JP3263280B2 - 電動式チェーンソーのチェーン停止装置 - Google Patents
電動式チェーンソーのチェーン停止装置Info
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- B27—WORKING OR PRESERVING WOOD OR SIMILAR MATERIAL; NAILING OR STAPLING MACHINES IN GENERAL
- B27B—SAWS FOR WOOD OR SIMILAR MATERIAL; COMPONENTS OR ACCESSORIES THEREFOR
- B27B17/00—Chain saws; Equipment therefor
- B27B17/08—Drives or gearings; Devices for swivelling or tilting the chain saw
- B27B17/083—Devices for arresting movement of the saw chain
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Description
ーのチェーン停止装置に関する。
電動式チェーンソーにあっては、手を保護するため前方
のハンドルの前にハンドガードを取り付けたり、切断用
チェーンの駆動を停止させるためのブレーキ装置とし
て、ブレーキドラムを取り巻く様にブレーキ帯を配置す
ると共に、ハンドガードを操作して前記ブレーキ帯の一
端を引っ張っることにより、該ブレーキ帯でブレーキド
ラムを締め上げてチェーンを停止させる様にしたものが
知られている。
では、モータの駆動スイッチをOFFにした後も、モー
タの慣性回転がなくなるまでの間(数秒程度)、チェー
ンが回り続ける場合がある。このような状態でチェーン
が地面に触れたり、打ち付けられたりするとチェーン自
体が損傷し、しばしばチェーンを交換する必要があっ
た。また、加工材を不用意に傷つけることもあった。さ
らに、作業者はチェーンが完全に停止するまで次の作業
にかかれず、作業性が悪いという問題があった。
に、速やかにチェーンの回転を停止することのできる電
動式チェーンソーのチェーン停止装置を提供することを
目的とする。
明の効果】本発明の電動式チェーンソーのチェーン停止
装置は、ハウジングから前方へ突出したガイドバーに巻
回された切断用チェーンと、該チェーンのスプロケット
に対してクラッチ機構を介して回転動力を与える電動モ
ータと、ON位置に操作されたときに前記電動モータを
駆動し、OFF位置に操作されたときに前記電動モータ
を停止させるトリガ部材とを備えた電動式チェーンソー
において、前記スプロケットに固定されたブレーキドラ
ムの内側に前記クラッチ機構を配置すると共に、前記ク
ラッチ機構を係合状態から非係合状態へと変化させるク
ラッチ解除部材と、前記ブレーキドラムの内側面に係合
して制動力を加える制動部材と、前記トリガ部材がON
位置からOFF位置へと変化したとき、前記クラッチ解
除部材及び前記制動部材を動作させるトリガ連係手段と
を備えることを特徴とする。
ON位置からOFF位置へと操作されたときには、トリ
ガ連係手段が機能して、クラッチ解除部材及び制動部材
を動作させる。クラッチ解除によってモータの慣性によ
る回転力が断ち切られると共に、さらに、制動部材によ
る制動が加わるので、スプロケットは速やかに停止す
る。よって、チェーンの回転も速やかに停止する。
だけではなく、クラッチを切ることによって制動の確実
性を高めている。そして、かかる構成を採用すればこ
そ、制動部材には過大な摩擦力が加わらず、制動部材が
損傷し難いという有利な効果を得ることができる。よっ
て、本発明のチェーン停止装置によれば、長期に渡って
安定したチェーン停止性能を発揮することができる。
ン停止装置において、前記クラッチ機構を、前記ブレー
キドラムの内面に形成した噛合歯と、前記電動モータに
よって回転される回転軸と共に回転し、かつ該回転軸の
軸方向に摺動し得るように取り付けられ、前記ブレーキ
ドラムの噛合歯に対して噛み合い得る噛合部品と、該噛
合部品をブレーキドラムに対して付勢する噛合付勢部材
とにより構成し、前記クラッチ解除部材を、前記噛合付
勢部材に抗して前記クラッチ噛合部品を摺動させること
によってクラッチ機構を非係合状態とするよう構成する
とよい。なお、噛合付勢部材としては、噛合部品をブレ
ーキドラムに押圧するように付勢するものであってもよ
いし、引き付けるように付勢するものであってもよい。
ては、ブレーキドラムと噛合部品とを回転軸の軸方向に
当接させ、両者の当接面に噛合歯を形成するようにする
とよい。他の方法としては、ブレーキドラムに筒状の部
品を突設させ、この筒状の部品の内側に噛合歯に相当す
るスプライン溝か、逆のスプライン結合用突起を形成し
ておき、噛合部品とスプライン結合させるようにしても
よい。
方式ではなく摩擦方式としてもよいのであるが、噛み合
い方式とするほうが高負荷に耐えることができて、チェ
ーンソーの駆動力伝達機構として有利となる。また、噛
合付勢部材による付勢力自体をそれほど高いものとして
おかなくてもよく、その結果、押し戻しや引き戻しが楽
になってクラッチ解除動作を素早く実行することができ
るという利点もある。
ーン停止装置において、前記クラッチ解除部材に、前記
制動部材を動作させる役割を兼務させ、クラッチ解除の
開始をブレーキ制動の開始より前に実行させるように構
成するとよい。このように構成しておくと、クラッチ解
除とブレーキ制動とをタイミングよく連係させることが
可能となり、制動部材に負担をかけることなくチェーン
を停止させることができる点で有利である。また、兼務
により部品点数も少なくて済むという利点もある。
ン停止装置において、前記制動部材を、ブレーキドラム
の周壁に制動力を加えるブレーキシューにより構成し、
前記噛合部品に鍔部を設けると共に、前記クラッチ解除
部材を、前記回転軸に対して直交する方向に摺動可能な
摺動部品で構成し、該摺動部品に、前記噛合部品の鍔部
に向かって突出する凸部を形成すると共に、該凸部を直
接又は間接に前記鍔部に当接させる位置へ摺動部品を摺
動したときにクラッチ非係合状態とするようになし、該
凸部を鍔部に直接又は間接に当接させる位置へ摺動する
ときにブレーキドラムに対して制動力を加える状態とな
るように、前記摺動部品にブレーキシューを取り付ける
ようにするとよい。この様に構成すれば、摺動部品があ
る方向へ摺動することでクラッチ解放とブレーキ制動と
を兼務することができる。また、噛合部品に鍔部を張り
出させておき、ここを押すなり引くなりする様にしたこ
とで、回転軸と共に回転している噛合部品に対する押し
戻し又は引き戻しが簡単となる。
のであってもよいし、くぼみの中で飛び出しているよう
なものであってもよい。凸部は、ブレーキシューがブレ
ーキドラムへ当接し始める位置へ移動するよりも前に噛
合部品を摺動させるような位置に設けておくとよい。な
お、凸部を間接に鍔部に当接させる構成を採用するとき
は、凸部によって揺動や摺動をする何等かの介在部品を
設置することとなる。
ーン停止装置において、前記トリガ連係手段を、トリガ
部材がON位置からOFF位置へと変化したことを検出
するトリガOFF検出手段と、該トリガOFF検出手段
によるトリガOFF位置への変化が検出されたときに前
記クラッチ解除部材を動作させるクラッチ解除動作手段
とにより構成し、該クラッチ解除動作手段を、前記摺動
部品を摺動動作させるソレノイドと、該ソレノイドへの
電源供給手段とで構成することができる。トリガONか
らトリガOFFへの変化の検出に当たっては、電動モー
タの駆動回路における通電状況から簡単に検出すること
ができる。また、トリガ部材の位置変化を検出するよう
にしてもよい。ソレノイドを用いることにより、クラッ
チ解除部材を瞬間的に摺動させることができる。
停止装置において、前記ソレノイドと前記摺動部品とを
てこ部品を介在させて連結し、該てこ部品の支点と、該
てこ部品と前記ソレノイドとを連結した力点との間に、
該てこ部品と前記摺動部品とを連結した作用点を位置せ
しめるとよい。ソレノイドの力がてこの作用によって増
力され、ブレーキシューをブレーキドラムに強く接触さ
せることができるので、ソレノイド自体としてはストロ
ークさえ十分にとることができれば、吸引力としてはそ
れほど大きくしなくてもよく、装置全体の小型化及び省
エネ化に寄与することができる。
能を達成する装置も完成している。この電動式チェーン
ソーのチェーン停止装置は、ハウジングから前方へ突出
したガイドバーに巻回された切断用チェーンと、該チェ
ーンのスプロケットに対してクラッチ機構を介して回転
動力を与える電動モータと、ON位置に操作されたとき
に前記電動モータを駆動し、OFF位置に操作されたと
きに前記電動モータを停止させるトリガ部材とを備えた
電動式チェーンソーにおいて、前記クラッチ機構を係合
状態から非係合状態へと変化させるクラッチ解除部材
と、前記スプロケットに固定されたブレーキドラムに制
動力を加える制動部材と、前記トリガ部材がON位置か
らOFF位置へと変化したとき、前記クラッチ解除部材
及び前記制動部材を動作させるトリガ連係手段とを備
え、前記トリガ連係手段を、前記トリガ部材と機械的に
連結され、トリガ部材がON位置とOFF位置の間で操
作されるときにストローク運動をするロッド部材で構成
し、該ロッド部材を、トリガ部材がOFF位置へ操作さ
れたときに前記クラッチ解除部材を動作させる様にクラ
ッチ解除部材と連結したことを特徴とする。
置によれば、トリガ部材と連動してロッド部材がストロ
ーク運動を行い、このストローク運動に応じてクラッチ
解除部材がスライドする。そして、トリガ部材、ロッド
部材及びクラッチ解除部材は、トリガ部材がOFF位置
へ操作されたときにクラッチ解除とブレーキ制動とを行
う様な関係とされているので、トリガOFF時に速やか
にチェーンを停止させることができる上、ソレノイドの
様な高価で容積の大きな部品を必要としないので、低コ
スト化も達成することができる。
は、より具体的には、前記摺動部品に対して、ブレーキ
シューをブレーキドラムに向かって付勢するブレーキ付
勢部材を設けると共に、前記ロッド部材を、トリガON
時のストローク運動で前記ブレーキ付勢部材の付勢力を
減殺し、トリガOFF時のストローク運動で前記ブレー
キ付勢部材の付勢力を解放するように、前記摺動部品と
直接又は間接に連結するとよい。ブレーキ付勢部材を設
けることで、トリガOFF時のストローク運動を補助
し、高速化することで迅速に制動を開始することができ
る。ソレノイドの場合には、それ自体が高速に運動しよ
うとするのでこうしたブレーキ付勢部材をわざわざ設け
なくてもよかったのであるが、ロッド部材を用いた機械
式構成では、迅速な制動開始を確保する上で効果的な構
成となり、推奨されるものである。
とをてこ部品を介在させて間接的に連結し、該てこ部品
の支点と、該てこ部品と前記ロッド部材とを連結した力
点との間に、該てこ部品と前記摺動部品とを連結した作
用点を位置せしめておくとよい。こうすることで、ソレ
ノイドにおけるてこの採用と同じく、ブレーキシューを
強くブレーキドラムへ押し付ける効果があることはもち
ろんであるが、さらに、この機械式構成では次の効果が
大きい。即ち、機械式構成による場合には、どうしても
トリガ部材をONに操作しているとき、上述の様なブレ
ーキ付勢部材に抗するための力が必要となるのである
が、これがてこの増力作用によってわずかでよくなり、
使用者の指にかかる荷重を小さく抑えることができると
いう効果があるのである。この結果、本発明の所期の目
的を機械式構成により達成しつつ、しかも、トリガが重
いといったような不具合を抑えることができ、快適な操
作感を確保することができるのである。
止装置において、前記トリガ部材が再びON位置へと操
作される前に、前記制動部材による制動力を解除させる
制動解除手段を有するとよい。これは、ブレーキ制動を
解除した状態にしておくと、鋸歯の目立てやチェーンの
張り具合いの調整等のためにチェーンを回したりすると
きに楽になるからである。また、モータの慣性回転はい
つまでも続く訳ではないから、ある時間だけブレーキ制
動を効かせたら、後はスプロケットをフリーにしておい
ても構わないからである。
は、ソレノイドを一定時間だけ作動させるようにしてこ
れを容易に実現することができる。ロッド部材による機
械式駆動方式の停止装置では、ロッド部材とクラッチ解
除部材との連結関係を切り離し可能にしておくか、遊び
の大きい関係にするなどしておき、別途制動解除手段を
設けるようにすることが必要となる。
態に限らず、その要旨を逸脱しない範囲内においてさら
に種々なる形態を取ることができる。
にするため、いくつかの具体的な実施例を説明する。図
1に示す様に、実施例の電動式チェーンソー10は、ハ
ウジングから前方へ突出したガイドバーGBに巻回され
たチェーンCHを、ハウジングに内蔵された電動モータ
Mで駆動するものであり、フロントハンドル11とリヤ
ハンドル13とにより両手で持って使用できるようにな
っている。リヤハンドル13の握り部分にはトリガレバ
ー15が配置されており、フロントハンドル11の前方
にはハンドガード17が配置されている。そして、この
ハンドガード17を前方へと倒すことで機能するブレー
キ装置20が内蔵されている。また、トリガレバー15
は、電動モータMの駆動用スイッチ19の押しボタン1
9aに当接されており、この押しボタン19aを突出方
向に付勢するバネにより、常時、図示外方向に付勢され
ている。
20は、図2に拡大して示すように、スプロケットSP
に固定されたブレーキドラム21を取り巻く様に配置さ
れたスチール製のブレーキ帯23と、ハンドガード17
に係合すると共にブレーキ帯23の前方側の端23aを
固定したリンク機構25とから構成される。リンク機構
25は、ハンドガード17の係合突起17a,17bに
挟まれている前端リンクプレート31と、この前端リン
クプレート31の後方顎32に下から支えられる様に連
結係合される中間リンクプレート33と、この中間リン
クプレート33に連結されると共に、コイルスプリング
34によって常時前方へ向かって付勢されている後端リ
ンクプレート35とから構成されている。
トした図示実線の状態では、3枚のリンクプレート3
1,33,35がほぼ一直線に並んでコイルスプリング
34を押し戻し、ブレーキ帯23を緩める方向へ押し戻
し、ブレーキドラム21はフリーになっている。この状
態において、ハンドガード17を前方へ倒すと、図示二
点鎖線の様に、突起17aが前端リンクプレート31を
押し下げ、この結果、後方顎32による下支えがなくな
った中間リンクプレート33が回動し、後端リンクプレ
ート35の前方への動作を可能ならしめる。これによ
り、コイルスプリング34が一気に伸び、ブレーキ帯2
3を迅速に強く締め上げる。よって、ブレーキドラム2
1が強制的に制動され、チェーンCHが停止する。
1,図3に示す様に、ソレノイドSLによって動作され
るトリガOFF時のチェーン停止機構40も設けられて
いる。このソレノイドSLは、トリガレバー15がOF
F位置に戻されるときに動作してチェーン停止機構40
による制動を実行するように構成されている。
大して示す様に、ブレーキドラム21の内側面に係合/
離脱し得るブレーキシュー41と、このブレーキシュー
41を支持する三又状の弾性部材43と、この弾性部材
43の一つの腕43aとピン結合される揺動レバー45
と、この弾性部材43の他の二つの腕43b,43bに
よってON/OFFされるクラッチ50とから構成され
る。
金属薄板を何箇所かで折り曲げて成形したものであっ
て、2本の長い腕43b,43bが板バネとして機能し
得るものである(以下、43bをバネ腕という)。揺動
レバー45は、弾性部材43よりも厚い金属板を折り曲
げて形成されており、剛体にて形成されている。
は、図4(C)に示す様に、図示下方へ飛び出るように
V折部43cが形成されている。そして、このV折部4
3cに対して、図示上方から嵌合するV字金具46aが
ハウジングのブロック46bから張り出す様に固定され
ている。
分の構造は、図5に示す様に、長孔45dとピン48a
とから構成され、揺動レバー45の揺動動作時に弾性部
材43がスムーズにスライド運動を実施し得る様になっ
ている。なお、図1に示すように、バネ腕43bにまっ
すぐにスライド運動をさせるように、ガイド面48が設
けられている。
ソレノイドSLにピン結合されている。この結合でも、
上記の弾性部材43と揺動レバー45との結合部分と同
様に、長孔45bとスプリングピン48bとにより両者
がスムーズに動ける様な工夫がなされている。一方、揺
動レバー45の反対側の端部45cは、ハウジングにネ
ジ48cで軸支されている。この軸支位置が揺動支点と
なっている。そして、弾性部材43は、この揺動レバー
45の中程に上記の様な長孔45dとピン48aとによ
り結合されている。
又の合流部分で、図4(C)でいうと上方に折り曲げら
れた第4の腕43eに固着される形で支持されている。
クラッチ50は、回転軸51に長孔51aとピン51b
とを介して摺動自在に取り付けられた鍔付のクラッチ雄
部品53と、ブレーキドラム21の内面に形成されたク
ラッチ雌部品55とからなる。クラッチ雄部品53とク
ラッチ雌部品55の対向面には、噛み合い用の凹凸歯5
3a,55aが形成されている。そして、クラッチ雄部
品53の方は、常時、コイルスプリング57にて噛み合
い方向に付勢されている。なお、回転軸51とブレーキ
ドラム21とはフリーとなっており、クラッチ機構50
を介して駆動力の伝達がON/OFFされるようになっ
ている。また、回転軸51は、図3に示した様に、ベベ
ルギヤBBGを介してモータMに駆動される また、クラッチ雄部品53の鍔53bは、先ほど説明し
たバネ腕43bに接触し得る様な外径とされている。そ
して、バネ腕43bとクラッチ雄部品53とは、V折部
43cがV字金具46aと嵌合した状態ではクラッチ雄
部品53の鍔53bを押圧せず、V折部43cがV字金
具46aに乗り上げたときにクラッチ雄部品53の鍔5
3bを押圧する様な取付位置関係となっている。なお、
クラッチ雄部品53は、図4(D)に示すように、円筒
部内に土手部53cを備えており、この土手部53cで
挟む様にしてピン51bと係合している。
ーン停止機構40の動作について説明する。まず、ソレ
ノイドSLがOFFとなっているとき、即ち、ソレノイ
ドSLの鉄心SLaが図5のの位置まで飛び出してい
るときは、揺動レバー45は実線の位置にある。従っ
て、バネ腕43bのV折部43cはV字金具46aと嵌
合する位置へ戻っている。このため、ブレーキシュー4
1はブレーキドラム21から離間した位置になり、クラ
ッチ50は図4(A)の噛み合い状態になっている。
ドラム21及びスプロケットSPが共に回転し、チェー
ンCHが駆動され得ることになる。なお、回転軸51が
停止しているときも、ブレーキシュー41が離間状態に
あるので、比較的容易にチェーンを回転させることがで
きる。よって、チェーンCHの張り直しや鋸刃の目立て
作業などを楽に実施することができる。
心SLaは図5のの位置へと引っ込む。このため、揺
動レバー45が図示2点鎖線の様にソレノイドSL側へ
引き寄せられる方向に揺動し、弾性部材43を引っ張
る。この結果、弾性部材43は、図4(C)に2点鎖線
で示す様に、V折部43cがV字金具46aを乗り上げ
る様にスライドする。このため、同図(B)から分かる
様に、クラッチ雄部品53が押し下げられてクラッチ5
0の係合が解除され、回転軸51からの回転動力がブレ
ーキドラム21及びスプロケットSPには伝わらなくな
る。
すように、ブレーキシュー41がブレーキドラム21の
内面に押し付けられる。この結果、ブレーキドラム21
は速やかに停止する。なお、このとき、バネ腕43b
は、V折部43cがV字金具46aを完全に乗り越えて
しまわないような寸法に形成されているのが一つのポイ
ントである。この様な寸法関係にあることから、図4
(C)に示す様に、ソレノイドSLがONとなったとき
にはバネ腕43bが全体として図示下方へ湾曲した付勢
状態となる。この様な状態になるからこそ、クラッチ雄
部品53が押し下げられ、確実にクラッチの係合が解除
されるのである。また、これと同時に、バネ腕43bに
は図示実線の元の位置へ復帰しようとする弾性エネルギ
が蓄積されることとなり、ソレノイドSLをOFFにし
てやるだけで、それ以上に外部から力を加えなくても自
然に元の状態に復する様にもなっている。
0は、ソレノイドSLがONにされると動作してスプロ
ケットSPの回転を停止させ、ソレノイドSLがOFF
になると、スプロケットSPが回転可能な状態へと自動
的に復帰する。なお、バネ腕43bの力が弱くてソレノ
イドSLをOFFにしただけでは元の状態に復帰し難い
場合には、例えば、揺動レバー45を押し戻す方向に付
勢力を加える様にバネを設置しておいてもよい。
0を、図6に基づいて説明する。駆動回路100は、交
流電源ACに接続されたモータ駆動回路110に、さら
に蓄電回路120と、スイッチ監視回路130と、ソレ
ノイド駆動回路140とを追加したものである。
サC1を中心に構成され、電圧降下用のコンデンサC2
及び抵抗器R1,R2や定電圧化のためのツェナダイオ
ードZD1等を備えている。そして、スイッチ19がO
NとされてモータMが駆動されている最中にこのコンデ
ンサC1に一定の電力を蓄電しておく役割を果たしてい
る。
135を中心に構成され、コンパレータ135へのa端
子側とb端子側の電圧に差を設けるための抵抗器R3,
R4,R5,R6や、a端子側の電圧を素早く落とすた
めの抵抗器R7等を備えている。そして、b端子側には
蓄電回路120のコンデンサC1の両端が結線されてお
り、スイッチ19がOFFになったときにコンデンサC
1からの放電によって電圧の低下がa端子側よりもゆっ
くりとなされるように構成されている。コンデンサC1
と抵抗器R5,R6にてRC充放電回路を構成し、コン
パレータ135の片方の入力端子について電圧降下が遅
延して生じる様にしてあるのである。
いては、スイッチ19がONとなっている時には、a端
子側の方がb端子側よりも電圧が高いのでコンパレータ
135はロウレベル信号を出力している。そして、スイ
ッチ19がOFFとなった瞬間に、図7に示すように、
a端子,b端子共に電圧が低下し始めるものの両者の電
圧低下の速さが相違するので、スイッチOFF後速やか
にa端子側の方が電圧が低い状態に変化する(時刻T
1)。このタイミングにおいてコンパレータ135の出
力はハイレベルに反転する。そして、さらに時間が経過
してb端子側の電圧も完全に低下してしまうと(時刻T
2)、再びコンパレータ135の出力はロウレベルに戻
る。
イッチ19がOFFになった瞬間にハイレベル信号を出
力し始め、一定時間(T2−T1)が経過すると再び出
力をロウレベルに戻すという動作を実行する。この出力
はソレノイド駆動回路140に入力されている。
心に構成され、電流制限用抵抗器R8やFET保護用の
ツェナダイオードZD2等により構成されている。FE
Tには、前述のコンパレータ135からの出力が入力さ
れている。従って、FETは、スイッチ19がOFFと
なった直後の時刻T1にONとなり、時刻T2にOFF
となる様に動作する。
れた回路中に取り付けられており、スイッチ19を介す
ることなく交流電源ACからの電力供給を受けることが
できる様に構成されている。そして、上流側には半波整
流用のダイオードD1が設けられ、下流側に上述のFE
Tが組み込まれた状態となっている。
がOFFとなった直後の時刻T1にONとなり、時刻T
2にOFFとなる様に制御されることとなる。また、ソ
レノイド通電期間T2−T1は、図8に示す様に、ソレ
ノイドSLがONとなっている間にモータMが確実に停
止してしまうように設定しておく。従って、ソレノイド
SLが再びOFFとなったときには、モータMが確実に
停止しているので、チェーンCHが再び駆動されてしま
うということがない。
せるためのコンデンサC3〜C4や、FETの保護とソ
レノイドSLのフライホイール効果を狙ったフリーホイ
ーリングダイオードD2や、半波整流用のダイオードD
3,D4も配置されている。以上説明した様に、本実施
例によれば、トリガレバー15を離してスイッチ19を
OFFにした直後に、一定期間だけソレノイドSLがO
Nとなり、クラッチ50の切り離しとブレーキドラム2
1の制動とを実施する。クラッチ50が切り離されてい
る上にブレーキドラム21が制動されるので、スプロケ
ットSPの回転は速やかに停止する。そして、一定時間
後にソレノイドSLは再びOFFとなるが、このときに
は既にモータMは確実に停止しているのでスプロケット
SPが再び駆動されてしまうことはない。そして、ソレ
ノイドSLがOFFとなるのに伴ってチェーン停止機構
40が元の状態に自動的に復帰するので、チェーンCH
を手で引っ張って回すことは容易である。よって、チェ
ーンCHの手入れ等に支障を来さない。また、次にトリ
ガレバー15を押し込んだとき、これを離すまではコン
パレータ135の出力がロウレベルであり続けるので、
チェーンCHの駆動を阻害することもない。
源ACで共用するので、ソレノイドON期間中、必要な
電力を安定して供給することができ、チェーン停止機構
40の確実な動作を保証している。別途電源を設けると
なると、専用のバッテリーなどが必要となり、装置が大
型化するので、あまり望ましくなく、実施例の様に電源
共用型とするのが有利である。
ての変形例を説明する。他の回路例としては、例えば、
図9(A)に示す様に、スイッチSWのON/OFF状
態を監視する電圧監視回路Bと、この電圧監視回路Bが
スイッチOFFを検知することによってリセットスター
トされるデジタルタイマーTと、このデジタルタイマー
Tがスタートしてからタイムアップするまで駆動信号を
出力するソレノイド駆動回路Dとから構成してもよい。
この場合も、図示の様に、ソレノイドSLへの駆動電力
は交流電源ACを共用するようにしておくとよい。
路Bと、電圧監視回路BがスイッチOFFを検出したら
駆動信号を出力するソレノイド駆動回路Dとを設けると
共に、スイッチONとなっている間にソレノイドSLを
駆動するのに必要な電力を蓄積しておくコンデンサCN
Dを配置するようにしてもよい。
間内だけソレノイドSLをONにできるという点では、
変わりがない。ただし、コンデンサCNDによりソレノ
イドSLへ駆動電力を供給する場合には、このコンデン
サCNDとして大型のものが必要となり、装置の大型化
を招く点で若干不利になる。
施例を説明する。図10に示す様に、第2実施例の電動
式チェーンソー60は、第1実施例と類似する構成を有
するが、ソレノイドSLに代えて、リンク機構によって
トリガOFF時のチェーン停止機構70を駆動して、ク
ラッチ解除と制動とを行うように構成したものである。
なお、ハンドガード17を倒した時の制動機構は第1実
施例と全く同じである。
に拡大して示す様に、第1実施例のチェーン停止機構4
0と類似した構造をしており、ブレーキシュー71と、
このブレーキシュー71を支持する球技用ラケットの枠
に類似する形状の支持金具73と、この支持金具73の
腕部73aとピン結合される揺動レバー75と、この支
持金具73の枠部73bによってON/OFFされるク
ラッチ90とから構成される。
(C)に示す様に、途中にローマ字の「M」に類似した
形状に折り曲げてM折部73cが形成されている。そし
て、このM折部73cは、ハウジング側のブロック76
aにリベット76bで固定された揺動爪77の上面に当
接されている。揺動爪77はスプリング77aによって
揺動爪を常に図示時計まわりに付勢されている。また、
枠部73bには長孔73dが設けられ、この長孔73d
内に挿通固定されているネジ78aによってストローク
を規制されつつガイドされている。
結合部分の構造は、第1実施例と同様に、長孔75aと
ピン78bとから構成され、揺動レバー75の揺動動作
時に支持金具73がスムーズにスライド運動を実施し得
る様になっている。ブレーキシュー71は、支持金具7
3の腕部73aの根元の部分から金具の面に対して立ち
上げられた立上腕73eに固着される形で支持されてい
る。そして、この立上腕73eの背後には、ハウジング
側に形成したボックス状ケース76cに収納されるよう
にしてコイルスプリング79が設置され、ブレーキシュ
ー71をブレーキドラム21に対して押し付ける方向に
常時付勢している。
リンクロッド80の一端80aにピン78cにて結合さ
れている。リンクロッド80の他端80bは、トリガ部
材85の腕部85aの先端にピン78dを介して結合さ
れている。トリガ部材85は、図10,図13に示すよ
うに、手指により押圧される押圧部85bの前方側に設
けた支点85cの周りに回動するように構成されてい
る。そして、この支点85cを挟んで押圧部85bと反
対側に腕部85aが伸ばされている。従って、図13に
示すように、トリガ部材85を押し込んでいるときに
は、腕部85aが支点85cの周りに時計方向へ回動
し、リンクロッド80を押し出す(二点鎖線の状態)。
逆に、トリガ部材85から指を離した状態では、スイッ
チ19の押しボタン19aのバネによる付勢力と、ブレ
ーキシュー71背面のコイルスプリング79による付勢
力とにより、トリガ部材85を図示反時計方向へ回動さ
せ、リンクロッド80を引き戻す様に動作する(図示実
線の状態)。
てトリガON時には圧縮荷重を受けることとなるので、
座屈強度をアップするように、金属板で形成されたリン
クロッド80の中程をプレス加工によって膨出させてい
る。クラッチ機構90は、図12(A),(B)に拡大
して示す様に、第1実施例のクラッチ50とほぼ同様の
構成からなり、回転軸91に対して回転方向に一体化さ
れているけれども軸方向には摺動自在となっているクラ
ッチ雄部品93と、ブレーキドラム21側に設けられた
クラッチ雌部品95と、クラッチ雄部品93を背後から
クラッチ雌部品95に向かって押圧付勢するコイルスプ
リング97とによって構成されている。回転軸91に
は、90度間隔で2本の軸方向溝91aが設けられてお
り、クラッチ雄部品93にもこれと対応する位置に溝9
3aが設けられている。そして、両溝91a,93aの
間にスチールボール92が収納され、上述の様な回転方
向に一体化しかつ軸方向に摺動自在な関係にてクラッチ
雄部品93を回転軸91に固定している。また、クラッ
チ雄部品93は鍔93bを有している。この鍔部93b
は、揺動爪77に接触し得る様な外径とされている。そ
して、揺動爪77がM折部73cによって押し下げられ
たときこの、鍔部93bを押し下げてクラッチ解除の状
態とするように構成されている。
チェーン停止機構70の動作について説明する。まず、
トリガOFFとなっているときは、リンクロッド80及
び揺動レバー75は、図13の実線の位置にある。従っ
て、M折部73cは、図12(C)の上段側の図のよう
に、揺動爪77を押し下げる位置へ移動している。この
ため、クラッチ機構90は、図12(B)に示す様に雌
雄が切り離された状態となり、回転軸91からの回転動
力がブレーキドラム21及びスプロケットSPに伝わら
ない状態となる。一方、ブレーキシュー71は、図13
に実線で示す様に、コイルスプリング79によって押し
出される位置へと移動しており、ブレーキドラム21及
びスプロケットSPには制動力が加わることとなる。よ
って、トリガ部材85をOFFにすれば、直ちにクラッ
チ90が解除されると共にブレーキシュー71による制
動力が加えられ、速やかにチェーンCHを停止させるこ
とができる。
込むと、リンクロッド80及び揺動レバー75は、図1
3の二点鎖線の位置に移動する。従って、M折部73c
は、図12(C)の下段側の図のように、揺動爪77は
上からの押圧がなくなり、クラッチ雄部品93の鍔部9
3bを介するコイルスプリング97の付勢力、および、
スプリング77aの付勢力を受け、図示時計まわりに揺
動する。こうして、クラッチ機構90は、図12(A)
に示す様に雌雄が結合した状態となる。また、ブレーキ
シュー71は、図13に二点鎖線で示す様に、コイルス
プリング79を押し縮めた位置へと押し戻され、ブレー
キドラム21及びスプロケットSPには制動力が加わら
なくなる。よって、トリガ部材85をONにすれば、直
ちにクラッチ90が結合されると共にブレーキシュー7
1による制動力が解除され、モータMからの駆動力が速
やかにスプロケットSPに加えられ、チェーンCHを回
転させる。
構のみによってトリガOFF時のチェーン停止を迅速に
実現することができる点で、第1実施例よりも低コスト
の構成となっている。なお、各実施例では、V折部43
c、M折部73cを設ける位置により、最初にクラッチ
が解放され始め、クラッチ解放後に本格的な制動がかか
るように、クラッチ解放と制動とが時差をもって実行さ
れるように工夫してある。これにより、無理なく制動を
加えることができている。
て、クラッチ解放及びブレーキ制動を実行している。こ
れにより、第1実施例ではソレノイドの吸引力をそれほ
ど高くしなくても強い制動力を発揮することができ、装
置の小型化及びコスト抑制に効果を発揮している。第2
実施例では、トリガONとした場合の指にかかる負荷を
抑制することで、快適な操作感を達成している。
明は、上記実施例に限定されるものではなく、本発明の
要旨を逸脱しない限りさらに種々なる形態にて実施する
ことが可能である。例えば、第1実施例ではクラッチO
FFとブレーキONが一つのソレノイドにて実行されて
いるが、クラッチのON/OFF機構とブレーキのON
/OFF機構とを別々の駆動部材で駆動するようにして
もよい。
向に形成した凹凸歯53a,55aを噛み合わせる様に
したが、スプライン結合の様な方式を用いてクラッチ係
合をなすようにしてもよい。いずれにしろ、摩擦クラッ
チ方式と比べると、スプリング57をそれほど強いもの
としておかなくてもよいという利点がある。そして、ス
プリング57がそれほど強くない分、簡単にクラッチを
切ることができるという利点もある。
軸51,91との結合は、各実施例の様なピン51bと
長孔51aを用いたりスチールボール92と溝91a,
93aを用いる構成に限らず、スプライン結合を用いる
などしてもよいことはいうまでもない。
して示す正面図である。
ードと連動したチェーン停止機構の拡大図である。
して示す平面図である。
し、(A)はクラッチ係合状態の断面図、(B)はクラ
ッチが切れた状態の断面図、(C)はクラッチ係脱とブ
レーキ作動とが連動して行われる様子を示す説明図、
(D)はクラッチ雄部品と回転軸との係合関係を示す説
明図である。
ラッチ係脱とブレーキ作動とが連動して行われる様子を
示す説明図である。
構成図である。
の電圧監視の様子を示す説明図である。
ータ停止時期との関係を示す説明図である。
である。
断して示す正面図である。
断して示す平面図である。
示し、(A)はクラッチ係合状態の断面図、(B)はク
ラッチが切れた状態の断面図、(C)はクラッチ係脱動
作に当たっての揺動爪の動きを示す説明図である。
クラッチ係脱とブレーキ作動とが連動して行われる様子
を示す説明図である。
ンドル、13・・・リヤハンドル、15・・・トリガレ
バー、17・・・ハンドガード、19・・・駆動用スイ
ッチ、21・・・ブレーキドラム、40・・・チェーン
停止機構、41・・・ブレーキシュー、43・・・弾性
部材、43b・・・バネ腕、43c・・・V折部、45
・・・揺動レバー、46a・・・V字金具、50・・・
クラッチ機構、51・・・回転軸、53・・・クラッチ
雄部品、53b・・・鍔、55・・・クラッチ雌部品、
57・・・コイルスプリング、60・・・電動式チェー
ンソー、70・・・チェーン停止機構、71・・・ブレ
ーキシュー、73・・・支持金具、73c・・・M折
部、73d・・・長孔、73e・・・立上腕、75・・
・揺動レバー、77・・・揺動爪、79・・・コイルス
プリング、80・・・リンクロッド、85・・・トリガ
部材、90・・・クラッチ機構、91・・・回転軸、9
3・・・クラッチ雄部品、93b・・・鍔部、95・・
・クラッチ雌部品、97・・・コイルスプリング、10
0・・・駆動回路、110・・・モータ駆動回路、12
0・・・蓄電回路、130・・・スイッチ監視回路、1
35・・・コンパレータ、140・・・ソレノイド駆動
回路、AC・・・交流電源、B・・・電圧監視回路、C
H・・・チェーン、D・・・ソレノイド駆動回路、GB
・・・ガイドバー、M・・・電動モータ、SP・・・ス
プロケット、SL・・・ソレノイド、SW・・・スイッ
チ、T・・・デジタルタイマー。
Claims (10)
- 【請求項1】 ハウジングから前方へ突出したガイドバ
ーに巻回された切断用チェーンと、 該チェーンのスプロケットに対してクラッチ機構を介し
て回転動力を与える電動モータと、 ON位置に操作されたときに前記電動モータを駆動し、
OFF位置に操作されたときに前記電動モータを停止さ
せるトリガ部材とを備えた電動式チェーンソーにおい
て、前記スプロケットに固定されたブレーキドラムの内側に
前記クラッチ機構を配置すると共に、 前記クラッチ機構を係合状態から非係合状態へと変化さ
せるクラッチ解除部材と、前記ブレーキドラムの内側面に係合して 制動力を加える
制動部材と、 前記トリガ部材がON位置からOFF位置へと変化した
とき、前記クラッチ解除部材及び前記制動部材を動作さ
せるトリガ連係手段とを備えることを特徴とする電動式
チェーンソーのチェーン停止装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の電動式チェーンソーのチ
ェーン停止装置において、 前記クラッチ機構を、前記ブレーキドラムの内面に形成
した噛合歯と、前記電動モータによって回転される回転
軸と共に回転し、かつ該回転軸の軸方向に摺動し得るよ
うに取り付けられ、前記ブレーキドラムの噛合歯に対し
て噛み合い得る噛合部品と、該噛合部品をブレーキドラ
ムに対して付勢する噛合付勢部材とにより構成し、 前記クラッチ解除部材を、前記噛合付勢部材に抗して前
記クラッチ噛合部品を摺動させることによってクラッチ
機構を非係合状態とするよう構成することを特徴とする
電動式チェーンソーのチェーン停止装置。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の電動式チェ
ーンソーのチェーン停止装置において、 前記クラッチ解除部材に、前記制動部材を動作させる役
割を兼務させ、クラッチ解除の開始をブレーキ制動の開
始より前に実行させるように構成することを特徴とする
電動式チェーンソーのチェーン停止装置。 - 【請求項4】 請求項2又は請求項3記載の電動式チェ
ーンソーのチェーン停止装置において、 前記制動部材を、ブレーキドラムの周壁に制動力を加え
るブレーキシューにより構成し、 前記噛合部品に鍔部を設けると共に、 前記クラッチ解除部材を、前記回転軸に対して直交する
方向に摺動可能な摺動部品で構成し、該摺動部品に、前
記噛合部品の鍔部に向かって突出する凸部を形成すると
共に、該凸部を直接又は間接に前記鍔部に当接させる位
置へ摺動部品を摺動したときにクラッチ非係合状態とす
るようになし、 該凸部を鍔部に直接又は間接に当接させる位置へ摺動す
るときにブレーキドラムに対して制動力を加える状態と
なるように、前記摺動部品にブレーキシューを取り付け
ることを特徴とする電動式チェーンソーのチェーン停止
装置。 - 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれか記載の電
動式チェーンソーのチェーン停止装置において、 前記トリガ連係手段を、トリガ部材がON位置からOF
F位置へと変化したことを検出するトリガOFF検出手
段と、該トリガOFF検出手段によるトリガOFF位置
への変化が検出されたときに前記クラッチ解除部材を動
作させるクラッチ解除動作手段とにより構成し、 該クラッチ解除動作手段を、前記摺動部品を摺動動作さ
せるソレノイドと、該ソレノイドへの電源供給手段とで
構成することを特徴とする電動式チェーンソーのチェー
ン停止装置。 - 【請求項6】 請求項5記載の電動式チェーンソーのチ
ェーン停止装置において、 前記ソレノイドと前記摺動部品とをてこ部品を介在させ
て連結し、該てこ部品の支点と、該てこ部品と前記ソレ
ノイドとを連結した力点との間に、該てこ部品と前記摺
動部品とを連結した作用点を位置せしめたことを特徴と
する電動式チェーンソーのチェーン停止装置。 - 【請求項7】 請求項1〜請求項4のいずれか記載の電
動式チェーンソーのチェーン停止装置において、 前記トリガ連係手段を、前記トリガ部材と機械的に連結
され、トリガ部材がON位置とOFF位置の間で操作さ
れるときにストローク運動をするロッド部材で構成し、
該ロッド部材を、トリガ部材がOFF位置へ操作された
ときに前記クラッチ解除部材を動作させる様にクラッチ
解除部材と連結したことを特徴とする電動式チェーンソ
ーのチェーン停止装置。 - 【請求項8】 請求項7記載の電動式チェーンソーのチ
ェーン停止装置において、 前記摺動部品に対して、ブレーキシューをブレーキドラ
ムに向かって付勢するブレーキ付勢部材を設けると共
に、 前記ロッド部材を、トリガON時のストローク運動で前
記ブレーキ付勢部材の付勢力を減殺し、トリガOFF時
のストローク運動で前記ブレーキ付勢部材の付勢力を解
放するように、前記摺動部品と直接又は間接に連結する
ことを特徴とする電動式チェーンソーのチェーン停止装
置。 - 【請求項9】 請求項8記載の電動式チェーンソーのチ
ェーン停止装置において、 前記ロッド部材と前記摺動部品とをてこ部品を介在させ
て間接的に連結し、該てこ部品の支点と、該てこ部品と
前記ロッド部材とを連結した力点との間に、該てこ部品
と前記摺動部品とを連結した作用点を位置せしめたこと
を特徴とする電動式チェーンソーのチェーン停止装置。 - 【請求項10】 請求項1〜請求項9のいずれか記載の
電動式チェーンソーの停止装置において、 前記トリガ部材が再びON位置へと操作される前に、前
記制動部材による制動力を解除させる制動解除手段を有
することを特徴とする電動式チェーンソーのチェーン停
止装置。
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