JP3261006B2 - 電動式チェーンソーのチェーン停止装置 - Google Patents

電動式チェーンソーのチェーン停止装置

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JP3261006B2
JP3261006B2 JP11735595A JP11735595A JP3261006B2 JP 3261006 B2 JP3261006 B2 JP 3261006B2 JP 11735595 A JP11735595 A JP 11735595A JP 11735595 A JP11735595 A JP 11735595A JP 3261006 B2 JP3261006 B2 JP 3261006B2
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雅樹 近藤
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B27WORKING OR PRESERVING WOOD OR SIMILAR MATERIAL; NAILING OR STAPLING MACHINES IN GENERAL
    • B27BSAWS FOR WOOD OR SIMILAR MATERIAL; COMPONENTS OR ACCESSORIES THEREFOR
    • B27B17/00Chain saws; Equipment therefor
    • B27B17/08Drives or gearings; Devices for swivelling or tilting the chain saw
    • B27B17/083Devices for arresting movement of the saw chain

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動式チェーンソーの
チェーン停止装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
電動式チェーンソーにあっては、手を保護するため前方
のハンドルの前にハンドガードを取り付けたり、切断用
チェーンの駆動を停止させるためのブレーキ装置とし
て、ブレーキドラムを取り巻く様にブレーキ帯を配置す
ると共に、ハンドガードを操作して前記ブレーキ帯の一
端を引っ張っることにより、該ブレーキ帯でブレーキド
ラムを締め上げてチェーンを停止させる様にしたものが
知られている。
【0003】しかしながら、従来の電動式チェーンソー
では、モータの駆動スイッチをOFFにした後も、モー
タの慣性回転がなくなるまでの間(数秒程度)、チェー
ンが回り続ける場合がある。このような状態でチェーン
が地面に触れたり、打ち付けられたりするとチェーン自
体が損傷し、しばしばチェーンを交換する必要があっ
た。また、加工材を不用意に傷つけることもあった。さ
らに、作業者はチェーンが完全に停止するまで次の作業
にかかれず、作業性が悪いという問題があった。
【0004】そこで、本発明は、スイッチOFFされた
時に、速やかにチェーンの回転を停止することのできる
電動式チェーンソーのチェーン停止装置を提供すること
を目的とし、併せて、その後でチェーンを回転フリーに
して、鋸歯の目立てやチェーン張り具合いの調整をやり
易くすることをも目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本発明の
電動式チェーンソーのチェーン停止装置は、ハウジング
から前方へ突出したガイドバーに巻回された切断用チェ
ーンと、該チェーンのスプロケットに回転動力を与える
電動モータとを備えた電動式チェーンソーにおいて、
記電動モータにより回転される回転軸の回転を前記スプ
ロケットに固定されたブレーキドラムに伝達するクラッ
チ機構と、前記ブレーキドラムを制動すると共に、前記
クラッチ機構の係合を解くクラッチ離脱手段を兼ねる制
動手段と、該制動手段を動作させるソレノイドと、前記
電動モータがスイッチOFFとされた後、所定期間だけ
前記ソレノイドを駆動する駆動回路と、該駆動回路によ
ってソレノイドが駆動されていないとき、前記制動手段
を非制動状態に復帰させる復帰手段とを備えることを特
徴とする。
【0006】このチェーン停止装置によれば、スイッチ
OFFとされると駆動回路がソレノイドをONにして制
動手段を働かせる。これによって、ブレーキドラムに制
動力が加わると共に、クラッチ機構の係合が解かれて、
チェーンが停止する。そして、一定期間経過するとソレ
ノイドがOFFになり、復帰手段の作用によって制動手
段が非制動状態に復帰される。この結果、電動モータの
慣性力によりチェーンが回り続けることが防止されると
共に、スイッチOFFの状態においてチェーンが再び回
転フリーの状態に復帰されるので、鋸歯の目立てやチェ
ーン張り具合いの調整作業などを容易に行うことができ
る。
【0007】ここで、この電動式チェーンソーのチェー
ン停止装置において、前記制動手段が、電動モータによ
り回転される回転軸とブレーキドラムとの係合を解くク
ラッチ離脱手段を兼ねるように構成している。クラッチ
解除の状態にすることによって、それほど強い制動力を
加えなくてもスプロケットの回転を確実に停止できるよ
うになるからである。
【0008】なお、このクラッチ機構としては、前記ブ
レーキドラムに形成した噛合歯と、前記回転軸と共に回
転しかつ軸方向に摺動し得るように取り付けられ、前記
ブレーキドラムの噛合歯に対して噛み合い得る噛合部品
と、該噛合部品をブレーキドラムに対して押圧付勢する
押圧付勢部材と、該押圧付勢部材に抗して前記クラッチ
噛合部品を押し戻すクラッチ解除部材とから構成すると
よい。そして、前記クラッチ解除部材を、前記回転軸に
対して直交する方向に摺動可能な摺動部品と、該摺動部
品に設けられ、前記噛合部品に突設した鍔部と当接して
これを押し戻す凸部とにより構成すると共に、前記摺動
部品には、該凸部を鍔部に当接させる位置へ摺動すると
きにブレーキドラムに対して制動力を加える状態となる
ようにブレーキシューを取り付けるとよい。
【0009】また、これらの電動式チェーンソーのチェ
ーン停止装置において、前記駆動回路を、前記スイッチ
OFFを検出するスイッチOFF検出回路と、スイッチ
OFFが検出されたときに所定期間だけソレノイド駆動
電源とソレノイドとを導通させる駆動信号出力回路とか
ら構成するとよい。
【0010】このような駆動信号出力回路は、例えば、
スイッチOFF検出によって動作を開始するタイマー機
能を有する回路を用いて所定期間だけ駆動信号を出力す
る様に構成することができる。タイマー回路は、計数を
行うデジタル素子などで構成してもよいが、コンパレー
タの片方の入力端子にRC充放電回路を装着し、当該片
方の入力端子の電圧降下を遅延させることでスイッチO
N時のコンパレータ出力とスイッチOFF後所定期間内
のコンパレータ出力とが反転するようにしてタイマー機
能を発揮させるようにしてもよい。
【0011】そして、特に、前記電動モータへの駆動電
源を、前記ソレノイド駆動電源として兼用する様に回路
を構成するとよい。ソレノイド駆動電源を別に設けても
よいのであるが、そうすると装置全体が大型化する。ま
た、電動モータの駆動電源を兼用することにより、ソレ
ノイドに対して常に安定した電力を供給することができ
る。よって、制動の信頼性が増す。
【0012】このように電動モータとソレノイドとで駆
動電源を兼用させるには、例えば、電動モータのスイッ
チを通すことなくソレノイドと駆動電源とを接続してお
き、この途中にスイッチング素子などを配置し、このス
イッチング素子をモータ駆動用のスイッチがOFFとな
った後所定期間だけONすることによってソレノイドへ
と電力を供給するようにしてやればよい。
【0013】なお、前記所定期間は、スイッチOFF後
に電動モータが停止するのに十分な期間を設定しておく
とよい。
【0014】
【実施例】次に、実施例について説明する。図1に示す
様に、実施例の電動式チェーンソー10は、ハウジング
から前方へ突出したガイドバーGBに巻回されたチェー
ンCHを、ハウジングに内蔵された電動モータMで駆動
するものであり、フロントハンドル11とリヤハンドル
13とにより両手で持って使用できるようになってい
る。リヤハンドル13の握り部分にはトリガレバー15
が配置されており、フロントハンドル11の前方にはハ
ンドガード17が配置されている。そして、このハンド
ガード17を前方へと倒すことで機能するブレーキ装置
20が内蔵されている。また、トリガレバー15は、電
動モータMの駆動用スイッチ19の押しボタン19aに
当接されており、この押しボタン19aを突出方向に付
勢するバネにより、常時、図示外方向に付勢されてい
る。
【0015】ハンドガード17と連動したブレーキ装置
20は、図2に拡大して示すように、スプロケットSP
に固定されたブレーキドラム21を取り巻く様に配置さ
れたスチール製のブレーキ帯23と、ハンドガード17
に係合すると共にブレーキ帯23の前方側の端23aを
固定したリンク機構25とから構成される。リンク機構
25は、ハンドガード17の係合突起17a,17bに
挟まれている前端リンクプレート31と、この前端リン
クプレート31の後方顎32に下から支えられる様に連
結係合される中間リンクプレート33と、この中間リン
クプレート33に連結されると共に、コイルスプリング
34によって常時前方へ向かって付勢されている後端リ
ンクプレート35とから構成されている。
【0016】そして、ハンドガード17を定位置にセッ
トした図示実線の状態では、3枚のリンクプレート3
1,33,35がほぼ一直線に並んでコイルスプリング
34を押し戻し、ブレーキ帯23を緩める方向へ押し戻
し、ブレーキドラム21はフリーになっている。この状
態において、ハンドガード17を前方へ倒すと、図示二
点鎖線の様に、突起17aが前端リンクプレート31を
押し下げ、この結果、後方顎32による下支えがなくな
った中間リンクプレート33が回動し、後端リンクプレ
ート35の前方への動作を可能ならしめる。これによ
り、コイルスプリング34が一気に伸び、ブレーキ帯2
3を迅速に強く締め上げる。よって、ブレーキドラム2
1が強制的に制動され、チェーンCHが停止する。
【0017】ところで、このチェーンソー10は、図
1,図3に示す様に、ソレノイドSLによって動作され
るトリガOFF時のチェーン停止機構40も設けられて
いる。このソレノイドSLは、トリガレバー15がOF
F位置に戻されるときに動作してチェーン停止機構40
による制動を実行するように構成されている。
【0018】チェーン停止機構40は、図4,図5に拡
大して示す様に、ブレーキドラム21の内側面に係合/
離脱し得るブレーキシュー41と、このブレーキシュー
41を支持する三又状の弾性部材43と、この弾性部材
43の一つの腕43aとピン結合される揺動レバー45
と、この弾性部材43の他の二つの腕43b,43bに
よってON/OFFされるクラッチ50とから構成され
る。
【0019】弾性部材43は、図4(C)に示す様に、
金属薄板を何箇所かで折り曲げて成形したものであっ
て、2本の長い腕43b,43bが板バネとして機能し
得るものである(以下、43bをバネ腕という)。揺動
レバー45は、弾性部材43よりも厚い金属板を折り曲
げて形成されており、剛体にて形成されている。
【0020】弾性部材43のバネ腕43bの先端近くに
は、図4(C)に示す様に、図示下方へ飛び出るように
V折部43cが形成されている。そして、このV折部4
3cに対して、図示上方から嵌合するV字金具46aが
ハウジングのブロック46bから張り出す様に固定され
ている。
【0021】弾性部材43と揺動レバー45との結合部
分の構造は、図5に示す様に、長孔45dとピン48a
とから構成され、揺動レバー45の揺動動作時に弾性部
材43がスムーズにスライド運動を実施し得る様になっ
ている。なお、図1に示すように、バネ腕43bにまっ
すぐにスライド運動をさせるように、ガイド面48が設
けられている。
【0022】揺動レバー45は、その自由端45a側を
ソレノイドSLにピン結合されている。この結合でも、
上記の弾性部材43と揺動レバー45との結合部分と同
様に、長孔45bとスプリングピン48bとにより両者
がスムーズに動ける様な工夫がなされている。一方、揺
動レバー45の反対側の端部45cは、ハウジングにネ
ジ48cで軸支されている。この軸支位置が揺動支点と
なっている。そして、弾性部材43は、この揺動レバー
45の中程に上記の様な長孔45dとピン48aとによ
り結合されている。
【0023】ブレーキシュー41は、弾性部材43の三
又の合流部分で、図4(C)でいうと上方に折り曲げら
れた第4の腕43eに固着される形で支持されている。
クラッチ50は、回転軸51に長孔51aとピン51b
とを介して摺動自在に取り付けられた鍔付のクラッチ雄
部品53と、ブレーキドラム21の内面に形成されたク
ラッチ雌部品55とからなる。クラッチ雄部品53とク
ラッチ雌部品55の対向面には、噛み合い用の凹凸歯5
3a,55aが形成されている。そして、クラッチ雄部
品53の方は、常時、コイルスプリング57にて噛み合
い方向に付勢されている。なお、回転軸51とブレーキ
ドラム21とはフリーとなっており、クラッチ機構50
を介して駆動力の伝達がON/OFFされるようになっ
ている。また、回転軸51は、図3に示した様に、ベベ
ルギヤBBGを介してモータMに駆動される また、クラッチ雄部品53の鍔53bは、先ほど説明し
たバネ腕43bに接触し得る様な外径とされている。そ
して、バネ腕43bとクラッチ雄部品53とは、V折部
43cがV字金具46aと嵌合した状態ではクラッチ雄
部品53の鍔53bを押圧せず、V折部43cがV字金
具46aに乗り上げたときにクラッチ雄部品53の鍔5
3bを押圧する様な取付位置関係となっている。なお、
クラッチ雄部品53は、図4(D)に示すように、円筒
部内に土手部53cを備えており、この土手部53cで
挟む様にしてピン51bと係合している。
【0024】次に、図4及び図5に基づいて、このチェ
ーン停止機構40の動作について説明する。まず、ソレ
ノイドSLがOFFとなっているとき、即ち、ソレノイ
ドSLの鉄心SLaが図5のの位置まで飛び出してい
るときは、揺動レバー45は実線の位置にある。従っ
て、バネ腕43bのV折部43cはV字金具46aと嵌
合する位置へ戻っている。このため、ブレーキシュー4
1はブレーキドラム21から離間した位置になり、クラ
ッチ50は図4(A)の噛み合い状態になっている。
【0025】よって、回転軸51が回転すればブレーキ
ドラム21及びスプロケットSPが共に回転し、チェー
ンCHが駆動され得ることになる。なお、回転軸51が
停止しているときも、ブレーキシュー41が離間状態に
あるので、比較的容易にチェーンを回転させることがで
きる。よって、チェーンCHの張り直しや鋸刃の目立て
作業などを楽に実施することができる。
【0026】一方、ソレノイドSLがONとなると、鉄
心SLaは図5のの位置へと引っ込む。このため、揺
動レバー45が図示2点鎖線の様にソレノイドSL側へ
引き寄せられる方向に揺動し、弾性部材43を引っ張
る。この結果、弾性部材43は、図4(C)に2点鎖線
で示す様に、V折部43cがV字金具46aを乗り上げ
る様にスライドする。このため、同図(B)から分かる
様に、クラッチ雄部品53が押し下げられてクラッチ5
0の係合が解除され、回転軸51からの回転動力がブレ
ーキドラム21及びスプロケットSPには伝わらなくな
る。
【0027】また、図4(C)及び図5に2点鎖線で示
すように、ブレーキシュー41がブレーキドラム21の
内面に押し付けられる。この結果、ブレーキドラム21
は速やかに停止する。なお、このとき、バネ腕43b
は、V折部43cがV字金具46aを完全に乗り越えて
しまわないような寸法に形成されているのが一つのポイ
ントである。この様な寸法関係にあることから、図4
(C)に示す様に、ソレノイドSLがONとなったとき
にはバネ腕43bが全体として図示下方へ湾曲した付勢
状態となる。この様な状態になるからこそ、クラッチ雄
部品53が押し下げられ、確実にクラッチの係合が解除
されるのである。また、これと同時に、バネ腕43bに
は図示実線の元の位置へ復帰しようとする弾性エネルギ
が蓄積されることとなり、ソレノイドSLをOFFにし
てやるだけで、それ以上に外部から力を加えなくても自
然に元の状態に復する様にもなっている。
【0028】この様に、本実施例のチェーン停止機構4
0は、ソレノイドSLがONにされると動作してスプロ
ケットSPの回転を停止させ、ソレノイドSLがOFF
になると、スプロケットSPが回転可能な状態へと自動
的に復帰する。なお、バネ腕43bの力が弱くてソレノ
イドSLをOFFにしただけでは元の状態に復帰し難い
場合には、例えば、揺動レバー45を押し戻す方向に付
勢力を加える様にバネを設置しておいてもよい。
【0029】次に、このソレノイドSLの駆動回路10
0を、図6に基づいて説明する。駆動回路100は、交
流電源ACに接続されたモータ駆動回路110に、さら
に蓄電回路120と、スイッチ監視回路130と、ソレ
ノイド駆動回路140とを追加したものである。
【0030】蓄電回路120は、470μFのコンデン
サC1を中心に構成され、電圧降下用のコンデンサC2
及び抵抗器R1,R2や定電圧化のためのツェナダイオ
ードZD1等を備えている。そして、スイッチ19がO
NとされてモータMが駆動されている最中にこのコンデ
ンサC1に一定の電力を蓄電しておく役割を果たしてい
る。
【0031】スイッチ監視回路130は、コンパレータ
135を中心に構成され、コンパレータ135へのa端
子側とb端子側の電圧に差を設けるための抵抗器R3,
R4,R5,R6や、a端子側の電圧を素早く落とすた
めの抵抗器R7等を備えている。そして、b端子側には
蓄電回路120のコンデンサC1の両端が結線されてお
り、スイッチ19がOFFになったときにコンデンサC
1からの放電によって電圧の低下がa端子側よりもゆっ
くりとなされるように構成されている。コンデンサC1
と抵抗器R5,R6にてRC充放電回路を構成し、コン
パレータ135の片方の入力端子について電圧降下が遅
延して生じる様にしてあるのである。
【0032】従って、このスイッチ監視回路130にお
いては、スイッチ19がONとなっている時には、a端
子側の方がb端子側よりも電圧が高いのでコンパレータ
135はロウレベル信号を出力している。そして、スイ
ッチ19がOFFとなった瞬間に、図7に示すように、
a端子,b端子共に電圧が低下し始めるものの両者の電
圧低下の速さが相違するので、スイッチOFF後速やか
にa端子側の方が電圧が低い状態に変化する(時刻T
1)。このタイミングにおいてコンパレータ135の出
力はハイレベルに反転する。そして、さらに時間が経過
してb端子側の電圧も完全に低下してしまうと(時刻T
2)、再びコンパレータ135の出力はロウレベルに戻
る。
【0033】この様に、スイッチ監視回路130は、ス
イッチ19がOFFになった瞬間にハイレベル信号を出
力し始め、一定時間(T2−T1)が経過すると再び出
力をロウレベルに戻すという動作を実行する。この出力
はソレノイド駆動回路140に入力されている。
【0034】ソレノイド駆動回路140は、FETを中
心に構成され、電流制限用抵抗器R8やFET保護用の
ツェナダイオードZD2等により構成されている。FE
Tには、前述のコンパレータ135からの出力が入力さ
れている。従って、FETは、スイッチ19がOFFと
なった直後の時刻T1にONとなり、時刻T2にOFF
となる様に動作する。
【0035】ソレノイドSLは、このFETが組み込ま
れた回路中に取り付けられており、スイッチ19を介す
ることなく交流電源ACからの電力供給を受けることが
できる様に構成されている。そして、上流側には半波整
流用のダイオードD1が設けられ、下流側に上述のFE
Tが組み込まれた状態となっている。
【0036】従って、ソレノイドSLは、スイッチ19
がOFFとなった直後の時刻T1にONとなり、時刻T
2にOFFとなる様に制御されることとなる。また、ソ
レノイド通電期間T2−T1は、図8に示す様に、ソレ
ノイドSLがONとなっている間にモータMが確実に停
止してしまうように設定しておく。従って、ソレノイド
SLが再びOFFとなったときには、モータMが確実に
停止しているので、チェーンCHが再び駆動されてしま
うということがない。
【0037】なお、上述した回路には、電圧を安定化さ
せるためのコンデンサC3〜C4や、FETの保護とソ
レノイドSLのフライホイール効果を狙ったフリーホイ
ーリングダイオードD2や、半波整流用のダイオードD
3,D4も配置されている。以上説明した様に、本実施
例によれば、トリガレバー15を離してスイッチ19を
OFFにした直後に、一定期間だけソレノイドSLがO
Nとなり、クラッチ50の切り離しとブレーキドラム2
1の制動とを実施する。クラッチ50が切り離されてい
る上にブレーキドラム21が制動されるので、スプロケ
ットSPの回転は速やかに停止する。そして、一定時間
後にソレノイドSLは再びOFFとなるが、このときに
は既にモータMは確実に停止しているのでスプロケット
SPが再び駆動されてしまうことはない。そして、ソレ
ノイドSLがOFFとなるのに伴ってチェーン停止機構
40が元の状態に自動的に復帰するので、チェーンCH
を手で引っ張って回すことは容易である。よって、チェ
ーンCHの手入れ等に支障を来さない。また、次にトリ
ガレバー15を押し込んだとき、これを離すまではコン
パレータ135の出力がロウレベルであり続けるので、
チェーンCHの駆動を阻害することもない。
【0038】また、ソレノイドSLの駆動電源を交流電
源ACで共用するので、ソレノイドON期間中、必要な
電力を安定して供給することができ、チェーン停止機構
40の確実な動作を保証している。別途電源を設けると
なると、専用のバッテリーなどが必要となり、装置が大
型化するので、あまり望ましくなく、実施例の様に電源
共用型とするのが有利である。
【0039】次に、上記実施例以外の他の回路例につい
ての変形例を説明する。他の回路例としては、例えば、
図9(A)に示す様に、スイッチSWのON/OFF状
態を監視する電圧監視回路Bと、この電圧監視回路Bが
スイッチOFFを検知することによってリセットスター
トされるデジタルタイマーTと、このデジタルタイマー
Tがスタートしてからタイムアップするまで駆動信号を
出力するソレノイド駆動回路Dとから構成してもよい。
この場合も、図示の様に、ソレノイドSLへの駆動電力
は交流電源ACを共用するようにしておくとよい。
【0040】また、同図(B)に示す様に、電圧監視回
路Bと、電圧監視回路BがスイッチOFFを検出したら
駆動信号を出力するソレノイド駆動回路Dとを設けると
共に、スイッチONとなっている間にソレノイドSLを
駆動するのに必要な電力を蓄積しておくコンデンサCN
Dを配置するようにしてもよい。
【0041】いずれの場合も、スイッチOFF後一定時
間内だけソレノイドSLをONにできるという点では、
変わりがない。ただし、コンデンサCNDによりソレノ
イドSLへ駆動電力を供給する場合には、このコンデン
サCNDとして大型のものが必要となり、装置の大型化
を招く点で若干不利になる。
【0042】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は、上記実施例に限定されるものではなく、本発明の
要旨を逸脱しない限り種々なる態様に変形することが可
能である。例えば、実施例ではクラッチOFFとブレー
キONが一つのソレノイドにて実行されているが、クラ
ッチのON/OFF機構とブレーキのON/OFF機構
とを別々の駆動部材で駆動するようにしてもよい。
【0043】また、実施例では、回転軸51の軸方向に
形成した凹凸歯53a,55aを噛み合わせる様にした
が、スプライン結合の様な方式を用いてクラッチ係合を
なすようにしてもよい。いずれにしろ、摩擦クラッチ方
式と比べると、スプリング57をそれほど強いものとし
ておかなくてもよいという利点がある。そして、スプリ
ング57がそれほど強くない分、簡単にクラッチを切る
ことができるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の電動式チェーンソーを一部破断して
示す正面図である。
【図2】 実施例の電動式チェーンソーのハンドガード
と連動したチェーン停止機構の拡大図である。
【図3】 実施例の電動式チェーンソーを一部破断して
示す平面図である。
【図4】 実施例の電動式チェーンソーの要部を示し、
(A)はクラッチ係合状態の断面図、(B)はクラッチ
が切れた状態の断面図、(C)はクラッチ係脱とブレー
キ作動とが連動して行われる様子を示す説明図、(D)
はクラッチ雄部品と回転軸との係合関係を示す説明図で
ある。
【図5】 実施例の電動式チェーンソーにおいてクラッ
チ係脱とブレーキ作動とが連動して行われる様子を示す
説明図である。
【図6】 実施例のにおけるソレノイド駆動回路の構成
図である。
【図7】 実施例のにおけるソレノイド駆動回路での電
圧監視の様子を示す説明図である。
【図8】 実施例におけるソレノイド駆動期間とモータ
停止時期との関係を示す説明図である。
【図9】 変形例としてのソレノイド駆動回路の構成図
である。
【符号の説明】
10・・・電動式チェーンソー、11・・・フロントハ
ンドル、13・・・リヤハンドル、15・・・トリガレ
バー、17・・・ハンドガード、19・・・駆動用スイ
ッチ、21・・・ブレーキドラム、40・・・チェーン
停止機構、41・・・ブレーキシュー、43・・・弾性
部材、43b・・・バネ腕、43c・・・V折部、45
・・・揺動レバー、46a・・・V字金具、46b・・
・ブロック、50・・・クラッチ機構、51・・・回転
軸、51a・・・長孔、51b・・・ピン、53・・・
クラッチ雄部品、53a・・・凹凸歯、53b・・・
鍔、55・・・クラッチ雌部品、55a・・・凹凸歯、
57・・・コイルスプリング、100・・・駆動回路、
110・・・モータ駆動回路、120・・・蓄電回路、
130・・・スイッチ監視回路、135・・・コンパレ
ータ、140・・・ソレノイド駆動回路、AC・・・交
流電源、B・・・電圧監視回路、CH・・・チェーン、
D・・・ソレノイド駆動回路、GB・・・ガイドバー、
M・・・電動モータ、SP・・・スプロケット、SL・
・・ソレノイド、SW・・・スイッチ、T・・・デジタ
ルタイマー。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B27G 19/06 B27B 17/00 - 17/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングから前方へ突出したガイドバ
    ーに巻回された切断用チェーンと、 該チェーンのスプロケットに回転動力を与える電動モー
    タとを備えた電動式チェーンソーにおいて、前記電動モータにより回転される回転軸の回転を前記ス
    プロケットに固定されたブレーキドラムに伝達するクラ
    ッチ機構と、 前記ブレーキドラムを制動すると共に、前記クラッチ機
    構の係合を解くクラッチ離脱手段を兼ねる制動手段と、 該制動手段 を動作させるソレノイドと、 前記電動モータがスイッチOFFとされた後、所定期間
    だけ前記ソレノイドを駆動する駆動回路と、 該駆動回路によってソレノイドが駆動されていないと
    き、前記制動手段を非制動状態に復帰させる復帰手段と
    を備えることを特徴とする電動式チェーンソーのチェー
    ン停止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載 の電動式チェーンソーのチ
    ェーン停止装置において、 前記駆動回路を、 前記スイッチOFFを検出するスイッチOFF検出回路
    と、 スイッチOFFが検出されたときに所定期間だけソレノ
    イド駆動電源とソレノイドとを導通させる駆動信号出力
    回路とから構成したことを特徴とする電動式チェーンソ
    ーのチェーン停止装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載 の電動式チェーンソーのチ
    ェーン停止装置において、 前記電動モータへの駆動電源を、前記ソレノイド駆動電
    源として兼用する様に回路を構成したことを特徴とする
    電動式チェーンソーのチェーン停止装置。
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