JPH08336809A - チェーンソーのブレーキ装置 - Google Patents

チェーンソーのブレーキ装置

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Publication number
JPH08336809A
JPH08336809A JP18920495A JP18920495A JPH08336809A JP H08336809 A JPH08336809 A JP H08336809A JP 18920495 A JP18920495 A JP 18920495A JP 18920495 A JP18920495 A JP 18920495A JP H08336809 A JPH08336809 A JP H08336809A
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JP
Japan
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brake
brake shoe
trigger
chain saw
shoe
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Application number
JP18920495A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Kondo
昌義 近藤
Kunio Amano
邦男 天野
Kazuya Nakamura
和也 中村
Makoto Mizutani
真琴 水谷
Masaki Kondo
雅樹 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Makita Corp
Original Assignee
Makita Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B27WORKING OR PRESERVING WOOD OR SIMILAR MATERIAL; NAILING OR STAPLING MACHINES IN GENERAL
    • B27BSAWS FOR WOOD OR SIMILAR MATERIAL; COMPONENTS OR ACCESSORIES THEREFOR
    • B27B17/00Chain saws; Equipment therefor
    • B27B17/08Drives or gearings; Devices for swivelling or tilting the chain saw
    • B27B17/083Devices for arresting movement of the saw chain

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Forests & Forestry (AREA)
  • Sawing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータのスイッチOFF時に、速やかに刃の
回転を停止することのできるチェーンソーのブレーキ装
置を提供する。 【解決手段】 ブレーキドラム21を取り巻く様にブレ
ーキ帯23を配置すると共に、ハンドガード17を操作
してブレーキ帯23の一端23aを引っ張っることによ
り、ブレーキ帯23でブレーキドラム21を締め上げて
チェーンCを停止させる様にしたブレーキ装置におい
て、ブレーキ帯23とは別に、ブレーキドラム21に係
合し得るブレーキシュー41を配設すると共に、ブレー
キシュー41を、スイッチOFF時にブレーキドラム2
1に係合する様にコイルスプリング43で付勢する一
方、スイッチON時にコイルスプリング43に抗してブ
レーキシュー41を引っ張り、ブレーキドラム21から
引き離すワイヤ45を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チェーンソーのブ
レーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
チェーンソーにあっては、手を保護するため前方のハン
ドルの前にハンドガードを取り付けたり、切断用チェー
ンの駆動を停止させるためのブレーキ装置として、ブレ
ーキドラム(遠心クラッチのクラッチドラムを兼ねてい
る)を取り巻く様にブレーキ帯を配置すると共に、ハン
ドガードを操作して前記ブレーキ帯の一端を引っ張っる
ことにより、該ブレーキ帯でブレーキドラムを締め上げ
てチェーンを停止させる様にしたものが知られている。
【0003】しかしながら、従来のチェーンソーでは、
モータの駆動スイッチをOFFにした後も、モータの慣
性回転によってチェーンが停止するまでの間(数秒程
度)、チェーンが回り続ける場合がある。このような状
態でチェーンが地面に触れたり、打ち付けられたりする
とチェーン自体が損傷し、しばしばチェーンを交換する
必要があった。また、加工材を不用意に傷つけることも
あった。さらに、作業者はチェーンが完全に停止するま
で次の作業にかかれず、作業性が悪いという問題があっ
た。
【0004】そこで、本発明は、トリガOFF位置時
に、速やかにチェーンの回転を停止することのできるチ
ェーンソーのブレーキ装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段、発明の実施の形態及び発
明の効果】本発明のチェーンソーのブレーキ装置は、ハ
ウジングから前方へ突出したガイドバーに巻回された切
断用チェーンと、該チェーンの駆動用スプロケットに対
して回転動力を与える駆動手段と、ON位置に操作され
たときに前記駆動手段を駆動し、OFF位置に操作され
たときに前記駆動手段を停止させるトリガ部材とを備え
たチェーンソーにおいて、前記駆動用スプロケットに固
定されたブレーキドラムに係合し得るブレーキシュー
と、該ブレーキシューと前記トリガ部材を連係するため
の連係手段とを有し、前記連係手段は、トリガ部材がO
FF位置に操作されたときにブレーキシューをブレーキ
ドラムに押し付け、トリガ部材がON位置に操作された
ときにブレーキシューをブレーキドラムから離間するよ
うに構成されていることを特徴とする。
【0006】このブレーキ装置によれば、トリガOFF
位置時には連係手段がブレーキシューをブレーキドラム
に押し付けるので、チェーンは自由に回転できない。そ
して、トリガON位置時には連係手段がブレーキシュー
をブレーキドラムから離間させるので、チェーンが回転
可能になる。
【0007】ここで、電動式のチェーンソーでは、前記
駆動手段が、前記駆動用スプロケットに回転動力を与え
るようにハウジング内に設けられた電動モータであり、
前記トリガ部材は、ON位置にて電動モータに通電し、
OFF位置にて電動モータへの通電を停止するようモー
タの駆動スイッチを切り換え操作するように構成され
る。
【0008】また、エンジン式のチェーンソーでは、前
記駆動手段が、前記駆動用スプロケットに回転動力を与
えるようにハウジング内に設けられたエンジンであり、
前記トリガ部材は、ON位置にてエンジン回転数を上昇
させ、OFF位置にてエンジン回転数を低下させるよう
燃料バルブを切り換え操作するように構成し、あるいは
ON位置にてエンジン動力をスプロケットに伝達するク
ラッチをONにし、OFF位置にて同クラッチをOFF
にするようクラッチを切り換え操作するように構成され
る。
【0009】これらのチェーンソーのブレーキ装置にお
いて、前記連係手段として、前記ブレーキシューをブレ
ーキドラムに押し付ける方向に付勢する押し付け付勢手
段と、前記トリガ部材をON位置へ操作するに伴って前
記押し付け付勢手段に抗してブレーキシューをブレーキ
ドラムから離間させる引っ張り部材とを備えるとよい。
【0010】このブレーキ装置によれば、トリガOFF
位置にしている間は引っ張り部材が作用しないので、ブ
レーキシューが押し付け付勢部材によってブレーキドラ
ムに押し付けられ、チェーンは自由に回転できない。そ
して、トリガON位置にすると引っ張り部材がブレーキ
シューをブレーキドラムから離間させるので、チェーン
が回転可能になる。
【0011】ここで、引っ張り部材としてはロッドの様
なものを使用してもよいのであるが、 前記引っ張り部
材を、一端をブレーキシューに他端をトリガ部材に連結
したワイヤ部材で構成してやると、チェーンソーのケー
ス本体内に配置する上で柔軟な設計が可能となり、コン
パクトな設計をするのに有利となる。
【0012】また、この場合、前記トリガ部材として揺
動型の部材を採用し、その揺動支点を、前記ワイヤ部材
の連結端とトリガ接点との間に設定してやると、トリガ
部材を押し込んでトリガONにしたときにワイヤ部材を
引っ張る構造を簡単に実現することができる。
【0013】こうしたチェーンソーのブレーキ装置にお
いて、前記ブレーキシューを、自由端に引っ張り部材を
連結された揺動部材で構成してやると、引っ張り部材に
よる確実な動作が保証できる。即ち、スライドでブレー
キシューを引き離す様に構成した場合、引っ張り部材と
ブレーキシューとの連結位置がずれているとまっすぐに
スライドさせることができず、確実なブレーキ開放がで
きない場合があり得るのに対し、揺動方式なら、自由端
近くに引っ張り部材を連結しさえすれば、確実にブレー
キシューを引き離すことができるからである。
【0014】一方、次の様に構成してもよい。即ち、ハ
ウジングから前方へ突出したガイドバーに巻回された切
断用チェーンと、該チェーンの駆動用スプロケットに対
して回転動力を与える駆動手段と、ON位置に操作され
たときに前記駆動手段を駆動し、OFF位置に操作され
たときに前記駆動手段を停止させるトリガ部材とを備え
たチェーンソーにおいて、前記駆動用スプロケットに固
定されたブレーキドラムに係合し得るブレーキシュー
と、該ブレーキシューと前記トリガ部材を連係するため
の連係手段とを有し、前記連係手段は、トリガ部材がO
FF位置に操作されたときにブレーキシューをブレーキ
ドラムに押し付け、トリガ部材がON位置に操作された
ときにブレーキシューをブレーキドラムから離間するよ
うに構成され、前記連係手段として、前記ブレーキシュ
ーをブレーキドラムから引き離す方向に付勢する引き離
し付勢手段と、前記トリガ部材をOFF位置へ操作する
に伴って前記引き離し付勢手段に抗してブレーキシュー
をブレーキドラムの方向へ押圧するブレーキシュー押圧
部材とを備えたことを特徴とするチェーンソーのブレー
キ装置として構成することもできる。
【0015】このブレーキ装置によれば、トリガOFF
に操作するとブレーキシュー押圧部材が引き離し付勢部
材に抗してブレーキシューをブレーキドラムに向かって
押圧するので、ブレーキドラムには制動力が作用し、チ
ェーンを停止させる。一方、トリガONとするとこの引
き離し付勢部材に対抗する押圧力が加わらなくなるの
で、ブレーキシューはブレーキドラムから引き離され、
チェーンが回転可能になる。
【0016】このタイプのチェーンソーのブレーキ装置
において、前記ブレーキシュー押圧部材として、ブレー
キシューの背面とハウジング本体との間に打ち込まれる
楔部材と、該楔部材をトリガOFF時に前記ブレーキシ
ューの背面とハウジング本体との間に打ち込むように動
作し、トリガON時には該打ち込み動作を行わないよう
に動作する楔部材打ち込み動作部材とを備えるようにす
るとよい。楔部材を打ち込むことによってブレーキシュ
ーをブレーキドラムに対して強く押し付けることがで
き、制動力を確実に発揮させることができる。
【0017】この場合、前記楔部材打ち込み動作部材
を、トリガ部材に対して、トリガON時に引っ張られる
ように一端をトリガ部材に連結すると共に、他端を常時
楔打ち込み方向に付勢されているワイヤ部材で構成する
とよい。ワイヤ部材ではなくロッド部材の様な剛なもの
で楔部材打ち込み動作部材を構成することも可能なので
あるが、上述のようにワイヤ部材で構成すると、ハウジ
ング内に自由にその収納位置を設計することができ、ロ
ッド部材のような剛なものを使用するよりも設計上での
有利な点があるからである。この場合、前記トリガ部材
として揺動型の部材を採用し、その揺動支点を、前記ワ
イヤ部材の連結端とトリガ接点との間に設定しておくと
よい。
【0018】これら楔部材を用いるタイプのチェーンソ
ーのブレーキ装置において、前記ブレーキシューを、前
記楔部材を打ち込まれたときにブレーキドラムの回転に
よってブレーキドラムとハウジング本体との隙間奥に向
かって引き込まれる位置に設けると一層好適である。こ
れは、ブレーキシューが楔部材によってブレーキドラム
に押し付けられる際に、ブレーキドラムがさらにブレー
キシューを引き込む様に作用し、ブレーキシューとブレ
ーキドラムとが一層しっかりと係合し、制動性能が増す
からである。
【0019】この場合、前記ブレーキシューを、前記ブ
レーキドラムとハウジング本体との隙間奥に向かって引
き込まれる際に該引き込み方向に摺動できるような遊び
をもって支持するとよい。遊びを設けることで、トリガ
OFF時にブレーキシューがブレーキドラムによって引
き込まれ易くなり、逆にトリガON時にもこの遊びの存
在によって動作を起こし易くなり、その結果として楔部
材を押し戻す動作もスムーズになるからである。
【0020】これら楔部材を用いたタイプのチェーンソ
ーのブレーキ装置において、前記楔部材をボールで構成
しておくとよい。以上説明した様に、本発明によれば、
トリガOFF位置時にチェーンの回転を迅速に停止させ
ることができるので、チェーンを損傷させたり、加工材
に誤って傷を付けたりすることがなく、作業の流れをス
ムーズにし、効率をよくすることができる。
【0021】また、本発明では、ハンドガードと連係し
たブレーキ機構とは別個にブレーキシューを設ける様に
したので、通常時の使用によってブレーキ帯の摩擦面が
摩耗してしまうということを防止できる。さらに、ブレ
ーキシュー方式であるので、ブレーキ帯の様に自己復元
能力を考慮する必要がなく、摩擦係数と耐久性の観点だ
けでブレーキ材料を選択することができる。しかも、ブ
レーキシューによる制動時には、トリガOFF位置とな
って駆動手段からの強い駆動力がスプロケット軸に加わ
っていないのであるから、それに応じて十分に摩擦係数
の大きい材料を使用することもできるのである。よっ
て、トリガOFF時の制動能力をいかようにも設計する
ことができるという利点がある。
【0022】また、従来品の構成にブレーキシュー及び
連係手段を追加するだけでよいので、大きな設計変更を
加える必要がなく、装置内の配置も複雑化しないという
利点がある。なお、本発明はこの項に記載した実施の形
態に限らず、その要旨を逸脱しない範囲内において種々
なる形態の実施をすることが可能である。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施の形態を分かり易く説明
するため、具体的な実施例を説明する。図1に示す様
に、第1実施例の電動式チェーンソー10は、ハウジン
グから前方へ突出したガイドバーGに巻回されたチェー
ンCを、ハウジングに内蔵された電動モータ(図示略)
で駆動するものであり、フロントハンドル11とリヤハ
ンドル13とにより両手で持って使用できるようになっ
ている。リヤハンドル13の握り部分には揺動型のトリ
ガレバー15が配置されており、フロントハンドル11
の前方にはハンドガード17が配置されている。そし
て、このハンドガード17を前方へと倒すことで機能す
るブレーキ装置20が内蔵されている。また、トリガレ
バー15は、電動モータの駆動用スイッチ19の押しボ
タン19aにトリガ接点15aを当接させており、この
押しボタン19aを突出方向に付勢するバネにより、常
時、図示反時計方向に付勢されている。
【0024】ハンドガード17と連動したブレーキ装置
20は、図2に拡大して示すように、スプロケットSに
固定されたブレーキドラム(遠心クラッチのクラッチド
ラムを兼ねる)21を取り巻く様に配置されたスチール
製のブレーキ帯23と、ハンドガード17に係合すると
共にブレーキ帯23の前方側の端23aを固定したリン
ク機構25とから構成される。リンク機構25は、ハン
ドガード17の係合突起17a,17bに挟まれている
前端リンクプレート31と、この前端リンクプレート3
1の後方顎32に下から支えられる様に連結係合される
中間リンクプレート33と、この中間リンクプレート3
3に連結されると共に、コイルスプリング34によって
常時前方へ向かって付勢されている後端リンクプレート
35とから構成されている。
【0025】そして、ハンドガード17を定位置にセッ
トした図示実線の状態では、3枚のリンクプレート3
1,33,35がほぼ一直線に並んでコイルスプリング
34を押し戻し、ブレーキ帯23を緩める方向へ押し戻
し、ブレーキドラム21はフリーになっている。この状
態において、ハンドガード17を前方へ倒すと、図示二
点鎖線の様に、突起17aが前端リンクプレート31を
押し下げ、この結果、後方顎32による下支えがなくな
った中間リンクプレート33が回動し、後端リンクプレ
ート35の前方への動作を可能ならしめる。これによ
り、コイルスプリング34が一気に伸び、ブレーキ帯2
3を迅速に強く締め上げる。よって、ブレーキドラム2
1が強制的に制動され、チェーンCが停止する。
【0026】ところで、このチェーンソー10は、図
1,図2に示す様に、ブレーキドラム21に係合する揺
動型のブレーキシュー41を備えている。このブレーキ
シュー41は一端の支軸42aを中心に回動することが
できる。このブレーキシュー41には、ブレーキシュー
41をブレーキドラム21との係合方向に付勢するコイ
ルスプリング43と、ブレーキシュー41の自由端42
b側に一端を連結されると共に他端をトリガレバー15
の前方側の自由端15cに連結されたワイヤ45とから
なるスイッチ連動型のブレーキ装置40をも備えてい
る。
【0027】ワイヤ45は、本体ケース10a内に両端
が位置決め固定された保護管47内に収納されている。
また、トリガレバー15は、このワイヤ45の連結端と
トリガ接点15aとの中間位置を揺動支点15dとして
いる。トリガレバー15とワイヤ45との連結方法は、
自転車のブレーキワイヤなどを固定するのと同様に、ワ
イヤ端部の円柱ブロック45aを挿入孔15b内に嵌合
させる形式を採っている。また、ワイヤ45の前端45
bとブレーキシュー41との連結方法としては、図3
(C)に示すように、ブレーキシュー本体41aに設け
たテーパ面付きの角孔41b内にワイヤ前端45bを挿
入し、下からブロック51を挿入し、これをネジ53で
締め上げてブロック51と角孔41bのテーパ面との間
にワイヤ前端45bを挟み付ける様にして止める方法を
採用する。なお、角孔41bの上端開口はネジ53が抜
け落ち無いような長円溝41cに連絡されている。ブロ
ック51としては、同図(D)に示すように、ワイヤ4
5がはまり込むことができるような溝51aを有するテ
ーパ面51bのある特殊形状の四角ナットを用いる。
【0028】この様に構成された結果、ブレーキ装置4
0は、図2に実線で示す如く、スイッチOFF時(トリ
ガレバー15のOFF位置時)にはワイヤ45がフリー
となり、コイルスプリング43の付勢力によってブレー
キシュー41がブレーキドラム21に押し付けられ、チ
ェーンCが回転しないように制動力を加えた状態とな
る。
【0029】一方、スイッチON時(トリガレバー15
のON位置時)には、図示二点鎖線に示すように、トリ
ガレバー15が押し込まれるのに伴ってワイヤ45が引
っ張られ、コイルスプリング43に抗しながらブレーキ
シュー41を引っ張り上げる。この結果、ブレーキドラ
ム21はフリーとなり、モータからの駆動力をチェーン
Cへと伝達することができる状態となる。
【0030】以上の結果、実施例のチェーンソー10で
は、トリガレバー15を押し込んでスイッチONにした
状態ではブレーキドラム21の回転を許容し、チェーン
Cを回転させることができるが、トリガレバー15から
手を離してスイッチOFFとすると、ブレーキシュー4
1がブレーキドラム21を制動させ、慣性力によって回
転しようとするチェーンCを速やかに停止させる。
【0031】以上説明した様に、本実施例によれば、駆
動スイッチ19のOFFと共にブレーキドラム21をブ
レーキシュー41で摩擦させて停止させるようにしたの
で、速やかにチェーンCを停止させることができる。ま
た、ハンドガード17に連動したブレーキ装置20とし
て設けられているブレーキ帯23とは別個にブレーキシ
ュー41を設ける様にしたので、従来の構成に影響を与
えることなく駆動スイッチ19と連動したブレーキ装置
40を追加することができ、従来品からの設計変更が容
易であるという利点もある。
【0032】さらに、駆動スイッチ19と連動したブレ
ーキ装置40が、ハンドガード17と連動したブレーキ
装置20とは別個の部品により構成されることから、ハ
ンドガード17を倒してブレーキをかけたときにブレー
キ帯23の摩擦面が摩耗し過ぎているといったこともな
い。
【0033】加えて、ワイヤ45を使用したので、図
1,図3に示したように、ケース本体10aの側壁近傍
の隙間を縫うようにして駆動スイッチ19と連動したブ
レーキ装置40を構成することができ、装置を大型化す
るということもない。また、ブレーキシュー方式である
ので、ブレーキ帯の様に自己復元能力を考慮する必要が
なく、摩擦係数と耐久性の観点だけでブレーキ材料を選
択することができ、しかも、ブレーキシューによる制動
時には、スイッチOFFとなってブレーキドラムには駆
動手段からの強い駆動力が加わっていないのであるか
ら、それに応じて十分に摩擦係数の大きい材料を使用す
ることもできる。よって、スイッチOFF時の制動能力
をいかようにも設計することができるという利点もあ
る。
【0034】次に、第2実施例について説明する。第2
実施例は、スイッチ連動型のブレーキ装置を第1実施例
とは異なる構成としたもので、ハンドガードに連動する
ブレーキ装置等の他の構成は第1実施例とほぼ同様なの
で説明を省略し、特徴部分についてだけ図4にて説明す
る。
【0035】第2実施例におけるスイッチ連動型のブレ
ーキ装置60は、一端の長孔61aをピン62でハウジ
ングに支持されたブレーキシュー61と、このブレーキ
シュー61から突設されているピン61bに一端を引っ
かけられ図示反時計方向にブレーキシュー61を付勢す
るコイルスプリング63と、ブレーキシュー61とハウ
ジングの壁部65との間の空間に収められたスチールボ
ール67と、このスチールボール67に先端71aを当
接されると共に元側の端71bをトリガレバー69に連
結されたワイヤ71とを備えている。そして、このワイ
ヤ71には、先端71aに装着された孔開き円板73を
押圧するように配設されたコイルスプリング75によっ
て、スチールボール67を図示右方向へ常時付勢しよう
とする力が加えられている。なお、ハウジングの壁部6
5にはスチールボール67と当接する面にライナー65
aが取り付けられ、スチールボール67が滑り易い様に
してある。
【0036】ブレーキシュー61は、上述の様に長孔6
1aを介して支持固定されているので、図示左右方向へ
摺動することが可能であると共に、ピン62を中心に揺
動することも可能となっており、意図的に動作に遊びが
生じる様にされている。ブレーキシュー61に連結され
たコイルスプリング63はテンションに対して抵抗力を
発揮する様に設置され、ワイヤ71に連結されたコイル
スプリング75はコンプレッションに対して抵抗力を発
揮する様に設置されている。そして、コイルスプリング
63よりもコイルスプリング75の方が強力なバネを採
用し、トリガレバー69を離したときにはワイヤ71を
図示右方向へと引っ張り出す様に設定してある。
【0037】トリガレバー69は、図示右側の端69a
にワイヤ71の元側端部71bを連結され、中程の揺動
支点69bを挟んで反対側にトリガ接点69cがくるよ
うに取り付けられている。よって、トリガON時には図
示(A)の様にトリガレバー69がワイヤ71を引っ張
り、トリガOFF時には同図(B)の様にトリガレバー
69はワイヤ71がコイルスプリング75によって図示
右方向へ引っ張られるのを妨げないように作用する。
【0038】次に、動作を説明する。ブレーキ装置60
は、図4(A)に示す如く、スイッチON時(トリガレ
バー69のON位置時)にはワイヤ71がトリガレバー
69によって引っ張られ、コイルスプリング75に抗し
て図示左方向へ移動する。この結果、スチールボール6
7及びブレーキシュー61に対しては図示右方向へ押す
力は加わらない状態となる。よって、コイルスプリング
63がブレーキシュー61をブレーキドラム77から引
き離す方向へと引っ張り、ブレーキドラム77は自由に
回転できる状態となる。
【0039】一方、スイッチOFF時(トリガレバー6
9のOFF位置時)には、図示(B)のように、トリガ
レバー69が図示しないスイッチに内蔵されているバネ
によって戻されるのに伴ってワイヤ71が引っ張られな
い状態となり、コイルスプリング75の付勢力によって
図示右方向へと引っ張り出されるようになる。これに伴
って、ワイヤ71の先端71aがスチールボール67を
ハウジングの壁部65とブレーキシュー61の背面との
間に押し込む(矢印A)。この動作により楔作用が発揮
され、ブレーキシュー61はブレーキドラム77に押し
付けられた状態となり、ブレーキドラム77に係合す
る。
【0040】そして、ブレーキドラム77自体の回転
(矢印Rの方向への回転)によってブレーキシュー61
はさらに図示(C)の矢印Bの様にハウジングの壁部6
5とブレーキドラム77との間に引っ張り込まれ、一層
しっかりと係合するようになる。この結果、トリガOF
F時には瞬時にブレーキドラム77に強い制動力をかけ
ることができ、迅速に回転を停止させることができる。
【0041】以上の結果、第2実施例においても、トリ
ガレバー69を押し込んでスイッチONにした状態では
ブレーキドラム77の回転を許容し、チェーンを回転さ
せることができるが、トリガレバー69から手を離して
スイッチOFFとすると、ブレーキシュー61がブレー
キドラム77を制動させ、慣性力によって回転しようと
するチェーンを速やかに停止させる。
【0042】ワイヤ駆動方式としたことによる利点や、
ブレーキシュー方式としたことによる利点などは第1実
施例と同様である。以上、本発明の実施例を説明した
が、本発明の実施の形態は、上記実施例に限定されず、
さらに種々なる形態にて実施することができる。
【0043】例えば、電動式ではないエンジン式のチェ
ーンソーにおいて、クラッチのON/OFF用の操作ス
イッチと連動して動作する様に通常時のブレーキ装置を
設けることとしてもよい。また、実施例ではクラッチド
ラムとブレーキドラムを同一の部品で構成したが、別々
の部品で構成するようにしてもよい。
【0044】さらに、電動チェーンソーの場合の駆動ス
イッチとトリガレバーとを同一部品で構成する様にして
もよいし、エンジン式でも同様にトリガレバー自体がバ
ルブ操作やクラッチ操作をする部品となっていても構わ
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例のチェーンソーを一部破断して示
す正面図である。
【図2】 第1実施例のチェーンソーの要部の拡大図で
ある。
【図3】 第1実施例のチェーンソーを示し、(A)は
平面図、(B)は後方から見た一部破断図、(C)はワ
イヤ固定方法を示す断面図、(D)はワイヤ固定用のブ
ロックの斜視図である。
【図4】 第2実施例のチェーンソーの要部の拡大図で
ある。
【符号の説明】 10・・・チェーンソー、10a・・・本体ケース、1
1・・・フロントハンドル、13・・・リヤハンドル、
15・・・トリガレバー、17・・・ハンドガード、1
9・・・駆動スイッチ、21・・・ブレーキドラム、2
3・・・ブレーキ帯、31・・・前端リンクプレート、
32・・・後方顎、33・・・中間リンクプレート、3
4・・・コイルスプリング、35・・・後端リンクプレ
ート、41・・・ブレーキシュー、43・・・コイルス
プリング、45・・・ワイヤ、61・・・ブレーキシュ
ー、61a・・・長孔、62・・・ピン、63・・・コ
イルスプリング、65・・・ハウジングの壁部、67・
・・スチールボール、69・・・トリガレバー、71・
・・ワイヤ、75・・・コイルスプリング、77・・・
ブレーキドラム、C・・・チェーン、G・・・ガイドバ
ー、S・・・スプロケット。
フロントページの続き (72)発明者 水谷 真琴 愛知県安城市住吉町3丁目11番8号 株式 会社マキタ内 (72)発明者 近藤 雅樹 愛知県安城市住吉町3丁目11番8号 株式 会社マキタ内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングから前方へ突出したガイドバ
    ーに巻回された切断用チェーンと、 該チェーンの駆動用スプロケットに対して回転動力を与
    える駆動手段と、 ON位置に操作されたときに前記駆動手段を駆動し、O
    FF位置に操作されたときに前記駆動手段を停止させる
    トリガ部材とを備えたチェーンソーにおいて、 前記駆動用スプロケットに固定されたブレーキドラムに
    係合し得るブレーキシューと、 該ブレーキシューと前記トリガ部材を連係するための連
    係手段とを有し、 前記連係手段は、トリガ部材がOFF位置に操作された
    ときにブレーキシューをブレーキドラムに押し付け、ト
    リガ部材がON位置に操作されたときにブレーキシュー
    をブレーキドラムから離間するように構成されているこ
    とを特徴とするチェーンソーのブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のチェーンソーのブレーキ
    装置において、 前記連係手段として、 前記ブレーキシューをブレーキドラムに押し付ける方向
    に付勢する押し付け付勢手段と、 前記トリガ部材をON位置へ操作するに伴って前記押し
    付け付勢手段に抗してブレーキシューをブレーキドラム
    から離間させる引っ張り部材とを備えたことを特徴とす
    るチェーンソーのブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のチェーンソーのブレーキ
    装置において、 前記引っ張り部材を、一端をブレーキシューに他端をト
    リガ部材に連結したワイヤ部材で構成したことを特徴と
    するチェーンソーのブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のチェーンソーのブレーキ
    装置において、前記トリガ部材として揺動型の部材を採
    用し、その揺動支点を、前記ワイヤ部材の連結端とトリ
    ガ接点との間に設定したことを特徴とするチェーンソー
    のブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 請求項2〜請求項4のいずれか記載のチ
    ェーンソーのブレーキ装置において、前記ブレーキシュ
    ーを、自由端に引っ張り部材を連結された揺動部材で構
    成したことを特徴とするチェーンソーのブレーキ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のチェーンソーのブレーキ
    装置において、 前記連係手段として、 前記ブレーキシューをブレーキドラムから引き離す方向
    に付勢する引き離し付勢手段と、 前記トリガ部材をOFF位置へ操作するに伴って前記引
    き離し付勢手段に抗してブレーキシューをブレーキドラ
    ムの方向へ押圧するブレーキシュー押圧部材とを備えた
    ことを特徴とするチェーンソーのブレーキ装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のチェーンソーのブレーキ
    装置において、 前記ブレーキシュー押圧部材として、 ブレーキシューの背面とハウジング本体との間に打ち込
    まれる楔部材と、 該楔部材をトリガOFF時に前記ブレーキシューの背面
    とハウジング本体との間に打ち込むように動作し、トリ
    ガON時には該打ち込み動作を行わないように動作する
    楔部材打ち込み動作部材とを備えたことを特徴とするチ
    ェーンソーのブレーキ装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のチェーンソーのブレーキ
    装置において、 前記楔部材打ち込み動作部材を、 トリガ部材に対して、トリガON時に引っ張られるよう
    に一端をトリガ部材に連結すると共に、他端を常時楔打
    ち込み方向に付勢されているワイヤ部材で構成したこと
    を特徴とするチェーンソーのブレーキ装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のチェーンソーのブレーキ
    装置において、前記トリガ部材として揺動型の部材を採
    用し、その揺動支点を、前記ワイヤ部材の連結端とトリ
    ガ接点との間に設定したことを特徴とするチェーンソー
    のブレーキ装置。
  10. 【請求項10】 請求項7〜請求項9のいずれか記載の
    チェーンソーのブレーキ装置において、前記ブレーキシ
    ューを、前記楔部材を打ち込まれたときにブレーキドラ
    ムの回転によってブレーキドラムとハウジング本体との
    隙間奥に向かって引き込まれる位置に設けることを特徴
    とするチェーンソーのブレーキ装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のチェーンソーのブレ
    ーキ装置において、前記ブレーキシューを、前記ブレー
    キドラムとハウジング本体との隙間奥に向かって引き込
    まれる際に該引き込み方向に摺動できるような遊びをも
    って支持することを特徴とするチェーンソーのブレーキ
    装置。
  12. 【請求項12】 請求項7〜請求項11のいずれか記載
    のチェーンソーのブレーキ装置において、前記楔部材を
    ボールで構成することを特徴とするチェーンソーのブレ
    ーキ装置。
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