JP3294117B2 - 印刷装置および印刷装置による露光用マスクパターン作成方法 - Google Patents

印刷装置および印刷装置による露光用マスクパターン作成方法

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JP3294117B2 JP25394796A JP25394796A JP3294117B2 JP 3294117 B2 JP3294117 B2 JP 3294117B2 JP 25394796 A JP25394796 A JP 25394796A JP 25394796 A JP25394796 A JP 25394796A JP 3294117 B2 JP3294117 B2 JP 3294117B2
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/315Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material
    • B41J2/32Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads
    • B41J2/35Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads providing current or voltage to the thermal head
    • B41J2/355Control circuits for heating-element selection
    • B41J2/36Print density control
    • B41J2/365Print density control by compensation for variation in temperature

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッドを
使用してインクリボン上のインクを印刷対象物に熱転写
することにより印刷を行う印刷装置および印刷装置によ
る露光用マスクパターン作成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の印刷装置においては、印
刷する画像のドット情報に基づいて、所定電圧のストロ
ーブパルスを予め定められた所定の印加時間だけサーマ
ルヘッドに印加し、その所定の印加電圧と所定の印加時
間との積に比例する熱量を、サーマルヘッド表面に発生
させ、その熱量をインクリボンに付与することによっ
て、インクリボン上のインクを印刷対象物に熱転写する
と共に、インクの印刷対象物への十分な付着強度を得る
ようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の印刷装置では、インクの印刷対象物への付着強度が
優先されるため、市販のサーマルヘッドには、予め安全
サイドに設定された印加時間と印加電圧のストローブパ
ルスが使用される。すなわち、サーマルヘッドが新たに
駆動するときや周囲(環境)温度が低いときなどの条件
が悪い場合にも、十分な熱量が確保できるストローブパ
ルスとなっている。
【0004】このため、サーマルヘッドを連続使用する
ときなどの条件がよい場合には、サーマルヘッドの表面
温度が上昇し過ぎたり、熱量が過剰になったりして、印
刷対象物やインクリボンに皺などの不可逆的な熱変形が
生じてしまう。この結果、例えば、透明なリボンテープ
を基材とするインクリボン上のインクを印刷対象物に熱
転写して剥離し、そのインクリボン上に印刷画像のネガ
画像から成る露光用マスクパターンを作成したいような
場合に、上述の過剰な熱量等による熱変形が生じて、作
成したネガ画像が歪んでしまい、露光用マスクパターン
として利用できなくなることがあった。
【0005】本発明は、上述のような課題を解決するた
めになされたものであり、第1に、サーマルヘッド、イ
ンクリボン及び印刷対象物がおかれている諸条件に応じ
て、熱転写のために必要な熱量をインクリボンに対して
精度良く付与することができる、印刷装置を、第2に、
熱変形や歪みのない適切なネガ画像から成る露光用マス
クパターンを作成できる、印刷装置による露光用マスク
パターン作成方法を、提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の印刷装置は、
印刷する画像のドット情報に基づいて、所定電圧のスト
ローブパルスをサーマルヘッドに印加して加熱すると共
に、透明なリボンテープにインクを塗布したインクリボ
ンに対して、前記サーマルヘッドを介して熱転写可能な
熱量を付与し、前記インクを印刷対象物に熱転写するこ
とにより、露光による加工対象物のための前記画像のネ
ガ画像から成る露光用マスクパターンを、前記インクリ
ボン上に作成する印刷装置であって、前記画像の画像デ
ータのドット幅に基づいて、前記画像を分割印刷するた
めのデータ分割数を決定するデータ分割数決定手段と、
前記画像データを前記データ分割数に基づいて分割し
て、前記データ分割数に応じた数の分割画像データを作
成する分割画像データ作成手段と、前記サーマルヘッド
の温度を検出する温度検出手段と、前記分割画像データ
毎のストローブパルスのそれぞれを複数に分割した複数
の分割パルスを、休止時間を挟んで逐次印加する分割パ
ルス印加手段と、前記複数の分割パルスの累積印加時
間、前記分割パルス数、前記各分割パルスの各印加時
間、および前記各分割パルス間の各休止時間を、前記サ
ーマルヘッドの温度および前記ドット幅に対応して規定
した印加データを記憶する印加データ記憶手段と、前記
温度検出手段で検出された検出温度および前記ドット幅
に基づいて、前記印加データ記憶手段から該当する印加
データを読み出すと共に、当該印加データに従って前記
分割パルス印加手段の作動を制御する制御手段と、を備
えたことを特徴とする。
【0007】原理的に、印刷装置を新たに駆動するとき
と、直前に別の印刷を終了したばかりのときとでは、お
のずとサーマルヘッドの表面温度が異なり、また、周囲
の温度によってもこの温度は変化する。そして、インク
リボン上のインクと印刷対象物との十分な付着強度を得
るために新たに必要な熱量は、この温度の違い、すなわ
ち印刷開始時のサーマルヘッドの蓄熱量の違いによって
異なる。これに対して、この印刷装置では、サーマルヘ
ッドの温度を検出し、この検出結果に基づいて、予め実
績データ等から規定した印加データを読み出すため、サ
ーマルヘッドに新たに必要なだけの熱量に適したストロ
ーブパルスの印加時間や休止時間を、容易に決定するこ
とができる。また、ストローブパルスを複数のパルスに
分割することにより、上記の必要な熱量を得るための印
加時間を、複数の印加時間に分割し、複数回のストロー
ブパルスの印加によって印刷することができる。この場
合、インクと印刷対象物の付着強度は、印加電圧と印加
時間の積に比例するが、これを分割して行っても、付着
強度が損なわれることはない。これに対し、サーマルヘ
ッドの表面温度は、分割された印加時間の間の休止時間
に急激に下降するため、この休止時間の挿入によって、
過剰な温度上昇を抑止することが可能になる。また、一
般に、鮮明な印刷に必要な時間、すなわちその印刷に必
要な熱量を得るための印加時間は、そのドット数の違い
によって変化するので、そのドット数に応じて画像を分
割して、分割画像データによる分割印刷を行うことによ
り、温度に対する制御がし易くなり、皺などの不可逆的
な熱変形を防止でき、これにより、インクリボン上に熱
変形や歪みのないネガ画像から成る露光用マスクパター
ンを作成できる。
【0008】請求項1の印刷装置において、前記印加デ
ータは、前記サーマルヘッドの加熱温度が所定温度以下
となるように定められていることが、好ましい。
【0009】この構成によれば、制御手段は、サーマル
ヘッドの加熱温度が所定温度以下で、かつ、インクリボ
ンなどに必要なだけの熱量を付与する制御を、印加デー
タに従って容易に行うことができる。したがって、印刷
対象物上に十分な付着強度で印刷を行うことができると
共に、無駄な熱量を抑止することができる。
【0010】請求項2の印刷装置において、前記インク
リボンを送るリボン送り手段をさらに備え、前記印加デ
ータは、前記サーマルヘッドの温度に対応して前記イン
クリボンの送り速度を規定した送り速度データを含み、
前記制御手段は、前記検出温度に基づいて、前記送り速
度データに従って前記リボン送り手段の送り速度を可変
させることが、好ましい。
【0011】この構成によれば、制御手段は、インクリ
ボンが受ける単位面積当たりの受熱量を所定範囲内に保
持する制御を、送り速度データに従ってリボン送り手段
の送り速度を可変させることにより、容易に行うことが
できる。これにより、例えば、印刷する画像のドット数
が多いのにも拘らず、周囲温度が低すぎて、インクの付
着に必要な熱量がなかなか蓄積されないような場合に、
インクリボン上のインクが印刷対象物に十分に付着する
ように、インクリボンの送り速度を遅くするなどの調整
ができる。
【0012】請求項4の印刷装置は、印刷する画像のド
ット情報に基づいて、所定電圧のストローブパルスをサ
ーマルヘッドに印加して加熱すると共に、透明なリボン
テープにインクを塗布したインクリボンに対して、前記
サーマルヘッドを介して熱転写可能な熱量を付与し、前
記インクを印刷対象物に熱転写することにより、露光に
よる加工対象物のための前記画像のネガ画像から成る露
光用マスクパターンを、前記インクリボン上に作成する
印刷装置であって、前記画像の画像データのドット幅に
基づいて、前記画像を分割印刷するためのデータ分割数
を決定するデータ分割数決定手段と、前記画像データを
前記データ分割数に基づいて分割して、前記データ分割
数に応じた数の分割画像データを作成する分割画像デー
タ作成手段と、前記サーマルヘッドの温度を検出する温
度検出手段と、前記分割画像データ毎のストローブパル
スのそれぞれを複数に分割した複数の分割パルスを、休
止時間を挟んで逐次印加する分割パルス印加手段と、前
記温度検出手段の検出温度および前記ドット幅に基づい
て、前記分割画像データ毎のストローブパルスの印加時
間を決定すると共に、前記各分割パルスの累積印加時間
が、前記分割画像データ毎のストローブパルスの印加時
間を充足するように、前記分割パルス印加手段の作動を
制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】この印刷装置では、サーマルヘッドの温度
を検出し、この検出結果に基づいて、ストローブパルス
の印加時間を決定するため、サーマルヘッドに新たに必
要なだけの熱量を発生させることができる。また、イン
クと印刷対象物の付着強度は、印加電圧と印加時間の積
に比例するが、これを分割して行っても、累積印加時間
を管理することにより、付着強度が損なわれることはな
いため、ストローブパルスを複数のパルスに分割し、各
分割パルスの累積印加時間が、ストローブパルスの印加
時間を充足するように、前記分割パルス印加手段の作動
を制御することにより、十分な付着強度で印刷ができ、
かつ、休止時間の挿入によって、過剰な温度上昇を抑止
することが可能になる。また、鮮明な印刷に必要な熱量
を得るための印加時間は、そのドット数の違いによって
変化するので、そのドット数に応じて画像を分割して、
分割画像データによる分割印刷を行うことにより、皺な
どの不可逆的な熱変形を防止し易くなり、インクリボン
上に熱変形や歪みのないネガ画像から成る露光用マスク
パターンを作成できる。
【0014】請求項4の印刷装置において、前記制御手
段は、前記分割パルス数、前記各分割パルスの各印加時
間、および前記各分割パルス間の各休止時間の少なくと
も1つを可変させて、前記サーマルヘッドの加熱温度を
制御することが、好ましい。
【0015】この構成によれば、上記の各分割パルスの
累積印加時間が、ストローブパルスの印加時間を充足す
るように、サーマルヘッドがおかれている環境などに応
じて、分割パルス数、各印加時間、各休止時間の少なく
とも1つを可変させ、前記サーマルヘッドの加熱温度を
制御することによって、十分な付着強度で印刷でき、か
つ、過剰な温度上昇を抑止することができる。
【0016】請求項5の印刷装置において、前記制御手
段は、前記加熱温度が所定温度以下となるように制御す
ることが、好ましい。
【0017】この構成によれば、サーマルヘッドの温度
が所定温度以下となるように制御することによって、サ
ーマルヘッドがおかれている環境に応じて、インクリボ
ンなどに必要なだけの熱量を付与することができる。し
たがって、印刷対象物上に十分な付着強度で印刷を行う
ことができると共に、無駄な熱量を抑止することができ
る。
【0018】請求項5または6に記載の印刷装置におい
て、前記インクリボンを送るリボン送り手段をさらに備
え、前記制御手段は、前記検出温度に基づいて、前記リ
ボン送り手段の送り速度を可変させることが、好まし
い。
【0019】この構成によれば、インクリボンの送り速
度をサーマルヘッドの温度に応じて可変させることによ
り、インクリボンが受ける単位面積当たりの受熱量を所
定範囲内に保持することができ、これにより、十分な付
着強度で印刷でき、かつ無駄な熱量を抑止することがで
きる。
【0020】請求項4ないし7のいずれかの印刷装置に
おいて、前記加工対象物の種別に基づいて前記画像の印
刷幅を決定する印刷幅決定手段と、決定された前記印刷
幅に応じて前記ドット幅を決定するドット幅決定手段
と、をさらに備えたことが、好ましい。
【0021】一般に、印刷される画像の印刷幅が広い場
合と狭い場合とでは、その画像を鮮明に印刷するために
必要なドット数が異なり、鮮明な印刷に必要な熱量を得
るための印加時間は、そのドット数の違いによって変化
する。この構成によれば、必要とされる印刷幅に対応し
て、鮮明な印刷画像に必要十分なドット数を決定し、そ
のドット数と検出温度に基づいて、必要な熱量に適した
印加時間や休止時間とすることができる。
【0022】請求項2、3、6、7または8の印刷装置
において、前記所定温度が、前記インクリボンのリボン
テープ材料の融点温度であることが、好ましい。
【0023】この構成によれば、サーマルヘッドを連続
使用するときなどの条件がよい場合にも、サーマルヘッ
ドの表面温度がインクリボンのリボンテープ材料の融点
温度以上とならないため、インクリボンの過剰な温度上
昇を抑止し、皺などの不可逆的な熱変形を防止すること
ができる。
【0024】請求項2、3、6、7、8または9の印刷
装置において、前記制御手段は、前記検出温度が、前記
所定温度より小さい一定温度以下のときに、前記各休止
時間をゼロにすることが、好ましい。
【0025】検出温度が一定温度以下の場合、すなわち
サーマルヘッドが新たに駆動するときや周囲温度が低く
条件が悪い場合には、過剰な温度上昇や皺などの熱変形
等は発生しにくく、むしろ短時間で十分な熱量を得るこ
とが重要になる。この構成によれば、そのような場合
に、休止時間をゼロにして各分割パルスを連結して印加
することにより、前述した従来の一括処理のストローブ
パルスと同じように、短時間で十分な熱量を得ることが
できる。
【0026】請求項11の印刷装置による露光マスクパ
ターン作成方法は、請求項1ないし10のいずれかに記
載の印刷装置を用いて、前記露光用マスクパターンを作
成することを特徴とする。
【0027】上述のように、請求項1ないし10の印刷
装置のいずれにおいても、インクリボンの過剰な温度上
昇を抑止することができ、インクリボン上に熱変形や歪
みのないネガ画像から成る露光用マスクパターンを作成
できるので、これを用いて、適切なネガ画像から成る露
光用マスクパターンを作成できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面に基づいて、本
発明の一実施形態に係る印刷装置およびそれを用いた露
光用マスクパターン作成方法を、印章を作成するための
印章作成装置に適用した場合について説明する。この印
章作成装置は、印面を紫外線硬化樹脂で形成した印章本
体に、インクリボンに印字(印刷)した印章文字(絵柄
を含む印章画像)をマスクとして紫外線を露光し、所望
の印章(スタンプ)を作成するものであり、印刷装置
は、インクリボン上にマスク(露光用マスクパターン)
を生成するための装置である。図1(a)は印章作成装
置の平面図、図1(b)は印章作成装置の正面図であ
り、図11は印章作成装置の制御ブロック図である。
【0029】図1に示すように、この印章作成装置1
は、上下2分割の装置ケース2によりその外殻が形成さ
れ、前部に電子装置部3を、後部に機械装置部4を配設
して、構成されている。機械装置部4の中央部には、装
置本体5に印章作成対象物である印章本体Aを装着する
ためのポケット6が形成され、ポケット6には窓付きの
開閉蓋7が設けられている。
【0030】機械装置部4の左部には、印章作成装置1
を製版(印字)動作や露光動作に切り替えると共に、開
閉蓋7の開放させる機能スイッチ8が配設されている。
この機能スイッチ8の切替操作は、後述する制御部30
0の入力インタフェース304に対して報告されると共
に、その操作位置には、「露光」、「入力/製版」、
「OFF」および「OPEN」の操作表示がされてい
て、このうちの「露光」、「入力/製版」および「OP
EN」の位置には、制御部300の出力インタフェース
305に接続された発光素子12が配設されている。
【0031】また、機械装置部4の右側部には、印章作
成装置1に、後述する印章文字ラベル作成用の製版シー
トBのための、差込み口9aおよび取出し口9bが形成
されている。さらに、機械装置部4には、ポケット6の
外側に位置して、メンテナンスカバー10が着脱自在に
設けられ、メンテナンスカバー10の内部には、インク
リボンCを搭載したリボンカートリッジ11が装着され
ている。
【0032】電子装置部3には、上面に操作部21が形
成され、後述する制御部300が内蔵されている。操作
部21には、制御部300の入力インタフェース304
に接続されたプッシュボタン群22および操作ダイヤル
23と、出力インタフェース305に接続された表示器
駆動回路24a(図示せず)と、この表示器駆動回路2
4aによって駆動される表示器24が配設されている。
【0033】操作ダイヤル23は、中心部に円形に配設
された実行キー31と、その外側に環状に配設された4
つ割りのカーソル/変換キー32と、更にその外側に環
状に配設された文字入力キー33とで3重構造を有して
おり、文字入力キー33の表面には50音の平仮名など
が印刷されている(図示省略)。印章文字の入力は、先
ずプッシュボタン群22の所定のボタン22aを押して
文字サイズを確定した後、文字入力キー33を三角マー
ク25に合わて回転させ、実行キー31を押して平仮名
入力を行い、この平仮名入力を適宜、カーソル/変換キ
ー32により漢字変換する。そして、所望の印章文字を
表示器24上に作成したところで、これを確定する。
【0034】ここで、印章を作成する場合の一連の操作
について、図1および図2を参照して簡単に説明する。
先ず、機能スイッチ8を待機位置となる「OFF」位置
から「OPEN」位置まで回転操作して開閉蓋7を開放
し、ポケット6に印章本体Aをセットする。この印章本
体Aのセットに伴い、制御部300の入力インタフェー
ス304に接続された印章検出部66によって、印章本
体Aの種別が検出される。
【0035】次に、機能スイッチ8を「入力/製版」位
置まで回転操作して製版動作に機能を移行させ、プッシ
ュボタン群22および操作ダイヤル23を操作して印章
文字を入力する。印章文字の入力が完了したら、印章文
字ラベルが作り込まれた製版シートBを、差込み口9a
に挿入してセットする。
【0036】次に、プッシュボタン群22の所定のボタ
ン22aを操作して、製版動作、すなわち印字を行わせ
る。この印字は、インクリボンCと製版シートBとに同
時に為される。印字が完了すると、インクリボン(の印
字部分)Cは露光のために先方に送られ、同時に製版シ
ートBは取出し口9bから外部に送り出される。ここ
で、送り出された製版シートBにより、印章文字に誤り
がないことを確認したら、次に機能スイッチ8を「露
光」位置まで回転操作して露光動作に機能を移行させ、
露光を行わせる。
【0037】露光が完了したら、機能スイッチ8を「O
PEN」位置まで回転操作して開閉蓋7を開放し、ポケ
ット6から印章本体Aを取り出して、これを洗浄する。
この洗浄により印章が完成するが、印章が完成したとこ
ろで、上記の製版シートBから印章文字ラベルを剥し
て、これを印章の背面に貼着する。
【0038】次に、印章作成装置1の構成部位のうち、
後述する制御部300に関連する部位について、図2〜
図10を参照して、順を追って説明する。
【0039】リボンカートリッジ11は、装置本体5に
対し着脱自在に構成されており、インクリボンCの消耗
に際しケースごと交換できるようになっている。図2に
示すように、リボンカートリッジ11には、一端に巻取
りリール13が、他端に巻出しリール14がそれぞれ設
けられ、インクリボンCは、巻出しリール14から巻き
出されほぼ「L」字状に屈曲して巻取りリール13に巻
き取られる。この「L」字状に屈曲したインクリボンC
の走行経路には、その短辺部分に後述する印字部64が
臨み、長辺部分に露光部が臨んでいる。この場合、印字
部64には、このインクリボンCと上記の製版シートB
が同時に臨み、露光部65には印字後のインクリボンC
が臨む。
【0040】インクリボンCは、透明なリボンテープと
これに塗布したインクとから成り、実施形態では、6μ
m厚のものが用いられている。印字部64においてこの
インクリボンCに印字が行われると、インクの部分が製
版シートBに転写する。これにより、インクリボンCの
リボンテープには、インクの文字の部分が剥離したネガ
画像が形成され、製版シートBには、インクの文字の部
分が付着したポジ画像が形成される。そして、インクリ
ボンCは、これをマスクとして利用すべく先方の露光部
に送られる一方、製版シートBは、印章文字の確認のた
め、またこれを作成した印章に貼着すべく、装置外部に
送り出される。
【0041】製版シートBは、図4に示すように、ベー
スシートBaと粘着シートBbとを積層して成り、全体
が短冊形に形成されている。粘着シートBbには方形に
切り線Bcが形成され、この切り線Bcに沿ってベース
シートBaから剥した粘着シートBbの方形部分が、上
記の印章の背面に貼着する印章文字ラベルBdとなる。
印章本体Aは、印章としての用途に合わせて、形状の異
なる数種のものが用意されており、これに対応して製版
シートBも、その印章文字ラベルBdの部分の形状(切
り線の形状)が異なる数種のものが用意されている。
【0042】一方、印章本体Aは、図3に示すように、
台木(実施形態は樹脂製)Aaの先端に薄手のスポンジ
(発泡ウレタン)Abが貼着されると共に、スポンジA
bに紫外線の影響を受けない樹脂ベースAcが貼着さ
れ、さらに樹脂ベースAcに印面Adを構成する紫外線
硬化樹脂が貼着されている。この印章本体Aの紫外線硬
化樹脂(印面Ad)の部分に、インクリボンCをマスク
として紫外線を露光することにより、印面Adの印章文
字に相当する部分が硬化する。この状態で印章本体A
を、ポケット6から取り出して洗浄することにより、水
溶性の未硬化部分が洗い出されて、印章が完成する。図
中の符号Aeは、樹脂製のキャップである。
【0043】次に、図2を参照して、印字部64につい
て説明する。印字部64は、制御部300の出力インタ
フェース305に接続されているヘッド駆動回路(図示
せず)56aおよびモータ駆動回路(図示せず)57a
と、ヘッド駆動回路56aによって駆動され、インクリ
ボンCに印章文字を印字する印字ヘッド(サーマルヘッ
ド)56と、モータ駆動回路57aによって駆動され、
印字ヘッド56の印字動作に対応してインクリボンCを
送るプラテンローラ57と、印字ヘッド56のヘッド表
面に設けられたヘッド表面温度センサ56b(図示せ
ず)と、を備えている。また、印字ヘッド56とプラテ
ンローラ57との接触部分に向かって装置ケース2に
は、上記の製版シートBが送り込まれる送込み通路18
1と、製版シートBが送り出される送出し通路182と
が形成されている。送込み通路181の上流端には外部
に開放された上記の差込み口9aが形成され、送出し通
路182の下流端には外部に開放された上記の取出し口
9bが形成されている。
【0044】プラテンローラ57は、上述したように駆
動ローラであり、インクリボンCを巻出しリール14か
ら巻き出すと共に、印字ヘッド56との間に製版シート
Bをくわえ込んで、インクリボンCと製版シートBとを
重ねた状態で印字ヘッド56に臨ませる。印字ヘッド5
6はサーマルヘッドであり、熱転写によりインクリボン
Cのリボンテープに塗布されたインクを製版シートBに
転写する。この転写により、インクリボンCから印章文
字に相当する部分が剥がれて、その部分に透明なリボン
テープの地が表れる一方、製版シートBには剥がれたイ
ンクが印章文字として付着する。また、ヘッド表面温度
センサ56bは、上述したように印字ヘッド56のヘッ
ド表面に密着して設けられたサーミスタなどの温度セン
サであり、制御部300の入力インタフェース304に
接続され、印字ヘッド56の表面温度を検出して報告す
る。
【0045】送込み通路181には、製版シートBの差
込みおよび送り基準位置を検出するセンサ183が臨ん
でおり、送込み通路181に差し込まれた製版シートB
は、このセンサ183の検出結果により、プラテンロー
ラ57により送られて、その印章文字ラベルBdの先端
部位置から印字が開始されるようになっている。送出し
通路182を構成する左側の壁には、その先端(上流
端)に分離爪部184が形成されており、この分離爪部
184により、重ねた状態で送られてきたインクリボン
Cと製版シートBとが引き離される。そして、インクリ
ボンCは先方の露光部に送られ、製版シートBは送出し
通路182を介して装置外部に送り出される。
【0046】次に、図2を参照して、露光部65につい
て説明する。露光部65は、制御部300の出力インタ
フェース305に接続された光源駆動回路191a(図
示せず)と、ポケット6にセットした印章本体Aの印面
Adに対峙するように設けられ、光源駆動回路191a
によって駆動される紫外線光源191と、紫外線光源1
91と印章本体Aの印面Adとの間に設けた押え板58
とを備えている。紫外線光源191は、セミホット管と
呼ばれる自己加熱型熱陰極管であり、図示しない基板上
に設けた蛍光管ホルダに支持されている。印章本体Aの
印面Adと押え板58と紫外線光源191とは、それぞ
れ間隙を存して相互に平行に配設されており、この印面
Adと押え板58との間にインクリボンCが配設されて
いる。
【0047】押え板58は透明な樹脂などで構成され、
前進してインクリボンCを印章本体Aの印面Adに押し
当てるようになっている。すなわち、露光の際には、押
え板58により印章本体Aの印面AdにインクリボンC
を押し当てた後、紫外線光源191を点灯して、押え板
58越しにインクリボンCをマスクとした露光が行われ
る(図5参照)。また、この露光部65には、制御部3
00の入力インタフェース304に接続され、露光部6
5の周囲(環境)温度を検出して報告するサーミスタな
どの周囲温度センサ67(図示せず)が設けられてい
る。
【0048】なお、押え板58の前進に伴って、第1ガ
イドピン53および第2ガイドピン54も同方向に移動
する。この移動は、第1および第2ガイドピン53,5
4間に張り渡したインクリボンCの張りを緩めるものと
なり、インクリボンCは、その張力を減じた状態で、す
なわち縦皺が生じない状態で印章本体Aの印面Adに押
し当てられる。
【0049】この状態を、図2および図5を参照して更
に詳述するに、図2において走行するインクリボンCに
は巻取りリール13により強い張力が作用し、上述のよ
うにインクリボンCは極薄のテープゆえ縦皺が生じてい
る。したがって、このままインクリボンCを印章本体A
の印面Adに押し付けると、インクリボンCは縦皺を生
じたまま印面Adに押し付けられ、印章文字が歪んで露
光されてしまう。一方、インクリボンCを弛ませると、
印章文字が位置ずれして露光されしまう。そこで、図5
に示すように、押え板58の前進に伴って、第1ガイド
ピン53および第2ガイドピン54も前進させて、イン
クリボンCの張りを緩めると共に、その際にテンション
ピン55により、インクリボンCに縦皺が生じない程度
の弱い力で張りを与えるようにしている。
【0050】また、図5の露光状態におけるインクリボ
ンCは、テンションピン55および第2経路ピン52に
より、押え板58の両端で後方に折り曲げられ、押え板
58の両端に形成した面取り部分207の作用により、
インクリボンCに無用な皺が生じないようになってい
る。
【0051】なお、上述したように、印字によって製版
シートBに形成されたポジ画像とインクリボンCに形成
されたネガ画像は、それぞれ印章文字ラベルと露光用マ
スクとして使用される。すなわち、これらの画像の出来
映えが、印章としての完成品の出来映えに直接、反映さ
れる。特に、露光用マスクとして使用されるインクリボ
ンCが歪んでしまうと、印章文字が歪んで露光されてし
まうため、上記の張力に対する機械的な構造上の工夫の
ほか、後述する熱量に対する電気的な機能上の工夫がな
され、インクリボンCに無用な皺などが発生しないよう
にしている。
【0052】次に、開閉蓋7の開閉に連動する印章検出
部66について説明する。この印章検出部66は、ポケ
ット6に印章本体Aが装着されたことを検出すると共
に、印章本体Aの種別を判別するものである。印章本体
Aには、角型印用、氏名印用、ビジネス印用、住所印用
などの各種形状の異なるものが用意され、これら各種の
印章本体Aは、長さは同一であるが、幅および厚みが異
なっている。このような幅および厚みの異なる各種の印
章本体Aを、幅方向および厚み方向において、ポケット
6内の一定の位置にセットするため、この実施形態で
は、図6および図7に示すように、ポケット6の底面6
bに長短4本のボス251,251,251,251が
立設され、これに対応して印章本体Aには、ボス251
が嵌合する嵌合穴Afが形成されている(図7参照)。
【0053】4本のボス251,251,251,25
1は「T」字状に配設されており、これに対応して、例
えば角型印では2個の嵌合穴Af,Afが(図7
(a))、ビジネス印では4個の嵌合穴Af,Af,A
f,Afが(図7(b))、形成されている。このよう
に、印章本体Aの嵌合穴Afの数および深さは、印章本
体Aの種別により区々であり、この嵌合穴Afとボス2
51の組み合わせにより、ポケット6に装着した各種の
印章本体Aの印面Adの中心が、常に同一の位置に来る
ように位置決めされる。
【0054】また、印章本体Aの印面Adと逆の背面A
gには、厚み方向の中間位置に横並びに複数個の子穴
(種別検出穴)Ahが形成されており、後述する印章検
出部66のスイッチアレイ262との協働により、印章
本体Aの種別が判別される(図8参照)。なお、印章本
体Aの背面Agには、印字後にインクリボンCから分離
して装置外部に送り出された製版シートBの印章文字ラ
ベルBdが貼着され、これにより子穴Ahが隠されるよ
うになっている。
【0055】印章検出部66は、図9および図10に示
すように、印章本体Aの背面Agに対向するように配設
したスイッチホルダ(ポケット6の壁面を兼ねている)
261と、スイッチホルダ261に支持させた6個の検
出スイッチ263から成るスイッチアレイ262とを備
えている。各検出スイッチ263は、プッシュスイッチ
などで構成されたスイッチ本体264と、先端がポケッ
ト6内に臨むスイッチトップ265とで、構成されてい
る。スイッチトップ265は、平板部266と、平板部
266から直角に延びる検出突起部267とから成り、
平板部266の下部でスイッチホルダ261に形成した
ガイド突起268に、且つ検出突起部267でスイッチ
ホルダ261に形成したガイド孔269に案内されて、
前後方向に移動する。
【0056】スイッチ本体264は基板270の裏面に
固定され、そのプランジャ271をスイッチトップ26
5の平板部266に突き当てるように配設されている。
この場合、プランジャ271はそのばね力でスイッチト
ップ265をポケット6側に付勢しており、この付勢に
より検出突起部267の先端がスイッチホルダ261の
ガイド孔269からポケット6内に突出する状態と、こ
の付勢に抗してガイド孔269に没入する状態とが、検
出スイッチ263のON−OFFに対応している。この
場合、スイッチアレイ262の内のいずれか1個の検出
スイッチ263が、ON状態になったときに、印章本体
Aが装着されていることが検出され、全ての検出スイッ
チ263が、OFF状態になったときに、印章本体Aが
装着されていないことが検出される。そして、スイッチ
アレイ262の各検出スイッチ263は、対応する印章
本体Aの小穴Ahの有無により、ONまたはOFFのい
ずれかの状態となる。したがって、6個の検出スイッチ
263のON・OFFのパターンにより、印章本体Aの
種別が判別される。
【0057】図8は、印章本体Aの小穴Ahと、6個の
検出スイッチ(検出突起部)263との関係を表してい
る。6個の検出スイッチ263と小穴Ahの有無との関
係から、2n−1種類、すなわち63種の判別パターン
が可能になっている。この場合、角型印などの幅の狭い
印章本体Aに対しては、両外端の2個の検出スイッチ2
63,263に対する小孔Ahがなく、この2個の検出
スイッチ263,263は、印章本体Aの両側の空間に
向かって突出する。すなわち、角型印などの幅の狭い印
章本体Aでは、印章本体Aの最外端に架空の小孔Ahが
有る判別パターンとして、認識される。
【0058】次に、図11を参照して、制御部300に
ついて説明する。この制御部300は、例えばマイクロ
コンピュータによって構成され、CPU301、ROM
302、RAM302、入力インタフェース304、出
力インタフェース305、およびこれらを接続するシス
テムバス306を備えている。
【0059】ROM302には、各種プログラムや、か
な漢字変換用辞書データ、文字・記号などのフォントデ
ータ、所定の印章枠データなどの固定データが格納され
ている。RAM303は、作業エリアとして用いられ、
また、使用者の入力に係る固定データを格納するのに用
いられる。このRAM303の格納データは、電源オフ
時にもバックアップされている。
【0060】入力インタフェース304は、前述した機
能スイッチ8、操作部21のプッシュボタン群22、操
作ダイヤル23、印字部64のヘッド表面温度センサ5
6b、露光部65の周囲温度センサ67、印章検出部6
6などからの入力信号を、システムバス306を介して
CPU301やRAMに取り込むためのインタフェース
を行う。出力インタフェース305は、CPU301、
ROM302、またはRAM303からの各種制御信号
や各種制御用データを、システムバス306を介して入
力し、前述した発光素子12、操作部21の表示部駆動
回路24a、印字部64のヘッド駆動回路56a、モー
タ駆動回路57a、露光部65の光源駆動回路191a
などに対して出力するためのインタフェースを行う。
【0061】CPU301は、入力インタフェース30
4からの入力信号や、そのときの処理内容に応じて定ま
るROM302内の処理プログラムに基づいて、RAM
303を作業エリアとして用い、また、必要なときにR
OM302やRAM303内に格納されている固定デー
タを適宜用いて処理する。
【0062】この印章作成装置1の場合、CPU301
は、以下に説明するマルチタスク処理を行っている。
【0063】図12は、本実施形態のマルチタスク処理
の概念図であり、処理すべき複数のタスクを優先順位R
DY0〜RDYn(図示の場合、n=7)に分類し、そ
の優先順位に基づいて処理順を決定して、各タスクを起
動している。以下の説明では、最も高い優先順位RDY
0に分類されたタスクをTCB0i(i=0、1、2、
…)、最も低い優先順位RDY7に分類されたタスクを
TCB7i、他の優先順位に関しても同様に、優先順位
RDYj(j=0〜7)に分類されたタスクをTCBj
iと示す。また、優先順位RDYjに分類されてその分
類の中での待ち状態になることを、例えば、タスクTC
Bm0がTCBj0として登録されたと表現することと
し、優先順位RDYjに1個以上のタスクが登録されて
いることをRDYjに「タスク有」と表現する。
【0064】また、同図に示すように、このマルチタス
ク処理では、プッシュボタン群22のいずれかのプッシ
ュボタンの押下や操作ダイヤル23の操作による割込な
どのイベント発生により、新たに必要になった処理内容
を示すタスク名(図示のTCBm0など)を登録した
り、各タスク間の通信(図示のMailm1など:以下
「メール」と略称する)を登録するエリアが確保されて
おり、以下、このエリアをメールボックスMBXと表現
する。さらに、現在実行中の処理内容を示すタスク名を
TCBr0と表現し、このタスクを実行して処理するこ
とを現タスク実行処理、または省略してRUN処理と表
現し、例えば、TCB00を選択して起動するときは、
TCB00をTCBr0として登録して起動すると表現
する。この場合の登録を、後述する階層処理ダイアグラ
ムやフローチャート上では、TCBr0←TCB00の
ように示す。メールボックスMBX内のタスクTCBm
0などは、現在実行中のタスクTCBr0の強制中断の
可否、または、どの優先順位RDYjに登録するかなど
の情報を有しており、後述するMBX処理においては、
これらの情報に基づいてタスクTCBm0を処理する。
【0065】図13は、通常のフローチャートを用い
て、本発明の実施形態の処理手順を示そうと試みたもの
である。同図に示すように、電源オンなどにより処理が
スタートすると、まず、印章作成装置1内の各部の初期
設定を行い(S01)、次に、タスク監視・切替(RD
Y)処理を行った(S02)後、メールボックス(MB
X)処理を行う(S03)。次に、何らかのイベントが
発生しているか否かをチェックし(S04)、発生して
いるときは、その発生しているイベントに対応する処理
を行い(S05)、その後、現タスク実行(RUN)処
理を行う(S06)。そして、RDY処理(S02)か
らRUN処理(S06)までを繰り返すことになる。
【0066】しかし、実際の処理では、上記のRDY処
理、MBX処理は、定期的に定められたタイミングでの
み処理され、また、各イベント対応の処理は、そのイベ
ントの発生に応じて起動される処理であり、他のタイミ
ングでは、RUN処理を行っているため、このフローチ
ャートの記述では正確に表現しにくく、また、プログラ
ムの階層構造も理解しにくい。そこで、以下の説明で
は、1つの連続する処理を説明するときは、別のタスク
を起動するなどの実際のマルチタスクの動作に拘らず、
そのタスク処理をサブルーチンとして示したフローチャ
ートを用いることとし、イベント駆動タイプ、すなわち
イベント発生などにより起動されるタスクなどの説明に
は、図14に示す記述方法(以下、「階層処理ダイヤグ
ラム」と略称する)を用いて説明する。
【0067】ここで、階層処理ダイアグラム上、◇印の
ある処理分岐は、イベント駆動形のタスク、プログラ
ム、またはサブルーチンであることを示し、割込や他の
タスクからのタスク起動などのイベントが発生したとき
に実行される。図14のタスク監視・切替(RDY)処
理は、リアルタイムモニタなどから一定間隔のタイミン
グで割込が発生し、そのタイミングでのみ起動される。
また、メールボックス(MBX)処理も、RDY処理と
は別の一定間隔のタイミング割込によって起動される。
イベント発生処理は、前述したように、操作ダイヤル2
3の操作などの種々のイベントにより起動されるタスク
をメールボックスMBX内に登録する処理であり、実際
には、各イベント発生毎に独立してメールボックスMB
Xにアクセスし、そのイベントの処理に対応したタスク
名を登録するが、図14では、それらを代表的に一つだ
け図示している。
【0068】図14に示すように、電源オンなどにより
処理がスタートすると、まず、処理分岐Inの初期設定
(以下、「初期設定(In)のように表現する)を行
う。初期設定(In)では、印章作成装置1全体の処理
の流れを決定するための、後述する主要タスク起動処理
のタスクTCBinをMBXに登録する(In1)。初
期設定(In)が終了し、仮にRDY処理のタイミング
ではなく、MBX処理のタイミングでもなく、何らかの
イベント発生もなければ、次に、RUN処理(CT)に
移るが、ここでは、まだなにも登録されておらず、実行
されていないため、RDY処理またはMBX処理の起動
タイミング待ちになる。
【0069】この状態で、RDY処理のタイミングにな
ると、RDY処理(R)が実行されるが、RDY0〜R
DY7にタスクが登録されていないため、すなわちRD
Y0〜RDY7にタスク有(R1〜R8)ではないた
め、何も処理されずに終了する。一方、MBX処理のタ
イミングになると、MBX処理(M)が実行され、MB
X内には、主要タスク起動処理用のタスクTCBinが
TCBm0として登録されているので、MBXにタスク
有(M1)の処理がされ、MBX内のタスクTCBをR
DYに登録する(M11)。すなわち、例えば、タスク
TCBinの指定された優先順位がRDY4に相当すれ
ば、タスクTCBinがTCB40としてRDY4に登
録される。
【0070】この状態で、RDY処理のタイミングにな
り、RDY処理(R)が実行されると、例えば、RDY
4にタスク有(R3)の処理が実行される。ここで、図
15を参照して、RDYiにタスク有(R(i−1))
の処理を説明する。この処理では、大きくは、新たなタ
スクを起動する場合と、タスクは起動せず、現在実行中
のタスクに対して中断依頼メールを送信する場合と、何
も処理しない場合とのいずれかに分岐する。
【0071】まず、現実行タスクがない場合、すなわち
TCBr0として何も登録されておらず、RUN処理が
なされていない場合、または、現在実行中のタスクTC
Br0の優先順位がRDY(i+1)以下であり、か
つ、その現実行タスクが中断可能の場合には、新タスク
が起動される。この中断可能な場合とは、新タスクが現
実行タスクを強制中断可能なものであるか、後述の中断
依頼メールに対する返信メールの内容が中断可メール
か、またはすでに終了したことを示す終了メールである
場合が相当する。この条件が成立したとき、すなわち、
(現実行タスク無)+(現実行タスクRDY(i+1)
以下)&((強制中断可)+(MBXに返信メール有)
&((中断可メール)+(終了メール)))の条件が成
立したとき(R(i−1)1)に、新タスクが起動され
る(R(i−1)11)。ここで、+は論理和、&は論
理積を表す。
【0072】また、現実行タスクの優先順位がRDY
(i+1)以下であり、かつ、そのタスクからの返信メ
ールがなくて中断可か不可か不明の場合、または、以前
に一度依頼したときには中断不可であり、状況により再
依頼する場合には、中断を要請する中断依頼メールをメ
ールボックスMBXに送信する。すなわち、(現実行タ
スクRDY(i+1)以下)&(強制中断不可)&
((MBXに返信メール無)+(中断不可メール))の
条件が成立したとき(R(i−1)2)には、中断依頼
メール送信を行う(R(i−1)21)。そして、これ
らの条件が双方とも成立しないとき、すなわち、現実行
タスクの優先順位がRDYi以上のときは、何も処理を
せずに、RDYiにタスク有(R(i−1))を終了す
る。
【0073】新タスク起動(R(i−1)11)の場
合、この処理以前に、例えば、より優先順位の高い他の
タスクを起動するために中断されていたり、また、子タ
スクを起動して、その子タスクの処理結果待ちの状態で
中断されていたタスクなどがある場合には、後述する再
開情報などによりその再開の可否を判断して、再開可能
の場合には、(中断タスク有)&(再開可)(R(i−
1)111)の処理が実行される。この処理では、現実
行タスク名TCBr0として中断されていたタスク名を
登録し(R(i−1)1111)、退避していたデータ
等がある場合には、それらを復帰し(R(i−1)11
12)、新たにRUN処理を起動する(R(i−1)1
113)。このイベント発生により、後述のRUN処理
(CT)において、新タスク起動(CT1)の処理が起
動される。
【0074】中断されていたタスクがない場合には、中
断タスク無(R(i−1)112)が処理され、TCB
r0←新タスク名(R(i−1)1121)の後、新た
にRUN処理を起動する(R(i−1)1122)。例
えば、主要タスク起動処理のタスクTCBinのとき
は、新タスク起動(R311)の処理において、中断タ
スク無(R3112)のTCBr0←TCBin(R3
1121)の後、RUN処理起動(R31122)が実
行される。そして、中断タスクがあるものの再開不可の
場合には、再開可能になるまで待機するため、何も処理
をせずに、新タスク起動(R(i−1)11)を終了す
る。なお、上記の子タスクは、通常、親タスクよりも優
先順位を高く設定するため、この新タスク起動(R(i
−1)11)が処理されるときには子タスクは終了して
いて、再開可能となる場合が一般的である。
【0075】次に、図14を参照して、メールボックス
(MBX)処理について説明する。この処理では、MB
Xにタスク有(M1)の場合には、MBX内のタスクT
CBm0を、そのタスクの指定された優先順位に基づい
て、対応する優先順位のRDYjに登録する(M1
1)。また、MBXにメール有(M2)の場合には、中
断依頼メールのとき(M21)は、最新依頼メールとし
て登録し(M211)、現実行タスクTCBr0に送信
(M212)するとともに、(返信メール)+(終了メ
ール)のとき(M22)は、最新依頼メールに対する返
信メールとして登録し(M221)、返信待ちRDYに
送信する(M222)。
【0076】次に、イベント発生処理(E)について説
明する。前述の初期設定(In)は、説明の便宜上、別
のものとして説明したが、実際には、このイベント発生
処理(E)の一種である。すなわちイベント処理(E)
は、操作ダイヤル23の操作などの装置外部からのイベ
ントにより起動されるタスクや、内部処理のためにプロ
グラム上発生させるタスクなどを、MBXに登録する処
理(E1)を行う。主要タスク起動処理のタスクTCB
inは、このMBXに登録後、RDYに登録され、新タ
スクとして、以下に説明するRUN処理(CT)で実行
される。
【0077】次に、図16を参照して、現タスク実行
(RUN)処理(CT)について説明する。この処理
は、上述してきた他のイベントが発生していないとき
に、現実行タスクTCBr0を継続して処理するもので
あり、この処理中に発生するイベントとしては、新タス
ク起動(CT1)、中断依頼メール有(CT2)および
現実行タスク終了(CT3)があり、これらのイベント
が発生しないときには、現実行タスク処理を継続する
(CT4)。新タスクを起動する(CT1)ときは、現
在実行中のタスクのためのデータの退避などを行い(C
T11)、現実行タスクを中断し(CT12)、再開継
続が予定されている場合(CT13)には、再開情報を
タスク情報として記録して(CT131)、その情報と
ともに、そのタスクを元のRDYに再登録する(CT1
32)。
【0078】中断依頼メール有(CT2)のときは、そ
のときの現実行タスクの状態が中断可能なものか否かを
判別し、中断可能(CT21)のときは、中断可メール
をMBXに送信し(CT211)、中断不可(CT2
2)のときは、中断不可メールを送信する(CT22
1)。なお、RUN処理(CT)中に、前述のRDY処
理(R)、MBX処理(M)、またはイベント発生処理
(E)に切り替わるときにも、一時的にRUN処理が中
断されるため、同様のことが行われるが、他のタスクと
の切替と異なり、リアルタイムモニタの基本的な処理で
あるため、説明は省略する。そして、現実行タスクTC
Br0の処理が終了したとき(CT3)には、終了メー
ルをMBXに送信し(CT31)、次の新タスク起動ま
で待機する(CT32)。
【0079】図17は、主要タスク起動処理の一例を示
している。図に示すように、主要タスク起動処理タスク
TCBinが起動すると、まず、ワーク(作業)エリア
確保(S11)のタスクをメールボックスMBXに登録
し、続いて、表示処理(S12)およびユニット(印章
本体)判定エラー処理(S13)のタスクを登録し、次
に、入力エラー判定処理(S14)、キャラクタ等入力
処理(S15)、製版(印章)画像作成処理(S1
6)、シート処理(S17)、およびブザー処理(S1
8)などのタスクを登録し、その後、印刷処理(S1
9)のタスクを登録した後、露光処理(S16)のタス
クを登録する。これらの子タスクは、MBX処理によっ
て、それぞれの優先順位RDYjに分類登録され、RD
Y処理によって次々に起動される。また、これらの子タ
スクが起動されると、必要に応じてさらに孫タスクがメ
ールボックスMBXに登録され、それぞれRDY処理に
より起動される。
【0080】すなわち、初期設定のタスクTCBinを
含めた複数のタスクは、それぞれ、何らかの処理待ち状
態になるまで処理が進められる。印章作成装置1内の内
部処理は、処理待ちの要因となっている他のタスクの処
理が進んで待ち状態が解除されれば、前述したマルチタ
スク処理によって次の処理に進むため、結果的には、使
用者の入力その他の操作待ちとなる。逆に言えば、使用
者の操作が行われた後は、また次の操作待ちになるま
で、エラー処理を含めた各タスクの処理が次々と行われ
る。
【0081】したがって、この結果、操作時の実感とし
て、種々の処理が並列かつ同時に行われる。すなわち、
この印章作成装置1の処理では、使用者の操作を一つ一
つ待ってから次の処理に移るのに比べて、後に必要にな
る種々の処理を先行して行なうことができ、これによ
り、人間の待ち時間を極力削減することができ、高速化
を図ることができる。なお、上記のマルチタスク処理の
ような並列処理は、プログラムまたは上記のようなタス
ク処理を全て割込処理とし、発生した割込の優先順位を
制御する割込制御回路を採用することによって実現する
こともできる。
【0082】図17における点線の表示は、外見上同時
に並行処理されているタスク処理のイメージを示したも
のである。また、キャラクタ等入力処理(S15)、入
力エラー判定処理(S14)および製版画像作成処理
(S16)は、同時に処理される。具体的には、最初の
キャラクタ等(文字・記号・図形など)の入力を行って
から、次のキャラクタ等の入力を行うまで(S15)の
間に、テキスト内に入力された文字数等に不具合がない
か判断し(S14)、製版用の画像を作成する(S1
6)。これらの処理途中でキャラクタの入力が行われる
と(S15)、入力エラー判定処理(S14)および製
版画像作成処理(S16)は直ちに中止され、改めて最
初から各処理を再開する。そして、これらの期間中に
も、表示処理(S12)やブザー処理(S18)、およ
び製版シートBの挿入時にはシート処理(S17)が並
行して実行されている。
【0083】この印章作成装置1の場合、本発明の印刷
装置は、制御部300、印章検出部66および印字部6
4により実施されており、図18〜図25を参照して、
以下にその特徴となる動作を説明する。
【0084】図18に示すように、この印刷装置は、印
章作成装置1のサーマルヘッド制御処理を行う。この処
理は、前述した図17の印刷処理(S19)から起動さ
れる子タスクであり、印刷処理(S19)が、入力エラ
ー判定処理(S14)、キャラクタ等入力処理(S1
5)および製版画像作成処理(S16)が終了後に起動
されることから、この処理を開始するときには、画像デ
ータはすでに準備が完了している。また、図18の最初
の処理の印章種類判別は、本処理開始前にすでにユニッ
ト判定処理(S13)で実行され、後述の印字幅もその
時点ですでに決定している。したがって、以下に説明す
る処理では、それらで得られた情報を参照するのみであ
るが、説明上、処理フローの中に含めている。
【0085】サーマルヘッド制御処理が開始されると、
まず、印章検出部66により、印章本体Aの種別が判別
され、この情報によって、印字幅を決定すると共に、画
像データのドット数を決定し、その後、製版画像データ
を作成する(S21)。次に、その画像データ及び印字
幅に基づいて、本処理上の定数I、JおよびKを決定す
る(S22)。
【0086】ここで、定数Iはライン数であり、例え
ば、128×128ドットの画像データの場合、縦の1
28ドットの1ライン、すなわちインクリボンCの送り
方向に直交する方向の128ドットを1ラインとしたと
きの、横方向の数(この場合、I=128)、すなわち
インクリボンCの送り方向に128ラインとなる。ま
た、定数Jは、後述の印刷のための画像データの分割数
であり、この印章作成装置1では、1ライン128ドッ
トに対してJ=3に、88ドットおよび64ドットに対
してJ=2に、44ドットに対してJ=1に設定してい
る。さらに、定数Kは、後述の印字ヘッド(サーマルヘ
ッド)56へのストローブパルスの分割数であり、サー
マルヘッド56の表面温度を所定温度以下に保持できる
ように設定される。ここでは、どのドット数の画像に対
しても、一律に5分割、すなわちK=5として説明す
る。このデータ分割数Jやストローブ分割数Kは、実際
には、印字部64の、特にサーマルヘッド56の性能
や、上記の画像データのドット数や、その他制御上の各
種パラメータに基づいて、印刷後の画像の出来具合など
の実績データ等も加味した上で設定すれば良い。
【0087】各定数I、J、Kが決定(S22)する
と、次に、印字スピード決定(S23)を行う。この処
理は、図19に示すように、まず、印刷する画像の画像
データの上記1ラインが128ドットか否かの判別を行
い(S231)、128ドットの場合には、ヘッド表面
温度センサ56bによりサーマルヘッド56表面の温度
を検出し(S232)、検出温度に基づき印字スピード
を決定し(S243)、また128ドットでない場合に
は、印字スピードとして一定値、この場合、7.0mm
/secに決定(S234)して、処理を終了する(S
235)。このときの検出温度と決定される印字スピー
ドの関係は、図20に示すように、128ドットのとき
だけ、検出温度に基づいて印字スピードを変化させるよ
うに設定しているため、上述のように128ドットの場
合のみ異なった処理となっている。例えば、常温の2
2.5〜27.5℃以上の場合には、他のドット数の印
字スピードと同様に、印字スピード7.0mm/sec
であるのに対して、7.5〜12.5℃の場合には、
4.5mm/secに設定されている。
【0088】この印章作成装置1では、1ライン128
ドットの場合に、画像データの分割数J=3としてい
る。これは、1ラインに対応するドット数が多いので、
各ドット毎に十分な熱量を集中して付与しつつ、後述す
るようにサーマルヘッド56の表面温度を所定温度以下
に保持するためである。しかしながら、この128ドッ
トの場合のように、データ分割数Jが大きい場合、すな
わち1ラインを印刷するのに、データ分割数J=1の4
4ドットなどと比べて、単純にJ倍(この場合3倍)の
回数の印刷をしなければならない場合には、より多くの
印刷時間を必要とする。特に、印刷開始時に、周囲温度
が低い場合やサーマルヘッド56の蓄熱量が小さい場合
には、なおさらである。
【0089】これに対応するために、印章作成装置1で
は、上述のように、検出温度に基づいて印字スピードを
変化させている。これにより、インクリボンCの送り速
度をサーマルヘッド56の表面温度に応じて可変させる
ことになり、インクリボンCが受ける単位面積当たりの
受熱量を所定範囲内に保持することができる。例えば、
上記の128ドットの場合のように、印刷する画像のド
ット数が多いのにも拘らず、周囲温度が低すぎて、イン
クの付着に必要な熱量がなかなか蓄積されないような場
合には、インクリボンC上のインクが製版シートBに十
分に付着するように、インクリボンCの送り速度を遅く
するなどの調整ができる。なお、本例では、128ドッ
トの場合のみ印字スピードを可変としたが、他のドット
数に対しても適用できることは、言うまでもない。その
場合、前述のデータ分割数Jの設定と同様に、制御上の
各種パラメータに基づいて、実績データ等も加味した上
で設定すれば良い。
【0090】そして、この印字スピードの調整と画像デ
ータの分割によって、後述するようにサーマルヘッド5
6の表面温度を所定温度以下に保持しつつ、サーマルヘ
ッド56からインクリボンCに付与する熱量を分割され
た各ドットに集中させ、インクリボンC上のインクを製
版シートBへ十分な付着強度で転写することができる。
これにより、製版シートBには、印刷する画像のポジ画
像を形成するインクが十分な付着強度で付着される。一
方、インクリボンCのリボンテープには、インクの部分
が十分に剥離したネガ画像が形成されることになり、こ
のネガ画像が、後の処理、すなわち図17の露光処理
(S20)においてマスクとして使用され、くっきりと
した印章画像が印章本体Aの印章部に形成されることに
なる。
【0091】印字スピード決定(S23)が終了する
と、図18に示すように、次に、変数Lを0に初期化、
すなわちL=0(S24)を行う。この変数Lは、前述
のライン数を示す定数Iに対応するものであり、本サー
マルヘッド制御処理上、後述のインクリメント処理L=
L+1(S32)と判別処理L≧I(S33)と共に、
ライン数I分だけ(例えば128ドットの場合128
回)処理を繰り返す処理ループを構成するためのもので
ある。
【0092】変数L=0の初期化(S24)が終了する
と、次に、ストローブ設定(S25)を行う。この処理
は、図21に示すように、まず、図19の処理と同様の
ヘッド表面温度検出(S251)を行う。次に、128
ドットか否かを判別し(S252)、128ドットの場
合には、検出温度と印字スピードに基づきストローブパ
ルスの印加時間と休止時間を決定する(S253)。1
28ドットでない場合には、検出温度に基づきストロー
ブパルスの印加時間と休止時間を決定し(S254)、
処理を終了する(S255)。
【0093】この処理の128ドットの場合と他のドッ
ト数の場合とは、本質的な意味の違いはない。128ド
ットの場合には、前述のように、検出温度によって印字
スピードも違ってくるので、検出温度と印字スピードか
らストローブパルスの印加時間と休止時間を決めている
のに対し、他のドット数の場合は、印字スピードが検出
温度に拘らず一定のため、検出温度のみで決定できるだ
けである。そして、128ドットの場合のストローブパ
ルスの印加時間と休止時間の設定例を示す図22と、前
述の図20の印字スピードの設定例を組み合わせると、
結果的に、図23に示す128ドットの欄の設定とな
る。例えば、検出温度が7.5℃以下の場合、印字スピ
ードは、4.0mm/sec(図20参照)、検出温度
が7.5℃以下で印字スピードが4.0mm/secな
らば、STB=5.0msec、休止パルス0.000
msecとなる(図22参照)。検出温度が常温の2
2.5〜27.5℃の場合には、印字スピード7.0m
m/sec(図20参照)、STB=3.4msec、
休止時間0.200msec(図22参照)となり、結
果的に、図23の検出温度7.5℃以下や、22.5〜
27.5℃の欄の値となる。そこで、次に、印加時間や
休止時間について、図23を参照して説明する。
【0094】図23に示すように、印章作成装置1で
は、サーマルヘッド56のヘッド表面温度センサ56b
の検出温度と、画像データのドット数に対応して、サー
マルヘッド56に印加するストローブパルスを前述のス
トローブ分割数K=5個に分割した分割パルスの、印加
時間と休止時間が設定されている。同図(a)のSTB
は、同図(b)に示すように、ストローブパルス全体の
時間幅の設定値であり、休止パルスは、分割パルス間の
休止パルス、すなわち休止時間の設定値である。ここ
で、ストローブパルスは、図中の上側が接地側(例え
ば、0V)で下側に印加側(例えば、5V)のように示
している。
【0095】例えば、常温の22.5〜27.5℃の場
合、128ドットのときは、STB=3.40mse
c、休止パルス0.200msecであり、ストローブ
分割数K=5なので、(STB+休止パルス)/K=
(3.40+0.20)/5=0.72msec、0.
72−0.20=0.52msecとなり、1回の分割
パルスの印加時間0.52msecの後、休止時間0.
20msecを挟んで、同様に、残り4回、計5回の
0.52msecの分割パルスを印加することになる
(図25(b)参照)。この場合の分割パルスの累積印
加時間は、0.52×5=2.60msecとなる。ま
た、同じ検出温度に対して、64ドットのときは、同様
に、0.44msecの印加時間のパルスを、各休止時
間0.125msecを挟んで、5回印加し、累積印加
時間は、2.20msecとなる。これらの値は、印刷
対象物である製版シートBに十分な付着強度で印刷で
き、かつ無駄な熱量を抑止できるように、実績データな
どを加味して、設定されている。
【0096】図18の最初の処理(S21)で説明した
ように、印章検出部66により検出した印章本体Aの種
別に対応して、印刷幅や画像データのドット幅が決定さ
れる。一般に、印刷される画像の印刷幅が広い場合と狭
い場合とでは、その画像を鮮明に印刷するために必要な
ドット数が異なり、また、鮮明な印刷に必要な時間、す
なわちその印刷に必要な熱量を得るための印加時間は、
そのドット数の違いによって変化する。本発明の印刷装
置を適用した印刷作成装置1では、印章本体Aの種別に
より、すなわち印章本体Aの印章部の大きさや形状によ
って、必要な印刷幅を決定し、その印刷幅に対応して、
鮮明な印刷画像に必要十分なドット数を決定することが
できるので、そのドット数と上記のヘッド表面温度セン
サ56bの検出温度に基づいて、図23に示すように、
そのときの必要な熱量に適した印加時間と休止時間にす
ることができる。
【0097】また、この印刷作成装置1では、同図に示
すように、検出温度が一定温度以下のとき、例えば、1
28ドットの場合の検出温度が22.5℃以下のとき
や、他のドット数の場合の7.5℃以下のときには、各
休止時間をゼロに設定している。一般に、検出温度が一
定温度以下の場合、すなわちサーマルヘッド56が新た
に駆動するときや周囲温度が低く条件が悪い場合には、
過剰な温度上昇や皺などの熱変形等は発生しにくく、む
しろ短時間で十分な熱量を得ることが重要になる。上記
のように設定すれば、そのような場合に、休止時間をゼ
ロにして各分割パルスを連結して印加することになり、
従来の一括印加のストローブパルスと同じように、短時
間で十分な熱量を得ることができる。
【0098】ストローブ設定(S25)が終了すると、
図18に示すように、次に、分割画像データ作成(S2
6)を行う。この処理は、前述した変数Lに対応したラ
イン、例えば、L=0のときは、L+1=1番目のライ
ンのドットデータをデータ分割数Jに従って、分割す
る。例えば、128ドットの画像データの場合、分割デ
ータ1は、画像データの左からL+1番目の1ライン上
の上から1、4、7、……、124、127(J×i+
1(i=0、1、2、……、n:ここでnは128/J
=128/3→42))ドット目のドットデータから成
る。同様に、分割データ2は、2、5、8、……、12
5、128(J×i+2)ドット目のドットデータから
成り、分割データ3は、3、6、9、……、126(J
×i+3(但し、ここではn=41))ドット目のドッ
トデータから成る。これが64ドットの画像データの場
合ならば、分割データ1は、1、3、5、……、63ド
ット目のドットデータ、分割データ2は、2、4、6、
……、64ドット目のドットデータから構成されること
になる。これらの分割は、例えば、構成要素となるドッ
ト以外のドットを無効にするようなマスク用の画像デー
タを準備し、画像データと相互に対応するドット同士の
論理(積)演算を行うなどにより容易に作成できる。そ
して、ここで作成された各分割データは、後述のストロ
ーブパルス印加処理の際に使用される(図25参照)。
【0099】分割画像データ作成(S26)が終了する
と、図18に示すように、次に変数Mを初期化、すなわ
ちM=0(S27)を行う。この変数Mは、前述のデー
タ分割数Jに対応するものであり、後述のインクリメン
ト処理M=M+1(S30)と判別処理M≧J(S3
1)と共に、データ分割数J分だけ(例えば128ドッ
トの場合3回)処理を繰り返す処理ループを構成するた
めのものである。
【0100】変数M=0の初期化(S27)が終了する
と、分割データ設定(S28)を行い、ストローブパル
ス印加処理(S29)を行った後、インクリメント処理
M=M+1(S30)を行い、M<Jのとき(S31)
には、さらに分割データ設定(S28)〜インクリメン
ト処理M=M+1(S30)を繰り返して、M≧Jにな
る(S31)と、次に、インクリメント処理L=L+1
(S32)を行う。そして、<Iのとき(S33)に
は、再度、前述のストローブ設定(S25)〜インクリ
メント処理L=L+1(S32)を繰り返して、≧I
になる(S33)と、サーマルヘッド制御処理を終了す
る(S34)。例えば、128ドットの場合、I=12
8、J=3であることから、ストローブ設定(S25)
〜インクリメント処理L=L+1(S32)を128回
繰り返す処理ループの中で、それぞれ分割データ設定
(S28)〜インクリメント処理M=M+1(S30)
を3回繰り返すことになる。64ドットの場合には、こ
れらの繰り返し回数がI=64、J=2から、ストロー
ブ設定(S25)〜インクリメント処理L=L+1(S
32)を64回、それぞれの分割データ設定(S28)
〜インクリメント処理M=M+1(S30)を2回とな
る。
【0101】そこで、次に、上記の処理ループの中で行
われる処理について、図18、図24および図25を参
照して説明する。ここでは、128ドットの画像データ
を扱う場合を例に取って説明するが、他のドット数の場
合も基本的な動作は同様となる。この処理では、図25
に示すように、印刷する画像データの1ライン分だけプ
ラテンローラ57を回転させる間に、モータ駆動回路5
7a(図11参照)の制御と連動して、3つのライント
リガ(処理上のリクエスト)パルスLP1、LP2およ
びLP3を発生させ、このライントリガパルスLP1、
LP2、LP3を基準にタイミング制御を行う。まず、
ライントリガパルスLP1のタイミング前に、サーマル
ヘッドの表面温度を検出して(図21参照)、ストロー
ブ設定(S25)を行う。次に、ライントリガパルスL
P1のタイミングで、分割画像データ作成処理(S2
6)で準備した分割データ1を、ヘッド駆動回路56a
への転送データとして設定する(S28)と共に、スト
ローブパルスの印加処理(S29)を開始する。
【0102】ストローブパルス印加処理(S29)で
は、図24に示すように、まず、変数Nを初期化、すな
わちN=0(S291)を行う。この変数Nは、前述の
ストローブ分割数Kに対応するものである。次に、スト
ローブ印加(S292)を行い、インクリメント処理N
=N+1(S293)を行った後、判別処理N<Kのと
き(S294)には、休止パルスを発生、すなわち印加
を休止する(S295)。この休止パルス発生(S29
5)から、ストローブ印加(S292)およびインクリ
メント処理N=N+1(S293)までを、判別処理N
≧Kになる(S294)まで繰り返した後、処理を終了
する(S296)。前述のように、この場合、ストロー
ブ分割数K=5であるから、結果的には、本処理終了ま
でにストローブ印加(S292)を5回、休止パルス発
生(S295)を4回行うことになる。
【0103】このストローブ印加(S292)により印
加された5つの分割パルスsp1〜sp5と、休止パル
ス発生(S295)の4つの休止パルスrp1〜rp4
は、図25(b)に示すように交互に発生し、それぞれ
のパルス幅、すなわち印加時間tonと休止時間tof
fは、前述の図23で設定された値となる。例えば、1
28ドットで検出温度22.5〜27.5℃の場合に
は、前述のように、印加時間ton=0.52mse
c、休止時間toff=0.20msecとなる。
【0104】図18および図25に示すように、最初の
ライントリガパルスLP1により、最初の分割データ1
の設定(S28)と、最初の5つの分割パルスsp1〜
sp5までの印加(S29)が実行されると、インクリ
ボンC上のインクが、分割データ1分だけ製版シートB
に転写される。そして、分割パルスsp5の最終エッジ
でこの処理が終了すると、次のライントリガパルスLP
2を待つ。次に、ライントリガパルスLP2を発生さ
せ、そのタイミングで、分割データ2を設定し(S2
8)、5つの分割パルスsp1〜sp5を印加して(S
29)、分割データ2分の転写を行い、同様に、また次
のライントリガパルスLP3を発生させて、分割データ
3分の転写を行い、1ライン目分の画像の転写、すなわ
ち印刷が終了する。
【0105】1ライン目分の印刷が終了すると、また、
ライントリガパルスLP1のタイミング前に、サーマル
ヘッド表面温度検出〜ストローブ設定を行い(S2
5)、ライントリガパルスLP1を発生させて、2ライ
ン目の分割データ1の転写を行い、ライントリガパルス
LP2を発生させて、分割データ2の転写を行い、ライ
ントリガパルスLP3を発生させて、分割データ3の転
写を行って、2ライン目の印刷を終了する。以下同様
に、3ライン目から128ライン目までの印刷を行っ
て、1画像データ分の印刷を終了する(S34)。
【0106】次に、前述した分割パルスとサーマルヘッ
ドの表面温度との関係を、図25を参照して説明する。
同図(b)に示すように、図中の実線で示すストローブ
パルスSP0の5つの分割パルスsp1〜sp5の印加
のうち、最初の分割パルスsp1の印加によって、サー
マルヘッド表面温度Tbは、図中の点線で示すように、
印加時間tonの間に初期の検出温度T0から印加後の
温度Ts1まで上昇し、その後、休止時間toffの間
に休止後の温度Tr1まで急激に下降する。同様に、2
番目の分割パルスsp2の印加によって、印加後の温度
Ts2まで上昇し、その後、休止時間中に休止後の温度
Tr2まで下降する。
【0107】その後も同様に、分割パルスsp3および
sp4の印加によって、それぞれ印加後の温度Ts3お
よびTs4まで上昇するが、休止時間の間に休止後の温
度Tr3およびTr4まで下降するため、最終の5番目
の分割パルスsp5を印加しても、印加後の温度Ts5
が、図中の一点鎖線で示す所定温度Ta以下に押さえら
れる。逆に言うと、前述の図23の設定値は、実際に
は、印字部64の、特にサーマルヘッド56の性能や、
画像データのドット数や、その他制御上の各種パラメー
タに基づいて、印刷後の画像の出来具合などの実績デー
タ等も加味した上で、印加による温度上昇が上記の所定
温度Ta以下となるように、設定されている。より具体
的には、インクリボンCのリボンテープの融点温度以下
となるように、余裕をもって設定されている。
【0108】原理的に、印刷装置を新たに駆動するとき
と、直前に別の印刷を終了したばかりのときとでは、お
のずとサーマルヘッド56の表面温度Tbが異なり、ま
た、周囲の温度によってもこの温度Tbは変化する。そ
して、インクリボンC上のインクと製版シートBとの十
分な付着強度を得るために新たに必要な熱量は、この温
度Tbの違い、すなわち印刷開始時のサーマルヘッド5
6の蓄熱量の違いによって異なる。これに対して、本発
明の印刷装置を適用した印章作成装置1では、サーマル
ヘッド56の表面温度Tbを検出し、この検出結果に基
づいて、ストローブパルスSP0の印加時間を決定する
ため、サーマルヘッド56に新たに必要なだけの熱量を
発生させることができる。
【0109】また、ストローブパルスSP0を複数のパ
ルスsp1〜sp5に分割することにより、上記の必要
な熱量を得るための印加時間を、複数の印加時間に分割
し、複数回のストローブパルスの印加によって印刷する
ことができる。この場合、累積の印加時間を充足すれ
ば、サーマルヘッド56がおかれている環境などに応じ
て、ストローブ分割数Kを変えても良いし、各分割パル
スsp1〜sp5の印加時間tonや休止時間toff
を変えても良い。また、各分割パルスsp1〜sp5の
それぞれの印加時間や休止時間を相互に異なるようにし
ても良い。例えば、分割パルスsp2の印加時間を分割
パルスsp1の印加時間より短くしたり、休止パルスr
p2の時間幅を休止パルスrp2より広げたりなどの、
種々の工夫が可能である。
【0110】図25(b)に示した分割パルスsp1〜
sp5のような場合、インクリボンCから印刷により転
写されたインクの製版シートBへの付着強度は、印加電
圧と印加時間の積に比例するが、これを分割して行って
も、累積印加時間を管理することにより、付着強度が損
なわれることはない。これに対し、サーマルヘッド56
の表面温度Tbは、同図に点線で示したように、分割さ
れた印加時間tonの間の休止時間toffに急激に下
降するため、この休止時間toffの挿入によって、過
剰な温度上昇を抑止し、所定温度Ta以下に保持するこ
とができる。すなわち、サーマルヘッド56の表面温度
Tbが所定温度Ta以下となるように、上記の分割パル
ス数K、各印加時間ton、各休止時間toffの少な
くとも1つを制御することによって、サーマルヘッド5
6がおかれている環境に応じて、インクリボンCなどに
必要なだけの熱量を付与することができる。したがっ
て、製版シートB上に十分な付着強度で印刷を行うこと
ができると共に、無駄な熱量を抑止することができる。
【0111】また、具体的に、上記の所定温度Taを、
最低限、インクリボンCのリボンテープ材料の融点温度
以下になるように設定しておけば、サーマルヘッド56
を連続使用するときなどの条件がよい場合にも、サーマ
ルヘッド56の表面温度TbがインクリボンCのリボン
テープ材料の融点温度以上とならないため、インクリボ
ンCの過剰な温度上昇を抑止し、皺などの不可逆的な熱
変形を防止することができる。この結果、マスク情報と
なるインクリボンC上のネガ画像も良好な状態を保持す
ることができ、くっきりとした印章画像を印章本体Aの
印章部に形成することができる。
【0112】したがって、本発明の印刷装置を適用した
印章作成装置1の、その印刷装置による露光マスクパタ
ーン作成方法によれば、透明なリボンテープを基材とす
るインクリボンC上のインクを、印刷対象物である製版
シートBに熱転写して剥離することにより、そのインク
リボンC上に、熱変形や歪みのない適切なネガ画像から
成るマスク(露光用マスクパターン)を作成できる。
【0113】なお、本実施形態では、インクリボンC上
に作成した露光用マスクパターンを印章作成のために用
いたが、印章作成に限らず、露光により加工を施すも
の、例えば、プリント基板等を加工するのに用いても良
い。また、本実施形態では露光部を同じ印章作成装置1
内に備えていたが、露光用マスクパターンが作成された
インクリボンを外部に取り出せるようにして、種々の露
光装置等により露光を行えるようにすれば、露光マスク
パターン作成装置として汎用的に用いることもできる。
【0114】
【発明の効果】以上のように、本発明の印刷装置によれ
ば、サーマルヘッド、インクリボン及び印刷対象物がお
かれている諸条件に応じて、熱転写のために必要な熱量
をインクリボンに対して精度良く付与することができ、
等の効果があり、本発明の印刷装置による露光用マスク
パターン作成方法によれば、熱変形や歪みのない適切な
ネガ画像から成る露光用マスクパターンを作成できる、
などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る印刷装置を備えた印
章作成装置の外観図である。
【図2】印章作成装置の機械装置部の内部構造図であ
る。
【図3】印章本体の構造図である。
【図4】製版シートの構造図である。
【図5】機械装置部の露光装置廻りの平面図である。
【図6】開閉蓋を取り去った状態のポケット廻りの平面
図である。
【図7】各種印章本体のポケットへの装着状態を表した
構造説明図である。
【図8】各種印章本体の判別パターンを説明する説明図
である。
【図9】印章検出部の検出動作を表した断面図である。
【図10】ポケットおよび印章検出部廻りの平面図であ
る。
【図11】印章作成装置の制御ブロック図である。
【図12】印章作成装置のマルチタスク処理の概念図で
ある。
【図13】印章作成装置の処理手順を示そうと試みたフ
ローチャートである。
【図14】印章作成装置の主な処理を示す階層処理ダイ
ヤグラムである。
【図15】印章作成装置のタスク監視・切替処理を示す
階層処理ダイヤグラムである。
【図16】印章作成装置の現タスク実行処理の階層処理
ダイヤグラムである。
【図17】印章作成装置の主要タスク起動処理の一例を
示すフローチャートである。
【図18】本発明の一実施形態に係る印刷装置のサーマ
ルヘッド制御処理のフローチャートである。
【図19】図18のサーマルヘッド制御処理の印字スピ
ード決定処理のフローチャートである。
【図20】サーマルヘッド表面温度の検出結果に対応す
る、印字スピードの設定値の一例を示す図である。
【図21】図18のサーマルヘッド制御処理のストロー
ブ設定処理のフローチャートである。
【図22】128ドット画像データの場合の、サーマル
ヘッド表面温度の検出結果と印字スピードに対応する、
ストローブパルスの印加時間と休止時間の設定値の一例
を示す図である。
【図23】サーマルヘッド表面温度の検出結果に対応す
る、ストローブパルスの印加時間と休止時間の設定値の
一例を示す図である。
【図24】図18のサーマルヘッド制御処理のストロー
ブパルス印加処理のフローチャートである。
【図25】図18のサーマルヘッド制御処理の主要な信
号・データ・温度のタイムチャートである。
【符号の説明】
1 印章作成装置 8 機能スイッチ 12 発光素子 21 操作部 22 プッシュボタン群 23 操作ダイヤル 24 表示器 31 実行キー 32 カーソル/変換キー 33 文字入力キー 56 印字ヘッド(サーマルヘッド) 56b ヘッド表面温度センサ(温度検出手段) 57 プラテンローラ 64 印字部 65 露光部 66 印章検出部 67 周囲温度センサ 191 紫外線光源 300 制御部 301 CPU 302 ROM 303 RAM 304 入力インタフェース 305 出力インタフェース 306 システムバス A 印章本体 B 製版シート C インクリボン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡邊 健二 東京都千代田区東神田2丁目10番18号 株式会社キングジム内 (72)発明者 亀田 登信 東京都千代田区東神田2丁目10番18号 株式会社キングジム内 (72)発明者 新村 朋之 東京都千代田区東神田2丁目10番18号 株式会社キングジム内 (56)参考文献 特開 平1−159265(JP,A) 特開 昭63−28666(JP,A) 特開 平7−214814(JP,A) 特開 平7−195723(JP,A) 実開 昭62−162053(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/365 B41J 2/355

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷する画像のドット情報に基づいて、
    所定電圧のストローブパルスをサーマルヘッドに印加し
    て加熱すると共に、透明なリボンテープにインクを塗布
    したインクリボンに対して、前記サーマルヘッドを介し
    て熱転写可能な熱量を付与し、前記インクを印刷対象物
    に熱転写することにより、露光による加工対象物のため
    の前記画像のネガ画像から成る露光用マスクパターン
    を、前記インクリボン上に作成する印刷装置であって、前記画像の画像データのドット幅に基づいて、前記画像
    を分割印刷するためのデータ分割数を決定するデータ分
    割数決定手段と、 前記画像データを前記データ分割数に基づいて分割し
    て、前記データ分割数に応じた数の分割画像データを作
    成する分割画像データ作成手段と、 前記サーマルヘッドの温度を検出する温度検出手段と、前記分割画像データ毎のストローブパルスのそれぞれを
    複数に 分割した複数の分割パルスを、休止時間を挟んで
    逐次印加する分割パルス印加手段と、 前記複数の分割パルスの累積印加時間、前記分割パルス
    数、前記各分割パルスの各印加時間、および前記各分割
    パルス間の各休止時間を、前記サーマルヘッドの温度
    よび前記ドット幅に対応して規定した印加データを記憶
    する印加データ記憶手段と、 前記温度検出手段で検出された検出温度および前記ドッ
    ト幅に基づいて、前記印加データ記憶手段から該当する
    印加データを読み出すと共に、当該印加データに従って
    前記分割パルス印加手段の作動を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする印刷装置。
  2. 【請求項2】 前記印加データは、 前記サーマルヘッドの加熱温度が所定温度以下となるよ
    うに定められていることを特徴とする、請求項1に記載
    の印刷装置。
  3. 【請求項3】 前記インクリボンを送るリボン送り手段
    をさらに備え、 前記印加データは、 前記サーマルヘッドの温度に対応して前記インクリボン
    の送り速度を規定した送り速度データを含み、 前記制御手段は、 前記検出温度に基づいて、前記送り速度データに従って
    前記リボン送り手段の送り速度を可変させることを特徴
    とする、請求項2に記載の印刷装置。
  4. 【請求項4】 印刷する画像のドット情報に基づいて、
    所定電圧のストローブパルスをサーマルヘッドに印加し
    て加熱すると共に、透明なリボンテープにインクを塗布
    したインクリボンに対して、前記サーマルヘッドを介し
    て熱転写可能な熱量を付与し、前記インクを印刷対象物
    に熱転写することにより、露光による加工対象物のため
    の前記画像のネガ画像から成る露光用マスクパターン
    を、前記インクリボン上に作成する印刷装置であって、前記画像の画像データのドット幅に基づいて、前記画像
    を分割印刷するためのデータ分割数を決定するデータ分
    割数決定手段と、 前記画像データを前記データ分割数に基づいて分割し
    て、前記データ分割数に応じた数の分割画像データを作
    成する分割画像データ作成手段と、 前記サーマルヘッドの温度を検出する温度検出手段と、前記分割画像データ毎のストローブパルスのそれぞれを
    複数に 分割した複数の分割パルスを、休止時間を挟んで
    逐次印加する分割パルス印加手段と、 前記温度検出手段の検出温度および前記ドット幅に基づ
    いて、前記分割画像データ毎のストローブパルスの印加
    時間を決定すると共に、前記各分割パルスの累積印加時
    間が、前記分割画像データ毎のストローブパルスの印加
    時間を充足するように、前記分割パルス印加手段の作動
    を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする印刷装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、 前記分割パルス数、前記各分割パルスの各印加時間、お
    よび前記各分割パルス間の各休止時間の少なくとも1つ
    を可変させて、前記サーマルヘッドの加熱温度を制御す
    ることを特徴とする、請求項4に記載の印刷装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、 前記加熱温度が所定温度以下となるように制御すること
    を特徴とする、請求項5に記載の印刷装置。
  7. 【請求項7】 前記インクリボンを送るリボン送り手段
    をさらに備え、 前記制御手段は、 前記検出温度に基づいて、前記リボン送り手段の送り速
    度を可変させることを特徴とする、請求項5または6に
    記載の印刷装置。
  8. 【請求項8】 前記加工対象物の種別に基づいて前記画
    像の印刷幅を決定する印刷幅決定手段と、 決定された 前記印刷幅に応じて前記ドット幅を決定する
    ドット幅決定手段と、をさらに備えたことを特徴とす
    る、請求項4ないし7のいずれかに記載の印刷装置。
  9. 【請求項9】 前記所定温度が、 前記インクリボンのリボンテープ材料の融点温度である
    ことを特徴とする、請求項2、3、6、7または8に記
    載の印刷装置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、 前記検出温度が、前記所定温度より小さい一定温度以下
    のときに、前記各休止時間をゼロにすることを特徴とす
    る、請求項2、3、6、7、8または9に記載の印刷装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかに記載
    の印刷装置を用いて、前記露光用マスクパターンを作成
    することを特徴とする、印刷装置による露光用マスクパ
    ターン作成方法。
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