JP2581872B2 - 耐熱性に優れた内燃機関排気ガス浄化用触媒及びその製造方法 - Google Patents

耐熱性に優れた内燃機関排気ガス浄化用触媒及びその製造方法

Info

Publication number
JP2581872B2
JP2581872B2 JP4148025A JP14802592A JP2581872B2 JP 2581872 B2 JP2581872 B2 JP 2581872B2 JP 4148025 A JP4148025 A JP 4148025A JP 14802592 A JP14802592 A JP 14802592A JP 2581872 B2 JP2581872 B2 JP 2581872B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
compound
barium
oxide
zirconium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4148025A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05168926A (ja
Inventor
貞二 山田
正起 船曳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NE Chemcat Corp
Original Assignee
NE Chemcat Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NE Chemcat Corp filed Critical NE Chemcat Corp
Priority to JP4148025A priority Critical patent/JP2581872B2/ja
Publication of JPH05168926A publication Critical patent/JPH05168926A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2581872B2 publication Critical patent/JP2581872B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】本発明は自動車等の内燃機関から排
出される排気ガスの浄化用触媒及びその製造方法に関す
る。
【0002】詳しくは、例えばマニホールド直下の高温
(900〜1100℃)に長時間さらされた後において
も、従来の触媒に較べ優れた排ガス浄化性能を示す触媒
及びその製造方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】自動車等の内燃機関から排出される排気
ガス中の炭化水素、一酸化炭素及び窒素酸化物を同時に
除去する三元触媒では、現在主として白金またはロジウ
ム等の白金族元素、及び低温活性向上のために酸素貯蔵
効果を持つ酸化セリウムが用いられている。
【0004】最近の触媒に要求される性能の一つとして
900〜1100℃の高温における耐熱性がある。これ
は、触媒の設置場所がよりエンジンに近いマニホールド
直下とされる傾向があることや高速運転時における排ガ
ス温度の上昇等による。
【0005】しかし、白金族元素や酸化セリウムを含む
触媒はこの様な高温においては劣化され易い。この為、
従来から、触媒の耐熱性を向上させるために、希土類金
属及びアルカリ土類金属の酸化物を添加する方法が知ら
れている。(例えば、特開昭第50−99988号、特
開昭第52−31994号)。また、酸化セリウムの高
温における熱劣化を抑制させるためにランタン、カルシ
ウム等を添加することにより触媒の耐熱性を向上できる
としている。(例えば、特開昭第57−63133号、
特開昭第61−46247号)。
【0006】しかしながら、最近の自動車エンジンの高
速運転による排ガス温度の上昇傾向から、上記公報のい
ずれかに記載された触媒においても高温で使用した後の
活性は充分ではなく、高温で使用した後でも活性が従来
の触媒ほど低下しない優れた触媒の開発が望まれてい
る。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上記従来技術の問題点を解決
し、900〜1100℃の高温に長時間さらされた後に
おいても、優れた排気ガス浄化性能を示す触媒を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、前記問
題点を解決すべく鋭意研究の結果、排気ガス浄化用触媒
を900〜1100℃の高温にさらした後でも優れた触
媒活性を維持するために、少なくとも1種類の白金族元
素、活性アルミナ、酸化セリウム、バリウム化合物及び
ジルコニウム化合物を組み合わせることが極めて有効で
あることを見いだし本発明を完成させた。
【0009】上記目的は、本発明に従い、一体構造を有
する支持体上に、少なくとも1種類の白金族元素、活性
アルミナ、酸化セリウム、バリウム化合物及びジルコニ
ウム化合物からなる活性層を有することを特徴とする排
気ガス浄化用触媒及びその製造方法により解決される。
【0010】以下本発明について詳細に説明する。
【0011】本発明においては、各種バリウム化合物及
びジルコニウム化合物の添加が、白金族元素及び酸化セ
リウムのシンタリング抑制効果を示し、酸化セリウムの
酸素貯蔵効果を保持し、900〜1100℃の高温での
使用後の触媒活性の維持に好ましい結果を示す。
【0012】[A] 先ず最初に本発明の触媒について説
明する。
【0013】本発明の排気ガス浄化用触媒は、一体構造
を有する支持体上に、触媒成分として少なくとも1種類
の白金族元素、活性アルミナ、酸化セリウム、バリウム
化合物及びジルコニウム化合物を含んでなる排気ガス浄
化触媒である。
【0014】該一体構造を有する支持体は耐火性金属酸
化物または耐火性金属から構成されたものであり、その
構造は例えばハニカム状または三次元網状構造である。
該一体構造を有する支持体は発泡体であることもでき
る。
【0015】耐火性金属酸化物としては、コージエライ
ト、ムライト、α−アルミナ、シリマナイト、珪酸マグ
ネシウム、ジルコン、ペンタライト、スポジユメン、ア
ルミノ珪酸塩などが挙げられる。また、耐火性金属とし
ては、耐火性鉄基合金、耐火性ニツケル基合金、耐火性
クロム基合金などを挙げることができる。
【0016】これら一体構造を有する支持体のうち、コ
ージエライトから構成されたハニカム状支持体が最も好
ましく用いられる。
【0017】該白金族元素としては、CO、HC、NO
xを同時に浄化させる目的から、白金及びロジウムを含
むことが望ましい。白金の重量は、必要な触媒活性が得
られる限り如何なる量でも良いが、通常触媒1リツター
当り0.1〜10g、好ましくは0.1〜3gである。ま
た、ロジウムの重量は、必要な触媒活性が得られる限り
如何なる量でも良いが、通常触媒1リツター当り0.0
2〜2g、好ましくは0.02〜0.7gである。
【0018】該活性アルミナは、たとえばγ−アルミナ
が好ましく、その比表面積は10〜300m2/gである
ことが望ましく、その重量は通常触媒1リツター当り3
0〜200g、好ましくは40〜120gである。
【0019】該酸化セリウムは酸素貯蔵効果があり、白
金族元素の使用量を減少し、かつ同一浄化性能を保たせ
るに好ましく、その重量は通常触媒1リツター当り10
〜150g、好ましくは10〜50gである。酸化セリウ
ムの比表面積は10〜300m2/gであることが望まし
い。
【0020】該バリウム化合物としては、水酸化バリウ
ム、酸化バリウムおよび炭酸バリウムが好ましく、その
重量は、該触媒1リツター当り、酸化バリウムに換算
し、0.1〜20g、好ましくは3〜15g、更に好まし
くは5〜10gである。
【0021】該ジルコニウム化合物としては、酸化ジル
コニウムが好ましく、その重量は、該触媒1リツター当
り、0.1〜30g、好ましくは5〜25g、更に好まし
くは7〜20gである。
【0022】[B] 次に、本発明の排気ガス浄化用触媒
の製造方法について説明する。
【0023】白金族元素を含んでなる活性アルミナの調
活性アルミナ(例えば、γ−アルミナ)をミキサーに入れ
る。この活性アルミナの粒径は、1〜100ミクロン
(μ)、好ましくは1〜50μ、更に好ましくは1〜30
μである。ここで、活性アルミナ中に酸化セリウムの一
部を混合させておいても良い。
【0024】活性アルミナに、白金化合物(例えば、水
酸化白金酸アミン溶液、塩化白金酸)を加える。白金化
合物は、γ−アルミナをミキサーで撹拌しながら、少量
づつ添加することもできるし、一度に添加することもで
きる。白金化合物は溶液(例えば、水溶液)、または懸濁
液(例えば水性懸濁液)として添加することができる。添
加する白金化合物の重量は、活性アルミナ1kg当り、白
金に換算し、1〜100gであつてよく、白金化合物の
溶液として100〜500mlであつてよい。
【0025】ついで、ロジウム化合物(例えば、硝酸ロ
ジウム、塩化ロジウム)は、上記活性アルミナと白金化
合物を含有する混合物に、少量づつ添加することもでき
るし、一度に添加することもできる。ロジウム化合物は
溶液または懸濁液として添加することができる。添加す
るロジウム化合物の重量は、活性アルミナ1kg当り、ロ
ジウムに換算し、0.2〜50gであつてよく、ロジウム
化合物の溶液として100〜500mlであつてよい。
【0026】続いて、酢酸の溶液、好ましくは10〜4
0重量%の酢酸水溶液を、上記白金族化合物と活性アル
ミナを含有する混合物に加える。酢酸溶液は、この混合
物をミキサーで撹拌しながら少量づつ加えることが好ま
しい。加える酢酸の量は、活性アルミナ1kg当り、10
0〜300mlであることができる。
【0027】スラリーの調製 上記の方法で得た白金族元素を含む活性アルミナ、酸化
セリウム、バリウム化合物、ジルコニウム化合物、酢酸
及び純水をミルに導入して粉砕しスラリーを生成させ
る。酸化セリウムの重量は、活性アルミナ1kg当り、5
0〜500g、好ましくは150〜400gである。
【0028】該バリウム化合物としては、水酸化バリウ
ム、酢酸バリウムおよび酸化バリウムが好ましく、その
重量は、活性アルミナ1kg当り、酸化バリウムに換算
し、1.0〜310g、好ましくは45〜225g、更に
好ましくは60〜150gであることができる。
【0029】該ジルコニウム化合物としては、酢酸ジル
コニルおよび水酸化ジルコニルが好ましく、その重量
は、活性アルミナ1kg当り、酸化ジルコニウムに換算
し、1.0から430g、好ましくは70〜350g、更
に好ましくは100〜290gである。
【0030】酢酸は、好ましくは60〜90重量%の水
溶液として、活性アルミナ1kg当り、50〜300mlで
あることができ、純水の量は、活性アルミナ1kg当り、
50〜1000mlであることができる。
【0031】ミルによる上記粉砕により、スラリー中の
混合物の平均粒子径は0.1〜10μ、好ましくは1〜
5μにすることができる。
【0032】生成したスラリーを容器に移し、純水を加
えて所定の比重を有するスラリーとする。この比重は、
例えば1.20〜1.85g/mlとすることができる。
【0033】スラリーの一体構造を有する支持体への付
上記スラリーを一体構造を有する支持体に付着させる。
この支持体は上記[A]で説明したものである。
【0034】スラリーは、一体構造を有する支持体に、
例えば1〜60秒間、好ましくは3〜10秒間付着させ
た後、セル内の余分なスラリーを空気流で取り除く。つ
ぎに、スラリーを付着させた支持体を例えば熱風で、好
ましくは20〜100℃の熱風で、少なくとも50%の
水分、好ましくは90%の水分を除く。この様にして水
分を除去した後、200〜900℃、好ましくは300
〜800℃の温度で、10分〜10時間、好ましくは1
5〜60分間、例えば空気中で焼成しても良い。焼成に
当り支持体の温度を徐々に上げる時には、上記乾燥(水
分の除去)を省略しても良い。
【0035】上記のスラリー付着工程により、一体構造
を有する支持体1リツター当り、白金及びロジウムを含
む活性アルミナを、例えば30〜200g、酸化セリウ
ムを10〜150g、バリウム化合物を酸化バリウムに
換算し0.1〜20g、ジルコニウム化合物を酸化ジルコ
ニウムに換算し0.1〜30g付着させることができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。
【0037】実施例−1 (a) BET表面積が150m2/g及び平均粒子径が30
μの活性アルミナ1.2kgをミキサーにいれ、この活性
アルミナを撹拌させながら、白金20.4gを含む水酸化
白金酸のアミン水溶液300mlを少量づつ滴下し、均一
に分散させた。続いて、ロジウム4.1gを含む硝酸ロジ
ウム水溶液150mlを少量づつ滴下し、均一に分散させ
た。
【0038】最後に、25重量%の酢酸100mlを少量
づつ滴下し、均一に分散させ、白金及びロジウムを含有
する(Pt/Rh=5/1)アルミナ粉末を調製した。
【0039】(b) (a)の工程で得られた白金及びロジウ
ムを含む活性アルミナを乾燥重量にて532g、平均粒
子径が15μの酸化セリウムを304g、水酸化バリウ
ム8水和物を117g(酸化バリウム換算;57g)、酢酸
ジルコニルを535g(酸化ジルコニウム換算;107
g)、90重量%酢酸を71ml及び純水100mlをミルに
導入し混合粉砕した後に、アルミナスラリーを得る。粉
砕時間はスラリー中の粒子径の90%以上が9.0μ以
下となるまでとした。
【0040】(c) (b)の工程で得られたスラリーに純水
を加え比重を1.66g/mlに調製し、希釈スラリーを得
た。この希釈スラリー中に、直径93mmφ、長さ14
7.5mmLの円筒形のコージエライト製モノリス担体(体
積1.0リツター、300セル/in2)を5秒間浸漬し、
これを希釈スラリーから引き上げた後、空気流にて余分
なスラリーを取り除いた。更に、30〜60℃にて乾燥
後、500℃にて30分間焼成し、触媒Aを得た。
【0041】この(a)(b)(c)の一連の工程において得ら
れた触媒Aは、完成触媒1リツター当り、白金及びロジ
ウム1.4g、アルミナ70g、酸化セリウム40g、酸化
バリウムに換算して7.5gのバリウム化合物及び酸化ジ
ルコニウム14gを含んでいた。
【0042】比較例−1 実施例−1の(b)の工程において、水酸化バリウム及び
酢酸ジルコニルを添加しなかつたこと以外は同様の方法
にて、触媒Bを得た。
【0043】比較例−2 実施例−1の(b)の工程において、酢酸ジルコニルを添
加しなかつたこと以外は同様の方法にて、触媒Cを得
た。
【0044】比較例−3 実施例−1の(b)の工程において、水酸化バリウムを添
加しなかつたこと以外は同様の方法にて、触媒Dを得
た。
【0045】比較例−4 実施例−1の(b)の工程において、酸化セリウムを添加
しなかつたこと以外は同様の方法にて、触媒Eを得た。
【0046】実施例−2 実施例−1の(b)の工程において、水酸化バリウムの代
わりに、酸化バリウム換算としては同量の酸化バリウム
を用いたこと以外は同様の方法にて、触媒Fを得た。
【0047】実施例−3 実施例−1の(b)の工程において、水酸化バリウムの添
加量を117gの代わりに83gとしたこと以外は同様の
方法にて、完成触媒1リツター当り、酸化バリウムに換
算して5.3gのバリウム化合物を含む触媒Gを得た。
【0048】実施例−4 実施例−1の(b)の工程において、水酸化バリウムの添
加量を117gの代わりに156gとしたこと以外は同様
の方法にて、完成触媒1リツター当り、酸化バリウムに
換算して10gのバリウム化合物を含む触媒Hを得た。
【0049】実施例−5 実施例−1の(b)の工程において、水酸化バリウムの添
加量を117gの代わりに55gとしたこと以外は同様の
方法にて、完成触媒1リツター当り、酸化バリウムに換
算して3.5gのバリウム化合物を含む触媒Iを得た。
【0050】実施例−6 実施例−1の(b)の工程において、酢酸ジルコニルの代
わりに、酸化ジルコニウム換算としては同量の水酸化ジ
ルコニルを用いたこと以外は同様の方法にて、触媒Jを
得た。
【0051】実施例−7 実施例−1の(b)の工程において、酢酸ジルコニルの添
加量を535gの代わりに764gとしたこと以外は同様
の方法にて、完成触媒1リツター当り、酸化ジルコニウ
ム20gを含む触媒Kを得た。実施例−8 実施例−1の(b)の工程において、酢酸ジルコニルの添
加量を535gの代わりに268gとしたこと以外は同様
の方法にて、完成触媒1リツター当り、酸化ジルコニウ
ム7gを含む触媒Lを得た。
【0052】実施例−9 実施例−1の(b)の工程において、酸化セリウムの添加
量を304gの代わりに190gとしたこと以外は同様の
方法にて、完成触媒1リツター当り、酸化セリウム25
gを含む触媒Mを得た。
【0053】実施例−10 実施例−1の(b)の工程において、酸化セリウムの添加
量を304gの代わりに418gとしたこと以外は同様の
方法にて、完成触媒1リツター当り、酸化セリウム55
gを含む触媒Nを得た。
【0054】試験例−1 実施例−1〜10および比較例−1〜4で得られた各々
の触媒(サンプル記号AからN)は、以下の方法にて耐久
試験を行った後、その触媒性能を評価した。
【0055】耐久試験 各触媒をステンレス製のマルチコンバーターに充填し、
以下の条件にて、このマルチコンバーターに実際の排ガ
スと同様な排ガスを50時間流すことによつて行った。
【0056】空然比 ; A/F=16.2 触媒床温度 ; 950℃ 燃料 ; ガソリン(無鉛)触媒性能評価試験 触媒の性能評価は、各触媒をサンブリング管を取り付け
た上記同様のマルチコンバーターに充填し、各触媒の入
口及び出口ガス成分を堀場製作所MEXA8120で分
析することにより行った。この場合、排ガスとしては、
実際の排ガスと同様なガスを使用し、以下の条件にて触
媒性能評価試験を行った。
【0057】空燃比 ;14.55、14.7、1
4.85(△A/F=±0.5) 空間速度(SV);133,000/Hr 触媒入口温度 ;500℃ 変動周期 ;2.0Hz 尚、各成分(CO、HC、NOx)の浄化率は上記各A/
Fにおける浄化率の平均値にて示した。
【0058】この結果を第1表〜第6表に示した。
【0059】第1表からわかるように、酸化セリウム、
バリウム化合物及びジルコニウム化合物を同時に含む触
媒(サンプル記号;A)は、950℃における高温耐久試
験後においても優れた浄化性能を示した。しかし、これ
らの添加物の内、少なくとも一つ以上の添加物がない場
合においては、950℃における高温耐久試験後の浄化
性能は、著しく低下した。
【0060】第2表からわかるように、バリウム化合物
の種類に依らず、バリウム化合物が他の添加物(酸化セ
リウム、ジルコニウム化合物)と共存すると、高温耐久
試験後に優れた浄化性能を示した。
【0061】第3表からわかるように、バリウム化合物
の添加効果は少量にても認められるが、添加量の最適範
囲は、酸化バリウムに換算し、0.1〜20g/l、好ま
しくは3.0〜15.0g/l、更に好ましくは5.0〜1
0g/lである。
【0062】第4表からわかるように、ジルコニウム化
合物の種類に依らず、ジルコニウム化合物が他の添加物
(酸化セリウム、バリウム化合物)と共存すると、高温耐
久試験後に優れた浄化性能を示した。
【0063】第5表からわかるように、ジルコニウム化
合物の添加効果は少量にても認められるが、添加量の最
適範囲は、酸化ジルコニウムに換算し、0.1〜30g/
l、好ましくは5.0〜25.0g/l、更に好ましくは7.
0〜20g/lである。
【0064】第6表からわかるように、酸化セリウムの
添加量の最適範囲は、10〜150g/l、好ましくは1
0〜50g/lである。
【0065】試験例−2 各触媒の耐久試験後の酸化セリウムの結晶子径をX線回
折装置(理学電機製RAD−IIVB)を用いて求め、酸
化セリウムの熱劣化の度合を評価した。熱劣化が進行す
ると、酸化セリウムの結晶子径は次第に大きくなり、そ
の酸素貯蔵効果は小さくなる為、触媒の活性は低下す
る。
【0066】第7表からわかるように、酸化セリウムの
熱劣化の度合は、バリウム化合物及びジルコニウム化合
物を同時に添加した触媒において、著しく抑制された。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の触媒は、
一体構造を有する支持体上に活性成分として、白金族元
素、活性アルミナ、酸化セリウム、バリウム化合物及び
ジルコニウム化合物を含むことにより、従来の触媒に比
べ、触媒中の酸化セリウムの熱劣化は著しく抑制され
た。本発明の触媒により、950℃における高温耐久試
験後の活性を常用温度(500℃)における各規制物質の
浄化率にて評価すると、一酸化炭素の浄化率を10〜1
5%、炭化水素の浄化率を3〜7%、窒素酸化物の浄化
率を10〜15%上げることが可能となつた。
【0068】表の説明 第1表;950℃高温耐久試験後の各触媒において、浄
化性能に対する添加物の効果についての比較。
【0069】第2表;950℃高温耐久試験後の各触媒
において、添加したバリウム化合物の種類の浄化性能に
対する効果についての比較。
【0070】第3表;950℃高温耐久試験後の各触媒
において、添加したバリウム化合物の添加量の浄化性能
に対する効果についての比較。
【0071】第4表;950℃高温耐久試験後の各触媒
において、添加したジルコニウム化合物の種類の浄化性
能に対する効果についての比較。
【0072】第5表;950℃高温耐久試験後の各触媒
において、添加したジルコニウム化合物の添加量の浄化
性能に対する効果についての比較。
【0073】第6表;950℃高温耐久試験後の各触媒
において、添加した酸化セリウムの添加量の浄化性能に
対する効果についての比較。
【0074】第7表;950℃高温耐久試験後の各触媒
において、添加物による酸化セリウムの熱劣化の抑制に
対する効果について酸化セリウムの結晶子径を比較。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】
【表4】
【0079】
【表5】
【0080】
【表6】
【0081】
【表7】

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一体構造を有する支持体上に、白金族元
    素、活性アルミナ、酸化セリウム、バリウム化合物およ
    びジルコニウム化合物を含み、該白金族元素が白金、パ
    ラジウムおよびロジウムからなり、該バリウム化合物の
    重量が完成触媒1リッター当り、酸化バリウムに換算し
    3〜15gであり、該ジルコニウム化合物の重量が完成
    触媒1リッター当り、酸化ジルコニウムに換算し5〜2
    5gであることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  2. 【請求項2】 一体構造を有する支持体上に、白金族元
    素、活性アルミナ、酸化セリウム、バリウム化合物およ
    びジルコニウム化合物を含み、該白金族元素がパラジウ
    ムおよびロジウムからなり、該バリウム化合物の重量が
    完成触媒1リッター当り、酸化バリウムに換算し3〜1
    5gであり、該ジルコニウム化合物の重量が完成触媒1
    リッター当り、酸化ジルコニウムに換算し5〜25g
    あることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  3. 【請求項3】 一体構造を有する支持体上に、白金族元
    素、活性アルミナ、酸化セリウム、バリウム化合物およ
    びジルコニウム化合物を含み、該白金族元素がパラジウ
    からなり、該バリウム化合物の重量が完成触媒1リッ
    ター当り、酸化バリウムに換算し3〜15gであり、該
    ジルコニウム化合物の重量が完成触媒1リッター当り、
    酸化ジルコニウムに換算し5〜25gであることを特徴
    とする排気ガス浄化用触媒。
JP4148025A 1992-05-15 1992-05-15 耐熱性に優れた内燃機関排気ガス浄化用触媒及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2581872B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4148025A JP2581872B2 (ja) 1992-05-15 1992-05-15 耐熱性に優れた内燃機関排気ガス浄化用触媒及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4148025A JP2581872B2 (ja) 1992-05-15 1992-05-15 耐熱性に優れた内燃機関排気ガス浄化用触媒及びその製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62213159A Division JP2537239B2 (ja) 1987-08-28 1987-08-28 耐熱性に優れた内燃機関排気ガス浄化用触媒及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05168926A JPH05168926A (ja) 1993-07-02
JP2581872B2 true JP2581872B2 (ja) 1997-02-12

Family

ID=15443429

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4148025A Expired - Lifetime JP2581872B2 (ja) 1992-05-15 1992-05-15 耐熱性に優れた内燃機関排気ガス浄化用触媒及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2581872B2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0766474A (ja) * 1993-08-31 1995-03-10 Jgc Corp 炭酸ガスレーザ装置
JPH10180099A (ja) 1996-12-20 1998-07-07 Ngk Insulators Ltd 排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化システム
JP3827838B2 (ja) * 1997-11-20 2006-09-27 ダイハツ工業株式会社 排気ガス浄化用触媒
JP3688974B2 (ja) * 1999-05-24 2005-08-31 ダイハツ工業株式会社 排ガス浄化用触媒
JP3688947B2 (ja) * 1999-09-03 2005-08-31 ダイハツ工業株式会社 排気ガス浄化用触媒
JP3688945B2 (ja) * 1999-08-30 2005-08-31 ダイハツ工業株式会社 排気ガス浄化用触媒
JP5106748B2 (ja) 2004-11-08 2012-12-26 株式会社キャタラー 排ガス浄化用触媒
JP4979900B2 (ja) 2005-06-16 2012-07-18 株式会社キャタラー 排ガス浄化用触媒
JP5216189B2 (ja) 2005-12-22 2013-06-19 株式会社キャタラー 排ガス浄化用触媒
JP4435750B2 (ja) 2006-03-30 2010-03-24 株式会社キャタラー 排ガス浄化用触媒及びその製造方法
EP2045009A4 (en) 2006-07-05 2012-12-05 Cataler Corp CATALYST FOR CLEANING EXHAUST GASES AND PRODUCTION METHOD THEREFOR
JP5303867B2 (ja) * 2007-05-30 2013-10-02 トヨタ自動車株式会社 排ガス浄化触媒の製造法
JP6662852B2 (ja) 2015-04-07 2020-03-11 ユミコア日本触媒株式会社 内燃機関排気ガスの浄化触媒及び該触媒を用いた排気ガス浄化方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA1025636A (en) * 1972-12-15 1978-02-07 Uop Inc. Exhaust gas conversion catalyst and use thereof
FR2530489B1 (fr) * 1982-07-26 1987-02-27 Pro Catalyse Procede de fabrication de catalyseurs pour le traitement des gaz d'echappement des moteurs a combustion interne
JPS59156434A (ja) * 1983-02-25 1984-09-05 Toyota Motor Corp 排気ガス浄化用触媒
JPS60190236A (ja) * 1984-03-12 1985-09-27 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd 高温耐熱性を有する触媒体の製法
BR8502767A (pt) * 1984-06-14 1986-02-18 Engelhard Corp Processo para oxidar simultaneamente hidrocarbonetos gasosos e monoxido de carbono,processo para preparacao de catalisador de tres vias,e processo para oxidacao de hidrocarbonetos e monosido de carbono e para reducao de oxidos de nitrogenio em uma corrente de gas
JPS6214338A (ja) * 1985-07-11 1987-01-22 Ricoh Co Ltd トラツキング装置
JP2537239B2 (ja) * 1987-08-28 1996-09-25 エヌ・イーケムキヤツト 株式会社 耐熱性に優れた内燃機関排気ガス浄化用触媒及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05168926A (ja) 1993-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2537239B2 (ja) 耐熱性に優れた内燃機関排気ガス浄化用触媒及びその製造方法
JP2858945B2 (ja) 耐熱性に優れた排気ガス浄化用触媒及びその製造方法
US5063192A (en) Catalyst for purification of exhaust gases
KR890001301B1 (ko) 배기가스 정화용 일체 구조형 촉매의 제조방법
KR100218204B1 (ko) 고 내열성 촉매담체
JP4012320B2 (ja) 希薄燃焼エンジン用排気ガス浄化用触媒
AU615721B2 (en) Catalyst for purification of exhaust gas and process for production thereof
JP2581872B2 (ja) 耐熱性に優れた内燃機関排気ガス浄化用触媒及びその製造方法
WO2005084796A1 (en) Exhaust gas purifying catalyst, metal oxide particle and production process thereof
US5202300A (en) Catalyst for purification of exhaust gas
JPH04284847A (ja) 耐熱性に優れた排気ガス浄化用触媒及びその製造方法
JP3297825B2 (ja) 排気ガス浄化用触媒
JPH05237390A (ja) 排気ガス浄化用触媒
JP3264697B2 (ja) 排気ガス浄化用触媒およびこれを用いてなる浄化システム
JP4045002B2 (ja) 複合酸化物及びそれを用いた排ガス浄化用触媒
JP2005224792A (ja) 排気ガス浄化用触媒
JPH10165817A (ja) 排ガス浄化用触媒
JPH0582258B2 (ja)
JP3299286B2 (ja) 排気ガス浄化用触媒
JP3272015B2 (ja) 排気ガス浄化用触媒
JPH0523593A (ja) 排気ガス浄化システム
JPS6214337B2 (ja)
JPS6214338B2 (ja)
JP4380880B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JPH05168927A (ja) 排気ガス浄化用触媒およびこれを用いてなる浄化システム