JP4045002B2 - 複合酸化物及びそれを用いた排ガス浄化用触媒 - Google Patents
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Description
本発明は、内燃機関の排ガス浄化用触媒に使用し得る複合酸化物及び該複合酸化物を用いることにより浄化性能を向上させた排ガス浄化用触媒に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
内燃機関の排ガス浄化用触媒は、排ガス規制強化に伴い、浄化性能の向上が益々要求されている。そのため、触媒をエンジンに近いマニホールドに直結させ、高い排ガス温度で使用して浄化性能を向上させること等が行われている。しかし、その場合は使用温度が高くなることから耐熱性向上が一層要求される。
【0003】
従来、例えば、特開平5−277375号公報において、活性アルミナ、セリウム化合物、ジルコニム化合物及びニッケル化合物を含有するスラリーを担体にコーティングし、乾燥、焼成して得たウォッシュコート担体に貴金属成分を担持した後、アルカリ土類金属成分を担持した触媒が理論混合比近傍でCO、HC性能が優れていることが報告されている。また、特開平6−279027号公報において、セリア、ジルコニアを主成分とした複合酸化物が開示されている。しかしながら、これらの触媒や複合酸化物を排ガス浄化用触媒に用いたとしても、より厳しい高温耐久性の向上要求には不充分である。
【0004】
本発明者らは、上記した問題を解決すべく、アルミナ、セリア及びジルコニアの3成分を含み、セリアとジルコニアの重量比が1対1である複合酸化物を用いた排ガス浄化用触媒を提案した(特願平9−289436号)。かかる排ガス浄化用触媒によって、高温耐久性は向上するが、さらなる高温耐久性の向上が要望されていた。
【0005】
従って、本発明の目的は、内燃機関の排ガス浄化用触媒の耐熱性(高温耐久性)の向上に有効である複合酸化物及びその製造方法、並びに高温耐久後の触媒性能に優れる排ガス浄化用触媒を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意研究した結果、セリアに対してジルコニアを多く含有した複合酸化物を用いて調製した排ガス浄化触媒が、上記目的を達成し得ることを知見した。
【0007】
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、アルミナ化合物、硝酸セリウム及び硝酸ジルコニウムを、純水中で攪拌、溶解して混合溶液を得、該混合溶液を攪拌しながらアンモニア水溶液中に滴下し、pHを9〜9.5にした後、生成した沈殿物を熟成させて製造される複合酸化物であって、アルミナ、セリア及びジルコニアの3成分を含み、該セリアとジルコニアの重量比が、該セリア1に対してジルコニアが1超〜3であり、該アルミナに対する該セリアと該ジルコニアの合計量の重量比が、該アルミナ1に対して該セリアと該ジルコニアの合計量が1〜4であることを特徴とする複合酸化物を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、上記複合酸化物を用いて製造された排ガス浄化用触媒を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の複合酸化物について詳細に説明する。
本発明の複合酸化物は、アルミナ、セリア及びジルコニアの3成分からなり、該セリアとジルコニアの重量比が、該セリア1に対してジルコニアが1超〜3である。ジルコニアの重量比がセリア1に対して1以下では熱履歴による複合酸化物の結晶子径の増加率が大きくなり、また、比表面積の低下率も大きい、これは、触媒性能を低下させる原因となる。また、3を超えると触媒化した時に酸素貯蔵成分であるセリアの量が減少するため、触媒性能が低下する原因となる。
【0011】
また、上記アルミナに対する上記セリアとジルコニアの合計量の重量比が、該アルミナ1に対して該セリアとジルコニアの合計量が1〜4であることが望ましい。上記アルミナに対する上記セリアとジルコニアの合計量の重量比が、該アルミナ1に対して該セリアとジルコニアの合計量が1未満では、明確な理由は不明であるが触媒性能が低下する。また、4を超えると、熱履歴後の比表面積の低下率が大きくなり、触媒性能が低下する原因となる。
【0012】
本発明の複合酸化物は、上述の如く構成されているため、内燃機関の排ガス浄化用触媒の耐熱性(高温耐久性)の向上に有効なものである。本発明の複合酸化物を用いることにより、排ガス浄化触媒が高温耐久性能において優れる理由は明確ではないが、セリアとジルコニアとが複合化することで酸素貯蔵能が優れた特性になったこと、複合化によりアルミナ、セリア及びジルコニアが互いに作用し合うこと、即ち、各成分がそれぞれの耐熱性向上成分として作用すること、及びアルミナの高比表面積が複合酸化物の比表面積を高くすることで耐熱性を向上させたことが考えられる。
【0013】
次に、本発明の複合酸化物の製造方法について詳細に説明する。
本発明の複合酸化物の製造方法は、上述した本発明の複合酸化物を製造する好ましい方法であり、アルミナ化合物、硝酸セリウム及び硝酸ジルコニウムを、純水中で撹拌、溶解して混合溶液を得、該混合溶液を撹拌しながらアンモニア水溶液中に滴下し、pHを9〜9.5にした後、生成した沈殿物を熟成させたことを特徴とする。
【0014】
本発明の製造方法においては、アルミナ化合物、硝酸セリウム及び硝酸ジルコニウムを、純水中で撹拌、溶解して混合溶液を得、該混合溶液を撹拌しながらアンモニア水溶液中に滴下し、pHを9〜9.5にした後、沈殿物を生成することが特に重要である。即ち、アルミナ化合物、硝酸セリウム及び硝酸ジルコニウムの三成分を同時に共沈する方法により、沈殿物(共沈物)を生成することが特に重要である。
この滴下方法を逆にすると、即ち、アンモニア水溶液を撹拌しながら該混合溶液中に滴下すると、各成分が別々のpHで沈澱し始めるため共沈物が得られず有効な複合酸化物が得られない。
【0015】
ここで、アルミナ化合物、硝酸セリウム及び硝酸ジルコニウムから上記混合溶液を得る方法としては、例えば、硝酸セリウム及び硝酸ジルコニウムの水溶液中に、アルミナ化合物を添加し、撹拌、混合する方法等が挙げられる。この際、各成分の使用量は、上述した本発明の複合酸化物におけるアルミナ、セリア及びジルコニアの重量比率の範囲内になるような量であることが好ましい。
【0016】
また、上記混合溶液中の酸化物としての濃度は、10〜100g/lであることが好ましく、30〜80g/lであることが更に好ましい。
【0017】
また、上記混合溶液を撹拌しながらアンモニア水溶液中に滴下するに際し、該アンモニア水溶液の量は、該混合溶液に対して、0.2〜0.7倍容量であることが好ましく、0.3〜0.6倍容量であることが更に好ましい。
【0018】
そして、上述の通り、上記混合溶液を上記アンモニア水溶液中に滴下して、pHを9〜9.5にする。ここで、pHが9未満であると、沈殿が不十分となり、一方、pHを9.5超にしても、沈澱状態は変わらないため、使用するアンモニア水溶液が無駄となる。
【0019】
また、生成した沈殿物を熟成させる際の時間は、10〜20時間であることが好ましく、14〜16時間であることが更に好ましい。
【0020】
本発明の製造方法に用いられるアルミナ化合物としては、硝酸アルミニウム、ベーマイトアルミナ又は活性アルミナ粉末等が好ましく用いられる。
【0021】
また、本発明の製造方法に用いられるアンモニア水溶液としては、(1+9)アンモニア水溶液、カ性ソーダ水溶液、カ性カリ水溶液等が挙げられが、特に(1+9)アンモニア水溶液が好ましい。
【0022】
本発明の製造方法においては、上記沈殿物を熟成させた後、通常公知の方法により、該沈殿物をデカンテーションで水洗した後、濾過し、再度水洗し、乾燥、粉砕した後、焼成する。
例えば、熟成させた上記沈殿物を水洗、濾過した後に乾燥をする際の温度は、100〜200℃であることが好ましく、140〜160℃であることが更に好ましい。また、この乾燥をする際の時間は、25〜35時間であることが好ましく、28〜33時間であることが更に好ましい。
【0023】
また、乾燥した上記沈殿物を、粉砕した後、焼成をする際の温度は、500〜700℃であることが好ましく、550〜650℃であることが更に好ましい。また、この焼成をする際の時間は、2〜7時間であることが好ましく、3〜5時間であることが更に好ましい。
【0024】
次に、本発明の排ガス浄化用触媒について詳細に説明する。
本発明の排ガス浄化用触媒は、上述した本発明の複合酸化物を用いて製造したものである。
【0025】
ここで、本発明の排ガス浄化用触媒の調製方法の一例を以下に示す。
上記複合酸化物、γ−アルミナ(活性アルミナ)、ニッケル化合物、アルミナゾル及び純水を所定の割合でボールミルに投入して約20時間混合、粉砕してスラリー化してウォッシュコート液とした後、これを一体型構造担体に担持し乾燥、焼成して、ウォッシュコート層を有するウォッシュコート担体を調製する。その後、白金、パラジウム及びロジウム等の貴金属成分を所定量含浸し、乾燥、焼成する。その後、バリウム化合物の水溶液を所定量含浸し、乾燥、焼成して完成触媒とする。
【0026】
ここで、上記ウォッシュコート液の原料として、複合酸化物、活性アルミナ、ニッケル化合物、アルミナゾルに加えて、酢酸セリウム、酢酸ジルコニウムを添加することもできる。
【0027】
また、上記ウォッシュコート層中の各成分の担持量は、アルミナ重量を100として、セリアが3〜60、ジルコニアが5〜60、ニッケル酸化物が2〜8及びアルカリ土類金属酸化物が1〜10であることが好ましい。
また、上記ウォッシュコート層中の複合酸化物の割合は10〜80重量%であることが好ましい。
【0028】
本発明の排ガス浄化用触媒は、上述した本発明の複合酸化物を用いて製造されているため、耐熱性を向上させ、高温耐久後の触媒性能を向上させたものである。
【0029】
【実施例】
以下、実施例等により本発明を更に詳細に説明する。尚、以下の実施例2、3及び4は参考例である。
【0030】
〔実施例1〕
a)複合酸化物の調製
硝酸セリウム溶液(酸化セリウムとして50g)に硝酸ジルコニウム溶液(酸化ジルコニウムとして150g)を添加、混合した溶液を調製する。この混合溶液にベーマイトアルミナ(アルミナとして100g)を添加した後、十分撹拌し均一溶液6リットルを調製する。この溶液中の酸化物としての濃度は50g/lである。この溶液を(1+9)アンモニア溶液2.1リットル中に撹拌しながら徐々に滴下、中和し、pHを9.3にした。ここで生成した沈澱物は15時間熟成させる。その後、デカンテーションで2回水洗し、濾過後、150℃で28時間乾燥する。その後、粉砕し、620℃で4時間焼成して複合酸化物Aを調製した。得られた複合酸化物A中のアルミナ、セリア、ジルコニアの重量比は2:1:3であった。
【0031】
b)触媒の調製
複合金属酸化物A144g、BET比表面積が150m2 /gで平均粒径が30μの活性アルミナ258g、酸化ニッケル12g相当の硝酸ニッケル、アルミナ15g含有のアルミナゾル及び蒸留水550gをボールミルに入れ、20時間粉砕混合し、ウォッシュコート液とする。コージライト製ハニカム担体(400セル、容量0.34リットル)を該ウォッシュコート液に浸漬した後、エアーブローでセル中の余分のウォッシュコート液を除去し乾燥する。このウォッシュコート液への浸漬及び乾燥を2回行った後、500℃で2時間焼成する。このウォッシュコート担体のウォッシュコート量は143g/lで、アルミナが107g/l、セリアが8g/l、ジルコニアが24g/l、及びニッケル酸化物が4g/lであった。
【0032】
次に、硝酸パラジウム及び塩化ロジウムを蒸留水中に溶解し、パラジウム濃度1.67g/l、ロジウム濃度0.167g/lの含浸溶液を調製する。この含浸溶液300ml中に、上記ウォッシュコート担体を浸漬した後、エアーブローでセル中の余分の含浸溶液を除去した後乾燥する。その後、500℃で2時間焼成し触媒(No.1)を得た。得られた触媒は、Pd 1.47g/l、Rh 0.147g/lを担持していた。
【0033】
〔実施例2〕
a)複合酸化物の調製
硝酸セリウム溶液(酸化セリウムとして100g)、硝酸ジルコニウム溶液(酸化ジルコニウムとして100g)及びベーマイトアルミナ(アルミナとして100g)を使用した以外は、実施例1と同様に調製して複合酸化物Bを得た。得られた複合酸化物Bのアルミナ、セリア、ジルコニアの重量比は2:2:2であった。
【0034】
b)触媒の調製
複合金属酸化物B144gを使用した以外は、実施例1と同様に調製して触媒(No.2)を得た。得られた触媒のウォッシュコート量は143g/lで、アルミナが107g/l、セリアが16g/l、ジルコニアが16g/l、及びニッケル酸化物が4g/lであった。また、貴金属成分(Pd、Rh)の担持量は、実施例1と同量である。
【0035】
〔実施例3〕
a)複合酸化物の調製
硝酸セリウム溶液(酸化セリウムとして100g)、硝酸ジルコニウム溶液(酸化ジルコニウムとして100g)及びベーマイトアルミナ(アルミナとして50g)を使用して得た均一溶液6リットルを用いた以外は、実施例1と同様に調製して複合酸化物Cを得た。得られた複合酸化物Cのアルミナ、セリア、ジルコニアの重量比は1:2:2であった。
【0036】
b)触媒の調製
複合金属酸化物C120g及び活性アルミナ282gを使用した以外は、実施例1と同様に調製して触媒(No.3)を得た。得られた触媒のウォッシュコート量は143g/lで、アルミナが107g/l、セリアが16g/l、ジルコニアが16g/l、及びニッケル酸化物が4g/lであった。また、貴金属成分(Pd、Rh)の担持量は、実施例1と同量である。
【0037】
〔実施例4〕
a)複合酸化物の調製
硝酸セリウム溶液(酸化セリウムとして100g)、硝酸ジルコニウム溶液(酸化ジルコニウムとして100g)及びベーマイトアルミナ(アルミナとして200g)を使用して得た均一溶液6リットルを用いた以外は、実施例1と同様に調製して複合酸化物Dを得た。得られた複合酸化物Dのアルミナ、セリア、ジルコニアの重量比は4:2:2であった。
【0038】
b)触媒の調製
複合金属酸化物D192g及び活性アルミナ210gを使用した以外は、実施例1と同様に調製して触媒(No.4)を得た。得られた触媒のウォッシュコート量は143g/lで、アルミナが107g/l、セリアが16g/l、ジルコニアが16g/l、及びニッケル酸化物が4g/lであった。また、貴金属成分(Pd、Rh)の担持量は、実施例1と同量である。
【0039】
〔比較例1〕
a)複合酸化物の調製
硝酸セリウム溶液(酸化セリウムとして150g)、硝酸ジルコニウム溶液(酸化ジルコニウムとして50g)及びベーマイトアルミナ(アルミナとして100g)を使用した以外は、実施例1と同様に調製して複合酸化物Eを得た。得られた複合酸化物Eのアルミナ、セリア、ジルコニアの重量比は2:3:1であった。
【0040】
b)触媒の調製
複合金属酸化物E144gを使用した以外は、実施例1と同様に調製して触媒(No.a)を得た。得られた触媒のウォッシュコート量は143g/lで、アルミナが107g/l、セリアが24g/l、ジルコニアが8g/l、及びニッケル酸化物が4g/lであった。また、貴金属成分(Pd、Rh)の担持量は、実施例1と同量である。
【0041】
〔比較例2〕
a)複合酸化物の調製
硝酸セリウム溶液(酸化セリウムとして100g)、硝酸ジルコニウム溶液(酸化ジルコニウムとして100g)を使用して得た均一溶液6リットルを用いた以外は、実施例1と同様に調製して複合酸化物Fを得た。得られた複合酸化物Fのアルミナ、セリア、ジルコニアの重量比は0:2:2であった。
【0042】
b)触媒の調製
複合金属酸化物F96g及び活性アルミナ306gを使用した以外は、実施例1と同様に調製して触媒(No.b)を得た。得られた触媒のウォッシュコート量は143g/lで、アルミナが107g/l、セリアが16g/l、ジルコニアが16g/l、及びニッケル酸化物が4g/lであった。また、貴金属成分(Pd、Rh)の担持量は、実施例1と同量である。
【0043】
〔実験例1〕
実施例1〜4及び比較例1及び2で調製した複合酸化物A〜Fの新品(熱耐久前の試料)及び電気炉中で900℃×20時間+950℃×20時間、熱耐久した後の試料のBET比表面積を測定した。その結果を表1に示す。また、複合酸化物中のAl2 O3 /CeO2 /ZrO2 比率(重量比率)も併せて表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
表1の結果から明らかなように、Al2 O3 含有複合酸化物A〜Eの熱耐久による比表面積の低下率は、Al2 O3 を含有しない複合酸化物Fの熱耐久による比表面積の低下率に比べて小さく、本発明のAl2 O3 含有複合酸化物が耐熱性に優れていることが判る。
【0046】
〔実験例2〕
実施例1〜4及び比較例1及び2で調製した複合酸化物A〜Fの新品(熱耐久前の試料)及び電気炉中で900℃×20時間+950℃×20時間、熱耐久した後の試料のX線回折による解析によって検出された化合物を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】
表2の結果から明らかなように、複合酸化物B〜Fからは配合比に相当するCe、Zr、Oからなる複合酸化物が検出された。複合酸化物Aは複合酸化物の他にZrO2 比率が多いためZrO2 も検出された。
【0049】
また、同じX線回折による測定からシェラーの式で計算した結晶子径を表3に示す。
【0050】
【表3】
【0051】
表3の結果から明らかなように、複合酸化物A〜Dの熱耐久後の結晶子径は、複合酸化物E〜Fに比べて小さく、本発明の複合酸化物が熱耐久による結晶の成長が小さく耐熱性があることを示している。
【0052】
〔実験例3〕
実施例1〜4で調製した触媒(No.1〜4)及び比較例1〜2で調製した触媒(No.a〜b)について、下記条件で耐久試験を行った後、性能評価を行った。評価は、CO、HC、NOx 、CO×NOx の平方根それぞれの転化率で表した。その結果を下記表4に示す。
・耐久試験条件
エンジン:排気量 2000cc
触媒温度:900℃×20時間+950℃×20時間
A/F :14.6±0.5、1Hz
・性能評価条件
車両 :660cc、EFI車
評価モード:10−15モード
【0053】
【表4】
【0054】
表4の結果から明らかなように、実施例1〜4の触媒(No.1〜4)は、比較例1〜2の触媒(No.a〜b)に比較して、高温耐久試験後において、優れた性能を有していることが判る。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の複合酸化物は、内燃機関の排ガス浄化用触媒の耐熱性(高温耐久性)の向上に有効である。
また、本発明の製造方法によれば、内燃機関の排ガス浄化用触媒の耐熱性(高温耐久性)の向上に有効な上記複合酸化物を得ることができる。
また、本発明の排ガス浄化用触媒は、高温耐久性に優れたものである。
Claims (3)
- アルミナ化合物、硝酸セリウム及び硝酸ジルコニウムを、純水中で攪拌、溶解して混合溶液を得、該混合溶液を攪拌しながらアンモニア水溶液中に滴下し、pHを9〜9.5にした後、生成した沈殿物を熟成させて製造される複合酸化物であって、アルミナ、セリア及びジルコニアの3成分を含み、該セリアとジルコニアの重量比が、該セリア1に対してジルコニアが1超〜3であり、該アルミナに対する該セリアと該ジルコニアの合計量の重量比が、該アルミナ1に対して該セリアと該ジルコニアの合計量が1〜4であることを特徴とする複合酸化物。
- 上記アルミナ化合物が、硝酸アルミニウム、ベーマイトアルミナ又は活性アルミナ粉末である請求項1に記載の複合酸化物。
- 請求項1又は2に記載の複合酸化物を用いて製造された排ガス浄化用触媒。
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