JP2544775B2 - 忌避性を有する基材の製造方法 - Google Patents

忌避性を有する基材の製造方法

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JP2544775B2
JP2544775B2 JP63083398A JP8339888A JP2544775B2 JP 2544775 B2 JP2544775 B2 JP 2544775B2 JP 63083398 A JP63083398 A JP 63083398A JP 8339888 A JP8339888 A JP 8339888A JP 2544775 B2 JP2544775 B2 JP 2544775B2
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敏雄 藤井
和宏 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は忌避性を有する基材の製造方法に関するもの
である。詳しくは、タンスや畳の下敷、カーペット基材
等として用いて好適な、ダニやゴキブリ等の害虫に対し
て長期間に渡って忌避性を有する基材を製造する方法に
関するものである。
〔従来技術〕
従来より衣類を収納したタンスの下敷き材、タタミの
下敷き材等に熱可塑性樹脂のフイルム、シート等が用い
られているが、これらフイルム、シートは通気性がない
のでその環境が温暖、高湿度で長期にわたるときには、
害虫が生息しやすい環境となり、外部から害虫が持ち込
まれた場合には、繁殖することになる。また、カーペッ
トの基布材にはポリプロピレンのモノフィラメントやス
ピリットヤーン等からなる編織物が用いられているが、
カーペットは周知のとおり床材として広く使用されてお
り、またその形態から必然的に表面の凹凸、非通気性吸
湿性及び静電気等によってゴミ、ホコリ、その他の有機
物が付着しやすくダニなどの害虫が生息しやすい環境と
なり、外部からこのような害虫が持ち込まれた場合、カ
ーペットで繁殖することになる。
一般的にこれらの害虫駆除には殺虫剤の散布、日光照
射、洗濯等の方法があげられる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の方法は煩雑でかなりの労力を要
し、且つ永続的なものでなく短期間で繰り返す必要があ
る。
〔課題を解決する為の手段〕
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ね
た結果、特定の忌避成分を樹脂溶液に混合、調液後、通
気性を有する基材の上に膜層として形成する事により、
長期間にわたりダニ、ゴキブリ等の不快害虫に対して忌
避作用を持続する事を見い出し、本発明を完成するに至
った。
本発明の要旨は、忌避剤100モル及びシャルジンガー
デキストリン100〜1000モルの割合で混合して得た忌避
成分を樹脂溶液に混合して混和溶液となし、該混和溶液
を通気性を有する基材の表面に塗布・乾燥することを特
徴とする忌避性を有する基材の製造方法に存する。
以下本発明を更に詳細に説明する。
本発明に用いられる忌避剤はダニ、シラミ、ノミ、ゴ
キブリ等に効果があるものが用途に応じ選択して用いら
れる。
忌避剤としては、N,N−ジエチル−m−トルアミド、
N−ブチルアセトアニリド、N,N−ジエチルカプリルア
ミド等のアミド系忌避剤、2−エチル−1,3−ヘキサン
ジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジ
オール等のジオール系忌避剤、ジメチルカルベート、プ
ロピルマンデレート等のエステル系忌避剤、プロピル−
N,N−ジエチルサクシナメート等のアミド−エステル系
忌避剤、O−エチル−Nフェニルチオカーバメート等の
カーバメート系忌避剤等が上げられる。
また、シャルジンガーデキストリンとしては、一般式
(C6H10O5で表わされるもので、n=6のα−デキ
ストリン、n=7のβ−デキストリン及びn=8のγ−
デキストリン及びこれらの混合物が挙げられる。
本発明においては、まず前記忌避剤を用いて特殊の忌
避成分を調製する。該忌避成分の調製は、例えば、アセ
トン、エタノール等の有機溶剤に忌避剤を溶解させ、こ
れにシャルジンガーデキストリンを加えて有機溶剤の沸
点以下、望ましくは50℃以下の温度で10分〜2時間撹拌
混合する事により行なわれる。
このようにすることにより忌避剤がシャルジンガーデ
キストリンに内包(包接)された状態となる。
この混合物を真空乾燥、噴霧乾燥等により乾燥して該
有機溶剤を蒸発させ、粉末化させる。
このようにして忌避剤がシャルジンガーデキストリン
に包み込まれた状態の粉末が得られ、この粉末は忌避剤
の除放効果を有するものとなる。
上記忌避剤とシャルジンガーデキストリンの混合割合
は忌避剤100モルに対してシャルジンガーデキストリン1
00〜1000モル、望ましくは120〜400モルの範囲である。
次に上記忌避剤とシャルジンガーデキストリンとから
なる忌避成分の粉末を膜形成剤としての樹脂溶液に混
合、均一分散せしめて塗布可能な塗料状物とする。
塗料状の膜形成剤の調合方法について説明を行う。忌
避膜層のベースとしては油性・水性を問わず通常の合成
樹脂フイルム又は紙等に使用する印刷インクや塗料ベヒ
クルとして用いられているものを用いることが出来る。
これらベヒクル中樹脂成分量に対して忌避成分(粉末)
を0.1〜80重量%、好ましくは1〜10重量%を加え混和
し塗料状として用いれば良い。
塗料化に当って使用する溶剤としては、トルエン、酢
酸エチル等の油性溶剤、エタノール、イソプロピルアル
コール等の水性溶剤等が挙げられる。
また、塗料のベースとなる樹脂としてはポリアミド樹
脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹
脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
上述のようにして得た塗料状の忌避膜層形成剤は通気
性を有する基材に塗布・乾燥して用いられる。
基材としては例えば特開昭62−32042号にある透湿性
(通気性)の積層体等が適している。
即ち、多孔質フィルムとその強度を補う為の透湿性を
有する補強材との積層体である。
該補強材としては、例えば樹脂フイルムを延伸したス
プリットヤーンより作製された割布または湿式、乾式ス
パンボンド法等により作成された不織布あるいは紙等が
用いられる。
ラミネート方法としては、特に制限されない。一般に
ホットメルトタイプの接着剤をスプレー状又は線状に塗
布したりドライラミネート用接着剤をグラビアロールに
て塗布し、多孔質フイルムと補強材を積層接着する方
法、シボ付きロール間において多孔質フイルムと補強材
を熱圧着する方法、多孔質フイルムと補強材の間に熱融
着型接着剤を使用して熱圧着する方法等が採用される。
本発明は、上述のようにして得られた基材に先に説明
した塗料状の混和溶液を塗布し、乾燥することにより基
材に忌避性を付与する。
塗料状の混和溶液の塗布方法としては、グラビアコー
ティング式、リバースロールコーティング式、スプレー
式等が用いられる。塗布は基材全面に行なうと通気性を
害する場合があり、このような場合には網目状、縞模様
状、ドット模様状等の間欠的塗布を行なうのが良い。塗
布面積は基材の全面積の10〜95%、好ましくは60〜90%
程度である。塗布後乾燥して忌避膜層とするが、忌避膜
層の厚みは乾燥状態で6μ〜8μ程度、塗布量は乾燥状
態で1g/m2以上、好ましくは5〜50g/m2程度が良い。
また、忌避膜層表面効果をより活性化する為と忌避膜
層間欠部への忌避剤の移行を容易ならしむる為基材の透
湿性を損なわないワックス又は界面活性剤等を揮発性溶
剤に稀釈して忌避膜層及び間欠部基材に一様にスプレー
等によって均一塗布するのが好ましい。
〔実施例〕 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定さ
れるものではない。
実施例1 (イ) O−エチル−NフェニルチオカーバメートとN,
N−ジエチル−m−トルアミドを1:9の重量比で混合させ
た忌避剤を1kg用意し、これをエタノールに溶解し10%
溶液を作製する。続いて該溶液にα−デキストリンを8k
g、50℃にて撹拌混合させる。この時忌避剤とα−デキ
ストリンのモル比は1:約1.3となる。
次にこの溶液を真空乾燥しエタノールを蒸発、粉末化
し、忌避成分を得た。
次に、樹脂溶液として、ポリアミド樹脂(バーサミド
#940)29部(重量部、以下同じ)、トルエン35部、イ
ソプロピルアルコール36部からなる樹脂液A液を作成
し、ニトロセルローズ20部、カチオン系界面活性剤7
部、酢酸エチル29部、トルエン29部、イソプロピルアル
コール15部よりなるB液を作成し、A液とB液の比率及
び忌避成分の比率をA液71.1部、B液8.9部、忌避成分2
0.0部として混合し、ハイスピードミキサーにて混和し
忌避膜層形成用混和溶液(イ)を得た。
また、環化ゴム25部、トルエン75部からなる樹脂溶液
を作成、該樹脂溶液80部に対し前記忌避剤成分20部を加
えハイスピードミキサーにて混和せしめた忌避膜形成用
混和溶液(ロ)を得た。
特願昭60−172095の実施例1に開示された不織布と多
孔質フィルムの積層体を得、該積層体の不織布側の面を
コロナ処理後、前記で得た混和溶液(イ)をグラビア印
刷により10gr/m2(乾燥時)の塗工厚みとなる様幅4m/m
のタテ線と幅5m/mの横線とが交差するゴバン目模様状に
塗布した。この際塗布時の厚みを70μ程度とすると乾燥
固化膜厚が7μ程度となった。
この時の忌避膜面積は基材総面積に対して70%の割合
とした。忌避膜乾燥後エチルアルコール100部、カチオ
ン系界面活性剤5部、低分子量ポリエチレンワックス5
部からなる活性化膜形成溶液を基材面全体に均一スプレ
ーして乾燥せしめた。
ケナガコナダニの飽和した約4gの培地を試験皿(径9.
5cm)の中に入れ、培地の上にダンボール(6×6cm)を
置いた。
前述のようにして得た忌避性を有する基材(3×3c
m)を該ダンボール上に置いた。1昼夜後、該積層上の
ダニの数を調査し、その結果を表1に示した。なお、表
1の数値はくり返し4回の実験を行ない、その平均値で
ある。
実施例2 実施例1において作成した混和溶液(ロ)を用いて、
他は実施例1に従い、基材として坪量75g/m2のクラフト
紙を用い、塗工面積が全面積の80%となる様に塗工し、
忌避性を有する基材を得た。実施例1と同様にしてテス
トを行なった。
その結果を表1に示す。
比較例1及び2 実施例1及び2において、忌避剤を全く添加しなかっ
た事以外は同様にしてテストを行なった。その結果を表
1に示す。
比較例3 実施例1において、通気性を有する基材(不織布と多
孔質フィルムとの積層体)の代わりに両更クラフト紙
(坪量87g/m2、厚さ95μm)の片面にポリエチレンフィ
ルム(厚さ15μm)を押出ラミネート加工して防湿性を
付与したポリエチレンラミネートクラフト紙を用いたこ
と以外は実施例1と同様にしてテストを行った。その結
果、ダニ数は121であった。
比較例4 比較例3において、忌避剤を全く添加しなかったこと
以外は比較例3と同様にしてテストを行った。その結
果、ダニ数は170であった。
比較例5 実施例1において、α−デキストリンを全く添加しな
かったこと以外は実施例1と同様にしてテストを行っ
た。その結果、ダニ数は130であった。
比較例6 実施例1において、α−デキストリンの代わりに包接
性のある合成多孔質シリカを用いたこと以外は実施例1
と同様にしてテストを行った。その結果、ダニ数は116
であった。
比較例7 実施例1において、α−デキストリンの代わりに球形
多孔質シリカ(鈴木油脂工業(株)製、商品名:球形多
孔質シリカE−60)を用いたこと以外は実施例1と同様
にしてテストを行った。その結果、ダニ数は65であっ
た。
比較例8 実施例1において、α−デキストリンの代わりに天然
ゼオライト粉末(日東粉化(株)製)を用いたこと以外
は実施例1と同様にしてテストを行った。その結果、ダ
ニ数は80であった。
〔発明の効果〕
本発明においては、基材に特定の物質を塗工する事に
より不快害虫に対して長期間にわたり忌避作用が得ら
れ、実用上大変有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−47900(JP,A) 特開 昭50−5692(JP,A) 実開 昭62−23600(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】忌避剤100モル及びシャルジンガーデキス
    トリン100〜1000モルの割合で混合して得た忌避成分を
    樹脂溶液に混合して混和溶液となし、該混和溶液を通気
    性を有する基材の表面に塗布・乾燥することを特徴とす
    る忌避性を有する基材の製造方法。
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