JP3769336B2 - 可搬電動式結束バンド引締装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハーネスなどの線材を結束バンドで結束して束ねるときに用いられる可搬電動式結束バンド引締め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ハーネスなどの線材を束ねることに用いる電動式結束バンド引締め装置として据置き式のものが知られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
据置き式の電動式結束バンド引締め装置はその設置場所でしか結束作業を行うことができない。しかしながら、ハーネスなどの線材を束ねる作業を行う場所は、特定の決まった場所であるとは限らず、様々な作業現場において行われる。
【0004】
そこで、手軽に持ち運びのできる可搬式の結束バンド引締め装置が提案されているが、従来の可搬式結束バンド引締め装置は手動式であり、多くの結束作業を行うには多大な労力が必要になるという問題があった。
【0005】
本発明は以上の問題に鑑みてなされたものであり、手軽に持ち運びのできる可搬式の結束バンド引締め装置でありながら電動モータを駆動源として動作させることのできる可搬電動式結束バンド引締め装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る可搬電動式結束バンド引締め装置は、前位置とその前位置から所定間隔を隔てた後位置との間で前後移動されて、上記前位置から上記後位置へ後退するときに結束バンドを保持し、上記後位置から上記前位置へ前進するときに上記結束バンドの保持状態を解除するバンド保持具と、このバンド保持具が取り付けられてそのバンド保持具を上記前位置と上記後位置との間で前後移動させるための往復動可能な押引機構と、上記結束バンドを保持した上記バンド保持具の後退過程でそのバンド保持具に所定の大きさの前進方向の引張荷重が加わったことを検出する引張荷重検出機構と、この引張荷重検出機構が上記引張荷重を検出したときに上記バンド保持具により保持されている上記結束バンドをそのバンド保持具よりも前方位置で切断するバンド切断機構と、電動モータと、この電動モータの回転出力軸の回転運動を上記押引機構の往動に変換して上記バンド保持具を後退させる運動変換機構と、上記押引機構が往動して上記バンド保持具を後位置まで後退した後、その押引機構を復動させて上記バンド保持具を前進させる第1復帰機構とが、手で握持するための把手部とこの把手部から前方へ延び出た胴体部とを備えるハウジングに収容されており、
上記運動変換機構が、上記電動モータの回転出力軸に取り付けられた第1傘歯車と、この第1傘歯車に噛み合う第2傘歯車と、基端部が上記第2傘歯車の回転軸に回転自在に取り付けられ自由端部が上記押引機構の後端部に連結された揺動レバーと、上記回転部材に同軸に固定された蹴片と、上記揺動レバーの上記基端部に固着されかつ上記蹴片が回転するときにその蹴片により蹴られて初期位置から一定角度だけ揺動される受片と、上記蹴片により蹴られて揺動した上記受片を上記初期位置に復帰させる第2復帰機構と、を有している、というものである。
【0007】
このようにしておくと、運動変換機構の構成が簡単になり、しかも容易に小型化することが可能であるので、当該装置の小形化と軽量化とを図ることが容易になり、それだけ使い勝手が向上する。
【0008】
本発明に係る可搬電動式結束バンド引締め装置の作用については、以下に説明する実施形態によって明らかにする。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の可搬電動式結束バンド引締め装置の内部構造を概略的に表した説明図である。また、図2、図3および図4は上記装置の内部構造の要部をその動作と共に表した部分断面図である。さらに、図5は運動変換機構7の一部省略側面図、図6は運動変換機構7の一部省略断面図、図7は図2のVII−VII線に沿う断面図、図8は図2のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【0010】
図1に示したように、この可搬電動式結束バンド引締め装置は、バンド保持具1と、このバンド保持具1が取り付けられた押引機構2と、引張荷重検出機構(図1に現れていない)と、バンド切断機構5と、電動モータ6と、この電動モータ6に対する通電状態を制御するための第1および第2の2つのスイッチS1,S2と、運動変換機構7と、バンド保持具1を前進させるための第1復帰機構8と、を有しており、これらの各機構が、手で握持するための把手部110とこの把手部110から前方へ延び出た胴体部120とを備えるハウジング100に収容されている。
【0011】
次に、上記各機構を具体的に説明する。
【0012】
上記押引機構2は、第1杆体21と、第2杆体25と、第3杆体41とを備えている。
【0013】
図2〜図4および図7で判るように、第2杆体25は、上板部26とこの上板部26の両側から垂下された一対の側板部27,27とを一体に備えた倒立U字形の金具でなり、その前後2箇所に支持ピン28,29が貫設されていて、その支持ピン28,29の両端部に嵌合されたローラ28a,29aが、ハウジング100の胴体部120の側壁に設けられた前後方向に延びるガイド溝121に摺動あるいは転動自在に嵌合されている。この第2杆体25の後端部に連結片部30が後向きに突出され、また、この第2杆体25の下端部には突片部37,37が下向きに突出されている。また、上記上板部26には、前後一対のブラケット32,33が設けられ、これらのブラケット32,33にねじ軸34が回転自在で前後移動不可能に取り付けられていると共に、そのねじ軸34には、後ブラケット33の後方に延び出た操作部35が連設されており、この操作部35は、上記胴体部120の後端部に設けられた貫通孔122(図1参照)を通して挿入した回転工具(不図示)によって回転操作できるようになっている。上記ねじ軸34には目盛り板36に設けられたねじ孔がねじ合わされている。したがって、ねじ軸34を正方向または逆方向に回転させると、目盛り板36がその回転量に応じて前進または後退する。目盛り板36の上面に付された目盛り(不図示)は、上記胴体部120に設けられた除き窓123を通して見ることができる。
【0014】
第1杆体21は、上記第2杆体25よりも前後方向に長い部材によって形成されている。この第1杆体21は、上記第2杆体25の一対の側板部27,27の相互間に配備されていると共に、その相互間から前方に延び出ている。第1杆体21の前後2箇所に形成された前後方向に長い長孔であるガイド孔22,23に、上記した支持ピン28,29が各別に挿通されていると共に、これらの支持ピン28,29に嵌合されているローラ28b,29bが上記ガイド孔22,23に摺動あるいは転動自在に嵌合されている。したがって、この第1杆体21は、上記第2杆体25に対して前後に移動自在であり、その移動範囲が上記ガイド孔22,23の長さによって規制される。なお、第1杆体21の前後移動は、その第1杆体21の前端近傍箇所に設けられたローラ24が上記ガイド溝121に嵌合していることによってもガイドされる。
【0015】
第3杆体41は、前後方向に延びる主部42と、その主部42の後端部に連設された立上り部43と、主部42の前端部に連設された下向きの突片部44とを有する一対の板片を備えている。これらの板片は上記第2杆体25を挟んでその外側に配備されており、しかも、一対の上記板片が、それらの立上り部43の上端部間に横架されたばね受け片45によって結合されている。また、この第3杆体41における上記主部42の中間部が、上記第2杆体25の突片部37に重ね合わされていて、その重なり箇所に図7のように支持ピン46が挿通されている。したがって、第3杆体41は、支持ピン46を中心として上記第2杆体25に対して上下に揺動可能である。
【0016】
上記バンド保持具1を図2〜図4を参照して説明する。このバンド保持具1は、上記第1杆体21の前端部に取付ピン12を介して上下揺動自在に取り付けられた爪片13と、この爪片13に対向して上記第1杆体21の前端部に設けられた受片14と、第1杆体21の前端部に取り付けられて上記爪片13を常時上方に向けて付勢するばね15とを備えている。また、爪片13には鋸歯状の係合歯13aが備わっている。これに対し、上記ハウジング100の胴体部120の前端部にストッパ124が設けられている。このストッパ124は、上記爪片13が図2のようにこのストッパ124に当たっているときには、その爪片13をばね15の力に抗して下方へ揺動させることにより、その爪片13と上記受片14との間隔を開く作用を果たす。したがって、爪片13が図3や図4のようにストッパ124から離れているときは、その爪片13がばね15の力により上方へ揺動して上記受片14との間隔を閉じようとする。
【0017】
バンド切断機構5は、前後方向に長い杆体51と、この杆体51の前端部に取り付けられた切断刃52とを備えている。杆体51は、その前後方向中間部が、ハウジング100の胴体部120に支持された支持ピン53によって揺動自在に支持されている。そして、杆体51がこの支持ピン53を中心として前上がりに揺動したときには、杆体51によって切断刃52が上記胴体部120の前端部に設けられたガイド溝125に沿って持ち上がる。杆体51の後端部に前後方向に長い長孔54が開設されており、この長孔54に、上記第3杆体41の突片部44に設けられたピン47が貫挿されている。そして、ピン47が、長孔54の後部位置で下降したときには、そのピン47によって杆体51の後端部が下方に押し下げられ、それに伴って上記支持ピン53を中心に杆体51が前上がりに揺動されるようになっている(図4参照)。
【0018】
引張荷重検出機構55は、第1杆体21に下縁に設けられた円弧状の凹部56と、第3杆体41の主部42に設けられて上記凹部56に対して嵌脱可能な係脱ローラ57と、上記ねじ軸34に嵌合されて上記目盛り板36と上記ばね受け片45との間に介在されたコイルばねでなるばね体58とによって形成されている。ばね58はばね受け片45を後方へ常時弾発付勢している。そのため、第3杆体43の立上り部43も後方へ常時弾発付勢されている。したがって、第3杆体43は、支持ピン46を中心として時計回り方向に常時弾発付勢されていることになり、このことによって、上記係脱ローラ57が上記凹部56に嵌合する方向に常時付勢されている。そして、このように係脱ローラ57が上記凹部56に嵌合する方向に常時付勢されているので、その係脱ローラ57が凹部56に嵌合しているときに第2杆体25が後方へ強制的に往動されると、その第2杆体25と共に第3杆体41も後方へ往動される。そして、第2杆体25が後方へ強制的に往動されている途中の過程(すなわち、バンド保持具1の後退過程)で、バンド保持具1に前進方向の引張荷重が加わり、その引張荷重が一定の大きさに達したときには、第1杆体21がその位置に止まる一方で、支持ピン46を介して結合されている第2杆体25と第3杆体41とは後方へ強制的に往動されるので、上記係脱ローラ57が上記凹部56から離脱しようとして第3杆体41の主部42を下方へ押し下げ、その第3杆体41が支持ピン46を中心にばね体58の付勢に抗して反時計回り方向に揺動し、係脱ローラ57が凹部56から離脱する。このようにして、バンド保持具1に所定の大きさの前進方向の引張荷重が加わったことが検出される。なお、引張荷重検出機構55による検出荷重の大きさは、上記した貫通孔122(図1参照)から回転工具(不図示)を挿入して上記操作部35を正方向または逆方向に回転操作することによって目盛り板36を前後に移動させ、そうすることによってばね体58の長さを変えることによって調節することが可能である。
【0019】
図5および図6に示したように、運動変換機構7は、電動モータ6の回転出力軸61の回転運動を上記押引機構2の往動に変換してバンド保持具1を後退させる働きを担っている。この運動変換機構7は、電動モータ6の回転出力軸61に取り付けられた第1傘歯車71と、この第1傘歯車71に噛み合う第2傘歯車72と、第2傘歯車72の回転軸73に基端部が揺動自在に取り付けられかつ自由端部が上記押引機構2の第2杆体21に設けられている連結片部30に連結された揺動レバー74とを有している。揺動レバー74はその自由端部に長孔75を備えており、この長孔75に、図2〜図4および図6に示したように、上記連結片部30に設けられた係合ピン76が嵌合されることによって上記第2杆体21の後端部に連結されている。また、第2傘歯車72の回転軸73には図6のように歯車部77が同軸に設けられており、この歯車部77に図5に示した従動歯車78が噛み合っている。そして、この従動歯車78と同軸に、蹴片79と、ドッグでなる回転部材62とが固定されている。そして、上記運動変換機構7は、上記蹴片79と、その蹴片79の相手方部材として上記揺動レバー74の基端部に設けられた受片79aとを有しており、蹴片79が回転するときにその蹴片79により上記受片79aが蹴られて後述する初期位置から一定角度だけ揺動されるようになっている。
【0020】
第1復帰機構8は、ハウジング100の胴体部120に支持された支持ピン53に取り付けられた取付具126と上記支持ピン46とに亘って張設された引張コイルばねでなるばね体81によって形成されている。図7に示したように、このばね体81は、押引機構2の第2杆体25などを挟む両側に配備されている。このばね体81は、支持ピン46を介して第2杆体25と第3杆体41とを前方、すなわち復動方向に常時付勢している。そのため、上記した運動変換機構7の蹴片79が受片79aを蹴ってその受片79aを初期位置から一定角度だけ揺動させた後(すなわち、バンド保持具1が後位置まで後退した後)、蹴片79がその受片79aを乗り越えて回転している間に、第1復帰機構8を形成しているばね体81の力で、第2杆体25と第3杆体41とが前方へ復動され、そのときに同時に、上記凹部56に係合した上記係脱ローラ57により第1杆体21が押されて前方へ復動する。
【0021】
既述した運動変換機構7は、さらに蹴片79により蹴られて揺動した受片79aを初期位置に復帰させる第2復帰機構を有する。この第2復帰機構は、上記した第1復帰機構を形成しているばね体81によって兼用されている。すなわち、蹴片79がその受片79aを乗り越えて回転している間に第2杆体25がばね体81の力で復動されるので、その第2杆体25の復動に伴って揺動レバー74が前方へ揺動し、そのような揺動レバー74の前方への揺動によって蹴片79により蹴られて揺動した受片79aも初期位置に復帰される。
【0022】
次に、電動モータ6に対する通電状態を制御するための第1および第2の2つのスイッチS1,S2のうち、第1スイッチS1は、図1のようにハウジング100の把手部110の根元部分に取り付けられている。この位置に第1スイッチS1を取り付けておくと、把手部110を手で握持したときに、その手の人指し指で第1スイッチS1を押圧操作することが可能になり、その動作はあたかも短銃の引金を引く操作と同じ操作になるので使い勝手がよい。また、第1スイッチS1は、手動により通電モードと非通電モードとが切換制御される手動切換スイッチの一種である押釦スイッチによって形成されている。これに対し、第2スイッチS2は、ドッグでなる上記回転部材62がその回転経路中の定位置に位置しているときに通電モードになり、その回転部材62がその回転経路中の定位置以外の位置に位置しているときに非通電モードになるように切換制御される切換スイッチによって形成されている。具体的には、図示したリミットスイッチのほか、近接スイッチや光電スイッチを使用可能である。ここで、上記回転部材62は、バンド保持具1が1サイクルの往復移動を行うとき、すなわち、押引機構2が往動と復動とを一回ずつ行うときに、それと同調して1回転するようになっている。この点は、上記した歯車部77の歯数と従動歯車78の歯数とを適切に定めることによって容易に達成される。
【0023】
次に上記電動モータ6は第1スイッチS1や第2スイッチS2と共に図示していない公知のシーケンス制御回路中に組み込まれている。このシーケンス制御回路は次に列挙した(a)(b)(c)のように作用する。
(a)第1スイッチS1が非通電モードに保持され第2スイッチS2が通電モードに保持されているときには、電動モータ6への通電が遮断されてその電動モータ6が停止する。
(b)第1スイッチS1と第2スイッチS2の両方が通電モードに保持されているときには、電動モータ6に通電されてその電動モータ6が回転する。
(c)第1スイッチS1と第2スイッチS2の両方が非通電モードに保持されているとき、および、第1スイッチS1が通電モードに保持され第2スイッチS2が非通電モードに保持されているときには、電動モータ6への通電状態が自己保持されて回転部材62が上記定位置に到達するまでその電動モータ6が回転される。
【0024】
上記した可搬電動式結束バンド引締め装置において、回転部材62の定位置は、図1や図5に示したように、第2スイッチS2の操作片201を押し込んでこの第2スイッチS2を通電モードにする位置である。なお、第2スイッチS2は、回転部材62が操作片201から離れたときにその操作片201が復帰して非通電モードになる。
【0025】
以上説明した可搬電動式結束バンド引締め装置において、図2のように第2スイッチS2が通電モードに保持されており、第1スイッチS1が非通電モードに保持されているときには、電動モータ6への通電が遮断されてその電動モータ6が停止している。このときには、図2のように、蹴片79がその回転方向の手前側で受片79aに対向している。このため、第1復帰機構8のばね体81の力で、押引機構2の第2杆体25、第3杆体41、第1杆体21が引張されて前方へ復動し、バンド保持具1が前位置に位置しており、引張荷重検出機構55の係脱ローラ57がばね体58の力で凹部56に嵌合している。また、バンド保持具1は前位置に位置しており、その爪片13がストッパ124に当たって受片14との間隔を開いている。また、切断刃52は下位置に位置している。この状態がスタート状態である。
【0026】
スタート状態のときに、図2のようにハウジング100の溝部127に結束バンドBが挿入される。図2に示したように、結束バンドBは端部に頭部120を備えており、この頭部120に、ループさせた結束バンドBを通すことによって、ハーネスなどを束ねた線材Cを巻き込んでいる。
【0027】
第1スイッチS1を押して通電モードにすると、第1スイッチS1と第2スイッチS2の両方が通電モードに保持されるので、電動モータ6に通電されてその電動モータ6が回転し、その回転出力軸61の回転が第1傘歯車71,第2傘歯車72、歯車部77、従動歯車78を介して蹴片79に伝達され、その蹴片79や回転部材62が反時計回り方向に回転する。そして、回転部材62が回転すると、その回転部材62が第2スイッチS2の操作片201から離れるので、第2スイッチS2が非通電モードに切り換わる。このときに第1スイッチS1から指を離してこの第1スイッチS1を非通電モードにしても、あるいは、第1スイッチS1を指で押し続けてこの第1スイッチS1を通電モードに保持しておいても、電動モータ6への通電状態が自己保持されて回転部材62が上記定位置に到達するまでその電動モータ6が回転される。
【0028】
また、蹴片79が反時計回り方向に回転して受片79aを蹴り始めると、回転軸73を中心とする受片79aの揺動が開始され、同時に揺動レバー74が時計回り方向に揺動を開始する。これに伴い、第2杆体25が揺動レバー74により後方へ引張られ、第3杆体41や第1杆体21も後方へ引張られて往動を開始するので、バンド保持具1がその前位置から後退されるのに伴って爪片13がストッパ124から離れ、ばね15の力で結束バンドBがその爪片13受片14との共働によって挾み付けられると共に、結束バンドBがバンド保持具1に保持されて後方へ引張られる。このとき、結束バンドBの頭部120は、結束バンドBにより後方へ引張られてハウジング1の前端面128に押し付けられる。したがって、第1杆体21と第2杆体25と第3杆体41とでなる押引機構2がさらに後方へ往動されると、バンド保持具1が結束バンドBを保持したまま後退し、結束バンドBが頭部120から後方へ引き出されて引き締められる。蹴片79が受片79aを乗り越えるときには、バンド保持具1がその後位置に到達している。
【0029】
蹴片79が受片79aを乗り越えて回転しても結束バンドBの引締めがまだ完了していないときには、引張荷重検出機構55の係脱ローラ57はばね体58の力で凹部56に嵌合したままに保持されているので、蹴片79が受片79aを乗り越えた時点で、第1復帰機構8と第2復帰機構とを兼用しているばね体81の力で、押引機構2の第2杆体25、第3杆体41、第1杆体21が引張されて前方へ復動し、バンド保持具1が上記後位置から上記前位置に復帰する。これと共に、揺動レバー74も元位置に復帰する。バンド保持具1が前位置に向かって前進するときには、その爪片13が鋸歯状になっていることにより、結束バンドBの表面を爪片13が滑る。また、回転部材62は一回転して第2スイッチS2を通電モードに切り換える。こうして第2スイッチS2が通電モードに切り換わったときに、第1スイッチS1が通電モードに保持されたままになっていると、電動モータ6への通電が継続されてその電動モータ6が回転を続行し、押引機構2の第2杆体25、第3杆体41、第1杆体21の後方への往動とバンド保持具1が結束バンドBを保持した後退とが繰り返される。
【0030】
図3に示したように、第2杆体25が後方へ強制的に往動されている途中の過程(すなわち、バンド保持具1の後退過程)で、結束バンドBの引締めが完了したときには、バンド保持具1に前進方向の引張荷重が加わる。そして、この引張荷重が一定の大きさに達すると、そのときの引張荷重が引張荷重検出機構55により検出される。すなわち、図4のように、第1杆体21がその位置に止まる一方で、支持ピン46を介して結合されている第2杆体25と第3杆体41とが後方へ強制的に往動されるので、係脱ローラ57が凹部56から離脱しようとして第3杆体41の主部42を下方へ押し下げ、その第3杆体41が支持ピン46を中心にばね体58の付勢に抗して反時計回り方向に揺動し、係脱ローラ57が凹部56から離脱する。こうして係脱ローラ57が凹部56から離脱すると、その係脱ローラ57が第1杆体21の下縁に移行して第3杆体41が支持ピン46を中心として前下りに揺動されるので、ピン47が杆体51の長孔54に係合してその杆体51を支持ピン53を中心として後下がりに揺動させる。これにより、杆体51の前端部がこの支持ピン53を中心として上方に揺動され、切断刃52が持ち上げられて結束バンドBをストッパ124の前位置で切断する。
【0031】
結束バンドBの引締めが完了し、かつ結束バンドBが切断された後、第1スイッチS1から指を離してその第1スイッチS1を非通電モードに切り換えたときに、回転部材62が定位置に位置していると、第1スイッチS1が非通電モードに保持され第2スイッチS2が通電モードに保持されていることになるので、電動モータ6への通電が遮断されてその電動モータ6が停止する。したがって、次回の結束作業が図2のスタート状態から開始される。
【0032】
また、結束バンドBの引締めが完了し、かつ結束バンドBが切断された後、第1スイッチS1から指を離してその第1スイッチS1を非通電モードに切り換えたときに、回転部材62が定位置以外に位置している場合には、第1スイッチS1と第2スイッチS2の両方が非通電モードに保持されることになるので、電動モータ6への通電状態が自己保持されて回転部材62が上記定位置に到達するまでその電動モータ6が回転され、回転部材62が上記定位置に到達した時点では第1スイッチS1が非通電モードに保持され第2スイッチS2が通電モードに保持されていることになるので、電動モータ6への通電が遮断されてその電動モータ6が停止する。したがって、この場合も、次回の結束作業が図2のスタート状態から開始される。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、電動モータを駆動源として結束作業を行うことができるので、その作業に要する労力が手動式の結束バンド引締め装置を用いる場合に比べて大幅に軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の可搬電動式結束バンド引締め装置の内部構造を概略的に表した説明図である。
【図2】 上記装置のスタート状態の内部構造の要部をその動作と共に表した部分断面図である。
【図3】 上記装置のバンド保持具が後位置に位置しているときの内部構造の要部をその動作と共に表した部分断面図である。
【図4】 上記装置のバンド切断機構が動作しているときの内部構造の要部をその動作と共に表した部分断面図である。
【図5】 運動変換機構の一部省略側面図である。
【図6】 運動変換機構の一部省略断面図である。
【図7】 図2のVII−VII線に沿う断面図である。
【図8】 図2のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【符号の説明】
B 結束バンド
1 バンド保持具
2 押引機構
5 バンド切断機構
6 電動モータ
7 運動変換機構
8 第1復帰機構
55 引張荷重検出機構
79 回転部材
71 第1傘歯車
72 第2傘歯車
73 第2傘歯車の回転軸
74 揺動レバー
79 蹴片
79a 受片
81 ばね体(第1復帰機構,第2復帰機構)
100 ハウジング
110 把手部
120 胴体部

Claims (1)

  1. 前位置とその前位置から所定間隔を隔てた後位置との間で前後移動されて、上記前位置から上記後位置へ後退するときに結束バンドを保持し、上記後位置から上記前位置へ前進するときに上記結束バンドの保持状態を解除するバンド保持具と、このバンド保持具が取り付けられてそのバンド保持具を上記前位置と上記後位置との間で前後移動させるための往復動可能な押引機構と、上記結束バンドを保持した上記バンド保持具の後退過程でそのバンド保持具に所定の大きさの前進方向の引張荷重が加わったことを検出する引張荷重検出機構と、この引張荷重検出機構が上記引張荷重を検出したときに上記バンド保持具により保持されている上記結束バンドをそのバンド保持具よりも前方位置で切断するバンド切断機構と、電動モータと、この電動モータの回転出力軸の回転運動を上記押引機構の往動に変換して上記バンド保持具を後退させる運動変換機構と、上記押引機構が往動して上記バンド保持具を後位置まで後退した後、その押引機構を復動させて上記バンド保持具を前進させる第1復帰機構とが、手で握持するための把手部とこの把手部から前方へ延び出た胴体部とを備えるハウジングに収容されており、
    上記運動変換機構が、上記電動モータの回転出力軸に取り付けられた第1傘歯車と、この第1傘歯車に噛み合う第2傘歯車と、基端部が上記第2傘歯車の回転軸に回転自在に取り付けられ自由端部が上記押引機構の後端部に連結された揺動レバーと、上記回転部材に同軸に固定された蹴片と、上記揺動レバーの上記基端部に固着されかつ上記蹴片が回転するときにその蹴片により蹴られて初期位置から一定角度だけ揺動される受片と、上記蹴片により蹴られて揺動した上記受片を上記初期位置に復帰させる第2復帰機構と、を有している可搬電動式結束バンド引締装置。
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