JP3246914B2 - 新規ビタミンd類似体 - Google Patents

新規ビタミンd類似体

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JP3246914B2
JP3246914B2 JP51385491A JP51385491A JP3246914B2 JP 3246914 B2 JP3246914 B2 JP 3246914B2 JP 51385491 A JP51385491 A JP 51385491A JP 51385491 A JP51385491 A JP 51385491A JP 3246914 B2 JP3246914 B2 JP 3246914B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、抗炎症作用および免疫調節作用を示し、癌
細胞および皮膚細胞を含むある種の細胞の分化の誘導お
よび望ましくない増殖の抑制において強い活性を示す未
知の種類の化合物、該化合物を含有する薬剤製剤、該製
剤の用量単位、並びに上皮小体機能亢進症、特に、腎不
全に伴う続発性の上皮小体機能亢進症(骨形成促進およ
びオステオポローシス処置のため)、および多数の病
態、例えば真性糖尿病、高血圧症、アクネ、脱毛症、皮
膚の老化、免疫系の平衡失調、炎症性疾患(例えばリュ
ーマチ様関節炎)および喘息、並びに異上な細胞分化お
よび/または細胞増殖により特徴付けられる疾病(例え
ば乾癬および癌)の治療および予防におけるそれらの用
途に関する。
本発明の化合物は、新種のビタミンD類似体であり、
一般式I [式中、Xは水素またはヒドロキシであり;R1およびR2
は、同一または異なって、水素またはC1−C6ヒドロカル
ビルを表わすか、またはR1およびR2は、基Xを有する炭
素原子(式I中、星印)と共にC3−C8炭素環を形成し
得;Qは一重結合またはC1−C8ヒドロカルビレン基であ
る。mは0、1または2である。R1、R2および/または
Qは、要すれば、1個またはそれ以上の重水素またはフ
ッ素原子で置換し得る。] で示される。
更に、「゜」で示されるm炭素の1個は、要すれば1
個もしくはそれ以上の重水素もしくはフッ素原子、また
は1個もしくは2個のC1−C2アルキル基で置換し得る。
本発明において、ヒドロカルビル基(ヒドロカルビレ
ン基)なる表現は、直鎖、分枝または環状の飽和または
不飽和炭化水素から1個(2個)の水素原子を除去した
基を意味する。
R1およびR2が個別の基である場合、それらの例は、
(水素以外に)メチル、トリフルオロメチル、エチル、
ビニル、n−、イソ−およびシクロ−プロピル、並びに
1−メチルビニルを包含するが、それらに限定されるも
のではない。
共同で基を形成している場合のR1およびR2の例には、
ジ−、トリ−、テトラ−およびペンタ−メチレンがあ
る。
Qの例には、一重結合、メチレン、ジ−、トリ−およ
びテトラ−メチレン、−CH2−CH=CH−、−CH2−C≡C
−、フェニレン(C6H4;オルト、メタ、パラ)、−CH2
(C6H4)−、並びに−(C6H4)−CH2が包含される。
式Iからわかるように、R1、R2、QおよびXの意義に
よっては、本発明の化合物は、複数のジアステレオマー
の形態(例えば、星印を付した炭素原子上のRまたはS
配置)を包含し得る。本発明は、純粋な形態のこれらす
べてのジアステレオマーおよびジアステレオマー混合物
を包含する。更に、1個またはそれ以上の水酸基が、イ
ンビボで水酸基に再生し得る基としてマスクされている
Iの誘導体も、本発明の範囲に含まれる(「Iの生可逆
誘導体またはプロドラッグ」)。
「Iの生可逆誘導体またはプロドラッグ」なる用語
は、1個またはそれ以上の水酸基が、−O−アシルもし
くは−O−グリコシル基、またはリン酸エステル基に変
換されている式Iの化合物の誘導体(マスクされた基
は、インビボで加水分解され得る)を包含するが、それ
らに限定されるものではない。
Xが水素である化合物Iも、プロドラッグであり得
る。このような化合物は、インビトロでは比較的不活性
であるが、患者に投与後、酵素的ヒドロキシル化によっ
て、式Iで示される活性化合物に変換される。
1α,25−ジヒドロキシビタミンD3(1,25(OH)2D3
が、インターロイキンの作用および/または生成に影響
することが最近わかったが[イムノロジー・レターズ
(Immunol.Lett.)、17、361−366(1988)]、このこ
とは、この化合物を、免疫系の機能障害によって特徴付
けられる疾患、例えば自己免疫疾患、エイズ、宿主対移
植片反応および移植組織拒絶、またはインターロイキン
−1の異常生成によって特徴付けられる他の病態、例え
ばリューマチ様関節炎のような炎症性疾患および喘息の
治療において使用することの可能性を示唆するものであ
る。
1,25(OH)2D3は、細胞分化を促進し、過度の細胞増
殖を阻止することができることも示され[アベ、イー
(Abe,E.)ら、プロシーディングズ・オブ・ナショナル
・アカデミー・オブ・サイエンシーズ(Proc.Natl.Aca
d.Sci.)、米国、78、4990−4994(1981)]、この化合
物は、異常な細胞増殖および/または細胞分化によって
特徴付けられる疾患、例えば白血病、骨髄線維症および
乾癬の治療に有用であり得ると提案されている。
また、1,25(OH)2D3またはそのプロ−ドラッグ1α
−OH−D3を、高血圧症[リンド、エル(Lind,L.)ら、
アクタ・メディカ・スカンジナビカ(Acta Med.Scan
d.)、222、423−427(1987)]および真性糖尿病[イ
ノマタ、エス(Inomata,S.)ら、ボーン・ミネラル(Bo
ne Mineral)、、187−192(1986)]の治療に使用す
ることも提案されている。遺伝性ビタミンD耐性と脱毛
症との間に関連があるという最近の知見により、1,25
(OH)2D3の別の用途が提案される:1,25(OH)2D3によ
る処置は、毛髪の成育を促進し得る[ランセット(Lanc
et)、1989年3月4日、478頁]。また、1,25(OH)2D3
の局所適用により、雄のシリアンハムスターの耳の皮脂
腺の大きさが縮小されるという事実は、この化合物がア
クネの治療に有用であり得ることを示唆するものである
[マロイ、ブイ・エル(Malloy,V.L.)ら、ザ・トリコ
ンティネンタル・ミーティング・フォー・インベスティ
ゲイティブ・ダーマトロジー(the Tricontinental M
eeting for Investigative Dermatology)、ワシン
トン、1989]。
しかし、1,25(OH)2D3のそのような指摘における治
療的可能性は、このホルモンはカルシウム代謝に強力に
作用する(血中濃度が高いと、急速に高カルシウム血症
を起こす)ことが知られていることから、極度に制限さ
れている。すなわち、この化合物およびその有効な合成
類似体は、例えば乾癬、白血病または免疫疾患のよう
な、薬物を比較的高用量で連続的に投与する必要のあり
得る疾患の治療において使用する薬物として充分満足で
きるものではない。
最近、カルシウム代謝に対する作用に比較して、細胞
分化誘導/細胞増殖抑制活性を優勢とするようにある程
度の選択性を示す多くのビタミンD類似体が文献に記載
されている。
すなわち、22,23−二重結合、24−水酸基を有し、2
5、26および27位の炭素原子が一体となって3員環を構
成しているビタミンD3類似体MC903は、強力な細胞分化
誘導剤および細胞増殖抑制剤であり、インビボのカルシ
ウム代謝に対しては中程度の活性しか示さない[ビンデ
ラップ、エル(Binderup,L.)およびブラム、イー(Bra
mm,E.)、バイオケミカル・ファーマコロジー(Biochem
ical Pharmacology)、37、889−895(1988)]。しか
し、この選択性は、インビトロでは匹敵せず、インビト
ロの研究によると、MC903は、腸のビタミンDレセプタ
ーに、1,25(OH)2D3と同様によく結合する。従って、
インビボのカルシウム代謝に対するMC903の活性が低い
のは、化合物の急速な代謝によるものであり得、この化
合物の全身的使用の可能性は制限されることになる。
24−ホモ−1,25−ジヒドロキシビタミンD3および26−
ホモ−1,25−ジヒドロキシビタミンD3(それらの22,23
−ジデヒドロ類似体と共に)[オストレム、ブイ・ケイ
(Ostrem,V.K.);タナカ、ワイ(Tanaka,Y.);プラー
ル、ジェイ(Prahl,J.);デルカ、エイチ・エフ(DeLu
ca,H.F.);およびイケカワ、エヌ(Ikekawa,N.);プ
ロシーディングズ・オブ・ナショナル・アカデミー・オ
ブ・サイエンシーズ、米国、84、2610−14(1987)]
は、ラットおよびニワトリの腸のレセプターにも、ヒト
骨髄性白血病セルライン(HL−60)のレセプターにも、
1,25(OH)2D3と同じ結合親和性を有し、しかもインビ
トロでのHL−60細胞の分化の誘導においては、1,25(O
H)2D3の10倍の活性を示すといわれている。インビボで
は、カルシウム代謝の評価において、これらの化合物の
作用はそれぞれ、1,25(OH)2D3よりも「非常に弱い」
および「より強い」。
26,27−ジメチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD3
が合成されているが、その生物学的活性に関する文献の
記載は矛盾している[サイ、エイチ(Sai,H.);タカツ
ト、エス(Takatsuto,S.);ハラ、エヌ(Hara,N.);
およびイケカワ・エヌ;ケミカル・アンド・ファーマシ
ューティカル・ブリティン(Chem.Pharm.Bull.)、33
878−881(1985)、並びにイケカワ、エヌ;エグチ、テ
ィ(Eguchi,T.);ハラ、エヌ;タカツト、エス;ホン
ダ、エイ(Honda,A.);モリ、ワイ(Mori,Y.);およ
びオトモ、エス(Otomo,S.);ケミカル・アンド・ファ
ーマシューティカル・ブリティン、35、4362−4365(19
87)]。近縁の26,27−ジエチル−1α,25−ジヒドロキ
シビタミンD3も、これらの著者によって報告されてお
り、この場合、細胞分化の誘導においては1,25(OH)2D
3よりも10倍活性であり、「ビタミンD活性(すなわち
カルシウム代謝作用)はほとんどない」とされている。
米国特許第4804502号には、ビタミンDの側鎖中に三
重結合を有する化合物が開示されており、そのような化
合物は、代謝性カルシウム欠乏によって特徴付けられる
病態の処置に有用であると記載されている。
前記化合物間の構造の相違がわずかであるという事実
は、インビトロでの腸のビタミンDレセプターへの結合
親和性に比較して、インビトロでの細胞分化活性がより
高いことに反映されるような好ましい度合の選択性を示
すビタミンD類似体の構造を、現在の知識では予測でき
ないということを示唆している。更に、おそらく化合物
間の薬物動態学的な差が反映していると思われるが、イ
ンビトロのレセプター結合親和性が必ずしもインビボの
場合に匹敵しないという知見によっても、事態が複雑化
されている。
本発明の化合物は、炭素−20のメチル基の配置におい
て、前記ビタミンD類似体(そのうちのいくつかは、細
胞分化および/または増殖に対して強力な作用を有する
ことが報告されている)とも、構造的に異なっている。
化合物I(および本出願人の先の国際特許出願PCT/DK90
/00156、出願日1990年6月19日、公開番号WO91/00271に
よる化合物)中に存在するこの「不自然な」配置は、驚
くべきことに、深遠かつ有利な生物学的意義を有するこ
とがわかった。すなわち、式Iの化合物は、「自然な」
C−20配置(メチルと水素の基を交換したもの)を有す
る対応する化合物と比較した場合に、一つまたはそれ以
上の下記利点を示すことが観察される: (a)細胞分化/増殖に対する作用がより強いこと; (b)カルシウム代謝に対する作用よりも、細胞分化/
増殖に対する強力な作用を優勢にする選択性がより高い
こと; (c)インターロイキンの生成および活性に対する作用
がより強いこと; (d)カルシウム代謝に対する作用よりも、インターロ
イキンの生成および活性に対する作用を優勢にする選択
性がより高いこと。
従って、本発明の化合物は、ヒトおよび動物の、1)
異常細胞増殖および/または細胞分化によって特徴付け
られる疾病、例えば乾癬を含むある種の皮膚病およびあ
る種の癌、2)免疫系の平衡失調により特徴付けられる
疾病、例えば自己免疫疾患(真性糖尿病を含む)、宿主
対移植片反応および移植組織拒絶の、局所的および全身
的な治療および予防のいずれに対しても特に適し;更
に、炎症性疾患、例えばリューマチ様関節炎および喘息
の治療にも特に適当である。本発明の化合物によって治
療し得る他の病態は、アクネ、脱毛症および高血圧であ
る。更に、本発明の化合物による局所処置後に皮膚の肥
厚が見られることから、本発明の化合物は、皮膚の老化
(光老化を含む)の治療および予防に有用であり得る。
本発明の化合物は、連続投与しても高カルシウム血症
をもたらす傾向が低いので、上皮小体機能亢進症(特に
腎不全に伴う続発性の上皮小体機能亢進症)の長期治
療、並びに骨形成の促進およびオステオポローシスの処
置のために有用であると考えられる。そのような適用の
ためには、本発明に記載の化合物は、従来の化合物(米
国特許第4948789号および欧州特許第0385446A2号参照)
よりも高い治癒比を有する。
本発明の化合物は、他の薬剤と組み合わせて使用し得
る。移植片拒絶および移植片対宿主反応の防止において
は、本発明化合物による処置を、例えばシクロスポリン
(cyclosporin)処置と組み合わせることが有利であり
得る。
化合物Iは、ビタミンD誘導アルデヒドII(m=0)
(図式1)[その合成は報告されている:エム・ジェイ
・カルヴァリー(M.J.Calverley)、テトラヘドロン(T
etrahedron)43、4609(1987)]から、例えば図式1〜
4に記載の経路によって製造し得る。m=0の場合、ア
ルデヒドII(m=0)が図式2の出発物質であり;m=1
またはm=2の場合は、式IIの側鎖(20)同族体化アル
デヒドをII(m=0)の代わりに用いる。m=1の場合
は20−ホモ−、m=2の場合は20−ビス−ホモ−同族体
(II)が、図式2の出発物質である。そのような20−ホ
モまたは20−ビス−ホモ化合物IIは、当業者既知の多様
な方法により合成し得るが、適当な標準的な反応、例え
ばアール・シー・ラロックュ(R.C.Larock)、「コンプ
リヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーション
ズ(Comprehensive Organic Transformations)」、V
CH1989、733に記載の反応が好ましい。要すれば、分子
の感受性トリエン系の一時的な保護を行い得る。
図式2の化合物IIから化合物IIIおよびIVへの交換
は、アルデヒドをアルキンに変換するためのよく知られ
た2工程方法であって、例えばステロイド化学において
は用いられているが[例えば、バーガー、エイ(Burge
r,A.)ら、テトラヘドロン44、1141(1988)参照]、ビ
タミンD化学には未だ適用されていない方法によって、
好都合に行い得る。この方法においては、アルデヒドII
をジハロビニル誘導体IIIにヴィッティッヒ(Wittig)
型変換した後、無水の塩基性条件下にテトラヒドロフラ
ン(THF)中ブチルリチウム)、好ましくは反応促進の
ための触媒(例えばヘキサメチルホスホラミド(HMP
A))を加えて、脱離−アルキル反応を行う。IIIから誘
導した中間体アニオン−C≡C-(すなわちリチウムアセ
チリド、LA;単離せず)をアルキル化してIVを得るに
は、一般式Z−Rで示される側鎖形成ブロックで処理す
る。式中、Zは脱離基、例えばハロゲン(Cl、Brまたは
I)またはp−トルエンスルホニルオキシ、メタンスル
ホニルオキシもしくはトリフルオロメタンスルホニルオ
キシであり、Rは(Q)−C(R1)(R2)X、または場
合によっては、後の任意の1工程(または複数の工程)
でそれに変換し得る基である。すなわち、化合物IV、V
およびVI中のRは、合成経路によって、同じであるとは
限らない。Rの、−(Q)−C(R1)(R2)Xへの変換
には複数の工程を要し得、分子の感受性トリエン系の一
時的な保護を伴い得る。側鎖(R)中の必要な変更以外
に、IVからIへの変換には、他のビタミンD類似体の合
成の最終段階において用いる工程(欧州特許第0227826
号参照)と同様の光異性化工程および脱シリル化工程が
必要である。
Qが一重結合またはQ=CH2である場合は、図式3に
示す系列の方法によってIVを合成することが好都合であ
り得る。図式3には、RZ以外の親電子試薬によって求核
性LAを化合物IVに変換する経路、すなわちアルデヒドお
よびケトンによる経路、オキシランによる経路並びにヨ
ウ化メチルに続いてブチルリチウムを作用させ、次い
で、アルデヒドまたはケトンと反応させる2段階の変換
による経路を示す。
同様に、Q=(CH2の場合には、IVは、図式4に
示す系列の方法の一つにより合成することがしばしば好
都合であり得る。図式4にも、LAをRZでアルキル化した
後に基Rを所望の化合物IVのRに変換する経路と、LAを
オキセタンと反応させる経路、更に、LAをMeI、次いでB
uLi、および最後にオキシランと反応させる経路を示
す。
アルキル化反応および光異性化反応(d)の順序を変
えることが好都合であり得、その場合には、IIIの(5
Z)−異性体が重要な中間体である。
側鎖形成ブロックRZは、既知の化合物(いくつかの化
合物が国際特許出願PC/DK89/00079に記載されている)
であるか、またはPCT/DK89/00079に記載のものと同様に
合成し得る。Rは通例、−(Q)−C(R1)(R2)X1
ある[式中、X1は、水素またはOH基もしくは保護したOH
基、例えばテトラヒドロピラニルオキシもしくはトリア
ルキルシリルオキシである。]。(PCT/DK89/00079に記
載されていないTHPエーテルRZは、対応するアルコール
から容易に調製できる。) 以下の標準的な略号を、本発明の開示を通して使用す
る:Me=メチル;Et=エチル;Prn=n−プロピル;Pri=イ
ソプロピル;Bu=n−ブチル;But=t−ブチル;THP=テ
トラヒドロ−4H−ピラン−2−イル;HMPA=ヘキサメチ
ルホスホラミド;THF=テトラヒドロフラン;Ts=p−ト
ルエンスルホニル;TBA=テトラ−(n−ブチル)アンモ
ニウム;DMF=ジメチルホルムアミド。
図式1〜4において、以下の略号を使用する: 図式1〜4の注釈には、適当な水性処理工程を含むもの
とする。
図式1の注釈 a)酸性条件を回避する特に好ましい反応は[マテソ
ン、ディー・エス(Matteson,D.S.)およびムーディ、
アール・ジェイ(Moody.R.J.)、ジャーナル・オブ・オ
ーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)45(1980)1
091): 他の好ましい方法は、例えば: 1)対応する20(S)(「20−ノーマル」)20−ホモア
ルデヒドの合成のための、文献に記載された反応[カル
ヴァリー、エム・ジェイ、テトラヘドロン・レターズ
(Tetrahedron Lett)、28、1337(1989)およびカル
ヴァリー、エム・ジェイ、シンレット(Synlett)、155
(1990)]と同様の反応経路: 2)C、D環系における文献記載の合成法[ヴォウクリ
ッヒ(Wowkulich)ら、テトラヘドロン、40、2283(198
4)]と同様の方法: 図式2の注釈 a)適当な無水溶媒(例えばジクロロメタン)中で、ヴ
ィッティッヒ型試薬、例えば([CH32N]3P=CCl2
たは(C6H53P=CBr2と反応させる[例えば、サーモン
ド、ダブリュ・ジー(Salmond,W.G.)ら、テトラヘドロ
ン・レターズ、1977、1141参照)(Y=Cl、またはB
r)。
b)無水溶媒(例えばTHF)中、2モルの塩基(例えばB
uLi)でIIIを処理することにより中間体リチウムアセチ
リド(LA)を生成し、その後、触媒(例えばHMPA)の存
在下または不存在下に、側鎖形成ブロックR−Zにより
アルキル化する。
c)側鎖中の官能基の任意の変更。
d)hν−三重項増感剤(例えばアントラセン)を用い
る異性化。
e)TBA+F-またはHFによる脱保護。
示した中間体は、t−ブチルジメチルシリルエーテル
として保護された水酸基を有し得るが、本発明の範囲
は、当業者によく知られた他のヒドロキシル保護基[例
えばティー・ダブリュ・グリーン(T.W.Greene)、「プ
ロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シン
セシス(Protective groups in organic synthesi
s)」、ワイリー(Wiley)、ニューヨーク、1981に記載
のもの]並びに他の保護反応の使用を排除するものでは
ないことに注意すべきである。
図式3および4の注釈 a)例えば、サーモンド、ダブリュ・ジーら、テトラヘ
ドロン・レターズ、1977、1237参照。
b)例えばバーガー、エイら、テトラヘドロン44(198
8)1141参照。
c)図式3および4の化合物IVは、側鎖フラグメントR
中に保護していない水酸基を有する。IVらIを得るため
の、VまたはVIを経由する後の工程は、図式2に示した
ものと同様である。
図式2、3および4に示した方法による化合物Iの製
法に加えて、文献により既知の他の方法も、同様に使用
し得る。しかし、(゜CH2)m、Q、R1、R2およびX1
性質に応じて、場合により、そのような方法の適用に関
して制限があり得る。感受性トリエン系を、例えば液体
SO2で一時的に保護することが、場合によっては必要で
あり得る。(図式2、3および4の)中間体IVのそのよ
うな製法のいくつかを、図式5および図式6に示す: 本発明の化合物は、前記のようなヒトおよび動物の疾病
の処置に有用な薬剤組成物中で使用することが意図され
ている。
式Iで示される化合物(以下、活性成分と称する)の
治療効果に必要な量は、その化合物、投与方法および処
置する哺乳動物のいずれによっても当然変化する。本発
明の化合物は、非経口的、関節的、経腸的または局所的
に投与することができる。本発明の化合物は、経腸投与
された場合によく吸収され、これは全身的疾病の処置に
好ましい投与経路である。乾癬のような皮膚病または眼
疾の処置においては、局所または経腸の形態が好まし
い。
喘息のような呼吸器疾患の処置においては、エアロゾ
ルが好ましい。
活性成分をそのまま単独で投与することが可能である
が、薬剤製剤として投与することが好ましい。好ましく
は、活性成分含量は、製剤の0.1ppmないし0.1重量%で
ある。
「用量単位」とは、患者に投与でき、および容易に扱
い、包装し得る単位用量、すなわち単一用量であって、
活性物質そのもの、または固体もしくは液体薬剤希釈剤
もしくは担体とのその混合物から成る物理的および化学
的に安定な単位用量を意味する。
動物およびヒトの医療に使用する本発明の製剤は、活
性成分と共に、薬学的に許容し得る担体、および要すれ
ば他の治療成分を含有する。担体は、製剤中の他の成分
と適合し、被投与体に有害でないという意味において
「許容し得る」ものでなくてはならない。
製剤には、例えば、経口、直腸、非経口(皮下、筋肉
内および静脈内を含む)、関節内および局所投与に適当
な形態の製剤が含まれる。
製剤は、用量単位形態で提供することが好都合であり
得、薬学分野でよく知られているいずれの方法で調製し
てもよい。いずれの方法も、活性成分を1種またはそれ
以上の補助成分である担体と組み合わせる工程を含んで
成る。通例、製剤は、活性成分を液体担体もしくは微粉
固体担体またはその両方と均一かつ密に混合し、次いで
要すれば、生成物を所望の剤形に成形することによって
調製する。
経口投与に適当な本発明の製剤は、それぞれ所定量の
活性成分を含んで成るカプセル剤、サシェ剤、錠剤もし
くはロゼンジのような個々の単位の形態;粉末もしくは
顆粒の形態;水性液体もしくは非水性液体中の溶液もし
くは懸濁液の形態;または水中油型エマルジョンもしく
は油中水型エマルジョンの形態であり得る。活性成分
を、巨丸薬、舐剤またはペーストの形態で投与してもよ
い。
錠剤は、活性成分を、要すれば1種またはそれ以上の
補助成分と共に圧縮または成形することによって製造し
得る。圧縮錠剤は、粉末または顆粒のような流動形態の
活性成分を、要すれば結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、
表面活性剤または分散剤と混合して、適当な機械中で圧
縮することによって製造し得る。成形錠剤は、粉末活性
成分および適当な担体の混合物を不活性液体希釈剤で湿
潤させて、適当な機械中で成形することによって製造し
得る。
直腸投与用製剤は、活性成分および担体(例えばカカ
オ脂)を組み合わせた坐剤の形態、または浣腸の形態で
あってよい。
非経口投与に適当な製剤は、好ましくは活性成分の滅
菌油性または水性製剤(好ましくは、被投与体の血液と
等張である)から成る。
関節内投与に適当な製剤は、微結晶の形態であり得る
活性成分の滅菌水性製剤の形態、例えば水性微結晶懸濁
液の形態であってよい。活性成分を関節内および眼のい
ずれに投与するのにも、リポソーム製剤または生分解性
ポリマー系を使用してもよい。
局所投与に適当な製剤(眼用製剤を含む)は、液体も
しくは半液体製剤、例えばリニメント剤、ローション
剤、ゲル剤、アプリカント剤、水中油型もしくは油中水
型乳剤、例えばクリーム、軟膏剤もしくはペースト;ま
たは溶液剤もしくは懸濁剤、例えばドロップ剤を含む。
喘息の治療には、スプレー缶、ネブライザーまたはア
トマイザーから放出する粉末、セルフ−プロペリングま
たは噴霧製剤の吸入を使用し得る。放出時の製剤の粒子
サイズは、10〜100μであることが好ましい。
このような製剤は、粉末吸入装置から肺に投与する細
かい粉砕した粉末、またはセルフ−プロペリング・パウ
ダー−ディスペンシング剤の形態であることが最も好ま
しい。セルフ−プロペリング溶液および噴霧製剤の場合
は、所望の噴霧性を有する(すなわち、所望の粒子サイ
ズの霧を形成し得る)バルブを選択するか、または活性
成分の粒子サイズを調節して懸濁粉末として組み合わせ
ることによって効果を達成することができる。これらの
セルフ−プロペリング剤は、パウダーディスペンシング
剤、または活性成分を溶液または懸濁液の飛沫として投
与する製剤であってよい。
セルフ−プロペリング・パウダー−ディスペンシング
剤は、好ましくは、固体活性成分の分散粒子、および大
気圧における沸点が18℃未満の液体プロペラントを含ん
で成る。液体プロペラントは、医薬投与に適することが
知られているいずれのフロペラントであってもよく、1
種またはそれ以上のC1−C6−アルキル炭化水素もしくは
ハロゲン化C1−C6−アルキル炭化水素またはその混合
物、特に好ましくは塩素化およびフッ素化C1−C6−アル
キル炭化水素から成っていてよい。通例、プロペラント
は製剤の45〜99.9%w/wを占め、活性成分は製剤の0.1pp
mないし0.1%w/wを占める。
前記成分に加えて、本発明の製剤は、1種またはそれ
以上の追加の成分、例えば賦形剤、緩衝剤、香料、結合
剤、表面活性剤、増粘剤、滑沢剤、メチルヒドロキシベ
ンゾエートのような保存剤(抗酸化剤を含む)、乳化剤
などを含有し得る。
本発明の組成物は、前記病態の処置に通例適用される
他の治療活性化合物を更に含有し得る。
本発明は更に、前記病態の1種の罹患している患者を
治療する方法にも関し、該方法は、治療を要する患者
に、式Iで示される化合物の1種またはそれ以上の有効
量を、単独で、または前記病態の処置において通例適用
される他の治療活性化合物の1種またはそれ以上と組み
合わせて投与することから成る。本発明の化合物および
/または他の治療活性化合物による治療は、同時に、ま
たは間隔をおいて行い得る。
全身的疾患の治療において、式Iの化合物を1日当た
り0.1〜100μg、好ましくは0.2〜25μgの用量で投与
する。皮膚病の局所治療においては、式Iの化合物を0.
1〜500μg/g、好ましくは0.1〜100μg/g含有する軟膏、
クリームまたはローションを投与する。眼科における局
所使用のためには、式Iの化合物を0.1〜500μg/g、好
ましくは0.1〜100μg/g含有する軟膏、点眼剤またはゲ
ルを投与する。経口組成物は、式Iの化合物を用量単位
当たり0.05〜50μg、好ましくは0.1〜25μg含有する
錠剤、カプセル剤またはドロップとして調製することが
好ましい。
本発明を以下の製造例および実施例によってさらに説
明するが、本発明はそれらに制限されるものではない: 製造例および実施例 一般 例示の化合物Iを第1表に挙げる。
核磁気共鳴スペクトル(300MHz)では、化学シフト値
(δ)は、内部テトラメチルシラン(δ=0)またはク
ロロホルム(δ=7.25)に対して、ジュウテリオクロロ
ホルム溶液について示す。特定し(二重線(d)、三重
線(t)、四重線(q))、またはしていない(m)多
重線の値は、範囲を示していない場合には、およその中
心点で示す(s=一重線、b=ブロード)。結合定数
(J)は、ヘルツで示し、しばしば最も近い単位に近似
する。
エーテルはジエチルエーテルであり、ナトリウムで乾
燥した。THFは、ナトリウム−ベンゾフェノンで乾燥し
た。石油エーテルは、ペンタンフラクションをさす。反
応は、特記しない限り室温で行った。処理方法は、特定
の溶媒(または有機反応溶媒)による希釈、水および次
いで塩水による抽出、無水MgSO4による乾燥並びに減圧
濃縮を行って残渣を得ることを含む。クロマトグラフィ
ーは、シリカゲル上で行った。
製造例1 1(S),3(R)−ビス−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ−20(R)−2,2−ジクロロビニル−9,1
0−セコ−プレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリ
エン(化合物1) 乾燥ジクロロメタン(6ml)中のアルデヒドII(m=
0)(1.15g)およびブロモトリクロロメタン(0.44g)
の溶液をアルゴン雰囲気中で−20℃に冷却および撹拌し
たものに、乾燥ジクロロメタン(4ml)中のトリス(ジ
メチルアミノ)ホスフィン(0.72g)の溶液を、40分間
にわたって滴下した。混合物を、−20℃で更に30分間、
および次いで20℃で20時間撹拌した。混合物を希塩水
(75ml)およびジクロロメタン(75ml)に分配し、有機
相を水洗し、乾燥した。減圧濃縮して得た残渣をクロマ
トグラフィー(溶出剤は、1%エーテル/石油エーテ
ル)に付し、次いでメタノールから結晶化することによ
って精製して、標記化合物を得た。
融点120〜123℃ NMR:δ=0.06(m、12H)、0.51(s、3H)、0.86
(s、9H)、0.89(s、9H)、0.96(d、3H)、1.00−
2.10(m、13H)、2.30(bd、1H)、2.43(m、1H)、
2.55(dd、1H)、2.88(dd、1H)、4.21(m、1H)、4.
53(m、1H)、4.94(m、1H)、4.98(m、1H)、5.71
(d、1H)、5.82(d、1H)、6.45(d、1H)。
製造例2 1(S),3(R)−ビス−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ−20(R)−(6'−エチル−6'−トリメ
チルシリルオキシ−オクタ−1'−イン−1'−イル)−9,
10−セコ−プレグナ−5(E),7(E),10(19)−ト
リエン(化合物2) 乾燥THF(16ml)中の化合物1(0.28g)の溶液をアル
ゴン雰囲気中で−70℃に冷却および撹拌したものに、ブ
チルリチウムの溶液(ヘキサン中1.6Μ、0.7ml)を5分
間にわたって滴下した。、−70℃で1時間、次いで20℃
で2時間撹拌を続けた。混合物を−10℃に冷却し、1−
ブロモ−4−エチル−4−トリメチルシリルオキシヘキ
サン(0.38g)を3分間にわたって加え、次いで乾燥HMP
A(2ml)を4分間にわたって加えた。−10℃で7分間、
次いで20℃で3時間撹拌を続けた。反応混合物を、半飽
和塩水25ml中に注ぎ、エーテル(2×50ml)で抽出し
た。合した有機相を、1N塩酸(25ml)、1%水性炭酸水
素ナトリウム(25ml)、水(25ml)および塩水(25ml)
で(手早く)抽出した。MgSO4で乾燥し、減圧濃縮して
油状物を得、これを2回のクロマトグラフィー(溶出剤
は、一回目は2%エーテル/石油エーテル、二回目は0.
2%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標記化合
物を得た。
NMR:δ=0.05(m、12H)、0.09(s、9H)、0.57
(s、3H)、0.81(t、6H)、0.85(s、9H)、0.89
(s、9H)、1.11(d、3H)、1.45(q、4H)、1.00−
2.08(m、16H)、2.12(m、2H)、2.22(m、1H)、
2.31(bd、1H)、2.41(bd、1H)、2.55(bd、1H)、2.
88(bd、1H)、4.21(bd、1H)、4.53(m、1H)、4.93
(m、1H)、4.98(m、1H)、5.81(d、1H)、6.46
(d、1H)。
製造例3 1(S),3(R)−ビス−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ−20(R)−(6'−エチル−6'−トリメ
チルシリルオキシ−オクタ−1'−イン−1'−イル)−9,
10−セコ−プレグナ−5(Z),7(E),10(19)−ト
リエン(化合物3) アルゴン雰囲気中、パイレックス(Pyrex)フラスコ
内のジクロロメタン(4ml)中の化合物2(2mg)、アン
トラセン(10mg)およびトリエチルアミン(0.005ml)
の溶液に、高圧紫外線ランプ、タイプTQ760Z2[ハナウ
(Hanau)]の光を、約10℃で撹拌下に20分間照射し
た。反応混合物を減圧下に濃縮し、トリエチルアミン0.
25%を含有する石油エーテル(1ml)で処理した。濾過
後、濾液を減圧下に濃縮し、クロマトグラフィー(溶出
剤は1%エーテル/石油エーテル)により精製して、標
記化合物を得た。
NMR:δ=0.05(m、12H)、0.09(s、9H)、0.56
(s、3H)、0.81(t、6H)、0.86(s、9H)、0.87
(s、9H)、1.11(d、3H)、1.44(q、4H)、0.85−
2.75(m、22H)、2.83(bd、1H)、4.18(m、1H)、
4.36(m、1H)、4.85(m、1H)、5.17(m、1H)、6.
00(d、1H)、6.24(d、1H)。
製造例4 1(S),3(R)−ビス−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ−20(R)−(7'−エチル−7'−トリメ
チルシリルオキシ−ノナ−1'−イン−1'−イル)−9,10
−セコ−プレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリ
エン(化合物4) 1−ブロモ−4−エチル−4−トリメチルシリルオキ
シヘキサンの代わりに、1−ブロモ−5−エチル−5−
トリメチルシリルオキシヘプタンを用いた以外は、製造
例2の方法に従って、標記化合物を得た。
NMR:δ=0.05(m、12H)、0.09(s、9H)、0.57
(s、3H)、0.80(t、6H)、0.86(s、9H)、0.89
(s、9H)、1.11(d、3H)、1.15−2.5(m、23H)、
1.43(q、4H)、2.55(m、1H)、2.88(m、1H)、4.
22(m、1H)、4.53(m、1H)、4.93(m、1H)、4.98
(m、1H)、5.81(d、1H)、6.46(d、1H)。
製造例5 1(S),3(R)−ビス−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ−20(R)−(7'−エチル−7'−トリメ
チルシリルオキシ−ノナ−1'−イン−1'−イル)−9,10
−セコ−プレグナ−5(Z),7(E),10(19)−トリ
エン(化合物5) 化合物2の代わりに化合物4を用いた以外は、製造例
3の方法に従って、標記化合物を得た。
NMR:δ=0.05(m、12H)、0.10(s、9H)、0.56
(s、3H)、0.80(t、6H)、0.86(s、18H)、1.10
(d、3H)、1.05−1.93(m、22H)、1.98(bt、1
H)、2.15(m、2H)、2.21(dd、1H)、2.38(bd、1
H)、2.44(dd、1H)、2.83(dd、1H)、4.18(m、1
H)、4.36(m、1H)、4.86(m、1H)、5.17(m、1
H)、6.00(d、1H)、6.24(d、1H)。
一般工程1 アルデヒドII(m=0または1)の、一次高い同族体へ
の同族体化(図式1) 乾燥THF(10ml)および乾燥ジクロロメタン(10ml)
の混合物中のトリス(エチレンジオキシボリル)メタン
(2.6g)の溶液をアルゴン雰囲気中で−78℃に冷却およ
び撹拌したものに、メチルリチウムの溶液(エーテル中
1.6Μ;7.2ml)を滴下し、−78℃で2.5時間撹拌を続け
る。アルデヒドII(m=0または1)(10ミリモル)を
加え、混合物を室温で3時間撹拌する。溶媒を減圧除去
し、水20mlおよびジクロロメタン20mlを加え、次いで過
ホウ酸ナトリウム四水和物2.0gを0℃で加える。混合物
を20℃で1.5時間撹拌し、処理する。クロマトグラフィ
ー(10%エーテル/石油エーテル)により精製して、II
(m=1または2)を得る。
一般工程2 ジハロビニル化合物IIIの合成(図式2) 化合物II(m=0)の代わりに、m=1またはm=2
の化合物IIを用いる以外は、製造例1の方法に従って、
図式2の対応する化合物IIIを合成する。
一般工程3 中間体リチウムアセチリド(LA)の合成(図式2、3お
よび4) アルゴン雰囲気中、乾燥THF(20ml)中の図式2の適
当な化合物III(0.56ミリモル)の撹拌した溶液(−78
℃)に、ヘキサン中のブチルリチウム(1.2ミリモル)
を滴下する。−78℃で1時間、更に2時間撹拌を続け、
図式2、3および4のLAを得る。
一般工程4 側鎖形成ブロックZ−Rによる、一般工程3の中間体リ
チウムアセチリド(LA)のアルキル化(図式2) 一般工程3の撹拌および冷却したLA溶液(−10℃)
に、適当な乾燥Z−R(1.7ミリモル)および乾燥HMPA
(2ml)を滴下する。反応が完了するまで室温で撹拌
後、製造例2に記載の方法と同様に反応混合物を処理
し、クロマトグラフィー(1〜10%エーテル/石油エー
テル)により精製して、図式2の化合物IVを得る。
一般工程5 一般工程3の中間体リチウムアセチリド(LA)と、R1
COR2との反応(図式3) 一般工程3の撹拌および冷却したLA溶液(−10℃)
に、適当な乾燥アルデヒドまたはケトンR1COR2(1ミリ
モル)を滴下する。反応が完了するまで室温で撹拌後、
反応混合物を処理(エーテル)し、クロマトグラフィー
(1〜10%エーテル/石油エーテル)により精製して、
Qが一重結合である図式3の化合物IVを得る。
一般工程6 一般工程3の中間体リチウムアセチリド(LA)と、 (図式3)または (図式4)との反応 Z−Rの代わりに、適当な乾燥オキシラン またはオキセタン を用いた以外は、一般工程4に従って、Q=CH2である
図式3の化合物IV、またはQ=(CH2である図式4
の化合物IVを合成する。
一般工程7 一般工程3の中間体リチウムアセチリド(LA)と、Me
I、BuLiおよびR1COR2との反応(図式3) 一般工程3の撹拌および冷却したLA溶液(−10℃)
に、MeI(0.05ml)を滴下する。室温で3時間撹拌後、
溶液を0℃に冷却し、ヘキサン中のBuLi(1.35ミリモ
ル)を滴下する。0℃で2時間撹拌を続けた後、溶液を
更に−78℃に冷却し、適当な乾燥アルデヒドまたはケト
ンR1COR2(2.2ミリモル)を滴下する。反応混合物を−7
8℃で1時間撹拌する。処理(エーテル)し、クロマト
グラフィー(1〜10%エーテル/石油エーテル)により
精製して、Q=CH2である図式3の化合物IVを得る。
一般工程8 一般工程3の中間体リチウムアセチリド(LA)と、Me
I、BuLiおよび との反応(図式4) R1COR2の代わりに、適当な乾燥オキシラン を用い、乾燥HMPA(2ml)を加え、反応の完了まで室温
で撹拌すること以外は、一般工程7に従って、Q=(CH
2である図式4の化合物IVを合成する。
一般工程9 R基の変換による図式4の化合物IVの合成 R=(CH22CNまたはR=(CH22COO−t−Buであ
る図式4の化合物IV(RZとしてBr(CH22CNまたはZCH2
COO−t−Buを用い、一般工程4により合成したもの)
を、適当な溶媒(例えば、エーテル、THFもしくはベン
ゼンまたはそれらの混合物)中の過剰のグリニヤール試
薬R1MgHalに加え、溶媒の沸点まで上昇し得る温度で充
分な時間撹拌して、R=CH2CH2C(R12OHである図式4
の化合物IVを合成する(Rが(CH22COO−t−Buであ
った場合)。Rが(CH22CNであった場合には、中間体
ケトンを、R=CH2CH2CR1R2(OH)である図式4の化合
物IVに変換するために、R2MgHalを用いて、前記と同様
の第二のグリニヤール反応を行う必要がある。
一般工程10 図式2、3および4の化合物IVの、図式2の対応する化
合物Vへの異性化 化合物2の代わりに、一般工程4〜9の適当な化合物
IVを用いる以外は、製造例3の方法に従って、化合物V
を得る。
一般工程11 テトラ−n−ブチルアンモニウムフロリドを用いる脱シ
リル化による、図式2の化合物Vの、対応する化合物I
への変換(化合物101〜102および104〜118) 化合物3の代わりに、一般工程10の適当な化合物Vを
用いる以外は、実施例1の方法に従って、標記化合物I
を得る。
実施例1 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)
−(6'−エチル−6'−ヒドロキシ−オクタ−1'−イン−
1'−イル)−9,10−セコ−プレグナ−5(Z),7
(E),10(19)−トリエン(化合物103) THF(1.5ml)中の化合物3(12mg)およびテトラ−n
−ブチルアンモニウムフロリド三水和物(31mg)の溶液
を、アルゴン雰囲気中で撹拌しながら60℃に1時間加熱
した。冷却後、反応溶液を、酢酸エチル(8ml)と、塩
化ナトリウム4%を含有する2%炭酸水素ナトリウム溶
液(8ml)とに分配した。有機相を水および塩水で洗
い、乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣を、クロマトグラ
フィー(溶出剤は20%石油エーテル/酢酸エチル)によ
り精製して、化合物103を得た。
UV:λmax(EtOH):264nm。
NMR:δ=0.58(s、3H)、0.87(t、6H)、1.12
(d、3H)、1.46(q、4H)、1.10−2.25(m、22
H)、2.31(dd、1H)、2.40(bd、1H)、2.60(bd、1
H)、2.84(dd、1H)、4.23(m、1H)、4.43(m、1
H)、5.00(m、1H)、5.32(m、1H)、6.01(d、1
H)、6.39(d、1H)。
実施例2 1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)
−(7'−エチル−7'−ヒドロキシ−ノナ−1'−イン−1'
−イル)−9,10−セコ−プレグナ−5(Z),7(E),1
0(19)−トリエン(化合物131) 化合物3の代わりに化合物5を用いた以外は、実施例
1の方法に従って、化合物131を得た。
UV:λmax(EtOH):263nm。
NMR:δ=0.58(s、3H)、0.86(t、6H)、1.11
(d、3H)、1.30−2.10(m、25H)、2.17(m、3
H)、2.32(dd、1H)、2.40(m、1H)、2.60(dd、1
H)、2.85(dd、1H)、4.23(m、1H)、4.43(m、1
H)、5.00(m、1H)、5.32(m、1H)、6.01(d、1
H)、6.38(d、1H)。
実施例3 化合物103を含有するカプセル 103をピーナツ油に溶解して、103の最終濃度1μg/ml
油とした。ゼラチン10重量部、グリセリン5重量部、ソ
ルビン酸カリウム0.08重量部および蒸留水14重量部を加
熱しながら混合し、軟ゼラチンカプセルを形成した。こ
れに、各カプセルが103を0.1μg含有するように、103
の油溶液を100μずつ充填した。
実施例4 化合物103を含有する皮膚用クリーム アーモンド油1g中に、0.05mgの103を溶解した。この
溶液に、鉱油40gおよび自己乳化性蜜蝋20gを加えた。混
合物を加熱して液化した。熱水40mlを加えた後、混合物
をよく混合した。得られるクリームは、クリーム1g当た
り103を約0.5μg含有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 391008881 レオ・ファーマシューティカル・プロダ クツ・リミテッド・アクティーゼルスカ ブ (レーベンス・ケミスケ・ファブリ ック・プロデュクチオンスアクティーゼ ルスカブ) LEO PHARMACEUTICAL PRODUCTS LTD. AKT IESELSKAB (LOVENS KEMISKE FABRIK PRO DUKTIONSAKTIESELSK AB) デンマーク、デェカー−2750バレラッ プ、インダストリパーケン55番 (72)発明者 ブレッティン、クラウス・オーエ・スヴ ェンスゴー デンマーク国 デェ・カー―2000 フレ デリクスベアウ、スマーレガーゼ42番、 フィアーデサル、チル・ベンストレ (56)参考文献 特開 平2−9860(JP,A) 国際公開91/271(WO,A1) 米国特許4804502(US,A) Arch.Toxicol., (1989),63(5),394−400 Blood,(1989),74(1),82 −93 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 401/00 A61K 31/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式I 【化1】 [式中、Xはヒドロキシであり;R1およびR2は、同一ま
    たは異なって、水素またはC1−C6ヒドロカルビルを表わ
    すか、またはR1およびR2は、基Xを有する炭素原子(式
    I中、星印)と共にC3−C8炭素環を形成し得;Qは一重結
    合またはC1−C8ヒドロカルビレン基であり、ヒドロカル
    ビル基(ヒドロカルビレン基)なる表現は、直鎖、分枝
    または環状の飽和または不飽和炭化水素から水素原子1
    個(2個)を除去した残基を意味し;mは0、1または2
    であり;R1、R2および/またはQは、不置換であるか、
    あるいは1個またはそれ以上の重水素またはフッ素原子
    で置換されており;更に、「゜」で示されるm炭素の1
    個は、不置換であるか、あるいは1個もしくはそれ以上
    の重水素もしくはフッ素原子、または1個もしくは2個
    のC1−C2アルキル基で置換されている。] で示される化合物;および1個またはそれ以上の水酸基
    が−O−アシルまたは−O−グリコシル基またはリン酸
    エステル基に変換されており、そのようなマスクされた
    基はインビボで加水分解可能である式Iの化合物の誘導
    体。
  2. 【請求項2】純粋な形態の請求項1記載の化合物のジア
    ステレオマー;または請求項1記載の化合物のジアステ
    レオマーの混合物。
  3. 【請求項3】a)1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20
    (R)−(6′−エチル−6′−ヒドロキシ−オクタ−
    1′−イン−1′−イル)−9,10−セコ−プレグナ−5
    (Z),7(E),10(19)−トリエン、または b)1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)−
    (7′−エチル−7′−ヒドロキシ−ノナ−1′−イン
    −1′−イル)−9,10−セコ−プレグナ−5(Z),7
    (E),10(19)−トリエン である請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】式I 【化2】 [式中、Xはヒドロキシであり;R1およびR2は、同一ま
    たは異なって、水素またはC1−C6ヒドロカルビルを表わ
    すか、またはR1およびR2は、基Xを有する炭素原子(式
    I中、星印)と共にC3−C8炭素環を形成し得;Qは一重結
    合またはC1−C8ヒドロカルビレン基であり、ヒドロカル
    ビル基(ヒドロカルビレン基)なる表現は、直鎖、分枝
    または環状の飽和または不飽和炭化水素から水素原子1
    個(2個)を除去した残基を意味し;mは0、1または2
    であり;R1、R2および/またはQは、不置換であるか、
    あるいは1個またはそれ以上の重水素またはフッ素原子
    で置換されており;更に、「゜」で示されるm炭素の1
    個は、不置換であるか、あるいは1個もしくはそれ以上
    の重水素もしくはフッ素原子、または1個もしくは2個
    のC1−C2アルキル基で置換されている。] で示される化合物;および1個またはそれ以上の水酸基
    が−O−アシルまたは−O−グリコシル基またはリン酸
    エステル基に変換されており、そのようなマスクされた
    基はインビボで加水分解可能である式Iの化合物の誘導
    体の製法であって、 a)1(S),3(R)−ビス−(保護したヒドロキシ)
    −20(R)ホルミル−9,10−セコ−プレグナ−5
    (E),7(E),10(19)−トリエンを、まずリチウム
    ビス(エチレンジオキシボリル)メチドで処理し、次い
    で水性過ホウ酸ナトリウムで処理して、m=1である式
    IIの化合物を生成し、要すれば同じ手順を繰り返してm
    =2である式IIの化合物を生成し; 【化3】 [式中、mは0、1または2であり、−O−Protは保護
    した水酸基である。] b)式IIの化合物を、ヴィッティッヒ型反応に付して、
    式III 【化4】 [式中、mおよび−O−Protは前記と同意義であり、Y
    は同一または異なって、ClまたはBrを表す。] で示される化合物を生成し、 c)式IIIの化合物を適当な塩基と反応させて中間体ア
    セチリドを得、これを単離することなく、触媒の存在下
    に、式R−Z[式中、Zは脱離基であり、Rは−(Q)
    −C(R1)(R2)Xまたは後の工程でそれに変換し得る
    基である。]で示される親電子試薬、または式 【化5】 のいずれかで示される化合物(R1、R2、QおよびXは前
    記と同意義である)と反応させて、式IV 【化6】 [式中、R、mおよび−O−Protは前記と同意義であ
    る。] で示される化合物を生成し; d)式IVの化合物を、三重項増感光異性化、および要す
    れば側鎖R中の官能基の変換に付して、式V 【化7】 [式中、R、mおよび−O−Protは前記と同意義であ
    る。] で示される化合物を生成し; e)式Vの化合物を、脱保護反応、および要すれば側鎖
    R中の官能基の変換に付して、式Iの所望の化合物を生
    成し、これをそのまま、または式Iの化合物の前記誘導
    体に変換して回収し得る方法。
  5. 【請求項5】工程d)およびe)を逆の順序で行う請求
    項4記載の方法。
  6. 【請求項6】請求項1の化合物の合成のための中間体で
    あって、1(S),3(R)−ビス−t−ブチルジメチル
    シリルオキシ−20(R)−(2,2−ジクロロビニル)−
    9,10−セコ−プレグナ−5(E),7(E),10(19)−
    トリエンである中間体。
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