JPH0426401A - 防虫効果を有する扇 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、安全性の高い防虫効果を有する扇に関する。

〔従来の技術〕

人間が健康的生活を維持するに際して、ダニ蚊、ハエ、
ゴキブリ等の害虫の排除は不可欠な問題であり、従来よ
り農薬を始めとして食品、医薬品及びトイレタリー分野
等において様々の殺虫剤や害虫忌避剤が開発されてきた
。しかし、人体に密接した範囲で使用されるが故に、安
全性の高い薬剤あるいは方法が強く求められてきた。

従来、一般的な防虫製剤及び防虫機器のほかに、建築用
合板や壁材、あるいはカーペット等に合成殺虫剤や害虫
忌避剤等の防虫剤が使用されていることは周知である。

その防虫剤としては、有機リン系のホスフェート化合物
、ホスホロチオレート化合物、ホスホネート化合物、フ
ルオロホスフェート化合物やピレスロイド系の合成ピレ
スロイド化合物、合成ピレトリン化合物、並びにカルバ
メート系化合物（特願昭５１−２４０１６号）　フェノ
ール系化合物（特許第９９１９９９号）　クロロフェニ
ル系化合物、ホウ酸エステル系化合物（特願昭５０−１
４４３５４号）等の合成薬剤が知られている。

これらの防虫剤は、ポリビニルアルコール（ＰＶＡ）系
、酢酸ビニル系、アクリル系及びポリ塩化ビニル系等の
接着基剤中に分散、あるいは乳化混合した形態で建築用
合板や壁材の接着、あるいはカーペット地の積層部、シ
ーツの表面加工等に使用されている。

〔発明が解法しようとする課題〕

上述の薬剤は毒性が強く、皮膚に接触した場合には炎症
を生じた実例も報告されており、特に有機リン系の薬剤
は経皮吸収性の高い神経毒性を有している。更に、これ
らの化合物のほとんどは、直接接触しなければ十分に効
力が発揮されない性状であるため、局部的な効果しか期
待できない。

ピレスロイド系化合物は蒸散性であるが、有効害虫の種
類が限定されており、その効果も他に比較して小さい。

また、防虫効果を発揮する方法についても、従来の防虫
機器、建築用材、カーペット等の形態では使用範囲が限
定され、特に屋外の使用に際しては運搬性及び便宜性の
点から問題がある。

本発明の目的は、前記のような問題点のない、防虫効果
を有する扇を提供することにある。

〔課題を解決するたぬの手段〕

本発明を概説すれば、本発明は防虫効果を有する巳に関
する発明であって、ヒバ油を防虫有効成分として含有し
ていることを特徴とする。

本発明者らは、前述の実情にかんがみ、安全性が高く、
かつ防虫防菌効果に優れる天然成分について鋭意研究を
重ねた結果、カルバクロール、ヒノキチオール、β−ド
ラプリン等の防虫成分を含有する青森ヒバ（ＤＬ陸脛」
ｄ　ｏ　Ｉ　ａ　ｒ　ａ　ｔ　ａＶａｒ、ｈｏｎｄａｉ
　）の精油（ヒバ油）を見出し、これを扇、例えば扇子
又はうちわ中に効果的に混入させる方法を確立した。

本発明によるヒバ油の添加方法としては、扇の骨材及び
紙材に直接含浸あるいは混練する方法、紙材を接着する
接着基剤中に混入する方法を適宜選択できる。

扇の骨材及び紙材が、木質あるいは繊維質である場合は
ヒバ油を直接含浸することができ、合成ポリマーである
場合には、ヒバ油を多孔性シリカゲル、ゼオライト、活
性白土、活性炭、セルロース等の不溶性担体に吸着させ
、粉末化したものを混入する。

また、接着基剤中に混入する場合にはポリビニルアルコ
ール（ＰＶＡ）系及び酢酸ビニル系等の水性接着基剤に
対しては、ヒバ油をＯ／Ｗ型乳型出化いは可溶化液とし
て添加し、アクリル系及びポリ塩化ビニル系等の油性接
着基剤に対しては、ヒバ油を多孔性シリカゲル、ゼオラ
イト、活性白土、活性炭、セルロース等の不溶性担体に
吸着させ、粉末化したものを混入するが、本発明におけ
る防虫効果を長期に維持する見地からは、接着基剤中に
混入する方法が好ましい。

本発明におけるヒバ油の添加量は、防虫効力の持続性に
より決定されるもので、接着剤という汎用素材において
は一律に限定され難いが、接着剤重量に対して０．１〜
２０％の添加が好ましい。ヒバ油の添加量が０．１％よ
り少ない場合は、害虫忌避及び抗菌効果が十分に発揮さ
れず、２０％より多い場合は接着剤としての機能に支障
を来すこととなる。

〔作　用〕

本発明に用いるヒバ油は、青森ヒバの廃材及びオガ屑か
ら水蒸気蒸留あるいは乾留によって得られる精油であり
、防虫性を有するヒノキチオール（β−ツヤプリジン）
　シトロネロール等や殺アリ性を有するトリメチルナフ
タレン等の有効成分を含有している。これらの防虫成分
は昇華性を有するために、従来の主な防虫製品の形態の
様に接触することにより効果を発揮するだけでなく、接
着基剤中より揮発することにより広範囲に効果を及ぼす
ことが可能であると共に、その効果を長時間維持するに
足りる除数性が獲得される。

〔実施例〕

以下の実施例により、本発明を具体的に説明するが、本
発明の範囲を限定するものではない。

実施例１ 水４８重量部とヒバ油５０重量部及びボリグＩＪ　セＩ
Ｊン脂肪酸エステル〔サンソフトＱ−１７８、太陽化学
■製〕２重量部からなる乳化液を調製し、その２ｍｌ！
を酢酸ビニル液１０ｍ１（千ツマー５０％液）と混合し
た後、表面積が約４００ｃｍ２のうちわ紙材に塗布して
骨材を配し、同形の紙材と張り合せてうちわを製作する
。該うちわを無処理の対照うちわと共に高さ５ｃ１１に
注水した防虫網付き透明アクリル性容器（縦４０ＣＩ１
１、横８０ｃｍ、高さ５０ｃｍ）の両端に相対して起立
させ、ドライアイス法で収集した蚊５０匹を投入し、う
ちわから約５ｃｆｌ１以内を飛翔する数を経時的に観察
した。

その効果は、表１に示した様に明確な忌避効果を呈した
。

表１　蚊に対する忌避効果 試験区　うちわへの経時的（秒）接近数（匹）実施例１
　　　１０　　　　　１　　　　０実施例２ 等重量部のヒバ油を吸着させた多孔質シリカゲル粉末２
０重量部と市販アクリル系接着剤８０重量部を均一に混
合し、ヒバ油濃度が２ｇ／ｍ２となる様にうちわ紙材に
塗布する。作製したうちわの中央部に昆虫針を刺し立て
、うちわを空中に保持する。その中央部に２００〜３０
０頭のコナヒヨウヒダニ（Ｄｅｒｍａｔｏ　ｈａ　ｏｉ
ｄｅｓ　ｆａｒｉ−立す）及びケナガコナダニ（−ｂ１
見曲Ａ１胡ｕｔｒｅｓｃｅｅｃｔｉａｅ　）を置いて室
温下に放置し、相当数のダニが移動した時点でうちわを
表裏共に観察し、うちわ上の残留ダニ総数とうちわ外に
移動したダニ総数より忌避率を求めた。その結果は、表
２に平均値で示した様に有意義な忌避効果を呈した。

表２　フナヒヨウヒダニ及びケナガコナダニに対する忌
避効果 ヒバ油 ７３．５ ８３．９ 〔発明の効果〕 本発明は、扇、例えば扇子又はうちわという、屋内屋外
での区別なく使用できる便宜性及び携帯性に優れ、かつ
人体に対して非常に安全性の高い天然成分からなる防虫
器具を提供するものであり、人間の健康的生活を維持す
るに際して非常に有益なものである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、ヒバ油を防虫有効成分として含有していることを特
   徴とする防虫効果を有する扇