JPH0761988A - ハロゲン化フタル酸官能性オルガノポリシロキサンおよびその製造方法 - Google Patents

ハロゲン化フタル酸官能性オルガノポリシロキサンおよびその製造方法

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JPH0761988A
JPH0761988A JP21031093A JP21031093A JPH0761988A JP H0761988 A JPH0761988 A JP H0761988A JP 21031093 A JP21031093 A JP 21031093A JP 21031093 A JP21031093 A JP 21031093A JP H0761988 A JPH0761988 A JP H0761988A
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phthalic acid
polysiloxane
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Maki Ito
真樹 伊藤
章人 ▲榊▼原
Akito Sakakibara
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 側鎖型共重合体を合成するためのマクロモノ
マーとして有用な、ハロゲン化フタル酸官能性の新規な
オルガノポリシロキサン及びその製造方法を提供する。 【構成】 下記式Iで示されるハロゲン化フタル酸官能
性オルガノポリシロキサン: 【化1】 〔式中、Xはハロゲン、R1 は2価の有機基、R2 〜R
6 は1価の有機基、nは1以上の整数、mは1又は
2。〕。この化合物は下記式IIで示される化合物を無機
ハロゲン化物と反応させて得られる。 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なオルガノポリシ
ロキサンおよびその製造方法に関するものである。さら
に詳しくは、ハロゲン化フタル酸官能性の新規なオルガ
ノポリシロキサンおよびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、活発に研究が進められているマク
ロモノマーとは、重合し得る官能基を持ったポリマー
(オリゴマーも含む)であり、枝としてグラフト共重合
体に組み込むことにより、枝の長さや数等のコントロー
ルされたグラフト共重合体を得ることができる〔総説と
して、山下雄也編、マクロモノマーの化学と工業、アイ
ピーシー(1989)、川上雄資、高分子、37巻、2
64ページ(1988)、中絛善樹、高分子、39巻、
452ページ(1990)などが挙げられる〕。
【0003】これまでに知られているマクロモノマーの
多くは、ビニルフェニル基、アクリロイル基もしくはメ
タクリロイル基を末端重合基として持つもので、主とし
て連鎖重合用のものであった。一方、逐次重合用のマク
ロモノマーとしては、末端にジオール、ジカルボン酸、
ジカルボン酸エステル、ジアミン、フェノール等を持つ
ものが報告されている〔手塚ら、 Polymer, 30巻、 553
ページ (1989) 、手塚ら、Macromolecules, 24巻、 122
ページ (1991) 、川上ら、 Polym.Bull., 25巻、 521ペ
ージ (1991) 、大川ら、特開平1−132634、長瀬ら、 M
akromol.Chem.Rapid Commun., 11巻、 185ページ (199
0) 、長瀬ら、特開平1−185327、K.M.Snowら、 CAP−
2,025,289(1991/06/23) 等参照〕。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、重合基
としてフタル酸ハロゲン化物を有するオルガノポリシロ
キサンおよびその製造方法は未だ知られていない。この
ポリシロキサンを用いることにより、オルガノポリシロ
キサン側鎖を有し、主鎖がポリエステル、ポリアリレー
ト、ポリアミド、ポリベンゾビスオキサゾール等である
新規のポリマーを合成できると期待される。本発明は、
上記ような側鎖型共重合体を合成するためのマクロモノ
マーとして有用な、ハロゲン化フタル酸官能性の新規な
オルガノポリシロキサンおよびその製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記式I
【0006】
【化3】
【0007】で示され、式中においてXはハロゲン基、
1 は2価の炭素原子数2以上の有機基、R2 〜R6
同一または異なる1価の有機基、nは1以上の整数で、
4 ,R5 は繰り返し単位ごとに異なってもよく、mが
1または2であるハロゲン化フタル酸官能性オルガノポ
リシロキサンである。
【0008】式IにおいてXはハロゲン基であり、好ま
しくは塩素原子である。R1 で示される2価の有機基は
炭素原子数2〜20のものが好ましく、アルキレン基、
オキシアルキレン基、フェニレンアルキレン基、フェニ
レンオキシアルキレン基等を例示することができるが、
原料合成の容易さからはオキシアルキレン基が好まし
い。R2 〜R6 は1価の有機基であり、好ましくは炭素
原子数1〜10のものであり、これにはメチル基、エチ
ル基、プロピル基、オクチル基等のアルキル基、2−フ
ェニルエチル基、2−フェニルプロピル基、3,3,3
−トリフルオロプロピル基等の置換アルキル基、フェニ
ル基等のアリール基、またはトリル基等の置換アリール
基が例示される。中でもR2 〜R5 については好ましく
はメチル基およびフェニル基であり、さらに経済的観点
からメチル基であることが好ましい。R6 については原
料であるヒドロオルガノポリシロキサンの原料の入手の
容易さから、メチル基、n−ブチル基、 sec−ブチル
基、tert−ブチル基、およびフェニル基が好ましい。n
は正の整数であり、好ましくは1〜5000、さらに好
ましくは3〜1000である。
【0009】式Iにおける各置換基はベンゼン環のいず
れの位置に結合していてもよい。
【0010】本発明のオルガノポリシロキサンは、以下
に述べる方法により製造することができる。すなわち、
下記式III
【0011】
【化4】
【0012】〔式中、R8 は末端にエチレン性不飽和結
合を有する有機基で、mは1または2である。〕で示さ
れる末端オレフィンを有する化合物のカルボキシル基を
保護した化合物と下記式IV
【0013】
【化5】
【0014】〔式中、R2 〜R6 およびnは上記と同じ
意味である。〕で示される末端ヒドロオルガノポリシロ
キサンとを、触媒存在下でヒドロシリル化反応させた
後、カルボキシル基の保護基を除去することにより下記
式V
【0015】
【化6】
【0016】〔式中、R1 〜R6 およびm,nは上記と
同じ意味である。〕で示されるフタル酸を有するオルガ
ノポリシロキサンを合成し、その後、カルボキシル基を
シリル化して下記式II
【0017】
【化7】
【0018】〔式中、R7 はアルキル基であり、R1
6 及びm,nは上記と同じ意味である。〕で示される
シリル化フタル酸を有するオルガノポリシロキサンを合
成し、これを無機ハロゲン化物と反応させることにより
得られる。式III の化合物のカルボキシル基の保護をシ
リル化により行なう場合には、ポリシロキサンIVとのヒ
ドロシリル化反応により生成するポリシロキサンが式II
で示されるポリシロキサンにほかならないので、保護基
を除去せずに直接無機ハロゲン化物と反応させてもよ
い。
【0019】式III で表される末端オレフィンを有する
化合物では、各置換基はベンゼン環のいずれの位置に結
合していてもよく、
【0020】
【化8】
【0021】等を例示することができる。R8 として
は、−CH=CH2 , −CH2CH =CH2 , −CH 2CH2CH=CH2 ,
−CH(CH3)CH =CH2 , −(CH2)6CH=CH2 , −OCH =C
H2 , −OCH2CH=CH2 , −OCH2CH2CH =CH2 , −OCH(C
H3)CH=CH2 , −O(CH2)6CH =CH2 等が例示されるが、
原料の入手の容易さからは−OCH =CH2 , −OCH2CH=CH
2 , −OCH2CH2CH =CH2 , −OCH(CH3)CH=CH2 , −O(CH
2)6CH =CH2 等が好ましい。これらの化合物は一般には
市販されていないが、後に参考例として示す方法等によ
り合成することができる。
【0022】ヒドロシリル化反応を行なうためのカルボ
キシル基の保護はメチル、エチル、メトキシメチル、t
−ブチル、ベンジル、β−p−トルエンスルホニルエチ
ル、トリアルキルシリル等でのエステル化が例示される
が、生成物からの保護基の除去の容易さからはトリアル
キルシリルエステル化が好ましい。シリル化剤として
は、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラ
ン、トリフェニルクロロシラン、メチルジエチルブロモ
シラン等のトリアルキルハロシラン、もしくはヘキサメ
チルジシラザン、N,N−ジエチルアミノトリメチルシ
ラン、N,O−ビス(トリメチルシリル)カーバメー
ト、N−トリメチルシリルイミダゾール等の窒素含有シ
リル化剤が例示される。
【0023】トリアルキルハロシランを用いる場合に
は、塩基を共存させて、副生するハロゲン化水素を中和
するのが好ましい。窒素含有シリル化剤を用いる場合は
トリメチルクロロシラン、硫酸アンモニウム等の触媒を
添加してもよい。シリル化の反応は溶媒中でも行なえる
が、溶媒を省略することもできる。溶媒としては、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒、ヘ
キサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、アセ
トン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、クロロホルム、ト
リクロロエチレン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素
溶媒、さらには、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド等が例示される。反応温度は0〜200℃、好
ましくは20〜140℃である。
【0024】式IVで示される末端ヒドロオルガノポリシ
ロキサンは、公知の方法により製造できる。
【0025】式III で示される末端オレフィンを有する
化合物のカルボキシル基を保護した化合物と式IVで示さ
れる末端ヒドロオルガノポリシロキサンとのヒドロシリ
ル化反応は、触媒の存在下で、好ましくは溶媒中で行な
われる。触媒としては、塩化白金酸、白金−ジビニルテ
トラメチルジシロキサン錯体、白金炭素等の白金系触媒
を用いるのがもっとも一般的であるが、 (Ph3P)3RhCl,
(Ph2PH)3RhCl, (Ph3P) 3(CO)RhH、さらにCo(I),P
d(II),Ru(II)などの遷移金属触媒も用いること
ができる。但し前記式においてPhはフェニル基を表わ
す。触媒の量は、通常炭素−炭素二重結合1モルに対し
て1/104 〜1/102 モル程度がよい。溶媒として
は、上記各種溶媒に加えてメタノール、エタノール、プ
ロパノール等のアルコール系溶媒も用いることができ
る。反応温度は0〜200℃、好ましくは40〜110
℃で、乾燥した不活性雰囲気下で行なわれるが、触媒に
よっては少量の酸素の混入が望ましい。
【0026】ヒドロシリル化反応により生成したフタル
酸エステルを有するポリシロキサンの保護基を除去する
ことにより、式Vで示されるフタル酸を有するオルガノ
ポリシロキサンが得られる。通常、カルボン酸ハロゲン
化物はカルボン酸を無機ハロゲン化物と反応させること
により得られる。無機ハロゲン化物としては塩化ホスホ
リル、塩化チオニル、五塩化リン、三塩化リンなどが例
示されるが、中でも塩化チオニルは沸点が低く、副生成
物が気体または低沸点化合物であるため、生成物との分
離が容易であるという利点がある。しかし、これらの無
機ハロゲン化物とカルボン酸との反応ではポリシロキサ
ンの主鎖切断反応を起こす酸が生成するため、式Vのポ
リシロキサンには適用できない。ところが、式Vのポリ
シロキサンをシリル化し、式IIで表されるシリル化フタ
ル酸を有するオルガノポリシロキサンに変換した後、こ
れらの無機ハロゲン化物と反応させると、副生成物はト
リアルキルハロシラン等となり、ポリシロキサンの主鎖
切断反応を起こさずに酸ハロゲン化物を合成することが
できる。
【0027】シリル化は、上記と同様の方法で行なうこ
とができる。シリル化ポリシロキサンと無機ハロゲン化
物、好ましくは塩化チオニルとの反応は上記溶媒中でも
行なえるが、溶媒を省略することもできる。塩化亜鉛、
ピリジン、ヨウ素、トリエチルアミン等を触媒として併
用することもできるが、用いなくてもよい。反応温度は
−50℃〜140℃、好ましくは−30℃〜120℃で
ある。
【0028】上記式III の化合物のカルボキシル基の保
護をシリル化により行なう場合には、ポリシロキサンIV
とのヒドロシリル化反応により、式IIで表されるシリル
化ポリシロキサンが生成するので、保護基を除去せずに
直接無機ハロゲン化物と反応させてもよい。
【0029】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳しく説明
するが、この発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0030】参考例1 (2−(3−ブテニロキシ)テレフタル酸の合成)公知
の方法によりブロモテレフタル酸から合成したヒドロキ
シテレフタル酸3.76gに、1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕ウンデセン6.62g、ベンゼン100
mlを加え加熱した後、ベンゼン38mlに溶解させたブロ
モエタン6.76gを滴下し、19時間還流させた。生
成した塩を濾別後、濃縮した濾液をカラムクロマトグラ
フィーにより精製し、ヒドロキシテレフタル酸ジエチル
4.66g(収率94.8%)を無色の液体として得
た。
【0031】次に、得られたヒドロキシテレフタル酸ジ
エチル3.55gをジメチルホルムアミド100mlに溶
解させ、粉砕した水酸化ナトリウム640mgに加えた。
これを氷浴中で冷却した後、ジメチルホルムアミド20
mlに溶解させた4−ブロモ−1−ブテン4.03gを滴
下した。16時間攪拌した後、溶媒を減圧下留去し、ジ
エチルエーテルを残渣に加えエーテルに不溶な塩を濾過
した。濃縮した濾液をカラムクロマトグラフィーにより
精製し、2−(3−ブテニロキシ)テレフタル酸ジエチ
ル1.74g(収率39.9%)を無色の液体として得
た。
【0032】さらに、得られた2−(3−ブテニロキ
シ)テレフタル酸ジエチル1.74gをエタノール12
mlに溶解させ、氷浴中、粉砕した水酸化カリウム1.9
5gのエタノール(17ml)溶液に滴下した。沈殿した
白色固体を回収し、水に溶解させた後、希塩酸で中和す
ることにより、2−(3−ブテニロキシ)テレフタル酸
1.15g(収率81.8%)を白色結晶として得た。
【0033】実施例1 (塩化テレフタロイルを末端にもつポリシロキサンの合
成1)参考例1で合成した2−(3−ブテニロキシ)テ
レフタル酸1.00gに硫酸アンモニウム10mgとヘキ
サメチルジシラザン7.65gを加え、60℃で24時
間攪拌した。硫酸アンモニウムを除いた後、減圧下で過
剰のヘキサメチルジシラザンを留去し、2−(3−ブテ
ニロキシ)テレフタル酸ビストリメチルシリル1.58
g(収率98.1%)を無色の液体として得た。
【0034】次に、得られた2−(3−ブテニロキシ)
テレフタル酸ビストリメチルシリル1.58gを乾燥ト
ルエン29mlに溶解させ、塩化白金酸の3%イソプロピ
ルアルコール溶液70μlを加えた後、下記式
【0035】
【化9】
【0036】で示される末端ヒドロポリシロキサン(n
=26.9)8.12gをトルエン18mlに溶解させた
溶液を滴下し、60℃で4時間攪拌した。トルエンを留
去した後、残渣にシエチルエーテルと水を加え、エーテ
ル可溶分をカラムクロマトグラフィーにより精製し、
5.90gのテレフタル酸を末端にもつポリシロキサン
を淡黄色ガム状の固体として得た(収率60.6%)。
末端(β)付加体のみが得られた。
【0037】さらに、得られたテレフタル酸を末端にも
つポリシロキサン2.70gに硫酸アンモニウム10mg
とヘキサメチルジシラザン7.65gを加え、60℃で
24時間攪拌し、前述した2−(3−ブテニロキシ)テ
レフタル酸のシリル化と同様に処理を行なって、テレフ
タル酸ビストリメチルシリルを末端にもつポリシロキサ
ンを淡黄色粘性液体として得た。
【0038】続いてこれに、塩化チオニル1.96gを
加え、80℃で3時間攪拌した。減圧下で過剰の塩化チ
オニル等を除き、2.70gの塩化テレフタロイルを末
端にもつポリシロキサンを淡黄色粘性液体として得た
(収率98%)。
【0039】1HNMRスペクトル(CDCl3 中)
δ (ppm):8.01 (d, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.63 (s, 1
H), 4.13 (t, 2H), 1.87 (m, 2H), 1.55 (m, 2H), 1.30
(m, 4H), 0.86 (t, 3H), 0.59 (t, 2H), 0.52 (t, 2
H), 0.13〜−0.02 (m, 167.4H)。
【0040】実施例2,3 (塩化テレフタロイルを末端にもつポリシロキサンの合
成2,3)実施例1と同様の方法で、重合度の異なる塩
化テレフタロイルを末端にもつポリシロキサンを合成し
た。表1にその結果を示す。O−Si(CH3)2 −O基
の相対量が異なる以外は、実施例1と同様のNMRスペ
クトルが得られた。
【0041】
【表1】
【0042】参考例2 (2,5−ビス(3−ブテニロキシ)テレフタル酸の合
成)参考例1と同様の方法により、2,5−ジヒドロキ
シテレフタル酸4.10gを出発物質として用いて2,
5−ジヒドロキシテレフタル酸ジエチル4.86g(収
率92.5%)を合成し、同ジエチルエステル4.00
gから2,5−ビス(3−ブテニロキシ)テレフタル酸
ジエチル2.26g(収率39.7%)を、さらに2,
5−ビス(3−ブテニロキシ)テレフタル酸ジエチル
2.11gから2,5−ビス(3−ブテニロキシ)テレ
フタル酸1.50g(収率84.2%)を得た。
【0043】実施例4 (ポリシロキサン鎖が2本置換した塩化テレフタロイル
の合成)参考例2で合成した2,5−ビス(3−ブテニ
ロキシ)テレフタル酸1.31gとn=26.9の末端
ヒドロポリシロキサン15.5gを用いて、実施例1と
同様の方法でポリシロキサン鎖が2本置換したテレフタ
ル酸10.8g(収率65%)を得、さらに同テレフタ
ル酸5.43gからポリシロキサン鎖が2本置換した塩
化テレフタロイル5.31g(収率97.0%)を合成
した。
【0044】1HNMRスペクトル(CDCl3 中)
δ (ppm):7.62 (s, 2H), 4.12 (t, 2H), 1.87 (m, 2
H), 1.56 (m, 2H), 1.30 (m, 4H), 0.86 (t, 3H), 0.56
(m, 4H), 0.18〜−0.03 (m, 334.8H)。
【0045】
【発明の効果】本発明のオルガノポリシロキサンは、逐
次重合反応性のあるフタル酸ハロゲン化物を有している
ため、適当なモノマーと反応させることにより、オルガ
ノポリシロキサン側鎖を有し、主鎖がポリエステル、ポ
リアリレート、ポリアミド、ポリベンゾビスオキサゾー
ル等である新規のポリマーを合成できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式I 【化1】 〔式中、Xはハロゲン基、R1 は2価の炭素原子数2以
    上の有機基、R2 〜R6は同一または異なる1価の有機
    基、nは1以上の整数、R4 ,R5 は繰り返し単位ごと
    に異なってもよく、mは1または2である。〕で示され
    るハロゲン化フタル酸官能性オルガノポリシロキサン。
  2. 【請求項2】 式Iにおいて、mが1である請求項1の
    ハロゲン化フタル酸官能性オルガノポリシロキサン。
  3. 【請求項3】 式Iにおいて、R2 〜R5 がメチル基で
    ある請求項1又は2のハロゲン化フタル酸官能性オルガ
    ノポリシロキサン。
  4. 【請求項4】 下記式II 【化2】 〔式中、R7 はアルキル基、R1 〜R6 およびm,nは
    請求項1と同様である。〕で示されるシリル化フタル酸
    を有するオルガノポリシロキサンを、無機ハロゲン化物
    と反応させる請求項1に記載の式Iで示されるハロゲン
    化フタル酸官能性オルガノポリシロキサンの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002060492A (ja) * 2000-08-22 2002-02-26 Chisso Corp 変性ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法
JP2010180421A (ja) * 2010-05-28 2010-08-19 Chisso Corp 変性ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法

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