JP3288385B2 - フューズおよびアンチフューズならびにフューズとアンチフューズの製造および活性化方法 - Google Patents

フューズおよびアンチフューズならびにフューズとアンチフューズの製造および活性化方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、フューズ(分離可能な接続ブリッジ)およ
びアンチフューズ(接続可能な導体中断部)ならびにフ
ューズとアンチフューズの製造および活性化方法に関す
る。
フューズ機構は、本来の製造プロセスの後で導電接続
を分離(“フューズ”)したり新たに形成(“アンチフ
ューズ”)する目的で、集積回路において用いられる。
この種のフューズ機構の適用事例はきわめて多種多様で
ある。たとえばアナログ回路のトリミングないし調整の
ためにフューズが利用される。また、冗長的な回路部分
を活性化し欠陥部分を切断するためにフューズが用いら
れる。また、プログラマブル・ロジックアレイ(PLA)
において、フューズにより論理結合がプログラミングさ
れる。さらに、セキュリティに関してクリティカルな回
路であれば、回路のテストモードに対する不正なものに
よるアクセスが、フューズによって防止される。
フューズ機構ないしアンチフューズ機構についての大
事な判定基準は、耐用年数と信頼性である。つまり、ど
れだけ確実にどのくらいの期間にわたってフューズない
しアンチフューズが、電流密度や温度とは無関係に両方
の状態すなわちオフ/オンを保つか、ということであ
る。さらに別の判定基準は、たとえばフューズのテスト
などにおいて、フューズ機構ないしアンチフューズ機構
を活性化するための手間である。さらに安全性に関して
クリティカルな適用事例のためには、プログラミングの
書き換えや外部からの接触に対するセキュリティが重要
である。
これまでは主として金属、ポリシリコンあるいは誘電
体から成るフューズ機構が製造されてきた。
最初に挙げたフューズ機構の場合、金属化面(たとえ
ばAlSiCu)の材料から製造されたフューズが、トリミン
グやセキュリティの適用事例のために広く普及してい
る。この場合、活性化の形態に従ってレーザフューズと
電気フューズとに区別される。レーザフューズの場合、
パルス化されたレーザ(たとえばネオジミウムYAGレー
ザ)のエネルギーによりフューズ機構の金属トラックが
局所的に、すなわち典型的には2〜約5マイクロmの幅
で溶融され、そのようにして切断される。レーザフュー
ズ機構のもつ欠点とは、レーザユニットを備えたテスタ
のために高いコストをかけて、かなり長い期間、ウェハ
全体を処理しなければならないことである。これに対し
電気フューズ機構は、十分に大きい電流パルスによって
分離される。動作温度がかなり高いと金属フューズ機構
はどれでも、再び癒着してしまうリスクを有している。
しかも金属フューズは、光学的な補助手段によって比較
的容易に外部から探し出すことができ、外部からの接触
接続を操作できてしまう。このことは、安全性に関して
クリティカルな適用事例の場合には殊に重大な欠点とな
る。
別の分類に入れるべきポリフューズは、金属フューズ
と同じようにレーザフューズまたは電気フューズとして
構成される。電気フューズとしては、導電性材料のポリ
シリコンは金属に比べ不利である。なぜならば、基板と
の熱的結合が比較的良好であるしマイグレーション耐性
が良好であるがゆえに、熱による破壊つまりはフューズ
の活性化がかえって難しくなってしまっているからであ
る。
3つめの分類に入れるべきアンチフューズは、誘電体
(たとえば材料Sinから成る誘電体、M.T.Takagi,I.Yosh
ii,N,Ikeda,H.Yasuda,K.Hama,Pros,IEDM 1993,p.31−34
参照)、または高抵抗の半導体(たとえばアモルファス
シリコンから成る半導体、K.E.Gordon,R.J.Wong,Proc.I
EDM 1993,p.27−30参照)を破壊可能な絶縁体として有
するものであり、このようなアンチフューズは典型的に
はプログラマブルロジックアレイに使われる。このよう
なアンチフューズは、十分に高い電圧により活性化され
る。操作されないよう保護する点については、金属フュ
ーズやポリフューズよりも改善されている。しかし、プ
ログラミングされた(導電性となった)アンチフューズ
には局所的に高い電流密度が生じるため、絶縁状態が再
び戻ってしまうおそれがある。このようなアンチフュー
ズにおける他の重大な欠点は、付加的な絶縁層や電極層
のためにプロセスが著しく煩雑になることである。
ヨーロッパ特許出願EP 655 783 A1により知られてい
るアンチフューズ機構は、n形ウェル内に形成されたp+
ドーピング拡散領域と、この拡散領域に対応して設けら
れたアルミニウム導体路を有している。このアンチフュ
ーズ機構は十分に大きい電流が導体路に印加されること
で活性化され、その結果、アルミニウムが導体路から下
へ向かって拡散領域へと移動し、拡散領域のpn接合が破
壊されることで、もはや取り消すことのできない接続が
引き起こされる。このアンチフューズ機構はなんといっ
ても、一方的にしか作動できないすなわち一方の電流方
向でしか作動できないアンチフューズ機構であって、つ
まりこのアンチフューズ機構は阻止方向に接続されたダ
イオードである。しかもこのアンチフューズ機構を活性
化するためには、慣用の金属フューズと同様、かなり簡
単に探し出せ外部から操作できてしまう金属トラックが
必要であり、したがってこの種のアンチフューズは、殊
に安全性が重要となる適用事例においては利用できな
い。さらにヨーロッパ特許出願EP 655 783 A1により知
られている構成では、フューズの形成は基本的に不可能
である。
したがって本発明の課題は、安全性に関して重要な集
積回路に適用できる簡単に製造および活性化の可能なフ
ューズおよび/またはアンチフューズ機構を提供するこ
とにある。
本発明によればこの課題は、請求項1記載のフューズ
(分離可能な接続ブリッジ)、請求項8記載のアンチフ
ューズ(接続可能な導体中断部)、ならびに請求項16、
17記載のフューズまたはアンチフューズの製造および活
性化方法により解決される。
本発明によれば、新たな分類つまり新たな形式のフュ
ーズ機構およびアンチフューズ機構が提供される。これ
によれば、基板上に被着されしたがって難なく見分けら
れてしまう金属トラックの代わりに、半導体基板の表面
の中に形成された外から見分けられない導電性の拡散導
体路が形成されており、これは活性化にあたり分離され
たり形成されたりするものである。基板の半導体材料は
第1の導電形であり、他方、拡散接続路の材料は、第1
の導電形とは逆の極性をもつ第2の導電形である。フュ
ーズ機構やアンチフューズ機構に関する以下の説明で
は、第1の導電形はpとし第2の導電形はnとするが、
本発明の枠内でこれら両方の導電形を入れ換えることが
できる。
本発明の基本原理によれば、導電性に拡散領域だけを
有するフューズ機構およびアンチフューズ機構を半導体
基板に形成することができ、したがっていかなる金属ト
ラックも不要である。そしてこのことで、本発明による
フューズ機構およびアンチフューズ機構は外から見つけ
出すことができなくなり、外からコンタクトをとろうと
するのはきわめて面倒であり、プログラミングのしなお
しは不可能である。そのため、本発明によるフューズ機
構およびアンチフューズ機構は、セキュリティ回路に格
別適している。本発明によるフューズ機構およびアンチ
フューズ機構は生得的に高度な信頼性を有している。そ
れというのも、フューズやアンチフューズの活性化のた
めに実行される拡散事象は熱力学的に非可逆的であり、
したがってひとたび活性化されたフューズないしアンチ
フューズであれば基本的に2度と元に戻すことはできな
い。
本発明によるフューズ機構またはアンチフューズ機構
の活性化のため有利には、活性区間の局所的加熱のため
にレーザビームを使用でき、このことで拡散領域からの
nドーパントとpドーパントの非可逆的な相互拡散が行
われる。レーザを使用して活性化区間を加熱するほか
に、基本的に拡散導体路に電流を流すことによって加熱
することもできる。また、他の変形加熱手法も考えら
れ、たとえば有利にはポリシリコンにより製造されたメ
アンダ状抵抗による抵抗加熱の形態も考えられ、この場
合、メアンダ状抵抗は半導体基板において活性化区間と
じかに隣り合うところに集積して形成することができ
る。
本発明によるフューズ(分離可能な接続ブリッジ)
は、第1の導電形の半導体材料から成る基板中に形成さ
れこの第1の導電形とは逆の第2の導電形である導電性
の導体路を有しており、この導体路は縦方向に連続的に
貫通していて、縦方向を横切る方向でまえもって定めら
れた幅をもっている。第1の導電形の半導体材料は導体
路の材料に対し、フューズ動作温度よりも高い所定の活
性化温度において導体路の幅全体にわたり、第1の導電
形の半導体材料および/または第2の導電形の導体路材
料の拡散により切断が生じるような濃度を有する。
この場合、半導体材料から成る基板に形成された拡散
領域を導体路に対応させて設けることができ、この拡散
領域は第1の導電形のドーパントによるドーピングによ
り形成されている。
本発明によるフューズ(接続ブリッジ)の有利な実施
形態によれば、ドーパントのドーピングにより形成され
た第1の導電形の拡散領域が、この拡散領域の寸法より
も僅かな幅を有する第2の導電形の導体路の両方の側に
形成されている。この場合、有利には、第2の導電形の
導体路は、第1の導電形の拡散領域におけるドーパント
のドーピング濃度よりも小さいドーピング濃度を有する
ドープエレメントのドーピングにより形成されている。
本発明によるアンチフューズ(接続可能な導体切断
部)は、導体路と拡散領域を有しており、導体路は、半
導体材料から成る基板中に形成されていてドーパントに
よるドーピングにより導電性に形成されている。この導
体路は、縦方向で所定の間隔をもつギャップを形成する
第1の導電形である導体路部分を有しており、拡散領域
は、第1の導電形とは逆の第2の導電形であり、導体路
部分のギャップの領域を少なくとも充填している。この
場合、導体路部分のドーパントは基板の半導体材料に関
し所定の拡散係数において、アンチフューズ動作温度よ
りも高い所定の活性化温度のときに導体路のギャップの
間隔全体にわたり、導体路部分のドーパントの拡散が生
じるようなドーピング濃度を有している。
この場合、第2の導電形の拡散領域は、第1の導電形
である導体路部分のドーパントのドーピング濃度よりも
低いドーピング濃度を有するドープエレメントのドーピ
ングにより形成されている。
本発明によるアンチフューズ(導体切断部)は、導体
路部分およびこの導体路部分のギャップを充填する拡散
領域により、少なくとも2つのpn接合部を有する活性化
区間が形成されている点で有利である。したがって、本
発明によるアンチフューズは両面的な両方の電流方向に
おける真のアンチフューズとなる。
セキュリティの適用事例のために有利であることに、
パッシベーション層により保護されたままになっている
本発明によるフューズは、分析することもできずしたが
って外部からコンタクトをとろうとすることは不可能で
ある。この場合、少なくとも導体路の一部および半導体
材料および/または拡散領域から成る活性化区間は被覆
層により覆われている。この被覆層は、基板の主表面に
形成され電気的に絶縁性であり、活性化区間の局所的な
加熱のため所定の波長のビームに対し透過性であるかま
たは少なくとも半透明である。典型的なフューズレーザ
(たとえばネオジミウムYAGレーザ)は、たとえば酸化
物またはSi3N4から成るような透過性または少なくとも
半透明の被覆層を阻止されることなくそのまま貫通し、
ビームエネルギーを優勢的にシリコンつまり拡散導体路
または基板の材料に沈積させる。
セキュリティの適用事例に対し格別有利なこととして
本発明によれば、半導体基板内に埋め込まれて配置され
たフューズまたはアンチフューズが設けられており、そ
の結果、外側から見つけ出すことならびに外部からコン
タクトをとることはいっそう難しくなる。この場合、拡
散路または導体路は半導体材料から成る基板の中におい
て、基板主表面からみて所定の深さのところに配置また
は形成されている。
基板の主表面に対しフューズやアンチフューズを横方
向に配置することのほかに、本発明によるこの実施形態
によれば垂直方向つまりはスペースの節約されるフュー
ズまたはアンチフューズの配置が可能となる。この場
合、基板内部に形成された導体路はその長手方向におい
て基板主表面に対し交差する方向で延在している。
本発明によるフューズ(分離可能な接続ブリッジ)の
製造および活性化方法は以下のステップを有している。
すなわち、 −第1の導電形の半導体材料から成る基板を設けるステ
ップと、 −第1の導電形とは逆の第2の導電形である導体路を、
前記半導体材料から成る基板に形成するステップとを有
し、該導体路は導電性であり縦方向に連続的に貫通して
いて縦方向を交差する方向で所定の幅を有しており、 −前記の導体路と基板半導体材料の少なくとも一部分を
含む活性化区間を、フューズの動作温度よりも高い所定
の活性化温度まで加熱し、前記の第1の導電形の半導体
材料および/または導体路材料の拡散により、導体路の
幅全体にわたり非可逆的な切断を生じさせるステップを
有している。
さらに、本発明によるアンチフューズ(接続可能な導
体切断部)の製造および活性化方法は以下のステップを
有している。すなわち、 −ドーパントによるドーピングにより、長手方向に所定
幅のギャップを形成する第1の導電形の導体路部分をも
つ導電性の導体路を、第1の導電形とは異なる第2の導
電形の半導体材料から成る基板に形成するステップと、 −前記導体路部分のギャップを含む活性化区間を、アン
チフューズ動作温度よりも高い所定の活性化温度まで加
熱し、前記導体路のギャップ全体にわたり導体路部分の
ドーパントにより非可逆的な拡散を行わせるステップを
有している。
本発明の殊に有利な実施形態によれば、活性化区間の
局所的な加熱のため所定の波長の放射が用いられる。こ
の場合、有利には、活性化区間の局所的な加熱のためレ
ーザ光源の放射が用いられる。
また、活性化区間の加熱のため、適切なドーピングに
より抵抗路として形成された導体路に加熱電流が印加さ
れる。これに対する代案として、活性化区間の加熱のた
め、導体路と熱的接触状態にある加熱素子が用いられ
る。
本発明のその他の特徴、利点ならびに機能は、以下の
図面に示された実施例の説明に記載されている。
図面 図1は、本発明の1つの実施例によるフューズ(分離
可能な接続ブリッジ)を示す図である。
図2は、図1に示した実施例によるフューズ機構の平
面図である。
図3は、本発明の別の実施例によるフューズ(分離可
能な接続ブリッジ)を示す図である。
図4は、図3に示した別の実施例によるフューズ(分
離可能な接続ブリッジ)の概略図である。
図5は、本発明の別の実施例による垂直方向拡散フュ
ーズ機構を示す図である。
図6は、本発明の1つの実施例による拡散アンチフュ
ーズ機構を示す図である。
図7は、図6に示した実施例によるアンチフューズ機
構の平面図である。
図8は、本発明の別の実施例による垂直方向拡散アン
チフューズ機構を示す図である。
図9は、本発明の別の実施例による拡散アンチフュー
ズ機構を有する結線アレイの平面図である。
図10Aおよび図10Bは、本発明の別の実施例による拡散
アンチフューズ機構を有するプログラミング可能なNAND
ゲートとNORゲートの回路図である。
図11Aおよび図11Bは、図10Aおよび図10Bによる実施例
のレイアウト実例を示す平面図である。
図1および図2には、本発明の1つの実施例による横
方向拡散フューズ機構の基本構造が示されており、これ
には低濃度でn形にドープされた狭く平坦な拡散路が設
けられていて、その幅は約0.5〜1μmであり、これは
p形ドープされた広い領域2によって囲まれている。領
域2は、ベース材料としてシリコンを用いたウェハの基
板とすることができ、この基板はたとえば約3・1015cm
-3の濃度でホウ素により行われる基本ドーピングによっ
て、すでに事前にドーピングされている。拡散路は、12
0KeVのエネルギーおよび約5.0・1014cm-2の注入量によ
ってヒ素をイオン注入することにより製造される。この
目的のため、周知のやり方で基板の主表面3にたとえば
約1.5μmの厚さのホトレジストが塗布され、適切なマ
スクを介して露光されて現像される。イオン注入後、ホ
トレジストがたとえば酸素含有プラズマ雰囲気において
除去される。拡散路のイオン注入に続いて、約900℃の
温度で約20分間、アニーリングステップが行われる。次
に主表面3上に、所定の波長のビームを透過させるある
いは少なくとも半透明の被覆層4が析出される。分離可
能な接続ブリッジすなわちフューズ55を活性化するため
に、破線で示された活性化区間6が局所的に加熱され、
たとえば適切な波長のレーザ光を短期間照射することに
より加熱され、その結果、活性化区間6の領域におい
て、拡散路からのn形ドーパントとp形ドーピング領域
2からのp形ドーパントの相互拡散が行われるようにな
る。領域2におけるp形ドープの濃度が十分に高けれ
ば、活性化区間6の領域は高抵抗になりつまりドーピン
グ状態が変化し、結果としてn形ドープされた拡散路は
切断されることになる。
図3および図4には、本発明の別の実施例によるフュ
ーズ機構が示されている。この場合、参照符号1ならび
に3〜6は、図1および図2の実施例と同じ構成部分を
表している。ここではさらに拡散路に対し、シリコンな
どの半導体材料から成る基板中に形成されたp+形ドーピ
ング拡散領域7,8が、両方の側にそれぞれ対応づけられ
て設けられている。これらのp+形ドーピング拡散領域7,
8は、たとえば20KeVのエネルギーおよび約5.0・1015cm
-2の注入量でホウ素をイオン注入することにより形成さ
れ、基板の主表面3に関して拡散路の幅mよりも大きい
寸法s,tを有することができる。これら両方の拡散領域
7,8は、互いに間隔rを隔てて配置されている。この場
合、以下の寸法を採用することができる:m=0.6μm、
r=1μm、s=8μm、t=10μm。また、拡散領域
7,8はシリコン基板中のp形ウェル9内に形成されてお
り、このウェルは通常のホトリソグラフィプロセスステ
ップによる構造化により形成できるものであり、それに
よればマスク10が用いられ、その後、約230KeVのエネル
ギーと約1.0・1013cm-2の注入量によるイオン注入によ
り形成することができる。
図5には、本発明によるフューズ機構5の別の実施例
が示されている。これによれば、基板ないしはn形ウェ
ル内において主表面31に対し垂直方向に形成されて並置
されている2つの接続ブリッジ12,13が設けられてお
り、それらはn形ドーピング拡散路14を有している。こ
の場合、2つのn形ドーピング領域15,16が、垂直方向
に延在する細いn形チャネル17,18を介して互いに接続
されている。主表面31からの接触接続のため、n+形ドー
プされしたがって低抵抗の2つのコンタクト領域19,20
が設けられており、これらは適切なホトリソグラフィプ
ロセスステップならびに適切なイオン注入ステップによ
り製造される。また、主表面31に形成された別のp+形ド
ーピングコンタクト領域によって、完全に基板ないしn
形ウェル11内に配置されているp+形ドーピング拡散領域
22の接触接続が可能になる。垂直方向に配置された接続
ブリッジの活性化のためには、横方向拡散フューズ機構
のところですでに説明した加熱手法が適している。
図6および図7には、本発明の別の実施例による横方
向拡散アンチフューズ機構の基本構造が略示されてい
る。この場合、有利には高濃度でp+形ドープされた幅広
く深い拡散路23が設けられており、これは約10μmの幅
と約15μmの長さの2つの導体路部分24,25を有してお
り、これらは互いに隔てられていて、約1〜1.2μmの
ギャップ26が形成されている。そしてこの拡散路23は、
低濃度でn形ドープされた大きい領域により囲まれてお
り、これはn形ウェル28として半導体材料から成る基板
内に形成されている。この基板はベース材料として、た
とえば3・1015cm-3のホウ素によりp形に基本ドーピン
グされたシリコンを有している。
ここに形成されているn形ウェル28は、通常のホトリ
ソグラフィプロセスステップと、それに続いて約460KeV
のエネルギーと約6.0・1012cm-2の注入量でリンにより
イオン注入を行うことで構造化することによって作るこ
とができる。その際に選択的に、320KeVのエネルギーと
約8.0・1011cm-2の注入量でヒ素を用いてアンチパンチ
イオン注入(anti−punch implantation)を、そのあと
で行える。nウェル28内に形成された導体路部分24,25
は、約1.5μmの厚さでホトレジストが塗布され適切な
マスクを介して露光され現像されるホトリソグラフィプ
ロセスステップによる構造化の後、それに続いて、約20
KeVのエネルギーと約5.0・1015cm-2の注入量でホウ素を
用いてイオン注入を行うことによって製造される。酸素
含有プラズマ雰囲気内での剥離によりホトレジストマス
クを除去した後、導体路部分24,25は約900℃の温度で約
20分間、アニーリングされる。導体路部分24,25、ギャ
ップ26ならびに周囲を囲む拡散領域27の寸法およびドー
ピング濃度は、以下のようになるよう選定されている。
すなわち、導体切断部あるいは基板に形成されたその他
の集積回路の通常の動作温度よりも大きい十分に高い活
性化温度のときに、導体路部分24,25のギャップ26にお
ける間隔全体にわたって、導体路部分24,25,32,33のド
ーピング材料が熱力学的に非可逆的に拡散するように選
定されている。したがって、所定の活性化温度まで活性
化区間30を局所的に加熱することにより、たとえば活性
化区間30へ向けて配向されたレーザビームを用いて局所
的に加熱することにより、n形ドーパントとp形ドーパ
ントによる相互拡散が行われる。p+ドーピングの濃度が
十分に高ければ、活性化区間30ひいてはギャップ26がp
形にドーピングされ、このことで両方のp+形ドーピング
導体路部分24,25の持続的な電気接続が行われる。フュ
ーズ機構の場合と同様、この事象も非可逆的であって元
に戻せず、つまりアンチフューズ機構とのコンタクトも
やはり困難である。図1〜図5によるフューズ機構とは
異なり、電流を流すことによりじかに加熱するのは困難
であるが、間接的な加熱手法を使用することはでき、た
とえば(図1には詳細には示されていない)ポリシリコ
ンから成る隣接するメアンダ状抗による抵抗加熱を利用
できる。
図8には、垂直方向に配置された拡散アンチフューズ
機構31を備える本発明の別の実施例が示されている。こ
の場合、拡散アンチフューズ機構31には、高濃度でp+
ドーピングされた層32,33が設けられており、これらの
層は薄いn形ドーピング層34によって互いに絶縁されて
いる。アンチフューズ機構31における両方の導体路部分
を成すp+形ドーピング層32,33は、イオン注入ステップ
またはエピタキシャルステップによって製造することが
でき、これらの間にはn形ドーピング層34が配置されて
いて、この層は各導体路部分の間のギャップ26を成して
いる。
図9には、本発明によるフューズまたはアンチフュー
ズ機構の多種多様な適用事例の実例として、集積されて
形成された多数の回路群35を有する結線アレイが示され
ている。その際、これらの回路群35は、単に双方向矢印
で略示されている拡散アンチフューズ36によって接続可
能である。ここでは実例として、可能な2つの結線経路
37,38が示されている。
図10Aおよび図10Bには、プログラミング可能なNANDゲ
ート39とプログラミング可能なNORゲート40の形態で、
さらに別の有利な実施例が示されている。この場合、拡
散アンチフューズ機構a,b,c,d,e,fは破線で略示されて
いる。この実施例はテスト回路をあとから修正するのに
殊に適しており、この場合、アンチフューズ機構a,b,c
ないしd,e,fを活性化し、MOSトランジスタTを相応に結
線したり供給電圧VDDおよびアースVSSと結合させたりす
ることにより、入力端子E1,E2と出力端子Outを備えたNA
ND機能またはNOR機能を実現することができる。
図11Aには、この種のプログラミング可能なNAND/NOR
ゲート39,40のレイアウトに関する平面図が示されてお
り、図11Bには個々の層のシンボルが説明されている。
フロントページの続き (72)発明者 ゲオルク ゲオルガコス ドイツ連邦共和国 D―85447 フラウ ンベルク アム ガイスベルク 1 (72)発明者 ヴォルフガング ポックラント ドイツ連邦共和国 D―85293 ライヒ ャーツハウゼン イルム シュトラーセ 1 (56)参考文献 特開 昭58−40842(JP,A) 特開 昭61−67935(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/82 H01L 27/04

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フューズにおいて、 第1の導電形の半導体材料から成る基板中に形成され該
    第1の導電形とは逆の第2の導電形である導電性の導体
    路が設けられており、 該導体路は縦方向に連続的に貫通していて、縦方向を横
    切る方向でまえもって定められた幅(m)を有してお
    り、 第1の導電形の半導体材料は前記導体路の材料に対し、
    十分に高い濃度を有しており、 フューズ動作温度よりも高い所定の活性化温度において
    導体路の幅(m)全体にわたり、第1の導電形の半導体
    材料および/または第2の導電形の導体路材料の拡散に
    より切断が行われることを特徴とするフューズ。
  2. 【請求項2】半導体材料から成る基板中に形成された拡
    散領域(7,8)が前記導体路に対応づけられて設けられ
    ており、該拡散領域は第1の導電形のドープ材料による
    ドーピングにより形成されている、請求項1記載のフュ
    ーズ。
  3. 【請求項3】前記ドープ材料によるドーピングにより形
    成された第1の導電形の拡散領域(7,8)は、該拡散領
    域(7,8)の寸法よりも小さい幅(m)をもつ第2の導
    電形の導体路の両方の側に形成されている、請求項2記
    載のフューズ。
  4. 【請求項4】第2の導電形の導体路は、第1の導電形の
    拡散領域(7,8)のドーパントのドーピング濃度よりも
    低いドーピング濃度をもつドープエレメントのドーピン
    グにより形成されている、請求項1〜3のいずれか1項
    記載のフューズ。
  5. 【請求項5】導体路の一部分および半導体材料および/
    または拡散領域(7,8)から成る活性化区間(30)は被
    覆層(4)により覆われており、該被覆層は、基板の主
    表面(31)上に形成され電気的に絶縁されており、前記
    活性化区間(30)の局所的な加熱のため所定の波長のビ
    ームを透過させるかまたは少なくとも半透明である、請
    求項1〜4のいずれか1項記載のフューズ。
  6. 【請求項6】前記の第2の導電形の導体路(14)は、前
    記半導体材料から成る基板の完全な内部で、該基板の主
    表面(31)からみてまえもって定められた深さのところ
    に配置または形成されている、請求項1〜5のいずれか
    1項記載のフューズ。
  7. 【請求項7】前記基板内に形成された導体路(14)の長
    手方向は、基板主表面(31)に対し垂直に延在してい
    る、請求項6記載のフューズ。
  8. 【請求項8】前記導体路は適切なドーピングにより抵抗
    路として形成されており、該抵抗路は、フューズ活性化
    のため電流を加えることにより加熱可能である、請求項
    1〜7のいずれか1項記載のフューズ。
  9. 【請求項9】アンチフューズにおいて、 導体路(23)と拡散領域(28)が設けられており、 前記導体路(23)は、半導体材料から成る基板中に形成
    されていてドーパントによるドーピングにより導電性に
    形成されており、該導体路は、縦方向で所定の間隔をも
    つギャップ(26)を形成する第1の導電形である導体路
    部分(24,25,32,33)を有しており、 前記拡散領域(28)は、第1の導電形とは逆の第2の導
    電形であり、前記導体路部分(24,25,32,33)のギャッ
    プ(26)の領域を少なくとも充填しており、 前記導体路部分(24,25,32,33)のドーパントは基板(2
    9)の半導体材料に関し所定の拡散係数において十分に
    高いドーピング濃度を有しており、 アンチフューズ動作温度よりも高い所定の活性化温度の
    ときに導体路のギャップ(26)の間隔全体にわたり、前
    記導体路部分(24,26,32,33)のドーパントの拡散が行
    われることを特徴とするアンチフューズ。
  10. 【請求項10】第2の導電形の拡散領域(28)は、第1
    の導電形である導体路部分(24,25,32,33)のドーパン
    トのドーピング濃度よりも低いドーピング濃度を有する
    ドープエレメントのドーピングにより形成されている、
    請求項9記載のアンチフューズ。
  11. 【請求項11】前記導体路部分(24,25,32,33)および
    該導体路部分(24,25,32,33)のギャップ(26)を充填
    する前記拡散領域(28)により、少なくとも2つのpn接
    合部を有する活性化区間(30)が形成されている、請求
    項9または10記載のアンチフューズ。
  12. 【請求項12】前記の導体路(24,25,32,33)および拡
    散領域(28)は被覆層(4)により覆われており、該被
    覆層は、基板(29)の主表面(31)に形成され電気的に
    絶縁性であり、前記活性化区間(30)の局所的な加熱の
    ため所定の波長のビームに対し透過性であるかまたは少
    なくとも半透明である、請求項11記載のアンチフュー
    ズ。
  13. 【請求項13】前記導体路部分(24,25,32,33)の少な
    くとも一部分は半導体材料から成る基板内において、基
    板主表面(31)からみてまえもって定められた深さのと
    ころに配置または形成されている、請求項12記載のアン
    チフューズ。
  14. 【請求項14】基板内に形成された導体路部分(24,25,
    32,33)の少なくとも一部の長手方向は、基板主表面(3
    1)に対し垂直に延在している、請求項11記載のアンチ
    フューズ。
  15. 【請求項15】前記導体路(23)は加熱素子と熱的接触
    状態にある、請求項1〜14のいずれか1項記載のフュー
    ズまたはアンチフューズ。
  16. 【請求項16】フューズの製造および活性化方法におい
    て、 第1の導電形の半導体材料から成る基板を設けるステッ
    プと、 第1の導電形とは逆の第2の導電形である導体路を、前
    記半導体材料から成る基板に形成するステップとを有
    し、該導体路は導電性であり縦方向に連続的に貫通して
    いて縦方向を交差する方向で所定の幅を有しており、 前記の導体路と基板半導体材料の少なくとも一部分を含
    む活性化区間(30)を、フューズ(1,12,13)の動作温
    度よりも高い所定の活性化温度まで加熱し、前記の第1
    の導電形の半導体材料および/または導体路材料の拡散
    により、導体路の幅全体にわたり非可逆的な切断を生じ
    させるステップを有することを特徴とする、 フューズの製造および活性化方法。
  17. 【請求項17】前記活性化区間(30)を加熱するため、
    適切なドーピングにより抵抗路として形成された導体路
    に加熱電流を印加する、請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】アンチフューズの製造および活性化方法
    において、 ドーパントによるドーピングにより、長手方向に所定幅
    のギャップ(26)を形成する第1の導電形の導体路部分
    (24,25,32,33)をもつ導電性の導体路(23)を、第1
    の導電形とは異なる第2の導電形の半導体材料から成る
    基板に形成するステップと、 前記導体路部分(24,25,32,33)のギャップ(26)を含
    む活性化区間(30)を、アンチフューズ動作温度よりも
    高い所定の活性化温度まで加熱し、前記導体路(23)の
    ギャップ(26)全体にわたり導体路部分(24,25,32,3
    3)のドーパントにより非可逆的な拡散を行わせるステ
    ップを有することを特徴とする、 アンチフューズの製造および活性化方法。
  19. 【請求項19】前記活性化区間(30)の局所的な加熱の
    ため所定の波長の放射を用いる、請求項16〜18のいずれ
    か1項記載の方法。
  20. 【請求項20】前記活性化区間(30)の局所的な加熱の
    ためレーザ光源の放射を用いる、請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】前記活性化区間(30)の加熱のため導体
    路と熱的接触状態にある加熱素子を用いる、請求項16〜
    20のいずれか1項記載の方法。
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