JP3297825B2 - 排気ガス浄化用触媒 - Google Patents
排気ガス浄化用触媒Info
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Description
関するもので、自動車等の内燃機関からの排気ガス中に
含まれる有害成分である一酸化炭素(CO)、炭化水素
(HC)および窒素酸化物(NOx)を同時に除去する
排気ガス浄化用触媒に関するものである。
中の有害成分である一酸化炭素、炭化水素および窒素酸
化物を同時に除去する三元触媒では、主として白金、ロ
ジウム等の白金族元素および低温活性向上のために酸素
貯蔵効果を持つ酸化セリウムが用いられている。
一体構造型モノリス担体に、活性アルミナのスラリーで
コーティングを行い、その後セリウム溶液に含浸し、更
にその後白金、ロジウム等の白金族元素含有溶液を用い
て、含浸担持を行っている。最近、それら触媒の設置場
所が、よりエンジンに近いマニホールド直下とされる傾
向があることや、また高速運転時における排気ガス温度
の上昇等により、触媒の高温耐熱性がより大きく要求さ
れてきた。
を含む触媒は、高温において劣化され易い。この為、触
媒の高温耐熱性を向上させるために、希土類金属やアル
カリ土類金属の酸化物を添加している。また、高温で長
時間使用すると白金粒子が凝集して粒成長を起こすいわ
ゆるシンタリングが発生して浄化性能が著しく劣化す
る。実公平5ー20435号公報に白金のシンタリング
抑制のため酸化セリウム上に白金を担持した触媒が開示
されている。
た従来の三元触媒は、初期においてはCO,HCおよび
NOxの3成分を浄化するための良好な三元活性を示す
ものの、マニフォールド直下のような高温かつガス雰囲
気成分の変動の大きい部分では、耐久性や耐熱性におい
ては必ずしも十分であるとはいえなかった。
金および/またはパラジウムとロジウムとを使用する触
媒において、CO、HCおよびNOxの3成分を同時に
初期から長期にわたって安定して浄化し、高温での耐久
性を維持できる触媒を提供することにある。
解決するために鋭意研究した結果、ジルコニウムまたは
セリウムを除く希土類金属とジルコニウムとで熱安定化
されたセリウム酸化物に白金および/またはパラジウム
を担持した触媒活性成分と、活性アルミナを主体とし白
金および/またはパラジウムが予め担持されていない耐
火性無機酸化物とを含む混合物を触媒担体に被覆せしめ
た後、更にロジウムおよび/またはロジウムと白金族金
属とを担持してなる排気ガス浄化用触媒が、従来の白金
および/またはパラジウムとロジウムとを含む触媒に比
べ触媒性能が向上することを見出し、本発明を完成する
に至ったものである。
れる白金および/またはパラジウムの担持量は、触媒の
単位容量当り0.1〜5.0g/リットルであることが
好ましい。白金および/またはパラジウムの担持量が単
位容量当り0.1g/リットル未満の場合、十分な浄化
性能が得られない恐れがある。また逆に、白金および/
またはパラジウムの担持量が単位容量当り5.0g/リ
ットルを超えても担持量に見合うだけの効果が得られな
い。特に、白金および/またはパラジウムの担持量が単
位容量当り0.3〜3.0g/リットルである場合が触
媒活性とコストの面よりより好ましい。
またはパラジウムの全担持量の30重量%以上が、熱安
定化セリウム酸化物に担持されるのが好ましい。それは
白金および/またはパラジウムの担持量が30%未満の
場合、高温時のシンタリング抑制が十分でないため、好
ましくない。触媒坦体に担持されるロジウムの担持量
は、触媒の単位容積当り0.01〜1.0g/リットル
であることが好ましい。それはロジウムの担持量が単位
容積当り0.01g/リットル未満の場合、十分な触媒
活性が得られない恐れがある。また逆に、ロジウムの担
持量が単位容積当り1.0g/リットルを超えても担持
量に見合うだけの効果が得られない。特に、ロジウムの
担持量が単位容積当り0.05〜0.5g/リットルで
ある場合は、触媒活性とコストの面でより好ましい。
ナ、シリコンおよび/またはそれらの酸化物で熱安定化
された活性アルミナ、ランタン等の希土類金属の酸化
物、マグネシウム、バリウム等のアルカリ土類金属の酸
化物が好ましい。これらの耐火性無機酸化物は粒径の小
さい、比表面積の大きいものが好ましい。活性アルミナ
の場合は平均粒径が10μm以下、比表面積が50m2
/g以上が良い。
ミナを主体とするものが良い。より好ましくは、耐火性
無機酸化物は、活性アルミナに希土類金属の酸化物もし
くは化合物、アルカリ土類金属の酸化物あるいは化合物
の一種以上を含むものが良い。また活性アルミナはγー
アルミナ、δーアルミナ、θアルミナの一種またはこれ
らの混合物からなり、更に好ましくは熱安定化のために
シリコン、希土類金属、アルカリ土類金属の一種または
その化合物を含むものが良い。
ウムまたはセリウムを除く希土類金属とジルコニウムと
で熱安定化されている。この熱安定化されたセリウム酸
化物(以下、熱安定化セリウム酸化物という)は以下の
方法で調整することができる。しかし、熱安定化セリウ
ム酸化物はここに示される調整方法に特に限定されるも
のではない。この熱安定化セリウム酸化物の調整方法と
して、市販の酸化セリウムに水可溶性のジルコニウム塩
および/またはセリウムを除く希土類金属塩を担持する
方法、水に溶かしたセリウム塩、ジルコニウム塩および
/またはセリウムを除く希土類金属塩を混合し乾燥後、
焼成する方法、水可溶性のセリウム塩、ジルコニウム塩
および/またはセリウムを除く希土類金属を混合後、耐
火性無機酸化物に担持する方法等をあげることができ
る。なお、焼成は例えば空気中で500℃、5時間程度
加熱することによりなされる。いずれの方法でも、用い
るセリウム、ジルコニウムおよびセリウムを除く希土類
金属の各塩は特に限定されず、市販の硝酸塩、酢酸塩、
硫酸塩、塩化物等を用いることができる。
ウム酸化物は、セリウム酸化物と、ジルコニウム酸化物
とセリウム酸化物を除いた希土類酸化物との混合物で、
少なくとも一部が複合酸化物または固溶体として存在し
ている。熱安定化セリウム酸化物を構成するセリウム原
子、ジルコニウム原子およびセリウム原子以外の希土類
元素の原子の割合は、全体を100原子%としたとき、
ジルコニウム原子が5〜35原子%、セリウム原子以外
の希土類元素の原子が0〜30原子%、残部がセリウム
原子となるのが好ましい。
酸化物を空気中で900℃にて5時間焼成しても比表面
積が20m2 /g以上である。なお、市販の酸化セリウ
ムは同条件で焼成すると比表面積は10m2 /g以下に
劣化する。上記の如く混合される各成分は、触媒1リッ
トル当たり、熱安定化セリウム酸化物が10〜200g
および耐火性無機酸化物が80〜300gの割合で配合
されるのが好ましい。
を被覆された触媒坦体は、更に触媒金属を担持させる
が、その触媒金属としては熱安定化セリウム酸化物に既
に担持された白金および/またはパラジウムや、ロジウ
ム等の白金族金属やその他貴金属のことで、1種または
2種以上用いて担持するのが好ましい。
はパラジウムが熱安定化セリウム酸化物上に担持されて
いるため、従来解決できなかったシンタリングを抑制す
ることができた。そのため、マニホールド直下のような
高温でかつガス雰囲気の変動の大きい場所においても、
耐久性と耐熱性とを大きく改善することができた。
金および/またはパラジウムは、従来方法での活性アル
ミナ上にある白金および/またはパラジウムに比べ、C
OおよびNOx成分の浄化率が向上した。また、熱安定
化されないセリウム酸化物上にある白金、パラジウムに
比較し、本発明の熱安定化したセリウム酸化物上にある
白金、パラジウムは耐久性が著しく向上している。また
本発明の熱安定化したセリウム酸化物は白金、パラジウ
ムをセリウム塩とともに混合、酸化したものに比べ、少
量の白金、パラジウムでより優れたCO、およびNOx
の浄化ができた。
gの酸化セリウムとオキシ硝酸ジルコニウム溶液を混合
し、乾燥後、500℃の温度で1時間焼成してジルコニ
ウムで熱安定化されたセリウム複合酸化物粉末を得た。
このジルコニウムで熱安定化されたセリウム複合酸化物
の組成は、セリウム/ジルコニウムのモル比で5/1で
あった。
セリウム複合酸化物粉末にジニトロジアンミン白金溶液
を添加し、乾燥後、500℃の温度で1時間焼成して白
金含有ジルコニウムーセリウム酸化物を得た。この白金
含有ジルコニウムーセリウム複合酸化物中の白金含有量
は2重量%であった。次に、400セル/in2 、直径
80mm、長さ95mmのコーディエライト製のモノリ
ス担体に、白金含有ジルコニウムーセリウムの複合酸化
物粉末、セリウムージルコニウムの複合酸化物粉末、γ
ーアルミナ粉末、アルミナ水和物および純水からなるス
ラリーをコートし、乾燥後、500℃の温度で1時間焼
成して、コーディエライト製のモノリス担体に、白金、
セリウム、ジルコニウムおよび活性アルミナ含有層を形
成した。
液に浸漬してロジウムを担持して触媒1を得た。触媒組
成を表1に示す。また、この触媒1の被覆層断面をEP
MA(electron prove microanalysis)で白金、セリウ
ムおよびロジウムの配合割合を調べた。この結果、ロジ
ウムは被覆層の表面より40μmの範囲に存在した。ま
た、白金とセリウムはピーク等が類似した組成をもつこ
とが明らかになった。このことより白金とセリウムが互
いに近接して存在することがわかる。
ーアルミナ粉末を3原子%のLaを含むγーアルミナ粉
末に変えた以外は、実施例1と同様にして触媒2を得
た。触媒組成を表1に示す。 (実施例3) セリウム/ジルコニウムのモル比を2/1に変え、γー
アルミナ粉末を3原子%のBaを含むγーアルミナ粉末
に変えた以外は、実施例1と同様にして触媒3を得た。
触媒組成を表1に示す。
ウムーセリウム複合酸化物中の白金含有量の2.0重量
%を1.0重量%にし、実施例1と同様にしてモノリス
担体に、白金含有ジルコニウムーセリウム複合酸化物と
活性アルミナとよりなる被覆層を形成した。
ニトロジアンミン白金溶液に浸漬後、乾燥し、更に硝酸
ロジウム溶液に浸漬してロジウムを担持して触媒4を得
た。触媒組成を表1に示す。 (実施例5)実施例1の白金含有ジルコニウムーセリウ
ム複合酸化物中の白金含有量の2.0重量%を0.6重
量%にし、実施例1と同様にしてモノリス担体に、白金
含有ジルコニウムーセリウム複合酸化物と活性アルミナ
とよりなる被覆層を形成した。
ニトロジアンミン白金溶液に浸漬後、乾燥し、更にその
後硝酸ロジウム溶液に浸漬してロジウムを担持して触媒
5を得た。触媒組成を表1に示す。 (実施例6)平均粒径5μmで、比表面積120m2 /
gの酸化セリウムとオキシ硝酸ジルコニウム溶液および
硝酸イットリウム溶液を混合し、乾燥後、500℃の温
度で1時間焼成してジルコニウムおよびイットリウムで
熱安定化されたセリウム複合酸化物粉末を得た。このジ
ルコニウムおよびイットリウムで熱安定化されたセリウ
ム複合酸化物の組成は、セリウム/ジルコニウム/イッ
トリウムのモル比で5/1/0.2であった。
ムで熱安定化されたセリウム複合酸化物粉末にジニトロ
ジアンミン白金溶液を添加し、乾燥後、500℃の温度
で1時間焼成して白金含有ジルコニウムーイットリウム
ーセリウム酸化物を得た。この白金含有ジルコニウムー
イットリウムーセリウム複合酸化物中の白金含有量は2
重量%であった。
m、長さ95mmのコーディエライト製のモノリス担体
に、白金含有ジルコニウムーイットリウムーセリウムの
複合酸化物粉末、セリウムージルコニウムの複合酸化物
粉末、γーアルミナ粉末、アルミナ水和物および純水か
らなるスラリーをコートし、乾燥後、500℃の温度で
1時間焼成して、モノリス担体に、白金、セリウム、ジ
ルコニウム、イットリウムおよび活性アルミナを含む層
を形成した。
液に浸漬してロジウムを担持して触媒6を得た。触媒組
成を表1に示す。 (実施例7)平均粒径5μmで、比表面積120m2 /
gの酸化セリウムとオキシ硝酸ジルコニウム溶液および
硝酸イッテルビウム溶液を混合し、乾燥後、500℃の
温度で1時間焼成してジルコニウムおよびイッテルビウ
ムで熱安定化されたセリウム複合酸化物粉末を得た。こ
のジルコニウムおよびイッテルビウムで熱安定化された
セリウム複合酸化物の組成は、セリウム/ジルコニウム
/イッテルビウムのモル比で5/1/0.2であった。
で熱安定化されたセリウム複合酸化物粉末にジニトロジ
アンミン白金溶液を添加し、乾燥後、500℃の温度で
1時間焼成して白金含有ジルコニウムーイッテルビウム
ーセリウム酸化物を得た。この白金含有ジルコニウムー
イッテルビウムーセリウム複合酸化物中の白金含有量は
2重量%であった。
m、長さ95mmのコーディエライト製のモノリス担体
に、白金含有ジルコニウムーイッテルビウムーセリウム
の複合酸化物粉末、セリウムージルコニウムの複合酸化
物粉末、γーアルミナ粉末、アルミナ水和物および純水
からなるスラリーをコートし乾燥後、500℃の温度で
1時間焼成して、モノリス担体に、白金、セリウム、ジ
ルコニウム、イッテルビウムおよび活性アルミナを含む
層を形成した。
液に浸漬してロジウムを担持して触媒7を得た。触媒組
成を表1に示す。 (比較例1)実施例1と同様のコーディエライト製のモ
ノリス担体に、セリウムージルコニウムの複合酸化物粉
末とγーアルミナ粉末、アルミナ水和物および純水から
なるスラリーをコートし、乾燥後、500℃の温度で1
時間焼成して、コーディエライト製のモノリス担体上に
セリウム−ジルコニウムを含有するアルミナ層を形成し
た。このようにして得たモノリス担体を、ジニトロジア
ンミン白金溶液に浸漬後、乾燥し、更に硝酸ロジウム溶
液に浸漬してロジウムを担持して触媒Aを得た。触媒組
成を表1に示す。この触媒Aの被覆層断面をEPMAで
白金およびロジウムの配合割合を調べた。この結果、白
金は被覆層の表面より100μmの範囲に、ロジウムは
被覆層の表面より40μmの範囲に分布していた。
ウムーセリウム複合酸化物中の白金含有量の2.0重量
%を0.4重量%にし、実施例1と同様にしてコーディ
エライト製のモノリス担体に、白金、セリウム、ジルコ
ニウムおよび活性アルミナよりなる層を形成した。
ミン白金溶液に浸漬後、乾燥し,更に硝酸ロジウム溶液
に浸漬してロジウムを担持して触媒Bを得た。触媒組成
を表1に示す。 (比較例3)活性アルミナ粉末にジニトロジアンミン白
金溶液を添加し、乾燥、焼成して白金含有活性アルミナ
を得た。この白金含有活性アルミナ中の白金含有量は
2.0重量%であった。
製のモノリス担体に、白金含有活性アルミナ、セリウム
ージルコニウムの複合酸化物粉末、γーアルミナ粉末、
アルミナ水和物および純水からなるスラリーをコート
し,乾燥後、500℃の温度で1時間焼成して、コーデ
ィエライト製のモノリス担体に、白金、セリウム、ジル
コニウムおよび活性アルミナを含む層を形成した。
液に浸漬してロジウムを担持して触媒Cを得た。触媒組
成を表1に示す。 (比較例4)酸化セリウム粉末にジニトロジアンミン白
金溶液を添加し、乾燥、焼成して白金含有酸化セリウム
を得た。この白金含有酸化セリウム中の白金含有量は
2.0重量%であった。
製のモノリス担体に、白金含有酸化セリウム、セリウム
ージルコニウムの複合酸化物粉末、γーアルミナ粉末、
アルミナ水和物および純水からなるスラリーをコート
し、乾燥後、500℃の温度で1時間焼成して、コーデ
ィエライト製のモノリス担体に、白金、セリウム、ジル
コニウムおよび活性アルミナを含む層を形成した。
液に浸漬してロジウムを担持して触媒Dを得た。触媒組
成表1に示す。
ウムとオキシ硝酸ジルコニウム溶液を混合し、乾燥後、
500℃の温度で1時間焼成してジルコニウムで熱安定
化されたセリウム複合酸化物粉末を得た。このジルコニ
ウムで熱安定化されたセリウム複合酸化物の組成は、セ
リウム/ジルコニウムのモル比で5/1であった。
セリウム複合酸化物粉末にジニトロジアンミン白金溶液
を添加し、乾燥後、500℃の温度で1時間焼成して白
金含有ジルコニウムーセリウム酸化物を得た。この白金
含有ジルコニウムーセリウム複合酸化物中の白金含有量
は0.6重量%であった。次に、実施例1と同様にして
触媒8を得た。触媒組成を表2に示す。
ライト製のモノリス担体に、セリウムージルコニウムの
複合酸化物粉末を、γーアルミナ粉末、アルミナ水和物
および純水からなるスラリーをコートし、乾燥後、50
0℃の温度で1時間焼成して、コーディエライト製のモ
ノリス担体上にセリウムージルコニウムを含有するアル
ミナ層を形成した。このようにして得たモノリス担体
を、ジニトロジアンミン白金溶液に浸漬後、乾燥し、更
に硝酸ロジウム溶液に浸漬してロジウムを担持して触媒
Eを得た。触媒組成表2に示す。
120m2 /gの酸化セリウムとオキシ硝酸ジルコニウ
ム溶液を混合し、乾燥後、500℃の温度で1時間焼成
してジルコニウムで熱安定化されたセリウム複合酸化物
粉末を得た。このジルコニウムで熱安定化されたセリウ
ム複合酸化物の組成は、セリウム/ジルコニウムのモル
比で5/1であった。
セリウム複合酸化物粉末にジニトロジアンミン白金溶液
を添加し、乾燥後、500℃の温度で1時間焼成して白
金含有ジルコニウムーセリウム酸化物を得た。この白金
含有ジルコニウムーセリウム複合酸化物中の白金含有量
は5重量%であった。次に、実施例1と同様にして触媒
9を得た。触媒組成を表2に示す。
ライト製のモノリス担体に、セリウムージルコニウムの
複合酸化物粉末を、γーアルミナ粉末、アルミナ水和物
および純水からなるスラリーをコートし、乾燥後、50
0℃の温度で1時間焼成して、コーディエライト製のモ
ノリス担体上にセリウムージルコニウムを含有するアル
ミナ層を形成した。このようにして得たモノリス担体
を、ジニトロジアンミン白金溶液に浸漬後、乾燥し、更
に硝酸ロジウム溶液に浸漬してロジウムを担持して触媒
Fを得た。触媒組成を表2に示す。
積120m2 /gの酸化セリウムとオキシ硝酸ジルコニ
ウム溶液を混合し、乾燥後、500℃の温度で1時間焼
成してジルコニウムで熱安定化されたセリウム複合酸化
物粉末を得た。このジルコニウムで熱安定化されたセリ
ウム複合酸化物の組成は、セリウム/ジルコニウムのモ
ル比で5/1であった。
セリウム複合酸化物粉末にジニトロジアンミン白金溶液
を添加し、乾燥後、500℃の温度で1時間焼成して白
金含有ジルコニウムーセリウム複合酸化物を得た。この
白金含有ジルコニウムーセリウム複合酸化物中の白金含
有量は10.0重量%であった。次に、実施例1と同様
にして触媒10を得た。触媒組成を表2に示す。
ライト製のモノリス担体に、セリウムージルコニウムの
複合酸化物粉末を、γーアルミナ粉末、アルミナ水和物
および純水からなるスラリーをコートし、乾燥後、50
0℃の温度で1時間焼成して、コーディエライト製のモ
ノリス担体上にセリウムージルコニウムを含有するアル
ミナ層を形成した。このようにして得たモノリス担体
を、ジニトロジアンミン白金溶液に浸漬後、乾燥し、更
に硝酸ロジウム溶液に浸漬してロジウムを担持して触媒
Gを得た。触媒組成を表2に示す。
白金溶液の代わりにジニトロジアンミン白金溶液と硝酸
パラジウム溶液を使用しγーアルミナ粉体を5原子%の
Baを含むγーアルミナ粉末に変えた以外は、実施例1
と同様にして触媒11を得た。触媒組成を表3に示す。
ジアンミン白金溶液の代わりに硝酸パラジウム溶液を使
用した以外は、比較例1と同様にして、触媒Hを得た。
触媒組成表3に示す。 (実施例12)実施例1で使用したジニトロジアンミン
白金溶液の代わりに硝酸パラジウム溶液を使用し、3原
子%のLaを含むγーアルミナを用い、さらに炭酸Ba
を単位触媒容量当りBa換算で0.2mol/l加えた
以外は、実施例1と同様にして触媒12を得た。触媒組
成を表3に示す。
ジアンミン白金溶液の代わりに硝酸パラジウム溶液を使
用した以外は、実施例1と同様にして、触媒Jを得た。
触媒組成表3に示す。
較例9で得られた触媒を排気量4000ccのガソリン
エンジンに取り付け、第1図に示すエージング条件で、
平均のエンジン回転数3500rpm、触媒入口の排気
ガス温度800℃、触媒中央部の排気ガス温度1050
℃で50時間の耐久試験を行った。
サイクルを60秒とするサイクルで、1サイクル中の始
めの40秒は、理論空燃比A/F=14.6で制御し、
40秒目を過ぎたときに、燃料を増大しA/F=12〜
13とし、その状態を16秒(1サイクルの40秒目か
ら56秒目まで)続ける。その後理論空燃比A/F=1
4.6に戻してエンジン制御する。一方、2次空気の導
入は、1サイクルの始めから44秒目まで「閉」として
2次空気を導入せず、44秒目に2次空気を導入し
「開」とし、そのまま60秒まで続ける制御をするもの
である。1サイクルの44秒目から触媒中央部の温度が
上昇し、1050℃に達し、55秒目からは酸素過剰下
で1050℃から温度が下降する耐久試験となる。
排気量660ccのガソリンエンジンに取り付け、触媒
性能を評価した。評価条件はエンジン回転数を3000
rpm、理論空燃比A/F=14.6で制御し、触媒入
口の温度を変化させて、HC、COおよびNOx の50
%浄化温度を求めた。評価結果を表4〜表6に示す。
後50%浄化温度が381℃〜389℃、COの耐久後
50%浄化温度が367℃〜378℃、NOxの耐久後
50%浄化温度が365℃〜378℃の範囲にある。一
方、比較例の触媒A〜Dは、HCの耐久後50%浄化温
度が395℃〜411℃、COの耐久後50%浄化温度
が386℃〜418℃、NOxの耐久後50%浄化温度
が384℃〜416℃の範囲にある。
媒A〜Dでは、耐久後50%浄化温度が平均して、HC
で13℃、COで29℃、NOxで28℃、いずれも本
発明の実施例の触媒1〜7が低くなっている。すなわ
ち、本発明の実施例の触媒1〜7は耐久性が高く、それ
だけ触媒活性が高く維持されているのがわかる。なお、
比較例の触媒A〜Dでは、請求項1の排気ガス浄化用触
媒に含まれる比較例Bの触媒の触媒活性が高い。耐久後
50%浄化温度で、触媒Bは、HCでは395℃、CO
では386℃、NOxでは384℃と、実施例1〜7の
触媒ほど触媒活性は高くないが、比較例A、C、Dの触
媒の耐久後50%浄化温度が、HCで402〜411
℃、COで393〜418℃、NOxで391〜416
℃より触媒活性が高い。
媒8、触媒9および触媒10は、比較例の触媒E、触媒
Fおよび触媒Gに比較し、耐久後50%浄化温度が低
い。すなわち、本発明の実施例の触媒8、触媒9および
触媒10はいずれも耐久性能が優れていることが判る。
例の触媒11および触媒12は、比較例の触媒H、触媒
Fおよび触媒Jに比較し、耐久後50%浄化温度が低
い。すなわち、本発明の実施例の触媒11および触媒1
2はいずれも耐久性能が優れていることが判る。 (試験例2)実施例1および比較例1の触媒の耐久後の
白金粒子径および実施例11および比較例8の触媒の耐
久後のパラジウム粒子径をXRD(X線回折)により測
定した。園結果を第7表に示す。
1は、白金およびパラジウムの微細粒子径が比較例の触
媒Aおよび触媒Hのものより小さい。これにより、本発
明の排気ガス浄化用触媒1および触媒2は、白金および
パラジウムのシンタリングが抑制されていることがわか
る。
なされた老化(エージング)試験の、エンジン駆動を示
すサイクル線図。
Claims (12)
- 【請求項1】ジルコニウムまたはセリウムを除く希土類
金属とジルコニウムとで熱安定化されたセリウム酸化物
に白金および/またはパラジウムを担持した触媒活性成
分と、活性アルミナを主体とし白金および/またはパラ
ジウムが予め担持されていない耐火性無機酸化物とを含
む混合物を触媒担体に被覆せしめた後、更にロジウムま
たはロジウムと白金族金属とを担持してなる事を特徴と
する排気ガス浄化用触媒。 - 【請求項2】前記混合物は、白金および/またはパラジ
ウムを担持していない熱安定化されたセリウム酸化物を
さらに含む、請求項1記載の排気ガス浄化用触媒。 - 【請求項3】担持されている白金および/またはパラジ
ウムの総量の少なくとも30重量%以上が熱安定化され
たセリウム酸化物に担持されている請求項1記載の排気
ガス浄化用触媒。 - 【請求項4】触媒の単位容量当り白金および/またはパ
ラジウムの担持量が0.1〜5.0g/リットルであ
り、ロジウムの担持量が0.01〜1.0g/リットル
である請求項1記載の排気ガス浄化用触媒。 - 【請求項5】触媒の単位容量当り白金および/またはパ
ラジウムの担持量が0.3〜3.0g/リットルであ
り、ロジウムの担持量が0.05〜0.5g/リットル
である請求項1記載の排気ガス浄化用触媒。 - 【請求項6】ロジウムの50重量%以上は触媒担体に被
覆された耐火性無機酸化物よりなる層の表面より40μ
m以内に担持されている請求項1記載の排気ガス浄化用
触媒。 - 【請求項7】触媒担体1リットル当たり、熱安定化され
たセリウム酸化物が10〜200gおよび耐火性無機酸
化物が80〜300gである請求項1記載の排気ガス浄
化用触媒。 - 【請求項8】熱安定化されたセリウム酸化物の平均粒径
は10μm以下、比表面積は20m2 /g以上である
請求項1記載の排気ガス浄化用触媒。 - 【請求項9】熱安定化されたセリウム酸化物は、セリウ
ム酸化物と、ジルコニウム酸化物と、セリウム酸化物を
除く希土類酸化物の混合物で、少なくとも一部が複合酸
化物または固溶体として存在している請求項1記載の排
気ガス浄化用触媒。 - 【請求項10】セリウム酸化物、ジルコニウム酸化物お
よび希土類酸化物の複合酸化物または固溶体は、原子割
合で各々ジルコニウムが0.05〜0.35、希土類金
属が0〜0.30、ジルコニウムと希土類金属の合計が
0.05〜0.55で残部がセリウムとなるように構成
されている請求項6記載の排気ガス浄化用触媒。 - 【請求項11】耐火性無機酸化物は、活性アルミナ、熱
安定化された活性アルミナ、希土類金属の酸化物、アル
カリ土類金属の酸化物である請求項1記載の排気ガス浄
化用触媒。 - 【請求項12】活性アルミナはγーアルミナ、δーアル
ミナ、θアルミナの一種またはこれらの混合物で、平均
粒径が10μm以下、比表面積が50m2 /g以上であ
る請求項1記載の排気ガス浄化用触媒。
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