JP3261483B2 - 殺ダニ性シートと、それの積層体 - Google Patents
殺ダニ性シートと、それの積層体Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A50/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
- Y02A50/30—Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change
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- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、住まいの室内で使用し
て安全性が高く、効果の持続性も長い殺ダニ性シート
と、その積層体についての新規な提案である。
て安全性が高く、効果の持続性も長い殺ダニ性シート
と、その積層体についての新規な提案である。
【0002】
【従来の技術】住宅の気密化の向上にともない、ダニの
発生が問題化し、これが駆除は現在大きな問題となって
いる。その対策として、殺ダニ性の合成有機薬剤、たと
えば有機リン系、ピレスロイド系薬剤を紙等に塗布した
殺ダニシートが市販されている。しかし、これらは人体
への衛生上の影響が問題となり、最近では樹木の枝、葉
から抽出された精油成分の殺ダニ剤としての応用も検討
されはじめている。(高分子刊行会発行・高分子加工・
1991年12月号、P.31ないしP.37参照)
発生が問題化し、これが駆除は現在大きな問題となって
いる。その対策として、殺ダニ性の合成有機薬剤、たと
えば有機リン系、ピレスロイド系薬剤を紙等に塗布した
殺ダニシートが市販されている。しかし、これらは人体
への衛生上の影響が問題となり、最近では樹木の枝、葉
から抽出された精油成分の殺ダニ剤としての応用も検討
されはじめている。(高分子刊行会発行・高分子加工・
1991年12月号、P.31ないしP.37参照)
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】樹木から抽出された
精油の殺ダニ成分(本発明では、フィトンチッド系殺ダ
ニ剤と呼ぶ)の利用は、人体に対する衛生上の心配はな
いが、そのまま使用すれば蒸発が早く持続性に欠ける
し、塗布された面が他の物品に接触した場合、殺ダニ成
分が物品に移行して汚損の原因ともなる。本発明はかか
る欠点に鑑み発明されたものであり、殺ダニ効果の持続
性が長期間にわたり、かつ殺ダニ剤の塗布された面を他
の物品と接触させても、殺ダニ剤の移行による汚染が発
生しない特徴を有する。
精油の殺ダニ成分(本発明では、フィトンチッド系殺ダ
ニ剤と呼ぶ)の利用は、人体に対する衛生上の心配はな
いが、そのまま使用すれば蒸発が早く持続性に欠ける
し、塗布された面が他の物品に接触した場合、殺ダニ成
分が物品に移行して汚損の原因ともなる。本発明はかか
る欠点に鑑み発明されたものであり、殺ダニ効果の持続
性が長期間にわたり、かつ殺ダニ剤の塗布された面を他
の物品と接触させても、殺ダニ剤の移行による汚染が発
生しない特徴を有する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の基本は、請求項
1に示すように、殺ダニ剤は、先ず、水性合成樹脂エマ
ルジョンの樹脂粒子に含浸され、その粒子表面に殺ダニ
剤無含有の樹脂層が形成された2層構造の粒子が水中に
分散した形で、紙、不織布の表面に塗布された殺ダニ性
シートであるから、殺ダニ剤含有粒子の表面を被覆する
2層構造の表皮形成用樹脂の僅かな透過性により徐々に
発散してゆくため、持続性が高く、かつ接触する物品を
汚染することもない。
1に示すように、殺ダニ剤は、先ず、水性合成樹脂エマ
ルジョンの樹脂粒子に含浸され、その粒子表面に殺ダニ
剤無含有の樹脂層が形成された2層構造の粒子が水中に
分散した形で、紙、不織布の表面に塗布された殺ダニ性
シートであるから、殺ダニ剤含有粒子の表面を被覆する
2層構造の表皮形成用樹脂の僅かな透過性により徐々に
発散してゆくため、持続性が高く、かつ接触する物品を
汚染することもない。
【0005】また、請求項2に示す発明は、請求項1に
示すフィトンチッド系殺ダニ剤含有2層構造エマルジョ
ンと、ポリビニルアルコール(PVA、ポバールとも云
う)系樹脂水溶液とを混合して紙、不織布に塗布した殺
ダニ性シートであるから、請求項1に示すフィトンチッ
ド系殺ダニ剤含有エマルジョンの紙、不織布への接着性
が向上するとともに、ポリビニールアルコール系樹脂の
殺ダニ剤透過抑制作用により、持続性はさらに長くなる
のである。
示すフィトンチッド系殺ダニ剤含有2層構造エマルジョ
ンと、ポリビニルアルコール(PVA、ポバールとも云
う)系樹脂水溶液とを混合して紙、不織布に塗布した殺
ダニ性シートであるから、請求項1に示すフィトンチッ
ド系殺ダニ剤含有エマルジョンの紙、不織布への接着性
が向上するとともに、ポリビニールアルコール系樹脂の
殺ダニ剤透過抑制作用により、持続性はさらに長くなる
のである。
【0006】請求項3に示す発明は、請求項1、請求項
2に示す殺ダニ性シートを、合板、繊維板などの木質
板、石こうボード、パルプセメント板などの無機質板に
積層接着した殺ダニ性積層体であって、シートの使用時
に載置または貼付する手間を省くための材料である。
2に示す殺ダニ性シートを、合板、繊維板などの木質
板、石こうボード、パルプセメント板などの無機質板に
積層接着した殺ダニ性積層体であって、シートの使用時
に載置または貼付する手間を省くための材料である。
【0007】
【作 用】本発明にいうフィトンチッド系殺ダニ剤と
は、樹木、植物から抽出される精油、または精油の分留
により得られる殺ダニ性成分であり、具体的には、杉葉
油、桧葉油、ヒバ材油、コウヤマキ葉油、同材油、シダ
ーウッド葉油、同材油、シプレス材油、同葉油、ベイ葉
油、クローブ花油、ユーカリ葉油、ピメント実油、ボア
ドローズ材油、カシア葉油、同材油、シナモン葉油、同
樹皮油、ホーウッド材油、サンダルウッド材油、ペルー
バルサム材油、ネロリ花油、イランイラン花油、タイム
油、カプシカムオレオレジン実油、ガーリック葉茎油、
ワニラオレオレジン実油、ジャスミン花油、オークモス
油等そのまま、またはそれらから分離された殺ダニ成分
の1種または2種以上の混合物である。
は、樹木、植物から抽出される精油、または精油の分留
により得られる殺ダニ性成分であり、具体的には、杉葉
油、桧葉油、ヒバ材油、コウヤマキ葉油、同材油、シダ
ーウッド葉油、同材油、シプレス材油、同葉油、ベイ葉
油、クローブ花油、ユーカリ葉油、ピメント実油、ボア
ドローズ材油、カシア葉油、同材油、シナモン葉油、同
樹皮油、ホーウッド材油、サンダルウッド材油、ペルー
バルサム材油、ネロリ花油、イランイラン花油、タイム
油、カプシカムオレオレジン実油、ガーリック葉茎油、
ワニラオレオレジン実油、ジャスミン花油、オークモス
油等そのまま、またはそれらから分離された殺ダニ成分
の1種または2種以上の混合物である。
【0008】これらの抽出成分は、ほとんどがテルベン
系の含酸素化合物であり、これらを単に紙、不織布に塗
布した場合には、比較的速やかに空気中に蒸発してしま
う。そこで本発明では、これらの成分をエチレン−酢酸
ビニール共重合体、酢酸ビニール−アクリル酸エステル
共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体等の
合成樹脂エマルジョンに添加し、常温常圧下または加熱
加圧下で混合することにより、エマルジョン粒子内部に
含浸させ、さらにその含油粒子表面で、アクリル酸エス
テル、メタアクリル酸エステル、スチレン等の1種また
は2種以上の混合モノマーを重合させ表皮を形成するこ
とにより、殺ダニ成分を包み込んで蒸発を抑制するとと
もに、その成分が直接他の物品に接触しないようにした
のである。
系の含酸素化合物であり、これらを単に紙、不織布に塗
布した場合には、比較的速やかに空気中に蒸発してしま
う。そこで本発明では、これらの成分をエチレン−酢酸
ビニール共重合体、酢酸ビニール−アクリル酸エステル
共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体等の
合成樹脂エマルジョンに添加し、常温常圧下または加熱
加圧下で混合することにより、エマルジョン粒子内部に
含浸させ、さらにその含油粒子表面で、アクリル酸エス
テル、メタアクリル酸エステル、スチレン等の1種また
は2種以上の混合モノマーを重合させ表皮を形成するこ
とにより、殺ダニ成分を包み込んで蒸発を抑制するとと
もに、その成分が直接他の物品に接触しないようにした
のである。
【0009】この殺ダニ剤含有エマルジョンは、水性で
あるから自由に水で希釈することができ、かつ、水性の
他の溶液、エマルジョンとの混合も容易である。本発明
請求項2に示す発明は、この殺ダニ剤をポリビニルアル
コール系樹脂水溶液と混合して使用するのであるが、特
にポリビニールアルコール系樹脂を選択した理由は、こ
の樹脂が殺ダニ剤の紙、不織布との接着性を向上させ、
かつ、適度の成分徐放性を有し、かつ廉価なことによ
る。
あるから自由に水で希釈することができ、かつ、水性の
他の溶液、エマルジョンとの混合も容易である。本発明
請求項2に示す発明は、この殺ダニ剤をポリビニルアル
コール系樹脂水溶液と混合して使用するのであるが、特
にポリビニールアルコール系樹脂を選択した理由は、こ
の樹脂が殺ダニ剤の紙、不織布との接着性を向上させ、
かつ、適度の成分徐放性を有し、かつ廉価なことによ
る。
【0010】請求項1、請求項2に示す殺ダニ性シート
は、そのまま押し入れ、収納家具内部に敷いたり、畳、
カーペット等敷設時にその下に敷いてもよいが、請求項
3に示すように、予め木質板、無機質板に貼着して積層
体としておき、これで、押し入れ、収納家具内部や、畳
下床板等を構築しておけば、さらに便利である。
は、そのまま押し入れ、収納家具内部に敷いたり、畳、
カーペット等敷設時にその下に敷いてもよいが、請求項
3に示すように、予め木質板、無機質板に貼着して積層
体としておき、これで、押し入れ、収納家具内部や、畳
下床板等を構築しておけば、さらに便利である。
【0011】
【実施例1】コウヤマキ葉油、同材油、シナモン樹皮
油、ヒバ材油を混合して殺ダニ剤として用意し、これを
エチレン−酢酸ビニール(エチレン含有量10%)共重
合体エマルジョン80部に対し20部添加し、加熱下で
攪拌してエマルジョン粒子に含浸せしめた。次いで、そ
の系に、メタアクリル酸メチル、アクリル酸混合モノマ
ー15部を添加して含油エマルジョン粒子表面で該モノ
マーを重合させて、芯に殺ダニ剤を含有する二重構造エ
マルジョンを得た。
油、ヒバ材油を混合して殺ダニ剤として用意し、これを
エチレン−酢酸ビニール(エチレン含有量10%)共重
合体エマルジョン80部に対し20部添加し、加熱下で
攪拌してエマルジョン粒子に含浸せしめた。次いで、そ
の系に、メタアクリル酸メチル、アクリル酸混合モノマ
ー15部を添加して含油エマルジョン粒子表面で該モノ
マーを重合させて、芯に殺ダニ剤を含有する二重構造エ
マルジョンを得た。
【0012】このフィトンチッド系殺ダニ剤含有エマル
ジョンを、重量69.9Kg/m2のクラフト紙に、エ
マルジョンが5g/m2の割合で保持されるように、エ
マルジョンを若干量の水で希釈して塗布し、表面温度8
0℃のドラム乾燥機にて乾燥し、請求項1に示すフィト
ンチッド系殺ダニシートを得た。
ジョンを、重量69.9Kg/m2のクラフト紙に、エ
マルジョンが5g/m2の割合で保持されるように、エ
マルジョンを若干量の水で希釈して塗布し、表面温度8
0℃のドラム乾燥機にて乾燥し、請求項1に示すフィト
ンチッド系殺ダニシートを得た。
【0013】この殺ダニシートおよび原クラフト紙(コ
ントロール)のダニ生存率を、次に示す生物検定法によ
り測定した。
ントロール)のダニ生存率を、次に示す生物検定法によ
り測定した。
【0014】「生物検定法」プレート法・中央に直径1
0mmの円をくり抜いた2枚のアクリル板(25×75
mm、厚さ1mm)の円の部分にシート材料を挟み、シ
ート上にダニ(ヤケヒョウヒダニ10〜20匹)を放
ち、上からスライドグラス(25×75mm)を載せ、
両端をダブルクリップで抑えた。これを直径140mm
のシャーレに入れ、所定日数放置し、ダニの生存率を測
定した。測定は3回繰り返し行った。
0mmの円をくり抜いた2枚のアクリル板(25×75
mm、厚さ1mm)の円の部分にシート材料を挟み、シ
ート上にダニ(ヤケヒョウヒダニ10〜20匹)を放
ち、上からスライドグラス(25×75mm)を載せ、
両端をダブルクリップで抑えた。これを直径140mm
のシャーレに入れ、所定日数放置し、ダニの生存率を測
定した。測定は3回繰り返し行った。
【0015】その結果は表1の通りであり、フィトンチ
ッド系殺ダニ剤保有シートには、顕著な殺ダニ性がある
ことが判明した。
ッド系殺ダニ剤保有シートには、顕著な殺ダニ性がある
ことが判明した。
【0016】
【表1】
【0017】
【実施例2】酢酸ビニールとアクリル酸エステルの比
が、70:30の割合で共重合された45%濃度のヱマ
ルジョン80重量部に対し、桧葉油、シダーウッド油、
ユーカリ葉油、ペルーバルサム材油、ガーリック葉茎油
を混合調製されたフイトンチッド系殺ダニ剤20重量部
を添加し、攪拌混合してこれをエマルジョン粒子に吸収
せしめた。次いでその系に、2エチルヘキシルアクリレ
ート、2エチルヘキシルメタアクリレート、ジエチレン
グリコールメタアクリレートの混合モノマー25重量部
を逐次添加して原含油粒子表面で重合せしめ、試験用塗
布液1とした。
が、70:30の割合で共重合された45%濃度のヱマ
ルジョン80重量部に対し、桧葉油、シダーウッド油、
ユーカリ葉油、ペルーバルサム材油、ガーリック葉茎油
を混合調製されたフイトンチッド系殺ダニ剤20重量部
を添加し、攪拌混合してこれをエマルジョン粒子に吸収
せしめた。次いでその系に、2エチルヘキシルアクリレ
ート、2エチルヘキシルメタアクリレート、ジエチレン
グリコールメタアクリレートの混合モノマー25重量部
を逐次添加して原含油粒子表面で重合せしめ、試験用塗
布液1とした。
【0018】また、別に溶解したポリビニールアルコー
ル15%水溶液(日本合成社製・ゴーセノールGL−0
5を使用)90重量部に対し、前記エマルジョン10重
量部を添加混合して、試験用塗布液2とした。
ル15%水溶液(日本合成社製・ゴーセノールGL−0
5を使用)90重量部に対し、前記エマルジョン10重
量部を添加混合して、試験用塗布液2とした。
【0019】重量90Kg/m2のクラフト紙に、試験
用塗布液1は、1g/m2の割合で保持されるように、
若干量の水で希釈して塗布し、試験用塗布液2は、10
g/m2の割合で塗布し、それぞれ、表面温度80℃の
ドラム乾燥機で乾燥し、試験用殺ダニシート1および2
とした。
用塗布液1は、1g/m2の割合で保持されるように、
若干量の水で希釈して塗布し、試験用塗布液2は、10
g/m2の割合で塗布し、それぞれ、表面温度80℃の
ドラム乾燥機で乾燥し、試験用殺ダニシート1および2
とした。
【0020】この殺ダニシート2種および原クラフト紙
を室内に懸垂して6か月ののち、実施例1に採用したの
と同様の生物検定法により比較試験した。その結果は表
2に示す通り、殺ダニシート2種ともに殺ダニ傾向を示
すが、試験用殺ダニシート2の方が効果が幾分顕著であ
った。
を室内に懸垂して6か月ののち、実施例1に採用したの
と同様の生物検定法により比較試験した。その結果は表
2に示す通り、殺ダニシート2種ともに殺ダニ傾向を示
すが、試験用殺ダニシート2の方が効果が幾分顕著であ
った。
【0021】
【表2】
【0022】
【実施例3】実施例2に示す試験用殺ダニシート2を、
2.5mm厚のラワン合板表面に酢酸ビニールエマルジ
ョン型接着剤で貼付し、これを間口1間の押し入れの内
面すべてと中段とに使用して押し入れを構築し、比較の
ため、通常の合板を使用して同大の押し入れの内面すべ
てと中段とを構築し、ヤケヒョウヒダニ約300匹が内
蔵された蒲団をそれぞれの押し入れ中段の上に置き、フ
スマを閉めて5日間放置ののち、ダニの生存数を数えた
ところ、通常の合板使用の押し入れに収納した蒲団から
は、250匹以上のダニの生存を確認したが、試験用殺
ダニシート貼着合板使用の押し入れに収納した蒲団から
は、ダニの生存を確認できなかった。また、試験用殺ダ
ニシート貼着合板の上に置いた蒲団には、殺ダニ剤の移
行は見られなかった。
2.5mm厚のラワン合板表面に酢酸ビニールエマルジ
ョン型接着剤で貼付し、これを間口1間の押し入れの内
面すべてと中段とに使用して押し入れを構築し、比較の
ため、通常の合板を使用して同大の押し入れの内面すべ
てと中段とを構築し、ヤケヒョウヒダニ約300匹が内
蔵された蒲団をそれぞれの押し入れ中段の上に置き、フ
スマを閉めて5日間放置ののち、ダニの生存数を数えた
ところ、通常の合板使用の押し入れに収納した蒲団から
は、250匹以上のダニの生存を確認したが、試験用殺
ダニシート貼着合板使用の押し入れに収納した蒲団から
は、ダニの生存を確認できなかった。また、試験用殺ダ
ニシート貼着合板の上に置いた蒲団には、殺ダニ剤の移
行は見られなかった。
【0023】
【発明の効果】本発明フィトンチッド系殺ダニ剤含有シ
ートは、有害な合成殺ダニ剤を含有せず、使用するフィ
トンチッド系殺ダニ剤は親和性の良い合成樹脂粒子内部
に含浸され、さらにその表面が合成樹脂膜で被覆されて
いるので、殺ダニ剤に徐放性が付与されて長期間効力が
持続し、本来油性のフィトンチッド系殺ダニ剤が接触す
る物品を汚染することもなく、しかも水分散体として塗
布されるので、製造も取扱いも至便であり、ダニのいな
い健康住宅の提供に資するものである。
ートは、有害な合成殺ダニ剤を含有せず、使用するフィ
トンチッド系殺ダニ剤は親和性の良い合成樹脂粒子内部
に含浸され、さらにその表面が合成樹脂膜で被覆されて
いるので、殺ダニ剤に徐放性が付与されて長期間効力が
持続し、本来油性のフィトンチッド系殺ダニ剤が接触す
る物品を汚染することもなく、しかも水分散体として塗
布されるので、製造も取扱いも至便であり、ダニのいな
い健康住宅の提供に資するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09D 7/12 C09D 7/12 D06M 15/17 D06M 15/17 D21H 21/36 D21H 21/36 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 25/34 A01N 25/04 102 A01N 25/10 A01N 25/26 A01N 65/00 B32B 33/00 C09D 7/12 D06M 15/17 D21H 21/36
Claims (3)
- 【請求項1】水性合成樹脂エマルジョンの樹脂粒子にフ
ィトンチッド系殺ダニ剤が含浸され、その粒子表面に殺
ダニ剤無含有の樹脂層が形成された2層構造の粒子が水
中に分散したエマルジョンが、紙、不織布の表面に塗布
された殺ダニ性シート。 - 【請求項2】水性合成樹脂エマルジョンの樹脂粒子にフ
ィトンチッド系殺ダニ剤が含浸され、その粒子表面に殺
ダニ剤無含有の樹脂層が形成された2層構造の粒子が水
中に分散したエマルジョンと、ポリビニールアルコール
系樹脂水溶液の混合物が、紙、不織布の表面に塗布され
た殺ダニ性シート。 - 【請求項3】請求項1、請求項2に示す殺ダニ性シート
が、木質板、無機質板の表面に積層接着された殺ダニ性
積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06550192A JP3261483B2 (ja) | 1992-02-05 | 1992-02-05 | 殺ダニ性シートと、それの積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06550192A JP3261483B2 (ja) | 1992-02-05 | 1992-02-05 | 殺ダニ性シートと、それの積層体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05213701A JPH05213701A (ja) | 1993-08-24 |
JP3261483B2 true JP3261483B2 (ja) | 2002-03-04 |
Family
ID=13288895
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06550192A Expired - Fee Related JP3261483B2 (ja) | 1992-02-05 | 1992-02-05 | 殺ダニ性シートと、それの積層体 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3261483B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006020675A1 (en) * | 2004-08-10 | 2006-02-23 | Cathm, Llc D/B/A Pure Paper | A method for using fifra-exempt substances, materials exhibiting antimicrobial, insecticidal, biocidal and/or odor controlling properties having one or more of these substances coated thereon and/or incorporated therein, and products that are made using these materials |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11228324A (ja) * | 1998-02-12 | 1999-08-24 | Masuda Kk | シダーの芳香成分を含有する繊維及びその繊維製品 |
KR100350391B1 (ko) * | 2000-12-23 | 2002-08-28 | 주식회사 내츄로바이오텍 | 식물에서 추출한 살비성 조성물 |
JP2006290809A (ja) * | 2005-04-12 | 2006-10-26 | Seizo Ogawa | ミツバチに寄生するダニの駆除方法及び駆除剤 |
JP4926418B2 (ja) * | 2005-07-13 | 2012-05-09 | 竹内 洋子 | 歯垢予防・除去用及び歯石予防・溶解用並びに歯周病予防・治療用の口腔用組成物 |
CN107593702A (zh) * | 2017-10-17 | 2018-01-19 | 山西恒达蕾傲生物科技有限公司 | 一种蜜蜂用杀螨药片及其制备方法 |
-
1992
- 1992-02-05 JP JP06550192A patent/JP3261483B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006020675A1 (en) * | 2004-08-10 | 2006-02-23 | Cathm, Llc D/B/A Pure Paper | A method for using fifra-exempt substances, materials exhibiting antimicrobial, insecticidal, biocidal and/or odor controlling properties having one or more of these substances coated thereon and/or incorporated therein, and products that are made using these materials |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05213701A (ja) | 1993-08-24 |
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