JP3398425B2 - オルガノポリシロキサン側鎖を有するポリベンゾビスオキサゾールおよびその製造方法 - Google Patents

オルガノポリシロキサン側鎖を有するポリベンゾビスオキサゾールおよびその製造方法

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JP3398425B2 JP21031193A JP21031193A JP3398425B2 JP 3398425 B2 JP3398425 B2 JP 3398425B2 JP 21031193 A JP21031193 A JP 21031193A JP 21031193 A JP21031193 A JP 21031193A JP 3398425 B2 JP3398425 B2 JP 3398425B2
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真樹 伊藤
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なオルガノポリシ
ロキサン側鎖を有するポリベンゾビスオキサゾールおよ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリエステル、芳香族ポリアミド
(アラミド)、芳香族ポリイミド等の芳香族系高分子
は、高い機械的強度、耐熱性、耐溶剤性等のために、高
性能高分子材料として重要な地位を占めつつある〔高分
子学会編、高性能芳香族系高分子材料、丸善(199
0)等参照〕。しかし、従来の屈曲性高分子に比べ、こ
れらの剛直鎖高分子は溶媒への溶解性が低く、融点も高
いため、加工性に劣ることからその工業的開発および利
用は近年になって始まったに過ぎない。
【0003】これら芳香族系剛直鎖高分子の溶解性を向
上させたり、融点を下げる方法の一つとして、屈曲性高
分子を側鎖として導入することが提案されている〔M.Ba
llauff, Angew.Chem.Int.Ed.Engl., 28 巻、253 ページ
(1989)等参照〕。このような目的で、アルキル、アルキ
ロキシ側鎖をもった、あるいはエステル結合でアルキル
鎖を導入した芳香族ポリエステル〔R.W.Lenzら、Eur.Po
lym.J., 19巻、1043ページ(1983)、M.Ballauff, Makrom
ol.Chem., Rapid Commun., 7巻、407 ページ、(1986)、
B.R.Harknessら、Macromolecules、24巻、6759ページ(1
991)等〕、ポリスチレン側鎖をもった芳香族ポリエステ
ル〔T.Heitz ら、Makromol.Chem., 190巻、3295ページ
(1989)〕、アルキロキシ側鎖をもった芳香族ポリイミド
〔M.Ballauffら、Makromol.Chem., 188 巻、2865ページ
(1987)〕等が報告されている。また、分離膜材料を目的
として、準剛直性の芳香族ポリイミドにポリシロキサン
側鎖を導入した例も報告されている〔長瀬ら、Makromo
l.Chem., 193 巻、1509ページ(1992)等〕。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、オルガ
ノポリシロキサン側鎖を有するポリベンゾビスオキサゾ
ールあるいはその共重合体は未だ知られていない。この
ようなオルガノポリシロキサン側鎖を有するポリベンゾ
ビスオキサゾールには、上記のような溶解性向上等に加
えて、ポリベンゾビスオキサゾールとポリシロキサンの
性質を合わせもつ新規な特性が期待できる。本発明は、
上記のようなオルガノポリシロキサン側鎖を有する新規
なポリベンゾビスオキサゾールおよびその製造方法を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、繰り返し単位
が下記式I及びII
【化7】
【0006】からなり、式中、A1 は4価の芳香族基で
あり、A2 は下記式III
【0007】
【化8】 で示される2価のオルガノポリシロキサンで、式III に
おいてR1 は2価の炭素原子数2以上の有機基、R2
6 は同一または異なる1価の有機基、nは1以上の整
数、mは1または2であり、A3 は反応性の側鎖をもた
ない2価の芳香族と反応性の側鎖を有する2価の芳香族
基から選ばれる一種以上であり、かつ反応性の側鎖をも
たない2価の芳香族基と反応性の側鎖を有する2価の芳
香族基のモル比が100/0から0/100の範囲にあ
り(ただし、A1 ,A3 ,R1 〜R 6 ,m,nは繰り返
し単位ごとに異なってもよい。)、式Iで示される繰り
返し単位と、式IIで示される繰り返し単位のモル比が1
00/0から1/99の範囲にあるオルガノポリシロキ
サン側鎖を有するポリベンゾビスオキサゾールである。
【0008】前記式I,II中、A1 で示される4価の芳
香族基は好ましくは炭素原子数6〜30であり、その例
としては、下記のものが挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。
【化9】
【0009】式IIにおけるA3 のうち反応性の側鎖をも
たない2価の芳香族基は、好ましくはその炭素原子数は
6〜60であり、その例としては下記のものが挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。
【化10】
【0010】式IIにおけるA3 のうち反応性の側鎖を有
する2価の芳香族基は、上記反応性の側鎖を持たないA
3 と同様の芳香族基に置換基として、−R8 Qが1個又
は複数個結合している。R8 は2価の有機基で、好まし
くはその炭素原子数は0〜20であり、アルキレン基、
オキシアルキレン基、フェニレンアルキレン基、フェニ
レンオキシアルキレン基等を例示することができるが、
入手の容易さからはオキシアルキレン基が好ましい。Q
は反応性基であり、好ましくは分子量16〜150であ
り、その例としてはビニル基、アクリロイル基、メタク
リロイル基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポ
キシ基、SiH基、SiOH基、アルコキシシリル基等
を挙げることができるが、合成の容易さからはビニル
基、アクリロイル基、メタクリロイル基等が好ましい。
【0011】A2 は式III で示される2価のオルガノポ
リシロキサンで、このユニットが隣のユニットと結合す
る部位およびポリシロキサン鎖の結合位置はベンゼン環
のどの位置でもよい。R1 で示される2価の有機基は好
ましくは炭素原子数2〜20であり、その例としては、
アルキレン基、オキシアルキレン基、フェニレンアルキ
レン基、フェニレンオキシアルキレン基等を挙げること
ができるが、入手の容易さからはオキシアルキレン基が
好ましい。R2 〜R6 は一価の有機基であり、好ましく
は炭素原子数1〜10であり、これにはメチル基、エチ
ル基、プロピル基、オクチル基等のアルキル基、2−フ
ェニルエチル基、2−フェニルプロピル基、3,3,3
−トリフルオロプロピル基等の置換アルキル基、フェニ
ル基等のアリール基、またはトリル基等の置換アリール
基が例示される。中でもR2 〜R 5 については好ましく
はメチル基およびフェニル基であり、さらに経済的観点
からメチル基であることが好ましい。R6 については原
料となる下記式X
【0012】
【化11】
【0013】で示されるヒドロオルガノポリシロキサン
〔R2 〜R6 は上記と同じ意味を表わす。〕の原料の入
手の容易さから、メチル基、n−ブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基、およびフェニル基が好ま
しい。nは正の整数であり、好ましくは1〜5000、
さらに好ましくは3〜1000である。
【0014】本発明のオルガノポリシロキサン側鎖を有
するポリベンゾビスオキサゾールは、以下に述べる方法
により製造することができる。すなわち、下記式IV
【0015】
【化12】 〔式中、Xはハロゲン基であり、R1 〜R6 及びm,n
は前記と同じ意味である。〕で示されるハロゲン化フタ
ル酸官能性オルガノポリシロキサン、下記式XI
【0016】XCO−A3 −COX XI
【0017】〔式中、Xはハロゲン基で好ましくは塩素
原子、A3 は上記と同じ意味を表わす。〕で示される芳
香族ジカルボン酸ハロゲン化物と下記式V
【0018】
【化13】
【0019】〔式中、R7 はアルキル基、好ましくは炭
素原子数1〜10のアルキル基であり、A1 は前記と同
じ意味である。〕で示される芳香族ジアミノジヒドロキ
シ化合物のシリル化物を反応させて、繰り返し単位が下
記式VIおよびVII
【0020】
【化14】
【0021】〔式中、R7 ,A1 〜A3 は上記と同じ意
味である。〕からなり、式VIで示される繰り返し単位
と、式VII で示される繰り返し単位のモル比が100/
0から1/99の範囲にあり、A3 のうち反応性の側鎖
をもたない2価の芳香族基と反応性の側鎖を有する2価
の芳香族基のモル比が100/0から0/100の範囲
にあるオルガノポリシロキサン側鎖を有するシリル化ポ
リヒドロキシアミドを合成し、これを加熱環化させるこ
とにより製造できる。また、このシリル化ポリヒドロキ
シアミドを加水分解させて、繰り返し単位が下記式VIII
およびIX
【0022】
【化15】
【0023】〔式中、A1 〜A3 は上記と同じ意味を表
わす。〕からなり、式VIIIで示される繰り返し単位と、
式IXで示される繰り返し単位のモル比が100/0から
1/99の範囲にあり、A3 のうち反応性の側鎖をもた
ない2価の芳香族基と反応性の側鎖を有する2価の芳香
族基のモル比が100/0から0/100の範囲にある
オルガノポリシロキサン側鎖を有するポリヒドロキシア
ミドを生成させ、これを加熱環化することによっても製
造できる。
【0024】式XIで示される芳香族ジカルボン酸ハロゲ
ン化物のうち、反応性の側鎖をもたないものとしては、
イソフタル酸ジクロリド、テレフタル酸ジクロリド、
4,4′−ビフェニルジカルボン酸ジクロリド、2,
2′−ビフェニルジカルボン酸ジクロリド、2,6−ナ
フタレンジカルボン酸ジクロリド、1,4−ナフタレン
ジカルボン酸ジクロリド、2,6−アントラセンジカル
ボン酸ジクロリド、ビフェニルエーテル−4,4′−ジ
カルボン酸ジクロリド、ビフェニルメタン−4,4′−
ジカルボン酸ジクロリド、ベンゾフェノン−4,4′−
ジカルボン酸ジクロリド、ベンゾスルホン−4,4′−
ジカルボン酸ジクロリド、イソプロピリデンビフェニル
−4,4′−ジカルボン酸ジクロリド、ヘキサフルオロ
イソプロピリデンビフェニル−4,4′−ジカルボン酸
ジクロリド、2−クロロテレフタル酸ジクロリド、2−
メチルテレフタル酸ジクロリド、2−メトキシテレフタ
ル酸ジクロリド、2−フェニルテレフタル酸ジクロリド
等が例示されるが、これらに限定されるものではなく、
またこれらの混合物を用いることもできる。
【0025】式IVで示されるハロゲン化フタル酸官能性
オルガノポリシロキサンのハロゲン基Xは好ましくは塩
素原子であり、このポリシロキサンは以下に述べる方法
により製造することができる。すなわち、下記式XII
【0026】
【化16】
【0027】〔式中、R9 は末端にエチレン性不飽和結
合を有する有機基で、好ましくは炭素原子数2〜20の
ものであり、mは1または2である。〕で示される末端
オレフィンを有する化合物のカルボキシル基を保護した
化合物と式Xで示される末端ヒドロオルガノポリシロキ
サンとを、触媒存在下でヒドロシリル化反応させた後、
カルボキシル基の保護基を除去することにより下記式XI
II
【0028】
【化17】
【0029】〔式中、R1 〜R6 およびm,nは前記と
同じ意味である。〕で示されるフタル酸を有するオルガ
ノポリシロキサンを合成し、その後、カルボキシル基を
シリル化して下記式XIV
【0030】
【化18】
【0031】〔式中、R1 〜R7 およびm,nは前記と
同じ意味である。〕で表されるフタル酸シリルエステル
を有するオルガノポリシロキサンを合成し、これを無機
ハロゲン化物と反応させることにより得られる。式XII
の化合物のカルボキシル基の保護をシリル化により行な
う場合には、ポリシロキサンXとのヒドロシリル化反応
により生成した式XIV で示されるポリシロキサンを、直
接無機ハロゲン化物と反応させてもよい。
【0032】式XII で示される末端オレフィンを有する
化合物では、各置換基はベンゼン環のいずれの位置に結
合していてもよく、具体的には
【0033】
【化19】
【0034】等を例示することができる。R9 として
は、−CH=CH2 ,−CH2 CH=CH2 ,−CH2
CH2 CH=CH2 ,−CH(CH3)CH=CH2 ,−
(CH2) 6 CH=CH2 ,−OCH=CH2 ,−OCH
2 CH=CH2 ,−OCH2 CH 2 CH=CH2 ,−O
CH(CH3)CH=CH2 ,−O(CH2)6 CH=CH
2等が例示されるが、原料の入手の容易さからは−OC
H=CH2 ,−OCH2 CH=CH2 ,−OCH2 CH
2 CH=CH2 ,−OCH(CH3)CH=CH2 ,−O
(CH2)6 CH=CH2 等が好ましい。これらの化合物
は一般には市販されていないが、後に参考例として示す
方法等により合成することができる。
【0035】ヒドロシリル化反応を行なうためのカルボ
キシル基の保護はメチル、エチル、メトキシメチル、t
−ブチル、ベンジル、β−p−トルエンスルホニルエチ
ル、トリアルキルシリル等でのエステル化が例示される
が、生成物からの保護基の除去の容易さからはトリアル
キルシリルエステル化が好ましい。シリル化剤として
は、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラ
ン、トリフェニルクロロシラン、メチルジエチルブロモ
シラン等のトリアルキルハロシラン、又はヘキサメチル
ジシラザン、N,N−ジエチルアミノトリメチルシラ
ン、N,O−ビス(トリメチルシリル)カーバメート、
N−トリメチルシリルイミダゾール等の窒素含有シリル
化剤が例示される。
【0036】トリアルキルハロシランを用いる場合に
は、塩基を共存させて、副生するハロゲン化水素を中和
するのが好ましい。窒素含有シリル化剤を用いる場合は
トリメチルクロロシラン、硫酸アンモニウム等の触媒を
添加してもよい。シリル化の反応は溶媒中でも行なえる
が、溶媒を省略することもできる。溶媒としては、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒、ヘ
キサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、アセ
トン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、クロロホルム、ト
リクロロエチレン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素
溶媒、さらには、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド等が例示される。反応温度は0〜200℃、好
ましくは20〜140℃である。
【0037】式Xで示される末端ヒドロオルガノポリシ
ロキサンは、公知の方法により製造できる。
【0038】式XII で示される末端オレフィンを有する
化合物のカルボキシル基を保護した化合物と式Xで示さ
れる末端ヒドロオルガノポリシロキサンとのヒドロシリ
ル化反応は、触媒の存在下で、好ましくは溶媒中で行な
われる。触媒としては、塩化白金酸、白金−ジビニルテ
トラメチルジシロキサン錯体、白金炭素等の白金系触媒
を用いるのがもっとも一般的であるが、(Ph3 P)3
hCl,(Ph2 PH)3RhCl,(Ph3 P)3(C
O)RhH、さらにCo(I),Pd(II),Ru(I
I) などの遷移金属触媒も用いることができる。前記式
においてPhはフェニル基を表わす。触媒の量は、通常
炭素−炭素二重結合1モルに対して1/10 4 から1/
102 モル程度でよい。溶媒としては、上記各種溶媒に
加えてメタノール、エタノール、プロパノール等のアル
コール系溶媒も用いることができる。反応温度は0〜2
00℃、好ましくは40〜110℃で、乾燥した不活性
雰囲気下で行なわれるが、触媒によっては少量の酸素の
混入が望ましい。
【0039】ヒドロシリル化反応により生成したフタル
酸エステルを有するポリシロキサンの保護基を除去する
ことにより、式XIIIで示されるフタル酸を有するオルガ
ノポリシロキサンが得られる。通常、カルボン酸ハロゲ
ン化物はカルボン酸を無機ハロゲン化物と反応させるこ
とにより得られる。無機ハロゲン化物としては塩化ホス
ホリル、塩化チオニル、五塩化リン、三塩化リンなどが
例示されるが、中でも塩化チオニルは沸点が低く、副生
成物が気体または低沸点化合物であるため、生成物との
分離が容易であるという利点がある。しかし、これらの
無機ハロゲン化物とカルボン酸との反応ではポリシロキ
サンの主鎖切断反応を起こす酸が生成するため、式XIII
のポリシロキサンには適用できない。ところが、式XIII
のポリシロキサンをシリル化し、式XIV で示されるシリ
ル化フタル酸を有するオルガノポリシロキサンに変換し
た後、これらの無機ハロゲン化物と反応させると、副生
成物はトリアルキルハロシラン等となり、ポリシロキサ
ンの主鎖切断反応を起こさずに酸ハロゲン化物を合成す
ることができる。
【0040】シリル化は、上記と同様の方法で行なうこ
とができる。シリル化ポリシロキサンと無機ハロゲン化
物、好ましくは塩化チオニルとの反応は上記溶媒中でも
行なえるが、溶媒を省略することもできる。塩化亜鉛、
ピリジン、ヨウ素、トリエチルアミン等を触媒として併
用することもできるが、用いなくてもよい。反応温度は
−50℃〜140℃、好ましくは−30℃〜120℃で
ある。
【0041】上記式XII の化合物のカルボキシル基の保
護をシリル化により行なう場合には、ポリシロキサンX
とのヒドロシリル化反応により、式XIV で示されるシリ
ル化ポリシロキサンが生成するので、保護基を除去せず
に直接無機ハロゲン化物と反応させてもよい。
【0042】式XIで示される芳香族ジカルボン酸ハロゲ
ン化物のうち反応性の側鎖を有するものは、反応性の側
鎖を持たないものとして例示した芳香族ジカルボン酸ハ
ロゲン化物に、置換基として上記の−R8 Qが1個又は
複数個結合している。これらの化合物は一般には市販さ
れていないが、例えば参考例に示すように式XII で示さ
れる末端オレフィンを有するフタル酸を上記と同様に無
機ハロゲン化物、好ましくは塩化チオニルと反応させる
ことにより得られる。もちろんこの場合、カルボキシル
基をシリル化する必要はない。
【0043】式Vで示されるシリル化された芳香族ジア
ミノジヒドロキシ化合物としては、1,5−ビス(トリ
メチルシリルアミノ)−2,4−(ビストリメチルシロ
キシ)ベンゼン、3,3′−ビス(トリメチルシリルア
ミノ)−4,4′−(ビストリメチルシロキシ)ビフェ
ニル、2,3′−ビス(トリメチルシリルアミノ)−
3,4′−(ビストリメチルシロキシ)ビフェニル、ビ
ス(3−トリメチルシリルアミノ−4−トリメチルシロ
キシフェニル)メタン、ビス(3−トリメチルシリルア
ミノ−4−トリメチルシロキシフェニル)エーテル、ビ
ス(3−トリメチルシリルアミノ−4−トリメチルシロ
キシフェニル)ケトン、2,2−ビス(3−トリメチル
シリルアミノ−4−トリメチルシロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(3−トリメチルシリルアミノ−4
−トリメチルシロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、ビス(3−トリメチルシリルアミノ−4−トリメチ
ルシロキシフェニル)スルホン、2,7−ビス(トリメ
チルシリルアミノ)−3,6−(ビストリメチルシロキ
シ)ナフタレン、1,6−ビス(トリメチルシリルアミ
ノ)−2,5−(ビストリメチルシロキシ)ナフタレ
ン、1,4−ビス(トリメチルシリルアミノ)−5,8
−(ビストリメチルシロキシ)ナフタレン、2,7−ビ
ス(トリメチルシリルアミノ)−3,6−(ビストリメ
チルシロキシ)アントラセン、1,6−ビス(トリメチ
ルシリルアミノ)−2,5−(ビストリメチルシロキ
シ)アントラセン、3,10−ビス(トリメチルシリル
アミノ)−4,9−(ビストリメチルシロキシ)ペリレ
ン、2,6−ビス(トリメチルシリルアミノ)−3,5
−(ビストリメチルシロキシ)ピラジン等が例示される
が、これらに限定されるものではなく、またこれらの混
合物を用いることもできる。これらの化合物は一般には
市販されていないが、後に参考例として示す方法等によ
り、対応するジアミノジヒドロキシ化合物等から合成す
ることができる。
【0044】シリル化ポリヒドロキシアミドは、等モル
量のジカルボン酸ハロゲン化物類と式Vの化合物を、乾
燥した不活性雰囲気下で反応させることにより得られ
る。無溶媒で反応を行なうこともできるが、好ましくは
溶媒中で行なわれ、溶媒としてはアルコール以外の上記
各種溶媒およびこれらの混合物が例示される。反応温度
は好ましくは−70℃から100℃、さらに好ましくは
−40℃から40℃である。
【0045】シリル化ポリヒドロキシアミドのポリベン
ゾビスオキサゾールへの加熱環化は、溶媒を除去後、1
00℃から400℃、好ましくは200℃から350℃
において加熱することにより行ないうる。この際、雰囲
気は大気中でも不活性ガス下でも減圧下でもよい。
【0046】シリル化ポリヒドロキシアミドのポリヒド
ロキシアミドへの加水分解は、反応溶液をメタノール等
のアルコール中に注ぐか、溶媒を除去したシリル化ポリ
ヒドロキシアミドをメタノール等のアルコール中で数時
間攪拌することにより行なわれる。生成したポリヒドロ
キシアミドは、上記と同様の加熱環化により、ポリベン
ゾビスオキサゾールへ変換できる。主鎖ポリベンゾビス
オキサゾールの好適な重合度は5以上であり、また繰り
返し単位IとIIの好適なモル比は100/0〜30/7
0である。
【0047】
【実施例】次に参考例および実施例により本発明をさら
に詳しく説明するが、この発明はこれらの例によってな
んら限定されるものではない。
【0048】(参考例1) (2−(3−ブテニロキシ)テレフタル酸の合成)公知
の方法によりブロモテレフタル酸から合成したヒドロキ
シテレフタル酸3.76gに、1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕ウンデセン6.62g、ベンゼン100
mlを加え加熱した後、ベンゼン38mlに溶解したブロモ
エタン6.76gを滴下し、19時間還流させた。生成
した塩を濾別後、カラムクロマトグラフィーにより精製
し、ヒドロキシテレフタル酸ジエチル4.66gを得
た。
【0049】次に、得られたヒドロキシテレフタル酸ジ
エチル3.55gをジメチルホルムアミド100mlに溶
解し、粉砕した水酸化ナトリウム640mgに加えた。氷
浴中で、ジメチルホルムアミド20mlに溶解させた4−
ブロモ−1−ブテン4.03gを滴下した。16時間攪
拌した後、常法により精製し、2−(3−ブテニロキ
シ)テレフタル酸ジエチル1.8gを得た。
【0050】さらに、得られた2−(3−ブテニロキ
シ)テレフタル酸ジエチル1.74gをエタノール12
mlに溶解し、氷浴中で粉砕した水酸化カリウム1.95
gのエタノール(17ml)溶液に滴下した。沈殿した白
色固体を回収し、水に溶解後、希塩酸で中和し、2−
(3−ブテニロキシ)テレフタル酸1.15gを得た。
【0051】(参考例2) (塩化テレフタロイルを末端にもつポリシロキサンの合
成1)参考例1で合成した2−(3−ブテニロキシ)テ
レフタル酸1.00gに硫酸アンモニウム10mgとヘキ
サメチルジシラザン7.65gを加え、60℃で24時
間攪拌した。硫酸アンモニウムを除いた後、減圧下で過
剰のヘキサメチルジシラザンを留去し、2−(3−ブテ
ニロキシ)テレフタル酸ビストリメチルシリル1.58
gを得た。
【0052】次に、得られた2−(3−ブテニロキシ)
テレフタル酸ビストリメチルシリル1.58gを乾燥ト
ルエン29mlに溶解し、塩化白金酸の3%イソプロピル
アルコール溶液70μlを加えた後、下記式
【0053】
【化20】
【0054】で示される末端ヒドロポリシロキサン(n
の平均値26.9)8.12gのトルエン溶液を滴下
し、60℃で4時間攪拌した。加水分解によりシリル基
を脱離し、5.90gのテレフタル酸を末端にもつポリ
シロキサンを得た。
【0055】さらに、得られたテレフタル酸を末端にも
つポリシロキサン2.70gに硫酸アンモニウム10mg
とヘキサメチルジシラザン7.65gを加え、60℃で
24時間攪拌し、テレフタル酸ビストリメチルシリルを
末端にもつポリシロキサンを得た。
【0056】続いてこれに、塩化チオニル1.96gを
加え、80℃で3時間攪拌した。減圧下で過剰の塩化チ
オニル等を除き、2.70gの塩化テレフタロイルを末
端にもつポリシロキサンを得た。
【0057】(参考例3,4) (塩化テレフタロイルを末端にもつポリシロキサンの合
成2,3)参考例2と同様の方法で、重合度の異なる塩
化テレフタロイルを末端にもつポリシロキサンを合成し
た。表1にその結果を示す。
【0058】
【表1】
【0059】(参考例5) 〔3,3′−ビス(トリメチルシロキシ)−4,4′−
ビス(トリメチルシリルアミノ)ビフェニルの合成〕公
知の方法により、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジ
アミノビフェニルからヨウ化水素を用いて合成した3,
3′−ジヒドロキシ−4,4′−ジアミノビフェニル
0.540gとトリエチルアミン1.52gを乾燥した
テトラヒドロフラン16mlに溶解し、トリメチルクロロ
シラン1.63gを滴下した後、72時間還流させた。
アルゴン雰囲気下で塩を濾別、溶媒等を減圧下で除去
し、3,3′−ビス(トリメチルシロキシ)−4,4′
−ビス(トリメチルシリルアミノ)ビフェニルを得た。
このモノマーは以下に述べる重合反応のつど、直前に調
製した。
【0060】(実施例1) (ポリシロキサン側鎖を有するシリル化ポリヒドロキシ
アミドの合成1)アルゴン雰囲気下で参考例5で合成し
た3,3′−ビス(トリメチルシロキシ)−4,4′−
ビス(トリメチルシリルアミノ)ビフェニル0.347
gを乾燥したテトラヒドロフラン10mlに溶解し、参考
例2で合成した塩化テレフタロイルを末端にもつポリシ
ロキサン(nの平均値26.9)1.64gを6mlの乾
燥したテトラヒドロフランに溶解した溶液を−20℃か
ら−15℃の浴中で30分かけて滴下した。同じ温度で
4時間攪拌した後、室温で攪拌を続け、ポリシロキサン
側鎖を有するシリル化ポリヒドロキシアミドの溶液を得
た。反応溶液をガラス板上に塗布し、減圧下で溶媒を除
去し、シリル化ポリヒドロキシアミドフィルムを得た。
固有粘度はテトラヒドロフラン中、30℃で0.44dL
/gであった。
【0061】IRスペクトル(cm-1) :3300(w,
b),2963(s),1645(m),1599
(m),1512(s),1412(m),1262
(vs),1092(vs),1024(vs),801(v
s)(sは強い吸収、vsはたいへん強い吸収、mは中程
度の吸収、wは弱い吸収、bは幅広の吸収をさす。)
【0062】(実施例2) (ポリシロキサン側鎖を有するポリベンゾビスオキサゾ
ールの合成1)実施例1で得られたシリル化ポリヒドロ
キシアミドフィルムをアルゴン雰囲気下、300℃で1
9時間加熱環化し、ポリシロキサン側鎖を有するポリベ
ンゾビスオキサゾールを得た。
【0063】IRスペクトル(cm-1) :2963
(s),1599(m),1559(m),1462
(m),1427(m),1262(vs),1094
(vs),1020(vs),802(vs)
【0064】(実施例3) (ポリシロキサン側鎖を有するポリヒドロキシアミドの
合成)実施例1で得られた反応溶液を多量のメタノール
中に注ぎ、沈殿したポリシロキサン側鎖を有するポリヒ
ドロキシアミドを濾過、乾燥して回収した。
【0065】IRスペクトル(cm-1) :3300(w,
b),2963(s),1645(m),1597
(m),1512(s),1414(m),1262
(vs),1094(vs),1022(vs),801(v
s)
【0066】(実施例4) (ポリシロキサン側鎖を有するポリベンゾビスオキサゾ
ールの合成2)実施例3で得られたポリシロキサン側鎖
を有するポリヒドロキシアミドを、実施例2と同様の方
法で加熱環化させ、ポリシロキサン側鎖を有するポリベ
ンゾビスオキサゾールを得た。実施例2で得られたポリ
ベンゾビスオキサゾールと同様のIRスペクトルが観測
された。
【0067】(参考例6) (ポリシロキサン鎖が2本置換した塩化テレフタロイル
の合成)参考例1と同様の方法により2,5−ジヒドロ
キシテレフタル酸4.10gを出発物質として用いて
2,5−ジヒドロキシテレフタル酸ジエチル4.86g
を合成し、同ジエチルエステル4.00gから2,5−
ビス(3−ブテニロキシ)テレフタル酸ジエチル2.2
6gを、さらに2,5−ビス(3−ブテニロキシ)テレ
フタル酸ジエチル2.11gから2,5−ビス(3−ブ
テニロキシ)テレフタル酸1.50gを得た。
【0068】この2,5−ビス(3−ブテニロキシ)テ
レフタル酸1.31gとnの平均値26.9の末端ヒド
ロポリシロキサン15.5gを用いて、参考例2と同様
の方法で、ポリシロキサン鎖が2本置換したテレフタル
酸10.8gを得、さらに同テレフタル酸5.43gか
らポリシロキサン鎖が2本置換した塩化テレフタロイル
5.31gを合成した。
【0069】(実施例5) (ポリシロキサン側鎖を有するシリル化ポリヒドロキシ
アミドの合成2)参考例6で合成したポリシロキサン鎖
が2本置換した塩化テレフタロイル3.65gと参考例
5で合成した3,3′−ビス(トリメチルシロキシ)−
4,4′−ビス(トリメチルシリルアミノ)ビフェニル
0.403gを用いて、実施例1と同様の方法で1モノ
マー単位にポリシロキサン側鎖を2本有するシリル化ポ
リヒドロキシアミドを合成した。固有粘度はテトラヒド
ロフラン中、30℃で0.30dL/gであった。
【0070】IRスペクトル(cm-1) :3300(w,
b),2962(s),1645(m),1600
(m),1512(s),1413(m),1263
(vs),1093(vs),1020(vs),800(v
s)
【0071】(実施例6) (ポリシロキサン側鎖を有するポリベンゾビスオキサゾ
ールの合成3)実施例5で得られた1モノマー単位にポ
リシロキサン側鎖を2本有するシリル化ポリヒドロキシ
アミドを、実施例2と同様の方法で加熱環化させ、1モ
ノマー単位にポリシロキサン側鎖を2本有するポリベン
ゾビスオキサゾールを得た。
【0072】IRスペクトル(cm-1) :2962
(s),1600(m),1559(m),1460
(m),1427(m),1262(vs),1090
(vs),1023(vs),800(vs)
【0073】(参考例7) 〔2−(3−ブテニロキシ)塩化テレフタロイルの合
成〕参考例1で合成した2−(3−ブテニロキシ)テレ
フタル酸0.100gをベンゼン5mlに溶解し、塩化チ
オニル0.757gを加え、80℃で3.5時間攪拌し
た。減圧下で過剰の塩化チオニルと溶媒を除き、2−
(3−ブテニロキシ)塩化テレフタロイルを定量的に得
た。
【0074】(実施例7) (ポリシロキサン側鎖を有するシリル化ポリヒドロキシ
アミドの合成3)参考例5で合成した3,3′−ビス
(トリメチルシロキシ)−4,4′−ビス(トリメチル
シリルアミノ)ビフェニル0.620g、参考例2で合
成した塩化テレフタロイルを末端にもつポリシロキサン
(nの平均値26.9)2.70g、および参考例7で
合成した2−(3−ブテニロキシ)塩化テレフタロイル
33.6mgを用い、実施例1と同様の方法で、ポリシロ
キサン側鎖を有するモノマー単位と3−ブテニロキシ基
の置換したモノマー単位のモル比が9:1のシリル化ポ
リヒドロキシアミドを合成した。固有粘度はテトラヒド
ロフラン中、30℃で0.20dL/gであった。
【0075】IRスペクトル(cm-1) :3300(w,
b),2963(s),1645(m),1597
(m),1516(s),1414(m),1262
(vs),1094(vs),1022(vs),804(v
s)
【0076】(実施例8,9) (ポリシロキサン側鎖を有するシリル化ポリヒドロキシ
アミドの合成4,5)実施例7と同様の方法で、ポリシ
ロキサン側鎖を有するモノマー単位と3−ブテニロキシ
の置換したモノマー単位のモル比が9:1で、ポリシロ
キサン側鎖の重合度の異なるシリル化ポリヒドロキシア
ミドを合成した。表2にその結果を示す。O−Si(C
3)2 −O基の相対量が異なる以外は、実施例7と同様
のIRスペクトルが得られた。
【0077】
【表2】
【0078】(実施例10) (ポリシロキサン側鎖を有するポリベンゾビスオキサゾ
ールの合成4)実施例7で得られたポリシロキサン側鎖
(nの平均値26.9)を有するモノマー単位と3−ブ
テニロキシの置換したモノマー単位のモル比が9:1の
シリル化ポリヒドロキシアミドを、実施例2と同様の方
法で加熱環化させ、ポリシロキサン側鎖(nの平均値2
6.9)を有するモノマー単位と3−ブテニロキシの置
換したモノマー単位のモル比が9:1のポリベンゾビス
オキサゾールを合成した。
【0079】IRスペクトル(cm-1) :2963
(s),1601(m),1526(w),1464
(m),1416(m),1262(vs),1092
(vs),1020(vs),802(vs)
【0080】(実施例11,12) (ポリシロキサン側鎖を有するポリベンゾビスオキサゾ
ールの合成5,6)実施例10と同様の方法で実施例
8,9のシリル化ポリヒドロキシアミドを加熱環化さ
せ、ポリシロキサン側鎖を有するモノマー単位と3−ブ
テニロキシの置換したモノマー単位のモル比が9:1
で、ポリシロキサン側鎖の重合度の異なるポリベンゾビ
スオキサゾールを合成した。表3にその結果を示す。O
−Si(CH3)2 −O基の相対量が異なる以外は、実施
例10と同様のIRスペクトルが得られた。
【0081】
【表3】
【0082】(実施例13) (ポリシロキサン側鎖を有するシリル化ポリヒドロキシ
アミドの合成6)参考例5で合成した3,3′−ビス
(トリメチルシロキシ)−4,4′−ビス(トリメチル
シリルアミノ)ビフェニル0.505g、参考例2で合
成した塩化テレフタロイルを末端にもつポリシロキサン
(nの平均値26.9)1.67g、および塩化テレフ
タロイル0.061gを用い、実施例1と同様の方法
で、ポリシロキサン側鎖を有するモノマー単位と側鎖/
置換基をもたないモノマー単位のモル比が7:3のシリ
ル化ポリヒドロキシアミドを合成した。固有粘度はテト
ラヒドロフラン中、30℃で0.37dL/gであった。
【0083】IRスペクトル(cm-1) :3300(w,
b),2962(s),1645(m),1600
(m),1512(s),1412(m),1260
(vs),1090(vs),1022(vs),799(v
s)
【0084】(実施例14) (ポリシロキサン側鎖を有するポリベンゾビスオキサゾ
ールの合成7)実施例13で得られたポリシロキサン側
鎖(nの平均値26.9)を有するモノマー単位と側鎖
/置換基をもたないモノマー単位のモル比が7:3のシ
リル化ポリヒドロキシアミドを、実施例2と同様の方法
で加熱環化させ、ポリシロキサン側鎖(nの平均値2
6.9)を有するモノマー単位と側鎖/置換基をもたな
いモノマー単位のモル比が7:3のポリベンゾビスオキ
サゾールを合成した。
【0085】IRスペクトル(cm-1) :2963
(s),1600(m),1555(m),1462
(m),1425(m),1261(vs),1091
(vs),1023(vs),800(vs)
【0086】
【発明の効果】本発明のポリシロキサン側鎖を有するポ
リベンゾビスオキサゾールは、側鎖の長さ、数等を自由
に分子設計できるので、ポリベンゾビスオキサゾールの
融点の低下や溶解性の向上等に加えて、ポリベンゾビス
オキサゾールとポリシロキサンの性質を合わせもつ新規
な特性をもたせることができる。また、ポリベンゾビス
オキサゾールもしくはポリシロキサンとのブレンドとし
て、あるいは相溶性付与剤としても利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 73/00 - 73/26 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繰り返し単位が下記式I及びII 【化1】 〔式中、A1 は4価の芳香族基、A2 は下記式III 【化2】 (式III 中、R1 は2価の炭素原子数2以上の有機基、
    2 〜R6 は同一または異なる1価の有機基、nは1以
    上の整数、mは1または2である)で示される2価のオ
    ルガノポリシロキサン、A3 は反応性の側鎖を持たない
    2価の芳香族基と反応性の側鎖を有する2価の芳香族基
    から選ばれる一種以上であり、反応性の側鎖をもたない
    2価の芳香族基と反応性の側鎖を有する2価の芳香族基
    のモル比が100/0から0/100の範囲にある。た
    だし、A1 ,A3 ,R1 〜R6 ,m,nは繰り返し単位
    ごとに異なってもよい。〕からなり、式Iで示される繰
    り返し単位と、式IIで示される繰り返し単位のモル比が
    100/0から1/99の範囲にあるオルガノポリシロ
    キサン側鎖を有するポリベンゾビスオキサゾール。
  2. 【請求項2】 式III において、mが1である請求項1
    記載のオルガノポリシロキサン側鎖を有するポリベンゾ
    ビスオキサゾール。
  3. 【請求項3】 A3 中の反応性の側鎖がエチレン性不飽
    和結合を有する有機基である請求項1又は2記載のオル
    ガノポリシロキサン側鎖を有するポリベンゾビスオキサ
    ゾール。
  4. 【請求項4】 式III において、R2 〜R5 がメチル基
    である請求項1,2又は3記載のオルガノポリシロキサ
    ン側鎖を有するポリベンゾビスオキサゾール。
  5. 【請求項5】 下記式IV 【化3】 〔式中、Xはハロゲン基であり、R1 〜R6 およびm,
    nは請求項1と同じ意味である。〕で示されるハロゲン
    化フタル酸官能性オルガノポリシロキサン、反応性の側
    鎖をもたない芳香族ジカルボン酸ハロゲン化物、および
    反応性の側鎖を有する芳香族ジカルボン酸ハロゲン化物
    と下記式V 【化4】 〔式中、R7 はアルキル基であり、A1 は請求項1と同
    じ意味である。〕で示される芳香族ジアミノジヒドロキ
    シ化合物のシリル化物を反応させて、繰り返し単位が下
    記式VI及びVII 【化5】 〔式中、R7 はアルキル基であり、A1 〜A3 は請求項
    1と同じ意味である。〕からなり、式VIで表される繰り
    返し単位と、式VII で示される繰り返し単位のモル比が
    100/0から1/99の範囲にあり、A3 のうち反応
    性の側鎖を持たない2価の芳香族基と反応性の側鎖を有
    する2価の芳香族基のモル比が100/0から0/10
    0の範囲にあるオルガノポリシロキサン側鎖を有するシ
    リル化ポリヒドロキシアミドを合成し、これを加熱環化
    させる請求項1記載のオルガノポリシロキサン側鎖を有
    するポリベンゾビスオキサゾールの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のオルガノポリシロキサン
    側鎖を有するシリル化ポリヒドロキシアミドを加水分解
    させて、繰り返し単位が下記式VIII及びIX 【化6】 〔式中、A1 〜A3 は請求項1と同じ意味を表わす。〕
    からなり、式VIIIで示される繰り返し単位と、式IXで示
    される繰り返し単位のモル比が100/0から1/99
    の範囲にあり、A3 のうち反応性の側鎖を持たない2価
    の芳香族基と反応性の側鎖を有する2価の芳香族基のモ
    ル比が100/0から0/100の範囲にあるオルガノ
    ポリシロキサン側鎖を有するポリヒドロキシアミドを生
    成させ、これを加熱環化する請求項1記載のオルガノポ
    リシロキサン側鎖を有するポリベンゾビスオキサゾール
    の製造方法。
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