JP3244656B2 - 手振れ補正機構を有する双眼装置及び単眼装置 - Google Patents

手振れ補正機構を有する双眼装置及び単眼装置

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JP3244656B2
JP3244656B2 JP33165997A JP33165997A JP3244656B2 JP 3244656 B2 JP3244656 B2 JP 3244656B2 JP 33165997 A JP33165997 A JP 33165997A JP 33165997 A JP33165997 A JP 33165997A JP 3244656 B2 JP3244656 B2 JP 3244656B2
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伸治 塚本
哲夫 関口
守康 金井
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/64Imaging systems using optical elements for stabilisation of the lateral and angular position of the image
    • G02B27/646Imaging systems using optical elements for stabilisation of the lateral and angular position of the image compensating for small deviations, e.g. due to vibration or shake

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、手振れ補正機構を有する双眼装
置及び単眼装置に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】観察用の双眼装置や単眼装
置の手振れ補正機構には、光軸と直交する平面内で補正
光学系を移動させて振れ補正を行うものがある。このタ
イプの補正機構では、補正光学系の移動は一般に、光軸
と直交する平面内(観察画面)における上下方向と左右
方向の2軸で行われる。しかし、鏡体を略水平に保持す
るような通常の使用状態では、補正光学系の駆動方向の
うち一方(上下方向)は重力方向に一致してしまう。す
ると補正光学系を重力に抗する方向(一般には鏡体の上
方)へ移動させることになるが、該方向への補正光学系
の駆動は、他方向への駆動に比してトルクの大きい駆動
手段や大容量の電源を要するため、補正機構が大型で重
くなってしまう。加えて重力に抗する方向とその反対方
向では、補正光学系が駆動される反応速度やアクチュエ
ータに流す電流や電圧を変えなくてはならず、駆動制御
が複雑になる。
【0003】特開平3−237438号は、カメラの像
振れ補正装置に関するものであるが、補正光学系の駆動
方向を、重力方向と一致しないように2軸に分離して前
述の重力に関する問題の解決を図っている。しかし、上
下、左右の直交軸を基準に設計されている光学系に関し
て、パンニングやティルティングに応じて補正特性を変
化させようとする場合、上下、左右の直交軸と補正光学
系の駆動方向を異ならせることは制御の複雑化を招き、
好ましくない。また、特開平6−43365号のように
補正光学系に可変頂角プリズムを用いて重力の影響を排
除することもできるが、可変頂角プリズム自体の製作が
難しく高価であり、かつ高度な制御技術を要するという
欠点がある。
【0004】
【発明の目的】本発明は、補正レンズの駆動に関して重
力の影響を解消または減少させることにより、手振れ補
正機構を有する双眼装置及び単眼装置の軽量小型化を可
能にすることを目的とする。
【0005】
【発明の概要】本発明は、左右に一対の光軸を有する双
眼装置において、水平観察状態で水平な光路中と垂直な
光路中にそれぞれ、上下方向用手振れ補正機構と左右方
向用手振れ補正機構の一方と他方を設け、上記水平光路
中の手振れ補正機構は、左右の光軸の間に該光軸と平行
な回動中心を有する揺動アームと、この揺動アームの両
端部にそれぞれ左右の光軸上に位置させて支持された補
正レンズと、双眼装置に加わる手振れの大きさと方向に
応じて上記揺動アームを正逆に駆動するアクチュエータ
とを備えることを特徴とする。垂直光路中では、補正レ
ンズは重力の作用方向と直交する面内で駆動されるため
重力の影響を受けにくく、水平光路中の手振れ補正機構
は、補正レンズは揺動駆動されるので重力の作用方向へ
変位されることがない。
【0006】この双眼装置において、垂直光路中の手振
れ補正機構は、左右の光軸の間に該光軸と平行な回動中
心を有する揺動アームと、この揺動アームの両端部にそ
れぞれ左右の光軸上に位置させて支持された補正レンズ
と、双眼装置に加わる手振れの大きさと方向に応じて上
記揺動アームを正逆に駆動するアクチュエータとを備え
ることが好ましい。また、垂直光路中の手振れ補正機構
は、上記水平光路中の手振れ補正機構と同一構造の共用
手振れ補正機構からなることが好ましい。
【0007】さらに、垂直光路中の手振れ補正機構は、
左右の光軸を含む平面と直交する方向に直進移動可能に
支持された直進枠と、この直進枠にそれぞれ左右の光軸
上に位置させて一体に支持された補正レンズと、双眼装
置に加わる手振れの大きさと方向に応じて上記直進枠を
正逆に駆動するアクチュエータを備えた構成としてもよ
い。また、直進枠の駆動手段として、該直進枠の周囲に
磁界を生成する磁界生成手段と、この磁界中で直進枠に
固定され、双眼装置に加わる手振れの大きさと方向に応
じて通電制御することにより、直進枠を左右の光軸を含
む平面と直交する方向に駆動する駆動力を発生する通電
コイルとを備えてもよい。
【0008】本発明はまた、左右に一対の光軸を有する
双眼装置において、水平観察状態で水平な光路中と垂直
な光路中にそれぞれ、上下方向用手振れ補正機構と左右
方向用手振れ補正機構の一方と他方を設け、上記水平光
路中の手振れ補正機構は、左右の光軸上に位置させた補
正レンズを左右の光軸を含む平面方向に駆動する水平駆
動手振れ補正機構であることを特徴とする。前述のよう
に、垂直光路中では、補正レンズの駆動方向が重力に抗
する方向になりにくい。また水平光路中では、水平駆動
手振れ補正機構によって補正レンズが水平方向へ駆動さ
れるため、重力の影響を受けにくい。
【0009】この水平光路中の水平駆動手振れ補正機構
は、左右の光軸を結ぶ線分と平行な方向に直進移動可能
に支持された直進枠と、この直進枠にそれぞれ左右の光
軸上に位置させて一体に支持された補正レンズと、双眼
装置に加わる手振れの大きさと方向に応じて上記直進枠
を正逆に駆動するアクチュエータとを備えた構成とする
ことができる。また、直進枠の駆動手段として、該直進
枠の周囲に磁界を生成する磁界生成手段と、この磁界中
で直進枠に固定され、双眼装置に加わる手振れの大きさ
と方向に応じて通電制御することにより、直進枠を左右
の光軸を含む平面と直交する方向に駆動する駆動力を発
生する通電コイルとを備えてもよい。
【0010】また水平光路中の水平駆動手振れ補正機構
は、左右の光軸を結ぶ線分と平行な方向に独立して移動
可能な一対の左右移動枠と、この一対の左右移動枠にそ
れぞれ左右の光軸上に位置させて支持された補正レンズ
と、双眼装置に加わる手振れの大きさと方向に応じて上
記一対の左右移動枠を正逆に駆動するアクチュエータと
を備えた構成とすることができる。
【0011】水平光路中に水平駆動手振れ補正機構を配
置する場合、垂直光路中の手振れ補正機構は、左右の光
軸を結ぶ線分と平行な方向に独立して移動可能な一対の
左右移動枠と、この一対の左右移動枠にそれぞれ左右の
光軸上に位置させて支持された補正レンズと、双眼装置
に加わる手振れの大きさと方向に応じて上記一対の左右
移動枠を正逆に駆動するアクチュエータとを備えている
ことが好ましい。特に、水平駆動手振れ補正機構が一対
の左右移動枠を備えるとき、垂直光路中の手振れ補正機
構は、この水平駆動手振れ補正機構と同一構造の共用手
振れ補正機構とすることが望ましい。
【0012】また、本発明は単眼装置に関するものであ
り、水平観察状態で水平な光路中と垂直な光路中にそれ
ぞれ、上下方向用手振れ補正機構と左右方向用手振れ補
正機構の一方と他方を設け、上記水平光路中の手振れ補
正機構は、光軸の近傍に該光軸と平行な回動中心を有す
る揺動アームと、この揺動アームの端部に光軸上に位置
させて支持された補正レンズと、単眼装置に加わる手振
れの大きさと方向に応じて上記揺動アームを正逆に駆動
するアクチュエータとを備えることを特徴とする。
【0013】本発明の単眼装置はまた、水平観察状態で
水平な光路中と垂直な光路中にそれぞれ、上下方向用手
振れ補正機構と左右方向用手振れ補正機構の一方と他方
を設け、上記水平光路中の手振れ補正機構は、水平光路
の光軸と垂直光路の光軸を含む平面と直交する方向に補
正レンズを駆動する水平駆動手振れ補正機構であること
を特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】図1から図3に第1の実施形態を
示す。同図には、観察用双眼装置の一例として、左右で
対をなす光学系を有する双眼鏡が示されている。この双
眼鏡は、左右で対をなす光学系を有しており、右眼用の
光学系(各図中の向かって左側)の最前部には右対物レ
ンズ11が配置され、左眼用の光学系(各図中の向かっ
て右側)の最前部には左対物レンズ12が配置されてい
る。右対物レンズ11と左対物レンズ12の後方には、
それぞれに計4面の反射面を有する左右の正立プリズム
系13、14が置かれ、さらに後方には右接眼レンズ1
5と左接眼レンズ16が設けられる。図16に示すよう
に、対物レンズ11、12はそれぞれ倒立像Ia、Ib
を形成する。なお、以下の各実施形態においては、対物
レンズ系と接眼レンズ系は多群構成であってもよい。
【0015】右眼用光学系内の正立プリズム系13は、
上下方向に配置された一対の分割サブプリズム13a、
13bからなっている。分割サブプリズム13a、13
bは、第2ポロプリズム(ポロプリズムII型)を半分に
分割したものであり、それぞれが2面の反射面を有して
いる。下側の分割サブプリズム13aは、その2面で光
束を反射して、上記倒立状態の像Iaに対して右に(時
計方向に)90度回転された回転像Ic(図17)を形
成させるように配置されている。光束はさらに上側の分
割サブプリズム13bの2つの反射面で反射されて右接
眼レンズ15に至り、正立像として観察される。
【0016】正立プリズム系13と同様に、左眼用光学
系内の正立プリズム系14は、第2ポロプリズムを2つ
に分けて上下方向に配置した分割サブプリズム14a、
14bからなっている。上記正立プリズム系13とこの
正立プリズム系14は、双眼鏡の左右方向へ平行に位置
をずらせた同構造をなしている。従って、分割サブプリ
ズム14aもその2面で光束を反射し、上記倒立像Ib
に対して右に90度回転された回転像Id(図17)を
形成させる。光束はさらに分割サブプリズム14bの2
面で反射されて左接眼レンズ16に入り、正立像として
観察される。
【0017】以上の左右の光学系は水平観察状態におい
て、対物レンズ(11、12)から正立プリズム系(1
3、14)までは光路が水平で、正立プリズム系(1
3、14)内では光路が垂直になり、さらに正立プリズ
ム系(13、14)から接眼レンズ(15、16)まで
は再び光路が水平になっている。従って左右の光学系の
光軸はそれぞれ、対物レンズ(11、12)から正立プ
リズム系(13、14)までの水平方向の光軸OTと、
該光軸OTと直交して垂直方向に延びる正立プリズム系
(13、14)内の光軸OPと、正立プリズム系(1
3、14)から接眼レンズ(15、16)まで上記光軸
OTと平行に延びる水平方向の光軸OEとからなるクラ
ンク状をなしている。
【0018】この双眼鏡では、左右の対物レンズ(右対
物レンズ11、左対物レンズ12)と下側の一対の分割
サブプリズム(分割サブプリズム13a、14a)との
間、すなわち水平光路中に上下方向用手振れ補正機構1
7が配置される。上下方向用手振れ補正機構17は、左
右の補正レンズを保持する揺動アーム18を備えてい
る。揺動アーム18の回動軸18aは左右の光軸OTの
中間位置で該光軸OTと平行に配置されており、この回
動軸18aと直交する正逆方向へ、右補正レンズ保持枠
18bと左補正レンズ保持枠18cが延設されている。
左右の光軸OT上に置かれる右補正レンズ系19と左補
正レンズ系20はそれぞれ、光軸方向で前後位置を異な
らせて配される負レンズ19aと正レンズ19b、及び
負レンズ20aと正レンズ20bの組み合わせからなっ
ており、上記の右補正レンズ保持枠18bは前側の負レ
ンズ19aを保持し、左補正レンズ保持枠18cは後側
の正レンズ20bを保持している。このため、右補正レ
ンズ保持枠18bと左補正レンズ保持枠18cは光軸方
向に一定の段差をもって延設されている。揺動アーム1
8に支持される左右の補正レンズ(負レンズ19aと正
レンズ20b)の感度比は−1に光学設計されている。
一方、揺動アーム18に保持されない正レンズ19bと
負レンズ20aは、それぞれの光軸(レンズ中心)が左
右の光軸OTと一致するように双眼鏡内に固定されてい
る。
【0019】回動軸18aの前端には同軸の駆動ギヤ2
1が固着されていて、この駆動ギヤ21にモータ22の
ピニオンギヤ22aが噛み合っている。モータ22は通
電制御によって正逆に駆動され、ピニオンギヤ22aの
回転方向を変えることができる。図3に示すように、ピ
ニオンギヤ22aが正面から見て時計方向に回転される
と、駆動ギヤ21を介して、揺動アーム18は回動軸1
8aを中心に反時計方向へ回転される。逆にピニオンギ
ヤ22aの反時計方向の駆動では、揺動アーム18は時
計方向に回転される。
【0020】以上から、モータ22で揺動アーム18を
揺動させることによって、回動軸18aを挟んで反対の
位置に支持される負レンズ19a及び正レンズ20b
を、左右の光軸OTを含む平面と直交する面内(左右の
光軸OTと直交する平面内)で一体に反対方向に変位さ
せることができる。負レンズ19a及び正レンズ20b
は、回動軸18aを中心とする円周上を移動するので、
上記倒立像Ia、Ibに対して左右方向へ若干変位する
が、主として該倒立像Ia、Ibの上下方向へ移動され
る。このとき左右の補正レンズ(19a、20b)の主
たる変位方向は、各倒立像Ia、Ibに対しては互いに
上下逆方向である。そのため右補正レンズ系19では負
レンズ19a、左補正レンズ系20では正レンズ20b
という逆のパワーを有するレンズを駆動することで、左
右の光軸を倒立像a、Ibの上下いずれか同方向に等し
く補正する。つまり揺動アーム18を駆動することによ
って、双眼鏡に加わった上下方向の手振れを補正するこ
とが可能である。
【0021】一方、左右方向用手振れ補正機構23は、
下側の一対の分割サブプリズム(分割サブプリズム13
a、14a)と上側の一対の分割サブプリズム(分割サ
ブプリズム13b、14b)の間、つまり垂直光路中に
設置されている。図2及び図3に示すように、左右方向
用手振れ補正機構23は上記上下方向用手振れ補正機構
17と同一構造をなしており、揺動アーム24は、左右
の光軸OPの中間で該光軸OPと平行に延びる回動軸2
4aと、この回動軸24aから正逆方向に延設された右
補正レンズ保持枠24b及び左補正レンズ保持枠24c
を備えている。右補正レンズ系25と左補正レンズ系2
6は、光軸方向で前後位置を異ならせて配される負、正
レンズの組み合わせからなっており、右の負レンズ25
aが右補正レンズ保持枠24bに、左の正レンズ26b
が左補正レンズ保持枠24cに、それぞれ保持されてい
る。揺動アーム24に保持されない正レンズ25b及び
負レンズ26aは、それぞれの光軸(レンズ中心)が左
右の光軸OPと一致するように双眼鏡内に固定されてい
る。また、回動軸24aの前端には駆動ギヤ27が固着
され、この駆動ギヤ27にモータ28のピニオンギヤ2
8aが噛み合っている。モータ28を正逆に駆動させる
と、回動軸24aを中心に揺動アーム24を揺動させる
ことができる。
【0022】下側の分割サブプリズム(分割サブプリズ
ム13a、14a)と上側の分割サブプリズム(分割サ
ブプリズム13b、14b)の間における光軸OPは、
対物レンズから正立プリズム系までの光軸OTと直交し
て、双眼鏡の上下方向に向かっている。そのため左右方
向用手振れ補正機構23では、揺動アーム24はその回
動軸24aを上記揺動アーム18の回動軸18aと直交
させて設置されており、左右の光軸OPを含む平面と直
交する面内(左右の光軸OPと直交する平面内)で負レ
ンズ25a及び正レンズ26bを揺動させることが可能
となっている。つまり光軸OPに対する左右方向用手振
れ補正機構23の動作は、前述の上下方向用手振れ補正
機構17の光軸OTに対する動作と同様である。しかし
左右方向用手振れ補正機構23の設置位置では、第1の
分割サブプリズム13a、13bによって、上記倒立像
Ia、Ibに対して90度回転された回転像Ic、Id
が形成されている。従って揺動アーム24を揺動させた
ときには、その両端に支持される負レンズ25a及び正
レンズ26bの主たる駆動方向は、回転像Ic、Idの
左右方向になる。このとき、負レンズ25aと正レンズ
26bの変位は各回転像Ic、Idに対して互いに左右
が逆になるが、互いのレンズのパワーが逆であるため、
左右の光軸をそれぞれ回転像Ic、Idの左右いずれか
同方向に等しく補正する。つまり揺動アーム24を駆動
することによって、双眼鏡に加わった左右方向の手振れ
を補正することが可能である。
【0023】上下方向用手振れ補正機構17には、図示
しない上下方向補正用の制御回路が接続されている。こ
の制御回路には、右補正レンズ系19(負レンズ19
a)及び左補正レンズ系20(正レンズ20b)の移動
位置(揺動位置)を検出する補正レンズ位置検出センサ
(不図示)と、双眼鏡の上下方向の手振れ量を検出する
振れ検出センサ(不図示)とが接続している。制御回路
は、振れ検出センサで検出された上下方向への手振れの
大きさ及び方向に基づき、上下方向での補正値(補正レ
ンズの移動量)を計算する。この補正値は、上記補正レ
ンズ位置検出センサが検出する負レンズ19a、正レン
ズ20bの位置出力と比較され、その比較結果に差があ
るときに、該差信号をゼロとする方向へ揺動アーム18
を揺動させるように制御回路がモータ22に駆動信号を
送る。以上の制御を連続的に行うことにより、上下方向
の手振れ補正を行う。
【0024】左右方向用手振れ補正機構23には、上下
方向用手振れ補正機構17と同様の手振れ制御用の制御
回路が接続されている。この制御回路は、双眼鏡に加わ
った左右方向での手振れの方向及び大きさに応じてモー
タ28を駆動させて、左右方向に生じた手振れを補正方
向へ揺動アーム24を所定量揺動させる。
【0025】以上のように、水平観察状態で水平な光路
と垂直な光路を設け、垂直光路中には左右方向用手振れ
補正機構23を配し、水平光路中の上下方向用手振れ補
正機構17を光軸OTと平行な軸を中心とした揺動で手
振れ補正を行うように構成すると次のような利点があ
る。まず、左右方向用手振れ補正機構23の設置位置で
は、左右の光軸OPは鏡体の上下方向(垂直方向)に向
かっているため、該光軸OPと直交する面内で駆動され
る補正レンズは、水平観察状態における水平方向に変位
される。上下方向用手振れ補正機構17では、左右の補
正レンズは左右の光軸OTを含む平面と直交する面内に
おいて回動軸18aを中心とする円周上の対称位置で変
位される。従って、水平観察状態で各補正レンズが重力
の作用方向へ駆動されることがない。また、左右方向用
手振れ補正機構23は上下方向用手振れ補正機構17と
同様に補正レンズを揺動駆動させるので、水平観察状態
に限らず、双眼鏡に様々な傾きを与えても、各補正レン
ズは重力の作用方向へ向けて駆動されることがない。従
って手振れ補正機構は、重力に抗する方向へ補正レンズ
を駆動させるための大きなトルクを発生する駆動手段を
必要とせず、重力の影響を考慮した制御も不要となる。
また電力の消費が少なく抑えられるため、電源を長持ち
させることができる。もしくは電源を小型化することが
できる。さらに上下方向用手振れ補正機構17と左右方
向用手振れ補正機構23は同一構造であるから、部品の
共用化により部品点数及び製造工程が少なく抑えられ、
製造コストを下げることができる。分割サブプリズムの
間の垂直光路中では、対物レンズ系の近傍よりも光束が
収斂しているので、左右方向用手振れ補正機構23は補
正レンズを小径にして小型軽量化を図ってもよい。
【0026】図4から図6に第2の実施形態を示す。こ
の双眼鏡は、第1の実施形態と同様に、それぞれが左右
で一対をなす対物レンズ31、32と、接眼レンズ3
5、36を有している。また右眼用光学系の正立プリズ
ム系33はそれぞれに2面の反射面を有する上下の分割
サブプリズム33a、33bからなり、左眼用光学系の
正立プリズム系34は同様にそれぞれが2面の反射面を
有する上下の分割サブプリズム34a、34bからなっ
ている。この双眼鏡の光路は水平観察状態において、対
物レンズ31、32と正立プリズム系33、34の間の
光軸OTを有する水平光路、正立プリズム系33、34
内の光軸OPを有する垂直光路、そして正立プリズム系
33、34から接眼レンズ35、36までの光軸OEを
有する水平光路からなっている。対物レンズ31、32
と正立プリズム系33、34の間の水平光路中(光軸O
T上)では、左右ともに倒立状態の像Ia、Ib(図1
6)が形成される。
【0027】正立プリズム系33の構成及び配置は、先
の第1実施形態の正立プリズム系13(14)と同じで
あり、下側の分割サブプリズム33aの2面で反射され
た光束は、上記倒立像Iaに対して右に90度回転され
た回転像Ie(図18)を形成する。該光束はさらに上
側の分割サブプリズム33bの2面で反射されて正立像
として観察される。一方、正立プリズム系34は、左右
の光軸OTの中間位置を挟んで正立プリズム系33と対
称の配置となっており、下側の分割サブプリズム34a
の2面で反射された光束は、上記倒立像Ibに対して左
に90度回転された回転像If(図18)を形成する。
そして上側の分割サブプリズム34bを介して正立像と
して観察される。つまり分割サブプリズムの間の垂直光
路中(光軸OP上)では、右眼用光学系の回転像Ieと
左眼用光学系の回転像Ifは、それぞれが上記倒立像I
a、Ibに対して90度異なる回転位相であると同時
に、互いに上下左右が180度反転した状態にある。
【0028】一対の対物レンズ31、32と下側の一対
の分割サブプリズム33a、34aの間の水平光路中に
は、上下方向用手振れ補正機構37が設けられる。上下
方向用手振れ補正機構37は、上記第1の実施形態にお
ける共用の手振れ補正機構17(23)と同構造であ
る。すなわち揺動アーム38の回動軸38aが左右の光
軸OTの中間位置で該光軸OTと平行に置かれ、この回
動軸38aから正逆方向へ延設された補正レンズ保持枠
38bと補正レンズ保持枠38cが、それぞれ右補正レ
ンズ系39の負レンズ39aと左補正レンズ系40の正
レンズ40bを保持している。負レンズ39aと正レン
ズ40bの感度比は−1に光学設計されている。また、
揺動アーム38に保持されない正レンズ39bと負レン
ズ40aは、それぞれの光軸(レンズ中心)が左右の光
軸OTと一致するように双眼鏡内に固定されている。揺
動アーム38は図示しないモータの回転を受けて正逆に
揺動され、この揺動によって負レンズ39aと正レンズ
40bは主として倒立像Ia、Ibの上下逆方向に変位
される。前述の通り、逆のパワーを有する一対の補正レ
ンズが左右の倒立像Ia、Ibに対してそれぞれ上下逆
方向に変位されるので、左右の光軸OTは上下のいずれ
か同方向に等しく補正される。
【0029】下側の一対の分割サブプリズム(分割サブ
プリズム33a、34a)と上側の一対の分割サブプリ
ズム(分割サブプリズム33b、34b)の間の垂直光
路中には、左右方向用手振れ補正機構41が設けられ
る。図5及び図6に示すように、左右方向用手振れ補正
機構41は、駆動ギヤ42aが固定された回動軸42
と、この回動軸42の軸線に直交する方向へ正逆に延設
された右補正レンズ枠43及び左補正レンズ枠44とか
らなる揺動アーム45を備える。揺動アーム45の回動
軸42は、左右の光軸OPの中間位置で該光軸OPと平
行に設置されている。右補正レンズ枠43には補正レン
ズ46が保持され、左補正レンズ枠44には補正レンズ
47が保持される。補正レンズ46、47は互いに同感
度の負レンズであり、それぞれ左右の光軸OP上に位置
されている。揺動アーム45の駆動ギヤ42aには、モ
ータ48のピニオンギヤ48aが噛み合っており、モー
タ48の正逆駆動によって揺動アーム45が揺動され
る。
【0030】左右方向用手振れ補正機構41の設置位置
では左右の光学系の回転像Ie、Ifは、倒立像Ia、
Ibに対してそれぞれ90度回転されると共に、互いに
180度の回転位相にある。従って揺動アーム45を揺
動させると、各補正レンズ46、47は、該回転像I
e、Ifに対してはそれぞれ上下方向へ若干移動されつ
つ、主として左右方向に移動することになる。このとき
回転像Ie、Ifは互いに左右が反転しているので、揺
動アーム45の揺動によって同感度の補正レンズ46、
47は各像に対して左右同方向に変位されることにな
る。例えば、図6で揺動アーム45が時計方向に回転す
ると、各補正レンズ46、47はそれぞれ主として各回
転像Ie、Ifの左手方向(図中の黒丸方向)へ変位さ
れる。反対に揺動アーム45が反時計方向に回転する
と、補正レンズ46、47は主として各回転像Ie、I
fの右手方向(図中の白丸方向)に変位する。つまり揺
動アーム45を駆動することによって、双眼鏡に加わっ
た左右方向の手振れを補正することができる。なお、左
右方向用手振れ補正機構41では、左右の補正レンズは
同種のレンズであれば、揺動アーム45の回転によって
同方向へ一対の光軸を補正することが可能であるから、
揺動アーム45に支持される一対の補正レンズは、正レ
ンズであってもよい。
【0031】上下方向用手振れ補正機構37と左右方向
用手振れ補正機構41にはそれぞれ、双眼鏡に加わる手
振れの大きさと方向に応じて、揺動アーム38と揺動ア
ーム45を駆動するように各モータに駆動信号を発する
別系統の制御回路(不図示)が接続されている。この制
御回路は、図示しない上下方向と左右方向の手振れ検出
センサで検出された手振れに基づいて上下及び左右方向
での手振れ補正値を計算し、それぞれの補正値と補正レ
ンズの位置出力との差信号がゼロになる方向に揺動アー
ム38あるいは揺動アーム45が駆動され、これにより
手振れが補正される。
【0032】以上の第2実施形態でも、水平光路中の上
下方向用手振れ補正機構37と垂直光路中の左右方向用
手振れ補正機構41は、いずれも揺動アームの揺動によ
って光軸を補正するので、補正レンズは重力に抗する方
向で駆動されることがない。加えて左右の正立プリズム
系を左右の光軸の中間位置を挟んで対称に配置して、分
割サブプリズム間で左右の像が180度の回転位相の関
係となるようにしたため、左右方向用手振れ補正機構4
1の補正レンズを左右で同種とすることができ、構造が
簡単になる。加えて分割サブプリズムの間の垂直光路中
では、対物レンズ系の直後よりも光束が収斂しているの
で、左右方向用手振れ補正機構41は補正レンズを小径
にして小型で軽量に構成することが可能である。なお、
分割サブプリズム間で左右の像が相互に180度反転し
た状態を創生するには、本実施形態における右の正立プ
リズム系33と左の正立プリズム系34の位置を入れ換
えることによっても可能である。
【0033】図7と図8に第3の実施形態を示す。本実
施形態の光学配置は、補正光学系を除いて第1の実施形
態と同じであり、双眼鏡は左右一対の対物レンズ51、
52と、一対の正立プリズム系53、54と、一対の接
眼レンズ55、56を備え、左右の光路は、それぞれ光
軸が符号OT、OP、OEで表されるクランク状をなし
ている。下側の分割サブプリズム53a、54aと上側
の分割サブプリズム53b、54bの間の垂直光路中で
は、対物レンズ51、52から正立プリズム系53、5
4の間の水平光路中の倒立像Ia、Ibに対して右に9
0度回転された回転像Ic、Id(図17)が形成され
る。左右の光束はさらに上側の分割サブプリズム53
b、54bの各2面で反射され、接眼レンズ55、56
を介して正立像として観察される。
【0034】対物レンズ51、52と、正立プリズム系
53、54との間の水平光路中に配置される上下方向用
手振れ補正機構57は、上記第1及び第2の実施形態と
同構成である。すなわち、揺動アーム58の補正レンズ
枠58bが右補正レンズ系59の負レンズ59aを保持
し、補正レンズ枠58cが左補正レンズ系60の正レン
ズ60bを保持する。正レンズ59bと負レンズ60a
は、それぞれのレンズ中心が左右の光軸OTと一致する
状態で鏡体に固定される。揺動アーム58は不図示のモ
ータにより、左右の光軸OTの中間に位置する回動軸5
8aを中心に揺動し、左右の光学系において上下同方向
へ光軸を補正することができる。上下方向用手振れ補正
機構57には上下方向の手振れ補正用の制御回路が接続
されており、上下方向の手振れの大きさ及び方向に応じ
て、手振れを補正する方向へ揺動アーム58を揺動させ
るための駆動信号が上記モータに送られる。
【0035】下側の分割サブプリズム53a、54a
と、上側の分割サブプリズム53b、54bとの間の垂
直光路中には、左右方向用手振れ補正機構61が設置さ
れる。図8に示すように左右方向用手振れ補正機構61
は、横長矩形の一体レンズ枠62の内部に並んで一対の
円形開口が形成されており、この一対の円形開口内に左
右の光軸OP上に位置する一対の補正レンズ63、64
が保持されている。該一対の補正レンズ63、64は互
いに同感度に光学設計されている。一体レンズ枠62の
両側にはコ字形の一対の摺動案内バー65が張り出して
おり、この一対の摺動案内バー65の平行直線部65a
が、鏡体内に形成された一対の支持腕部66内に摺動自
在に貫通している。この平行直線部65aと支持腕部6
6の関係によって、一体レンズ枠62は左右の光軸OP
を含む平面と直交する方向(図8中の上下方向)へ直進
案内されている。
【0036】一体レンズ枠62の板面には押し引き用突
起67が突設されていて、この押し引き用突起67に直
動アクチュエータ68のプランジャー69の端部が当接
されている。プランジャー69は、直動アクチュエータ
68の通電制御により進退され、押し引き用突起67を
介して一体レンズ枠62に駆動力を与える。それぞれの
摺動案内バー65と支持腕部66の間には、押し引き用
突起67を介して一体レンズ枠62をプランジャー69
に押し付けるための一対のコイルばね70が配されてい
る。よって、直動アクチュエータ68を駆動させてプラ
ンジャー69を進退させると、上記摺動案内バー65と
支持腕部66に案内されて、一体レンズ枠62は一対の
光軸OPを含む平面と直交する方向へ直進駆動される。
【0037】左右方向用手振れ補正機構61の設置位置
では、上記倒立像Ia、Ibに対して右に90度回転さ
れた回転像Ic、Idが形成されているため、一体に駆
動される一対の補正レンズ63、64の変位方向は該回
転像Ic、Idの左右方向に一致する。従って、コイル
ばね70に抗して一体レンズ枠62を図8中の上下方向
にを正逆移動させれば、左右の光軸OPが回転像Ic、
Idの左右方向に等しくシフトされ、双眼鏡に加わった
左右方向の手振れを補正することが可能である。この左
右方向用手振れ補正機構61には左右方向の手振れ補正
用の制御回路が接続されており、この制御回路は、検出
された左右方向の手振れの大きさと方向に応じて、手振
れを補正する方向へ一体レンズ枠62を移動させるため
の駆動信号が直動アクチュエータ68に送られる。
【0038】以上から揺動アーム58の揺動と一体レン
ズ枠62の直進移動を制御することによって、上下及び
左右方向の手振れを補正することができる。この実施形
態では、水平光路中の上下方向用手振れ補正機構57は
揺動により上下方向の光軸補正を行うため、補正レンズ
は重力の作用方向に駆動されることがない。また、垂直
光路中の左右方向用手振れ補正機構61では、補正レン
ズ63、64が直進移動されるが、この移動方向は左右
の光軸OPを含む平面と直交する方向、すなわち水平観
察状態における水平方向へ行われる。つまり、双眼鏡を
極端に立てる、あるいは下を向けるといった使用条件下
でない限り、重力に抗する方向への移動にはならない。
よって通常に使用する範囲においては、大トルクの駆動
機構や大容量の電源を設ける必要はない。そして、垂直
光路中では光束が収斂されるため、左右方向用手振れ補
正機構61は補正レンズの径サイズをある程度小さくす
ることができる。
【0039】図7の双眼鏡では、左右方向用手振れ補正
機構は、図9のように構成することもできる。一体レン
ズ枠121は、左右の光軸OP上に一対の補正レンズ6
3’、64’を位置させている。補正レンズ63’、6
4’は、互いに同感度に光学設計されている。一体レン
ズ121の両側には、コ字形の一対の摺動案内バー12
2が設けられ、この摺動案内バー122が、鏡筒内に形
成された一対の支持腕部123内に摺動自在に案内され
ている。一対の摺動案内バー122と一対の支持腕部1
23の関係によって、一体レンズ枠121は、左右の光
軸OPを含む平面と直交する方向に直進移動可能に支持
されている。
【0040】一体レンズ枠121の前方にはヨーク板1
24が固定され、ヨーク板124と一体レンズ枠121
の間には、一対の永久磁石126が方向に平行に配され
ている。一体レンズ枠121の略中央には、ヨーク板1
28が取り付けられている。これにより、一体レンズ枠
121の周囲では、磁束線αで表される磁界が生成され
る。この磁界中には、枠状の駆動コイル129が一体レ
ンズ枠121に取り付けられている。
【0041】以上の構成により、駆動コイル129に流
れる正逆の電流により、一体レンズ枠121には、左右
の光軸OPを含む平面と直交する方向へ正逆の駆動力が
生じる。従って、駆動コイル129を通電制御すること
で、左右の補正レンズ63’、64’を、光軸OPを含
む平面と直交する方向に正逆に駆動することができる。
これにより、左右の補正レンズは、左右の回転像Ic、
Idの左右方向に一体に変位し、左右方向の手振れを補
正することができる。
【0042】なお、一体レンズ枠121には、スリット
130が形成されている。スリット130を挟んで発光
素子132と受光素子133が配置されていて、該スリ
ット130を通過した光を検知することで、一体レンズ
枠121の移動位置が検出される。
【0043】図10から図13に第4の実施形態を示
す。この双眼鏡の光学配置は、補正光学系を除いて上記
第1及び第3の実施形態と同じであり、左右一対の対物
レンズ71、72と、一対の正立プリズム系73、74
と、一対の接眼レンズ75、76を備えており、左右の
光路はそれぞれ光軸が符号OT、OP、OEで表される
クランク状をなしている。対物レンズ71、72と正立
プリズム系73、74の間の水平光路中(光軸OT上)
では、倒立状態の像Ia、Ib(図16)が形成され、
下側の分割サブプリズム73a及び分割サブプリズム7
4aは共に、該倒立像Ia、Ibを右に90度回転させ
て回転像Ic、Id(図17)とする。左右の光束はさ
らに上側の分割サブプリズム73b、74bの各2面で
反射されて正立像として観察される。
【0044】図11に示すように、対物レンズ71、7
2と、正立プリズム系73、74との間の水平光路中に
配置される左右方向用手振れ補正機構77は、横長矩形
の一体レンズ枠78の内部に並んで一対の円形開口が形
成されており、この一対の円形開口内に左右の光学系の
光軸OT上に位置する一対の補正レンズ79、80が保
持されている。一対の補正レンズ79、80は互いに同
感度である。一体レンズ枠78の長辺側の側面にはコ字
形の一対の摺動案内バー81が張り出しており、この一
対の摺動案内バー81の平行直線部81aが、鏡体内に
固定された一対の支持腕部82内に摺動自在に貫通して
いる。平行直線部81aと支持腕部82の関係によっ
て、一体レンズ枠78は、左右の光軸OTを結ぶ線分方
向(図11中の左右方向)へ直進移動可能に案内されて
いる。それぞれの摺動案内バー81と支持腕部82の間
には、一体レンズ枠78に突設された押し引き用突起8
3をプランジャー85に押し付けるための一対のコイル
ばね86が配されている。
【0045】一体レンズ枠78に突設された押し引き用
突起83には、直動アクチュエータ84のプランジャー
85の端部が当接されている。プランジャー85は、直
動アクチュエータ84の通電制御により進退され、押し
引き用突起83を介して一体レンズ枠78に駆動力を与
える。これにより、補正レンズ79、80は左右の光軸
OTを結ぶ線分方向、つまり倒立像Ia、Ibに対する
左右方向へ一体に移動され、双眼鏡に加わった左右方向
の手振れを補正することができる。左右方向用手振れ補
正機構77には制御回路(不図示)が接続されており、
検出された左右方向の手振れ量及び方向に応じて、該手
振れを補正する方向へ一体レンズ枠78を駆動させるた
めの駆動信号が上記直動アクチュエータ84に送られ
る。
【0046】下側の一対の分割サブプリズム(73a、
74a)と上側の一対の分割サブプリズム(73b、7
4b)の間の垂直光路中には、上下方向用手振れ補正機
構87が設けられる。図12及び図13に示すように上
下方向用手振れ補正機構87は、軸部にピニオンギヤ8
8を備えたモータ89を有している。左右の光軸OP上
に位置される補正レンズ系90、91は、それぞれ光軸
方向で前後位置を異ならせて配された負レンズと正レン
ズの組み合わせからなっていて、補正レンズ系90では
負レンズ90aが補正レンズ保持枠92に保持され、正
レンズ90bは双眼鏡の鏡体に固定されている。また補
正レンズ系91では負レンズ91aが鏡体に固定され、
正レンズ91bが補正レンズ保持枠93に保持されてい
る。補正レンズ保持枠92、93に支持される負レンズ
90aと正レンズ91bの感度比は−1に光学設計され
ている。
【0047】補正レンズ保持枠92からは、ピニオンギ
ヤ88に噛み合う右側ラック94が延設されている。一
方、補正レンズ保持枠93からは、右側ラック94と反
対の位置でピニオンギヤ88と噛み合う左側ラック95
が延設されている。右側ラック94と左側ラック95は
ピニオンギヤ88を中心とする正逆方向へ略平行に延び
ていて、ピニオンギヤ88を回転させると補正レンズ保
持枠92と補正レンズ保持枠93は、左右の光軸OPを
結ぶ線分方向(左右の光軸OPを含む平面方向)へ互い
に正逆の直線移動を行う。例えば、補正レンズ保持枠9
2と補正レンズ保持枠93は、ピニオンギヤ88が図1
3中の時計方向に回転されれば、上記線分方向で接近
し、ピニオンギヤ88が反時計方向に回転されれば離間
する。
【0048】この補正レンズ保持枠92、93の移動方
向は、それぞれ図17に示す回転像Ic、Idに対して
は上下逆方向となる。このとき互いに逆方向に変位され
るのは負レンズ90aと正レンズ91bという逆のパワ
ーを有するレンズであるから、左右の光軸はそれぞれの
回転像Ic、Idの上下いずれか同方向に等しく補正さ
れる。つまり双眼鏡に加わった上下方向の手振れを補正
することが可能である。上下方向用手振れ補正機構87
には上下方向の手振れ補正用の制御回路(不図示)が接
続されており、検出された上下方向の手振れ量及び方向
に応じて、補正レンズ保持枠92、93を手振れ補正方
向に駆動させるための駆動信号が上記モータ89に送ら
れる。
【0049】以上から一体レンズ枠78と補正レンズ保
持枠92、93を駆動制御することによって、上下及び
左右方向の手振れを補正することができる。この実施形
態では、左右方向の手振れ補正用の一体レンズ枠78は
左右の光軸OTを含む平面方向、つまり水平観察状態に
おける水平方向へ向けて駆動されるため、双眼鏡を横倒
しにしない限り重力に抗する方向への駆動にはならな
い。また、上下方向の手振れ補正用の補正レンズ保持枠
92、93も左右の光軸OPを含む平面方向へ駆動され
るので重力の影響を受けにくい。さらに、垂直光路中で
は光束がある程度収斂されるので、上下方向用手振れ補
正機構87の補正レンズの径サイズを小さくすることが
できる。
【0050】なお、図10の双眼鏡において、対物レン
ズ71、72と、正立プリズム系73、74との間の水
平光路中に配置される左右方向用手振れ補正機構は、直
動アクチュエータによらず、図9に示したような電磁駆
動機構で構成することも可能である。この態様は図示し
ないが、一体レンズ枠を、水平観察状態における水平方
向(左右の光軸OTを結ぶ線分方向)に直進移動可能に
支持し、この一体レンズ枠に固定した通電コイルに通電
したとき、水平方向(左右の光軸OTを結ぶ線分方向)
への駆動力が生じるように磁界生成用の永久磁石を配設
すればよい。
【0051】図14及び図15に第5の実施形態を示
す。この双眼鏡の光学系は、左右一対の対物レンズ10
1、102と、一対の正立プリズム系103、104
と、一対の接眼レンズ105、106を有しており、左
右の光路はそれぞれ光軸が符号OT、OP、OEで表さ
れるクランク状をなしている。対物レンズ101、10
2と正立プリズム系103、104の間(光軸OT上)
では、倒立像Ia、Ib(図16)が形成されていて、
下側の分割サブプリズム103a及び分割サブプリズム
104aは共に上記倒立像Ia、Ibを右に90度回転
させた回転像Ic、Id(図17)を形成する。光束は
さらに上側の分割サブプリズム103b、104bの各
2面で反射されて正立像として観察される。
【0052】対物レンズ(101、102)と正立プリ
ズム系(103、104)との間の水平光路中には左右
方向用手振れ補正機構107が設けられ、下側の一対の
分割サブプリズム(103a、104a)と上側の一対
の分割サブプリズム(103b、104b)の間の垂直
光路中には上下方向用手振れ補正機構108が設けられ
る。両手振れ補正機構107、108は共用の手振れ補
正機構であり、かつ上記第4の実施形態における上下方
向用手振れ補正機構87と同一構造であるためまとめて
簡単に説明する。
【0053】図15に示すように、共用の手振れ補正機
構107(108)は、モータ109は軸部にピニオン
ギヤ110を備え、このピニオンギヤ110に右側ラッ
ク111及び左側ラック112が噛み合っている。右側
ラック111は負レンズ115aを保持する補正レンズ
保持枠113から延設され、左側ラック112は正レン
ズ116bを保持する補正レンズ保持枠114から延設
されている。正レンズ115bと負レンズ116aは鏡
体に固定されている。モータ109を正逆に駆動させる
と、左右方向用手振れ補正機構107であれば左右の光
軸OTを結ぶ線分方向、上下方向用手振れ補正機構10
8であれば左右の光軸OPを結ぶ線分方向で、補正レン
ズ枠113、114が互いに正逆移動される。左右方向
用手振れ補正機構107と上下方向用手振れ補正機構1
08の各モータ109には、それぞれ左右方向補正用と
上下方向補正用の制御回路(不図示)が接続されてい
て、振れ検出センサで左右方向の手振れが検出されると
左右方向用手振れ補正機構107のモータ109に駆動
信号が送られ、上下方向の手振れが検出されると上下方
向用手振れ補正機構108のモータ109に駆動信号が
送られる。
【0054】左右方向用手振れ補正機構107の設置位
置では、補正レンズ枠113、114の移動方向は倒立
像Ia、Ibの左右方向であるから、逆のパワーを有す
る負レンズ115aと正レンズ116bが正逆に変位す
ることで双眼鏡に加わった左右方向の手振れ補正を行う
ことができる。一方、上下方向用手振れ補正機構108
の設置位置では左右の回転像Ic、Idは90度回転さ
れているため、補正レンズ枠113、114の移動方向
は回転像Ic、Idの上下方向に一致し、モータ109
の駆動によって上下方向の手振れ補正を行うことができ
る。
【0055】上記第4実施形態と同じく、本実施形態に
おいても水平光路中の補正レンズは鏡体の左右方向、す
なわち水平観察状態における水平方向へ駆動されるから
重力の影響を受けにくい構成である。また対物レンズ1
01、102の直後よりも垂直光路中の方が光束が収斂
されているため、上下方向用手振れ補正機構108の補
正レンズの径サイズを小さくすることも可能である。
【0056】本発明は以上の実施形態に限定されるもの
ではない。例えば上記第1、第3、第4及び第5の実施
形態において、垂直光路中(分割サブプリズム間)での
像の回転方向は右方向(時計方向)に90度としたが、
左方向(反時計方向)に90度回転させてもよい。また
正立プリズム系は、上記実施形態と同様の垂直光路を創
成可能なものであれば、第2ポロプリズムを分割したタ
イプでなくとも有効である。
【0057】また、以上の実施形態においては、正立プ
リズム系の後方に配される観察用の光学系を接眼レンズ
系とした双眼鏡に基づいて説明したが、接眼レンズ系に
代えて、あるいは接眼レンズ系に加えて、CCDなどの
撮像素子と該撮像素子に結像させるための結像光学系と
を配置したタイプの双眼装置に本発明を適用することも
できる。
【0058】上記実施形態は双眼装置に関するものであ
るが、望遠鏡のような単眼装置においても基本的に同じ
構造で重力に抗する方向へ補正レンズの駆動を排除する
ことができる。つまり、水平観察状態で水平光路と垂直
光路が得られるように光学配置を行い、対物レンズ系と
正立プリズム系の間の水平光路中の手振れ補正機構を、
補正レンズを光軸と平行な回動中心を中心に揺動させる
揺動アーム方式とするか、あるいは水平光路の光軸と垂
直光路の光軸を含む平面と直交する方向へ補正レンズを
直進駆動する水平駆動方式とすればよい。この構成によ
って、水平観察状態での垂直方向、すなわち重力の作用
方向への補正レンズの駆動を避けることができる。単眼
装置の場合、揺動式では揺動アームの保持する補正レン
ズを一つにし、その回動軸を光軸の近傍において該光軸
と平行に配すればよいし、水平駆動式では上記のような
直進枠またはラック・ピニオン機構を用いて、光軸上の
補正レンズを水平光路及び垂直光路の各光軸を含む平面
と直交する方向へ直進移動させればよい。なお、単眼装
置とは、前述の双眼装置と同様に、正立プリズム系の後
方に、接眼レンズ系や、撮像素子と結像光学系などを配
し得る観察用の単眼装置であって、単眼鏡に限定される
ものではない。
【0059】
【発明の効果】以上のように、水平観察状態において水
平な光路中と垂直な光路中に、上下方向用と左右方向用
の手振れ補正機構の一方と他方を配置し、水平光路中の
手振れ補正機構を、左右の補正レンズを揺動させる、あ
るいは鏡体の左右方向(水平方向)に駆動するように構
成したので、いずれの補正機構においても、双眼装置の
水平観察状態で補正レンズが重力に抗する方向に駆動さ
れることがない。従って補正レンズの駆動に関して重力
の影響を受けない、あるいは受けにくい手振れ補正機構
を構成できるため、トルクの大きい駆動機構や大容量の
電源を要しない。故に手振れ補正機構を有する双眼装置
及び単眼装置を小型軽量化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る双眼装置の光学
配置を表す斜視図である。
【図2】図1の共用手振れ補正機構を光軸と直交する方
向から見た図である。
【図3】図1の共用手振れ補正機構を光軸と平行な方向
から見た図である。
【図4】第2の実施形態を表す双眼装置の光学配置の斜
視図である。
【図5】図4の垂直光路中の手振れ補正機構(上下方向
用手振れ補正機構)を光軸と直交する方向から見た図で
ある。
【図6】図5の手振れ補正機構を光軸と平行な方向から
見た図である。
【図7】第3の実施形態を表す双眼装置の光学配置の斜
視図である。
【図8】図7の垂直光路中の手振れ補正機構(上下方向
用手振れ補正機構)を光軸と平行な方向から見た図であ
る。
【図9】図7の垂直光路中の手振れ補正機構(上下方向
用手振れ補正機構)の異なる形態を示す図である。
【図10】第4の実施形態を表す双眼装置の光学配置の
斜視図である。
【図11】図10の水平光路中の手振れ補正機構(左右
方向用手振れ補正機構)を光軸と平行な方向から見た図
である。
【図12】図10の垂直光路中の手振れ補正機構(上下
方向用手振れ補正機構)を光軸と直交する方向から見た
図である。
【図13】図12の手振れ補正機構を光軸と平行な方向
から見た図である。
【図14】第5の実施形態を表す双眼装置の光学配置の
斜視図である。
【図15】図14の共用手振れ補正機構を光軸と平行な
方向から見た図である。
【図16】図1、図4、図7、図10及び図14の双眼
装置における、対物レンズ系と正立プリズム系の間での
像の見え方を概念的に表す図である。
【図17】図1、図7、図10及び図14の双眼装置に
おける、分割サブプリズムの間での像の見え方を概念的
に表す図である。
【図18】図4の双眼装置における、分割サブプリズム
の間での像の見え方を概念的に表す図である。
【符号の説明】
Ia Ib Ic Id Ie If 像 OT OP OE 光軸 11 右対物レンズ 12 左対物レンズ 13 14 正立プリズム系 13a 13b 14a 14b 分割サブプリズム 15 右接眼レンズ 16 左接眼レンズ 17 上下方向用手振れ補正機構 18 揺動アーム 19 25 右補正レンズ系 20 26 左補正レンズ系 22 28 モータ 23 左右方向用手振れ補正機構 24 38 揺動アーム 37 上下方向用手振れ補正機構 39 右補正レンズ系 40 左補正レンズ系 41 左右方向用手振れ補正機構 45 58 揺動アーム 46 47 補正レンズ 48 モータ 57 上下方向用手振れ補正機構 59 右補正レンズ系 60 左補正レンズ系 61 左右方向用手振れ補正機構 62 121 一体レンズ枠 63 64 補正レンズ 65 摺動案内バー 68 直動アクチュエータ 77 左右方向用手振れ補正機構 78 一体レンズ枠 79 80 補正レンズ 81 摺動案内バー 87 上下方向用手振れ補正機構 90 91 補正レンズ系 92 93 補正レンズ保持枠 94 右側ラック 95 左側ラック 107 左右方向用手振れ補正機構 108 上下方向用手振れ補正機構 109 モータ
フロントページの続き (72)発明者 金井 守康 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭 光学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−104675(JP,A) 特開 平10−20213(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 23/02 G02B 7/06 G02B 23/18 G02B 27/64 G03B 5/00

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右に一対の光軸を有する双眼装置にお
    いて、水平観察状態で水平な光路中と垂直な光路中にそ
    れぞれ、上下方向用手振れ補正機構と左右方向用手振れ
    補正機構の一方と他方を設け、 上記水平光路中の手振れ補正機構は、左右の光軸の間に
    該光軸と平行な回動中心を有する揺動アームと、この揺
    動アームの両端部にそれぞれ左右の光軸上に位置させて
    支持された補正レンズと、双眼装置に加わる手振れの大
    きさと方向に応じて上記揺動アームを正逆に駆動するア
    クチュエータとを備えることを特徴とする手振れ補正機
    構を有する双眼装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の双眼装置において、上記
    垂直光路中の手振れ補正機構は、左右の光軸の間に該光
    軸と平行な回動中心を有する揺動アームと、この揺動ア
    ームの両端部にそれぞれ左右の光軸上に位置させて支持
    された補正レンズと、双眼装置に加わる手振れの大きさ
    と方向に応じて上記揺動アームを正逆に駆動するアクチ
    ュエータとを備える手振れ補正機構を有する双眼装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の双眼装置において、上記
    垂直光路中の手振れ補正機構は、上記水平光路中の手振
    れ補正機構と同一構造の共用手振れ補正機構からなって
    いる手振れ補正機構を有する双眼装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の双眼装置において、上記
    垂直光路中の手振れ補正機構は、左右の光軸を含む平面
    と直交する方向に直進移動可能に支持された直進枠と、
    この直進枠にそれぞれ左右の光軸上に位置させて一体に
    支持された補正レンズと、双眼装置に加わる手振れの大
    きさと方向に応じて上記直進枠を正逆に駆動するアクチ
    ュエータとを備えている手振れ補正機構を有する双眼装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の双眼装置において、上記
    垂直光路中の手振れ補正機構は、 左右の光軸を含む平面と直交する方向に直進移動可能に
    支持された直進枠と、 この直進枠にそれぞれ左右の光軸上に位置させて一体に
    支持された補正レンズと、 上記直進枠の周囲に磁界を生成する磁界生成手段と、 上記磁界中で直進枠に固定され、双眼装置に加わる手振
    れの大きさと方向に応じて通電制御することにより、直
    進枠を左右の光軸を含む平面と直交する方向に駆動する
    駆動力を発生する通電コイルと、を備えている手振れ補
    正機構を有する双眼装置。
  6. 【請求項6】 左右に一対の光軸を有する双眼装置にお
    いて、水平観察状態で水平な光路中と垂直な光路中にそ
    れぞれ、上下方向用手振れ補正機構と左右方向用手振れ
    補正機構の一方と他方を設け、 上記水平光路中の手振れ補正機構は、左右の光軸上に位
    置させた補正レンズを左右の光軸を含む平面方向に駆動
    する水平駆動手振れ補正機構であることを特徴とする手
    振れ補正機構を有する双眼装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の双眼装置において、上記
    水平光路中の水平駆動手振れ補正機構は、左右の光軸を
    結ぶ線分と平行な方向に直進移動可能に支持された直進
    枠と、この直進枠にそれぞれ左右の光軸上に位置させて
    一体に支持された補正レンズと、双眼装置に加わる手振
    れの大きさと方向に応じて上記直進枠を正逆に駆動する
    アクチュエータとを備える手振れ補正機構を有する双眼
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の双眼装置において、上記
    水平光路中の水平駆動手振れ補正機構は、 左右の光軸を結ぶ線分と平行な方向に直進移動可能に支
    持された直進枠と、 この直進枠にそれぞれ左右の光軸上に位置させて一体に
    支持された補正レンズと、 上記直進枠の周囲に磁界を生成する磁界生成手段と、 上記磁界中で直進枠に固定され、双眼装置に加わる手振
    れの大きさと方向に応じて通電制御することにより、直
    進枠を左右の光軸を含む平面と直交する方向に駆動する
    駆動力を発生する通電コイルと、を備えている手振れ補
    正機構を有する双眼装置。
  9. 【請求項9】 請求項6記載の双眼装置において、上記
    水平光路中の水平駆動手振れ補正機構は、左右の光軸を
    結ぶ線分と平行な方向に独立して移動可能な一対の左右
    移動枠と、この一対の左右移動枠にそれぞれ左右の光軸
    上に位置させて支持された補正レンズと、双眼装置に加
    わる手振れの大きさと方向に応じて上記一対の左右移動
    枠を正逆に駆動するアクチュエータとを備えている手振
    れ補正機構を有する双眼装置。
  10. 【請求項10】 請求項6ないし9いずれか1項記載の
    双眼装置において、上記垂直光路中の手振れ補正機構
    は、左右の光軸を結ぶ線分と平行な方向に独立して移動
    可能な一対の左右移動枠と、この一対の左右移動枠にそ
    れぞれ左右の光軸上に位置させて支持された補正レンズ
    と、双眼装置に加わる手振れの大きさと方向に応じて上
    記一対の左右移動枠を正逆に駆動するアクチュエータと
    を備えている手振れ補正機構を有する双眼装置。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の双眼装置において、上
    記垂直光路中の手振れ補正機構は、上記水平光路中の水
    平駆動手振れ補正機構と同一構造の共用手振れ補正機構
    からなっている手振れ補正機構を有する双眼装置。
  12. 【請求項12】 水平観察状態で水平な光路中と垂直な
    光路中にそれぞれ、上下方向用手振れ補正機構と左右方
    向用手振れ補正機構の一方と他方を設け、 上記水平光路中の手振れ補正機構は、光軸の近傍に該光
    軸と平行な回動中心を有する揺動アームと、この揺動ア
    ームの端部に光軸上に位置させて支持された補正レンズ
    と、単眼装置に加わる手振れの大きさと方向に応じて上
    記揺動アームを正逆に駆動するアクチュエータとを備え
    ることを特徴とする手振れ補正機構を有する単眼装置。
  13. 【請求項13】 水平観察状態で水平な光路中と垂直な
    光路中にそれぞれ、上下方向用手振れ補正機構と左右方
    向用手振れ補正機構の一方と他方を設け、 上記水平光路中の手振れ補正機構は、水平光路の光軸と
    垂直光路の光軸を含む平面と直交する方向に補正レンズ
    を駆動する水平駆動手振れ補正機構であることを特徴と
    する手振れ補正機構を有する単眼装置。
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