JP3271376B2 - アゾ基含有ポリシロキサンアミドの製造法 - Google Patents
アゾ基含有ポリシロキサンアミドの製造法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラジカル重合活性を有
するアゾ基含有ポリシロキサンアミドの新規製造法に関
する。
するアゾ基含有ポリシロキサンアミドの新規製造法に関
する。
【0002】
【発明の背景】アゾ基含有ポリシロキサンアミドはビニ
ル−シリコーン系ブロック共重合体を製造するためのラ
ジカル重合開始剤として有用である。ビニル−シリコー
ン系ブロック共重合体はビニル系ポリマーにシリコーン
樹脂が有する耐熱性、撥水性、耐候性、電気特性などの
特性が付与されたものであり、塗料、接着剤、プラスチ
ック等の分野での用途が期待されている。アゾ基含有ポ
リシロキサンアミドの製造法としては、特公平2-33053
号公報等に記載のアゾ基含有ジカルボン酸クロライドと
ポリシロキサンジアミンを脱塩酸剤の存在下に重縮合さ
せる方法が一般によく知られている。しかしながら、こ
の方法はアゾ基含有ジカルボン酸クロライドを対応する
アゾ基含有ジカルボン酸から別途に合成する必要がある
上、アゾ基含有ジカルボン酸クロライドが水分や、空気
中の湿気によって加水分解を受け易い為工業的規模での
生産には困難を伴うのが実情である。また、アゾ基含有
ジカルボン酸クロライドは加水分解を受け易いため高品
質のものが得られ難く、工業的規模でポリシロキサンジ
アミンと重縮合させた場合、得られるアゾ基含有ポリシ
ロキサンアミドが充分な繰り返し単位を有し得ないこと
も当然予測される。
ル−シリコーン系ブロック共重合体を製造するためのラ
ジカル重合開始剤として有用である。ビニル−シリコー
ン系ブロック共重合体はビニル系ポリマーにシリコーン
樹脂が有する耐熱性、撥水性、耐候性、電気特性などの
特性が付与されたものであり、塗料、接着剤、プラスチ
ック等の分野での用途が期待されている。アゾ基含有ポ
リシロキサンアミドの製造法としては、特公平2-33053
号公報等に記載のアゾ基含有ジカルボン酸クロライドと
ポリシロキサンジアミンを脱塩酸剤の存在下に重縮合さ
せる方法が一般によく知られている。しかしながら、こ
の方法はアゾ基含有ジカルボン酸クロライドを対応する
アゾ基含有ジカルボン酸から別途に合成する必要がある
上、アゾ基含有ジカルボン酸クロライドが水分や、空気
中の湿気によって加水分解を受け易い為工業的規模での
生産には困難を伴うのが実情である。また、アゾ基含有
ジカルボン酸クロライドは加水分解を受け易いため高品
質のものが得られ難く、工業的規模でポリシロキサンジ
アミンと重縮合させた場合、得られるアゾ基含有ポリシ
ロキサンアミドが充分な繰り返し単位を有し得ないこと
も当然予測される。
【0003】
【発明の目的】本発明は上記した如き現状に鑑みなされ
たもので、上記欠点のない、工業的規模での製造が可能
なシロキサンアミドの製造法を提供することを目的とす
る。
たもので、上記欠点のない、工業的規模での製造が可能
なシロキサンアミドの製造法を提供することを目的とす
る。
【0004】
【発明の構成】上記目的を達成するため、本発明は以下
の構成から成る。 「(1)一般式[I]
の構成から成る。 「(1)一般式[I]
【化9】 (式中、R1,R2,R3及びR4は夫々独立して水素原
子,低級アルキル基,又はシアノ基を表わし、p及びqは
夫々独立して1〜6の整数を表わす。)で示されるアゾ
基含有ジカルボン酸と一般式[II]
子,低級アルキル基,又はシアノ基を表わし、p及びqは
夫々独立して1〜6の整数を表わす。)で示されるアゾ
基含有ジカルボン酸と一般式[II]
【化10】 (式中、R5,R6,R7及びR8は夫々独立して水素原子
又は低級アルキル基を表わし、R9及びR10は夫々独立
して水素原子,アルキル基,ハロアルキル基又はフェニ
ル基を表わし、m及びnは夫々独立して0又は1〜6の整
数を表わし、rは0又は1〜200の整数を表わす。)で示
されるポリシロキサンジアミンとを無触媒又は三級アミ
ン触媒の存在下に脱水縮合試薬を用いて重縮合させるこ
とを特徴とする一般式[III]
又は低級アルキル基を表わし、R9及びR10は夫々独立
して水素原子,アルキル基,ハロアルキル基又はフェニ
ル基を表わし、m及びnは夫々独立して0又は1〜6の整
数を表わし、rは0又は1〜200の整数を表わす。)で示
されるポリシロキサンジアミンとを無触媒又は三級アミ
ン触媒の存在下に脱水縮合試薬を用いて重縮合させるこ
とを特徴とする一般式[III]
【化11】 (式中、R1〜R10,p,q,m,n及びrは前記と同じ。)
で示される繰り返し単位を有するアゾ基含有ポリシロキ
サンアミドの製造法。 (2)一般式[I]
で示される繰り返し単位を有するアゾ基含有ポリシロキ
サンアミドの製造法。 (2)一般式[I]
【化12】 (式中、R1,R2,R3及びR4は夫々独立して水素原
子,低級アルキル基,又はシアノ基を表わし、p及びqは
夫々独立して1〜6の整数を表わす。)で示されるアゾ
基含有ジカルボン酸及び一般式[IV]
子,低級アルキル基,又はシアノ基を表わし、p及びqは
夫々独立して1〜6の整数を表わす。)で示されるアゾ
基含有ジカルボン酸及び一般式[IV]
【化13】 [式中、Yは二価の有機残基を表わす(但し、アゾ基を
有するものを除く)。]で示される二塩基酸の混合物と
一般式[II]
有するものを除く)。]で示される二塩基酸の混合物と
一般式[II]
【化14】 (式中、R5,R6,R7及びR8は夫々独立して水素原子
又は低級アルキル基を表わし、R9及びR10は夫々独立
して水素原子,アルキル基,ハロアルキル基又はフェニ
ル基を表わし、m及びnは夫々独立して0又は1〜6の整
数を表わし、rは0又は1〜200の整数を表わす。)で示
されるポリシロキサンジアミンとを無触媒又は三級アミ
ン触媒の存在下に脱水縮合試薬を用いて重縮合させるこ
とを特徴とする一般式[III]
又は低級アルキル基を表わし、R9及びR10は夫々独立
して水素原子,アルキル基,ハロアルキル基又はフェニ
ル基を表わし、m及びnは夫々独立して0又は1〜6の整
数を表わし、rは0又は1〜200の整数を表わす。)で示
されるポリシロキサンジアミンとを無触媒又は三級アミ
ン触媒の存在下に脱水縮合試薬を用いて重縮合させるこ
とを特徴とする一般式[III]
【化15】 (式中、R1〜R10,p,q,m,n及びrは前記と同じ。)
で示される繰り返し単位、及び一般式[V]
で示される繰り返し単位、及び一般式[V]
【化16】 (式中、R5〜R10,m,n及びYは前記と同じ。)で示
される繰り返し単位を有するアゾ基含有ポリシロキサン
アミドの製造法。」
される繰り返し単位を有するアゾ基含有ポリシロキサン
アミドの製造法。」
【0005】一般式[I]に於いてR1〜R4で示される
低級アルキル基及び一般式[II]に於いてR5〜R8で示
される低級アルキル基としては夫々独立して例えばメチ
ル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル基,
ヘキシル基等炭素数1〜6のアルキル基(直鎖状、分枝
状何れにてもよい。)が挙げられ、また、一般式[II]
に於いてR9,R10で示されるアルキル基としては、例
えばメチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペン
チル基,ヘキシル基,ヘプチル基,オクチル基,ノニル
基,デシル基,ウンデシル基,ドデシル基等炭素数1〜
12のアルキル基(直鎖状、分枝状何れにてもよい。)が
挙げられ、一般式[II]に於いてR9,R10で示される
ハロアルキル基としては、上記アルキル基がハロゲン化
(例えば塩素化,臭素化,弗素化,沃素化)されたも
の、例えばクロロメチル基,ブロモメチル基,トリフル
オロメチル基,2-クロロエチル基,3-クロロプロピル
基,3-ブロモプロピル基,3,3,3-トリフルオロプロピル
基,1,1,2,2,-テトラヒドロパーフルオロオクチル基等
が挙げられる。
低級アルキル基及び一般式[II]に於いてR5〜R8で示
される低級アルキル基としては夫々独立して例えばメチ
ル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル基,
ヘキシル基等炭素数1〜6のアルキル基(直鎖状、分枝
状何れにてもよい。)が挙げられ、また、一般式[II]
に於いてR9,R10で示されるアルキル基としては、例
えばメチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペン
チル基,ヘキシル基,ヘプチル基,オクチル基,ノニル
基,デシル基,ウンデシル基,ドデシル基等炭素数1〜
12のアルキル基(直鎖状、分枝状何れにてもよい。)が
挙げられ、一般式[II]に於いてR9,R10で示される
ハロアルキル基としては、上記アルキル基がハロゲン化
(例えば塩素化,臭素化,弗素化,沃素化)されたも
の、例えばクロロメチル基,ブロモメチル基,トリフル
オロメチル基,2-クロロエチル基,3-クロロプロピル
基,3-ブロモプロピル基,3,3,3-トリフルオロプロピル
基,1,1,2,2,-テトラヒドロパーフルオロオクチル基等
が挙げられる。
【0006】一般式[I]で示されるアゾ基含有ジカル
ボン酸の具体例としては、例えば下記の如きものが挙げ
られるが、勿論これらに限定されるものではない。
ボン酸の具体例としては、例えば下記の如きものが挙げ
られるが、勿論これらに限定されるものではない。
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【0007】一般式[IV]に於いて、Yで示される二価
の有機残基としては、例えば−(CH2)t−(但し、t
は自然数を表わす。),−CH=CH−,−CH2−C
H(OH)−,−CH2−C(=CH2)−,フェニレン
基,ナフチレン基又はビフェニレン基等が挙げられる。
これらの基を含んで成る一般式[IV]で示される二塩基
酸の具体例としては、例えばマロン酸、コハク酸、グル
タル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸,フマル酸、マレイン酸、イタコン
酸、リンゴ酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル
酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸,4,4-ビフェニル-ジ
カルボン酸等が挙げられる。本発明に於いて触媒として
用いられる三級アミンとしては例えばトリエチルアミ
ン,トリブチルアミン,トリヘキシルアミン,ピリジ
ン,ピコリン,4-ピロリジノピリジン,4-ジメチルアミ
ノピリジンなどが挙げられる。
の有機残基としては、例えば−(CH2)t−(但し、t
は自然数を表わす。),−CH=CH−,−CH2−C
H(OH)−,−CH2−C(=CH2)−,フェニレン
基,ナフチレン基又はビフェニレン基等が挙げられる。
これらの基を含んで成る一般式[IV]で示される二塩基
酸の具体例としては、例えばマロン酸、コハク酸、グル
タル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸,フマル酸、マレイン酸、イタコン
酸、リンゴ酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル
酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸,4,4-ビフェニル-ジ
カルボン酸等が挙げられる。本発明に於いて触媒として
用いられる三級アミンとしては例えばトリエチルアミ
ン,トリブチルアミン,トリヘキシルアミン,ピリジ
ン,ピコリン,4-ピロリジノピリジン,4-ジメチルアミ
ノピリジンなどが挙げられる。
【0008】また、本発明で用いられる脱水縮合試薬と
してはジシクロヘキシルカルボジイミド(以下、DCC
と略す。)、ジイソプロピルカルボジイミド、1-エチル
-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
等が挙げられる。本発明の反応は通常溶媒中で行われ
る。溶媒としては例えばテトラヒドロフラン,ジエチル
エーテル,ジオキサン等のエーテル類、クロロホルム,
塩化メチレン,1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化
水素類、n-ヘキサン,石油エーテル,トルエン,ベンゼ
ン,キシレン等の炭化水素類、アセトン,メチルエチル
ケトン,メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセト
ニトリル等が挙げられ、何れも乾燥したものが好ましく
用いられる。
してはジシクロヘキシルカルボジイミド(以下、DCC
と略す。)、ジイソプロピルカルボジイミド、1-エチル
-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
等が挙げられる。本発明の反応は通常溶媒中で行われ
る。溶媒としては例えばテトラヒドロフラン,ジエチル
エーテル,ジオキサン等のエーテル類、クロロホルム,
塩化メチレン,1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化
水素類、n-ヘキサン,石油エーテル,トルエン,ベンゼ
ン,キシレン等の炭化水素類、アセトン,メチルエチル
ケトン,メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセト
ニトリル等が挙げられ、何れも乾燥したものが好ましく
用いられる。
【0009】本発明の製造法は大略以下の如くして実施
される。即ち、先ず、所望のポリシロキサンジアミンを
上記した乾燥有機溶媒(例えば、乾燥アセトン等)に室
温で溶解させ、これに1〜1.5当量好ましくは1〜1.2当
量の縮合試薬(例えばDCC等)と要すれば触媒の三級
アミンを適当量添加して溶解させた後、ポリシロキサン
ジアミンに対して0.5〜2当量、好ましくは0.8〜1.2当
量、より好ましくは当量のアゾ基含有ジカルボン酸また
はアゾ基含有ジカルボン酸と他の二塩基酸の混合物を添
加して、0〜50℃、好ましくは15〜35℃で3〜8時間反
応させる。必要に応じ、一夜放置して反応を完結させた
後、残存する過剰の脱水縮合試薬を尿素誘導体に、また
触媒アミンを鉱酸塩として結晶化させるために鉱酸(例
えば塩酸等)を添加する。析出晶を濾去後、濾液を減圧
下に濃縮乾固すれば目的とするアゾ基含有ポリシロキサ
ンアミドが得られるが、少量の水分や不純物を含むため
必要であれば残査をn-ヘキサン、塩化メチレンなどの溶
媒に溶解し、無水硫酸ナトリウムなどの乾燥剤で乾燥処
理し、濾過後再度減圧下に濃縮乾固するのが好ましい。
される。即ち、先ず、所望のポリシロキサンジアミンを
上記した乾燥有機溶媒(例えば、乾燥アセトン等)に室
温で溶解させ、これに1〜1.5当量好ましくは1〜1.2当
量の縮合試薬(例えばDCC等)と要すれば触媒の三級
アミンを適当量添加して溶解させた後、ポリシロキサン
ジアミンに対して0.5〜2当量、好ましくは0.8〜1.2当
量、より好ましくは当量のアゾ基含有ジカルボン酸また
はアゾ基含有ジカルボン酸と他の二塩基酸の混合物を添
加して、0〜50℃、好ましくは15〜35℃で3〜8時間反
応させる。必要に応じ、一夜放置して反応を完結させた
後、残存する過剰の脱水縮合試薬を尿素誘導体に、また
触媒アミンを鉱酸塩として結晶化させるために鉱酸(例
えば塩酸等)を添加する。析出晶を濾去後、濾液を減圧
下に濃縮乾固すれば目的とするアゾ基含有ポリシロキサ
ンアミドが得られるが、少量の水分や不純物を含むため
必要であれば残査をn-ヘキサン、塩化メチレンなどの溶
媒に溶解し、無水硫酸ナトリウムなどの乾燥剤で乾燥処
理し、濾過後再度減圧下に濃縮乾固するのが好ましい。
【0010】触媒として用いる三級アミンはポリシロキ
サンジアミンに対して0(無触媒)〜240モル%を使用
するが、例えば平均分子量約4300のポリシロキサンジア
ミンに対して4-ピロリジノピリジン 220モル%を用いて
反応させた場合には繰り返し単位6〜8のアゾ基含有ポ
リシロキサンアミドが得られ、従来のアゾ基含有ジカル
ボン酸クロライドを用いる方法で得られるアゾ基含有ポ
リシロキサンアミドの繰り返し単位4〜4.5に比較して
明らかに重縮合度が高いことが判る。以下に実施例を挙
げるが本発明はこれら実施例により何ら限定されるもの
でないことは云うまでもない。
サンジアミンに対して0(無触媒)〜240モル%を使用
するが、例えば平均分子量約4300のポリシロキサンジア
ミンに対して4-ピロリジノピリジン 220モル%を用いて
反応させた場合には繰り返し単位6〜8のアゾ基含有ポ
リシロキサンアミドが得られ、従来のアゾ基含有ジカル
ボン酸クロライドを用いる方法で得られるアゾ基含有ポ
リシロキサンアミドの繰り返し単位4〜4.5に比較して
明らかに重縮合度が高いことが判る。以下に実施例を挙
げるが本発明はこれら実施例により何ら限定されるもの
でないことは云うまでもない。
【0011】実施例1.α,ω-ジアミノプロピルポリジ
メチルシロキサン[商品名:アミノ変性シリコーンBX16
-853B(東レ,ダウコーニングシリコン(株)製)、平均
分子量 4300] 46g、DCC 4.78g、4-ジメチルアミ
ノピリジン 2.85g(220モル%)及び乾燥した4,4'-ア
ゾビス(4-シアノペンタン酸) 2.94gを乾燥アセトン 10
0ml中、攪拌下20〜25℃で8時間攪拌反応させた。一夜
放置後塩酸を加えて析出した結晶を濾去し、溶媒を減圧
下に濃縮乾固した。残査にn-ヘキサンを加えて溶解し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過し、濾液を減圧下に
濃縮乾固して微黄色の粘稠性液体 45g(収率91.8%)
を得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東
ソー(株)製 HLC-8020)による分子量測定の結果、数平
均分子量 23,580(繰り返し単位 5.15)のアゾ基含有ポ
リジメチルシロキサンアミドが得られていることが判っ
た。IRよりアミド結合の存在を確認した。またNMR
においても4,4'-アゾビス(4-シアノペンタン酸)に由来
するメチル基,ポリジメチルシロキサンに由来するメチ
ル基(0ppm)が認められた。またトルエン溶液(8W/V
%)で測定したUV吸収スペクトルでは355nmにアゾ基
に基づく極大吸収が認められた。
メチルシロキサン[商品名:アミノ変性シリコーンBX16
-853B(東レ,ダウコーニングシリコン(株)製)、平均
分子量 4300] 46g、DCC 4.78g、4-ジメチルアミ
ノピリジン 2.85g(220モル%)及び乾燥した4,4'-ア
ゾビス(4-シアノペンタン酸) 2.94gを乾燥アセトン 10
0ml中、攪拌下20〜25℃で8時間攪拌反応させた。一夜
放置後塩酸を加えて析出した結晶を濾去し、溶媒を減圧
下に濃縮乾固した。残査にn-ヘキサンを加えて溶解し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過し、濾液を減圧下に
濃縮乾固して微黄色の粘稠性液体 45g(収率91.8%)
を得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東
ソー(株)製 HLC-8020)による分子量測定の結果、数平
均分子量 23,580(繰り返し単位 5.15)のアゾ基含有ポ
リジメチルシロキサンアミドが得られていることが判っ
た。IRよりアミド結合の存在を確認した。またNMR
においても4,4'-アゾビス(4-シアノペンタン酸)に由来
するメチル基,ポリジメチルシロキサンに由来するメチ
ル基(0ppm)が認められた。またトルエン溶液(8W/V
%)で測定したUV吸収スペクトルでは355nmにアゾ基
に基づく極大吸収が認められた。
【0012】実施例2.実施例1に於て、反応溶媒の乾
燥アセトンを乾燥アセトン−塩化メチレン(1:2容
量) 230mlに代えた以外は実施例1と全く同様にして反
応及び後処理を行い、数平均分子量 23,260(繰り返し
単位 5.08)のアゾ基含有ポリジメチルシロキサンアミ
ド 44.2g(収率90.2%)を得た。
燥アセトンを乾燥アセトン−塩化メチレン(1:2容
量) 230mlに代えた以外は実施例1と全く同様にして反
応及び後処理を行い、数平均分子量 23,260(繰り返し
単位 5.08)のアゾ基含有ポリジメチルシロキサンアミ
ド 44.2g(収率90.2%)を得た。
【0013】実施例3.触媒として4-ジメチルアミノピ
リジンの代りに4-ピロリジノピリジンを3.5g(220モル
%)用いた以外は実施例2と全く同様にして反応及び後
処理を行い、数平均分子量 31,400(繰り返し単位 7.
0)のアゾ基含有ポリジメチルシロキサンアミド 43.8g
(収率89.4%)を得た。
リジンの代りに4-ピロリジノピリジンを3.5g(220モル
%)用いた以外は実施例2と全く同様にして反応及び後
処理を行い、数平均分子量 31,400(繰り返し単位 7.
0)のアゾ基含有ポリジメチルシロキサンアミド 43.8g
(収率89.4%)を得た。
【0014】実施例4.触媒を全く添加しないで実施例
1と同様に反応及び後処理を行い、数平均分子量 20,92
0(繰り返し単位 4.57)のアゾ基含有ポリジメチルシロ
キサンアミド 42.8g(収率87.4%)を得た。
1と同様に反応及び後処理を行い、数平均分子量 20,92
0(繰り返し単位 4.57)のアゾ基含有ポリジメチルシロ
キサンアミド 42.8g(収率87.4%)を得た。
【0015】比較例 α,ω-ジアミノプロピルポリジメチルシロキサン(実施
例1で用いたと同じもの) 477g,トリエチルアミン 2
2.3g及び塩化メチレン 580mlを混合し、これに、4,4'-
アゾビス(4-シアノペンタン酸クロライド) 34.9gを塩
化メチレン 440mlに溶解した溶液を15〜20℃で4時間を
要して滴下した。滴下後、室温で2時間攪拌し、一夜放
置して反応を完結させた。反応後、減圧下に塩化メチレ
ンを濃縮乾固し、残渣にn-ヘキサンを加えて溶解した。
不溶物を、乾燥剤として加えた無水硫酸ナトリウムと共
に濾去し、再度減圧下にn-ヘキサンを濃縮乾固して、黄
橙色粘稠性液体 473g(収率93.1%)を得た。ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定の結
果、数平均分子量 19,650(繰り返し単位 4.26)のアゾ
基含有ポリジメチルシロキサンアミドが得られているこ
とが判った。
例1で用いたと同じもの) 477g,トリエチルアミン 2
2.3g及び塩化メチレン 580mlを混合し、これに、4,4'-
アゾビス(4-シアノペンタン酸クロライド) 34.9gを塩
化メチレン 440mlに溶解した溶液を15〜20℃で4時間を
要して滴下した。滴下後、室温で2時間攪拌し、一夜放
置して反応を完結させた。反応後、減圧下に塩化メチレ
ンを濃縮乾固し、残渣にn-ヘキサンを加えて溶解した。
不溶物を、乾燥剤として加えた無水硫酸ナトリウムと共
に濾去し、再度減圧下にn-ヘキサンを濃縮乾固して、黄
橙色粘稠性液体 473g(収率93.1%)を得た。ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定の結
果、数平均分子量 19,650(繰り返し単位 4.26)のアゾ
基含有ポリジメチルシロキサンアミドが得られているこ
とが判った。
【0016】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明はアゾ基含有ポ
リシロキサンアミドの新規な製造法を提供するものであ
り、本発明の方法により、アゾ基含有ポリシロキサンア
ミドの工業的規模での製造が可能となった点に顕著な効
果を奏するものである。
リシロキサンアミドの新規な製造法を提供するものであ
り、本発明の方法により、アゾ基含有ポリシロキサンア
ミドの工業的規模での製造が可能となった点に顕著な効
果を奏するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−252230(JP,A) 特開 平4−226535(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 69/42
Claims (2)
- 【請求項1】一般式[I] 【化1】 (式中、R1,R2,R3及びR4は夫々独立して水素原
子,低級アルキル基,又はシアノ基を表わし、p及びqは
夫々独立して1〜6の整数を表わす。)で示されるアゾ
基含有ジカルボン酸と一般式[II] 【化2】 (式中、R5,R6,R7及びR8は夫々独立して水素原子
又は低級アルキル基を表わし、R9及びR10は夫々独立
して水素原子,アルキル基,ハロアルキル基又はフェニ
ル基を表わし、m及びnは夫々独立して0又は1〜6の整
数を表わし、rは0又は1〜200の整数を表わす。)で示
されるポリシロキサンジアミンとを無触媒又は三級アミ
ン触媒の存在下に脱水縮合試薬を用いて重縮合させるこ
とを特徴とする一般式[III] 【化3】 (式中、R1〜R10,p,q,m,n及びrは前記と同じ。)
で示される繰り返し単位を有するアゾ基含有ポリシロキ
サンアミドの製造法。 - 【請求項2】一般式[I] 【化4】 (式中、R1,R2,R3及びR4は夫々独立して水素原
子,低級アルキル基,又はシアノ基を表わし、p及びqは
夫々独立して1〜6の整数を表わす。)で示されるアゾ
基含有ジカルボン酸及び一般式[IV] 【化5】 [式中、Yは二価の有機残基を表わす(但し、アゾ基を
有するものを除く)。]で示される二塩基酸の混合物と
一般式[II] 【化6】 (式中、R5,R6,R7及びR8は夫々独立して水素原子
又は低級アルキル基を表わし、R9及びR10は夫々独立
して水素原子,アルキル基,ハロアルキル基又はフェニ
ル基を表わし、m及びnは夫々独立して0又は1〜6の整
数を表わし、rは0又は1〜200の整数を表わす。)で示
されるポリシロキサンジアミンとを無触媒又は三級アミ
ン触媒の存在下に脱水縮合試薬を用いて重縮合させるこ
とを特徴とする一般式[III] 【化7】 (式中、R1〜R10,p,q,m,n及びrは前記と同じ。)
で示される繰り返し単位、及び一般式[V] 【化8】 (式中、R5〜R10,m,n及びYは前記と同じ。)で示
される繰り返し単位を有するアゾ基含有ポリシロキサン
アミドの製造法。
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-
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- 1993-06-03 JP JP15793993A patent/JP3271376B2/ja not_active Expired - Lifetime
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