JP3355785B2 - 光軸補正用レンズの駆動機構 - Google Patents

光軸補正用レンズの駆動機構

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JP3355785B2
JP3355785B2 JP12474094A JP12474094A JP3355785B2 JP 3355785 B2 JP3355785 B2 JP 3355785B2 JP 12474094 A JP12474094 A JP 12474094A JP 12474094 A JP12474094 A JP 12474094A JP 3355785 B2 JP3355785 B2 JP 3355785B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な光軸補正用レンズ
の駆動機構に関する。詳しくは、例えば、ハンディタイ
プのビデオカメラ装置、あるいは望遠鏡等のように使用
状態においていわゆる手振れ補正が必要な光学系機器に
おいて好適な光軸補正用レンズの駆動機構に関し、一般
的な使用状態での消費電力を減少することができる新規
な光軸補正用レンズの駆動機構を提供しようとするもの
である。
【0002】
【従来の技術】例えば、ハンディタイプのビデオカメラ
装置において、その手振れを補正する方式として、アフ
ォーカルレンズにより構成された2つのレンズのうち、
一方のレンズを手振れと反対方向に移動させて該レンズ
の光軸を撮影レンズ系の光軸に対して偏心させることに
より手振れを補正するABS(アフォーカル・ビーム・
ステアリング)方式がある。
【0003】図12乃至図14は従来のABS方式によ
る手振れ補正システムを説明するための概略図である。
【0004】aは撮影レンズ系であり、その後方に撮像
素子(CCD)bが配設されている。
【0005】cはアフォーカルレンズにより構成された
光軸補正用レンズであり、該光軸補正用レンズcは上記
撮影レンズ系aの前方にサスペンションd、dを介して
配設されており、その光軸x´は上記撮影レンズ系aの
主光軸xと常に平行になるようにされている。
【0006】サスペンションd、dにより支持された光
軸補正用レンズcはサスペンションd、dが撓んでいな
い状態で、その光軸x´と撮影レンズ系の光軸xとが一
致するようになっている。
【0007】eは光軸補正用レンズcを駆動するための
駆動手段としてのリニアモータであり、図示しないレン
ズ鏡筒側に取着されたヨークfと該ヨークfに取着され
たマグネットgと光軸補正用レンズc側に取着されたム
ービングコイルh等から成る。
【0008】iは光軸補正用レンズcの位置を検出する
ための位置検出手段としての位置センサであり、例え
ば、発行ダイオード(LED)jと半導体位置検出素子
(PSD)k等から成り、該位置センサiは光軸x′を
挟んで上記リニアモータeの略反対側に位置される。
【0009】尚、図12において、リニアモータeと位
置センサiとを光軸x´を挟んで上下に1つずつ示した
が、これらは上下方向における手振れが発生したときの
光軸補正を行なうためのものであり、実際には左右方向
における手振れを補正するためのリニアモータと位置セ
ンサも設けられている。
【0010】lは角速度センサからなる手振れ検出セン
サであり、手振れを検出すると振れ検出信号が出力さ
れ、該振れ検出信号は角速度データであるため、これを
手振れ量演算回路mにて積分演算して角度の変化分を検
出する。
【0011】手振れ量演算回路mにて検出された角度デ
ータは光軸補正用レンズ位置制御回路nにて上記位置セ
ンサiにより得られた光軸補正用レンズcの位置データ
と比較され、補正すべき角度の量が検出され、この補正
データが上記リニアモータeに出力されて、光軸補正用
レンズcが上方又は下方に移動されて、光軸の補正が為
されるようになっている。
【0012】かかるABS方式の手振れ補正システムに
よれば、解像度の劣化が少なく、補正範囲も比較的広く
取れるという長所を有する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のABS方式の手振れ補正システムにあって
は、ビデオカメラ装置の通常の使用状態において、光軸
補正用レンズcが自重により下方に変位してしまい、サ
スペンションd、dが撓んだ状態となるため(図13参
照)、光軸補正用レンズcの光軸x´と撮影レンズ系a
の主光軸xとを一致させた状態(図14参照)にするた
めに、上記リニアモータeに駆動電流を給電して、光軸
補正用レンズcを常に持ち上げた状態にしておかなけれ
ばならず、消費電力が大きくなってしまうという問題が
あった。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明光軸補正
用レンズの駆動機構は、上記した問題を解決するため
に、少なくとも2つのマグネットを対置させてこれらの
間に発生する反発力又は吸引力を利用して光軸補正用レ
ンズをその自重に抗して持ち上げる浮上手段を備え、該
浮上手段により、駆動手段が作動していない状態におい
て、主レンズ系の主光軸と光軸補正用レンズの光軸とが
略一致するようにしたものである。
【0015】
【作用】従って、本発明光軸補正用レンズの駆動機構に
よれば、光軸補正用レンズの駆動手段に駆動電流を給電
せず、即ち、駆動機構を作動させていない状態で、2つ
のマグネット間に生じる反発力又は吸引力によって光軸
補正用レンズをその自重に抗して持ち上げることがで
き、これにより、主レンズ系の主光軸と光軸補正用レン
ズの光軸とが略一致するようにしたので、光学機器につ
いての使用状態のうち最も多く存在する状態において電
力の消費を少なくすることができる。
【0016】また、主レンズ系の主光軸と光軸補正用レ
ンズの光軸とをずれた状態にする場合(手振れが発生し
てこれを補正した状態)でも、光軸補正用レンズをその
自重により下がった分持ち上げるための電力は必要ない
ため、僅かな電力で済み、結局全体としての消費電力を
少なくすることができる。
【0017】
【実施例】以下に、本発明光軸補正用レンズの駆動機構
の詳細をビデオカメラ装置に適用した第1の実施例に従
って説明する。尚、この第1の実施例は浮上手段を補正
用レンズの下側に配設したものである。
【0018】図中1は光軸補正用レンズの駆動機構であ
り、アフォーカルレンズにより構成された光軸補正用レ
ンズのうち撮影レンズ系2側に位置された補正用凸レン
ズ3と該補正用凸レンズ3をその光軸X´が撮影レンズ
系2の主光軸Xと平行な状態を保ちながら移動可能なよ
うに支持した板バネ4、4と補正用凸レンズ3を所定の
位置に移動させる駆動手段5、5と補正用凸レンズ3の
位置を検出するための位置検出手段6、6等を有する。
【0019】補正用凸レンズ3はレンズホルダー7に支
持されて撮影レンズ系2の前方に位置されると共に、そ
の光軸X´は撮影レンズ系2の主光軸Xと平行になるよ
うに位置される。
【0020】尚、駆動手段5、5及び位置検出手段6、
6は従来例でそれぞれ示したものと構造が略同一である
のでこれらの詳細については省略する。
【0021】レンズホルダー7は略リング状をしてお
り、その上端部及び右端部にはコイルボビン8、8が外
方に向かって一体に突設され、また、その下端部及び左
端部には位置センサのLEDを取り付ける取付片9、9
が外方に向かって一体に突設されている。
【0022】また、LED取付片9、9はコイルボビン
8、8のそれぞれ反対側の位置に形成されているため、
後述するようにレンズホルダー7におけるバランサーと
しての機能を有する。
【0023】板バネ4は、前後方向に長く水平な向きに
位置され互いに上下に離間した2つの垂直用バネ片1
0、10と、各垂直用バネ片10、10の一方の側縁の
前端部間を連結した垂直な向きの支持片11と、各垂直
用バネ片10、10の反支持片11側の後端部間を連結
した垂直な向きの被支持片12とから成り、支持片11
及び被支持片12の垂直用バネ片10、10寄りの位置
には上下に長い矩形孔11a、12aがそれぞれ形成さ
れ、これにより、支持片11及び被支持片12の垂直用
バネ片10、10寄りの位置であってその上下両端縁に
垂直な向きで細幅の水平用バネ片13、13、・・・が
形成される。
【0024】10a、10a、・・・は垂直用バネ片1
0に形成された小さな矩形状の小孔であり、垂直バネ片
10の長手方向に多数配列されていて、該小孔10aの
大きさ、形成個数は当該垂直バネ片10のバネ定数が所
定の値になるように決定される(図1参照)。
【0025】このような板バネ4は所定の大きさの板金
材料に穿孔加工及び折り曲げ加工を施すことにより形成
される。
【0026】そして、このように形成された板バネ4、
4はその被支持片12、12が上記撮影レンズ系2のレ
ンズ鏡筒14の左右両側面に垂直な向きで、かつ、支持
片11、11が撮影レンズ系2よりも前方ヘ突出した状
態で、ネジ等により固定される。
【0027】レンズホルダー7はその左右両端部が板バ
ネ4、4の支持片11、11の先端間に所定の向きでネ
ジ等により支持され、また、板バネ4、4の各バネ片1
0、10、・・・、13、13、・・・が撓んでいない
状態で、上記補正用凸レンズ3の光軸X´が撮影レンズ
系2の主光軸Xと一致するようになっている。
【0028】15は補正用凸レンズ3を持ち上げるため
の浮上手段であり、該浮上手段15は上記レンズホルダ
ー7の下端部に取着された可動側マグネット16と該可
動側マグネット16に対向する位置であって、これと適
宜な間隔を空けて配置された固定側マグネット17とか
ら成り、可動側マグネット16はレンズホルダー7の下
端部に突設されたLED取付片9に取着され、また、固
定側マグネット17はレンズ鏡筒14の前端下部に取着
されている。尚、固定側マグネット17はレンズ鏡筒1
4に対して鉛直方向に移動自在に支持されている。
【0029】可動側マグネット16は補正用凸レンズ3
を挟んで鉛直方向の駆動手段5の反対側の下側のLED
取付片9に取着されるため、レンズホルダー7のバラン
サーとしての機能を有し、特に、LEDを含めたLED
取付片9と可動側マグネット16との質量を鉛直方向の
駆動手段5のレンズホルダー7側の部材の質量と同じに
なるようにすることにより、鉛直方向において他にバラ
ンサーを設けることなく、可動側部材の重心を補正用凸
レンズ3の光軸X´上に位置させることができる。尚、
可動側マグネット16はレンズホルダー7と一体に合成
樹脂で形成し、可動側マグネット16の部分を所謂プラ
スチックマグネットとすることもできる。
【0030】可動側マグネット16と固定側マグネット
17はこれらの配列方向に極性が異なるようにそれぞれ
着磁されており、またこれらの着磁は、両マグネット1
6、17の互いに対向する面が同極になるようにされて
おり、これにより、両マグネット16と17との間には
互いに反発力が生じ、従って、補正用凸レンズ3には上
方への移動力が作用するようになっている。
【0031】固定側マグネット17は可動側マグネット
16よりも左右方向に長く形成されている。これは、水
平方向における光軸補正時において可動側マグネット1
6が固定側マグネット17に対して左右方向に移動して
も、可動側マグネット16が両マグネット16、17の
反発力により受ける移動力の方向が常に鉛直上方である
ようにするためである。尚、この実施例においては固定
側マグネット17の方を可動側マグネット16に比して
長くしたが、これに限らず、可動側マグネットを長くし
ても良い。要は、両マグネット16又は17の長さを異
ならせておけば良く、特に、両マグネットの長さの差を
大きくしておいた方がレンズホルダー7の上方への移動
方向を鉛直方向にすることができる。
【0032】しかして、駆動手段が作動していない状態
において、補正用凸レンズ3にはその自重により常時下
方への移動する力が働いているが、上記浮上手段15に
より補正用凸レンズ3に上方へ移動力が付勢される。
【0033】そして、鉛直方向に移動自在に支持された
固定側マグネット17がその移動範囲における最も下方
に位置されたときに、上記上方への移動力と上記自重と
が相殺され、補正用凸レンズ3の光軸X´と撮影レンズ
系2の主光軸Xとが一致するようになっている(図5参
照)。
【0034】従って、補正用凸レンズ3の駆動手段5に
駆動電流を給電していない状態で、補正用凸レンズ3の
自重に抗して浮上手段15の2つのマグネット16と1
7とにより補正用凸レンズ3を浮上させて、撮影レンズ
系2の主光軸Xと補正用凸レンズ3の光軸X´とが略一
致するようにしたので、ビデオカメラ装置等の最も頻繁
に使用される状態において、消費される電力は最も少な
くなる。
【0035】また、手振れが生じてもその補正をするの
に補正用凸レンズ3の自重分の重量を持ち上げるための
電力は必要ないため、僅かな電力で済み、全体として消
費される電力は少ない。
【0036】固定側マグネット17の鉛直方向への移動
自在な支持構造についてその詳細は省略するが、例え
ば、固定側マグネット17の左右両端部に被支持ピンを
突設し、該被支持ピンをレンズ鏡筒14の対応部位に形
成した上下方向に延びる支持長孔に摺動自在に支持する
と共に、その摺動範囲の両端部において被支持ピンにス
トッパが作用するようにしておけば良い。
【0037】また、固定側マグネット17の上方への移
動は鉛直方向に限らず、斜め上方あるいは円弧方向に移
動できるようになっていても良く、要は鉛直方向の成分
が含まれていれば良い。
【0038】しかして、固定側マグネット17を上方に
移動させたときに、これと可動側マグネット16との間
の反発力により、レンズホルダー7が上方に移動され、
レンズホルダー7がレンズ鏡筒14の開口縁の上端部に
接触するか、あるいは、レンズホルダー7側の他の部位
がレンズ鏡筒14側の他の部材に接触してその移動が阻
止され、これにより、補正用凸レンズ3をロックするこ
とができる(図6参照)。
【0039】即ち、当該ビデオカメラ装置を使用してい
ない状態で、これを移送するときに板バネ4、4が振動
して補正用凸レンズ3が他の部材に衝突してしまうのを
防止することができる。
【0040】また、補正用凸レンズ3のロック機構とし
て、上述のように固定側マグネット17を上方へ移動さ
せる構造に限らず、例えば、固定側マグネット17の極
性が反転するようにその全体を反転させる構造にしても
良い(図7参照)。
【0041】即ち、固定側マグネット17を反転させる
ことにより、可動側マグネット16との間に吸引力が作
用し、可動側マグネット16が取着されたレンズホルダ
ー7が下方へ移動されて、両マグネット16と17とが
吸引される。これにより、補正用凸レンズ3はレンズホ
ルダー7を介して固定側マグネット17に吸着され、そ
の移動が阻止されて、補正用凸レンズ3がロックされ
る。
【0042】固定側マグネット17の極性の反転構造に
ついてその詳細は省略するが、例えば、固定側マグネッ
ト17の左右両端部に被支持ピンを突設し、該被支持ピ
ンをレンズ鏡筒14の対応部位に形成した支持孔に回動
自在に支持すると共に、そのその回転角180度でその
回転角の範囲の両端部において被支持ピンにストッパが
作用するようにしておけば良い。
【0043】更に、補正用凸レンズ3のロック機構とし
て、固定側マグネット17をその極性が反対になるよう
に反転自在に、かつ、上方へ移動自在に配置した構造に
しても良く、固定側マグネット17の反転及び上昇によ
り可動側マグネット16を吸着して、補正用凸レンズ3
の移動を阻止し、そのロックを行なう。
【0044】かかる場合、補正用凸レンズ3の光軸X´
と撮影レンズ系2の主光軸Xとが一致するようにしてお
けば、当該ロック機構をビデオカメラ装置の移送時おけ
る単なる補正用凸レンズ3のロック機構でなく、撮影時
において手振れ補正を不要とした状態で撮影するときに
使用することができ、その使用の選択の自由度を増すこ
とができる。
【0045】図9乃至図11は本発明光軸補正用レンズ
の駆動機構の第2の実施例を示すものである。
【0046】この第2の実施例における光軸補正用レン
ズの駆動機構1Aが上記第1の実施例における光軸補正
用レンズの駆動機構1と相違するところは、浮上手段を
補正用レンズの上側に、また、鉛直方向の駆動手段を下
側に配置しただけである。
【0047】従って、その相違する部分についてのみ説
明し、相違しない部分については、第1の実施例におけ
る同様の部分に付した符号と同じ符号を付することによ
ってその説明を省略する。また、この第2の実施例は、
概略図によって説明する。
【0048】18は浮上手段であり、補正用凸レンズ3
の上側に配置され、その可動側マグネット19は図示し
ないレンズホルダーに取着され、また、固定側マグネッ
ト20は図示しないレンズ鏡筒の開口部上部に上記可動
側マグネット19に対向するように配置されている。
【0049】可動側マグネット19と固定側マグネット
20はこれらの配列方向に極性が異なるようにそれぞれ
着磁されており、またこれらの着磁は、両マグネット1
9、20の互いに対向する面が異極になるようにされて
おり、これにより、両マグネット19と20との間には
互いに吸引力が生じ、従って、補正用凸レンズ3には上
方への移動力が作用するようになっている(図9参
照)。
【0050】かかるマグネット19、20の吸引力を利
用した浮上手段18にあっては、長さの異なるマグネッ
ト19、20が互いに吸着しようとするとき、長い方の
マグネット(固定側マグネット)20の中心に短い方の
マグネット(可動側マグネット)19が吸着されるよう
に働くが、かかる場合、水平方向の駆動手段5の推力を
強化することにより容易にその修正を図ることができ
る。
【0051】そして、マグネット19、20の吸引力を
利用した浮上手段18にあっても、その固定側マグネッ
ト20の極性が反転するようにしておけば、補正用凸レ
ンズ3を下方に移動させ、これと可動側マグネット19
との間の反発力により、補正用凸レンズ3が下方に移動
され、レンズホルダーがレンズ鏡筒の開口縁の下端部に
接触するか、あるいは、レンズホルダー側の他の部位が
レンズ鏡筒側の他の部材に接触してその移動が阻止さ
れ、これにより、補正用凸レンズ3をロックすることが
できる(図10参照)。
【0052】また、マグネット19、20の吸引力を利
用した浮上手段18にあって、その固定側マグネット2
0を下方に移動させたときには、両マグネット19と2
0とが吸引され、これにより、補正用凸レンズ3はレン
ズホルダーを介して固定側マグネット20に吸着され、
その移動が阻止されて、補正用凸レンズ3がロックされ
る(図11参照)。
【0053】しかも、固定側マグネット20を下方に移
動させて、可動側マグネット19に吸着させたときは、
その状態において、補正用凸レンズ3の光軸X´と撮影
レンズ系2の主光軸Xとが一致するようにしておけば、
当該ロック機構をビデオカメラ装置の移送時おける単な
る補正用凸レンズ3のロック機構でなく、撮影時におい
て手振れ補正を不要とした状態で撮影するときに使用す
ることができ、その使用の選択の自由度を増すことがで
きる。
【0054】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明光軸補正用レンズの駆動機構は、主レンズ系
の前方に配置された2枚のレンズから成るアフォーカル
レンズと、該アフォーカルレンズの2枚のレンズのうち
一方の光軸補正用レンズを主レンズ系の主光軸に対して
鉛直方向と水平方向に直交しかつ互いに直交する2方向
に移動自在に各別に支持したサスペンションと、上記光
軸補正用レンズを直交する2方向に各別に移動させる駆
動手段と、上記光軸補正用レンズをその自重に抗して持
ち上げる浮上手段とを備え、上記光軸補正用レンズを挟
んで光軸補正用レンズを鉛直方向に駆動する駆動手段の
反対側に上記浮上手段を配設すると共に、該浮上手段は
少なくとも2つのマグネットから成り、一方のマグネッ
トを上記サスペンションに支持された可動側部材に取着
し、他方のマグネットを固定側部材に取着して上記一方
のマグネットに対置させ、これらマグネットの間に発生
される反発力又は吸引力を利用したものであって、上記
駆動手段が作動していない状態において、主レンズ系の
主光軸と光軸補正用レンズの光軸とが略一致するように
したことを特徴とする。
【0055】従って、本発明光軸補正用レンズの駆動機
構によれば、光軸補正用レンズの駆動手段に駆動電流を
給電せず、即ち、駆動機構を作動させていない状態で、
2つのマグネット間に生じる反発力又は吸引力によって
光軸補正用レンズをその自重に抗して持ち上げることが
でき、これにより、主レンズ系の主光軸と光軸補正用レ
ンズの光軸とが略一致するようにしたので、光学機器に
ついての使用状態のうち最も多く存在する状態において
電力の消費を少なくすることができる。
【0056】また、主レンズ系の主光軸と光軸補正用レ
ンズの光軸とをずれた状態にする場合(手振れが発生し
てこれを補正した状態)でも、光軸補正用レンズをその
自重により下がった分持ち上げるための電力は必要ない
ため、僅かな電力で済み、結局全体としての消費電力を
少なくすることができる。
【0057】尚、上記実施例において、本発明をビデオ
カメラ装置に適用したものについて説明したが、本発明
光軸補正用レンズの駆動機構はこれに限らず、望遠鏡等
の手振れ補正をしなければならない光学機器に適用する
ことができる。
【0058】また、上記実施例において、浮上手段を補
正用レンズを挟んで鉛直方向の駆動手段の反対側に配置
したものについて説明したが、本発明はこれに限らず、
浮上手段と駆動手段とが同じ側に配設されていても良
い。
【0059】更に、上記実施例において、直交する2方
向を鉛直方向及び水平方向としたが、本発明はこれに限
られることはなく、要は、支持された補正用レンズの移
動方向が互いに直交する2方向になっていれば良い。
【0060】この他、上記実施例に示した各部の構造や
形状は、本発明の実施に際しての具体化のほんの一例を
示したものに過ぎず、これらによって、本発明の技術的
範囲が限定的に解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2乃至図8と共に本発明光軸補正用レンズの
駆動機構の第1の実施例を示すものであり、本図は斜視
図である。
【図2】本発明の原理を説明するための説明図である。
【図3】全体の構成を一部を切り欠いて示す側面図であ
る。
【図4】全体の構成を示す正面図である。
【図5】浮上手段を下部に配置した場合の駆動手段が作
動していない状態を示す概略側面図である。
【図6】下部に配置した浮上手段の固定側マグネットを
上方に移動させて補正レンズをロックした状態を示す概
略側面図である。
【図7】下部に配置した浮上手段の固定側マグネットを
反転させて補正レンズをロックした状態を示す概略側面
図である。
【図8】下部に配置した浮上手段の固定側マグネットを
反転し、かつ、上方へ移動させて補正レンズをロックし
た状態を示す概略側面図である。
【図9】図10及び図11と共に本発明光軸補正用レン
ズの駆動機構の第2の実施例を概略的に示すものであ
り、本図は駆動手段が作動していない状態を示す概略側
面図である。
【図10】上部に配置した浮上手段の固定側マグネット
を下方に移動させて補正レンズをロックした状態を示す
概略側面図である。
【図11】上部に配置した浮上手段の固定側マグネット
を反転させて補正レンズをロックした状態を示す概略側
面図である。
【図12】従来の光軸補正用レンズの支持駆動の一例を
示す概略図である。
【図13】図14と共に従来の光軸補正用レンズの駆動
機構における光軸補正用レンズと主レンズ系との関係を
示すもので、本図は駆動電流を給電せずに光軸補正用レ
ンズ等の自重で光軸補正用レンズが下がった状態を示す
概略説明図である。
【図14】駆動電流を給電して主レンズ系の主光軸と光
軸補正用レンズの光軸とを略一致させた状態を示す概略
説明図である。
【符号の説明】
HーV 直交する2方向 1 光軸補正用レンズの駆動機構 2 撮影レンズ系(主レンズ系) 3 補正用凸レンズ(光軸補正用レンズ) 4 板バネ(サスペンション) 5 駆動手段 X´ 光軸補正用レンズの光軸 X 主光軸 7 レンズホルダー(可動側部材) 14 レンズ鏡筒(固定側部材) 15 浮上手段 16 可動側マグネット 17 固定側マグネット 1A 光軸補正用レンズの駆動機構 18 浮上手段 19 可動側マグネット 20 固定側マグネット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 5/225 H04N 5/225 D (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 5/00 G02B 7/02 G02B 7/08 G03B 17/00 G02B 27/64 H04N 5/225

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主レンズ系の前方に配置された2枚のレ
    ンズから成るアフォーカルレンズと、該アフォーカルレ
    ンズの2枚のレンズのうち一方の光軸補正用レンズを主
    レンズ系の主光軸に対して鉛直方向と水平方向に直交し
    かつ互いに直交する2方向に移動自在に各別に支持した
    サスペンションと、上記光軸補正用レンズを直交する2
    方向に各別に移動させる駆動手段と、上記光軸補正用レ
    ンズをその自重に抗して持ち上げる浮上手段とを備え、
    上記光軸補正用レンズを挟んで光軸補正用レンズを鉛直
    方向に駆動する駆動手段の反対側に上記浮上手段を配設
    すると共に、該浮上手段は少なくとも2つのマグネット
    から成り、一方のマグネットを上記サスペンションに支
    持された可動側部材に取着し、他方のマグネットを固定
    側部材に取着して上記一方のマグネットに対置させ、こ
    れらマグネットの間に発生される反発力又は吸引力を利
    用したものであって、上記駆動手段が作動していない状
    態において、主レンズ系の主光軸と光軸補正用レンズの
    光軸とが略一致するようにしたことを特徴とする光軸補
    正用レンズの駆動機構。
  2. 【請求項2】 浮上手段の2つのマグネットのうち可動
    側部材に取着されたマグネット(以下「可動側マグネッ
    ト」という。)を可動側部材の重心が補正用レンズの光
    軸と一致するようにするためのバランサーとして利用し
    ことを特徴とする請求項1に記載の光軸補正用レンズ
    の駆動機構。
  3. 【請求項3】 浮上手段を光軸補正用レンズの下側に配
    置し、マグネットの反発力により光軸補正用レンズを持
    ち上げるようにしたことを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の光軸補正用レンズの駆動機構。
  4. 【請求項4】 浮上手段の2つのマグネットのうち固定
    側部材に取着したマグネット(以下「固定側マグネッ
    ト」という。)の極性を反転可能に配設し、固定側マグ
    ネットの極性を反転したときに、可動側マグネットを吸
    着して可動側部材の移動を阻止するようにしたことを特
    徴とする請求項3に記載の光軸補正用レンズの駆動機
    構。
  5. 【請求項5】 浮上手段の2つのマグネットのうち固定
    側マグネットを上下方向に移動可能に配設し、固定側マ
    グネットを上方に移動したときに、可動側部材を固定側
    マグネットと反対側の固定側部材に押し付けて可動側部
    材の移動を阻 止するようにしたことを特徴とする請求項
    に記載の光軸補正用レンズの駆動機構。
  6. 【請求項6】 浮上手段の2つのマグネットのうち固定
    側マグネットをその極性が反対になるように反転可能
    に、かつ、上下方向に移動可能に配設し、固定側マグネ
    ットをその極性が反対になるように反転すると共に、上
    方に移動したときに、可動側マグネットを吸着して可動
    側部材の移動を阻止するようにしたことを特徴とする請
    求項3に記載の光軸補正用レンズの駆動機構。
  7. 【請求項7】 浮上手段を光軸補正用レンズの上側に配
    置し、マグネットの吸引力により光軸補正用レンズを持
    ち上げるようにしたことを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の光軸補正用レンズの駆動機構。
  8. 【請求項8】 浮上手段の2つのマグネットのうち固定
    側マグネットの極性を反転可能に配設し、固定側マグネ
    ットの極性を反転したときに、可動側部材を固定側マグ
    ネットと反対側の固定側部材に押し付けて可動側部材の
    移動を阻止するようにしたことを特徴とする請求項7
    記載の光軸補正用レンズの駆動機構。
  9. 【請求項9】 浮上手段の2つのマグネットのうち固定
    側マグネットを上下方向に移動可能に配設し、固定側マ
    グネットを下方に移動したときに、可動側マグネットを
    吸着して可動側部材の移動を阻止するようにしたことを
    特徴とする請求項7に記載の光軸補正用レンズの駆動機
    構。
  10. 【請求項10】 マグネットの吸着により可動側部材の
    移動を阻止したときに、補正用レンズの光軸と主レンズ
    系の主光軸とが一致するようにしたことを特徴とする請
    求項6又は請求項9に記載の光軸補正用レンズの駆動機
    構。
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