JP3904624B2 - 印章作成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、短冊状の製版シートの製版シート面に文字・図形等の画像を印刷する印章作成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、長尺の製版シート面に文字・図形等を印刷する印刷装置が知られている。この印刷装置で用いる製版シートは、ロール状に巻回されてカセットに収容されており、印刷装置内にセットして、印字ヘッドにより所望の文字・図形等を印刷する。そして、その印刷部分を余白も含めて切断して、さらに表側シートと裏側シートとを剥がし、文字・図形等が印刷された表側シートの裏面に形成された貼着部を利用して、必要個所に貼り付けるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、ロール状に巻回された長尺の製版シートでは、ユーザーはカセットを印刷装置内の所定位置にセットするだけで、後は所望の文字などを入力して製版すればよいのであるが、短冊状に形成された製版シートでは、先ず製版シートの裏表を判別する必要がある。さらに所定の位置に印刷を行う必要がある。これらのことを、ユーザーにゆだねると、ミスをおかす可能性があり、また煩雑でもある。また、製版シートの送り方向の前と後のどちら側からでも同じように印刷できるようにしないと、不便でもあるし、全く異なる種類の製版シートが挿入された場合には、これを判別して対処しなければならない。
【0004】
さらに、これらのことを行うために、装置が大型になってしまっては具合が悪く、小型化することによって信頼性が低下してもまずい。
【0005】
本発明は、上述課題を解決するためになされたものであって、短冊状に形成された製版シートに、簡単な操作で所望の位置に文字・図形等の画像を印刷することができる印章作成装置の提供を、その課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の印章作成装置は、印刷処理後のインクリボンを、露光により印章に印章文字を形成するためのマスクとして利用する一方、前記インクリボンからインクの熱転写を受けた印刷処理後の短冊状の製版シートを、前記印章の背面に前記印章文字の確認のために貼着する前記印章文字ラベルとして利用するために、検出用マークを有すると共に手差しで挿入される前記製版シートを巻出しリールから巻き出された前記インクリボンと共に送りながら、前記製版シートにサーマル方式で印刷を行う印章作成装置であって、挿入された前記製版シートをくわえ込んで一方向に送る送り手段と、送られてゆく前記製版シートに印刷処理を行う印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドおよび前記送り手段のシート送り方向の上流側に配設した単一のセンサと、前記センサの検出信号に基づいて、前記送り手段および前記印刷ヘッドの駆動を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、手差しで挿入された前記製版シートの先端を前記センサが検出したときに前記送り手段を駆動し、前記製版シートが前記送り手段にくわえ込まれて送りを開始した後、前記センサが前記検出マークを検出したときに、前記製版シートを所定量送って前記印刷処理のための頭出しを行うことを特徴とする。
【0008】
この印章作成装置では、単一のセンサにより、先端検出による手差し時のシートの送り開始と、その後のマーク検出による頭出しを行う。この場合、製版シートを手差し挿入してその先端部がセンサにより検出されたときに、送り手段を駆動して送りを開始するので、製版シートを送る前(手差し挿入前)の不要な動作による弊害、例えばインクリボンの無駄な消費等、が生じるのを防止できる。送りが開始された後には、製版シートの先端を検出したセンサにより、今度は検出用マークの検出を開始し、検出されると、製版シートはさらに所定量送られて印刷待機状態の頭出しが行われる。この状態から、例えば印字指令等により製版シートを送りつつ印字データに基づく印字処理が行われる。この場合、検出マークを検出してそれを基準に頭出しを行うので、送り開始時の各種のブレ(手差し挿入時の力の加減等による挿入位置のブレや、送り手段起動時の初期ブレ等)があっても、それに関わらずに正確に頭出しができる。なお、例えば製版シートが裏表逆になっていたり、規定の製版シートでなかった等により、検出用マークが検出されないときには、例えば製版シートはそのまま送り続けられ、印刷は行われないなどの結果となる。
【0010】
この場合、前記制御手段は、前記センサが前記製版シートの終端部を検出したら、前記製版シートを排出のための所定量送った後、前記送り手段の駆動を停止させることが好ましい。
【0011】
これらの構成によれば、製版シートがそのまま送り続けられた場合、あるいは印字処理が行われて製版シートが送られた場合のいずれの場合も、センサが製版シートの終端部を検出すると、さらに所定量送って製版シートを排出する。すなわち挿入した製版シートが裏表逆である場合や規定の製版シートではない場合にも、終端部を検出して排出することにより、中途半端な状態で止まることなく確実にその製版シートを排出することができる。
【0012】
これらの場合、前記検出用マークの位置は、製版シートの上端部近傍および下端部近傍で、かつ製版シートの中心点に対し点対称の位置に設けられていることが好ましい。
【0013】
この構成によれば、製版シートは前後方向がないので、いずれの方向から挿入しても同じように使用することができる。従って、ユーザーにとって使用方法が簡単となる。
【0014】
これらの場合、前記先端部を検出するセンサと、前記検出マークを検出するセンサと、前記終端部を検出するセンサとは、単一の光センサであることが好ましい。
【0015】
この構成によれば、装置の小型化が図れるとともに、メカセンサに比べ信頼性が向上する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面に基いて、本発明の一実施形態に係る印章作成装置について説明する。この印章作成装置は、印面を紫外線硬化樹脂で形成した印章本体に、インクリボンに印字(印刷)した印章文字(絵柄を含む印章画像)をマスクとして紫外線を露光し、所望の印章(スタンプ)を作成するものであり、インクリボン上にマスクを生成するための装置である。図1(a)は印章作成装置の平面図、図1(b)は印章作成装置の正面図であり、図11は印章作成装置の制御ブロック図である。
【0021】
図1に示すように、この印章作成装置1は、上下2分割の装置ケース2によりその外殻が形成され、前部に電子装置部3を、後部に機械装置部4を配設して、構成されている。機械装置部4の中央部には、装置本体5に印章作成対象物である印章本体Aを装着するためのポケット6が形成され、ポケット6には窓付きの開閉蓋7が設けられている。機械装置部4の左部には、印章作成装置1を製版(印字)動作や露光動作に切り替えると共に、開閉蓋7の開放させる機能スイッチ8が配設されている。この機能スイッチ8の操作位置には、「露光」、「入力/製版」、「OFF」および「OPEN」の操作表示がされていて、このうちの「露光」、「入力/製版」および「OPEN」の位置には、制御部300の出力インタフェース305に接続された発光素子12が配設されている。また、機械装置部4の右側部には、印章作成装置1に、後述する印章文字ラベル作成用の製版シートBのための、差込み口9aおよび取出し口9bが形成されている。さらに、機械装置部4には、ポケット6の外側に位置して、メンテナンスカバー10が着脱自在に設けられ、メンテナンスカバー10の内部には、インクリボンCを搭載したリボンカートリッジ11が装着されている。
【0022】
電子装置部3には、上面に操作部21が形成され、後述する制御部300が内蔵されている。操作部21には、制御部300の入力インタフェース304に接続されたプッシュボタン群22および操作ダイヤル23と、出力インタフェース305に接続された表示器駆動回路24a(図示せず)と、この表示器駆動回路24aによって駆動される表示器24が配設されている。操作ダイヤル23は、中心部に円形に配設された実行キー31と、その外側に環状に配設された4つ割りのカーソル/変換キー32と、更にその外側に環状に配設された文字入力キー33とで3重構造を有しており、文字入力キー33の表面には50音の平仮名などが印刷されている(図示省略)。印章文字の入力は、先ずプッシュボタン群22の所定のボタン22aを押して文字サイズを確定した後、文字入力キー33を三角マーク25に合わて回転させ、実行キー31を押して平仮名入力を行い、この平仮名入力を適宜、カーソル/変換キー32により漢字変換する。そして、所望の印章文字を表示器24上に作成したところで、これを確定する。
【0023】
ここで、印章を作成する場合の一連の操作について、図1および図2を参照して簡単に説明する。先ず、機能スイッチ8を待機位置となる「OFF」位置から「OPEN」位置まで回転操作して開閉蓋7を開放し、ポケット6に印章本体Aをセットする。この印章本体Aのセットに伴い、制御部300の入力インタフェース304に接続された印章検出部66によって、印章本体Aの種別が検出される。
【0024】
次に、機能スイッチ8を「入力/製版」位置まで回転操作して製版動作に機能を移行させ、プッシュボタン群22および操作ダイヤル23を操作して印章文字を入力する。印章文字の入力が完了したら、印章文字ラベルが作り込まれた製版シートBを、差込み口9aに挿入してセットする。
【0025】
次に、プッシュボタン群22の所定のボタン22aを操作して、製版動作、すなわち印字を行わせる。この印字は、インクリボンCと製版シートBとに同時に為される。印字が完了すると、インクリボン(の印字部分)Cは露光のために先方に送られ、同時に製版シートBは取出し口9bから外部に送り出される。ここで、送り出された製版シートBにより、印章文字に誤りがないことを確認したら、次に機能スイッチ8を「露光」位置まで回転操作して露光動作に機能を移行させ、露光を行わせる。
【0026】
露光が完了したら、機能スイッチ8を「OPEN」位置まで回転操作して開閉蓋7を開放し、ポケット6から印章本体Aを取り出して、これを洗浄する。この洗浄により印章が完成するが、印章が完成したところで、上記の製版シートBから印章文字ラベルを剥して、これを印章の背面に貼着する。
【0027】
次に、印章作成装置1の構成部位のうち、後述する制御部300に関連する部位について、図2〜図10を参照して、順を追って説明する。
【0028】
リボンカートリッジ11は、装置本体5に対し着脱自在に構成されており、インクリボンCの消耗に際しケースごと交換できるようになっている。図2に示すように、リボンカートリッジ11には、一端に巻取りリール13が、他端に巻出しリール14がそれぞれ設けられ、インクリボンCは、巻出しリール14から巻き出されほぼ「L」字状に屈曲して巻取りリール13に巻き取られる。この「L」字状に屈曲したインクリボンCの走行経路には、その短辺部分に後述する印字部64が臨み、長辺部分に露光部が臨んでいる。この場合、印字部64には、このインクリボンCと上記の製版シートBが同時に臨み、露光部65には印字後のインクリボンCが臨む。
【0029】
インクリボンCは、透明なリボンテープとこれに塗布したインクとから成り、実施形態では、6μm厚のものが用いられている。印字部64においてこのインクリボンCに印字が行われると、インクの部分が製版シートBに転写する。これにより、インクリボンCのリボンテープには、インクの文字の部分が剥離したネガ画像が形成され、製版シートBには、インクの文字の部分が付着したポジ画像が形成される。そして、インクリボンCは、これをマスクとして利用すべく先方の露光部に送られる一方、製版シートBは、印章文字の確認のため、またこれを作成した印章に貼着すべく、装置外部に送り出される。
【0030】
製版シートBは、図4に示すように、ベースシートBaと粘着シートBbとを積層して成り、全体が短冊形に形成されている。粘着シートBbには方形に切り線Bcが形成され、この切り線Bcに沿ってベースシートBaから剥した粘着シートBbの方形部分が、上記の印章の背面に貼着する印章文字ラベルBdとなる。印章本体Aは、印章としての用途に合わせて、形状の異なる数種のものが用意されており、これに対応して製版シートBも、その印章文字ラベルBdの部分の形状(切り線の形状)が異なる数種のものが用意されている。
【0031】
一方、印章本体Aは、図3に示すように、台木(実施形態は樹脂製)Aaの先端に薄手のスポンジ(発泡ウレタン)Abが貼着されると共に、スポンジAbに紫外線の影響を受けない樹脂ベースAcが貼着され、さらに樹脂ベースAcに印面Adを構成する紫外線硬化樹脂が貼着されている。この印章本体Aの紫外線硬化樹脂(印面Ad)の部分に、インクリボンCをマスクとして紫外線を露光することにより、印面Adの印章文字に相当する部分が硬化する。この状態で印章本体Aを、ポケット6から取り出して洗浄することにより、水溶性の未硬化部分が洗い出されて、印章が完成する。図中の符号Aeは、樹脂製のキャップである。次に、図2を参照して、印字部64について説明する。印字部64は、制御部300の出力インタフェース305に接続されているヘッド駆動回路(図示せず)56aおよびモータ駆動回路(図示せず)57aと、ヘッド駆動回路56aによって駆動され、インクリボンCに印章文字を印字する印字ヘッド(サーマルヘッド)56と、モータ駆動回路57aによって駆動され、印字ヘッド56の印字動作に対応してインクリボンCを送るプラテンローラ57と、印字ヘッド56のヘッド表面に設けられたヘッド温度センサ56b(図示せず)と、を備えている。また、印字ヘッド56とプラテンローラ57との接触部分に向かって装置ケース2には、上記の製版シートBが送り込まれる送込み通路181と、製版シートBが送り出される送出し通路182とが形成されている。送込み通路181の上流端には外部に開放された上記の差込み口9aが形成され、送出し通路182の下流端には外部に開放された上記の取出し口9bが形成されている。
【0032】
プラテンローラ57は、上述したように駆動ローラであり、インクリボンCを巻出しリール14から巻き出すと共に、印字ヘッド56との間に製版シートBをくわえ込んで、インクリボンCと製版シートBとを重ねた状態で印字ヘッド56に臨ませる。印字ヘッド56はサーマルヘッドであり、熱転写によりインクリボンCのリボンテープに塗布されたインクを製版シートBに転写する。この転写により、インクリボンCから印章文字に相当する部分が剥がれて、その部分に透明なリボンテープの地が表れる一方、製版シートBには剥がれたインクが印章文字として付着する。また、ヘッド表面温度センサ56bは、上述したように印字ヘッド56のヘッド表面に密着して設けられたサーミスタなどの温度センサであり、制御部300の入力インタフェース304に接続され、印字ヘッド56の表面温度を検出して報告する。
【0033】
送込み通路181には、製版シートBの差込みおよび送り基準位置を検出するセンサ183が臨んでおり、送込み通路181に差し込まれた製版シートBは、このセンサ183の検出結果により、プラテンローラ57により送られて、その印章文字ラベルBdの先端部位置から印字が開始されるようになっている。送出し通路182を構成する左側の壁には、その先端(上流端)に分離爪部184が形成されており、この分離爪部184により、重ねた状態で送られてきたインクリボンCと製版シートBとが引き離される。そして、インクリボンCは先方の露光部に送られ、製版シートBは送出し通路182を介して装置外部に送り出される。
【0034】
次に、図2を参照して、露光部65について説明する。露光部65は、制御部300の出力インタフェース305に接続された光源駆動回路191a(図示せず)と、ポケット6にセットした印章本体Aの印面Adに対峙するように設けられ、光源駆動回路191aによって駆動される紫外線光源191と、紫外線光源191と印章本体Aの印面Adとの間に設けた押え板58とを備えている。紫外線光源191は、セミホット管と呼ばれる自己加熱型熱陰極管であり、図示しない基板上に設けた蛍光管ホルダに支持されている。印章本体Aの印面Adと押え板58と紫外線光源191とは、それぞれ間隙を存して相互に平行に配設されており、この印面Adと押え板58との間にインクリボンCが配設されている。
【0035】
押え板58は透明な樹脂などで構成され、前進してインクリボンCを印章本体Aの印面Adに押し当てるようになっている。すなわち、露光の際には、押え板58により印章本体Aの印面AdにインクリボンCを押し当てた後、紫外線光源191を点灯して、押え板58越しにインクリボンCをマスクとした露光が行われる(図5参照)。また、この露光部65には、制御部300の入力インタフェース304に接続され、露光部65の周囲(環境)温度を検出して報告するサーミスタなどの周囲温度センサ67(図示せず)が設けられている。
【0036】
なお、押え板58の前進に伴って、第1ガイドピン53および第2ガイドピン54も同方向に移動する。この移動は、第1および第2ガイドピン53,54間に張り渡したインクリボンCの張りを緩めるものとなり、インクリボンCは、その張力を減じた状態で、すなわち縦皺が生じない状態で印章本体Aの印面Adに押し当てられる。
【0037】
この状態を、図2および図5を参照して更に詳述するに、図2において走行するインクリボンCには巻取りリール13により強い張力が作用し、上述のようにインクリボンCは極薄のテープゆえ縦皺が生じている。したがって、このままインクリボンCを印章本体Aの印面Adに押し付けると、インクリボンCは縦皺を生じたまま印面Adに押し付けられ、印章文字が歪んで露光されてしまう。一方、インクリボンCを弛ませると、印章文字が位置ずれして露光されしまう。そこで、図5に示すように、押え板58の前進に伴って、第1ガイドピン53および第2ガイドピン54も前進させて、インクリボンCの張りを緩めると共に、その際にテンションピン55により、インクリボンCに縦皺が生じない程度の弱い力で張りを与えるようにしている。
【0038】
また、図5の露光状態におけるインクリボンCは、テンションピン55および第2経路ピン52により、押え板58の両端で後方に折り曲げられ、押え板58の両端に形成した面取り部分207の作用により、インクリボンCに無用な皺が生じないようになっている。
【0039】
なお、上述したように、印字によって製版シートBに形成されたポジ画像とインクリボンCに形成されたネガ画像は、それぞれ印章文字ラベルと露光用マスクとして使用される。すなわち、これらの画像の出来映えが、印章としての完成品の出来映えに直接、反映される。特に、露光用マスクとして使用されるインクリボンCが歪んでしまうと、印章文字が歪んで露光されてしまうため、上記の張力に対する機械的な構造上の工夫のほか、後述する熱量に対する電気的な機能上の工夫がなされ、インクリボンCに無用な皺などが発生しないようにしている。
【0040】
次に、開閉蓋7の開閉に連動する印章検出部66について説明する。この印章検出部66は、ポケット6に印章本体Aが装着されたことを検出すると共に、印章本体Aの種別を判別するものである。印章本体Aには、角型印用、氏名印用、ビジネス印用、住所印用などの各種形状の異なるものが用意され、これら各種の印章本体Aは、長さは同一であるが、幅および厚みが異なっている。このような幅および厚みの異なる各種の印章本体Aを、幅方向および厚み方向において、ポケット6内の一定の位置にセットするため、この実施形態では、図6および図7に示すように、ポケット6の底面6bに長短4本のボス251,251,251,251が立設され、これに対応して印章本体Aには、ボス251が嵌合する嵌合穴Afが形成されている(図7参照)。
【0041】
4本のボス251,251,251,251は「T」字状に配設されており、これに対応して、例えば角型印では2個の嵌合穴Af,Afが(図7(a))、ビジネス印では4個の嵌合穴Af,Af,Af,Afが(図7(b))、形成されている。このように、印章本体Aの嵌合穴Afの数および深さは、印章本体Aの種別により区々であり、この嵌合穴Afとボス251の組み合わせにより、ポケット6に装着した各種の印章本体Aの印面Adの中心が、常に同一の位置に来るように位置決めされる。
【0042】
また、印章本体Aの印面Adと逆の背面Agには、厚み方向の中間位置に横並びに複数個の子穴(種別検出穴)Ahが形成されており、後述する印章検出部66のスイッチアレイ262との協働により、印章本体Aの種別が判別される(図8参照)。なお、印章本体Aの背面Agには、印字後にインクリボンCから分離して装置外部に送り出された製版シートBの印章文字ラベルBdが貼着され、これにより子穴Ahが隠されるようになっている。
【0043】
印章検出部66は、図9および図10に示すように、印章本体Aの背面Agに対向するように配設したスイッチホルダ(ポケット6の壁面を兼ねている)261と、スイッチホルダ261に支持させた6個の検出スイッチ263から成るスイッチアレイ262とを備えている。各検出スイッチ263は、プッシュスイッチなどで構成されたスイッチ本体264と、先端がポケット6内に臨むスイッチトップ265とで、構成されている。スイッチトップ265は、平板部266と、平板部266から直角に延びる検出突起部267とから成り、平板部266の下部でスイッチホルダ261に形成したガイド突起268に、且つ検出突起部267でスイッチホルダ261に形成したガイド孔269に案内されて、前後方向に移動する。
【0044】
スイッチ本体264は基板270の裏面に固定され、そのプランジャ271をスイッチトップ265の平板部266に突き当てるように配設されている。この場合、プランジャ271はそのばね力でスイッチトップ265をポケット6側に付勢しており、この付勢により検出突起部267の先端がスイッチホルダ261のガイド孔269からポケット6内に突出する状態と、この付勢に抗してガイド孔269に没入する状態とが、検出スイッチ263のON−OFFに対応している。この場合、スイッチアレイ262の内のいずれか1個の検出スイッチ263が、ON状態になったときに、印章本体Aが装着されていることが検出され、全ての検出スイッチ263が、OFF状態になったときに、印章本体Aが装着されていないことが検出される。そして、スイッチアレイ262の各検出スイッチ263は、対応する印章本体Aの小穴Ahの有無により、ONまたはOFFのいずれかの状態となる。したがって、6個の検出スイッチ263のON・OFFのパターンにより、印章本体Aの種別が判別される。
【0045】
図8は、印章本体Aの小穴Ahと、6個の検出スイッチ(検出突起部)263との関係を表している。6個の検出スイッチ263と小穴Ahの有無との関係から、2n−1種類、すなわち63種の判別パターンが可能になっている。この場合、角型印などの幅の狭い印章本体Aに対しては、両外端の2個の検出スイッチ263,263に対する小孔Ahがなく、この2個の検出スイッチ263,263は、印章本体Aの両側の空間に向かって突出する。すなわち、角型印などの幅の狭い印章本体Aでは、印章本体Aの最外端に架空の小孔Ahが有る判別パターンとして、認識される。
【0046】
次に、図11を参照して、制御部300について説明する。この制御部300は、例えばマイクロコンピュータによって構成され、CPU301、ROM302、RAM302、入力インタフェース304、出力インタフェース305、およびこれらを接続するシステムバス306を備えている。
【0047】
ROM302には、各種プログラムや、かな漢字変換用辞書データ、文字・記号などのフォントデータ、所定の印章枠データなどの固定データが格納されている。RAM303は、作業エリアとして用いられ、また、使用者の入力に係る固定データを格納するのに用いられる。このRAM303の格納データは、電源オフ時にもバックアップされている。
【0048】
入力インタフェース304は、前述した操作部21のプッシュボタン群22、操作ダイヤル23、印字部64のヘッド表面温度センサ56b、露光部65の周囲温度センサ67、印章検出部66などからの入力信号を、システムバス306を介してCPU301やRAMに取り込むためのインタフェースを行う。出力インタフェース305は、CPU301、ROM302、またはRAM303からの各種制御信号や各種制御用データを、システムバス306を介して入力し、前述した発光素子12、操作部21の表示部駆動回路24a、印字部64のヘッド駆動回路56a、モータ駆動回路57a、露光部65の光源駆動回路191aなどに対して出力するためのインタフェースを行う。
【0049】
CPU301は、入力インタフェース304からの入力信号や、そのときの処理内容に応じて定まるROM302内の処理プログラムに基づいて、RAM303を作業エリアとして用い、また、必要なときにROM302やRAM303内に格納されている固定データを適宜用いて処理する。
【0050】
この印章作成装置1の場合、CPU301は、以下に説明するマルチタスク処理を行っている。
【0051】
図12は、本実施形態のマルチタスク処理の概念図であり、処理すべき複数のタスクを優先順位RDY0〜RDYn(図示の場合、n=7)に分類し、その優先順位に基づいて処理順を決定して、各タスクを起動している。以下の説明では、最も高い優先順位RDY0に分類されたタスクをTCB0i(i=0、1、2、…)、最も低い優先順位RDY7に分類されたタスクをTCB7i、他の優先順位に関しても同様に、優先順位RDYj(j=0〜7)に分類されたタスクをTCBjiと示す。また、優先順位RDYjに分類されてその分類の中での待ち状態になることを、例えば、タスクTCBm0がTCBj0として登録されたと表現することとし、優先順位RDYjに1個以上のタスクが登録されていることをRDYjに「タスク有」と表現する。
【0052】
また、同図に示すように、このマルチタスク処理では、プッシュボタン群22のいずれかのプッシュボタンの押下や操作ダイヤル23の操作による割込などのイベント発生により、新たに必要になった処理内容を示すタスク名(図示のTCBm0など)を登録したり、各タスク間の通信(図示のMailm1など:以下「メール」と略称する)を登録するエリアが確保されており、以下、このエリアをメールボックスMBXと表現する。さらに、現在実行中の処理内容を示すタスク名をTCBr0と表現し、このタスクを実行して処理することを現タスク実行処理、または省略してRUN処理と表現し、例えば、TCB00を選択して起動するときは、TCB00をTCBr0として登録して起動すると表現する。この場合の登録を、後述する階層処理ダイアグラムやフローチャート上では、TCBr0←TCB00のように示す。メールボックスMBX内のタスクTCBm0などは、現在実行中のタスクTCBr0の強制中断の可否、または、どの優先順位RDYjに登録するかなどの情報を有しており、後述するMBX処理においては、これらの情報に基づいてタスクTCBm0を処理する。
【0053】
図13は、通常のフローチャートを用いて、本発明の実施形態の処理手順を示そうと試みたものである。同図に示すように、電源オンなどにより処理がスタートすると、まず、印章作成装置1内の各部の初期設定を行い(S01)、次に、タスク監視・切替(RDY)処理を行った(S02)後、メールボックス(MBX)処理を行う(S03)。次に、何らかのイベントが発生しているか否かをチェックし(S04)、発生しているときは、その発生しているイベントに対応する処理を行い(S05)、その後、現タスク実行(RUN)処理を行う(S06)。そして、RDY処理(S02)からRUN処理(S06)までを繰り返すことになる。
【0054】
しかし、実際の処理では、上記のRDY処理、MBX処理は、定期的に定められたタイミングでのみ処理され、また、各イベント対応の処理は、そのイベントの発生に応じて起動される処理であり、他のタイミングでは、RUN処理を行っているため、このフローチャートの記述では正確に表現しにくく、また、プログラムの階層構造も理解しにくい。そこで、以下の説明では、1つの連続する処理を説明するときは、別のタスクを起動するなどの実際のマルチタスクの動作に拘らず、そのタスク処理をサブルーチンとして示したフローチャートを用いることとし、イベント駆動タイプ、すなわちイベント発生などにより起動されるタスクなどの説明には、図14に示す記述方法(以下、「階層処理ダイヤグラム」と略称する)を用いて説明する。
【0055】
ここで、階層処理ダイアグラム上、◇印のある処理分岐は、イベント駆動形のタスク、プログラム、またはサブルーチンであることを示し、割込や他のタスクからのタスク起動などのイベントが発生したときに実行される。図14のタスク監視・切替(RDY)処理は、リアルタイムモニタなどから一定間隔のタイミングで割込が発生し、そのタイミングでのみ起動される。また、メールボックス(MBX)処理も、RDY処理とは別の一定間隔のタイミング割込によって起動される。イベント発生処理は、前述したように、操作ダイヤル23の操作などの種々のイベントにより起動されるタスクをメールボックスMBX内に登録する処理であり、実際には、各イベント発生毎に独立してメールボックスMBXにアクセスし、そのイベントの処理に対応したタスク名を登録するが、図14では、それらを代表的に一つだけ図示している。
【0056】
図14に示すように、電源オンなどにより処理がスタートすると、まず、処理分岐Inの初期設定(以下、「初期設定(In)のように表現する)を行う。初期設定(In)では、印章作成装置1全体の処理の流れを決定するための、後述する主要タスク起動処理のタスクTCBinをMBXに登録する(In1)。初期設定(In)が終了し、仮にRDY処理のタイミングではなく、MBX処理のタイミングでもなく、何らかのイベント発生もなければ、次に、RUN処理(CT)に移るが、ここでは、まだなにも登録されておらず、実行されていないため、RDY処理またはMBX処理の起動タイミング待ちになる。
【0057】
この状態で、RDY処理のタイミングになると、RDY処理(R)が実行されるが、RDY0〜RDY7にタスクが登録されていないため、すなわちRDY0〜RDY7にタスク有(R1〜R8)ではないため、何も処理されずに終了する。一方、MBX処理のタイミングになると、MBX処理(M)が実行され、MBX内には、主要タスク起動処理用のタスクTCBinがTCBm0として登録されているので、MBXにタスク有(M1)の処理がされ、MBX内のタスクTCBをRDYに登録する(M11)。すなわち、例えば、タスクTCBinの指定された優先順位がRDY4に相当すれば、タスクTCBinがTCB40としてRDY4に登録される。
【0058】
この状態で、RDY処理のタイミングになり、RDY処理(R)が実行されると、例えば、RDY4にタスク有(R3)の処理が実行される。ここで、図15を参照して、RDYiにタスク有(R(i−1))の処理を説明する。この処理では、大きくは、新たなタスクを起動する場合と、タスクは起動せず、現在実行中のタスクに対して中断依頼メールを送信する場合と、何も処理しない場合とのいずれかに分岐する。
【0059】
まず、現実行タスクがない場合、すなわちTCBr0として何も登録されておらず、RUN処理がなされていない場合、または、現在実行中のタスクTCBr0の優先順位がRDY(i+1)以下であり、かつ、その現実行タスクが中断可能の場合には、新タスクが起動される。この中断可能な場合とは、新タスクが現実行タスクを強制中断可能なものであるか、後述の中断依頼メールに対する返信メールの内容が中断可メールか、またはすでに終了したことを示す終了メールである場合が相当する。この条件が成立したとき、すなわち、(現実行タスク無)+(現実行タスクRDY(i+1)以下)&((強制中断可)+(MBXに返信メール有)&((中断可メール)+(終了メール)))の条件が成立したとき(R(i−1)1)に、新タスクが起動される(R(i−1)11)。ここで、+は論理和、&は論理積を表す。
【0060】
また、現実行タスクの優先順位がRDY(i+1)以下であり、かつ、そのタスクからの返信メールがなくて中断可か不可か不明の場合、または、以前に一度依頼したときには中断不可であり、状況により再依頼する場合には、中断を要請する中断依頼メールをメールボックスMBXに送信する。すなわち、(現実行タスクRDY(i+1)以下)&(強制中断不可)&((MBXに返信メール無)+(中断不可メール))の条件が成立したとき(R(i−1)2)には、中断依頼メール送信を行う(R(i−1)21)。そして、これらの条件が双方とも成立しないとき、すなわち、現実行タスクの優先順位がRDYi以上のときは、何も処理をせずに、RDYiにタスク有(R(i−1))を終了する。
【0061】
新タスク起動(R(i−1)11)の場合、この処理以前に、例えば、より優先順位の高い他のタスクを起動するために中断されていたり、また、子タスクを起動して、その子タスクの処理結果待ちの状態で中断されていたタスクなどがある場合には、後述する再開情報などによりその再開の可否を判断して、再開可能の場合には、(中断タスク有)&(再開可)(R(i−1)111)の処理が実行される。この処理では、現実行タスク名TCBr0として中断されていたタスク名を登録し(R(i−1)1111)、退避していたデータ等がある場合には、それらを復帰し(R(i−1)1112)、新たにRUN処理を起動する(R(i−1)1113)。このイベント発生により、後述のRUN処理(CT)において、新タスク起動(CT1)の処理が起動される。
【0062】
中断されていたタスクがない場合には、中断タスク無(R(i−1)112)が処理され、TCBr0←新タスク名(R(i−1)1121)の後、新たにRUN処理を起動する(R(i−1)1122)。例えば、主要タスク起動処理のタスクTCBinのときは、新タスク起動(R311)の処理において、中断タスク無(R3112)のTCBr0←TCBin(R31121)の後、RUN処理起動(R31122)が実行される。そして、中断タスクがあるものの再開不可の場合には、再開可能になるまで待機するため、何も処理をせずに、新タスク起動(R(i−1)11)を終了する。なお、上記の子タスクは、通常、親タスクよりも優先順位を高く設定するため、この新タスク起動(R(i−1)11)が処理されるときには子タスクは終了していて、再開可能となる場合が一般的である。
【0063】
次に、図14を参照して、メールボックス(MBX)処理について説明する。この処理では、MBXにタスク有(M1)の場合には、MBX内のタスクTCBm0を、そのタスクの指定された優先順位に基づいて、対応する優先順位のRDYjに登録する(M11)。また、MBXにメール有(M2)の場合には、中断依頼メールのとき(M21)は、最新依頼メールとして登録し(M211)、現実行タスクTCBr0に送信(M212)するとともに、(返信メール)+(終了メール)のとき(M22)は、最新依頼メールに対する返信メールとして登録し(M221)、返信待ちRDYに送信する(M222)。
【0064】
次に、イベント発生処理(E)について説明する。前述の初期設定(In)は、説明の便宜上、別のものとして説明したが、実際には、このイベント発生処理(E)の一種である。すなわちイベント処理(E)は、操作ダイヤル23の操作などの装置外部からのイベントにより起動されるタスクや、内部処理のためにプログラム上発生させるタスクなどを、MBXに登録する処理(E1)を行う。主要タスク起動処理のタスクTCBinは、このMBXに登録後、RDYに登録され、新タスクとして、以下に説明するRUN処理(CT)で実行される。
【0065】
次に、図16を参照して、現タスク実行(RUN)処理(CT)について説明する。この処理は、上述してきた他のイベントが発生していないときに、現実行タスクTCBr0を継続して処理するものであり、この処理中に発生するイベントとしては、新タスク起動(CT1)、中断依頼メール有(CT2)および現実行タスク終了(CT3)があり、これらのイベントが発生しないときには、現実行タスク処理を継続する(CT4)。新タスクを起動する(CT1)ときは、現在実行中のタスクのためのデータの退避などを行い(CT11)、現実行タスクを中断し(CT12)、再開継続が予定されている場合(CT13)には、再開情報をタスク情報として記録して(CT131)、その情報とともに、そのタスクを元のRDYに再登録する(CT132)。
【0066】
中断依頼メール有(CT2)のときは、そのときの現実行タスクの状態が中断可能なものか否かを判別し、中断可能(CT21)のときは、中断可メールをMBXに送信し(CT211)、中断不可(CT22)のときは、中断不可メールを送信する(CT221)。なお、RUN処理(CT)中に、前述のRDY処理(R)、MBX処理(M)、またはイベント発生処理(E)に切り替わるときにも、一時的にRUN処理が中断されるため、同様のことが行われるが、他のタスクとの切替と異なり、リアルタイムモニタの基本的な処理であるため、説明は省略する。そして、現実行タスクTCBr0の処理が終了したとき(CT3)には、終了メールをMBXに送信し(CT31)、次の新タスク起動まで待機する(CT32)。
【0067】
図17は、主要タスク起動処理の一例を示している。図に示すように、主要タスク起動処理タスクTCBinが起動すると、まず、ワーク(作業)エリア確保(S11)のタスクをメールボックスMBXに登録し、続いて、表示処理(S12)およびユニット(印章本体)判定エラー処理(S13)のタスクを登録し、次に、入力エラー判定処理(S14)、キャラクタ等入力処理(S15)、製版(印章)画像作成処理(S16)、シート処理(S17)、およびブザー処理(S18)などのタスクを登録し、その後、印刷処理(S19)のタスクを登録した後、露光処理(S16)のタスクを登録する。これらの子タスクは、MBX処理によって、それぞれの優先順位RDYjに分類登録され、RDY処理によって次々に起動される。また、これらの子タスクが起動されると、必要に応じてさらに孫タスクがメールボックスMBXに登録され、それぞれRDY処理により起動される。
【0068】
すなわち、初期設定のタスクTCBinを含めた複数のタスクは、それぞれ、何らかの処理待ち状態になるまで処理が進められる。印章作成装置1内の内部処理は、処理待ちの要因となっている他のタスクの処理が進んで待ち状態が解除されれば、前述したマルチタスク処理によって次の処理に進むため、結果的には、使用者の入力その他の操作待ちとなる。逆に言えば、使用者の操作が行われた後は、また次の操作待ちになるまで、エラー処理を含めた各タスクの処理が次々と行われる。
【0069】
したがって、この結果、操作時の実感として、種々の処理が並列かつ同時に行われる。すなわち、この印章作成装置1の処理では、使用者の操作を一つ一つ待ってから次の処理に移るのに比べて、後に必要になる種々の処理を先行して行なうことができ、これにより、人間の待ち時間を極力削減することができ、高速化を図ることができる。なお、上記のマルチタスク処理のような並列処理は、プログラムまたは上記のようなタスク処理を全て割込処理とし、発生した割込の優先順位を制御する割込制御回路を採用することによって実現することもできる。
【0070】
図17における点線の表示は、外見上同時に並行処理されているタスク処理のイメージを示したものである。また、キャラクタ等入力処理(S15)、入力エラー判定処理(S14)および製版画像作成処理(S16)は、同時に処理される。具体的には、最初のキャラクタ等(文字・記号・図形など)の入力を行ってから、次のキャラクタ等の入力を行うまで(S15)の間に、テキスト内に入力された文字数等に不具合がないか判断し(S14)、製版用の画像を作成する(S16)。これらの処理途中でキャラクタの入力が行われると(S15)、入力エラー判定処理(S14)および製版画像作成処理(S16)は直ちに中止され、改めて最初から各処理を再開する。そして、これらの期間中にも、表示処理(S12)やブザー処理(S18)、および製版シートBの挿入時にはシート処理(S17)が並行して実行されている。
【0071】
本発明の印章作成装置1は、制御部300と印字部64により実施されており、図18を参照して、以下にその特徴となる動作を説明する。
【0072】
製版シートBは、図4で示したように、ベースシートBaと粘着シートBbとを積層してなり、全体が短冊型に形成されている。粘着シートBbには方形に切り線Bcが形成され、この切り線Bcに沿ってベースシートBaから剥がした粘着シートBbの方形部分が、上記の印章の背面に貼着する印章文字ラベルBdとなる。また、製版シートBの上端部及び下端部近傍で、かつ製版シートの中心点に対して点対称の位置にそれぞれ検出孔(検出用マーク)Beが設けられている。
【0073】
次に、図2及び図18を参照して、製版シートBの挿入排出動作について説明する。製版シートBを、印章作成装置1の差込み口9aから送込み通路181へと挿入し、図18第1段目に示す位置までくると、製版シートBの先端部を光センサ183が検出する。この検出信号を受け、モータの回転によりプラテンローラ57が回転して、インクリボンCを巻出しリール14から巻き出すと共に、印字ヘッド56との間に製版シートBをくわえ込んで、インクリボンCと製版シートBとを重ねた状態で印字ヘッド56に臨ませ、さらに一定量送る(図18第2段目)。図17のS17a内で製版シートの挿入時の処理を行い、S17bで排出時の処理が行われる。
【0074】
その間に、図18第3段目に示すように、センサ183が製版シートBの検出孔Beを検出した場合には、その検出位置からさらに所定量送って製版シートBの頭出しを行い(図18第4段目)、一旦停止する。一方、検出孔Beを検出できない場合には、製版シートBを送り続ける。なお、頭出しを行うために送る所定量は調整可能に構成されている。この位置調整は、図17のユニット判定(S13)の子タスクである環境設定処理で行われ、S17aで実際の移動を行い位置を決定する。
【0075】
この環境設定処理は、プッシュボタン群22の所定のプッシュボタンを押すことによって起動され、まず、図19に示す階層1の選択内容を表示部24に表示し、操作ダイヤル23の操作によって、順次、表示内容を替えられるようになっている。ユーザーは、選択内容として「位置」が表示された時点で、操作ダイヤル23の実行キー31を押すことによって、選択内容を確定できる。階層1の選択内容が確定すると、階層2の選択内容、すなわち「位置」の場合は位置調整用の「前7」〜「後7」の15段階のいづれか、が表示部24に表示され、ユーザーは、階層1の選択と同様の方法で、選択内容を確定できる。そして、これらの選択が終了した時点で、上記の所定のプッシュボタンを押すことにより、この処理を終了する。このときに選択された内容は、環境設定処理終了後も、印章作成装置1本体のリセットか再設定まで保存される。
【0076】
以上により、製版シートBが裏表逆挿入された場合、あるいは規定の製版シートではない場合などが判断される。また、頭出し位置調整ができるので、製版シートの送り機構などの機械精度を厳密にしなくても、この部分で吸収することができ、また製版シート上の印刷開始位置を任意の位置に移動することができる。
【0077】
続いて、製版シートBの頭出しが行われた場合に、印字指令があると、プラテンローラ57が回転して製版シートBを送りつつ印字データに基づく印字処理が行われる(図18第5、6段目)。印字が終了すると、図18第7段目に示すように、製版シートBの排出が開始され、製版シートBの終端部をセンサ183が検出すると、その検出位置から所定量送って製版シートBを排出し、プラテンローラ57の回転は止まる。挿入した製版シートが裏表逆である場合や規定の製版シートではない場合にも、終端部を検出して排出することにより、中途半端な状態で止まることなく確実にその製版シートを排出することができる。
【0078】
また、製版シートBの挿入動作は、規定された状態、例えばエラーなど以外では、図12乃至17を参照して説明したように、常時動作可能に構成されている。すなわち、処理が行われている最中でも、製版シートBを挿入すれば、常に受け入れられて印刷待機状態の頭出しが行われるので、ユーザーに操作上の安心感を与える。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、製版シートの裏表逆の挿入及び規定以外のシートの挿入を検出でき、かつ排出するので、誤製版を行う恐れがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る印刷装置を備えた印章作成装置の外観図である。
【図2】印章作成装置の機械装置部の内部構造図である。
【図3】印章本体の構造図である。
【図4】製版シートの構造図である。
【図5】機械装置部の露光装置廻りの平面図である。
【図6】開閉蓋を取り去った状態のポケット廻りの平面図である。
【図7】各種印章本体のポケットへの装着状態を表した構造説明図である。
【図8】各種印章本体の判別パターンを説明する説明図である。
【図9】印章検出部の検出動作を表した断面図である。
【図10】ポケットおよび印章検出部廻りの平面図である。
【図11】印章作成装置の制御ブロック図である。
【図12】印章作成装置のマルチタスク処理の概念図である。
【図13】印章作成装置の処理手順を示そうと試みたフローチャートである。
【図14】印章作成装置の主な処理を示す階層処理ダイヤグラムである。
【図15】印章作成装置のタスク監視・切替処理を示す階層処理ダイヤグラムである。
【図16】印章作成装置の現タスク実行処理の階層処理ダイヤグラムである。
【図17】印章作成装置の主要タスク起動処理の一例を示すフローチャートである。
【図18】製版シートの挿入から排出までの工程を説明する図である。
【図19】印章作成装置の環境設定処理の選択内容を示す図である。
【符号の説明】
1 印章作成装置
12 発光素子
21 操作部
22 プッシュボタン群
23 操作ダイヤル
24 表示器
31 実行キー
32 カーソル/変換キー
33 文字入力キー
56 印字ヘッド
57 プラテンローラ
64 印字部
65 露光部
66 印章検出部
67 周囲温度センサ
191 紫外線光源
300 制御部
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 入力インタフェース
305 出力インタフェース
306 システムバス
A 印章本体
B 製版シート
C インクリボン

Claims (4)

  1. 印刷処理後のインクリボンを、露光により印章に印章文字を形成するためのマスクとして利用する一方、前記インクリボンからインクの熱転写を受けた印刷処理後の短冊状の製版シートを、前記印章の背面に前記印章文字の確認のために貼着する前記印章文字ラベルとして利用するために、
    検出用マークを有すると共に手差しで挿入される前記製版シートを巻出しリールから巻き出された前記インクリボンと共に送りながら、前記製版シートにサーマル方式で印刷を行う印章作成装置であって、
    挿入された前記製版シートをくわえ込んで一方向に送る送り手段と、
    送られてゆく前記製版シートに印刷処理を行う印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドおよび前記送り手段のシート送り方向の上流側に配設した単一のセンサと、
    前記センサの検出信号に基づいて、前記送り手段および前記印刷ヘッドの駆動を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、手差しで挿入された前記製版シートの先端を前記センサが検出したときに前記送り手段を駆動し、
    前記製版シートが前記送り手段にくわえ込まれて送りを開始した後、前記センサが前記検出マークを検出したときに、前記製版シートを所定量送って前記印刷処理のための頭出しを行うことを特徴とする印章作成装置。
  2. 前記制御手段は、前記センサが前記検出用マークを検出しないときには、前記印刷ヘッドを駆動することなく前記製版シートを排出することを特徴とする請求項1に記載の印章作成装置。
  3. 前記制御手段は、前記センサが前記製版シートの終端部を検出したら、前記製版シートを排出するための所定量送った後、前記送り手段の駆動を停止させることを特徴とする請求項1または2に記載の印章作成装置。
  4. 前記検出用マークの位置は、前記製版シートの上端部近傍および下端部近傍で、かつ前記製版シートの中心点に対し点対称の位置に設けられていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の印章作成装置。
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