JP3252704B2 - 酸洗性および表面性状に優れた熱延鋼板の製造方法 - Google Patents

酸洗性および表面性状に優れた熱延鋼板の製造方法

Info

Publication number
JP3252704B2
JP3252704B2 JP11383996A JP11383996A JP3252704B2 JP 3252704 B2 JP3252704 B2 JP 3252704B2 JP 11383996 A JP11383996 A JP 11383996A JP 11383996 A JP11383996 A JP 11383996A JP 3252704 B2 JP3252704 B2 JP 3252704B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scale
temperature
pickling
properties
descaling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11383996A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09295028A (ja
Inventor
毅 藤田
透 稲積
邦和 冨田
義正 船川
琢雅 寺内
雅明 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
JFE Engineering Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Engineering Corp filed Critical JFE Engineering Corp
Priority to JP11383996A priority Critical patent/JP3252704B2/ja
Publication of JPH09295028A publication Critical patent/JPH09295028A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3252704B2 publication Critical patent/JP3252704B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車部材、建材
あるいは、冷延素材等に用いられる酸洗性および表面性
状に優れた熱延鋼板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】薄鋼板の製造コストを低減するために
は、生産効率を高め、かつ歩留低下につながる表面欠陥
の発生を最低限に抑える必要がある。なかでも酸洗脱ス
ケール工程の高速化は、生産効率向上の鍵を握る重要な
技術で、種々の方法が検討されてきた。主な方法として
は、1)スケール厚を低減する方法、2)スケールを溶
解しやすい組成にする方法、3)スケールに亀裂を生じ
させて酸洗時にスケールの溶解剥離を容易にする方法等
がある。
【0003】スケール厚を低減する方法としては、例え
ば、特開平4−228204あるいは特開平4−266
401において、仕上圧延機出側から巻取機に至る間で
ローラーにより熱延鋼板をシールする、あるいは不活性
ガスまたは還元性ガス雰囲気下で冷却することにより、
スケールの生成を抑制する方法が提案されている。しか
しながら、この方法は多大な設備投資および多量の不活
性ガス、還元性ガスを必要とし、コストが莫大となる。
【0004】また、特開平6−39417には、熱延仕
上げ温度、巻取温度および仕上げ圧延終了から巻取まで
の時間を特定範囲に制御し、酸洗性を向上させる技術が
提案されている。この技術においては、スケールを溶解
しやすい組成にする方法として、巻取温度を350〜5
50℃の範囲に制御し、脱スケール性に優れたFeOを
残留させることにより、酸洗性の改善を図っている。し
かしながら、巻取温度が550℃以下の場合、AlNの
析出が十分でなく冷却後も固溶Nが残留するため、時効
により材質が著しく劣化するという問題がある。これを
防ぐには、高純度鋼を使用する必要があるためコスト高
となる。これに対して、特開平2−11720には、粗
圧延後の被圧延材に1000℃以下Ar3点以上の温度
域で曲げ加工を施し、AlNを十分に析出させて時効に
よる材質劣化を防ぎ、さらに600℃以下で巻き取るこ
とによりFeOを残留させて酸洗性を向上させる方法が
提案されている。しかしながら、この方法では、シート
バーをコイルで巻き取るため、コイルの外周部ほど曲げ
半径が大きく、歪み量が減少する。その結果、AlNの
析出形態はコイル外周部ほど粗大、内周部ほど微細とな
り粒成長性に差異が生じるため、コイル長手方向に材質
変動が生じるという問題がある。
【0005】また、スケールに亀裂を生じさせ酸洗時に
スケールの溶解剥離を容易にする方法としては、特開平
4−72083には,スケールブレーカー、スキンパス
等の亀裂発生機構にてスケールに亀裂を発生させ、次い
で固体粒子を圧力気体により鋼帯表面に衝突させ、酸洗
ラインにてスケールを除去する方法が提案されている。
しかしながら、この場合も固体粒子を圧力気体で衝突さ
せる装置、およびその後のスケール処理、固体粒子を循
環させるための設備等のコストが多大となる。
【0006】一方、表面欠陥の発生低減については、最
も発生頻度が高いスケール性欠陥について種々の方法が
提案されている。例えば、特開平2−59108には仕
上げ圧延中に発生する2次スケールの生成量を予測し、
予測値が所定の基準値より大きい際には、仕上げ圧延機
入り側において、圧延材にスケール発生防止剤を塗布す
ることにより、熱間圧延中に発生するスケール疵を防止
している。しかしながら、スケール発生防止剤は高価な
ことからコストが多大となると同時に、酸洗脱スケール
工程において酸液にスケール発生防止剤が混入し、酸洗
処理が困難となる。また、特開平7−132306に
は、圧延機入り側における鋼板のスケール厚さの推定お
よびロール表面粗度の測定もしくは推定を行い、予め求
めておいたスケール疵が発生する条件との比較によりロ
ールの表面粗度および/またはスケール厚さを制御し、
圧延を行っている。ロールの表面粗度の制御において
は、砥石・砥粒入り高圧水、あるいは軟質厚物材を圧延
するなどしてロール肌荒れの抑制を行っている。しかし
ながら、このような制御は、設備投資が高額になるだけ
でなく、コストも莫大となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる状況
に鑑み、低コストで、かつ酸洗性および表面性状に優れ
た熱延鋼板の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、微量のNi
を添加した連続鋳造による鋳片の温度を、連続鋳造後か
ら粗圧延終了まで1170℃以下として表面酸化を抑制
するとともに、粗圧延終了後に適正条件(雰囲気の酸素
温度、保熱温度、保熱時間)の保熱処理を施して酸化を
抑制し、その後、圧力を適切に制御した高圧水ジエット
による仕上圧延前デスケーリングを行うことにより、生
成するスケール厚さが薄くなり、酸洗性を大幅に向上で
きること、また同時に、スケール性欠陥の発生を防ぐこ
とができるため優れた表面性状が得られることを見出し
た。
【0009】すなわち、Ni:0.005〜0.10w
t%を含有する鋼を連続鋳造により鋳片とし、連続鋳造
後から粗圧延終了までの間の該鋳片の温度が1170℃
を越えないようにして粗圧延し、粗圧延終了後に酸素濃
度3%以上の雰囲気で保熱温度T(℃),保熱時間t
(min)およびNi含有量[Ni](wt%)が
(1)式を満足するように保熱処理を行い、その後、高
圧水ジェットの圧力P(kgf/cm2)が(2)式を
満足する条件でデスケーリングした後に仕上圧延を行う
ことを特徴とする酸洗性および表面性状に優れた熱延鋼
板の製造方法を提供するものである。
【0010】 60≧t≧(2.8×105 )/([Ni]+0.012)T2 …(1) 160≧P≧2.2×105 {([Ni]+0.5)/(log 60t+T)} …(2) ただし、T:950〜1170℃
【0011】
【発明の実施の形態】本発明者らは、鋼の酸化挙動ある
いはデスケーリング性におよぼす微量元素と酸化条件の
影響、さらには高圧水ジェットのデスケーリング圧力の
影響を詳しく調査した結果、微量Niを添加し、連続鋳
造後から粗圧延終了までの間の鋳片の温度を適正に制御
し、粗圧延終了後仕上げ圧延前の段階での適切な保熱酸
化処理、およびその後の高圧水ジェットのデスケーリン
グを適正圧力に制御して行うことにより、鋼板表面には
Ni濃化層が形成され、その後の仕上圧延中およびラン
ナウトテーブル上でのスケールの生成・成長が著しく制
御されることから、生成するスケール厚さが薄くなり、
酸洗性を大幅に向上でき、かつスケール性欠陥の発生を
防ぐことができ、優れた表面性状が得られることを見出
した。本発明はこのような知識に基づいてなされたもの
で、各構成要件の作用効果と数値限定理由について以下
に述べる。
【0012】Ni:Niは、鋼中においてFeよりも酸
化し難い元素であり、高温酸化時にはスケールと地鉄と
の界面に濃化してスケールの密着性を向上させることが
これまでにも明らかにされていた。例えば、特開昭51
−40322、特開昭60−63319、特開平4−1
57134では、微量のNi添加によりスケールと地鉄
の間にNiを富化させスケールの密着性を向上させてい
る。本発明者らは、このような密着性向上効果に加え
て、Niにはさらにスケール生成・成長を抑制して酸洗
性を向上させる効果があることを見出だした。ただし、
スケール生成・成長抑制効果を得るためには、後述する
ように加熱および仕上げ圧延前デスケーリング条件を適
正化してスケール除去後の鋼表面にNi濃化層を残留さ
せる必要があることがわかった。しかし、Ni含有量が
0.005%以下では濃化するのに極めて長時間を要す
る。一方、0.10%を越えると強度が上昇し延性が低
下すると同時にコスト高となるため上限を0.10%と
した。
【0013】再加熱温度、または復熱温度:連続鋳造
後、鋳片を再加熱する場合には、鋳片の再加熱温度を1
170℃以下の低温加熱とする必要がある。この場合、
常温まで冷却した鋳片を再加熱しても、常温まで冷却す
ることなく再加熱してもかまわない。あるいは、連続鋳
造ままの鋳片を直送圧延する場合には、復熱温度を11
70℃以下として、粗圧延工程でも1170℃を越える
こと無く圧延する必要がある。温度が1170℃を越え
るとNi濃化層の分布が不均一となり、スケール/地鉄
界面が複雑に入り組んだ構造となるため粗圧延入り側お
よび仕上げ圧延前のデスケーリング性が悪く、完全にス
ケールを除去することができない。そのため、局部的に
スケールが残留し、スケール性欠陥になってしまうので
上限を1170℃とした。このように鋳片の再加熱温
度、または復熱温度を1170℃以下とすることによ
り、デスケーリング性の悪いスケールが生成しないの
で、粗圧延工程におけるデスケーリングは通常の方法で
良い。
【0014】保熱温度:保熱温度が1170℃を越える
と、スケール/地鉄界面におけるNiの濃化が促進され
るが、再加熱温度・復熱温度の場合と同様にNi濃化層
の分布が不均一となり、仕上げ圧延前のデスケーリング
性が悪く、スケール性欠陥となってしまうので上限を1
170℃とした。また、950℃よりも保熱温度が低下
すると、スケールの成長が遅くスケール厚さが不十分な
ため仕上げ圧延前のデスケーリング性が劣化し、かつN
iの濃化に長時間を要し現実的でなくなる。よって、保
熱温度の下限を950℃とした。
【0015】保熱雰囲気:酸素濃度が3%未満である
と、スケールが十分に成長する前にNi濃化層が形成さ
れ、スケールの成長が著しく遅延して仕上げ圧延前のデ
スケーリング性が低下する。このため、仕上げ圧延前の
デスケーリング時の高圧水ジェットの圧力を高めても局
部的にスケールが残留し、スケール性欠陥の発生率増大
につながる。
【0016】保熱時間:Ni含有量および保熱温度によ
りスケールの成長およびNi濃化状態が変化するため保
熱時間は(1)式を満足しなければならない。(1)式
で規定する保熱時間の下限を下回る場合は、保熱温度が
低い場合と同様に、Niの濃化が不十分でありかつスケ
ール厚さも不十分なため仕上げ圧延前のデスケーリング
性が劣化してスケール性欠陥の発生につながる。一方、
保熱時間が60minを越えると生産効率が著しく低下
する。なお、保熱は必ずしも一定温度に保持する必要は
なく、本発明の定める温度範囲であれば、昇温あるいは
降温過程によらず同様の効果が得られるが、その場合
は、(1)式中のT(℃)は平均温度で代用することが
できる。
【0017】仕上げ圧延前デスケーリング条件:スケー
ルのデスケーリング性はスケール厚さが大きいほど向上
する。このため、スケール厚さに影響をおよぼす保熱温
度、保熱時間およびNi含有量に従って(2)式を満足
するように高圧水ジェットの圧力を変化させなければな
らない。(2)式で定める値を下回る圧力ではデスケー
リング不良が生じてスケール性欠陥が発生し、表面品質
は著しく劣化する。この様な観点からデスケーリングの
高圧水ジェットの圧力は、高いほうが望ましいが、16
0kgf/cm2 を越えると保熱条件によらずNi濃化
層まで破壊あるいは除去してしまい、その後のスケール
生成・成長抑制効果が失われてしまうため160kgf
/cm2 以下とする。なお、デスケーリング性およびN
i濃化層の残留し易さはデスケーリング時の鋼板温度の
影響を受けるが、通常のデスケーリングが実施される温
度の範囲内であれば大きくは変化せず本発明の効果を得
ることができる。
【0018】なお、Ni濃化は再加熱および復熱時にも
生じ、後の保熱条件に影響を及ぼすことが考えられる。
そこで、保熱時間に及ぼす連続鋳造鋳片の再加熱時間の
影響を調査した。合金成分(0.003C−0.01S
i−0.20Mn−0.01P−0.01S−0.04
6Al−0.003N−0.02Ni)の鋼を連続鋳造
にて鋳片とし、再加熱温度1150℃において1hr,
3hr,5hrの保持を行い、酸洗工程でスケール残り
を生じない保熱時間を調査した結果を図1に示す。な
お、他の製造条件としては、保熱温度:1050℃,保
熱カバー内部雰囲気の酸素濃度:15%,保熱後の仕上
げ圧延前デスケーリングにおける高圧水ジェットの圧
力:120kgf/cm2 とした。図1より、鋳片の再
加熱時間が長くなるに従い、スケール残りが無い良好な
デスケーリング結果を得られる保熱時間が短くなるが、
本発明条件と比べるとその差は僅かであり、大差はな
い。このことは、次のように説明される。鋳片の再加熱
または復熱時でもスケールおよびNi濃化層は形成され
るが、粗圧延工程の入り側デスケーリングによりスケー
ルのみが除去され、残ったNi濃化層およびその後の粗
圧延中に生成するスケールは最終粗圧延機出側までの圧
延中に延ばされる。その結果として、粗圧延後の段階で
形成されているスケールおよびNi濃化層は、保熱工程
にて生成するものと比べて、その厚さが極めて薄い。す
なわち、本発明で定める保熱の条件に対して、鋳片の再
加熱および復熱時に形成されるスケールおよびNi濃化
層は影響しない。
【0019】また、本発明の効果は上記以外の製造条件
の影響は受けず、巻取温度については材質上最も適当な
温度領域で巻き取ることができる。すなわち、640℃
程度の普通巻取はもちろん、材質を軟質化高延性化する
ために例えば680℃程度の高温巻取を施す場合であっ
てもかまわない。
【0020】
【実施例】
(実施例1)表1に示す化学組成の鋼を連続鋳造にて鋳
片とし、1150℃で粗圧延工程に直送して圧延した
後、本発明の範囲内でバーナー付き保温カバーにより1
050〜1100℃の温度域で30分間保熱した。ここ
で、バーナー付き保温カバーの内部雰囲気は、不活性ガ
スを挿入することにより酸素濃度を15%に調整した。
なお、保温カバー内部雰囲気の酸素濃度の測定は、保温
カバー長手方向中心部において行った。保熱後の鋼板に
ついて、高圧水ジェットの圧力:150kgf/cm2
で仕上げ圧延前デスケーリングを行った後、引き続き仕
上げ圧延機により板厚2.8mmまで圧延し、コイルに
巻き取った。次いで、得られたコイルについて、塩酸酸
洗ラインにおいて脱スケール試験を行った。塩酸酸洗ラ
インの酸洗液は10%HClで、液温85℃とした。
【0021】表2に、各鋼の巻取温度(CT)、熱延板
のスケール厚さおよび酸洗ライン速度を示す。スケール
厚さは断面ミクロ写真を用いて測定したものである。ま
た、酸洗ライン速度は、スケール残りが発生しない限界
のライン速度(最大300mpm)である。表2の中で
本発明を満足する成分の鋼はスケールが薄く、酸洗ライ
ンの最大速度である300mpmまで、スケール残りは
発生しなかった。これに対して、本発明の範囲から外れ
る成分の鋼はスケールが厚く酸洗性に劣るため、スケー
ル残りを避けるためには酸洗ライン速度を下げる必要が
あった。
【0022】(実施例2)表1に示すNo.1,6,1
1の鋼を用いて、表3,表4に示す条件で、連続鋳造〜
粗圧延を行った後、バーナー付き保温カバーにより種々
の温度あるいは温度域にてシートバーを種々の時間保持
し、また同時に、不活性ガスの挿入量を変えて酸素濃度
も変化させた。次いで、高圧水ジェットの圧力を種々に
変化させて仕上げ圧延前デスケーリングを行い、引き続
き仕上げ圧延機により板厚2.8mmまで圧延し、コイ
ルに巻き取った。得られたコイルについて、塩酸酸洗ラ
インにおいて脱スケール試験を行った。塩酸酸洗ライン
の酸洗液は10%HClで、液温85℃とした。
【0023】表5に表3,表4の各製造条件における熱
延板のスケール厚さ、酸洗ライン速度および表面性状を
示す。スケール厚さは断面のミクロ写真を用いて測定し
た。また、酸洗ライン速度は、スケール残りの発生しな
い限界のライン速度(最大300mpm)である。表5
の中で本発明の製造条件を満足するものは、スケールが
薄く優れた酸洗性を示すと同時に、表面性状が良好であ
る。これに対して、本発明の範囲から製造条件が外れる
ものは、仕上げ圧延前デスケーリング後の酸化が抑制さ
れずスケールが著しく成長して酸洗性に劣るか、あるい
は、仕上げ圧延前デスケーリングが不十分なためにスケ
ール性欠陥が発生して表面性状が不良となった。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、生成するスケール厚さ
を薄くできるので、酸洗性を高めることで酸洗時間を大
幅に短縮し、生産性の向上が期待できる。また同時に、
スケール性欠陥の発生を防ぐことができるので、表面性
状に優れた熱延鋼板の製造が可能である。酸洗脱スケー
ル工程の高速化・生産効率向上、およびスケール性表面
欠陥の発生を防止して歩留を向上できるので、酸洗性お
よび表面性状に優れた熱延鋼板を低コストに製造するこ
とが可能となる、産業上極めて有用な発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸洗工程でスケール残りの発生状況に及ぼす粗
圧延後の保熱時間および鋳片の再加熱時間の影響を示す
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 船川 義正 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 寺内 琢雅 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 山本 雅明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−52110(JP,A) 特開 平9−249914(JP,A) 特開 平9−291311(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 45/08 B21B 3/00 C21D 8/02 C21D 9/52 101

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ni:0.005〜0.10wt%を含
    有する鋼を連続鋳造により鋳片とし、連続鋳造後から粗
    圧延終了までの間の該鋳片の温度が1170℃を越えな
    いようにして粗圧延し、粗圧延終了後に酸素濃度3%以
    上の雰囲気で保熱温度T(℃),保熱時間t(min)
    およびNi含有量[Ni](wt%)が(1)式を満足
    するように保熱処理を行い、その後、高圧水ジェットの
    圧力P(kgf/cm2)が(2)式を満足する条件で
    デスケーリングした後に仕上圧延を行うことを特徴とす
    る酸洗性および表面性状に優れた熱延鋼板の製造方法。 60≧t≧(2.8×105)/([Ni]+0.012)T2 (1) 160≧P≧2.2×105{([Ni]+0.5)/(log60t+T)} (2) ただし、T:950〜1170℃
JP11383996A 1996-05-08 1996-05-08 酸洗性および表面性状に優れた熱延鋼板の製造方法 Expired - Fee Related JP3252704B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11383996A JP3252704B2 (ja) 1996-05-08 1996-05-08 酸洗性および表面性状に優れた熱延鋼板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11383996A JP3252704B2 (ja) 1996-05-08 1996-05-08 酸洗性および表面性状に優れた熱延鋼板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09295028A JPH09295028A (ja) 1997-11-18
JP3252704B2 true JP3252704B2 (ja) 2002-02-04

Family

ID=14622351

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11383996A Expired - Fee Related JP3252704B2 (ja) 1996-05-08 1996-05-08 酸洗性および表面性状に優れた熱延鋼板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3252704B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7049754B2 (ja) 2015-02-13 2022-04-07 山洋電気株式会社 モータ制御装置

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4901799B2 (ja) * 2008-04-09 2012-03-21 新日本製鐵株式会社 表面処理性に優れた熱延鋼板の製造方法
JP7006141B2 (ja) * 2017-11-01 2022-01-24 日本製鉄株式会社 熱延鋼板の酸洗性向上方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7049754B2 (ja) 2015-02-13 2022-04-07 山洋電気株式会社 モータ制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09295028A (ja) 1997-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6537398B1 (en) Method for manufacturing of strips of stainless steel and integrated rolling mill line
EP0664340A2 (en) Continuous method for producing final gauge stainless steel product
US6546771B1 (en) Method for manufacturing of strips and rolling mill line
JP3252704B2 (ja) 酸洗性および表面性状に優れた熱延鋼板の製造方法
JPH0461048B2 (ja)
JP3671516B2 (ja) 酸洗性および表面性状に優れた熱延鋼板の製造方法
JP2000102815A (ja) 酸洗性および表面性状に優れた熱延鋼板の製造方法
JP2001286927A (ja) 熱延鋼板の製造法
CN114309116B (zh) 一种宽幅超薄钛箔带材的制备方法
JPH1177142A (ja) 熱延ステンレス鋼板の製造方法
JPS60255921A (ja) オ−ステナイト系ステンレス熱延鋼帯の製法
JPH06315702A (ja) 表面性状の優れた薄鋼板の製造方法およびその製造設備列
JP2001314912A (ja) 熱間圧延された金属ストリップ或いは薄板を表面処理する方法と装備
JP2000102813A (ja) 酸洗性および表面性状に優れた熱延鋼板の製造方法
JPH09291311A (ja) 表面性状およびデスケール性に優れたステンレス鋼熱延鋼板の製造方法およびその製造装置
JP3583268B2 (ja) 表面光沢に優れたステンレス鋼帯及びその製造方法
JPH03254336A (ja) 表面性状が良好なオーステナイト系ステンレス薄鋼帯の製造方法
JPH07188739A (ja) 表面性状に優れた熱間圧延鋼材の製造方法
JPH10263622A (ja) 耐食性に優れたフェライト系ステンレス熱延鋼板およびその製造方法
JP2578040B2 (ja) 超高珪素電磁鋼板の製造方法
JPH07216522A (ja) 表面性状の優れたチタン板の製造方法
JPH10219358A (ja) ステンレス鋼の薄鋳片から熱延鋼板を製造する方法及び装置
JP2820805B2 (ja) 表面性状の優れた薄物熱延鋼板の製造方法
JPS6326177B2 (ja)
JPH115103A (ja) フェライト系ステンレス鋼板の圧延方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071122

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081122

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091122

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101122

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111122

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111122

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121122

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees