JP3296332B2 - ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル、その製造方法、重合性ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル誘導体、該誘導体の共重合体及び該共重合体を含有する分散剤 - Google Patents
ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル、その製造方法、重合性ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル誘導体、該誘導体の共重合体及び該共重合体を含有する分散剤Info
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Description
レンモノアルキルエーテル、その製造方法、重合性ポリ
オキシアルキレンモノアルキルエーテル誘導体、該誘導
体の共重合体及び該共重合体を含有する分散剤に関す
る。さらに詳しくは、本発明は、2価のアルコール化合
物を含まない高純度のポリオキシアルキレンモノアルキ
ルエーテル、その製造方法、該ポリオキシアルキレンモ
ノアルキルエーテルを原料とする重合性ポリオキシアル
キレンモノアルキルエーテル誘導体、該誘導体の共重合
体、及び、該共重合体を含有する分散性に優れた分散剤
に関する。
アルキルエーテル誘導体が開発され、それを単量体とす
る重合体や、他の単量体との共重合体が開発されてい
る。しかし、重合性ポリオキシアルキレンモノアルキル
エーテルを単量体として用いた重合体の中には、本来目
的とするよりも分子量分布の広い重合体が生成する場合
や、重合反応の際にゲル化を起こす場合などがあり、本
来目的とする共重合体の性能が得られない。このような
現象がおこる理由の一つとして、重合性ポリオキシアル
キレンモノアルキルエーテル誘導体が、副生成物として
2官能の重合性ポリアルキレングリコール誘導体を含ん
でおり、この2官能の重合性ポリアルキレングリコール
誘導体に由来する架橋反応が考えられる。上記のような
問題を解決するためには、副生成物である2官能の重合
性ポリアルキレングリコール誘導体を含まない重合性ポ
リオキシアルキレンモノアルキルエーテル誘導体を単量
体として用いればよい。例えば、重合性官能基を有し、
かつアルキレンオキシドの付加が可能な化合物を原料に
用い、これにアルキレンオキシドを付加させ、次に末端
の水酸基にアルキル化合物を反応させることにより目的
とする重合性ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテ
ル誘導体を得ることができる。しかし、重合性官能基を
有する化合物にアルキレンオキシドを付加させる反応条
件下においては、重合性官能基の転移などの副反応が進
行しやすく、本来目的とする化合物とは異なる化合物が
得られる場合が多い。従って、重合性ポリオキシアルキ
レンモノアルキルエーテル誘導体を得るには、ポリオキ
シアルキレンモノアルキルエーテルを原料として、重合
性官能基を導入する方法が一般に用いられる。重合性ポ
リオキシアルキレンモノアルキルエーテル誘導体の副生
成物である2官能の重合性ポリアルキレングリコール誘
導体は、重合性ポリオキシアルキレンモノアルキルエー
テル誘導体の原料であるポリオキシアルキレンモノアル
キルエーテル中に副生成物として含まれるポリアルキレ
ングリコールに起因する。すなわち、ポリアルキレング
リコールを副生成物として含むポリオキシアルキレンモ
ノアルキルエーテルを原料として重合性の官能基を導入
すると、重合性の官能基はその水酸基部位に導入される
ために、本来目的とする1官能の重合性ポリオキシアル
キレンモノアルキルエーテル誘導体とともに、副生成物
としてポリアルキレングリコールに由来する分子の両末
端に2個の重合性の官能基を有する重合性ポリアルキレ
ングリコール誘導体が生成するためである。従って、2
個の重合性の官能基を有する重合性ポリアルキレングリ
コール誘導体を含有しない重合性ポリオキシアルキレン
モノアルキルエーテル誘導体を得るためには、副生成物
のポリアルキレングリコールを含有しないポリオキシア
ルキレンモノアルキルエーテルを原料に用いればよい。
ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルは、1価の
アルコール化合物を出発原料とし、アルカリ又は酸触媒
の存在下において、アルキレンオキシドを直接付加させ
ることにより製造されるが、製造条件によって複数の副
生物が生成することが知られている(大島義彦、水谷敏
康、塗装工学、第22巻、397〜403頁、1987
年)。例えば、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸
化物を触媒として、1価のアルコール化合物にアルキレ
ンオキシドを付加させる場合や、反応容器内に水が存在
した状態でアルキレンオキシドの付加反応を行った場
合、水分子とアルキレンオキシドが反応して2官能のア
ルキレングリコールが生成し、さらに生成したアルキレ
ングリコールにアルキレンオキシドが付加する。その結
果、1価のアルコール化合物であるポリオキシアルキレ
ンモノアルキルエーテルと同時に、副生成物として2価
のアルコール化合物であるポリアルキレングリコールが
生成する。このような副生物が共存するポリオキシアル
キレンモノアルキルエーテルからポリオキシアルキレン
モノアルキルエーテルのみを選択的に分離することは容
易でなく、大量に処理することは非常に困難である。し
かも、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル中に
含まれるポリアルキレングリコールの定量は困難な場合
が多く、重合性ポリオキシアルキレンモノアルキルエー
テル誘導体の原料として好ましいものかどうかは判定し
にくい。勿論、これらの原料を用いた重合性ポリオキシ
アルキレンモノアルキルエーテル誘導体に含まれる2官
能の重合性ポリアルキレングリコール誘導体の定量も困
難である。
コール化合物をほとんど含まない高純度のポリオキシア
ルキレンモノアルキルエーテル、その製造方法、該ポリ
オキシアルキレンモノアルキルエーテルを原料とする重
合性ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル誘導
体、該誘導体の共重合体、及び、該共重合体を含有する
分散性に優れた分散剤を提供することを目的としてなさ
れたものである。
題を解決すべく、ポリオキシアルキレンモノアルキルエ
ーテルは1価のアルコール化合物であるのに対して、ポ
リアルキレングリコールは2価のアルコール化合物であ
り、これらが共存する系においてアルキレンオキシドを
付加させた場合、理論上ポリアルキレングリコールに付
加反応可能なアルキレンオキシドの分子数は、ポリオキ
シアルキレンモノアルキルエーテルの2倍となる点に着
目して鋭意検討した結果、ゲル浸透クロマトグラフィー
のクロマトグラムに特有の分布を有するポリオキシアル
キレンモノアルキルエーテルを原料として用い、これに
重合性の官能基を導入した重合性ポリオキシアルキレン
モノアルキルエーテル誘導体は、2官能の重合性ポリア
ルキレングリコール誘導体に由来する障害が少ないこと
を見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。すなわち、本発明は、(1)式[1]で示される
ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルであって、 R1O(AO)nH …[1] (ただし、式中、R1は炭素数1〜18の炭化水素基で
あり、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であ
り、AOは1種であっても、2種以上であってもよく、
AOが2種以上のとき、その付加形式はランダム状であ
っても、ブロック状であってもよく、nはオキシアルキ
レン基の平均付加モル数で5〜500である。) ゲル浸透クロマトグラフィーにおいて、示差屈折率計を
用いて得られた屈折率強度と溶出時間で表されるクロマ
トグラム上の最大の屈折率強度極大点とベースラインの
最短距離をLとしたとき、溶出開始点からクロマトグラ
ム上の屈折率強度がL/3となる最速溶出時間までのピ
ーク面積S1と、溶出開始点から最大の屈折率強度極大
点までのピーク面積S0の比が、 S1/S0 ≦ 0.15 …(A) を満足することを特徴とするポリオキシアルキレンモノ
アルキルエーテル、(2)1価のアルコールに炭素数2
〜4のアルキレンオキシドを付加重合させる際に、内容
積V(ml)の反応容器に水分Ci(ppm)の溶剤Wi
(g)を仕込み、撹拌して溶剤洗浄を行ったのち抜き取
った溶剤の水分がCf(ppm)であるとき、 反応容器内の水分 = Wi×(Cf―Ci)/V ≦ 10 …(B) であることを特徴とする第(1)項記載のポリオキシアル
キレンモノアルキルエーテルの製造方法、(3)第(1)
項記載のポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルを
原料とすることを特徴とする式[2]で示される重合性
ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル誘導体、 R1O(AO)nR2 …[2] (ただし、式中、R1は炭素数1〜18の炭化水素基で
あり、R2は炭素数2〜4の不飽和炭化水素基であり、
AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、AO
は1種であっても、2種以上であってもよく、AOが2
種以上のとき、その付加形式はランダム状であっても、
ブロック状であってもよく、nはオキシアルキレン基の
平均付加モル数で5〜500である。)、(4)第(3)
項記載の式[2]で示される重合性ポリオキシアルキレ
ンモノアルキルエーテル誘導体5〜95モル%と、これ
と共重合可能な単量体95〜5モル%を共重合して得ら
れる分子量500〜100,000の共重合体、(5)
式[2]で示される重合性ポリオキシアルキレンモノア
ルキルエーテル誘導体のR2が、炭素数3〜4の不飽和
炭化水素基であり、これと共重合可能な単量体が、不飽
和カルボン酸である第(4)項記載の共重合体、及び、
(6)第(4)項又は第(5)項記載の共重合体を含有する
ことを特徴とする分散剤、を提供するものである。
ノアルキルエーテルは、式[1] R1O(AO)nH …[1] で示される化合物である。式[1]において、R1は炭
素数1〜18の炭化水素基であり、AOは炭素数2〜4
のオキシアルキレン基であり、AOは1種であっても、
2種以上であってもよく、AOが2種以上のとき、その
付加形式はランダム状であっても、ブロック状であって
もよく、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数で5
〜500である。式[1]において、R1で示される炭
素数1〜18の炭化水素基としては、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert―ブチル基、
ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシ
ル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、
ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシ
ル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル
基、オクタデシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、
ベンジル基などを挙げることができる。これらの中で、
炭素数1〜4の炭化水素基がより好ましい。式[1]に
おいて、AOで示される炭素数2〜4のオキシアルキレ
ン基としては、例えば、オキシエチレン基、オキシプロ
ピレン基、オキシブチレン基、オキシテトラメチレン基
などを挙げることができる。これらの中で、オキシエチ
レン基、オキシプロピレン基及びオキシブチレン基がよ
り好ましい。式[1]において、AOは1種であって
も、2種以上であってもよく、AOが2種以上のオキシ
アルキレン基であるとき、その付加形式はランダム状で
あっても、ブロック状であってもよい。また、nはオキ
シアルキレン基の平均付加モル数で5〜500であり、
より好ましくは10〜300である。nが5未満である
と、該ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルを出
発原料として得られる分散剤が、十分な分散性能を発現
しないおそれがある。nが500を超えると、粘度が高
くなって取り扱いが困難となるおそれがある。
ルエーテルは、ゲル浸透クロマトグラフィーにおいて、
示差屈折率計を用いて得られた屈折率強度と溶出時間で
表されるクロマトグラム上の最大の屈折率強度極大点と
ベースラインの最短距離をLとしたとき、溶出開始点か
らクロマトグラム上の屈折率強度がL/3となる最速溶
出時間までのピーク面積S1と、溶出開始点から最大の
屈折率強度極大点までのピーク面積S0の比が、 S1/S0 ≦ 0.15 …(A) を満足する。ただし、ゲル浸透クロマトグラフィーに使
用した展開溶媒などに起因するピークや、使用したカラ
ムや装置に起因するベースラインの揺らぎによる疑似ピ
ークは除いたポリオキシアルキレンアルキルエーテルに
由来するピークについてのみ計算する。図1は、ポリオ
キシアルキレンモノアルキルエーテルのゲル浸透クロマ
トグラフィーにより得られるクロマトグラムのモデル図
であり、横軸は溶出時間を、縦軸は示差屈折率計を用い
て得られた屈折率強度を示す。ゲル浸透クロマトグラフ
に試料溶液を注入して展開すると、溶出開始点Aにおい
て、最も分子量の高い分子から溶出が始まり、屈折率強
度の増加に伴い溶出曲線が上昇していく。その後、屈折
率強度が最大となる屈折率強度極大点を過ぎ、溶出曲線
は下降していく。高分子量側又は低分子量側に含まれる
不純物が多いと、最大の屈折率強度極大点以外にも、屈
折率強度極大点が現れる場合がある。最大の屈折率強度
極大点Pとベースラインとの最短距離を求め、これをL
とする。得られたLをもとにL/3を計算し、屈折率強
度がL/3となる最速溶出時間Bを求める。溶出開始点
Aから最大の屈折率強度極大点Pまでのピーク面積をS
0とし、溶出開始点Aから屈折率強度がL/3となる最
速溶出時間Bまでのピーク面積をS1とする。本発明の
ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルは、S1と
S0の比、S1/S0が0.15以下であり、より好ましく
は0.12以下である。S1/S0が0.15を超えると、
ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル中のポリア
ルキレングリコールの含有量が多く、該ポリオキシアル
キレンモノアルキルエーテルを出発原料として得られる
分散剤が、十分な分散性能を発現しないおそれがある。
ル、これを原料として重合性官能基を導入した重合性ポ
リオキシアルキレンモノアルキルエーテル誘導体、さら
に該誘導体を共重合して得られる共重合体は、S1/S0
の値が大きくなるにつれ、2官能の重合性ポリアルキレ
ングリコール誘導体に由来する粘度の増加などがみら
れ、S1/S0が0.15を超えると、該共重合体を分散
剤として用いた場合、その分散性能が十分に発現しない
おそれがある。しかし、S1/S0が小さくなるにつれ、
2官能の重合性ポリアルキレングリコール誘導体に由来
する粘度の増加などは起こりにくく、S1/S0が0.1
5以下、より好ましくは0.12以下であれば、共重合
体を分散剤として用いた場合、本来有すべき優れた性能
が発揮される。本発明において、ピーク面積S0及びピ
ーク面積S1を求めるためのゲル浸透クロマトグラフィ
ーに特に制限はないが、例えば、GPCシステムとして
SHODEX GPC SYSTEM−11、示差屈折率
計としてSHODEX RI−71を用い、カラムとし
てSHODEX KF804Lを3本連続装着し、カラ
ム温度を40℃とし、展開溶剤としてテトラヒドロフラ
ンを用いて行うことができる。展開溶剤は、1ml/分の
流速で流し、サンプル濃度0.1重量%のサンプル溶液
0.1mlを注入し、BORWIN GPC計算プログラム
を用いて、屈折率強度と溶出時間で表されるクロマトグ
ラムを得ることができる。本発明のポリオキシアルキレ
ンモノアルキルエーテルは、1価のアルコールに炭素数
2〜4のアルキレンオキシドを付加重合させる際に、内
容積V(ml)の反応容器に水分Ci(ppm)の溶剤Wi
(g)を仕込み、撹拌して溶剤洗浄を行ったのち抜き取
った溶剤の水分がCf(ppm)であるとき、 反応容器内の水分 = Wi×(Cf―Ci)/V ≦ 10 …(B) を満足することにより、容易に製造することができる。
反応容器中の水分は、式(B)に示されるように10以
下であり、より好ましくは8以下である。アルキレンオ
キシドの付加を行う反応容器に、予めカールフィッシャ
ー法などにより水分を求めた溶剤を仕込む。使用する溶
剤に特に制限はなく、例えば、アセトン、アセトニトリ
ルなどを挙げることができる。反応容器を密封し、常圧
又は加圧下に、必要に応じて溶剤の沸点以下又は沸点以
上の温度条件で、反応容器内の溶剤洗浄を行う。溶剤洗
浄後、加えた溶剤を注意深く抜き取り、カールフィッシ
ャー法などにより、洗浄後の溶剤に含まれる水分を測定
する。反応容器の内容積V(ml)、加えた溶剤の重量W
i(g)、洗浄前の溶剤の水分Ci(ppm)、洗浄後の
溶剤の水分Cf(ppm)より、数式(B)を用いて反応
容器内の水分を求めることができる。
リオキシアルキレンモノアルキルエーテルは、例えば、
下記のごとくして製造することができる。反応前に予め
反応容器内をメタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリルな
どの比較的低沸点の水溶性の溶剤、又は、ベンゼン、ト
ルエンなどの水と共沸可能な溶剤で洗浄し、次いで、5
0〜150℃、100Torr以下の条件で1時間以上乾燥
し、反応容器内の水分を系外に除去する。次いで、反応
容器に溶剤を仕込み、撹拌して溶剤洗浄を行う。溶剤洗
浄に用いる溶剤の量及び洗浄前後の溶剤の水分を測定し
て、数式(B)より反応容器内の水分を求め、反応容器
内の水分が10以下であることを確認する。出発原料で
ある1価のアルコール化合物は、水分を極力含まないも
のが好ましい。出発原料である1価のアルコールが、水
と共沸することなく蒸留可能な場合は、ナトリウム、カ
リウム、水酸化ナトリウム、マグネシウムなどの乾燥剤
を加えて還流した後、蒸留を行い水分を除去し、反応容
器にアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物を除
くアルカリ触媒とともに加える。反応容器に原料アルコ
ールやアルカリ触媒を加える際には、極力水分を加えな
いように注意する。出発原料である1価のアルコール化
合物の沸点が高く、蒸留が困難な場合は、反応容器に原
料の1価のアルコールとともに、トルエンなどの水と共
沸する溶剤を仕込み、乾燥窒素ガス雰囲気下、50〜1
50℃、200Torr以下の条件で、1時間以上減圧処理
を行い、添加した溶剤を除去することで、原料である1
価のアルコールに含まれる水分を除去することができ
る。さらに、極力水分を加えないように、アルカリ金属
及びアルカリ土類金属の水酸化物を除くアルカリ触媒を
加え、反応容器内を乾燥窒素ガス雰囲気下に加圧状態に
したのち、乾燥したアルキレンオキシドを50〜150
℃で連続的に添加し、付加重合することによって得るこ
とができる。また、出発原料である1価のアルコール化
合物に付加反応させる炭素数2〜4のアルキレンオキシ
ドについても、水分を極力含まないものが好ましい。も
ちろん、炭素数2〜4のアルキレンオキシドを反応容器
内に加える際には、極力水分を加えないように注意する
ことも肝心である。アルキレンオキシドの付加反応の触
媒として用いるアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水
酸化物を除くアルカリ触媒としては、例えば、ナトリウ
ム、カリウム、ナトリウムカリウムアマルガム、ナトリ
ウムハイドライド、ナトリウムメトキシド、カリウムメ
トキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド
などを挙げることができる。また、ナトリウムメトキシ
ドのメタノール溶液や、ナトリウムエトキシドのエタノ
ール溶液などを用いることもできる。アルキレンオキシ
ドの付加反応には、上記のアルカリ触媒の他に、三フッ
化硼素や四塩化錫などのルイス酸触媒が用いられるが、
酸触媒を用いて高分子量の化合物を得ようとすると、
1,4−ジオキサンなどの環状モノマーや環状ポリエー
テルが副生し、目的の純度の化合物を得ることが困難と
なるおそれがある。
アルキルエーテル誘導体は、式[2] R1O(AO)nR2 …[2] で示される化合物である。式[2]において、R1は炭
素数1〜18の炭化水素基であり、R2は炭素数2〜4
の不飽和炭化水素基であり、AOは炭素数2〜4のオキ
シアルキレン基であり、AOは1種であっても、2種以
上であってもよく、AOが2種以上のとき、その付加形
式はランダム状であっても、ブロック状であってもよ
く、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数で5〜5
00である。式[2]において、R1で示される炭素数1
〜18の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブ
チル基、sec−ブチル基、tert―ブチル基、ペンチル
基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘ
プチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシ
ル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペ
ンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オク
タデシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル
基などを挙げることができる。これらの中で、炭素数1
〜4の炭化水素基がより好ましい。式[2]において、
R2で示される炭素数2〜4の不飽和炭化水素基として
は、例えば、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、
1−プロペニル基、メタリル基、3−ブテニル基などを
挙げることができる。これらの中で、炭素数3〜4の不
飽和炭化水素基が好ましく、特にアリル基及びメタリル
基は、式[1]で示される化合物への導入が容易であ
り、かつ適度な重合性を有するので好適である。
2〜4のオキシアルキレン基としては、例えば、オキシ
エチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、
オキシテトラメチレン基などを挙げることができる。式
[2]において、AOは1種であっても、2種以上であ
ってもよく、AOが2種以上のオキシアルキレン基であ
るとき、その付加形式はランダム状であっても、ブロッ
ク状であってもよい。また、nはオキシアルキレン基の
平均付加モル数で5〜500であり、より好ましくは1
0〜300である。nが5未満であると、重合性ポリオ
キシアルキレンモノアルキルエーテル誘導体の共重合体
を含有する分散剤が、十分な分散性能を発現しないおそ
れがある。nが500を超えると、粘度が高くなって取
り扱いが困難となるおそれがある。本発明の重合性ポリ
オキシアルキレンモノアルキルエーテル誘導体は、ゲル
浸透クロマトグラフィーにより得られるクロマトグラム
において、 S1/S0 ≦ 0.15 …(A) を満足する式[1]で示されるポリオキシアルキレンモ
ノアルキルエーテルを原料として製造する。式[1]で
示されるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル
に、R2で示される不飽和炭化水素基を導入する方法に
特に制限はなく、例えば、ポリオキシアルキレンモノア
ルキルエーテルに水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
どのアルカリ金属水酸化物を加え、塩化アリル、臭化ア
リル、よう化アリル、塩化メタリル、臭化メタリルなど
のモノハロゲン化不飽和炭化水素とのエーテル化反応に
より得ることができる。
重合性ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル誘導
体5〜95モル%と、これと共重合可能な単量体95〜
5モル%を共重合して得られる分子量500〜100,
000の共重合体である。共重合体の分子量が500未
満であると、共重合体を含有する分散剤が、十分な分散
性能を発現しないおそれがある。共重合体の分子量が1
00,000を超えると、粘度が高くなって取り扱いが
困難となるおそれがある。本発明の共重合体は、式
[2]で示される重合性ポリオキシアルキレンモノアル
キルエーテル誘導体のR2が、炭素数3〜4の不飽和炭
化水素基であることがより好ましい。炭素数3〜4の不
飽和炭化水素基は、適度な重合性を有するので容易に共
重合体を製造することができる。共重合可能な単量体と
しては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸などの不飽和モノカルボン酸及びそれらの塩、マレイ
ン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン
酸などの不飽和ジカルボン酸及びそれらの塩、メチルア
クリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート
などのアルキルアクリレート、スチレン、p−スチレン
スルホン酸、インデンなどの重合性芳香族不飽和化合
物、イソブチレン、イソプレンなどのオレフィン、N−
フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドな
どのマレイミド、その他アクリルアミド類、無水マレイ
ン酸、マレイン酸アルキルエステル類、酢酸ビニル、ア
クリロニトリル、アリルスルホン酸、メタリルスルホン
酸及びこれらの塩などを挙げることができる。これらの
単量体は、1種を単独で用いることができ、あるいは2
種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの中
で、不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸及びこ
れらの塩を好適に使用することができ、マレイン酸及び
無水マレイン酸を特に好適に使用することができる。本
発明において、式[2]で示される重合性ポリオキシア
ルキレンモノアルキルエーテル誘導体5〜95モル%
と、これと共重合可能な単量体95〜5モル%を共重合
して得られる共重合体の分子量は、ゲル浸透クロマトグ
ラフィー(以下、GPCと称する。)により測定した値
であり、ポリエチレングリコール換算の重量平均分子量
である。
なく、式[2]で示される重合性ポリオキシアルキレン
モノアルキルエーテル誘導体と、これと共重合可能な単
量体を、有機溶剤中又は水系溶剤中で溶液重合すること
ができ、あるいは、無溶剤で塊状重合することもでき
る。また、重合反応に用いる重合開始剤としては、水系
溶剤の場合には、例えば、tert―ブチルヒドロペルオキ
シドなどのヒドロペルオキシドや、過硫酸ナトリウム、
過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩な
どの水溶性の重合開始剤を挙げることができる。有機溶
剤系又は無溶剤系で重合を行う場合には、例えば、ベン
ゾイルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシドな
どの過酸化物や、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル
などのアゾ系開始剤などを挙げることができる。これら
の重合開始剤は、1種を単独で用いることができ、ある
いは2種以上を組み合わせて用いることもできる。本発
明の分散剤は、式[2]で示される重合性ポリオキシア
ルキレンモノアルキルエーテル誘導体5〜95モル%
と、これと共重合可能な単量体95〜5モル%の共重合
体を含有するものである。式[2]で示される重合性ポ
リオキシアルキレンモノアルキルエーテル誘導体5〜9
5モル%と、これと共重合可能な単量体95〜5モル%
の共重合体は、分散剤の成分として優れた分散性能を発
揮する。分散剤に含有せしめる共重合体は、式[2]で
示される重合性ポリオキシアルキレンモノアルキルエー
テル誘導体30〜70モル%と、これと共重合可能な単
量体70〜30モル%の共重合体であることがより好ま
しい。本発明の分散剤の形態に特に制限はなく、例え
ば、共重合体を単独で用いることができ、共重合体を水
溶液又は有機溶剤溶液として用いることもでき、あるい
は、共重合体の溶液にさらに消泡剤などの薬剤を添加し
て用いることもできる。本発明の分散剤の使用量に特に
制限はなく、例えば、分散すべき固体に対して0.05
〜1重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%添加するこ
とにより、固液分散系における固体粒子の分散状態を著
しく改良することができる。本発明の分散剤は、各種の
分散剤として使用できるが、好ましくはセラミック用途
に用いて、無機粉体の高濃度のスラリーを形成すること
ができ、塗料用途に用いて、顔料をビヒクル中に1次粒
子に分散させて安定な懸濁液を形成することができる。
セメント用途に用いて、モルタルやコンクリートの流動
性や流動保持性を高め、高強度、高耐久性、施工性を向
上させることができる。特に無機粉体の分散剤及びセメ
ント用途の分散剤として有用である。
に説明する。 実施例1 温度計、圧力計、安全弁、窒素ガス吹き込み管、攪拌
機、真空排気管、冷却コイル、蒸気ジャケットを装備し
たステンレス製5リットル(内容積4,890ml)の耐
圧反応装置を水で洗浄したのち、反応容器内の水分を乾
燥窒素ガスで払い、次いで蒸気ジャケットに蒸気を供給
しながら、50〜100Torrで15分減圧乾燥した。水
洗浄工程終了後常圧に戻し、さらに室温まで冷却したの
ち、メタノール2リットルを仕込み、窒素ガス雰囲気
下、0.05〜0.1MPa、70〜75℃で30分攪拌
し、反応容器内をメタノール洗浄した。メタノールを廃
棄し、反応容器内に乾燥窒素ガスを吹き込み、蒸気ジャ
ケットに蒸気を供給し、かつ、50〜100Torrで1時
間減圧乾燥した。室温まで冷却したのち、窒素ガス吹き
込み管より、市販の脱水アセトニトリル(カールフイッ
シャー法により水分を測定したところ46ppmであっ
た。)2,006gを仕込んだ。乾燥窒素ガスで0.05
MPaまで加圧したのち、15分間攪拌した。次いでアセ
トニトリルを注意深く抜き取った結果、2,001gの
アセトニトリルが回収された。抜き取ったアセトニトリ
ルの水分をカールフイッシャー法により求めたところ、
60ppmであった。数式(B)より算出した反応容器内
の水分は、5.7であった。反応容器内に残存するアセ
トニトリルを乾燥窒素ガスで払い、蒸気ジャケットに蒸
気を供給し、50〜100Torrで1時間減圧乾燥した。
反応装置を30℃以下に冷却したのち、水分量が18pp
mの脱水メタノール27g及びナトリウムメトキシド5
gを仕込み、反応容器内を窒素ガスで置換した。90℃
まで昇温したのち、90〜100℃、0.6MPa以下の条
件で、窒素ガス吹き込み管より、エチレンオキシド1,
890gを攪拌下に連続的に加圧添加した。エチレンオ
キシド添加終了後、90〜100℃で2時間反応させ
た。次に80℃まで冷却したのち、窒素ガスを吹き込み
ながら、75〜85℃、50〜100Torrで1時間減圧
処理を行った。反応物のうち200gを取り出し、1N
塩酸で中和し、窒素ガス雰囲気下で脱水、ろ過を行い、
得られた反応物について、ゲル浸透クロマトグラフィー
(GPC)による測定を行った。GPCには、システム
としてSHODEX GPC SYSTEM−11、示差
屈折率計としてSHODEX RI−71、カラムとし
てSHODEX KF804Lを3本連続装着し、カラ
ム温度40℃、展開溶剤としてテトラヒドロフランを1
ml/分の流速で流し、得られた反応物の0.1重量%テ
トラヒドロフラン溶液0.1mlを注入し、BORWIN
GPC計算プログラムを用いて、屈折率強度と溶出時間
で表されるクロマトグラムを得た。図2は、得られたク
ロマトグラムである。このクロマトグラムからS1/S0
を求めると、0.137であった。残りの反応物に水酸
化カリウム54gを加え、反応容器内を窒素ガスで置換
したのち、80〜90℃、50〜100Torrで1時間減
圧処理を行った。60℃まで冷却したのち、アリルクロ
リド75gを窒素ガス吹き込み管より、窒素ガスで系内
に圧入し、80〜90℃、0.2〜0.3MPaで4時間反
応させた。反応物を6N塩酸で中和したのち、減圧下で
脱水し、生じた塩をろ過により除去して、ポリオキシエ
チレンモノメチルモノアリルエーテル(a)を得た。
にして、洗浄及び乾燥を行った。室温まで冷却したの
ち、窒素ガス吹き込み管より、市販の脱水アセトン(カ
ールフイッシャー法により水分を測定したところ42pp
mであった。)1,750gを仕込んだ。乾燥窒素ガスで
0.05MPaまで加圧し、15分間攪拌した。次いでアセ
トンを注意深く抜き取った結果、1,744gのアセト
ンが回収された。抜き取ったアセトンの水分をカールフ
イッシャー法により求めたところ、59ppmであった。
数式(B)より算出した反応容器内の水分は、6.1で
あった。反応容器内に残存するアセトンを乾燥窒素ガス
で払い、蒸気ジャケットに蒸気を供給し、50〜100
Torrで1時間減圧乾燥した。室温まで冷却したのち、ナ
トリウムメトキシドのメタノール溶液(川研ファインケ
ミカル株式会社製、SM−28、ナトリウムメトキシド
28重量%)19gを仕込み、反応容器内を窒素ガスで
置換した。90℃まで昇温したのち、90〜100℃、
0.6MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管よりエチレ
ンオキシド2,845gを攪拌下に連続的に加圧添加し
た。エチレンオキシド添加終了後、90〜100℃で2
時間反応させた。次に80℃まで冷却したのち、窒素ガ
スを吹き込みながら、75〜85℃、50〜100Torr
で1時間減圧処理を行った。反応物のうち195gを取
り出し、1N塩酸で中和したのち、窒素ガス雰囲気下で
脱水、ろ過を行い、得られた反応物について、GPCに
よる測定を行った。図3は、得られたクロマトグラムで
ある。得られたクロマトグラムよりS1/S0を求める
と、0.112であった。残りの反応物に水酸化カリウ
ム34gを加え、窒素ガスで置換したのち、80〜90
℃、50〜100Torrで1時間減圧処理を行った。65
℃まで冷却したのち、アリルブロミド73gを窒素ガス
吹き込み管より窒素ガスで系内に圧入し、80〜90
℃、0.2〜0.3MPaで4時間反応させた。反応物を6
N塩酸で中和したのち、減圧脱水し、生じた塩をろ過に
より除去して、ポリオキシエチレンモノメチルモノアリ
ルエーテル(b)を得た。
にして、洗浄及び乾燥を行った。室温まで冷却したの
ち、窒素ガス吹き込み管より、市販の脱水アセトン(カ
ールフイッシャー法により水分を測定したところ42pp
mであった。)1,789gを仕込んだ。乾燥窒素ガスで
0.05MPaまで加圧したのち、15分間攪拌した。次い
でアセトンを注意深く抜き取った結果、1,783gの
アセトンが回収された。抜き取ったアセトンの水分をカ
ールフイッシャー法により求めたところ、61ppmであ
った。数式(B)より算出した反応容器内の水分は、
7.0であった。反応容器内に残存するアセトンを乾燥
窒素ガスで払い、蒸気ジャケットに蒸気を供給し、50
〜100Torrで1時間減圧乾燥した。室温まで冷却した
のち、ステアリルアルコール550gを仕込み、反応容
器内を窒素ガスで置換した。110℃まで昇温したの
ち、105〜115℃で、反応容器内に窒素ガスを吹き
込みながら100Torr以下の減圧下で脱水を行った。脱
水終了後70℃まで冷却し、一部17gを抜き取り、カ
ールフィッシャー法により水分量を求めると37ppmで
あった。ナトリウムメトキシド1gを加え、反応容器内
を窒素ガスで置換した。次に80℃まで昇温したのち、
90〜100℃、0.6MPa以下で窒素ガス吹き込み管よ
りプロピレンオキシド1,200gを攪拌下に連続的に
加圧添加した。プロピレンオキシド添加終了後、90〜
100℃で2時間反応させた。次に80℃まで冷却した
のち、窒素ガスを吹き込みながら、75〜85℃、50
〜100Torrで1時間減圧処理を行った。反応物のうち
103gを取り出し、1N塩酸で中和したのち、窒素ガ
ス雰囲気下で脱水、ろ過を行い、得られた反応物につい
て、GPCによる測定を行った。得られたクロマトグラ
ムよりS1/S0を求めると、0.110であった。残り
の反応物に水酸化カリウム120gを加え、窒素ガスで
置換したのち、80〜90℃、50〜100Torrで減圧
処理した。60℃まで冷却したのち、アリルクロリド1
68gを窒素ガス吹き込み管より窒素ガスで系内に圧入
し、80〜90℃、0.2〜0.3MPaの条件で4時間反
応させた。反応物を6N塩酸で中和したのち、減圧脱水
し、生じた塩をろ過により除去し、ポリオキシプロピレ
ンモノステアリルモノアリルエーテル(c)を得た。
にして、洗浄及び乾燥を行った。室温まで冷却したの
ち、窒素ガス吹き込み管より、市販の脱水アセトニトリ
ル(カールフイッシャー法により水分を測定したところ
46ppmであった。)1,912gを仕込んだ。乾燥窒素
ガスで0.05MPaまで加圧したのち、15分間攪拌し
た。次いでアセトニトリルを注意深く抜き取った結果、
1,907gのアセトニトリルが回収された。抜き取っ
たアセトニトリルの水分をカールフイッシャー法により
求めたところ、63ppmであった。数式(B)より算出
した反応容器内の水分は、6.6であった。反応容器内
に残存するアセトニトリルを乾燥窒素ガスで払い、蒸気
ジャケットに蒸気を供給し、50〜100Torrで1時間
減圧乾燥した。室温まで冷却したのち、予め蒸留した水
分量が19ppmのn−ブタノール72g及びカリウム−t
ert−ブトキシド3gを仕込み、反応容器内を窒素ガス
で置換した。80℃まで昇温したのち、90〜100
℃、0.6MPa以下で窒素ガス吹き込み管よりエチレンオ
キシド1,030gとプロピレンオキシド1,370gの
混合物を攪拌下に連続的に加圧添加した。エチレンオキ
シドとプロピレンオキシドの混合物の添加終了後、90
〜100℃で2時間反応させた。次に80℃まで冷却し
たのち、窒素ガスを吹き込みながら、75〜85℃、5
0〜100Torrで1時間減圧処理を行った。反応物のう
ち97gを取り出し、1N塩酸で中和したのち、窒素ガ
ス雰囲気下で脱水、ろ過を行い、得られた反応物につい
て、GPCによる測定を行った。得られたクロマトグラ
ムよりS1/S0を求めると、0.110であった。残り
の反応物に水酸化カリウム62gを加え、窒素ガスで置
換したのち、80〜90℃、50〜100Torrで減圧処
理した。60℃まで冷却したのち、アリルクロリド85
gを窒素ガス吹き込み管より窒素ガスで系内に圧入し、
80〜90℃、0.2〜0.3MPaで4時間反応させた。
反応物を6N塩酸で中和したのち、減圧脱水し、生じた
塩をろ過により除去し、ポリオキシエチレンオキシプロ
ピレンモノブチルモノアリルエーテル(d)を得た。
にして、洗浄及び乾燥を行った。室温まで冷却したの
ち、窒素ガス吹き込み管より、市販の脱水アセトニトリ
ル(カールフイッシャー法により水分を測定したところ
46ppmであった。)1,544gを仕込んだ。乾燥窒素
ガスで0.05MPaまで加圧したのち、15分間攪拌し
た。次いでアセトニトリルを注意深く抜き取った結果、
1,539gのアセトニトリルが回収された。抜き取っ
たアセトニトリルの水分をカールフイッシャー法により
求めたところ、66ppmであった。数式(B)より算出
した反応容器内の水分は、6.3であった。反応容器内
に残存するアセトニトリルを乾燥窒素ガスで払い、蒸気
ジャケットに蒸気を供給し、50〜100Torrで1時間
減圧乾燥した。室温まで冷却したのち、ナトリウムメト
キシドのメタノール溶液(川研ファインケミカル株式会
社製、SM−28、ナトリウムメトキシド28重量%)
76gを加え、反応系を窒素ガスで置換した。90℃ま
で昇温したのち、90〜100℃、0.6MPa以下で窒素
ガス吹き込み管より1,2−ブチレンオキシド1,860
gを攪拌下に連続的に加圧添加した。1,2−ブチレン
オキシド添加終了後、90〜100℃で3時間反応さ
せ、次に80℃まで冷却したのち、窒素ガスを吹き込み
ながら、75〜85℃、50〜100Torrで1時間減圧
処理を行った。さらに90℃まで昇温したのち、90〜
100℃、0.6MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管
よりエチレンオキシド530gを攪拌下に連続的に加圧
添加した。エチレンオキシド添加終了後、90〜100
℃で2時間反応させた。次に80℃まで冷却したのち、
窒素ガスを吹き込みながら、75〜85℃、50〜10
0Torrで1時間減圧処理を行った。反応物のうち112
gを取り出し、1N塩酸で中和したのち、窒素ガス雰囲
気下で脱水、ろ過を行い、得られた反応物について、G
PCによる測定を行った。得られたクロマトグラムより
S1/S0を求めると、0.081であった。残りの反応
物に水酸化カリウム134gを加え、窒素ガスで置換し
たのち、80〜90℃、50〜100Torrで1時間減圧
処理を行った。65℃まで冷却したのち、メタリルクロ
リド208gを窒素ガス吹き込み管より窒素ガスで系内
に圧入し、80〜90℃、0.2〜0.3MPaで4時間反
応させた。反応物を6N塩酸で中和したのち、減圧脱水
し、生じた塩をろ過により除去し、ポリオキシブチレン
オキシエチレンモノメチルモノメタリルエーテル(e)
を得た。
にして、洗浄及び乾燥を行った。室温まで冷却したの
ち、窒素ガス吹き込み管より、市販の脱水アセトニトリ
ル(カールフイッシャー法により水分を測定したところ
46ppmであった。)1,982gを仕込んだ。乾燥窒素
ガスで0.05MPaまで加圧したのち、15分間攪拌し
た。次いでアセトニトリルを注意深く抜き取った結果、
1,974gのアセトニトリルが回収された。抜き取っ
たアセトニトリルの水分をカールフイッシャー法により
求めたところ、58ppmであった。数式(B)より算出
した反応容器内の水分は、4.9であった。反応容器内
に残存するアセトニトリルを乾燥窒素ガスで払い、蒸気
ジャケットに蒸気を供給し、50〜100Torrで1時間
減圧乾燥した。室温まで冷却したのち、ナトリウムメト
キシドのメタノール溶液(川研ファインケミカル株式会
社製、SM−28、ナトリウムメトキシド28重量%)
61gを加え、反応容器内を窒素ガスで置換した。90
℃まで昇温したのち、90〜100℃、0.6MPa以下の
条件で、窒素ガス吹き込み管よりエチレンオキシド2,
420gを攪拌下に連続的に加圧添加した。エチレンオ
キシド添加終了後、90〜100℃で2時間反応させ
た。次に80℃まで冷却したのち、窒素ガスを吹き込み
ながら、75〜85℃、50〜100Torrで1時間減圧
処理を行った。反応物のうち200gを取り出し、1N
塩酸で中和したのち、窒素ガス雰囲気下で脱水、ろ過を
行い、得られた反応物について、GPCによる測定を行
った。得られたクロマトグラムよりS1/S0を求める
と、0.092であった。残りの反応物に水酸化カリウ
ム108gを加え、窒素ガスで置換したのち、80〜9
0℃、50〜100Torrで1時間減圧処理を行った。6
5℃まで冷却したのち、アリルクロリド135gを窒素
ガス吹き込み管より窒素ガスで系内に圧入し、80〜9
0℃、0.2〜0.3MPaで4時間反応させた。反応物を
6N塩酸で中和したのち、減圧脱水し、生じた塩をろ過
により除去して、ポリオキシエチレンモノメチルモノア
リルエーテル(f)を得た。
ち、反応容器内の水分を乾燥窒素ガスで払い、次いで蒸
気ジャケットに蒸気を供給しながら、50〜100Torr
で15分減圧乾燥した。室温まで冷却したのち、窒素ガ
ス吹き込み管より、実施例1で用いたものと同じ水分4
6ppmの市販脱水アセトニトリル1,992gを仕込み、
乾燥窒素ガスで0.05MPaまで加圧し、15分間攪拌し
た。次いでアセトニトリルを注意深く抜き取った結果、
1,986gのアセトニトリルが回収された。抜き取っ
たアセトニトリルの水分をカールフイッシャー法により
求めたところ、108ppmであった。数式(B)より算
出した反応容器内の水分は、25.3であった。反応装
置を30℃以下に冷却したのち、脱水メタノール27g
及びナトリウムメトキシド5gを仕込み、反応容器内を
窒素ガスで置換した。90℃まで昇温したのち、90〜
100℃、0.6MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管
よりエチレンオキシド1,890gを攪拌下に連続的に
加圧添加した。エチレンオキシド添加終了後、90〜1
00℃で2時間反応させた。次に80℃まで冷却したの
ち、窒素ガスを吹き込みながら、75〜85℃、50〜
100Torrで1時間減圧処理を行った。反応物のうち2
00gを取り出し、1N塩酸で中和したのち、窒素ガス
雰囲気下で脱水、ろ過を行い、得られた反応物につい
て、GPCによる測定を行った。図4は、得られたクロ
マトグラムである。得られたクロマトグラムよりS1/
S0を求めると、0.214であった。残りの反応物に水
酸化カリウム55gを加え、窒素ガスで置換したのち、
80〜90℃、50〜100Torrで1時間減圧処理を行
った。60℃まで冷却したのち、アリルクロリド77g
を窒素ガス吹き込み管より窒素ガスで系内に圧入し、8
0〜90℃、0.2〜0.3MPaで4時間反応させた。反
応物を6N塩酸で中和したのち、減圧脱水し、生じた塩
をろ過により除去して、ポリオキシエチレンモノメチル
モノアリルエーテル(a')を得た。
rich製試薬:poly(ethylene glyc
ol)methylether:型番20、251−
7、重量平均分子量5,000)について、GPCによ
る測定を行った。図5は、得られたクロマトグラムであ
る。このクロマトグラムからS1/S0を求めると、0.
183であった。1リットルのガラス製耐圧反応装置
に、このポリオキシエチレンモノメチルエーテル200
gを仕込み、水酸化カリウム2.6gを加え、窒素ガス
で置換したのち、80〜90℃、50〜100Torrで1
時間減圧処理を行った。60℃まで冷却したのち、アリ
ルブロミド5.6gを窒素ガス吹き込み管より窒素ガス
で系内に圧入し、80〜90℃、0.2〜0.3MPaで5
時間反応させた。反応物を6N塩酸で中和したのち、減
圧脱水し、生じた塩をろ過により除去して、ポリオキシ
エチレンモノメチルモノアリルエーテル(b')を得
た。実施例1〜6及び比較例1〜2のクロマトグラムの
L、S0、S1及びS1/S0の値を第1表に、合成条件及
び得られた化合物の特性を第2表に示す。
た1リットルの四ツ口フラスコに、実施例1で得られた
ポリオキシエチレンモノメチルモノアリルエーテル
(a)500g、無水マレイン酸27g及びトルエン2
00mlを仕込み、窒素ガス雰囲気下で60℃まで昇温し
た。次いで、ベンゾイルペルオキシド12gを加え、窒
素ガス雰囲気下、70〜75℃で8時間反応させた。反
応終了後、溶剤のトルエンを90〜100℃、減圧下で
除去して、赤褐色の共重合体(P−a)を得た。得られ
た共重合体(P−a)の100℃における動粘度は25
1cStであり、GPCにより測定した分子量は20,90
0であった。なお、GPCシステムとしては、SHOD
EX GPC SYSTEM−11、示差屈折率計として
SHODEX RI−71を用い、カラムとしてSHO
DEX KF−801、KF−803及びKF−804
を3本連続装着した。カラム温度を40℃とし、展開溶
剤として0.05モル/リットル硝酸ナトリウム水溶液
を用い、1ml/分の流速で流し、サンプル濃度0.1重
量%のサンプル溶液0.1mlを注入した。分子量は、B
ORWIN GPC計算プログラムを用いて得られたク
ロマトグラムをもとに求めた、ポリエチレングリコール
標準体換算の重量平均分子量である。以下の実施例及び
比較例においても、同様の条件で測定を行った。 実施例8 実施例7と同様な四ツ口フラスコに、実施例2で得られ
たポリオキシエチレンモノメチルモノアリルエーテル
(b)390g、マレイン酸13g、アリルスルホン酸
ナトリウム4.4g及び水400gを仕込み、30℃ま
で昇温して、これらを溶解させた。次いで、過硫酸アン
モニウム9.6gを加え、窒素ガス雰囲気下、60〜7
0℃で18時間反応させ、黄褐色の共重合体(P−b)
の水溶液を得た。得られた共重合体の水溶液の25℃に
おける動粘度は787cStであり、120℃、2時間経
過後の乾燥減量より共重合体水溶液の重合体濃度を求め
ると49.6重量%であった。また、乾燥により得られ
た共重合体の分子量をGPCにより測定したところ、3
4,700であった。 実施例9 実施例7と同様な四ツ口フラスコに、実施例4で得られ
たポリオキシエチレンオキシプロピレンモノブチルモノ
アリルエーテル(d)480g、スチレン4g、無水マ
レイン酸23.5g及びキシレン300mlを仕込み、窒
素ガス雰囲気下、45℃まで昇温した。次いで、2,2'
−アゾビスイソブチロニトリル1.6gを加え、窒素ガ
ス雰囲気下、75〜80℃で8時間反応させた。反応終
了後、溶剤のキシレンを90〜100℃、減圧下で除去
し、淡黄色の共重合体(P−d)を得た。得られた共重
合体の100℃における動粘度は205cStであり、G
PCにより測定した分子量は23,900であった。 比較例3 実施例1で得られたポリオキシエチレンモノメチルモノ
アリルエーテル(a)の代わりに、比較例1で得られた
ポリオキシエチレンモノメチルモノアリルエーテル
(a')を用いた以外は、実施例7と同様にして反応を
行い、赤褐色の共重合体(P−a')を得た。得られた
共重合体(P−a')の100℃における動粘度は28
3cStであり、GPCにより測定した分子量は26,10
0であった。 比較例4 攪拌機、温度計、窒素ガス吹き込み管、冷却管を装備し
た500ml四ツ口フラスコに、比較例2で得られたポリ
オキシエチレンモノメチルモノアリルエーテル(b')
126g、マレイン酸4.1g、アリルスルホン酸ナト
リウム1.4g及び水129gを仕込み、30℃まで昇
温して、これらを溶解させた。次いで、過硫酸アンモニ
ウム3.1gを加え、窒素ガス雰囲気下、60〜70℃
で18時間反応させ、黄褐色の共重合体(P−b')の
水溶液を得た。得られた共重合体の水溶液の25℃にお
ける動粘度は985cStであり、120℃、2時間経過
後の乾燥減量より共重合体水溶液の重合体濃度を求める
と49.1重量%であった。また、乾燥により得られた
共重合体の分子量をGPCにより測定したところ、4
1,600であった。実施例7〜9及び比較例3〜4で
得られた共重合体の組成を、第3表に示す。
エン系での評価) 300mlビーカーに、タルク(関東化学株式会社製、4
0000−02)70g及びトルエン90gを仕込み、
分散剤として実施例7で得られた共重合体(P−a)
0.14gを加え、攪拌羽根で3分間混ぜ合わせた。調
製したスラリー状組成物を、ガラス板上に置いた内径5
0mm、外径60mm、高さ40mmの塩化ビニル製円筒パイ
プに入れ、上面をペーストナイフで平らに均し、円筒パ
イプのみを静かに上方に引き抜いた。スラリー状組成物
の流動が停止したのち、広がった組成物の最大直径と最
小直径を目視で判断し、その長さをmm単位で測定した。
最大直径と最小直径の平均を求め、mmを単位とする無名
数の整数で表し、これをスラリー状組成物のフロー値と
した。その結果、フロー値は155であった。 実施例11 共重合体(P−a)の代わりに、実施例9で得られた共
重合体(P−d)を用いた以外は、実施例10と同様に
して、スラリー状組成物を調製し、そのフロー値を求め
たところ、162であった。 比較例5 分散剤を添加しない以外は、実施例10と同様にして、
スラリー状組成物を調製し、そのフロー値を求めたとこ
ろ、83であった。 比較例6 共重合体(P−a)の代わりに、比較例3で得られた共
重合体(P−a')を用いた以外は、実施例10と同様
にして、スラリー状組成物を調製し、そのフロー値を求
めたところ、126であった。実施例10〜11及び比
較例5〜6の結果を、第4表に示す。
キシアルキレンモノアルキルエーテル誘導体の共重合体
を添加した実施例10及び実施例11のスラリー状組成
物は、フロー値が大きく、タルクの分散性が良好である
ことが分かる。これに対して、分散剤を添加しない比較
例5のスラリー状組成物も、また、比較例3で得られた
共重合体を添加した比較例6のスラリー状組成物もフロ
ー値が小さく、タルクの分散性が劣っている。 実施例12 JIS R 5201に規定された機械練り用練り混ぜ機
の練り鉢に、普通ポルトランドセメント600g、砂
(千葉県君津産、表乾比重2.51、表面水率0.2重量
%)1,025gを秤取し、低速回転で30秒間練り混
ぜた。次に、実施例7で得られた共重合体(P−a)
2.4g及び消泡剤(ディスホームCC−118、日本
油脂株式会社製)0.1gに水を加えて225gとした
水溶液を15秒で添加し、15秒間低速で練り混ぜ、さ
らに高速で2分間練り混ぜてモルタルを調製した。調製
したモルタルについて、JIS R 5201記載のフロ
ー試験に準拠し、モルタルのフロー値を測定したとこ
ろ、251であった。フロー値測定後のモルタルは、密
閉容器に保管し、練り始めから30分後及び60分後に
ついても、同様にフロー試験を繰り返した。30分後の
フロー値は234であり、60分後のフロー値は182
であった。 実施例13 共重合体(P−a)2.4gの代わりに、実施例8で得
られた共重合体(P−b)の水溶液4.76gを用いた
以外は、実施例12と同様にして、モルタルのフロー値
を測定した。モルタルのフロー値は、調製直後が268
であり、30分後が265であり、60分後が210で
あった。 比較例7 共重合体(P−a)の代わりに、比較例3で得られた共
重合体(P−a')を用いた以外は、実施例12と同様
にして、モルタルのフロー値を測定した。モルタルのフ
ロー値は、調製直後が154であり、30分後が117
であり、60分後が110であった。 比較例8 共重合体(P−a)2.4gの代わりに、比較例4で得
られた共重合体(P−b')の水溶液4.72gを用いた
以外は、実施例12と同様にして、モルタルのフロー値
を測定した。モルタルのフロー値は、調製直後が196
であり、30分後が183であり、60分後が143で
あった。実施例12〜13及び比較例7〜8の結果を、
第5表に示す。
キシアルキレンモノアルキルエーテル誘導体の共重合体
を含有する分散剤を添加した実施例12及び実施例13
のモルタルは、フロー値が大きく、分散性が良好である
ことが分かる。これに対して、比較例3及び比較例4で
得られた共重合体を含有する分散剤を添加した比較例7
及び比較例8のモルタルは、いずれもフロー値が小さ
く、分散性が劣っている。
オキシアルキレンモノアルキルエーテルを原料とした重
合性ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル誘導体
は、2官能の副生成物がきわめて少なく、これを単量体
として用いた共重合体は、架橋による弊害が少ないこと
から、無機顔料、有機顔料など各種粉体の分散剤として
用いる場合、少量の添加量で優れた分散性を示すため有
効に使用でき、また土木建築用セメント用添加剤として
用いた場合にも、少ない添加量で優れた流動性を示すた
め作業性及び施工性を改善することができる。
ーテルのゲル浸透クロマトグラフィーにより得られるク
ロマトグラムのモデル図である。
ンモノメチルエーテルのクロマトグラムである。
ンモノメチルエーテルのクロマトグラムである。
モノメチルエーテルのクロマトグラムである。
モノメチルエーテルのクロマトグラムである。
Claims (7)
- 【請求項1】式[1']で示されるポリオキシアルキレン
モノアルキルエーテルであって、 R1O(AO)nH [該式からR 1 O(C 2 H 4 O)nHを除く] …[1'] (ただし、式中、R1は炭素数1〜18の炭化水素基であ
り、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、
AOは1種であっても、2種以上であってもよく、AO
が2種以上のとき、その付加形式はランダム状であって
も、ブロック状であってもよく、nはオキシアルキレン
基の平均付加モル数で5〜500である。) ゲル浸透クロマトグラフィーにおいて、示差屈折率計を
用いて得られた屈折率強度と溶出時間で表されるクロマ
トグラム上の最大の屈折率強度極大点とベースラインの
最短距離をLとしたとき、溶出開始点からクロマトグラ
ム上の屈折率強度がL/3となる最速溶出時間までのピ
ーク面積S1と、溶出開始点から最大の屈折率強度極大
点までのピーク面積S0の比が、 S1/S0 ≦ 0.15 …(A) を満足することを特徴とするポリオキシアルキレンモノ
アルキルエーテル。 - 【請求項2】1価のアルコールに炭素数2〜4のアルキ
レンオキシドを付加重合させる際に、内容積V(ml)の
反応容器に水分Ci(ppm)の溶剤Wi(g)を仕込
み、撹拌して溶剤洗浄を行ったのち抜き取った溶剤の水
分がCf(ppm)であるとき、 反応容器内の水分 = Wi×(Cf―Ci)/V ≦ 10 …(B) であることを特徴とする請求項1記載のポリオキシアル
キレンモノアルキルエーテルの製造方法。 - 【請求項3】式[1]で示されるポリオキシアルキレン
モノアルキルエーテルであって、 R 1 O(AO)nH …[1] (ただし、式中、R 1 は炭素数1〜18の炭化水素基であ
り、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、
AOは1種であっても、2種以上であってもよく、AO
が2種以上のとき、その付加形式はランダム状であって
も、ブロック状で あってもよく、nはオキシアルキレン
基の平均付加モル数で5〜500である。) ゲル浸透クロマトグラフィーにおいて、示差屈折率計を
用いて得られた屈折率強度と溶出時間で表されるクロマ
トグラム上の最大の屈折率強度極大点とベースラインの
最短距離をLとしたとき、溶出開始点からクロマトグラ
ム上の屈折率強度がL/3となる最速溶出時間までのピ
ーク面積S 1 と、溶出開始点から最大の屈折率強度極大
点までのピーク面積S 0 の比が、 S 1 /S 0 ≦ 0.15 …(A) を満足する ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル
を原料とすることを特徴とする式[2]で示される重合
性ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル誘 導体。R1O(AO)nR2 …[2] (ただし、式中、R1は炭素数1〜18の炭化水素基で
あり、R2は炭素数2〜4の不飽和炭化水素基であり、
AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、AO
は1種であっても、2種以上であってもよく、AOが2
種以上のとき、その付加形式はランダム状であっても、
ブロック状であってもよく、nはオキシアルキレン基の
平均付加モル数で5〜500である。) - 【請求項4】1価のアルコールに炭素数2〜4のアルキ
レンオキシドを付加重合させる際に、内容積V(ml)の
反応容器に水分Ci(ppm)の溶剤Wi(g)を仕込
み、撹拌して溶剤洗浄を行ったのち抜き取った溶剤の水
分がCf(ppm)であるとき 、 反応容器内の水分 = Wi×(Cf―Ci)/V ≦ 10 …(B) であることを特徴とする請求項3記載のポリオキシアル
キレンモノアルキルエーテルの製造方法。 - 【請求項5】請求項3記載の式[2]で示される重合性
ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル誘導体5〜
95モル%と、これと共重合可能な単量体95〜5モル
%を共重合して得られる分子量500〜100,000
の共重合体。 - 【請求項6】式[2]で示される重合性ポリオキシアル
キレンモノアルキルエーテル誘導体のR 2 が、炭素数3
〜4の不飽和炭化水素基であり、これと共重合可能な単
量体が、不飽和カルボン酸である請求項4記載の共重合
体。 - 【請求項7】請求項5又は請求項6記載の共重合体を含
有することを特徴とする分散剤。
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