のピン23によってカプセルKの下側
寄りに空気通路16に対応して単一の流入穴H1 が形成
でき、第2のピン24によってカプセルKの上側寄りに
左,右の薬品通路19に対応して左,右一対の流出穴H
2 が形成できる。また、穴あけ後には、ばね部材25の
ばね力によって基部22が初期位置に自動的に復帰する
ようになっている。
【0039】次に、前述のようにカプセルKに穴あけが
行なわれた状態で、患者に投薬を行なう場合の動作につ
いて説明する。
【0040】まず、左,右の鼻腔挿入部18を患者の
左,右の鼻腔にそれぞれ挿入し、ポンプ部6のポンプ本
体7をつぶすように押圧することにより、供給弁8の弁
体13を開弁させてカプセル収容穴3側に向けて空気を
供給する。
【0041】これにより、ポンプ部6からの空気は、図
4に示す如く、空気通路16から流入穴H1 を介してカ
プセルK内に流入し、左,右の流出穴H2 ,H2 から
左,右の薬品通路19,19を介して患者の鼻腔に流れ
る。
【0042】このときには、カプセルK内に空気通路1
6に対応する流入穴H1 から効果的に空気を流入させる
ことができるから、カプセルK内の薬品を積極的に攪拌
することができる。さらには、この攪拌した薬品を左,
右の薬品通路19,19に対応する左,右の流出穴H2
,H2 から空気と共に患者の左,右の鼻腔に効率よく
送ることができる。
【0043】そして、1回の投薬動作が終了したら、ポ
ンプ本体7をつぶしていた力を取除くことにより、該ポ
ンプ本体7が弾性力によって初期形状に復帰する。そし
て、このときには供給弁8の弁体13が閉弁し、吸込弁
15の弁体15Bが二点鎖線で示すように開弁して外気
を流入させるようになっている。
【0044】また、このポンプ部6の復帰時に空気通路
16側に僅かに逆流する薬品は、薬品捕捉部14の横穴
14B内に捕捉され、ポンプ本体7内への侵入が防止さ
れている。さらに、横穴14B内に捕捉した薬品は、次
の投薬時に供給される空気と共にカプセルK内に戻さ
れ、該カプセルK内の薬品と共に、患者の左,右の鼻腔
へ供給される。この結果、鼻腔用投薬器1内に残る薬品
の量を低減でき、カプセルK内に充填された薬品の規定
量を確実に患者に投与することができると共に、当該鼻
腔用投薬器1の清掃頻度を減らすことができる。
【0045】かくして、本実施例によれば、カプセルK
に空気通路16に対応する単一の流入穴H1 と左,右の
薬品通路19,19に対応する左,右の流出穴H2 ,H
2 を形成することにより、ポンプ部6からの空気をカプ
セルK内に効果的に流入させて該カプセルK内の薬品を
積極的に攪拌させることができ、しかも、この攪拌した
薬品を左,右の流出穴H2 ,H2 から左,右の薬品通路
19,19側に直接的に供給し、該左,右の薬品通路1
9,19の噴霧口19Aから患者の左,右の鼻腔に同
時、かつ効率よく送ることができるから、投薬時には少
ない投薬動作でしかも患者の鼻腔に薬品を殆ど均一に投
与することができる。この結果、従来技術のように、患
者の片方の鼻腔毎に投薬器を挿入し、左,右の鼻腔に交
互に何回も繰返して投薬することなく、3回程度ポンプ
部6を押圧動作することにより、薬品を患者に投与で
き、投薬動作を簡略化することができる。
【0046】また、穴あけ具21の第1のピン23を短
尺に形成し、第2のピン24を長尺に形成しているか
ら、基部22の1回の押圧動作でカプセルKに単一の流
入穴H1 と左,右一対の流出穴H2 ,H2 を形成するこ
とができ、穴あけ作業時の作業性を向上して取扱いを容
易にすることができる。
【0047】また、鼻腔用投薬器1はポンプ部6と一体
のカプセル保持部2および穴あけ具21の2部材からな
るもので、部品点数が少なく紛失の虞れも少ない。
【0048】さらに、ポンプ部6の吐出側に薬品捕捉部
14を設け、カプセルK内から空気通路16側に逆流す
る薬品をこの薬品捕捉部14で捕捉し、この捕捉した薬
品も次回の投薬時に空気と一緒に患者に投与することが
できるから、鼻腔用投薬器1内に残る薬品量を殆どなく
すことができ、カプセルKに充填された薬品を確実に患
者に投与することができる。また、鼻腔用投薬器1の清
掃回数も従来技術に比べて大幅に減らすことができる。
【0049】次に、図5ないし図8に第2の実施例を示
すに、本実施例の特徴は、カプセルを横倒しに配設する
と共に、第1のピンをパイプ状に形成してポンプ部から
の空気をカプセル内に直接流入させたことにある。
【0050】図中、31は本実施例による鼻腔用投薬器
を示し、該鼻腔用投薬器31は、後述するカプセル保持
部32、ポンプ部38、第1のピン48、空気通路4
9、薬品通路51、第2のピン52から大略構成されて
いる。
【0051】32は鼻腔用投薬器31の本体をなすカプ
セル保持部を示し、該カプセル保持部32は、カプセル
Kの外形に対応するように形成されたカプセル収容穴3
3を有する上側ホルダ34と、該上側ホルダ34と嵌合
してカプセル収容穴33を閉塞する嵌合穴35を有する
下側ホルダ36とから構成されている。また、前記下側
ホルダ36には、中央に位置して後述する供給弁40の
弁ケース41が嵌着される嵌着穴37が形成されてい
る。
【0052】38は下側ホルダ36の下側に設けられた
ポンプ部を示し、該ポンプ部38は、後述するポンプ本
体39、供給弁40、薬品捕捉部46、吸込弁47から
構成されている。
【0053】39はゴム材料から密閉容器として形成さ
れたポンプ本体、40は該ポンプ本体39の上部に設け
られた供給弁をそれぞれ示し、該供給弁40は、下側ホ
ルダ36の嵌着穴37に嵌合される弁ケース41と、該
弁ケース41内に形成された弁室42と、前記弁ケース
41底部側に位置してポンプ本体39と連通する空気供
給通路43と、前記弁ケース41の上側に位置して弁室
42内に突出する柱状突起44と、前記空気供給通路4
3を開閉する弁体45とから構成され、前記弁体45は
ポンプ本体39から空気が供給されたときに空気供給通
路43を開放し、ポンプ本体39内に吸込むときには着
座して空気供給通路43を閉塞するようになっている。
【0054】また、46は供給弁40の柱状突起44内
に設けられた横穴状の薬品捕捉部で、該薬品捕捉部46
は、カプセルKの穴あけ時に落下する薬品やポンプ本体
39の復帰時に逆流する薬品を捕捉すると共に、投薬時
には捕捉した薬品を空気通路49を介してカプセルK側
に戻すものである。
【0055】47はポンプ本体39の底部側に設けられ
た吸込弁を示し、該吸込弁47は、中央部に位置してポ
ンプ本体39内と外部とを連通する吸込通路47Aと、
該吸込通路47Aを開閉弁する弁体47Bとから構成さ
れ、該弁体47Bはポンプ本体39内の空気を供給する
ときには閉弁し、弾性力によって外気を吸込むときには
開弁する。
【0056】48は弁ケース41の中央に設けられ、第
2のピン52と共に穴あけ具を構成する第1のピンを示
し、該第1のピン48は内部が噴霧口49Aを有する空
気通路49となるパイプ状に形成され、その基端側が柱
状突起44に嵌合して薬品捕捉部46に開口し、先端側
がカプセル収容穴33内に突出してカプセルKに流入穴
H3 を形成する穿孔部48Aとなっている。
【0057】50,50は上側ホルダ34の上側に設け
られた左,右の鼻腔挿入部で、該各鼻腔挿入部50は上
方に向けて漸次縮径する円錐台状に形成されている。
【0058】51,51は上側ホルダ34から左,右の
鼻腔挿入部50,50に亘り独立して設けられた左,右
の薬品通路を示し、該各薬品通路51は、一端側がカプ
セル収容穴33の両端側に開口し、他端側が左,右の鼻
腔挿入部50,50の先端まで平行に伸長して噴霧部5
1Aとなっている。
【0059】52,52は左,右の薬品通路51,51
に挿脱可能に設けられた一対の第2のピンを示し、該各
第2のピン52の基端側は基部53の両端に一体的に嵌
合されている。そして、該各第2のピン52は、左,右
の薬品通路51,51内に挿入されることにより、カプ
セルKに左,右の薬品通路51,51に対応する左,右
の流出穴H4 ,H4 を形成するものである。
【0060】本実施例による鼻腔用投薬器31は上述の
如き構成を有するもので、カプセルKの穴あけ時には、
上側ホルダ34と下側ホルダ36を分割し、上側ホルダ
34のカプセル収容穴33内にカプセルKを挿入した
後、上側ホルダ34を下側ホルダ36に嵌合する。これ
により、図6に示す如く、カプセルKの中央に流入穴H
3 を介して第1のピン48が突き刺さり、該カプセルK
内に空気通路49が連通する。
【0061】そして、図7に示すように左,右の薬品通
路51に第2のピン52,52を挿入し、カプセルKの
両端側に左,右の薬品通路51,51に対応する左,右
の流出穴H4 ,H4 を形成した後、各第2のピン52を
抜き取る。
【0062】次に、カプセルKに穴あけが行なわれた状
態で、投薬を行なう場合には、左,右の鼻腔挿入部5
0,50を患者の左,右の鼻腔にそれぞれ挿入し、ポン
プ部38のポンプ本体39をつぶすように押圧すること
により、空気通路49から直接カプセルK内に空気を供
給する。
【0063】これにより、ポンプ部38からの空気を、
図8に示す如く、カプセルK内に効果的に流入させ、該
カプセルK内の薬品を積極的に攪拌することができる。
さらには、この攪拌した薬品を左,右の流出穴H4 ,H
4 から左,右の薬品通路51,51から空気と共に患者
の左,右の鼻腔に効率よく送ることができる。
【0064】なお、ポンプ本体39の復帰動作および薬
品捕捉部46による作用効果は前記第1の実施例による
ものと同様である。
【0065】かくして、このように構成された本実施例
においても、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を
得ることができるものの、第1のピン48をパイプ状に
して空気通路49を形成し、ポンプ部38からの空気を
直接カプセルK内に供給すると共に、カプセルKを横倒
しにして左,右の薬品通路51,51を直線的に形成し
ているから、カプセルK内で薬品をより効果的に攪拌す
ることができる上に、左,右の薬品通路51,51から
抵抗なく薬品を噴霧させることができ、投薬効率を一層
向上させることができる。
【0066】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、カプセル保持部の収容穴にカプセルを収容した後
に、穴あけ具の第1のピンで空気通路に対応する流入穴
を形成し、第2のピンで左,右の薬品通路に対応する一
対の流出穴を形成した状態で、ポンプ部から空気を供給
し、この空気を空気通路から流入穴を介してカプセル内
に流入させ、該カプセル内から各流出穴を介して各薬品
通路側に流通させることにより、カプセル内の薬品を各
流出穴から各薬品通路側に流出させ、左,右の噴霧口か
ら患者の左,右の鼻腔に供給する構成としたから、患者
の左,右の鼻腔に薬品を同時にかつ均一に投薬すること
ができ、左,右の鼻腔に別々に投薬する煩わしさをなく
して噴霧効率を高め、患者の投薬動作を簡略化すること
ができる。
【0067】また、請求項2の発明によれば、穴あけ具
の基部をカプセル保持部側に押圧して移動することによ
り、第1のピンによってカプセルに流入穴を形成でき、
第2のピンによってカプセルに径方向に貫通する左,右
の流出穴を形成することができるから、簡単な動作で異
なる穴を同時に形成することができ、穴あけ作業時の取
扱いを容易にできる。
【0068】さらに、請求項3の発明によれば、カプセ
ル保持部の収容穴に収容されたカプセルに第1のピンを
刺した状態で、ポンプ部から供給される空気を第1のピ
ンの空気通路を介してカプセル内に直接的に供給するこ
とができるから、カプセル内の薬品をより効果的に攪拌
することができ、薬品の噴霧効率を高めることができ
る。
【0069】さらにまた、請求項4の発明によれば、カ
プセル内から空気通路側に落下または逆流する薬品を薬
品捕捉部によって捕捉でき、かつ捕捉した薬品を投薬時
にポンプ部からの空気によってカプセル内の薬品と共に
患者の左,右の鼻腔に搬送できるから、規定量の薬品を
患者に投与することができ、当該鼻腔用投薬器の清掃回
数を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例による鼻腔用投薬器を示す縦断面
図である。
【図2】カプセル収容穴内にカプセルを収容した状態の
鼻腔用投薬器を示す縦断面図である。
【図3】カプセル収容穴内のカプセルに穴あけ具で穴を
あけた状態の鼻腔用投薬器を示す縦断面図である。
【図4】ポンプ部を押圧することによりカプセル内の薬
品を噴霧している状態の鼻腔用投薬器を示す縦断面図で
ある。
【図5】第2の実施例による鼻腔用投薬器を示す縦断面
図である。
【図6】カプセル収容穴内のカプセルに第1のピンを突
刺した状態の鼻腔用投薬器を示す縦断面図である。
【図7】カプセル収容穴内のカプセルに第2のピンを突
刺した状態の鼻腔用投薬器を示す縦断面図である。
【図8】ポンプ部を押圧することによりカプセル内の薬
品を噴霧している状態の鼻腔用投薬器を示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1,31 鼻腔用投薬器 2,32 カプセル保持部 3,33 カプセル収容穴 6,38 ポンプ部 14,46 薬品捕捉部 16,49 空気通路 18,50 鼻腔挿入部 19,51 薬品通路 19A,51A 噴霧口 21 穴あけ具 22,53 基部 23,48 第1のピン 24,52 第2のピン K カプセル H1 ,H3 流入穴 H2 ,H4 流出穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石関 一則 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 柳川 明 神奈川県横浜市都筑区富士見が丘5−3

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に粉体状の薬品が充填されたカプセ
    ルを収容する収容穴を有するカプセル保持部と、該カプ
    セル保持部の収容穴に向けて空気を供給するため、該カ
    プセル保持部の空気流入側に設けられたポンプ部と、該
    ポンプ部の吐出側と前記カプセル保持部の収容穴とを連
    通する空気通路と、前記カプセル保持部の空気流出側に
    突出して設けられた左,右の鼻腔挿入部と、前記空気通
    路を介して前記ポンプ部から供給される空気によってカ
    プセル内の薬品を患者の左,右の鼻腔内に向けて噴霧す
    るため、一端側が前記カプセル保持部の収容穴に連通し
    他端側が該各鼻腔挿入部先端で噴霧口となった左,右の
    薬品通路と、前記カプセル保持部の収容穴に収容された
    カプセルに穴をあける穴あけ具とからなり、該穴あけ具
    は、前記空気通路に対応する流入穴をカプセルに形成す
    る第1のピンと、前記左,右の薬品通路に対応する左,
    右の流出穴をカプセルに形成する第2のピンとを備えて
    なる鼻腔用投薬器。
  2. 【請求項2】 前記穴あけ具は、カプセル保持部の径方
    向に移動可能に設けられた基部と、基端側が該基部に取
    付けられ、先端側がカプセルの外周に達する短尺の第1
    のピンと、基端側が前記基部に取付けられ、先端側がカ
    プセルを径方向に貫通する長尺の第2のピンとから構成
    してなる請求項1に記載の鼻腔用投薬器。
  3. 【請求項3】 前記穴あけ具の第1のピンを内部が空気
    通路となるパイプ状に形成し、該第1のピンの基端側を
    ポンプ部に接続すると共に先端側を収容穴内に突出させ
    てなる請求項1に記載の鼻腔用投薬器。
  4. 【請求項4】 前記ポンプ部の空気吐出側には、カプセ
    ル内から空気通路側に逆流する薬品を捕捉する薬品捕捉
    部を設けてなる請求項1,2または3に記載の鼻腔用投
    薬器。
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